- 1 -令和7年(わ)第336号出入国管理及び難民認定法違反被告事件令和7年6月12日千葉地方裁判所刑事第3部宣告 主文 被告人農事組合法人Aを罰金100万円に、被告人Bを懲役1年及び罰金70万円に、被告人Cを懲役1年及び罰金70万円に処する。 被告人B及び被告人Cにおいてその罰金を完納することができないときは、被告人Bについて金5000円を、被告人Cについて金5000円を、それぞれ1日に換算した期間、その被告人を労役場に留置する。 被告人B及び被告人Cに対し、この裁判が確定した日から3年間、それぞれその懲役刑の執行を猶予する。 理由 (罪となるべき事実)被告人農事組合法人A(以下「被告法人A」という。)は、千葉県旭市(住所省略)に主たる事務所を置き、農業の経営等を営むもの、被告人Bは、被告法人Aの理事としてその業務全般を統括管理するもの、被告人Cは、被告法人Aの理事としてその農作業全般を統括管理するものであるが、被告人B及び同Cは、共謀の上、被告法人Aの業務に関し、別表(略)記載のとおり、令和元年9月20日頃から令和7年1月19日までの間、同県旭市内及び同県匝瑳市内の畑等において、タイ王国の国籍を有する外国人であるDほか5名が在留期間を経過して不法に本邦に残留する者であったのに、その確認に必要な方法を尽くさないで、同人らを農作業員として稼働させて報酬を受ける活動に従事させ、もって事業活動に関し、外国人に不法就労活動をさせた。 (量刑の理由)- 2 -被告人らは、人出が足りなかったことから、被告法人Aの運営する農地における農作業等において、在留資格や在留期限の確認等の必要な方法を尽くさないで、不法残留する外国人を不法就労活動させたもので、本件は、日本の出 、人出が足りなかったことから、被告法人Aの運営する農地における農作業等において、在留資格や在留期限の確認等の必要な方法を尽くさないで、不法残留する外国人を不法就労活動させたもので、本件は、日本の出入国管理行政をないがしろにする犯行である。6人の外国人を短い者で約9か月、長い者で約5年4か月にわたって農作業員として不法就労活動をさせたことからすれば、被告人らが専ら地域農業の継続のために本件に及んだこと等を踏まえても、その刑事責任を軽視することはできない。 他方、被告人らがいずれも事実を認めて反省の弁を述べるとともに、今後は、被告法人Aの業務を見直し、二度と不法就労活動をさせない旨誓約したこと、被告法人A及び被告人Bに前科前歴はなく、被告人Cには10年以上前の異種前科があるにとどまること、被告人Cの妻が今後の同被告人の監督を誓約したことなど各被告人のために酌むべき事情も認められる。 そこで、以上の諸事情を総合考慮し、それぞれ主文の刑に処した上、被告人B及び被告人Cの懲役刑についてはその刑の執行を猶予するのが相当と判断した。なお、被告人Bの弁護人は罰金刑の併科は相当でない旨主張するが、本件不法就労助長によって一定の収益を得たことからすれば、相応の罰金刑を科するほかない。他方、被告人らが専ら地域農業の継続のために本件に及び、多額の利益を得ていたとは認められないこと等も考慮して、主文の罰金刑を科することが相当と判断した。 (求刑・被告法人Aに対して罰金100万円、被告人Bに対して懲役1年及び罰金100万円、被告人Cに対して懲役1年及び罰金100万円)令和7年6月12日千葉地方裁判所刑事第3部裁判官内村祥子 令和7年6月12日千葉地方裁判所刑事第3部裁判官内村祥子
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