【DRY-RUN】主 文 本件控訴を棄却する。 理 由 本件控訴の趣意は、弁護人佐藤正治の控訴趣意書記載の通りであるから、これを 引用する。 同第一点について。 論旨は、原
主文 本件控訴を棄却する。 理由 本件控訴の趣意は、弁護人佐藤正治の控訴趣意書記載の通りであるから、これを引用する。 同第一点について。 論旨は、原判決が判示第一のAに対する暴行の方法として、両手で肩部を突くなどの暴行をしたと認定判示していると主張するのであるが、原判決は、論旨主張のような認定をしていないのであつて、Aの肩部を突いて路上に顛倒させたと判示して居り、原審における証人Aに対する尋問調書によれば、被告人は、Aの肩に手を置き、同人の後右側の首を平手で殴つて来たので、横倒しになつた旨の供述記載があるので、これによつて、原判決のように認定し得られないことはないので、何等事実の誤認なく、理由不備の違法もない。又、原判決がAに対する傷害として、左中指捻挫、臀部打撲傷を認定していることは、所論の通りであるが、右証人Aに対する尋問調書によれば、右認定の部位の傷害を受けたことを認むるに十分であり、本件起訴状に右拇指事指関節捻挫、左臀部打撲傷と記載してあり、原判決掲記の医師Bの診断書にこれに符合する記載があるからといつて、被害者たる右証人の供述によつて、原判示のように認定することは、<要旨>原審の自由心証による証拠の取捨判断によるものであり、採証法則に違反する点はない。而して、起訴状記載</要旨>の傷害の部位の一部について、右のように別異の部位の傷害を認定することは、何等訴因に変更を生ずるものではないと認められるので原審がその手続をしなかつたことも違法ではない。従つて、原判決には、違法の点はないので、論旨は採用できない。 同第二点について。 論旨は、被告人は、犯行当時心神耗弱の状態にあつたものであるというにあるが、記録を精査するに、被告人が当時心神耗弱の状態にあつたとは認められないので、原判 は採用できない。 同第二点について。 論旨は、被告人は、犯行当時心神耗弱の状態にあつたものであるというにあるが、記録を精査するに、被告人が当時心神耗弱の状態にあつたとは認められないので、原判決が弁護人のこの点に関する主張を排斥したのは相当であり、事実の誤認はない。論旨は理由がない。 同第三点について。 論旨は、原判決の刑の量定の不当を主張するものであるが。訴訟記録並びに原審において取り調べた証拠について、本件犯行の動機、犯情、被害の程度、被告人の前科、家庭の状況、その他諸般の事情を綜合すれば、原判決の刑の量定は、決して重きに過ぎるとはいわれない。論旨は採用しない。 よつて刑事訴訟法第三百九十六条に則り、本件控訴を棄却することとし、主文の通り判決する。 (裁判長判事河野重貞判事高橋嘉平判事山口正章)
▼ クリックして全文を表示