【DRY-RUN】主 文 本件再審の訴を却下する。 訴訟費用は再審原告の負担とする。 理 由 再審原告代理人弁護士岡井藤志郎主張の再審事由は別紙(一)及び(二)記載の
主文 本件再審の訴を却下する。 訴訟費用は再審原告の負担とする。 理由 再審原告代理人弁護士岡井藤志郎主張の再審事由は別紙(一)及び(二)記載のとおりである。 しかし、上告裁判所は、いわゆる法律審として原判決が適法に確定した事実に拘束されるから(民訴四〇三条)、原審のした事実認定に関しては、それが法に定められた手続に従つてなされたかどうか、審理不尽の点がないかどうか、論理法則・経験則に反するところはないかどうか、等を審理判断できるだけであつて、自ら事実の認定をなし得べき立場にないことはいうまでもない。そして、本件再審の目的たる上告判決が、上告理由第一点につき「原判決は原判決挙示の証拠にもとづいて本件家屋は訴外亡D死亡当時その所有に属したものであると認定したものであつて、右証拠によれば斯様な認定が可能である」と判示しているのも、結局原判決挙示の証拠により原判示事実を認定しても右第一点所論の諸法則違反、審理不尽等の違法はないという趣旨にほかならず、ただ、法律審たる上告審自ら事実認定をしたかのような表現を避けるため「可能である」という文言を用いたにすぎないと解すべきである。されば、本件上告判決が右判示のほか、所論貸借の有無につき所論の如き判示をしなくても、再審事由たるべき判断遺脱があるとはいい得ない。 次に、訴訟法違反は必ずしも常に無法違反となるものではないから、たとえ上告論旨が憲法違反なる語を用いても、実質的に単純な訴訟法違反の主張をいでないものと認められる場合には、右訴訟法違反の有無を判断すれば足りる。そして、所論上告理由第二点はまさに右の場合に該当するから、本件上告判決がこれに対し訴訟法違反の主張の理由なきことを判示するに止めたのは相当であつて、再審事由たる- 1 -べき判断遺 れば足りる。そして、所論上告理由第二点はまさに右の場合に該当するから、本件上告判決がこれに対し訴訟法違反の主張の理由なきことを判示するに止めたのは相当であつて、再審事由たる- 1 -べき判断遺脱があるとはいい得ない。 また、再審原告所論の本人尋問申請に関する論旨が本件上告理由に含まれているとしても、本件上告判決はこれに対し原審が適法になした証拠の取捨を非難するに帰着すると判断を示しているのであつて、判断の遺脱は存しない。 よつて、本件再審の訴を却下すべきものとし、訴訟費用につき民訴九五条、八九条を適用し、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官小谷勝重裁判官藤田八郎裁判官池田克裁判官河村大助裁判官奥野健一- 2 -
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