昭和24(ツ)3 小作地返還請求事件

裁判年月日・裁判所
昭和24年11月28日 広島高等裁判所 棄却
ファイル
hanrei-pdf-23524.txt
🤖 AI生成要約2026/3/13

【DRY-RUN】主    文      本件上告はこれを棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  本件上告理由は上告人の提出した末尾添付の上告理由書謄本記載の通りであるか

タグ

キーワード(AI生成)

判決文本文1,864 文字)

主文 本件上告はこれを棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理由 本件上告理由は上告人の提出した末尾添付の上告理由書謄本記載の通りであるから、これに対し左の如く判断をする。 上告理由第一点に対する判断。 民法第五百四十条、第五百四十一条の規定はすべての契約解除に関する一般的原則規定であり、農地調整法第九条の規定は農地の賃貸借契約解除に関する例外的特別規定であるから農地の賃貸借契約を有効に解除せんとするにはこれ等民法の規定に従うことは勿論であると同時に右農地調整法の規定をも無視することはできぬ。 而して農地調整法第九条、昭和二十一年法律第四十二号により改正せられた同法附則第三項、同年勅令第五百五十六号により改正せられた同法施行令附則第六項によると「農地ノ賃貸人ハ賃借人ガ宥恕サルベキ事情ナキニ拘ラズ小作料ヲ滞納スル等信義ニ反シタル行為ナキ限リ賃貸借ノ解除ヲ為スコトヲ得ズ」「農地ノ賃貸借ノ当事者賃貸借ノ解除ヲ為サントスルトキハ命令ノ定ムル所ニ依り昭和二十三年十二月三十一日マデハ知事ノ許可ヲ受クベシ」「知事ノ許可ヲ受ケズシテ為シタル解除ハ其ノ効カヲ及セズ」との旨を規定しているから、いやしくも農地の賃貸借契約を有効に解除せんとするには必ず昭和二十三年十二月三十一日までは知事の許可を受けることが必要であつて、たとえ所論のように賃借人の信義に反する行為を解除の原因とし且つ民法第五百四十条第五百四十一条の定める要件を備へた解除の意思表示をしても知事の許可がない限りその意思表示は何等の効力を生じないことは右法規の解釈上一点疑のないところである。これと同一見解のもとに上告人の主張を排斥した所論原判示は相当であつて何等違法の点はない。所論は前示農地調整法の規定を無視した独自の見解にもとづき原判決 とは右法規の解釈上一点疑のないところである。これと同一見解のもとに上告人の主張を排斥した所論原判示は相当であつて何等違法の点はない。所論は前示農地調整法の規定を無視した独自の見解にもとづき原判決を論難するもので採るに足らぬ。 上告理由第二点に対する判断。 たとえ農地の賃借人が宥恕すべき事情がないに拘らず小作料を滞納する等の信義に反する行為があつて賃貸人がこれを原因として賃貸借を解除せんとする場合であつても、必ず知事の許可を必要とすることは上告理由第一点において述べた通りである。上告人はかかる見解に従うときは賃借人に絶対的権能を与え、賃貸人の私有権を否認するに等しい結果となり、賃貸人は法定解除を行うことが不能となり農地なる財産権を侵害せらるる<要旨>ことに帰着し憲法第二十九条に違反する旨論ずるけれども農地調整法第九条の規定が農地の賃貸借契約の解除</要旨>に知事の許可を必要としたわけは、これによつて地主の不当な小作地取上げを制限する目的にでたものであつて正当な事由ある小作地取上げをも制限するものでないこと、いい換えると知事は行政処分により耕作者の地位の安定及び農業生産力の維持増進を図ることを妨げるかような土地取上げは制限するけれども事情全く止を得ない土地取上げは決して制限するものでないことは同法の立法趣旨に照し明瞭であるから農地の賃貸借契約解除に知事の許可を必要とすることが所論のように当然賃貸人の私有権を否認することにもならぬし、また地主の財産権を侵害することにもならぬことは言をまたぬところであつて、憲法第二十九条の規定に違反するわけはない。所論は独自の見解の下に原判決を非難攻撃するに帰し採用の価値はない。 上告理由第三点に対する判断。 原判決は有効な弁済のための供託のあつた事実を確定し、これにより只上告人の請求する滞納小作料債務 所論は独自の見解の下に原判決を非難攻撃するに帰し採用の価値はない。 上告理由第三点に対する判断。 原判決は有効な弁済のための供託のあつた事実を確定し、これにより只上告人の請求する滞納小作料債務の消滅したことを認定してその請求を棄却したのに止まり、所論のように右供託によつて上告人の主張する賃貸借契約の解除権をも消滅したものであると認定したものでないことは判文上明白である。所論は畢竟原判決の認定しない事実をとらえて原判決を非難するに属し採用する限りでない。 以上説明するところにより本件上告は理由がないからこれを棄却すべきものと認め、民事訴訟法第四百一条第九十五条第八十九条の規定により主文の通り判決をする。 (裁判長判事小山慶作判事井上開了判事和田邦康)

▼ クリックして全文を表示

🔍 類似判例を検索𝕏 でシェア← 一覧に戻る