平成11年(行ケ)第225号取消決定取消請求事件判決原告ローム株式会社代表者代表取締役 A訴訟代理人弁理士 B、C、D、E被告特許庁長官 F指定代理人 G、H、I、J 主文 特許庁が平成10年異議第75416号事件について平成11年6月4日にした決定を取り消す。 訴訟費用は被告の負担とする。 事実及び理由 第1 原告の求めた裁判主文第1項同旨の判決。 第2 特許庁における手続の経緯原告は、名称を「半導体集積回路」とする特許第2749241号発明(平成5年2月16日特許出願、平成10年2月20日設定登録。本件発明)の特許権者であるが、京セラ株式会社から特許異議の申立てがあり、平成10年異議第75416号事件として審理されたが、平成11年6月4日「特許第2749241号の特許を取り消す。」との決定(特許取消決定)があり、その謄本は同月23日原告に送達された。 原告は平成11年7月27日訂正審判の請求をし、平成11年審判第39064号事件として審理された結果、平成11年12月9日、別紙(訂正審決理由)により「特許第2749241号発明の明細書を本件審判請求書に添付された訂正明細書のとおり訂正することを認める。」との審決(訂正審決)があり、その謄本は同月27日原告に送達され、訂正審決は確定した。 第3 原告主張の決定取消事由平成11年2月25日付けで通知があった取消理由は、訂正前の本件発明は、特開昭64-67951号公報に記載された発明と同一であり、特許法29条1項3号に該当するというものであるところ、特許取消決定は、本件発明の要旨を訂正前(特許査定時)の特許請求の範囲に記載のとおりと認めた上、上記通知により指定された れた発明と同一であり、特許法29条1項3号に該当するというものであるところ、特許取消決定は、本件発明の要旨を訂正前(特許査定時)の特許請求の範囲に記載のとおりと認めた上、上記通知により指定された期間内に原告からは何の応答もなく、上記取消理由は妥当なものと認められるので、この取消理由によって本件特許を取り消すべきものとした。しかしながら、訂正審決が確定したことにより、別紙訂正審決理由に記載のとおり本件発明の特許請求の範囲の記載が訂正され、特許取消決定が前提とする本件発明の要旨の認定は誤ったものとなったので、特許取消決定は取り消されるべきである。 第4 当裁判所の判断訂正審決に示されているように、平成11年11月16日付け手続補正書(訂正請求書)による訂正は、本件発明の特許請求の範囲の減縮を含むものであることは明らかである。したがって、確定した訂正審決において上記訂正が適法と認められた以上、特許取消決定は、本件発明の要旨を結果的に誤って認定して公知の発明との対比判断をしたことになり、この誤りは特許取消決定の結論に影響を及ぼす可能性のあることが明らかである。 よって、特許取消決定は取り消されるべきであり、主文のとおり判決する。 (平成12年3月23日口頭弁論終結)東京高等裁判所第18民事部裁判長裁判官永井紀昭裁判官塩月秀平裁判官市川正巳
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