主文 原決定を取り消す。本件準抗告を棄却する。理由 申立人本人の抗告理由は、別紙のとおりである。所論は憲法三二条違反をいうが、実質は、原決定が本件準抗告の申立はすでに裁判を経たものと同一の申立であるとしてこれを却下した判断を論難する単なる法令違反の主張であつて、適法な抗告理由にあたらない。しかし、所論にかんがみ、職権で調査すると、記録(取寄にかかる中野簡易裁判所昭和四七年(る)第七号準抗告事件記録を含む。)によれば、所論中野簡易裁判所昭和四七年(る)第七号同年六月二九日決定は、同事件において申立人が申し立てたA差出にかかる押収物の還付に関する検察官の処分に対する準抗告およびB差出にかかる押収物の還付に関する検察官の処分に対する準抗告のうち、前者についてのみ審判をしたものであつて、後者についての審判をしたものとは解されないから、その審判がなされていることに基づき本件準抗告申立を却下した原決定は違法であつて取り消さなければ著しく正義に反するものと認め、刑訴法四一一条一号を準用して原決定を取り消し、同法四三四条、四二六条二項により更に裁判をすると、記録編綴の「受領書」と題する書面(写)によれば、所論物件はいずれも昭和四七年一二月二日申立人においてその返還を受けたことが明らかであつて、本件準抗告はこれを申し立てる法律上の利益を欠くに帰し、同法四三二条、四二六条一項により棄却を免れない。よつて、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。昭和四八年三月三〇日最高裁判所第二小法廷- 1 -裁判長裁判官小川信雄裁判官村上朝一裁判官岡 二小法廷- 1 -裁判長裁判官小川信雄裁判官村上朝一裁判官岡原昌男裁判官大塚喜一郎- 2 -
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