平成6(オ)414 通行地役権確認等

裁判年月日・裁判所
平成6年12月16日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 大阪高等裁判所 平成4(ネ)1328
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判決文本文1,625 文字)

主文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理由 上告代理人松川雅典の上告理由について一原審の適法に確定した事実関係は、次のとおりである。(1) 上告人は、八尾市ab丁目c番dの宅地(以下「上告人所有地」という。)を所有している。右土地及び周囲の状況は別紙略図のとおりであり、上告人所有地は、北側及び西側がいずれも公道に接しており、第一審判決別紙被告土地目録(二)記載の土地(別紙略図の斜線部分。以下「本件土地」という。)は、上告人所有地の一部で、西側の公道(以下「西側道路」という。)に接する東西の幅員約〇・九メートルの南北に細長い形状の土地である。被上告人らは、西側道路のうち、本件土地と接する部分より南の部分の両側に土地を所有する者であり、各自の所有地から北側の公道へ出るために西側道路を通行している。(2) 上告人は、昭和四三年一二月ころ、上告人所有地と西側道路との境界線に沿ってフェンスを設置しようとした際、被上告人らから、右道路の拡幅のために上告人所有地の一部を提供するよう強く働きかけられたため、西側道路との境界より東寄りに引き込んで、本件土地の東端線(別紙略図のイ点とロ点とを結ぶ直線)に沿ってフェンスを設置した。(3) 被上告人らは、右フェンスが設置されたのとほぼ同じ時期に、西側道路のうち被上告人らの所有地と接する部分について、各自が所有地の一部を提供し又は費用の一部を負担するなどして、共同して拡幅を行った。(4) 右(2)及び(3)の結果、西側道路は幅員約三・六メートルに拡幅され、本件土地は拡幅部分の一部となった。(5) 被上告人らは、その後、西側道路及びその拡幅部分について、土砂を入れたり除草をしたりするなどして維持管理をするとともに、二〇年以上にわたって通 ルに拡幅され、本件土地は拡幅部分の一部となった。(5) 被上告人らは、その後、西側道路及びその拡幅部分について、土砂を入れたり除草をしたりするなどして維持管理をするとともに、二〇年以上にわたって通行のためにその使用を継- 1 -続した。 二ところで、地役権は継続かつ表現のものに限って時効取得が認められるが(民法二八三条)、通行地役権について右「継続」の要件を満たすには、要役地の所有者によって承役地となる土地の上に通路が開設されたものであることを要すると解されるところ(最高裁昭和二八年(オ)第一一七八号同三〇年一二月二六日第三小法廷判決・民集九巻一四号二〇九七頁、最高裁昭和三一年(オ)第三一一号同三三年二月一四日第二小法廷判決・民集一二巻二号二六八頁)、前記事実関係によれば、被上告人らは、西側道路を拡幅するため、上告人所有地の一部を右拡幅用地として提供するよう上告人に働きかける一方、自らも、各自その所有地の一部を同用地として提供するなどの負担をしたものであり、被上告人らのこれら行為の結果として、西側道路の全体が拡幅され、本件土地はその一部として通行の用に供されるようになったというのであるから、本件土地については、要役地の所有者である被上告人らによって通路が開設されたものというべきである。そうすると、被上告人らは、右開設後二〇年以上本件土地を通行のために使用したことにより、本件土地につき通行地役権を時効取得したということができるのであって、これと同旨の原審の判断は、正当として是認することができる。原判決に所論の違法はなく、論旨は採用することができない。 よって、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官河合伸 できない。 よって、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官河合伸一裁判官中島敏次郎裁判官大西勝也裁判官根岸重治- 2 -(略図は末尾添付)- 3 -

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