【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理 由 上告代理人下尾栄の上告理由一について。 原判決が、本件取引の支払は、いずれも
主 文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理 由 上告代理人下尾栄の上告理由一について。 原判決が、本件取引の支払は、いずれも各前月の取引分に対する支払又は内払い (昭和二八年一一月支払分は同年九、一〇月取引分に対する内払)と認定し、また 本件のように各月取引分がその翌月に決済される取りきめであり、この取りきめが 殆んど例外なく実行されていた本件のような場合において、各月の取引高に対する 代金の支払に一部未済がある場合には、その未決済部分は独立に時効にかかるもの と解すべきである旨の判示をなしたこと、及び昭和二九年三月支払の金四万二千円 は内金三万五千七百六十円が前月分、また残額(原判示が金四千二百四十円という のは計算違であつて金六千二百四十円が正しい)は履行期が最も古い昭和二八年一 〇月分の残額金一万九千五百七十円(九、一〇月分取引高より一一月支払の金四万 九千円お差引いた額)に充当されたもの、昭和三〇年三月支払の金一万千六百円は 昭和二八年一○月分の残額(原判示が一万五千三百十円というのは計算違であつて 金一万九千五百七十円より金六千二百四十円を差引いた金一万三千三百三十円が正 しい)に充当された旨認定したことは、原判決挙示の事実及び証拠関係からこれを 肯認し得る。(右明らかな計算違を正してこれをみると、原判決の認定によれば、 昭和二八年一〇月分の結局の残額は金千七百三十円が正しいことになる。けれども 原判決は後段で右残額金はいずれにしても二年の消滅時効にかかり、本件請求金額 には含まれない旨判示しているので、右は判決に影響を及ぼすべき違法ということ ができない。) 論旨末段に引用する原審の事案認定が証拠によらず経験則等法令に違反している - 1 - との所論は、結局証拠の取捨判断の非難に帰し ているので、右は判決に影響を及ぼすべき違法ということ ができない。) 論旨末段に引用する原審の事案認定が証拠によらず経験則等法令に違反している - 1 - との所論は、結局証拠の取捨判断の非難に帰し、第一審判決を引用した原判決の所 論弁済充当の認定には違法があるとはいえない。 同二について。 論旨は、原判決が、本件買掛金債務の弁済充当につき、民法四八九条三号を適用 せず、同四八八条一項を適用したことを非難するけれども、原判決認定事実関係の もとにおいては、原判決は上告人、被上告人の合意により原判示の如き弁済充当の 方法を決定し、右のとおり弁済がなされた旨判示したものと解され、右判断は是認 し得る。所論は原判決の認定にそわない事実を前提とし独自の見解に立つて原判決 を非難するもので、原判決に所論の違法はなく、採るを得ない。 同三について。 所論は、原判決が、本件消滅時効に関し民法一七三条一号を適用したのは誤りで あつて、商法五二二条を適用すべきである、と主張する。しかし、仮りに上告人が 小売商人であるとしても、そのなした本件売却の相手方である被上告人が株式会社 であつてもその商品の代価の債権の消滅時効について、は民法一七三条一号の適用 があるものと解すべきである(昭和三五年(オ)第八四二号同三六年五月三〇日第 三小法廷判決、民集一五巻五号一四七一頁参照)。 論旨は理由がない。 よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと おり判決する。 最高裁判所第三小法廷 裁判長裁判官 垂 水 克 己 裁判官 河 村 又 介 裁判官 石 坂 修 一 裁判官 横 田 正 俊 - 2 裁判官 河 村 又 介 裁判官 石 坂 修 一 裁判官 横 田 正 俊 - 2 -
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