昭和37(オ)202 財産売買無効確認請求

裁判年月日・裁判所
昭和39年7月7日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 大阪高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人らの負担とする。          理    由  上告代理人阿部幸作、同越智譲の上告理由第一点1ないし4について。  所論は、

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主文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人らの負担とする。 理由 上告代理人阿部幸作、同越智譲の上告理由第一点1ないし4について。 所論は、地方自治法一四七条による普通地方公共団体の長の代表権限は法定されていて、その権限から外れた行為は無効であるか取消又は変更を求め得る場合が起きるに過ぎず、これに代理権限踰越に関する民法一一〇条の表見代理の規定を類推適用する余地はないというが、普通地方公共団体の長たる村長がなした代表権限踰越の行為についても民法一一〇条の類推適用があり得るとすることは、既に当裁判所の判例(昭和三〇年(オ)八七三号、同三四年七月一四日第三小法廷判決、民集一三巻七号九六〇頁)であって、本件町長の場合も右と異ならないものと解するから、所論は採るを得ない。 なお、右論旨は、表見代理の権限踰越とはもともと何らかの権限が与えられている場合にのみ考えられることであるところ、本件については、町長に当初より何の権限もないのであるから、これを踰越することはあり得ないとして、本件に表見代理の規定を類推適用すべき余地はないといい、これに関連する判例を挙示する。 しかし、原判決が判示するとおり、本件B1町条例第六四号は、競争入札以外の方法によって町有不動産を売却する契約につき規定を設け、予定価格二〇万円以上の売却には議会の過半数議決を要し(同条例六条四号)、同五〇万円以上の不動産の売却には議会の特別議決を要する(同条例八条四号)と定めている反面、予定価格二〇万円未満の不動産の売却は町長の執行権限としており、予定価格が二〇万円以上五〇万円未満の不動産の売却であっても急施を要するものについては同様である旨規定(同条例一〇条)しているから、右議会の議決を必要としない範囲の不動- 1 -産の売 しており、予定価格が二〇万円以上五〇万円未満の不動産の売却であっても急施を要するものについては同様である旨規定(同条例一〇条)しているから、右議会の議決を必要としない範囲の不動- 1 -産の売却については、同町長はつねに町を代表して私法上の売買契約を締結する権限を与えられているものと解せられる。従って、同町長には町有財産売却につき町を代表する基本権限が皆無であるとする論旨並びにその論旨をもって原判決の法律適用の誤りをいう所論は、すでに前提を欠くものであって、採るを得ない。 同第一点5について。 所論は、原判決が挙示の証拠関係に基づき、被上告人B1町の町長Dが本件売買契約を締結する権限があると信ずべき正当理由が被上告人B2に存したことを適法に認定判断した点につき、原審認定外の事実を掲げてこれを論難するか、原審の専権に属する証拠の取捨、事案の認定について異を唱えるに過ぎず採用できない。 同第二点について。 所論町長の代表権限は法律によつて付与されたものであり、その権限に加えた制限もまた法律の規定による原始的制限であるから、その制限の不知をもって表見代理を主張することは許されないとの論旨は、独自の見解であって、採用できない。 また、論旨は、B1町議会の議決が憲法の精神ないし所論条規に違背し絶対無効であるとの前提のもとに、この点を無視して本件に表見代理を適用した原判決は憲法の精神に違背すると主張するが、原判決はそもそも所論町議会の議決の存在しない事実を確定判示しているのであるから、右論旨はすでに前提を欠き、採用の余地がない。 よって、民訴三九六条、三八四条一項、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官五鬼上堅磐 六条、三八四条一項、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官五鬼上堅磐裁判官石坂修一裁判官横田正俊- 2 -裁判官柏原語六裁判官田中二郎- 3 -

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