昭和48(行ス)1 訴の変更許可決定に対する抗告事件

裁判年月日・裁判所
昭和48年12月25日 広島高等裁判所
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判決文本文2,461 文字)

主文 原決定を取消す。本件訴の変更の申立を却下する。抗告費用は相手方の負担とする。理由 一、 本件抗告申立の趣旨および理由は別紙抗告状のとおりである。二、 本件の広島地方裁判所昭和四七年(行ウ)第一九号監査請求結果取消請求事件記録によると、相手方らは、昭和四七年三月二四日広島市西部開発事業に伴う漁業補償の支払について違法または不当な公金の支出があるとして、地方自治法第二四二条に基き広島市長Aの不正行為是正措置の監査請求を求めたところ、同年五月二三日同市監査委員Bら四名から違法または不当の公金支出ありとは認められないから請求は理由がないとする旨の監査結果の通知があつたこと、そこで相手方は同年六月二二日右監査委員四名を被告として監査請求結果の取消を求める旨の訴を提起したが、その後昭和四八年四月二四日被告をAとし、かつ広島市に代位して同人に対し損害賠償を求めることを内容とする訴の変更申立をしたこと、これに対して原審は地方自治法第二四二条の二第六項、行政事件訴訟法第四三条、第二一条第一項により変更を許可したことがそれぞれ認められる。三、 右事案によると、相手方は地方自治法第二四二条の二に基く住民訴訟として監査結果の通知をうけた日から三〇日以内に同条の二第一項一ないし四号所定の訴を提起しなければならないところ、誤つて変更前の訴を提起したものと考えられる。そして本件は訴(請求)の変更に伴い被告を変更したものであるが、このような変更が許されるかどうか検討する。<要旨>「地方自治法第二四二条の二第六項によると、同条に規定する住民訴訟について行政事件訴訟法(以下単に、</要旨>法という)第四三条が適用され、同条第一、二項の訴訟については法第二一条の準用があることは明らかである。二四二条の二第六項によると、同条に規定する住民訴訟について行政事件訴訟法(以下単に、</要旨>法という)第四三条が適用され、同条第一、二項の訴訟については法第二一条の準用があることは明らかである。 自治法第二四二条の二第六項によると、同条に規定する住民訴訟について行政事件訴訟法(以下単に、</要旨>法という)第四三条が適用され、同条第一、二項の訴訟については法第二一条の準用があることは明らかである。二四二条の二第六項によると、同条に規定する住民訴訟について行政事件訴訟法(以下単に、</要旨>法という)第四三条が適用され、同条第一、二項の訴訟については法第二一条の準用があることは明らかである。しかし法第二一条が民事訴訟法の建前とする当事者恒定主義の例外として、行政庁を被告とする処分又は裁決の取消請求を同条所定の国又は公共団体を被告とする損害賠償その他の請求に変更することを認めたのは法が抗告訴訟の被告適格を本来実体法上の権利能力のない行政庁と定めたことから生じる実際的不都合を解決することを目的としたものであることは明らかであるが、そのことは同時に右規定の背後には抗告訴訟の形式的被告は行政庁であつても、その実質的効果の帰属主体は国又は公共団体であるとの理論的基盤が存することを意味するものともいえる。従つて、法第二一条は右理論的基盤を逸脱して拡張解釈されるべきではなく、同条所定の国または公共団体以外の私人等を被告とする訴に変更することは許されないところといわねばならない。」もつとも、右のように厳格に解すると、地方自治法第二四二条の二の住民訴訟については、同条第一項二号の請求を同項の他の各号の請求に変更することは不能であり、また通常の国又は公共団体を相手とする民事的な損害賠償等の請求に変更することが可能な場合は訴の利益等の関係で稀有と考えられるから、右の住民訴訟については法第二一条は空文に等しいものといえないことはない。そこで、地方自治法第二四二条の二の住民訴訟に関する限り、その特殊な制度目的に照らし同条第一項各号の請求相互間では法第二一条所定の制限を拡張して被告適格を認めるべきであるとの反対意見も考えられるが、仮にこの意見に従うとしても、法第二一条については法第一五条第三項のような出訴期間に対する手当の規定がないのであつて、前記住 定の制限を拡張して被告適格を認めるべきであるとの反対意見も考えられるが、仮にこの意見に従うとしても、法第二一条については法第一五条第三項のような出訴期間に対する手当の規定がないのであつて、前記住民訴訟につき定められた短い出訴期間の下で有効に訴の変更(新訴の提起)をなしうる場合は極めて制限され、実際上所期の効果は望めないから、右反対意見は採用に値しない。 間に対する手当の規定がないのであつて、前記住 定の制限を拡張して被告適格を認めるべきであるとの反対意見も考えられるが、仮にこの意見に従うとしても、法第二一条については法第一五条第三項のような出訴期間に対する手当の規定がないのであつて、前記住民訴訟につき定められた短い出訴期間の下で有効に訴の変更(新訴の提起)をなしうる場合は極めて制限され、実際上所期の効果は望めないから、右反対意見は採用に値しない。(現に本件においても新訴が出訴期間を経過していることは前記二に説示したところから明らかである。)なお、地方自治法第二四二条の二第一項各号の請求間において出訴期間中に被告を異にする他の請求に変更しようとする場合には、まず以て法第一九条により関連請求として追加的併合を求めるべきであろう。してみると、本件訴の変更における旧訴が地方自治法第二四二条の二にもとづく住民訴訟であるかどうかについて問題があるが、それがいずれであるにせよ、本件訴の変更は許すべきでないといわねばならぬ。四よつて相手方の訴変更許可申立を認容した原決定は不当として取消し、相手方の本件訴の変更の申立を却下することとし、抗告費用は相手方の負担とすることとして主文のとおり決定する。(裁判長裁判官胡田勲裁判官西内英二裁判官藤本清)別紙<記載内容は末尾1添付>

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