昭和25(オ)205 行政処分無効確認請求

裁判年月日・裁判所
昭和29年3月16日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 福岡高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人等の負担とする。          理    由  上告代理人小玉治行の上告理由は末尾に添えた書面記載のとおりであり、これに 対

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判決文本文1,345 文字)

主文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人等の負担とする。 理由 上告代理人小玉治行の上告理由は末尾に添えた書面記載のとおりであり、これに対して当裁判所は次のように判断する。 上告理由第一点について。 論旨は本件県議会の議決が行政処分であつて、行政訴訟の対象となり得るものであることを主張するに帰する。しかし本件議決に関しては、昭和二三年法律一七九号附則二条五項において、「都道府県知事は、当該都道府県の議会の議決を経て、市町村の廃置分合又は境界変更を定める」旨規定されている。すなわち本件議決は、県知事が行政処分を行う前提要件たるに過ぎないものであつて、それ自体県の意思として外部に対し表示されるのでもなく、従つてまた外部に対して直接法律上の効果を及ぼすものでもない。それ故本件議決は行政処分たる性質を有するものではなく、これを行政訴訟の対象とはなり得ないものであるとした原判決は正当である。 論旨は、地方自治法一六七条において、知事が県議会の違法な議決に対して出訴し得る旨を規定していることを援用して、県議会の議決が行政処分であるとの論拠としているのであるが、しかしこれは県議会の議決が行政処分だから出訴できるとしたのではなくて、違法な議決がそのまま執行されることを防ぐために、行政機関相互の間における法律的見解の相違を調整する方法として設けられた特別の規定に外ならない。従つてかような特別の規定のない本件議決に対しては、出訴は許されないものと解すべきである。論旨はまた東京高等裁判所の判例を援用して原判決を非難するのであるが、右の判例における地方議会の議決は、地方議会議員を除名する議決であつて、執行機関による行政処分を俟たず議決自体で除名の効力を生ずる- 1 -ものであるから、県知事の行政処 決を非難するのであるが、右の判例における地方議会の議決は、地方議会議員を除名する議決であつて、執行機関による行政処分を俟たず議決自体で除名の効力を生ずる- 1 -ものであるから、県知事の行政処分によつて始めて法律上の効果を生ずる本件の場合にあてはまらない。論旨はいずれの点から見ても理由がない。 同第二点について。 論旨は、原判決が本件議決を行政庁の処分と解するとしても、その取消を求める本訴は訴の利益を欠き不適法であるとした仮定論に対する非難である。しかし前述のごとく本件議決は、行政庁の処分と解することはできず、本訴は根本において許されないものであるから、論旨は採用できない。 同第三点について。 論旨は、原判決が被告に対して再議を命ずる判決を求めることは本来許さるべきでないと判示したことを非難する。しかし前述のように本件議決そのものが行政処分でなく訴訟の対象となり得ないものである以上、裁判所が県議会に対し再議を命ずることができないのは当然であるから、論旨は理由がない。 (本件については昭和二五年(オ)二〇〇号、同二九年一月二一日第一小法廷判決参照)よつて民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見をもつて、主文のとおり判決する。 最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官井上登裁判官島保裁判官河村又介裁判官小林俊三裁判官本村善太郎- 2 - 裁判官本村善太郎

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