平成17(行ケ)10550 特許取消決定取消請求事件

裁判年月日・裁判所
平成18年11月6日 知的財産高等裁判所 2部 判決 請求棄却
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判決文本文42,961 文字)

- 1 -平成17年(行ケ)第10550号特許取消決定取消請求事件口頭弁論終結日平成18年10月23日判決原告リーテルオートモティブ(インターナショナル) アーゲー訴訟代理人弁理士石井良和被告特許庁長官中嶋誠指定代理人鈴木久雄同柴沼雅樹同岡田孝博同内山進主文 原告の請求を棄却する。 訴訟費用は原告の負担とする。 この判決に対する上告及び上告受理申立てのための付加期間を30日と定める。 事実 及び理由第1請求特許庁が異議2003-71594号事件について平成17年2月15日にした「特許第3359645号の請求項1ないし47に係る特許を取り消す。」との決定を取り消す。 第2事案の概要本件は,原告が特許権者である後記特許に関し,第三者からの特許異議の申立てに基づき特許庁が特許取消決定をしたので,原告がその取消しを求めた事案である。 第3当事者の主張- 2 - 請求の原因(1)特許庁における手続の経緯原告は,名称を「超軽量多機能遮音キット」とする発明につき,パリ条約による優先日を平成8年(1996年)10月29日(以下「本件優先日」という。優先権主張国オーストリア)として,平成9年(1997年)10月29日に国際特許出願をし,この出願は平成12年12月5日に国内公表され(特表2000-516175号),平成14年10月11日に特許第3359645号として設定登録を受けた(請求項の数は47。甲13〔特許公報〕。以下「本件特許」という。)。 これに対し,Aほか3名から特許異議の申立てがなされたので,特許庁は,これを異議2003-71594号事件として審理した上,平成17年2月15日,「特許第3359645号の請求項1ないし いう。)。 これに対し,Aほか3名から特許異議の申立てがなされたので,特許庁は,これを異議2003-71594号事件として審理した上,平成17年2月15日,「特許第3359645号の請求項1ないし47に係る特許を取り消す。」との決定(以下「本件決定」という。)をし,その謄本は平成17年3月7日に原告に送達された。なお,出訴期間として90日が附加された。 (2)発明の内容本件特許の特許請求の範囲1~47は,別紙のとおりである(以下,請求項の番号順に「本件発明1」のようにいうことがある。)。これらのうち請求項1は独立請求項であり,その余の請求項は請求項1を直接又は間接に引用する従属請求項である。そして,請求項1を再説すると,下記のとおりである。 記【請求項1】車両においてノイズ低減と断熱とをもたらすよう,吸音性かつ遮音性かつ振動減衰性かつ断熱性のカバーを形成するための多機能キット(41)であって,少なくとも1つの面状車体パーツ(11)と,複数層からなるノイズ低減アセンブリパッケージ(42)と,を具備してなり,前記アセンブリパッケージは,少なくとも1つのポーラスなスプリング層(13)を備え,- 3 -前記アセンブリパッケージ(42)と前記面状車体パーツとの間には,空気層(25)が設けられ,遮音性と吸音性と振動減衰性とを最適に組み合わせるのに好適であるような超軽量キット(41)を形成するために,前記多層アセンブリパッケージ(42)は,微小ポーラスを有した硬質層(14)である開放ポアを有したファイバ層またはファイバ/フォーム複合体層を備え,前記硬質層(14)は,Rt=500Nsm~Rt=2500Nsmという空気流に対して-3-3の総抵抗を有し,かつ,mF=0.3kg/m ~mF=2.0kg/m という単位面積あた りの 前記硬質層(14)は,Rt=500Nsm~Rt=2500Nsmという空気流に対して-3-3の総抵抗を有し,かつ,mF=0.3kg/m ~mF=2.0kg/m という単位面積あた りの重量を有していることを特徴とするキット。 (3)決定の内容ア本件決定の内容は,別添「異議の決定」写しのとおりである。 その理由の要点は,本件発明1は,下記第1,第2引用例に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたから,本件発明1に係る特許は,特許法29条2項の規定に違反してなされたものであり,本件発明2~47に係る発明限定事項も,いずれも,格別なものとはいえないか,又は下記第1~第12引用例に記載ないし示唆されたところに基づいて当業者が容易に想到することができたから,本件発明2~47に係る特許も,特許法29条2項の規定に違反してなされたものである,等としたものである。 記第1引用例:特開平7-152384号公報第2引用例:特開平4-9 8 9 8号公報第3引用例:米国特許第4420526号明細書第4引用例:特開昭63-297646号公報第5引用例:特開平5-272041号公報第6引用例:特開平5-51478号公報- 4 -第7引用例:特開平6-107235号公報第8引用例:特開平8-30274号公報第9引用例:特開平2-126297号公報第10引用例:「自動車技術ハンドブック」(1992年6月12日社団法人自動車技術会発行)第328~331頁第11引用例:特開昭62-48545号公報第12引用例:米国特許第5459291号明細書イなお本件決定は,本件発明1と第1引用例に記載された発明との一致点及び相違点を,次のとおり認定した。 (一致点)「車両においてノイズ低減と断熱とをもたらすよう,吸音性かつ遮音性か 291号明細書イなお本件決定は,本件発明1と第1引用例に記載された発明との一致点及び相違点を,次のとおり認定した。 (一致点)「車両においてノイズ低減と断熱とをもたらすよう,吸音性かつ遮音性かつ振動減衰性かつ断熱性のカバーを形成するための多機能キットであって,少なくとも1つの面状車体パーツと,複数層からなるノイズ低減アセンブリパッケージと,を具備してなり,前記アセンブリパッケージは,少なくとも1つのポーラスなスプリング層と,微小ポーラス及び開放ポアを有した硬質層とを備え,前記硬質層は,mF=0.3Kg/m ~mF=0.75Kg/m という単位面積あたり の重量を有しているキット」に係る発明である点。 (相違点1)本件発明1では,「前記アセンブリパッケージ(42)と前記面状車体パーツとの間には,空気層(25)」が設けられるのに対し,第1引用例には,空気層を設けることについて言及がない点。 (相違点2)本件発明1では,「遮音性と吸音性と振動減衰性とを最適に組み合わせるのに好適であるような超軽量キット(41)を形成する」というのに対- 5 -し,第1引用例にはこのような言及がない点。 (相違点3)硬質層に関して,本件発明1では「ファイバ層またはファイバ/フォーム複合体層」からなり,「Rt=500Nsm~Rt=2500Nsmという空気流-3-3に対しての総抵抗」を有するのに対し,第1引用例では,「ポリウレタンの発泡体であることが好ましい」とされ,また,「通気性が直径80mmの試験片につき毎分5リットルから45リットル」という記載はあるものの,「空気流に対しての総抵抗」については直接的な言及がない点。 (4)決定の取消事由しかしながら,本件決定は,以下の理由により,違法なものとして取消しを免れない。 ア取消事由1 記載はあるものの,「空気流に対しての総抵抗」については直接的な言及がない点。 (4)決定の取消事由しかしながら,本件決定は,以下の理由により,違法なものとして取消しを免れない。 ア取消事由1(本件発明1の認定の誤り,引用発明の認定の誤り,これらに起因する一致点の認定の誤り)(ア)本件発明1の認定の誤りa本件発明の本質についての評価の誤り(a)本件発明1は,発明者が発見した現象に基づくものである。その現象は,従来技術(マス‐スプリングシステムに基づく遮音構造)において避けることのできなかった200Hz近傍における共鳴現象が消滅したことである。本件発明1は,このような新規現象の発見に基づくものである。 上記の現象は,本件明細書(特許公報。甲13)の図7に明確に示「本発明によるキットされている。本件明細書には,この現象に関し,においては,驚くべきことに,通常的に共鳴の兆候が起こる領域においての遮音性が著しく改良されることがわかった。」(7頁左欄46~48行)「本発明によ,るキット41の遮音性の周波数依存性17を示している図7からはっきりと結論づけられることは,従来のスプリング-質量-システムにおいては200Hzの領域におい- 6 -て当然のことのように発生していたような共鳴の兆候が,何ら見られないことでという的確な記載があるとともに,従来のある。」(9頁左欄41~45行)ものには見られない現象であることが記載されている。 本件発明1は,上記のとおり新規な現象の発見に基づくものであ「本発明の目的は,……軽量車体パーツに対してり,本件明細書(甲13)の適用したときに,音響効率を損失させないような,超軽量キットを提供することである。………。本発明によれば,上記目的は,概して,請求項1の特徴点を備えたキットによって得られ り,本件明細書(甲13)の適用したときに,音響効率を損失させないような,超軽量キットを提供することである。………。本発明によれば,上記目的は,概して,請求項1の特徴点を備えたキットによって得られる。とりわけ,従来のスプリング-重量システムにおいて使用されていた空気不透過性の重量層に代えて,比較的薄くかつ微小ポーラスを有した硬質のファイバ層またはファイバ/フォーム複合体層を使用する(判決注:「使用するする」とあるのは誤記)ことにより,得ることができる。」との記載のとおり,マス‐スプリングシステムの(7頁左欄21~34行)原理自体を否定することから出発した革新的な原理に基づく発明である。すなわち,発明の名称中に「超軽量」と端的に示されているように,マス‐フリー(massfree)を目指した発明であって,遮音に従来のような重量のマスを使用しなくとも同等もしくはそれ以上の遮音効果が得られるという新発見の防音原理に基づくものである。 (b)本件発明1の本質が上記(a)のようなものであることは,本件発明1に与えられた評価からも明らかである。 (i)本件発明1は,その国内公表(平成12年12月5日)の後になされた下記特許出願において,先行技術として引用されている。 ①平成13年7月6日出願特願2001-206725号(特開2003-19930号公報(甲14),以下「甲14公報」という。)②平成14年8月23日出願特願2002-242958号(特開2004-84077号公報(甲15),以下「甲15公報」という。)- 7 -③平成15年6月9日出願特願2003-163762号(特開2005-1403号公報(甲16),以下「甲16公報」という。)④平成15年9月16日出願特願2003-323641号(特開2005-88706 月9日出願特願2003-163762号(特開2005-1403号公報(甲16),以下「甲16公報」という。)④平成15年9月16日出願特願2003-323641号(特開2005-88706号公報(甲17),以下「甲17公報」という。)⑤平成15年10月17日出願特願2003-358587号(特開2005-121994号公報(甲18),以下「甲18公報」という。)⑥平成15年3月26日出願特願2003-84707号(特開2004-294619号公報(甲19),以下「甲19公報」という。)⑦平成16年1月26日出願特願2004-17150号(特開2005-208494号公報(甲20),以下「甲20公報」という。)⑧2004年3月23日国際出願PCT/JP2004/003902(国際公開WO2004-086354号公報(甲21),以下「甲21公報」という。)これらの後願においては,ゴム等の比較的重量がある非通気性の遮音材を使用したものを従来技術として挙げ,それに対比させる形で本件発明を引用し,重い非通気性の遮音材を使用することなく軽量の通気性材料のみから成る新しい原理に基づく吸音・遮音構造であって重量軽減効果が大きく,また,断熱性に富むものであるため,近年実用に供されていると評価している。これらの後願は,本件発明1に対するかかる評価を前提に,本件発明1を改良し,又は,本件発明1とは異なる原理に基づく吸音・遮音構造を提案するものである。 このことは,当業者が,本件発明1を,新規な軽量防音材として評価していることを示している。 (ii)本件発明1は,「2000PACEAWARD」を受賞している。同賞は,革新的な発明品によって自動車産業に貢献した自動車部品の供給者に与えられるものであって,同賞の受賞の事実は,本件 。 (ii)本件発明1は,「2000PACEAWARD」を受賞している。同賞は,革新的な発明品によって自動車産業に貢献した自動車部品の供給者に与えられるものであって,同賞の受賞の事実は,本件発- 8 -明1が,世界的にみて秀逸なものであるとの評価が確定していることを示すものである。 同賞の受賞理由を記載した報告書(甲22-1)に記載されているように,本件発明1は,防音性能が高く,自動車にとって重要な課題である重量軽減効果が絶大であり,多くの世界的な自動車メーカーに採用されていることから,本件発明1の革新性が認められて受賞に至ったものである。 (iii)日本国内においても,本件発明1の防音材は,トヨタ自動車(株)の「ウィンダム」や日産自動車(株)の「エルグランド」のような高級車を始めとして,多様な車種に採用されている(甲26,34,35)。そして,トヨタ自動車(株)の社内報(甲26)や自動車雑誌(平成13年10月15日発行「モーターファン別冊第289号」,甲27)においても,「新規軽量防音材」として紹介されているとおり,全く新しいコンセプトに基づく防音構造であるとの評価を受けているものである。 b本件発明の認定の誤り発明の構成は,その発明の作用と対で認定すべきものである。 分解可能な構成にまで特許請求の範囲を分節していけば,公知の構成要素に到達し,各構成に対応する作用を無視すれば,ほとんどの発明は,組合せが容易であるとして進歩性が否定されてしまう。 上記aのとおり,本件発明1は,従来避けることのできなかった200Hz付近の音響部材の共鳴が,特定の層構造とすることによって消滅するという現象の発見に基づくものである。出願時点においては,この現象は旧来の音響理論では説明できなかったことでもあり,特定の層構造は,特定の作用を発揮 の共鳴が,特定の層構造とすることによって消滅するという現象の発見に基づくものである。出願時点においては,この現象は旧来の音響理論では説明できなかったことでもあり,特定の層構造は,特定の作用を発揮する一体のものとして把握されるべきであり,それを更に分節することは誤りである。 - 9 -本件決定は,本件発明1に,旧来の音響部材の延長線上のものであるとの評価しか与えていないが,発明の構成に対応する作用を無視したものであって,誤りである。 (イ)引用発明の認定の誤り「第1引用例には,……『遮音性かつ振動減衰性かつ断熱性』に関本件決定は,する言及はないが,『セミリジッドの発泡体の板1』や『柔軟な発泡性の材料』を含む吸音パネルに,遮音性や振動減衰性,断熱性が全くないとは考えられない。したがって,上記吸音パネルと,『面状車体パーツ』に相当する『鋼板5』」とによって,<車両においてノイズ低減と断熱とをもたらすよう,吸音性かつ遮音性かつ振動減衰性かつ断熱性のカバーを形成するための多機能キット>が形成されているといえる」(17頁最と認定したが,誤りである。 終段落~18頁第1段落)「【産業上の利用第1引用例に記載された発明は,第1引用例(甲1)の分野】本発明は,特に自動車の屋根を作るためのパネル製造,或いは内張りの製造の分野に関連し,低,中並びに高周波数,特に400Hzから5000Hzの周波数における音エネルとの記載のとおギーを吸収する吸音パネルに関するものである」(段落【0001】)り,吸音パネル以外の何物でもないにもかかわらず,本件決定は,本件発明1の構成に合わせるために,当該吸音パネルに遮音性,振動減衰性,断熱性(以下,併せて「遮音性等」という。)を恣意的に付与して発明を創作したものであり,論理の飛躍がある。第1引用例の吸音パネルが実 明1の構成に合わせるために,当該吸音パネルに遮音性,振動減衰性,断熱性(以下,併せて「遮音性等」という。)を恣意的に付与して発明を創作したものであり,論理の飛躍がある。第1引用例の吸音パネルが実効的な遮音性等を有していると認定したこと自体が,技術常識を超越した論理に基づくものであって,誤りである。 「【作用】従って本発明第1引用例(甲1)には,発明の作用に関して,では,細胞が開き且つ連絡し合っているセミリジッドのポリウレタンの発泡体からなる板によって形成されるマスが,その固有の吸収特性によって,中及び高周波数の1000Hzから5000Hzの範囲内にある音波を50%から70%吸収する。しかしながら,低及び中周波数の400Hzから1000Hzの音波は,マスを形成するポリウレタンの発泡体の板によって吸- 10 -収されず,その結果,該板に撓みを生じさせる傾向を招くことになる。この撓みは,同時にスプリングを形成するクロスによって阻まれ,それによって,マスを形成する板の振動と,音エネルギーの力学的エネルギーへの変化が生じ,これによって,低及び中周と記載波数の400Hzから1000Hzの音波が30%から60%吸収される。」(段落【0012】)され,従来の音響理論に基づいて説明されている。第1引用例では,本件発明1で問題としている200Hz付近での共鳴の消滅について何らの言及もなく,遮音について考慮されていないことは明らかである。 (ウ)一致点の認定の誤り本件決定は,上記(ア)(イ)のとおり本件発明1及び引用発明の認定を誤った結果,一致点の認定も誤っている。すなわち,本件発明1は,200Hz付近での共鳴に由来する遮音性の低下がない超軽量多機能遮音キットを提供するものであるのに対し,第1引用例から把握できる発明は,吸音パネル以外の何物でもなく ている。すなわち,本件発明1は,200Hz付近での共鳴に由来する遮音性の低下がない超軽量多機能遮音キットを提供するものであるのに対し,第1引用例から把握できる発明は,吸音パネル以外の何物でもなく実効的な遮音性はないから,両者が,「車両においてノイズ低減と断熱とをもたらすよう,吸音性かつ遮音性かつ振動減衰性かつ断熱性のカバーを形成するための多機能キット」である点で一致するとの認定は誤りである。 イ取消事由2(硬質層の数値限定に関する一致点の認定の誤り)本件決定は,「硬質層は,mF=0.3Kg/m ~mF=0.75Kg/m という単位面 積あたりの重量を有している」点を一致点の認定に含めている。しかし,かかる認定は,硬質層の技術的意義を無視したものである。硬質層において,空気流に対する総抵抗と単位面積当たりの重量とは一体不可分の相補的な構成であるから,両者を分離して認定することは,音響理論を踏み外したものであって誤りである。 ウ取消事由3(相違点1の判断の誤り)本件決定は,相違点1について,第1引用例自体に空気層を設けることの示唆があり,また空気層を設けることが周知技術であることを理由に,- 11 -相違点1は当業者が容易に想到できる設計事項であると判断したが,誤りである。 まず,第1引用例(甲1)の図1においてクロス2の状態が相当空隙の多いものとして示されていることが,クロス2と鋼板5の間に空気層が形成されていることを示唆しているというための理由付けがなされていない。また,本件発明1の空気層の技術的意義と,第1引用例のクロス2が相当空隙の多いものであることの技術的意義を対比することもなされていない。 さらに,本件発明1の多機能キットとは基本的に無関係な第4,第8引用例を引用して,空気層を設けることは周知であると認定し,こ 相当空隙の多いものであることの技術的意義を対比することもなされていない。 さらに,本件発明1の多機能キットとは基本的に無関係な第4,第8引用例を引用して,空気層を設けることは周知であると認定し,これを根拠に,空気層を設けることは設計事項であると結論づけているが,空気層の技術的意義の検討を欠いた推論であって,不当である。 エ取消事由4(相違点2の判断の誤り)本件決定は,遮音性,吸音性,振動減衰性のバランスを最適化することや,部材をできるだけ軽量化することは,当業者であれば通常考慮するべ「第1引用例記載の発明においても,<遮音性き技術事項といえることを理由に,と吸音性と振動減衰性とを最適に組み合わせるのに好適であるような超軽量キット>を形と判断したが,誤りであ成することは,格別困難とはいえない」(19頁第4段落)る。 上記ア(取消事由1)で述べたように,第1引用例に記載されているのは吸音パネルであり,実用的な遮音性はないといってよく,遮音性,吸音性,振動減衰性の複数の機能を一挙に解決したのは本件発明1が最初である。そして,このような本件発明1の効果の大きさは予想外に大きなものであって重量軽減効果は車両当たり30%にも達し,効果の絶大さは常識を超えたものであることから,「超軽量」「多機能」に格別の意味が込められたものであり,重量軽減が一般的であるとして片付けられる事項ではな- 12 -い。 オ取消事由5(相違点3の判断の誤り)本件決定は,硬質層の空気流に対しての総抵抗を相違点3として検討しているが,上記イ(取消事由2)のとおり,硬質層の構成において重量と総抵抗が一体不可分であることを無視したものであって,技術的に意味がある検討とはいえない。また,原理の異なる発明の数値を対比すること自体が無意味であることは論ずるまでもない。 カ 構成において重量と総抵抗が一体不可分であることを無視したものであって,技術的に意味がある検討とはいえない。また,原理の異なる発明の数値を対比すること自体が無意味であることは論ずるまでもない。 カ取消事由6(作用効果等についての判断の誤り)本件決定は,本件発明1の作用効果についても,各引用例の記載事項から予測し難いものとはいえないと判断したが,本件発明1を正確に理解せず,また,第1引用例記載の発明と本件発明との根本的な差異の認識を欠いた判断であって,誤りである。第1引用例及び他の引用例にも,本件発明1のように吸音性,遮音性,振動減衰性,断熱性という多機能を発揮するキットは示されておらず,本件発明1が有する作用効果についての言及もない。 キ取消事由7(本件発明2~44についての判断の誤り)本件発明2~44は,本件発明1に限定事項を付加したものであり,本件発明1に進歩性がある以上,本件発明2~44に進歩性がないとした本件決定の判断も誤りであることは明白である。 ク取消事由8(本件発明41~47についての認定の誤り)「本件請求項41~47では,請求項1~46のいずれかに記載のキットに関本件決定は,して,キットを構成する各層についての数値や材料に係る限定事項を規定するものであるとして判断を進めているが,本件発明45~47は,が,……」(23頁下第2段落)本件発明1~40のキットのためのアセンブリパッケージであって,キットではないのであるから,発明の認定を誤っている。また,本件発明41が本件発明42~45を引用したものであるとし,本件発明46が本件発明46を引用- 13 -したものであるとしたことも,明らかに誤りである。 請求原因に対する認否請求原因(1)(2)(3)の各事実は認める。同(4)は争う。 被告の反論(1)取 が本件発明46を引用- 13 -したものであるとしたことも,明らかに誤りである。 請求原因に対する認否請求原因(1)(2)(3)の各事実は認める。同(4)は争う。 被告の反論(1)取消事由1に対しア本件発明1の認定につき(ア)本件明細書(甲13。特許公報)の記載によれば,従来の技術として言及された「従来のフロア体1」の「面状車体パーツ3」,「空気層5」及び「ファイバ層6」と,本件発明1の「面状車体パーツ11」,「空気層25」及び「ポーラスなスプリング層13」とは,それぞれ対応するものと認められるから,本件発明1は,「従来のフロア体1」のスプリング-質量システムの「空気不透過性重量層7」に替えて,「微小ポーラスを有した硬質層(14)」(開放ポアを有したファイバ層またはファイバ/フォーム複合体層)とし,当該硬質層(14)の空気流に対しての総抵抗を所定の数値範囲(Rt=500Nsm~Rt=2500Nsm)とし,かつ,単位面-3-3積当たりの重量を所定の数値範囲(mF=0.3kg/m ~mF=2.0kg/m )とし たことを,構成上の特徴とするものといえる。そして,本件発明1は,上記「微小ポーラスを有した硬質層(14)」を備えたことによって,従来のスプリング-質量-システムと比較して,重量が低減されるとともに,吸音性や遮音性が向上するものと認められる。 しかし,本件明細書には,「空気層25」,「ポーラスなスプリング層13」及び「微小ポーラスを有した硬質層(14)」の各層が,それぞれ単独で,あるいは他の層と協働して,どのような機能を果たすのかについて記載されていないので,本件発明1が,なぜ,従来のスプリング-質量-システムと比較して,吸音性や遮音性が向上するのかは明らかでない。 - 14 -(イ)第1引用 のような機能を果たすのかについて記載されていないので,本件発明1が,なぜ,従来のスプリング-質量-システムと比較して,吸音性や遮音性が向上するのかは明らかでない。 - 14 -(イ)第1引用例(甲1)の記載によれば,第1引用例記載の発明の吸音パネルは,従来の技術では,「細胞が開き且つ連絡し合っているポリウレタンの発泡体の板」を単独で吸音パネルとしていたのに対して(段落【0002】【0003】参照),「(細胞が開き且つ連絡し合っている)セミリジッドの発泡体の板1」と「(接合された繊維或いは柔軟な)発泡性の材料からなるクロス2」とから構成され,全体がマススプリングの原理に従って機能し得るように構成されたものであって(段落【0015】参照),マススプリングを構成する系において,「板状部材」(マス)を「セミリジッドの発泡体の板1」とし,同じく「空気層」(スプリング)を「発泡性の材料からなるクロス2」としたものに相当する。 一方,本件発明1は,上記(ア)で指摘したように,従来の技術のスプリング-質量システムの「空気不透過性重量層7」に替えて「微小ポーラスを有した硬質層(14)」としたことを構成上の特徴とするものであり,また,従来の技術のスプリング-質量システムと同様に「ポーラスなスプリング層(13)」というスプリング層を備えたものである。 そうすると,本件発明1の「微小ポーラスを有した硬質層(14)」も第1引用例記載の発明の「セミリジッドの発泡体の板1」も「多孔質材料」といえるものであるから,従来の技術のスプリング-質量システムの「空気不透過性重量層7」あるいは「板状部材」(マス)に替えて「多孔質材料」にしたという本質的な構成部分において,本件発明1と第1引用例記載の発明とは一致しているということができる。 また,第1引用例には,「セミリ 量層7」あるいは「板状部材」(マス)に替えて「多孔質材料」にしたという本質的な構成部分において,本件発明1と第1引用例記載の発明とは一致しているということができる。 また,第1引用例には,「セミリジッドの発泡体の板1」及び「発泡性の材料からなるクロス2」の機能に関する記載(段落【0022】~【0024】)によれば,1000Hzから5000Hzの中及び高周波数の音波に対しては,第1引用例の「セミリジッドの発泡体の板1」は多孔質材料として機能し,空気と材料間の粘性摩擦(通気抵抗)により音エネルギーを- 15 -熱エネルギーに変換して音波を吸収するものと認められる。また,400Hzから1000Hzの低及び中周波数の音波に対しては,第1引用例の「セミリジッドの発泡体の板1」はマス(板状部材)としても機能し,スプリングとして機能する「発泡性の材料からなるクロス2」と協働して,マススプリングの原理に従って,音エネルギーを力学的エネルギーに変えて音波を吸収するものと認められる。 そして,上記(ア)で指摘したように,本件明細書(甲13)には,「ポーラスなスプリング層(13)」及び「微小ポーラスを有した硬質層(14)」の各層の機能について記載されていないが,本件発明1は,スプリングとして機能し得る「ポーラスなスプリング層13」と多孔質材料である「微小ポーラスを有した硬質層(14)」とを備えたものであることを考慮すると,本件発明1の各層は,上記第1引用例に記載の「発泡性の材料からなるクロス2」及び「セミリジッドの発泡体の板1」と同等の機能を果たすものと考えるのが妥当である。 (ウ)したがって,本件発明1は,第1引用例記載の発明と比較すると,原告主張のように,従来の防音理論では考えつかないことであり革新性がある,とは到底いえないものである。 (2) のが妥当である。 (ウ)したがって,本件発明1は,第1引用例記載の発明と比較すると,原告主張のように,従来の防音理論では考えつかないことであり革新性がある,とは到底いえないものである。 (2)取消事由2に対し原告は,硬質層の単位面積当たりの重量が一致しているとした本件決定の認定は,空気流に対する総抵抗と単位面積当たりの重量とを分離して認定しており,誤りである旨主張する。 しかし,第2引用例(甲2)には,実施例1ないし4として,硬質層に相当する遮音材の材質と厚さとを変えることによって,空気流れ抵抗と面重量とが適宜の数値になることが記載されており,硬質層の空気流に対する総抵抗と単位面積当たりの重量とは,直接関連するものではないと考えられるから,硬質層の単位面積当たりの重量が一致しているとした認定に誤りはな- 16 -い。 (3)取消事由3に対しア原告は,本件決定が,相違点1の判断において,空気層を設けることが第1引用例に示唆されているとした点は誤りである旨主張する。 「尚,屋根しかしながら,第1引用例(甲1)の段落【0021】後段には,の内張りと屋根を形成する鋼板との固定は,接着,クリップ留め或いはその他のどのようと記載されている。そして,クロスな機械的手段によっても行うことができる。」2を含む吸音パネルを,第1図に示すように,屋根を形成する鋼板5に適宜の機械的手段によって固定した場合,その固定状態の態様によっては,屋根を形成する鋼板との間に隙間,すなわち,空気層が形成されることは明らかであるから,空気層を設けることが示唆されているとした点に誤りはない。 イまた,原告は,空気層を設けたことの技術的意義を検討することなく,空気層を設けるようにすることが設計事項であるとした本件決定の判断は誤りであると主張する。 しかし,本件 とした点に誤りはない。 イまた,原告は,空気層を設けたことの技術的意義を検討することなく,空気層を設けるようにすることが設計事項であるとした本件決定の判断は誤りであると主張する。 しかし,本件明細書(甲13)には空気層を設けたことの技術的意義に関しての具体的な記載はないし,また,本件発明1では空気層の厚さが特定されているものではないから,一般的に,吸音材や遮音材等に隣接して空気層を設けることが周知技術であることを指摘すれば十分であると考える。そして,本件明細書の従来の技術に関する記載及び実願昭62-116645号(実開昭64-22556号)のマイクロフィルム(乙4)の記載にみられるように,空気層を形成することによって,空気層の部分で振動,騒音の減衰効果を得ることができ,従来の材料構成のみの場合よりも一層高い防音効果が得られることは,周知技術である。 したがって,本件決定において,クロス2と鋼板5との間に空気層を設けるようにすることは設計事項であると判断したことに,誤りはない。 - 17 -(4)取消事由4に対し原告は,本件決定が,相違点2の判断において,引用例1の発明において「遮音性と吸音性と振動減衰性とを最適に組み合わせるのに好適であるような超軽量キット」を形成することは格別困難とはいえない,と判断したことは誤りであると主張する。 しかし,第1引用例に記載された発明は,音エネルギーの吸収に着目したものであるので「吸音パネル」とされているが,「セミリジッドの発泡体の板1」や「発泡性の材料からなるクロス2」を含むものであるから,それらの部材の機能や材質からみて,遮音性や振動減衰性,更には断熱性があることは技術常識である。また,本件発明1でいう重量軽減効果は,従来の空気不透過性重量層7に替えて,微小ポーラスを有した硬質層(14)と 部材の機能や材質からみて,遮音性や振動減衰性,更には断熱性があることは技術常識である。また,本件発明1でいう重量軽減効果は,従来の空気不透過性重量層7に替えて,微小ポーラスを有した硬質層(14)とすることによって得られる効果といえるから,当該微小ポーラスを有した硬質層(14)と同程度の単位面積当たりの重量を有する「セミリジッドの発泡体の板1」を備える第1引用例記載の「吸音パネル」も,本件発明1でいう重量軽減効果と同程度の効果を奏するものと認められる。 したがって,本件決定の上記判断に誤りはない。 (5)取消事由5に対し原告は,相違点3に関し,原理の異なる発明の数値を対比すること自体が無意味であると主張する。 しかし,本件決定においては,第2引用例(甲2)記載の「遮音シート」は,第1引用例でいう「セミリジッドの発泡体の板1」(硬質層)に対応するものとみることができるとした上で,第2引用例の遮音シートの材料及び空気流れ抵抗について検討して,第1引用例記載の吸音パネルにおいても,硬質層として,本件発明1と同じ「ファイバ層またはファイバ/フォーム複合体層」からなり,本件発明1と同じ数値範囲の空気流に対しての総抵抗を有するものを採用することは格別困難とはいえないと判断しているのである- 18 -から,当該判断に誤りはない。 また,特公昭63-45982号公報(乙2。以下「乙2公報」という。)の記載によれば,自動車用吸遮音板の空気流れ抵抗を100~1000dyne・sec/cm とする ことは周知技術といえるものであって,上記周知技術の数値の単位を換算すると1000~10000N・sec/m となり,本件発明1の微小ポーラスを有した硬質層 (14)の空気流に対しての総抵抗「Rt=500Nsm~Rt=2500Nsm」とは,-3-3 算すると1000~10000N・sec/m となり,本件発明1の微小ポーラスを有した硬質層 (14)の空気流に対しての総抵抗「Rt=500Nsm~Rt=2500Nsm」とは,-3-31000Nsm~2500Nsmの範囲で一致するものである。 -3-3㨯取消事由6に対し原告は,本件決定における作用効果等についての判断は誤りである旨主張しているが,上述したところから,当該判断に誤りがないことは明らかである。 㨯取消事由7に対し本件決定において詳述したとおり,本件発明2~44が,各引用例に記載された発明に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものとした結論に誤りはない。 㨯取消事由8に対しア原告は,請求項45~47の発明は,請求項1~40のキットのためのアセンブリパッケージであって,キットではないのであるから,本件決定は発明の認定を誤っていると主張している。 しかし,キット(41)は,面状車体パーツ(11)とアセンブリパッケージ(42)とから構成されるものであるから,請求項45~47の発明が,キットを構成する各層についての数値や材料に係る限定事項を規定するものであると認定したことに誤りはない。 イまた,原告は,本件決定が,請求項41が請求項42~45のいずれかを引用したものとして認定し,また,請求項46が請求項46を引用したものと認定したことも,誤りであると主張している。 - 19 -しかし,請求項41~47の発明の認定は,当該各請求項が,その請求項より前のいずれかの請求項を引用していることをまとめて記載したものであるから,原告が主張するような認定でないことは明らかである。 第4当裁判所の判断 請求の原因(1)(特許庁における手続の経緯),(2)(発明の内容)及び(3)(決定の内容)の各事実は,い のであるから,原告が主張するような認定でないことは明らかである。 第4当裁判所の判断 請求の原因(1)(特許庁における手続の経緯),(2)(発明の内容)及び(3)(決定の内容)の各事実は,いずれも当事者間に争いがない。 そこで,以下,原告の主張する本件決定の取消事由について順次判断する。 取消事由1について(1)取消事由1における原告の主張の要旨は,本件発明1は自動車の遮音技術において革新的な発明であるのに対し,第1引用例の記載から認定できる発明(以下「第1引用例記載発明」という。)は吸音技術に関する発明である上に従来技術の延長線上にあるものでしかない,という相違があることを理由に,本件発明1と第1引用例記載発明が「吸音性かつ遮音性………のカバーを形成するための多機能キット」である点で一致するとした本件決定の認定の誤りをいうものである。 そこで,この点について以下検討する。 (2)ア本件明細書(甲13)には,以下の記載がある。 「図4に示す本発明によるキット41の原理的な構成は,本質的に,面状車体パーツ11と,パーツ11に対して設けられたアセンブリパッケージ42と,を備えている。このアセンブリパッケージ42は,複数の層を備えており,必要に応じて,ポーラス(多孔性)スプリング層13と,微小ポーラス硬質層14と,を備えている。ポーラススプリング層13は,好ましくは,開放ポアを有したフォーム層(発泡体層)から形成されている。微小ポーラス硬質層14は,好ましくは,開放ポアを有したファイバ層またはファイバ/フォーム複合体層から形成されている。……。補助のために,さらなる層21,23を設けることができる。……。」(8頁右6~23行)本件明細書の上記記載及び図4の内容によれば,本件発明1のキット- 20 -は,面状車体パーツ㨯(11), …。補助のために,さらなる層21,23を設けることができる。……。」(8頁右6~23行)本件明細書の上記記載及び図4の内容によれば,本件発明1のキット- 20 -は,面状車体パーツ㨯(11),空気層(25),ポーラススプリング層(13),微小ポーラス硬質層(14),補助のためのさらなる層(23)から成る多層構造のものとされることが示されているということができる。 本件発明1のキット41の「原理的な構成」を,第1引用例記載発明の構成と比較すると,面状車体パーツ(11)と屋根(5),ポーラススプリング層(13)とクロス(2),微小ポーラス硬質層(14)と発泡性の板(1),さらなる層(23)と内装材(3)とがそれぞれ対応する。そして,本件決定が相違点1~3として認定した点を除けば,本件発明1と第1引用例記載発明との構成は,完全に一致しているということができる。相違点に係る構成の容易想到性に関する本件決定の判断の当否については,取消事由3~5に関する後記4~6において別途検討するので,ここで検討すべきは,一致点の認定の当否である。 イ原告は,本件発明1と第1引用例記載発明とは,発明の目的や原理が全く異なるから,上記アのような外見上の構成の一致があるとしても,進歩性の判断のために発明を対比するに当たって,一致点として認定するのは誤りであると主張する。この主張は,本件発明1は重量を軽減しつつ遮音性を向上させることに発明の本質があり,一方,第1引用例記載発明は吸音性を向上させることに発明の本質がある,ということを前提にするものである。 そこで,まず本件発明1についてみると,本件発明1の「吸音性かつ遮音性かつ振動減衰性かつ断熱性のカバーを形成するための多機能キット」に係る発明ではあるが,ここに挙げられた4つの性質のうち,いずれに重点を置くかは 件発明1についてみると,本件発明1の「吸音性かつ遮音性かつ振動減衰性かつ断熱性のカバーを形成するための多機能キット」に係る発明ではあるが,ここに挙げられた4つの性質のうち,いずれに重点を置くかは,カバーが用いられる箇所(内側端部,フロア,屋根内側,ドア等)によっておのずから異なってくるものと解される。一方,第1引用例に,遮音性について言及する記載が存在しないことは,原告主張のとおりである。しかし,第1引用例記載発明は,屋根(5)と内装材(3)をそれ- 21 -ぞれ最も外側及び内側の層として備えているから,それ自体で屋根の内張りとして完結したキットである。そして,第1引用例記載発明も,屋根の内張りである以上,吸音性,遮音性,振動減衰性,断熱性のすべてを,程度の差こそあれ有するべきであるから,第1引用例の特許出願人は,第1引用例記載発明の構成によって必要最小限度の遮音性は確保されていることを前提に,吸音性の向上という第1引用例記載発明の特段の効果に着目して特許出願を行い,発明の名称も「吸音パネル」としたものと解される。 そうすると,本件発明1と第1引用例記載発明は,構成を等しくする上に,作用効果の面においても,上記4つの性質をいずれも有し,これらのバランスを取るという点で一致しているということができる。そうすると,原告の上記主張は,「発明の本質」の相違を前提にする点において理由がない。 ウしたがって,本件決定が,本件発明1と第1引用例記載発明との一致点の認定に「吸音性かつ遮音性………のカバーを形成するための多機能キット」である点を含めたことは,誤りであるとはいえない。 エ原告の取消事由1に係る主張は,以下のとおり,いずれも採用することができない。 (ア)本件発明1の認定につきa原告は,本件発明1は,本件発明1の構成によるキッ とは,誤りであるとはいえない。 エ原告の取消事由1に係る主張は,以下のとおり,いずれも採用することができない。 (ア)本件発明1の認定につきa原告は,本件発明1は,本件発明1の構成によるキットが,軽量でありながら200Hz付近での共鳴を解消して遮音性を向上させるという現象の発見に基づくものであり,この点において革新的なものであると主張する。そして,原告が,その主張の前提とする本件明細書(甲(8頁左7行~9頁左45行の一連の記載。 13)の記載は,以下のとおりである。 ①~⑧の段落番号は本判決で付した。)「①図1に示す従来のフロア体1は,遮音パッケージ2を備えている。この遮音パ- 22 -ッケージ2は,複数の層から構成されていて,フラットな面上に,すなわち,面状車体パーツ3上に,固定されている。従来の車両においては,この車体パーツは,………約0.8mm厚さのスチールシートから製造される。この車体パーツ3上には,………の重量を有した一般に約2.2mm厚さのビチューメン層からなる減衰層4が取り付けられている。この減衰層4によって,本質的に,高周波の振動が減衰される。この減衰層上には,一般に,スプリング-質量システムが穏やかに結合される。その結果,減衰層4とスプリング-質量システムとの間には,約0.2mm厚さの空気層5が発生する。スプリング-質量システムは,………の重量を有した約15mm厚さのファイバ層6を備えている。このファイバ層6に代えて,同様の重い弾性フォーム層を使用することができる。このファイバ層6に対しては,………の重量を有した約2mm厚さの空気不透過性重量層7が連結されている。この空気不透過性重量層7上には,例えば,………の重量を有した約5.0mm厚さのカーペット8が設けられている。………よって,この典型的なフロア体 約2mm厚さの空気不透過性重量層7が連結されている。この空気不透過性重量層7上には,例えば,………の重量を有した約5.0mm厚さのカーペット8が設けられている。………よって,この典型的なフロア体は,合わせて,………の重量を有している。………。 ②図2に示された曲線9は,周波数の係数としての,このフロア体1の吸収係数の振舞いを表している。………。 ③このフロア体1に関しての,図3に示すような遮音性についての周波数応答10は,高周波音を遮音すること,および,スプリング-質量システムにおいて特徴的な200Hz領域における共鳴の兆候(判決注:「遮音の兆候」とあるのは誤記と認める。)が見られること,を明らかに示している。 ④このような従来型の遮音システムに対して,車体パーツ3として,約0.8mm厚さのスチールシートに代えて,約1.1mmのアルミニウムシートを使用した場合には,………。 ⑤図4に示す本発明によるキット41の原理的な構成は,本質的に,面状車体パーツ11と,パーツ11に対して設けられたアセンブリパッケージ42と,を備えている。このアセンブリパッケージ42は,複数の層を備えており,必要に応じて,ポ- 23 -ーラス(多孔性)スプリング層13と,微小ポーラス硬質層14と,を備えている。 ポーラススプリング層13は,好ましくは,開放ポアを有したフォーム層(発泡体層)から形成されている。微小ポーラス硬質層14は,好ましくは,開放ポアを有したファイバ層またはファイバ/フォーム複合体層から形成されている。この場合,ファイバ層またはファイバ/フォーム複合体層は,………という空気流に対しての総抵抗を有し,および,………という単位面積あたりの質量を有している。補助のために,さらなる層21,23を設けることができる。多機能キット41の音響効率に対し 合体層は,………という空気流に対しての総抵抗を有し,および,………という単位面積あたりの質量を有している。補助のために,さらなる層21,23を設けることができる。多機能キット41の音響効率に対して不可欠的なものは,アセンブリパッケージ42と車体パーツ11との間の,空気層25である。この音響効率をさらに改良するために,微小ポーラス硬質層14は,………という曲げ硬さを有している。 ⑥図5に示した本発明による超軽量キットは,フロア遮音あるいは内側端部壁カバーの構成として,特に好適である。このキットは,約1.1mm厚さのアルミニウム製車体パーツ11と,このパーツ上に適用された例えばSDL減衰層のような軽量減衰層12と,を備えている。ただしこの場合においても,空気層25が形成されている。このようなSDL減衰層12は,公知のものであって,………におけるような表面パターンを有しており,………の材料組成を有している。このような減衰層は,シート上に前記パターンでもって適用され,ソフトなフォームシステムに対して堅固に連結される。この減衰層12の効果的な密度は,………である。この実施形態における例においては,………の重さを有した,約2.0mm厚さの減衰層が使用されている。この減衰層上には,………の重さを有した,約25mm厚さの成型フォーム層13が,適用されている。この成型フォーム層13は,特に熱成型されたフォーム層であって,開放ポアを有しており,………の重さを有した,約1.5mm~約5.0mm厚さの,微小ポーラスを有した硬質ファイバ層14に対して連結されている。減衰層として適切なものとしては,また,………の減衰層がある。これは,例えば,………を備えている。この微小ポーラスファイバ層14は,………という空気流に対しての総抵抗を有し,および,………の質量を有 減衰層として適切なものとしては,また,………の減衰層がある。これは,例えば,………を備えている。この微小ポーラスファイバ層14は,………という空気流に対しての総抵抗を有し,および,………の質量を有し,さらに,…- 24 -……という曲げ硬さを有しているような,タイプのものである。このような微小ポーラスの程度および硬さは,アセンブリパッケージ全体の吸収能力にとって本質的なものであり,様々な材料の適切な選択によって得ることができる。フロア遮音としての適用に際しては,カーペット層または装飾層15が,微小ポーラスでありかつ硬いファイバ層に対して,自動車の乗客空間側に連結される。この層15は,この実施形態における例においては,約5mmの厚さまたは………の質量を有している。よって,本発明によるアセンブリパッケージ42は,………の重さしかなく,フロア体全体の重さを,………から………へと低減させることができる。 このキットを内側端部壁として使用した場合には,装飾層またはカーペット層を省略することができる。 ⑦図6に示す吸収係数の周波数特性16は,約1.1mm厚さのアルミニウムシートに対して適用されたときの本発明によるキット41に関しての,特別の周波数依存性を明瞭に示している。すなわち,中間的な周波数領域における完璧な吸音性を表しており,また,高周波領域におけるα=0.7~α=0.8というあまり大きすぎずかつ一定の吸音特性を明瞭に表している。これは,自動車内において会話を理解する能力を維持するためには,必要なことである。 ⑧本発明によるキット41の遮音性の周波数依存性17を示している図7からはっきりと結論づけられることは,従来のスプリング-質量-システムにおいては200Hzの領域において当然のことのように発生していたような共鳴の兆候が,何ら見られな 波数依存性17を示している図7からはっきりと結論づけられることは,従来のスプリング-質量-システムにおいては200Hzの領域において当然のことのように発生していたような共鳴の兆候が,何ら見られないことである。」上記各記載のうち,共鳴の解消について述べるのは段落⑧であるが,上記①~⑧の記載の順序に照らすと,上記段落⑦及び⑧は,段落⑥で具体的に説明された構成のフロア体について,それぞれ吸音性及び遮音性を評価したものと解するのが自然である。一方,段落⑤においては,「」として,本件発図4に示す本発明によるキット41の原理的な構成明1の構成要件に該当するものが説明されている。そして,段落⑤の- 25 -「フロア記載と段落⑥の記載を比較すると,段落⑥においては,用途が体」「約1.1mm厚さのアルミニウに特定されていること,面状車体パーツがのものに特定されていること,が存在すること,ム製」「軽量減衰層12」が存在すること,等の点において,段落⑤「カーペット層または装飾層15」に記載された本件発明1の構成に比べて,構成が付加ないし特定されている。そうすると,段落⑧で説明された,200Hz付近での共鳴の解消による遮音性の向上という現象は,段落⑥で開示された特定の構成のフロア体において確認されたものにすぎないというべきであり,本件発明1の全体について確認されたものとはいえない。 また,段落⑧で説明された,200Hz領域での共鳴の解消による遮音性「200Hz領域における共鳴の兆の向上という現象は,段落③で説明されたとの関係において顕著な作用効果であると原告は主張するが,この候」主張についても以下の点を指摘することができる。すなわち,段落③は,段落①で説明されたの遮音性について述べたも「従来のフロア体15」のであるが,段落① 用効果であると原告は主張するが,この候」主張についても以下の点を指摘することができる。すなわち,段落③は,段落①で説明されたの遮音性について述べたも「従来のフロア体15」のであるが,段落①のフロア体と段落⑥のフロア体の構成を比較する「約0.8mm厚さのスチールシート」「約1.1mm厚さのと,(a)面状車体パーツがかアルミニウム製」「約2.2mm厚さのビチューメン層」「SDL減衰か,(b)減衰層がか層のような軽量減衰層」「空気不透過性重量層7」「微小ポーラス硬質か,(c)かか,等の点において相違している。これらのうち(c)は本件発明層14」1の構成に係る相違であるが,(a)及び(b)はそうではないから,仮に段落⑧で図7を引用して説明された200Hz領域における共鳴の解消が,段落③で図3を引用して説明された200Hz領域における共鳴の兆候に対する顕著な効果であるといえるとしても,それが,(a)又は(b)の点の相違による効果である可能性を否定できず,本件発明1の構成を採用したことによる効果であるということはできない。 しかも,上記段落①~⑧は,主として「フロア体」に関する構成及- 26 -び作用効果の説明であって,本件発明1を他の箇所に適用した場合の効果については全く言及されていないから,原告の主張する本件発明1の「革新性」は,本件決定による本件発明1の認定を誤りとする理由にはなり得ないものである。 b原告は,本件発明1が複数の後願において引用されている事実は,当業者(その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者)が本件発明1を新規な軽量防音材として評価していることを示すものであると主張する。 しかし,そのような事実は,本件発明1の進歩性を直接に基礎づけるものではない。また,後願の明細書の下記記 有する者)が本件発明1を新規な軽量防音材として評価していることを示すものであると主張する。 しかし,そのような事実は,本件発明1の進歩性を直接に基礎づけるものではない。また,後願の明細書の下記記載にかんがみると,いずれの後願も,本件発明1を,ダッシュパネルやフロアのような特定の箇所に適用することを前提にしたものにすぎない。したがって,原告の主張する本件発明1に対する当業者の評価は,本件決定による本件発明1の認定を誤りとする理由にはなり得ないものである。 記甲14公報「【0002】【従来の技術】自動車のエンジン音が車室内に透過するのを防ぐための自動車用インシュレータは,………」甲15公報「【0002】【従来の技術】騒音の激しい場所,例えば車両ではエンジンノイズ,パワートレインからのノイズ,排気ノイズ,タイヤノイズ等が様々な騒音が生じておりこれらを防止するために従来から防音シート等が車両の所定の場所に配設されている。」甲16公報「【0001】【発明が属する技術分野】本発明は,自動車室内のフロアパネル上に敷設するフロア敷設材に関し,………」- 27 -甲17公報「【0001】この発明は,車体パネルの室内面側に取り付けられる車両用防音材に係り,………」「【0024】以下,本発明に係る車両用防音材の好適な実施の形態として,車両のダッシュパネルの室内面側に装着されるインシュレータダッシュについて,添付図面を参照しながら詳細に説明する。」「【0042】上述した第1実施例,第2実施例では,ダッシュパネル20の室内面側に取り付けられるインシュレータダッシュ10に本発明を適用した実施形態について説明したが,エンジンルーム,あるいはトランクルーム内に取り付けられる防音材全般に適用することができる。」甲18公報「【0001】本発明は,エ レータダッシュ10に本発明を適用した実施形態について説明したが,エンジンルーム,あるいはトランクルーム内に取り付けられる防音材全般に適用することができる。」甲18公報「【0001】本発明は,エンジンルームなどの非車室内側における騒音を車室内に伝播しないようにする超軽量な防音材に関し,………」甲19~21公報(甲18公報と同一の出願人による特許出願であり,甲18公報の上掲段落【0001】と同様の記載がある。)c原告は,本件発明1が全く新しいコンセプトに基づく「新規軽量防音材」であるとの評価を受けており,多様な車種に採用されていることも,本件発明1の革新性を示すものであると主張する。 しかし,現実に自動車用防音材として採用された製品は,各層の構成,材質及び物性等の点で本件発明1の構成以外に様々な要素を含む上に,いわゆる商業的成功には,発明の進歩性以外にも多様な要因が関与するものであるから,商業的成功が本件発明1の構成のみによってもたらされていることが明らかでない以上,本件発明1の進歩性を明らかにするものとはいえない。 d本件特許の特許権者である原告が「2000 PACEAWARD」を受賞してい- 28 -るという事実も,その受賞理由が上記cの採用実績に基づいていることからみて(甲22-1,2),上記b,cに述べたところと同様に,本件決定による本件発明1の認定を誤りとする理由にはなり得ない。 (イ)引用発明の認定につき原告は,本件決定は,吸音パネルでしかない第1引用例記載発明に,恣意的に遮音性等を付与して引用発明を認定したものであると主張する。しかし,前記イのとおり,第1引用例が屋根の内張りとして完結した物を開示している以上,「吸音パネル」という発明の名称にかかわらず,自動車の屋根が有するべき必要最小限の遮音性等も具備して と主張する。しかし,前記イのとおり,第1引用例が屋根の内張りとして完結した物を開示している以上,「吸音パネル」という発明の名称にかかわらず,自動車の屋根が有するべき必要最小限の遮音性等も具備していると解するのが相当であるから,原告の主張は採用することができない。 (3)小括前記(2)のとおり,本件発明1と第1引用例記載発明の認定に誤りはなく,これらの誤りがあることを前提として一致点の認定の誤りをいう原告の主張は,採用することはできない。 取消事由2について原告は,硬質層の単位面積当たりの重量が一致しているとした認定は,空気流に対する総抵抗と単位面積当たりの重量とを分離して認定しており,誤りである旨主張する。 しかし,硬質層の単位面積当たりの重量が0.3kg/m ~0.75kg/m の範囲で重複 していること自体は原告も争っていない。そして,本件決定は,空気流に対する総抵抗の点で本件発明1と第1引用例記載発明とが相違していることを相違「第1引用例記載の吸音パネルに点3として挙げ,相違点3についての判断の中で,おいても,………,硬質層として,………『Rt=500Nsm~Rt=2500Nsmという空気流に対-3-3との判断に続けしての総抵抗』を有するものを採用することは格別困難とはいえない。」「なお,第2引用例では,上記遮音シートの空気流れ抵抗を『150dyne・sec/cm 』(1500て, Nsm)とする場合の面重量は3000g/m としており,この面重量は本件発明で規定する範囲-3 - 29 - (0.3~2kg/m )からは外れている。しかし,第2引用例記載の発明では,『面重量が500g/m以上』としているのだから,本件発明と同様に2kg/m よりも軽くしてもよいことは明らかであ るし,ま .3~2kg/m )からは外れている。しかし,第2引用例記載の発明では,『面重量が500g/m以上』としているのだから,本件発明と同様に2kg/m よりも軽くしてもよいことは明らかであ るし,また,空気流れ抵抗が50dyne・sec/cm (500Nsm)を下回らない範囲で,面重量を2kg/m -3よりも軽くする(例えば,構成素材の種類を変えたり,厚みを減少させる)ことが特段困難で としており,空気流に対する総抵あるとも考え難い。」(19頁最終段落~20頁第1段落)抗と単位面積当たりの重量とが関連することを考慮した判断を加えているのであるから,一致点の認定において単位面積当たりの重量の点のみを抜き出して認定したことは,容易想到性の判断の当否に影響するものではない。 取消事由3について(1)原告は,本件決定が,面状車体パーツとアセンブリとの間に空気層を設けることが第1引用例に示唆されている,としたのは誤りである旨主張する。 「尚,屋根の内張りと屋根を形成する鋼板とのしかし,第1引用例(甲1)には,固定は,接着,クリップ留め或いはその他のどのような機械的手段によっても行うことがでと記載されており,クリップ留め等の手段を用いた場きる。」(段落【0021】)合に,屋根を形成する鋼板と内張り(吸音パネル)との間に隙間が生じ,空気層が形成されることは明らかであるから,空気層を設けることが示唆されているとした点に誤りはない。 (2)また,原告は,本件決定が,本件発明1において空気層を設けたことの技術的意義を検討することなく,空気層を設けるようにすることが設計事項であるとした点は誤りである旨主張する。 しかし,本件明細書(甲13)には,本件発明1における空気層の技術的意「目的を達成するための本質的なものは,吸音性キット内にお義に関 ようにすることが設計事項であるとした点は誤りである旨主張する。 しかし,本件明細書(甲13)には,本件発明1における空気層の技術的意「目的を達成するための本質的なものは,吸音性キット内にお義に関する記載としてはとの記載があるにとどまり,これ以上ける空気層の形成である」(7頁左36~37行)「図1に示す従来のフロア体1の具体的な記載はない。そして,本件明細書にはは,遮音パッケージ2を備えている。………。その結果,減衰層4とスプリング-システムとの記載があり,との間には,約0.2mm厚さの空気層5が発生する」(8頁左7~20行)- 30 -従来技術においても空気層は設けられていたとされているところ,従来技術における空気層に比べて本件発明1の空気層が構成又は作用効果の点でどのように相違するかについての記載はない。また,本件明細書では,本件発明1の構成と空気層を設けない構成との間で作用効果等を比較することも行われていない。 このような本件明細書の記載に照らすと,本件発明1における空気層の技術的意義を検討することは,そもそも不可能であるといわざるを得ない。したがって,本件決定が,本件発明1において空気層を設けたことの技術的意義について特段の検討を加えず,自動車用防音材に関する公知文献(第4,第8引用例)に基づき,多層構造の防音材において空気層を設ける構成が周知技術であることを理由に,相違点1に係る構成は当業者が容易に想到できる設計事項としたことに,誤りはない。 取消事由4について原告は,本件決定が,第1引用例記載の発明において「遮音性と吸音性と振動減衰性とを最適に組み合わせるのに好適であるような超軽量キット」を形成することは格別困難とはいえない,と判断したことは誤りであると主張する。 しかし,本件発明1の「遮音性と吸音性と振動減衰 音性と振動減衰性とを最適に組み合わせるのに好適であるような超軽量キット」を形成することは格別困難とはいえない,と判断したことは誤りであると主張する。 しかし,本件発明1の「遮音性と吸音性と振動減衰性とを最適に組み合わせるのに好適であるような超軽量キット」という構成要件につき,本件明細書には,「最適」「好適」「超軽量」という用語の定義は全くなされていないから,上記構成要件は,遮音性,吸音性及び振動減衰性を併せ持つキットを意味「合成いているにすぎないことになる。そして,例えば第2引用例(甲2)には樹脂フォーム,……の吸音材料と,請求項1に記載の遮音材とを積層したことを特徴とする防が開示され,第7引用例(甲7)の「車体パネル」音材」(特許請求の範囲第2項)「本発明は,……振動及び騒音を十分に低減できるという優れた効果」(段落の発明はを有しているものであり,乙2公報(特開昭63-45982号公報)の「自【0020】)「……吸音効果及び遮音効果ともにすぐれた性能」(2頁右39動車用吸遮音板」の発明は- 31 -を有しているものであるから,これらの公知文献によって,本件優先日~40行)(平成8年10月29日)当時,遮音性,吸音性及び振動減衰性を併せ持つキットという構成は十分に示唆されていたものということができる。したがって,本件決定の上記判断に誤りはない。 なお,原告は,これらの公知文献につき,本件発明1とは遮音性等のレベルが異なると主張する。しかし,本件発明1は遮音性等の程度を具体的に特定するものではないし,本件明細書の発明の詳細な説明にも,遮音性等の測定結果については図7に記載があるだけで,これが具体的にどのような構成(各層の材質,厚み等)のキットについてのどのような測定条件の下での測定結果なのか不明であるから,原告の主張は特許 ,遮音性等の測定結果については図7に記載があるだけで,これが具体的にどのような構成(各層の材質,厚み等)のキットについてのどのような測定条件の下での測定結果なのか不明であるから,原告の主張は特許請求の範囲及び本件明細書の記載に基づかないものであって,採用できない。 取消事由5について(1)原告は,本件決定の相違点3の検討は,硬質層の構成において重量と総抵抗が一体不可分であることを無視したものであって技術的に意味がある検討とはいえないと主張する。 しかし,上記3(「取消事由2について」)で説示したとおり,本件決定は,硬質層の構成において重量と総抵抗とが関連することを認識した上で相違点3の検討を行っている。また,第2引用例の実施例1~4を見ると,空気流れ抵抗と面重量は,それぞれ順に,450dyne・sec/cm と550g/m ,20 dyne・sec/cm と2000g/m ,300dyne・sec/cm と830g/m ,150dyne・sec/cm と 3000g/m ,であり,空気流れ抵抗の大小と面重量の軽重との間に相関関係は 認められないから,当業者は必要に応じて重量と総抵抗との所望の組合せを有する硬質層を得ることができるというべきであり,硬質層の構成において重量と総抵抗が一体不可分であるとまではいえない。 よって,原告の主張は採用することができない。 (2)原告は,原理の異なる発明の数値を対比すること自体が無意味であると主- 32 -張する。しかし,上記2(2)のとおり,本件発明1と第1引用例記載発明とが原理の異なる発明であるとはいえないのであるから,原告の上記主張も採用することができない。 取消事由6について原告は,本件決定が,本件発明1の作用効果は各引用例の記載事項から予測し難いもの が原理の異なる発明であるとはいえないのであるから,原告の上記主張も採用することができない。 取消事由6について原告は,本件決定が,本件発明1の作用効果は各引用例の記載事項から予測し難いものとはいえないと判断したのは誤りであると主張する。 しかし,前記2(2)エ(ア)aで説示したとおり,原告が本件発明1の顕著な作用効果を示したものとして援用する本件明細書の記載(8頁左7行~9頁左45行)及び図6・図7は,主として「フロア体」に関する構成及び作用効果の説明であって,本件発明1を他の箇所に適用した場合の作用効果については言及されていない上に,本件発明1をフロア体に適用した場合の測定結果としてみても,従来技術と本件発明1とを同一条件で比較したものとはいえないから,そもそも,本件発明1に顕著な作用効果があるということ自体が,本件明細書の記載からは明らかでないといわざるを得ない。 よって,取消事由6に係る原告の主張も,採用することができない。 取消事由7について原告の取消事由7に係る主張は,本件発明1の進歩性を否定した本件決定の判断が誤りである以上,本件発明1に限定を付した本件発明2~44の進歩性を否定したことも当然に誤りであるというものである。原告は,その他に,本件発明2~44について独立の取消事由を主張していない。 そうすると,上記2~7のとおり,本件発明1の進歩性を否定した本件決定の判断に誤りがない以上,原告の主張は前提を欠き,採用することができない。 取消事由8について(1)原告は,本件発明45~47は本件発明1~40のキットのためのアセンブリパッケージであって,キットではないのであるから,本件決定は発明の認定を- 33 -誤っていると主張する。しかし,キット(41)は,面状車体パーツ(11)とアセンブリパッケージ(42 のアセンブリパッケージであって,キットではないのであるから,本件決定は発明の認定を- 33 -誤っていると主張する。しかし,キット(41)は,面状車体パーツ(11)とアセンブリパッケージ(42)とから構成されるものであるから,本件発明45~47が,キットを構成する各層についての数値や材料に係る限定事項を規定するものであると本件決定が認定したことに,誤りはない。 (2)原告は,本件決定が,請求項41が請求項42~45のいずれかを引用したものとして認定し,また,請求項46が請求項46を引用したものと認定したことが,誤りであることは明らかであると主張する。原告の主張は,本件決定の「本件請求項41~47では,請求項1~46のいずれかに記載のキットに関して,キットを構成する各層についての数値や材料に係る限定事項を規定するものである」(23頁下第2段落)との表現の不合理をいうものであるが,本件決定の上記記載は,正確には「請求項41は請求項1~40のいずれかに記載のキットに関して,請求項42は請求項1~41のいずれかに記載のキットに関して,………請求項47は請求項1~46のいずれかに記載のキット又はアセンブリパッケージに関して,………」と記載すべきところ,その煩を避けるためのものであると認められ,原告の主張のような認定をしたものではない。したがって,本件決定に,原告主張の誤りはない。 結語上記の次第で,原告の主張する取消事由はいずれも理由がない。よって,原告の請求は理由がないからこれを棄却することとして,主文のとおり判決する。 知的財産高等裁判所第2部裁判長裁判官中野哲弘- 34 -裁判官岡本岳裁判官上田卓哉- 35 -(別紙)本件特許の特許請求の範囲【請求項1】車両においてノイズ低減と断熱とをもたらす 所第2部裁判長裁判官中野哲弘- 34 -裁判官岡本岳裁判官上田卓哉- 35 -(別紙)本件特許の特許請求の範囲【請求項1】車両においてノイズ低減と断熱とをもたらすよう,吸音性かつ遮音性かつ振動減衰性かつ断熱性のカバーを形成するための多機能キット(41)であって,少なくとも1つの面状車体パーツ(11)と,複数層からなるノイズ低減アセンブリパッケージ(42)と,を具備してなり,前記アセンブリパッケージは,少なくとも1つのポーラスなスプリング層(13)を備え,前記アセンブリパッケージ(42)と前記面状車体パーツとの間には,空気層(25)が設けられ,遮音性と吸音性と振動減衰性とを最適に組み合わせるのに好適であるような超軽量キット(41)を形成するために,前記多層アセンブリパッケージ(42)は,微小ポーラスを有した硬質層(14)である開放ポアを有したファイバ層またはファイバ/フォーム複合体層を備え,前記硬質層(14)は,Rt=500Nsm~Rt=2500Nsmという空気流に対しての総抵抗を有し,かつ,mF=0.3kg/m ~mF=2.0kg/-3-3 m という単位面積あたりの重量を有していることを特徴とするキット。 【請求項2】前記微小ポーラスを有した硬質層(14)は,B=0.005Nm~B=10.5Nmという曲げ硬さを有していることを特徴とする請求項1記載のキット。 【請求項3】前記アセンブリパッケージ(42)には,ポーラスなカバー層(15)であるソフトな装飾層またはカーペット層が設けられている,あるいは,汚染物に対して耐性のある保護フリースが設けられていることを特徴とする請求項1または2記載のキット。 【請求項4】前記ポーラスなスプリング層は,前記空気層(25)と,前記微小ポーラスを有した硬質層(14 物に対して耐性のある保護フリースが設けられていることを特徴とする請求項1または2記載のキット。 【請求項4】前記ポーラスなスプリング層は,前記空気層(25)と,前記微小ポーラスを有した硬質層(14)と,の間に配置されていることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のキット。 【請求項5】前記ポーラスなスプリング層(13)は,ρ≦30kg/m という小さな密度を有した熱成型 フォームを備えて構成されていることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のキット。 【請求項6】前記ポーラスなスプリング層(13)は,ρ≦70kg/m という小さな密度を有したPU成型 フォームを備えて構成されていることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のキット。 【請求項7】前記ポーラスなスプリング層(13)は,ρ≦70kg/m という小さな密度を有した,熱可 塑物質が混合されたファイバ製フリースを備えて構成されていることを特徴とする請求項1~4のい- 36 -ずれかに記載のキット。 【請求項8】前記ポーラスなスプリング層(13)は,ρ≦70kg/m という小さな密度を有した,デュ ロプラスチックが混合されたファイバ製フリースを備えて構成されていることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のキット。 【請求項9】前記アセンブリパッケージ(42)と前記面状車体パーツ(11)との間には,少なくとも部分的に,減衰層(12)が配置されていることを特徴とする請求項5~8のいずれかに記載のキット。 【請求項10】前記減衰層(12)は,約2.2mmの厚さを有しているとともに約2.4kg/m という単位面 積あたりの重量とされた超軽量減衰材料を備えて構成され,前記減衰層は,前記面状車体パーツ上に接着され,前記アセンブリパッケージ(42)の凹凸状支持によって,前記アセンブ 4kg/m という単位面 積あたりの重量とされた超軽量減衰材料を備えて構成され,前記減衰層は,前記面状車体パーツ上に接着され,前記アセンブリパッケージ(42)の凹凸状支持によって,前記アセンブリパッケージと前記減衰層との間に形成された前記空気層(25)は,約0.2mmの厚さとされ,前記ポーラスなスプリング層(13)は,約25mm厚さとされるとともに約0.4kg/m ~約1.75kg/m という単位面積あたりの重量とされ, 前記微小ポーラスを有した硬質層(14)は,1.5mm~5.0mmという厚さとされるとともに0.6kg/m ~ 1.6kg/m という単位面積あたりの重量とされていることを特徴とする請求項9記載のキット。 【請求項11】前記減衰層は,約0.2mm厚さの薄いアルミニウム箔を少なくとも備えているとともに約2.94kg/m という単位面積あたりの重量とされた,多層超軽量減衰材料を備えて構成され, 前記減衰層は,前記面状車体パーツ上に接着され,前記アセンブリパッケージ(42)の凹凸状支持によって,前記アセンブリパッケージと前記減衰層との間に形成された前記空気層(25)は,約0.2mmの厚さとされ,前記ポーラスなスプリング層(13)は,約25mm厚さとされるとともに約0.4kg/m ~約1.75kg/m という単位面積あたりの重量とされ, 前記微小ポーラスを有した硬質層(14)は,1.5mm~5.0mmという厚さとされるとともに0.6kg/m ~ 1.6kg/m という単位面積あたりの重量とされていることを特徴とする請求項9記載のキット。 【請求項12】前記減衰層は,約0.2mm厚さの薄いファイバ補強プラスチック紙を少なくとも備えるとともに約2.67kg/m という単位面積あたりの重量とされた,多層超軽量減衰材 項9記載のキット。 【請求項12】前記減衰層は,約0.2mm厚さの薄いファイバ補強プラスチック紙を少なくとも備えるとともに約2.67kg/m という単位面積あたりの重量とされた,多層超軽量減衰材料を備えて構成さ れ,- 37 -前記減衰層は,前記面状車体パーツ上に接着され,前記アセンブリパッケージ(42)の凹凸状支持によって,前記アセンブリパッケージと前記減衰層との間に形成された前記空気層(25)は,約0.2mmの厚さとされ,前記ポーラスなスプリング層(13)は,約25mm厚さとされるとともに約0.4kg/m ~約1.75kg/m という単位面積あたりの重量とされ, 前記微小ポーラスを有した硬質層(14)は,1.5mm~5.0mmという厚さとされるとともに0.6kg/m ~ 1.6kg/m という単位面積あたりの重量とされていることを特徴とする請求項9記載のキット。 【請求項13】前記減衰層は,約2.0mm厚さとされているとともに,約2.4kg/m という単位面積あた りの重量とされかつ凹凸状構造表面を有した超軽量減衰材料を備えて構成され,前記減衰層は,一方の面においては,前記凹凸状構造とされた前記減衰層と前記面状車体パーツとの間に形成される前記空気層(25)が少なくとも部分的に約0.2mm厚さであるようにして,前記凹凸状構造表面を介して,前記面状車体パーツ上に配置され,前記減衰層は,他方の面においては,前記開放ポアを有したスプリング層(13)に対して固定され,前記ポーラスなスプリング層(13)は,約25mm厚さとされるとともに約0.4kg/m ~約1.75kg/m とい う単位面積あたりの重量とされ,前記微小ポーラスを有した硬質層(14)は,1.5mm~5.0mmという厚さとされるとともに0.6kg/m ~ 約0.4kg/m ~約1.75kg/m とい う単位面積あたりの重量とされ,前記微小ポーラスを有した硬質層(14)は,1.5mm~5.0mmという厚さとされるとともに0.6kg/m ~ 1.6kg/m という単位面積あたりの重量とされていることを特徴とする請求項9記載のキット。 【請求項14】前記減衰層は,約0.4mm厚さとされかつ約40kg/m という単位体積あたりの実効重量と されまたは約0.2kg/m という単位面積あたりの重量とされさらに凹凸状構造表面を有した薄い成型フ ォーム層を備えて構成され,前記減衰層は,一方の面においては,前記凹凸状構造とされた前記減衰層と前記面状車体パーツとの間に形成される前記空気層(25)が少なくとも部分的に約0.2mm厚さであるようにして,前記凹凸状構造表面を介して,前記面状車体パーツ上に配置され,前記減衰層は,他方の面においては,前記開放ポアを有したスプリング層(13)に対して固定され,前記ポーラスなスプリング層(13)は,約25mm厚さとされるとともに約0.4kg/m ~約1.75kg/m とい う単位面積あたりの重量とされ,前記微小ポーラスを有した硬質層(14)は,1.5mm~5.0mmという厚さとされるとともに0.6kg/m ~ - 38 -1.6kg/m という単位面積あたりの重量とされていることを特徴とする請求項9記載のキット。 【請求項15】フロア遮音のために,前記アセンブリパッケージ(42)は,約5mm厚さとされかつ0.4kg/m ~1.0kg/m という単位面積あたりの重量とされた装飾層を備えていることを特徴とする請求 項5~8のいずれかに記載のまたは請求項10~14のいずれかに記載のキット。 【請求項16】内側端部壁のカバーのために,前記アセンブリパッ りの重量とされた装飾層を備えていることを特徴とする請求 項5~8のいずれかに記載のまたは請求項10~14のいずれかに記載のキット。 【請求項16】内側端部壁のカバーのために,前記アセンブリパッケージ(42)は,大部分にわたって,約5mm厚さとされかつ0.4kg/m ~1.0kg/m という単位面積あたりの重量とされた装飾層を備えて いることを特徴とする請求項5~8のいずれかに記載のまたは請求項10~14のいずれかに記載のキット。 【請求項17】屋根内側のカバーのために,前記アセンブリパッケージ(42)は,空気層(25)を形成するようにして前記面状車体パーツに対して接着される凹凸状構造表面を備え,前記ポーラスなスプリング層は,圧縮係数が120,000Paよりも大きくかつ約13mm~17mm厚さとされかつ0.2kg/m ~0.4kg/m という単位面積あたりの重量とされた硬質熱成型フォーム層を備え, 前記微小ポーラスを有した硬質層は,1.5mm~2.0mmという厚さとされるとともに0.4kg/m ~0.6kg/ m という単位面積あたりの重量とされ, 前記ポーラスなカバー層は,約2mmという厚さとされるとともに約0.21kg/m という単位面積あたりの 重量とされていることを特徴とする請求項3に記載のキット。 【請求項18】屋根内側のカバーのために,前記アセンブリパッケージ(42)は,空気層(25)を形成するようにして前記面状車体パーツに対して接着される凹凸状構造表面を備え,前記ポーラスなスプリング層は,圧縮係数が60kPaよりも小さくかつ約20mm厚さとされかつ0.8kg/m という単位面積あたりの重量とされた,開放ポアを有したソフトなPU成型フォーム層を備え, 前記微小ポーラスを有した硬質層は,1.5mm~2.0mmと さくかつ約20mm厚さとされかつ0.8kg/m という単位面積あたりの重量とされた,開放ポアを有したソフトなPU成型フォーム層を備え, 前記微小ポーラスを有した硬質層は,1.5mm~2.0mmという厚さとされるとともに0.4kg/m ~0.6kg/ m という単位面積あたりの重量とされ, 前記カバー層は,約2mmという厚さとされるとともに約0.21kg/m という単位面積あたりの重量とされ ていることを特徴とする請求項3に記載のキット。 【請求項19】屋根内側のカバーのために,前記アセンブリパッケージ(42)は,空気層(25)を形成するようにして前記面状車体パーツに対して接着される凹凸状構造表面を備え,- 39 -前記ポーラスなスプリング層は,35kg/m よりも小さな密度とされかつ約20mm厚さとされかつ0.7kg/ m という単位面積あたりの重量とされた,熱可塑物質が混合されたファイバ製フリースを備え, 前記微小ポーラスを有した硬質層は,1.5mm~2.0mmという厚さとされるとともに0.4kg/m ~0.6kg/ m という単位面積あたりの重量とされ, 前記カバー層は,ポーラスであるとともに,約2mmという厚さとされかつ約0.21kg/m という単位面積 あたりの重量とされていることを特徴とする請求項3に記載のキット。 【請求項20】屋根内側のカバーのために,前記アセンブリパッケージ(42)は,空気層(25)を形成するようにして前記面状車体パーツに対して接着される凹凸状構造表面を備え,前記ポーラスなスプリング層は,50kg/m よりも小さな密度とされかつ約20mm厚さとされかつ 1.07kg/m という単位面積あたりの重量とされた,デュロプラスチックが混合されたファイバ製フリ ースを備え,前記微小ポーラスを有し m よりも小さな密度とされかつ約20mm厚さとされかつ 1.07kg/m という単位面積あたりの重量とされた,デュロプラスチックが混合されたファイバ製フリ ースを備え,前記微小ポーラスを有した硬質層は,1.5mm~2.0mmという厚さとされるとともに0.4kg/m ~0.6kg/ m という単位面積あたりの重量とされ, 前記カバー層は,ポーラスであるとともに,約2mmという厚さとされかつ約0.21kg/m という単位面積 あたりの重量とされていることを特徴とする請求項3に記載のキット。 【請求項21】屋根内側のカバーのために,前記アセンブリパッケージ(42)は,空気層(25)を形成するようにして前記面状車体パーツに対して押圧される凹凸状構造表面を備え,前記アセンブリパッケージ(42)は,さらに,約3~5mm厚さとされかつ0.4~0.6kg/m という単位面 積あたりの重量とされた,開放ポアを有した硬質キャリア層(26)であり,高度にプレスされた微小ポーラスを有したファイバ材料からなるまたはハニカム状構造のキャリア材料からなる開放ポアを有した硬質キャリア層(26)を備え,前記ポーラスなスプリング層は,圧縮係数が120,000Paよりも大きくかつ約13mm~17mm厚さとされかつ0.2kg/m ~0.4kg/m という単位面積あたりの重量とされた硬質熱成型フォーム層を備え, 前記微小ポーラスを有した硬質層は,1.5mm~2.0mmという厚さとされるとともに0.4~0.6kg/m とい う単位面積あたりの重量とされ,前記ポーラスなカバー層は,約2mmという厚さとされるとともに約0.21kg/m という単位面積あたりの - 40 -重量とされていることを特徴とする請求項3に記載のキット。 【請求項22】屋根内側のカバーのため バー層は,約2mmという厚さとされるとともに約0.21kg/m という単位面積あたりの - 40 -重量とされていることを特徴とする請求項3に記載のキット。 【請求項22】屋根内側のカバーのために,前記アセンブリパッケージ(42)は,空気層(25)を形成するようにして前記面状車体パーツに対して押圧される凹凸状構造表面を備え,前記アセンブリパッケージ(42)は,さらに,約3~5mm厚さとされかつ0.4kg/m ~0.6kg/m という 単位面積あたりの重量とされた,開放ポアを有した硬質キャリア層(26)であり,高度にプレスされた微小ポーラスを有したファイバ材料からなるまたはハニカム状構造のキャリア材料からなる開放ポアを有した硬質キャリア層(26)を備え,前記ポーラスなスプリング層は,圧縮係数が60kPaよりも小さくかつ約20mm厚さとされかつ約0.8kg/m という単位面積あたりの重量とされた,開放ポアを有したソフトなPU成型フォーム層を備え, 前記微小ポーラスを有した硬質層は,1.5mm~2.0mmという厚さとされるとともに0.4kg/m ~0.6kg/ m という単位面積あたりの重量とされ, 前記ポーラスなカバー層は,約2mmという厚さとされるとともに約0.21kg/m という単位面積あたりの 重量とされていることを特徴とする請求項3に記載のキット。 【請求項23】屋根内側のカバーのために,前記アセンブリパッケージ(42)は,空気層(25)を形成するようにして前記面状車体パーツに対して押圧される凹凸状構造表面を備え,前記アセンブリパッケージ(42)は,さらに,約3~5mm厚さとされかつ0.4~0.6kg/m という単位面 積あたりの重量とされた,開放ポアを有した硬質キャリア層(26)であり,高度にプレスされた微小ポーラス パッケージ(42)は,さらに,約3~5mm厚さとされかつ0.4~0.6kg/m という単位面 積あたりの重量とされた,開放ポアを有した硬質キャリア層(26)であり,高度にプレスされた微小ポーラスを有したファイバ材料からなるまたはハニカム状構造のキャリア材料からなる開放ポアを有した硬質キャリア層(26)を備え,前記ポーラスなスプリング層は,35kg/m よりも小さな密度とされかつ約20mm厚さとされかつ約 0.7kg/m という単位面積あたりの重量とされた,熱可塑物質が混合されたファイバ製フリースから構 成され,前記微小ポーラスを有した硬質層は,1.5mm~2.0mmという厚さとされるとともに0.4kg/m ~0.6kg/ m という単位面積あたりの重量とされ, 前記ポーラスなカバー層は,約2mmという厚さとされかつ約0.21kg/m という単位面積あたりの重量と されていることを特徴とする請求項3に記載のキット。 - 41 -【請求項24】屋根内側のカバーのために,前記アセンブリパッケージ(42)は,空気層(25)を形成するようにして前記面状車体パーツに対して押圧される凹凸状構造表面を備え,前記アセンブリパッケージ(42)は,さらに,約3~5mm厚さとされかつ0.4~0.6kg/m という単位面 積あたりの重量とされた,開放ポアを有した硬質キャリア層(26)であり,高度にプレスされた微小ポーラスを有したファイバ材料からなるまたはハニカム状構造のキャリア材料からなる開放ポアを有した硬質キャリア層(26)を備え,前記ポーラスなスプリング層は,50kg/m よりも小さな密度とされかつ約20mm厚さとされかつ約 1.0kg/m という単位面積あたりの重量とされた,デュロプラスチックが混合されたファイバ製フリー スを備え,前記 グ層は,50kg/m よりも小さな密度とされかつ約20mm厚さとされかつ約 1.0kg/m という単位面積あたりの重量とされた,デュロプラスチックが混合されたファイバ製フリー スを備え,前記微小ポーラスを有した硬質層は,1.5mm~2.0mmという厚さとされるとともに0.4kg/m ~0.6kg/ m という単位面積あたりの重量とされ, 前記ポーラスなカバー層は,約2mmという厚さとされかつ約0.21kg/m という単位面積あたりの重量と されていることを特徴とする請求項3に記載のキット。 【請求項25】屋根内側壁のために,前記アセンブリパッケージ(42)と前記面状車体パーツとの間には,少なくとも部分的に,約4mm厚さとされかつ約0.2kg/m という単位面積あたりの重量とされた 成型フォームからなる減衰層が配置されていることを特徴とする請求項21~24のいずれかに記載のキット。 【請求項26】ドアのカバーのために,前記空気層(25)と前記アセンブリパッケージ(42)との間には,約25μm厚さとされかつ約0.003kg/m という単位面積あたりの重量とされた薄いPU箔が配置さ れ,前記アセンブリパッケージのうちの前記ポーラスな層は,約0.3kg/m という単位面積あたりの重量を 有した約15mm厚さの熱成型フォームから構成され,前記微小ポーラスを有した硬質層は,約1mm~1.5mmという厚さとされるとともに約0.5kg/m という単 位面積あたりの重量とされ,前記ポーラスなカバー層は,約2mmという厚さとされるとともに約0.21kg/m という単位面積あたりの 重量とされていることを特徴とする請求項3に記載のキット。 - 42 -【請求項27】ドアのカバーのために,前記空気層(25)と前記アセンブリパッケージ(42)と kg/m という単位面積あたりの 重量とされていることを特徴とする請求項3に記載のキット。 - 42 -【請求項27】ドアのカバーのために,前記空気層(25)と前記アセンブリパッケージ(42)との間には,約25μm厚さとされかつ約0.003kg/m という単位面積あたりの重量とされた薄いPU箔が配置さ れ,前記アセンブリパッケージのうちの前記ポーラスな層は,約0.6kg/m ~0.9kg/m という単位面積あた りの重量を有した約15mm厚さの成型フォーム層から構成され,前記微小ポーラスを有した硬質層は,約1mm~1.5mmという厚さとされるとともに約0.5kg/m という単 位面積あたりの重量とされ,前記ポーラスなカバー層は,約2mmという厚さとされるとともに約0.21kg/m という単位面積あたりの 重量とされていることを特徴とする請求項3に記載のキット。 【請求項28】ドアのカバーのために,前記空気層(25)と前記アセンブリパッケージ(42)との間には,約25μm厚さとされかつ約0.003kg/m という単位面積あたりの重量とされた薄いPU箔が配置さ れ,前記アセンブリパッケージのうちの前記ポーラスな層は,約35kg/m よりも小さな密度とされかつ約 0.5kg/m という単位面積あたりの重量とされた約15mm厚さの,熱可塑物質が混合されたファイバ製フ リースから構成され,前記微小ポーラスを有した硬質層は,約1mm~1.5mmという厚さとされるとともに約0.5kg/m という単 位面積あたりの重量とされ,前記ポーラスなカバー層は,約2mmという厚さとされるとともに約0.21kg/m という単位面積あたりの 重量とされていることを特徴とする請求項3に記載のキット。 【請求項29】ドアのカバーのために,前記空気 スなカバー層は,約2mmという厚さとされるとともに約0.21kg/m という単位面積あたりの 重量とされていることを特徴とする請求項3に記載のキット。 【請求項29】ドアのカバーのために,前記空気層(25)と前記アセンブリパッケージ(42)との間には,約25μm厚さとされかつ約0.003kg/m という単位面積あたりの重量とされた薄いPU箔が配置さ れ,前記アセンブリパッケージのうちの前記ポーラスな層は,約50kg/m よりも小さな密度とされかつ約 0.75kg/m という単位面積あたりの重量とされた約15mm厚さの,デュロプラスチックが混合されたフ ァイバ製フリースから構成され,前記微小ポーラスを有した硬質層は,約1mm~1.5mmという厚さとされるとともに約0.5kg/m という単 - 43 -位面積あたりの重量とされ,前記ポーラスなカバー層は,約2mmという厚さとされるとともに約0.21kg/m という単位面積あたりの 重量とされていることを特徴とする請求項3に記載のキット。 【請求項30】前記面状車体パーツには,少なくとも部分的に,約2.67kg/m という単位面積あたり の重量とされかつ少なくとも1つの約0.1mm厚さの薄いアルミニウム箔を有した,多層の約2.3mm厚さの超軽量減衰材料から構成された減衰層が設けられていることを特徴とする請求項26~29のいずれかに記載のキット。 【請求項31】前記面状車体パーツには,少なくとも部分的に,約2.67kg/m という単位面積あたり の重量とされかつ少なくとも1つの約0.1mm厚さのファイバ補強プラスチック紙製箔を有した,多層の約2.3mm厚さの超軽量減衰材料から構成された減衰層が設けられ,前記箔を有することにより,前記多層減衰層の単位面積あたりの重量は,約2.54kg/ さのファイバ補強プラスチック紙製箔を有した,多層の約2.3mm厚さの超軽量減衰材料から構成された減衰層が設けられ,前記箔を有することにより,前記多層減衰層の単位面積あたりの重量は,約2.54kg/m であることを 特徴とする請求項26~29のいずれかに記載のキット。 【請求項32】モータ空間側の端部壁カバーのために,前記アセンブリパッケージ(42)には,前記モータ空間側において,汚染物に対して耐性のある保護層が設けられ,前記微小ポーラスを有した硬質層は,前記スプリング層と前記保護層との間に配置され,前記硬質層は,約2.5mm厚さとされかつ約1.0kg/m という単位面積あたりの重量とされた,高度にプ レスされたファイバ材料から構成され,前記アセンブリパッケージ(42)のうちの,前記開放ポアを有したスプリング層は,約15mm厚さとされかつ約0.3kg/m という単位面積あたりの重量とされた熱成 型フォームから構成され,前記モータ空間側における前記保護層は,0.2~0.4mm厚さとされかつ0.1~0.3kg/m という単位面積 あたりの重量とされていることを特徴とする請求項3記載のキット。 【請求項33】モータ空間側の端部壁カバーのために,前記アセンブリパッケージ(42)には,前記モータ空間側において,汚染物に対して耐性のある保護層が設けられ,前記微小ポーラスを有した硬質層は,前記スプリング層と前記保護層との間に配置され,前記硬質層は,約2.5mm厚さとされかつ約1.0kg/m という単位面積あたりの重量とされた,高度にプ レスされたファイバ材料から構成され,前記アセンブリパッケージ(42)のうちの,前記開放ポアを- 44 -有したスプリング層は,約15mm厚さとされかつ約0.6kg/m ~0.9kg/m という単位面積あたりの重量と 材料から構成され,前記アセンブリパッケージ(42)のうちの,前記開放ポアを- 44 -有したスプリング層は,約15mm厚さとされかつ約0.6kg/m ~0.9kg/m という単位面積あたりの重量と されたPU成型フォームから構成され,前記モータ空間側における前記保護層は,0.2~0.4mm厚さとされかつ0.1~0.3kg/m という単位面積 あたりの重量とされていることを特徴とする請求項3記載のキット。 【請求項34】モータ空間側の端部壁カバーのために,前記アセンブリパッケージ(42)には,前記モータ空間側において,汚染物に対して耐性のある保護層が設けられ,前記微小ポーラスを有した硬質層は,前記スプリング層と前記保護層との間に配置され,前記硬質層は,約2.5mm厚さとされかつ約1.0kg/m という単位面積あたりの重量とされた,高度にプ レスされたファイバ材料から構成され,前記アセンブリパッケージ(42)のうちの,前記開放ポアを有したスプリング層は,約15mm厚さとされかつ約0.7kg/m ~1.0kg/m という単位面積あたりの重量と された,デュロプラスチックが混合されたファイバ製フリースから構成され,前記モータ空間側における前記保護層は,0.2~0.4mm厚さとされかつ0.1~0.3kg/m という単位面積 あたりの重量とされていることを特徴とする請求項3記載のキット。 【請求項35】前記空気層(25)と前記アセンブリパッケージ(42)との間に,0.05kg/m ~ 0.15kg/m という単位面積あたりの重量とされ,汚染物に対して耐性のある保護フリースが設けられ ていることを特徴とする請求項32~34のいずれかに記載のキット。 【請求項36】前記微小ポーラスを有した硬質層は,前記ポーラスなスプリング層(13)と,前 に対して耐性のある保護フリースが設けられ ていることを特徴とする請求項32~34のいずれかに記載のキット。 【請求項36】前記微小ポーラスを有した硬質層は,前記ポーラスなスプリング層(13)と,前記空気層(25)と,の間に配置されていることを特徴とする請求項3記載のキット。 【請求項37】モータ空間側の端部壁カバーのために,前記硬質層は,約2.5mm厚さとされかつ約1.0kg/m という単位面積あたりの重量とされた,高度にプレスされたファイバ材料から構成され, 前記アセンブリパッケージ(42)のうちの,前記開放ポアを有したスプリング層は,約15mm厚さとされかつ約0.3kg/m という単位面積あたりの重量とされた熱成型フォームから構成され, 前記モータ空間側には,0.2~0.4mm厚さとされかつ0.1~0.3kg/m という単位面積あたりの重量とさ れた汚染物に対して耐性のある保護層が設けられていることを特徴とする請求項36記載のキット。 【請求項38】モータ空間側の端部壁カバーのために,前記硬質層は,約2.5mm厚さとされかつ約1.0kg/m という単位面積あたりの重量とされた,高度にプレスされたファイバ材料から構成され, - 45 -前記アセンブリパッケージ(42)のうちの,前記開放ポアを有したスプリング層は,約15mm厚さとされかつ約0.6kg/m ~0.9kg/m という単位面積あたりの重量とされたPU成型フォームから構成され, 前記モータ空間側には,汚染物に対して耐性のある保護層が設けられていることを特徴とする請求項36記載のキット。 【請求項39】モータ空間側の端部壁カバーのために,前記硬質層は,約2.5mm厚さとされかつ約1.0kg/m という単位面積あたりの重量とされた,高度にプレスされたファイバ材料から構成され, キット。 【請求項39】モータ空間側の端部壁カバーのために,前記硬質層は,約2.5mm厚さとされかつ約1.0kg/m という単位面積あたりの重量とされた,高度にプレスされたファイバ材料から構成され, 前記アセンブリパッケージ(42)のうちの,前記開放ポアを有したスプリング層は,約15mm厚さとされかつ約0.7kg/m ~1.0kg/m という単位面積あたりの重量とされた,耐熱ファイバ製のデュロプラス チックが混合されたファイバフリースから構成され,前記モータ空間側には,汚染物に対して耐性のある保護層が設けられていることを特徴とする請求項36記載のキット。 【請求項40】前記空気層(25)と前記アセンブリパッケージ(42)との間に,3.0mm厚さとされかつ約0.12kg/m という単位面積あたりの重量とされたフォーム製減衰体が設けられていることを特徴 とする請求項32~34のいずれかに記載のまたは請求項37~39のいずれかに記載のキット。 【請求項41】前記面状車体パーツは,約0.8mm厚さのスチールシートであることを特徴とする請求項1~40のいずれかに記載のキット。 【請求項42】前記面状車体パーツは,約1.1mm厚さのアルミニウムシートであることを特徴とする請求項1~40のいずれかに記載のキット。 【請求項43】前記面状車体パーツは,約1.5mm厚さの,ファイバ補強プラスチック部材であることを特徴とする請求項1~40のいずれかに記載のキット。 【請求項44】前記ポーラスなスプリング層は,0.05W/mKよりも小さな熱伝導度λを有していることを特徴とする請求項1~40のいずれかに記載のキット。 【請求項45】請求項1~44のいずれかに記載のキットのためのアセンブリパッケージであって,微小ポーラスを有した硬質層(14)を備え,前記硬質層( 特徴とする請求項1~40のいずれかに記載のキット。 【請求項45】請求項1~44のいずれかに記載のキットのためのアセンブリパッケージであって,微小ポーラスを有した硬質層(14)を備え,前記硬質層(14)は,Rt=500Nsm~Rt=2500Nsmという空気流に対しての総抵抗を有し,かつ,-3-3mF=0.3kg/m ~mF=2.0kg/m という単位面積あたりの重量を有していることを特徴とするアセンブリ - 46 -パッケージ。 【請求項46】前記微小ポーラスを有した硬質層(14)は,B=0.005Nm~B=10.5Nmという曲げ硬さを有していることを特徴とする請求項45記載のアセンブリパッケージ。 【請求項47】減衰層および/または接着層が設けられていることを特徴とする請求項45または46に記載のアセンブリパッケージ。

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