昭和38(オ)538 株券返還請求

裁判年月日・裁判所
昭和40年5月4日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所 昭和36(ネ)1299
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告代理人高瀬太郎、同岡崎秀太郎の上告理由第一点について。  証券業者の外務員

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判決文本文1,812 文字)

主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告代理人高瀬太郎、同岡崎秀太郎の上告理由第一点について。  証券業者の外務員は、特別の事情の存しないかぎり、営業所の内外において証券 業者の使用人として、顧客から株式の売買取引の委託を受け、顧客との間で受渡の ため株券または金銭を授受し、保護預りまたは名義書換のために株券の預託を受け、 名義貸契約をし、これに伴い株券を授受し、新株払込金を受領する等の事項につき、 一般に、証券業者を代理する権限を有するものと解するのが相当である(当小法廷 判決昭和三八年(オ)第五六二号同年一二月三日民集一七巻一二号五九六頁参照)。  したがつて、原判示のように、上告会社の外務員である訴外Dが名義書換手続の ために寄託を受けて本件株券を預り保管したことは、特別の事情の存することにつ いて判示のない原判決の認定した事実関係のもとでは、まさに上告会社の代理人と して行為をしたものと解すべきことは、前段説示のところから明らかであり、原判 決の認定したように、同訴外人が保管中の本件株券を、擅に、売却処分などの不法 行為をしたというのである以上、結局、訴外Dのした右売却処分行為は、上告会社 の事業の執行についてなされたものと解すべきであつて、これと同旨にでた原判決 の判断は、是認しうる(もつとも、原判決は、証券業者の外務員について、とくに 代理権が授与されないかぎり、代金の授受保護預りのため株券の寄託を受けるなど について、証券業者を代理する権限がない旨を説示しているところ、この点の説示 はただちに是認しがたいことは前述するところから明らかであるが、このようなあ やまりは、結局において、原判決の結論に影響を及ぼすものでないことは、前述し - 1 - たとおりである。)。  所論は、 示 はただちに是認しがたいことは前述するところから明らかであるが、このようなあ やまりは、結局において、原判決の結論に影響を及ぼすものでないことは、前述し - 1 - たとおりである。)。  所論は、結局、原判決の認定しない事実を前提として原判決を非難するに帰し、 採用しがたい。  同第二点について。  原判決(第一審判決引用。以下同じ。)挙示の証拠によれば、所論のごとき商慣 習がないとした原判決の判断は、当審も正当として是認しえないものではない。  原判決には、所論のような違法は認めがたいから、所論は採用しがたい。  同第三点について。  原判決認定の事実のもとでは、上告会社が事業の監督について相当の注意をしな かつた旨の原判決の判断は、当審も正当として是認できる。  原判決には、所論のような違法はなく、所論は採用しがたい。  同第四点について。  不法行為による損害賠償額の算定について、被害者の過失をしんしやくすると否 とは裁判所の自由裁量に属することは、すでに、当裁判所の判例(第一小法廷判決 昭和三二年(オ)第八七七号、同三四年一一月二六日民集一三巻一二号一五六二頁) とするところであり、したがつて、過失相殺をする場合についても、過失をしんし ゃくして減ずべき損害賠償額の範囲もまた、おのずから事実審たる原審の裁量に属 すると解すべきである。そして、原判決の認定した事実関係のもとで、原審が過失 相殺をして算出した損害賠償額を違法と解することはできない。  原判決には、所論のような違法はなく、所論は採用しがたい。  よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の とおり判決する。      最高裁判所第三小法廷          裁判長裁判官    石   坂   修   一 - 2 -             裁判官    五 鬼 上   堅  致で、主文の とおり判決する。      最高裁判所第三小法廷          裁判長裁判官    石   坂   修   一 - 2 -             裁判官    五 鬼 上   堅   磐             裁判官    横   田   正   俊             裁判官    柏   原   語   六             裁判官    田   中   二   郎 - 3 -

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