平成26年9月18日判決言渡同日原本交付裁判所書記官平成25年(ワ)第5744号特許権侵害差止等請求事件口頭弁論終結日平成26年6月26日判決 原告株式会社ハッピー 同訴訟代理人弁護士西枝康一同補佐人弁理士三好広之 被告ロイヤルネットワーク株式会社 同訴訟代理人弁護士船橋茂紀同遠山光貴 主文 1 原告の請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 第1 当事者の求めた裁判 1 原告(1)被告は,別紙被告方法目録記載第1の方法を使用してはならない。 (2)被告は,別紙被告装置目録記載第1の装置を使用してはならない。 (3)被告は,別紙被告装置目録記載第1の装置を廃棄し,被告の提供する「マイクローク」サービスで登録された情報を記録しているデータベースを消去せよ。 (4)被告は,原告に対し,1億2139万4166円及びうち1億1035万8333円に対する平成21年12月17日から,うち1103万5833円に対する平成25年6月25日から,それぞれ支払済みまで年5%の割合による金員を支払え。 (5)訴訟費用は被告の負担とする。 (6)仮執行宣言 2 被告主文同旨第2 事案の概要 1 前提事実(当事者間に争いがない。)(1)当事者ア原告は, による金員を支払え。 (5)訴訟費用は被告の負担とする。 (6)仮執行宣言 2 被告主文同旨第2 事案の概要 1 前提事実(当事者間に争いがない。)(1)当事者ア原告は,ケア及びメンテナンス事業(洋服類,和服類,皮革及び毛皮製品類,鞄及び小物類のシミ抜き,洗い張り,修理,修繕,再生加工及び維持,管理,保管),クリーニング事業等を目的とする株式会社である。 イ被告は,クリーニング及び染色業,クリーニング業者のチェーン店の開拓,教育,企画及び管理等を目的とする株式会社である。 (2) 原告の有する特許権原告は,以下の特許(以下「本件特許」という。また,本件特許出願の願書に添付された明細書を「本件明細書」という。)に係る特許権(以下「本件特許権」という。)を有する。 原告は,平成22年2月19日,P1(原告代表者代表取締役であり,以下「P1」という。)から,本件特許権を譲り受けた。 特許番号第3604335号出願日平成12年9月5日登録日平成16年10月8日発明の名称預かり物の提示方法,装置およびシステム (3) 本件特許に係る特許請求の範囲の請求項1から6までの記載は次のとおりである(各請求項に係る発明を順に「本件発明1」などといい,請求項1から6までに係る発明を併せて「本件各発明」という。)。 【請求項1】クリーニング対象の品物の保管業務における顧客からの預かり物の内容をインターネットを介して顧客に提示する預かり物の提示方法であって,提示者が利用する第1通信装置により,顧客から預かるべき複数の品物又は顧客から預かった複数の品物の画像データを得て,該複数の品物の画像データを記憶手段に記憶する第1ステップと,顧客が直接利用するウェブブラウ 利用する第1通信装置により,顧客から預かるべき複数の品物又は顧客から預かった複数の品物の画像データを得て,該複数の品物の画像データを記憶手段に記憶する第1ステップと,顧客が直接利用するウェブブラウザ機能を備えた第2通信装置から受信するユーザ情報と前記複数の品物の画像データに対応付けて前記記憶手段に予め記憶された認証情報とに基づいて認証を行う第2ステップと,前記ユーザ情報が前記認証情報と一致する場合に,前記記憶手段に記憶された前記複数の品物の画像データの中から,前記ユーザ情報に対応するものを一覧出力形式で,品物の顧客による識別の用に供すべく,前記第2通信装置へ送信する第3ステップとを有し,該第3ステップは,品物を識別した顧客の画面上における所定のクリック操作に応じて品物の選択的な返却要求を前記第2通信装置から送信させるようになしたウェブページに,前記品物に対応する画像データを含めて送信することを特徴とする預かり物の提示方法。 【請求項2】顧客からの前記品物の返却要求の受信に伴って,顧客から返却要求があった旨の情報をその品物に対応付けて出力する第4ステップを更に有することを特徴とする請求項1記載の預かり物の提示方法。 【請求項3】前記画像データは,ディジタルカメラで撮像したものであることを特徴とする請求項1又は2記載の預かり物の提示方法。 【請求項4】クリーニング対象の品物の保管業務における顧客の預かり物の内容をインターネットを介して顧客に提示する預かり物の提示装置であって,顧客から預かるべき複数の品物又は顧客から預かった複数の品物の画像データを得て,該複数の品物の画像データを記憶する記憶手段と,顧客が直接利用するウェブブラウザ機能を備えた通信装置から受信するユーザ情報と前記複数の品物の画像データに対応付け かった複数の品物の画像データを得て,該複数の品物の画像データを記憶する記憶手段と,顧客が直接利用するウェブブラウザ機能を備えた通信装置から受信するユーザ情報と前記複数の品物の画像データに対応付けて前記記憶手段に予め記憶された認証情報とに基づいて認証を行う認証手段と,前記ユーザ情報が前記認証情報と一致する場合に,前記記憶手段に記憶された前記複数の品物の画像データの中から,前記ユーザ情報に対応するものを一覧出力形式で,品物の顧客による識別の用に供すべく,前記通信装置へ送信する送信手段とを備え,該送信手段は,品物を識別した顧客の画面上における所定のクリック操作に応じて品物の選択的な返却要求を前記通信装置から送信させるようになしたウェブページに,前記品物に対応する画像データを含めて送信すべくなしてあることを特徴とする預かり物の提示装置。 【請求項5】顧客からの前記品物の返却要求の受信に伴って,顧客から前記品物の返却要求があった旨の情報をその品物に対応付けて出力する出力手段を更に備えることを特徴とする請求項4記載の預かり物の提示装置。 【請求項6】顧客から預かるべき品物又は顧客から預かった品物の画像データを撮像するディジタルカメラを更に備え,前記記憶手段は,前記ディジタルカメラにより撮像された画像データを記憶すべくなしてあることを特徴とする請求項4又は5記載の預かり物の提示装置。 (4) 構成要件の分説本件各発明を構成要件に分説すると,以下のとおりである。 ア本件発明11A クリーニング対象の品物の保管業務における顧客からの預かり物の内容をインターネットを介して顧客に提示する預かり物の提示方法であって,1B 提示者が利用する第1通信装置により,顧客から預かるべき複数の品物又は顧客から預かった複数の品物の 客からの預かり物の内容をインターネットを介して顧客に提示する預かり物の提示方法であって,1B 提示者が利用する第1通信装置により,顧客から預かるべき複数の品物又は顧客から預かった複数の品物の画像データを得て,該複数の品物の画像データを記憶手段に記憶する第1ステップと,1C 顧客が直接利用するウェブブラウザ機能を備えた第2通信装置から受信するユーザ情報と前記複数の品物の画像データに対応付けて前記記憶手段に予め記憶された認証情報とに基づいて認証を行う第2ステップと,1D 前記ユーザ情報が前記認証情報と一致する場合に,前記記憶手段に記憶された前記複数の品物の画像データの中から,前記ユーザ情報に対応するものを一覧出力形式で,品物の顧客による識別の用に供すべく,前記第2通信装置へ送信する第3ステップとを有し,1E 該第3ステップは,品物を識別した顧客の画面上における所定のクリック操作に応じて品物の選択的な返却要求を前記第2通信装置から送信させるようになしたウェブページに,前記品物に対応する画像データを含めて送信する1F ことを特徴とする預かり物の提示方法。 イ本件発明22A 顧客からの前記品物の返却要求の受信に伴って,顧客から返却要求があった旨の情報をその品物に対応付けて出力する第4ステップを更に有する2B ことを特徴とする請求項1記載の預かり物の提示方法。 ウ本件発明3 3A 前記画像データは,ディジタルカメラで撮像したものである3B ことを特徴とする請求項1又は2記載の預かり物の提示方法。 エ本件発明44A クリーニング対象の品物の保管業務における顧客の預かり物の内容をインターネットを介して顧客に提示する預かり物の提示装置であって,4B 顧客から預かるべき複数の品物又は顧客から預かった 4A クリーニング対象の品物の保管業務における顧客の預かり物の内容をインターネットを介して顧客に提示する預かり物の提示装置であって,4B 顧客から預かるべき複数の品物又は顧客から預かった複数の品物の画像データを得て,該複数の品物の画像データを記憶する記憶手段と,4C 顧客が直接利用するウェブブラウザ機能を備えた通信装置から受信するユーザ情報と前記複数の品物の画像データに対応付けて前記記憶手段に予め記憶された認証情報とに基づいて認証を行う認証手段と,4D 前記ユーザ情報が前記認証情報と一致する場合に,前記記憶手段に記憶された前記複数の品物の画像データの中から,前記ユーザ情報に対応するものを一覧出力形式で,品物の顧客による識別の用に供すべく,前記通信装置へ送信する送信手段とを備え,4E 該送信手段は,品物を識別した顧客の画面上における所定のクリック操作に応じて品物の選択的な返却要求を前記通信装置から送信させるようになしたウェブページに,前記品物に対応する画像データを含めて送信すべくなしてある4F ことを特徴とする預かり物の提示装置。 オ本件発明55A 顧客からの前記品物の返却要求の受信に伴って,顧客から前記品物の返却要求があった旨の情報をその品物に対応付けて出力する出力手段を更に備える5B ことを特徴とする請求項4記載の預かり物の提示装置。 カ本件発明66A 顧客から預かるべき品物又は顧客から預かった品物の画像データを撮像するディジタルカメラを更に備え,6B 前記記憶手段は,前記ディジタルカメラにより撮像された画像データを記憶すべくなしてある6C ことを特徴とする請求項4又は5記載の預かり物の提示装置。 (5)被告の行為被告は,遅くとも平成21年12月16日以降,業として,別紙 により撮像された画像データを記憶すべくなしてある6C ことを特徴とする請求項4又は5記載の預かり物の提示装置。 (5)被告の行為被告は,遅くとも平成21年12月16日以降,業として,別紙被告方法目録記載第1の方法(以下「被告方法」という。)を使用した「マイクローク」サービス(以下「被告サービス」という。)を一般顧客に提供している(被告方法の構成については,当事者間に争いがある。)。 被告方法には,平成25年4月29日までのもの(以下「旧被告方法」という。)と,同月30日以降のもの(以下「新被告方法」という。)とがある(特に区別しない場合は,両方法を指す。)。 また,被告は,遅くとも平成21年12月16日以降,業として,別紙被告装置目録記載第1の装置(以下「被告装置」という。)を使用して被告サービスを一般顧客に提供している(被告装置の構成については,当事者間に争いがある。)。 被告装置には,旧被告方法のために用いられる装置(以下「旧被告装置」という。)と,新被告方法のために用いられる装置(以下「新被告装置」という。)がある(特に区別しない場合は,両装置を指す。)。 2 原告の請求原告は,被告の行為により本件特許権を侵害されたとして,被告に対し,本件特許権に基づき,被告方法及び被告装置の使用の差止め並びに被告装置の廃棄及び被告サービスで登録された情報を記録しているデータベースの消去を求めるとともに,不法行為による損害賠償請求権に基づき,1億2139万41 66円及びうち1億1035万8333円(特許法102条の損害額)に対する被告サービス開始日の翌日(平成21年12月17日)から,うち1103万5833円(弁護士費用)に対する本件訴状送達の日の翌日(平成25年6月25日)から,それぞれ支払済みまで民法所定 額)に対する被告サービス開始日の翌日(平成21年12月17日)から,うち1103万5833円(弁護士費用)に対する本件訴状送達の日の翌日(平成25年6月25日)から,それぞれ支払済みまで民法所定の年5%の割合による遅延損害金の支払を求めている。 3 争点(1)被告方法及び被告装置は,本件各発明の技術的範囲に属するかア被告方法は,本件発明1から3までの各構成要件を文言上充足するか(争点1-1)イ被告装置は,本件発明4から6までの各構成要件を文言上充足するか(争点1-2)ウ被告方法及び被告装置は,本件各発明と均等なものとして,その技術的範囲に属するか (争点1-3)(2)本件特許は,特許無効審判により無効にされるべきものであるかア本件各発明は,当業者が,本件特許出願前に頒布された特開平10-255166号公報(以下「乙6公報」という。)に記載された発明に基づいて,容易に発明をすることができたものであるか (争点2-1)イ本件特許は,サポート要件に違反するものであるか (争点2-2)(3)損害額 (争点3)第3 争点に関する当事者の主張1-1 争点1-1(被告方法は,本件発明1から3までの各構成要件を文言上充足するか)について【原告の主張】以下のとおり,被告方法は,本件発明1から3までの各構成要件を文言上充足する。 (1)被告方法の構成 被告方法の構成を,本件発明1から3までの各構成要件に対応させて表現すると,旧被告方法,新被告方法のいずれも,以下のとおりとなる。 ア本件発明1に対応する構成 1)被告方法の構成 被告方法の構成を,本件発明1から3までの各構成要件に対応させて表現すると,旧被告方法,新被告方法のいずれも,以下のとおりとなる。 ア本件発明1に対応する構成1a 会員が所有又は管理する衣料等を,会員の申込に基づき,クリーニング(溶剤,洗剤等を使用して洗濯すること)やメンテナンスした後に専用クロークで保管する保管業務における,保管中のアイテムの写真をインターネットを介して会員に提示し,1b 被告が利用する第1の通信装置により,会員から預かった複数のアイテムの画像データを会員からの申込後に得て,該複数のアイテムの画像データを記憶手段に記憶する第1ステップを有し,1c 上記第1の通信装置により,会員が直接利用するウェブブラウザ機能を備えた第2通信装置から受信するユーザ情報と前記複数のアイテムの画像データに対応付けて前記記憶手段に予め記憶された認証情報とに基づいて認証を行う第2ステップを有し,1d 上記第1通信装置により,前記ユーザ情報が前記認証情報と一致する場合に,会員画面上で「保管中アイテム一覧」の表示が求められるとき,前記ユーザ情報に対応する保管中アイテムの画像データを一覧出力形式で,アイテムの顧客による識別の用に供すべく,前記通信装置へ送信する第3ステップを有し,1e 該第3ステップは,アイテムを識別した会員の「お預かりアイテム」メニュー画面上での「返却する」のチェックボックスへのクリック操作に応じて保管しているアイテムの中から選択的な返却要求を前記第2通信装置へ送信させるようになしたウェブページに,保管しているアイテムに対応する画像データを含めて送信する1f ことを特徴とする,保管アイテムの提示方法。 イ本件発明2に対応する構成 2a 会員からの前記アイテムの返 ページに,保管しているアイテムに対応する画像データを含めて送信する1f ことを特徴とする,保管アイテムの提示方法。 イ本件発明2に対応する構成 2a 会員からの前記アイテムの返却要求の受信に伴って,会員から返却要求があった旨の情報をそのアイテムに対応付けて出力する第4ステップを有し,2b 上記構成1aから1eまでを備えることを特徴とする,専用クロークにおいて保管されているアイテムの提示方法。 ウ本件発明3に対応する構成3a 前記画像データは,ディジタルカメラで撮像したものであり,3b 上記構成1aから1eまでを備えることを特徴とする,専用クロークにおいて保管されているアイテムの提示方法。 (2)本件発明1に関する構成要件充足性ア構成要件1A発明の詳細な説明及び出願経過に鑑みると,「クリーニング対象の品物」と「保管業務」は別個独立した構成要件であり,「クリーニング対象の品物」とは,広く,クリーニング業務で扱われる品物を指す。被告サービスは,クリーニング又はメンテナンス等の処理後の品物をも対象とし,被告の保管するアイテムは,クリーニングするために預かった衣類であり,クリーニング業務で扱われる品物に該当するから,「クリーニング対象の品物」にあたる。 「保管業務」とは,クリーニング対象の物品を保管することをいい,目的,期間は限定されておらず,独自のサービスか付随したサービスかは問わない。被告は,顧客からクリーニングするための衣類を預かり保管しているから,被告サービスは「保管業務」に該当する。また,被告サービスは,クリーニング業務とは独立して,衣類を数か月から数年の期間にわたって保管することを前提として顧客から預かる業務に該当するため,被告が主張する定義によったとしても,「保管業務」に該当する。 ービスは,クリーニング業務とは独立して,衣類を数か月から数年の期間にわたって保管することを前提として顧客から預かる業務に該当するため,被告が主張する定義によったとしても,「保管業務」に該当する。 したがって,構成1aは構成要件1Aに相当し,被告方法は,構成要件 1Aを充足する。 イ構成要件1B請求項1,本件明細書には,画像データの取得方法が限定されておらず,別のパソコンや撮影装置で画像データを取得し,第1通信装置以外に画像を保管していたとしても,いずれかの段階で第1通信装置が画像データを得るのであれば,第1通信装置による画像データの取り込みに該当する。 被告方法では,撮影用端末(ノート型パソコン)がマイクロークサーバに接続されており,マイクロークサーバは,ノート型パソコンを通じて画像データを得て記憶した上で,画像データを送信しているから,「第1通信装置」に該当する。 したがって,構成1bは構成要件1Bに相当し,被告方法は,構成要件1Bを充足する。 ウ構成要件1C「ユーザ情報」とは,顧客に予め割り当てられているID及びパスワードであり,「認証情報」とは,注文情報データベース(顧客からの注文に関する情報を記憶するデータベース)に記憶されているIDのレコード,パスワードである。「認証」とは,ユーザのログイン情報が正しいかどうかを調べて,正しければそのクラスのアクセス権を与える,一連の処理過程をいい,本件発明1における「認証」は,顧客に対して予め割り当てられているID及びパスワードと注文情報データベースがIDのレコードに記述してあるパスワードとが一致するか否かを判定することをいう。 被告方法では,顧客に予め割り当てられているログインID及びパスワードが「ユーザ情報」に該当し,データベースファイルのユ レコードに記述してあるパスワードとが一致するか否かを判定することをいう。 被告方法では,顧客に予め割り当てられているログインID及びパスワードが「ユーザ情報」に該当し,データベースファイルのユーザマスタと照合されるパスワードが「認証情報」に該当する。ログイン画面で顧客がログインID及びパスワードを入力して送信した場合に,データベースファイルのユーザマスタと照合し入力されたパスワードと一致すること が「認証」に該当する。 セッションIDは,ログインIDに対してランダムに割り当てられ,セッションIDを取得するためには,ログインID及びパスワードによる認証が必要不可欠であり,被告方法においてもログインID及びパスワードによって認証を行っている。ログインIDに対してセッションIDが発行された場合,セッションIDの期限が切れるまでは,ログインIDとセッションIDは1対1で対応している。仮に,被告が主張するように,画像データがセッションIDと対応関係にあるとしても,期限内は,ログインIDと画像データは,セッションIDを通じて,対応関係にある。また,仮に,ユーザー情報と認証情報の一致後,いずれかの段階で認証情報に対応する画像データが表示されるのであれば,実質的には,「ユーザー情報」と「品物の画像データに対応付けて記憶手段に予め記憶された認証情報」とに基づいて認証が行われていることと変わりはない。 したがって,構成1cは,構成要件1Cに相当し,被告方法は,構成要件1Cを充足する。 エ構成要件1D以下のとおり,構成1dは構成要件1Dに相当し,被告方法は,構成要件1Dを充足する。 (ア)第2通信装置への「送信」特許請求の範囲や本件明細書に,認証一致後に画像データを送信するタイミングを限定する記載はないから,自動的に 1Dに相当し,被告方法は,構成要件1Dを充足する。 (ア)第2通信装置への「送信」特許請求の範囲や本件明細書に,認証一致後に画像データを送信するタイミングを限定する記載はないから,自動的に送信される場合も,顧客の何らかの行為が介在して送信される場合も「送信」に含まれる。 したがって,構成1dの送信(第3ステップ)は,構成要件1Dの「送信」に該当する。 (イ)「一覧出力形式」a 一般的な文言解釈によると,「一覧出力形式」とは,「全体の概略が 一目で分かるように処理されたデータを外部に出す形式」をいう。 また,本件明細書の記載によれば,「一覧」とは,所定の注文情報及び衣類の画像データをいうと解するべきであり,「一覧出力形式」とは,「注文情報及び衣類の画像データを外部に出す形式」をいうと解される。 b 「一覧出力形式」は,「全ての画像」を第2通信装置へ送信することに限定解釈されるものではない。 本件明細書では,サーバマシンが注文情報データベースから当該IDレコードを全て抽出することが記載されているのみであり(【0053】),当該IDレコードを第2通信装置に出力することは記載されていない。IDレコードと画像データは全く別個のものであり,画像データについては言及されておらず,「全ての画像データを送信する」との限定的な記載はない。閲覧が可能となる「全ての画像データ」(【0055】)とは,送信された全ての画像データであり,全ての画像データが送信されたことを指すものではない。 画像データ等を複数回出力することにより全ての画像データを送信した上で,1回の表示で全ての画像データを同一画面で閲覧可能とすることも可能であり,結果的に全ての商品が表示されるのであれば,顧客は適切かつ容易に返却要求をすることは可能である。 の画像データを送信した上で,1回の表示で全ての画像データを同一画面で閲覧可能とすることも可能であり,結果的に全ての商品が表示されるのであれば,顧客は適切かつ容易に返却要求をすることは可能である。 本件明細書には「スクロール操作することによって全ての画像データを閲覧することが可能となっている。」(【0055】)と記載されているが,スクロール操作による画像データの送信方式には,第2通信装置にデータを小分けにして送信し,その都度画像を削除することも含まれる。スクロール操作により,その前後の画像は,表示されないことになり,この場合,非表示の画像の状態が画像データで残存しているか,削除されるかは,画像が非表示である以上実質的には異なら ない。 さらに,本件明細書では,一覧出力形式において,単数の画像データを送信するとも,複数の画像データを送信するとも限定していない。 顧客が画像の識別をしやすくするために画像の表示サイズを大きくする場合もあり,画像数,画像の大きさ,第2通信装置の端末画面の大きさ等により,ウェブページ上の画像枚数が制限される場合もある。 その場合,単数の画像のみの出力であることもあり,「一覧出力形式」は,「単数の画像データを送信すること」も含まれる。 c 被告方法における画像データの送信は,「一覧出力形式」に該当する。 すなわち,被告方法では,注文情報及び画像データが表示され,表示前の段階でマイクロサーバからインターネットを介して顧客側のパソコン等の外部に注文情報及び衣類の画像データを出している。したがって,被告方法は,「注文情報及び衣類の画像データを外部に出す形式」に該当する。 そして,旧被告方法の場合,顧客がそのひとつのカテゴリーを選択すると,そのカテゴリー内の画像データが全て顧客に送信される。こ 法は,「注文情報及び衣類の画像データを外部に出す形式」に該当する。 そして,旧被告方法の場合,顧客がそのひとつのカテゴリーを選択すると,そのカテゴリー内の画像データが全て顧客に送信される。このような画像送信は,画像データを一覧表示できるような形式で送信するものであり,旧被告方法は,一覧出力形式に該当する。 また,新被告方法の場合,顧客が選択した画像が1枚ずつ送信され,選択外の画像は送信されない。しかし,前記a,bのとおり,一覧出力形式は,単数の画像データを送信することを排除するものではなく,被告方法は,いずれも一覧出力形式に該当する。 オ構成要件1E構成要件1Eには,返却品物の選択後に「直ちに」返却要求をすべきことまでは記載されておらず,返却要求情報の送信時期について限定がなく, 複数の行為が介在したとしても,品物の選択とそれに対応する返却要求情報が第2通信装置から送信されれば足りる。 被告方法では,保管アイテムを返却するチェック欄をチェックすることにより,選択操作を行い,送信ボタンをクリックすることにより選択操作に伴う返却要求情報を送信する。 したがって,構成1eは構成要件1Eに相当し,被告方法は,構成要件1Eを充足する。 カ構成要件1F構成1fは構成要件1Fに相当し,被告方法は,構成要件1Fを充足する。 (3)本件発明2に関する構成要件充足性構成2aは構成要件2Aに相当し,構成1aから1eまでは請求項1を充足するから,構成2bは構成要件2Bに相当し,被告方法は,構成要件2A及び2Bを充足する。 (4)本件発明3に関する構成要件充足性構成3aは構成要件3Aに相当し,構成1aから1eまでは請求項1を充足するから,構成3bは構成要件3Bに相当し,被告方法は,構成要件3A及び3Bを る。 (4)本件発明3に関する構成要件充足性構成3aは構成要件3Aに相当し,構成1aから1eまでは請求項1を充足するから,構成3bは構成要件3Bに相当し,被告方法は,構成要件3A及び3Bを充足する。 【被告の主張】被告方法の構成は以下に述べるとおりであり,被告方法は,本件発明1から3までの各構成要件を文言上充足するものではない。 (1)本件発明1に関する構成要件充足性ア構成要件1A「保管業務」とは,クリーニング業務とは独立して,衣類を数か月から数年にわたって保管することを前提として顧客から預かる業務をいい,「クリーニング対象の品物」とは,このような意味での「保管業務」に 基づいて顧客から預かった衣類を指す。原告は,出願過程においても,一般のクリーニング業務のように顧客からクリーニングするために衣類を預かる行為に必然的に付随して保管を行うことは,「保管業務」に該当しない旨主張している。 これに対して,被告サービスでは,顧客からクリーニングするために衣類を預かり,これに必然的に付随する限度で保管を行うにすぎず,その保管期間も通常は短期間であるから,被告サービスに基づく保管作業は,「保管業務」に該当せず,被告が顧客から預かる衣類は「クリーニング対象の品物」に該当しない。 したがって,被告方法は,構成要件1Aを充足しない。 イ構成要件1B提示者が利用する第1通信装置が,直接に画像データを得る。第1通信装置は,画像データを記憶する第1ステップ,認証を行う第2ステップ,画像データの送信を行う第3ステップを具備した装置,すなわち,ウェブサーバである。 これに対して,被告方法において,画像データを得るのは,ウェブサーバではなく写真撮影したディジタルカメラを接続したノート型パソコンである。 プを具備した装置,すなわち,ウェブサーバである。 これに対して,被告方法において,画像データを得るのは,ウェブサーバではなく写真撮影したディジタルカメラを接続したノート型パソコンである。 したがって,被告方法は,構成要件1Bを充足しない。 ウ構成要件1C構成要件1Cの文言から,① 「認証情報」は,画像データに対応付けられていなければならず,② 「認証情報」は,認証以前に,画像データの記憶された記憶手段に予め記憶されていなければならない。また,「認証情報」が画像データに対応している必要があるので,③ 認証の時点でユーザ情報に係る顧客の画像データが存在することが必要である。 これに対して,被告方法は,ユーザ情報(ログインID及びパスワー ド)と「認証情報」(ユーザマスタ)とに基づいて認証を行い,認証後にログインIDに対してランダムに割り当てられたセッションIDを発行し,顧客が,セッションID内の顧客番号から商品を検索して,セッションIDに対応する預かり物の画像データを送信する。 したがって,データベースファイルシステムに記憶された「認証情報」(ユーザマスタ)は画像データと対応しておらず,上記①に該当しない。 また,ログインID等による認証が行われた後でセッションIDが発行,記憶されるので,「認証情報」は認証以前に予め記憶手段に記憶されているわけではなく,上記②に該当しない。さらに,被告方法では,顧客が預かり物を全く有していなくてもログインが可能であり,ログインIDにかかる顧客の預かり物の画像データの有無にかかわらず認証を行うから,上記③に該当しない。 したがって,被告方法は,構成要件1Cを充足しない。 エ構成要件1D以下のとおり,被告方法は,構成要件1Dを充足しない。 (ア) 被告方法の構成 認証を行うから,上記③に該当しない。 したがって,被告方法は,構成要件1Cを充足しない。 エ構成要件1D以下のとおり,被告方法は,構成要件1Dを充足しない。 (ア) 被告方法の構成被告方法では,画像データと対応する認証情報に基づく認証を行わないから,「前記ユーザ情報と前記認証情報が一致する場合」は存在しない。 (イ) 第2通信装置への「送信」「前記ユーザ情報と前記認証情報が一致する場合」には,直ちに,顧客の操作を要することなく自動的にユーザ情報(ID及びパスワード)に対応する画像データが第2通信装置へ送信されることが特許請求の範囲や本件明細書で示された具体的構成である。 これに対して,被告方法においては,ログインしただけでは,セッションIDに対応する預かり物画像が検索されることも,データベー スサーバから画像データが読み込まれることも,ユーザ側に画像データが送信されることもない。 (ウ) 「一覧出力形式」a 本件明細書の記載に鑑みると,「一覧出力形式」とは,ユーザ情報に対応する複数の品物の全ての画像を,ウェブブラウザの同一画面において閲覧することができる形式をいう。 すなわち,「画像データの中から」との文言から,出力すべき情報は画像データである必要がある。また,「品物の顧客による識別の用に供すべく」としていることから,「情報」はコンピュータ等の機械ではなく顧客が識別できる形式である必要がある。したがって,「一覧」,「出力」,「形式」という言葉の意味を併せ考慮すると,「画像データの中から,前記ユーザ情報に対応するものを一覧出力形式で」とは,「画像データの中から,前記ユーザ情報に対応するもの」を,機械ではなく顧客が,全体が一目で分かるような形で表して画像データの情報を外部へ出すことであ ーザ情報に対応するものを一覧出力形式で」とは,「画像データの中から,前記ユーザ情報に対応するもの」を,機械ではなく顧客が,全体が一目で分かるような形で表して画像データの情報を外部へ出すことである。 構成要件1Bでは,「複数の品物···の画像データ」とあり,品物が複数であることを要件とし,構成要件1Dでは,「画像データの中から,前記ユーザ情報に対応するもの」とあるので,あるひとつの商品の全体像が写し出された画像ではなく,複数ある品物でユーザ情報に対応する画像の全てが「全体」であることは明らかである。 顧客が複数の衣類からどの衣類の返却要求をするかを的確に判断するためには,顧客に対して預かり物を画像により視覚的に示し,複数の衣類の全ての画像を同一の画面上,一目で閲覧して比較できるようにする必要がある。「一覧出力形式」とは,ユーザ情報(ID及びパスワード)に対応する画像データの全てが顧客側の通信装置に送信され,顧客のウェブブラウザにおいてスクロール操作により一度に閲覧する ことができる形式であるから,認証一致の場合にユーザ情報(ID及びパスワード)に対応する画像データが全て第2通信装置へ送信される必要がある。 b 本件特許の出願人であるP1は,出願過程において,全ての預かり物の画像が,同一画面で閲覧可能な形式で送信され,顧客に対して提示されることを本件各発明の特徴として主張していた。 c 被告方法における画像データの送信は,「一覧出力形式」に該当しない。 すなわち,被告方法では,各画像データは,「検品済みアイテム」,「保管中アイテム」等にそれぞれ分けられてサーバに記録されており,顧客が「保管中アイテム」というボタンをクリックした時,旧被告方法では「保管中アイテム」の画像についてのみ,その全てが顧客側に送付さ 「保管中アイテム」等にそれぞれ分けられてサーバに記録されており,顧客が「保管中アイテム」というボタンをクリックした時,旧被告方法では「保管中アイテム」の画像についてのみ,その全てが顧客側に送付され,「保管中アイテム」以外のアイテムに関する画像データは顧客側には送信されず,新被告方法では「保管中アイテム」の画像のうち1枚のみが顧客側に送信され,「保管中アイテム」の画像のうちのほかの画像や「保管中アイテム」以外のアイテムに関する画像データは顧客側に送信されない。 オ構成要件1E特許請求の範囲,発明の詳細な説明の記載によると,画像データが送信された結果表示されるウェブページにおいて,返却要求を第2通信装置に送信させるボタン(画像自体がボタンである場合も含む。)が表示され,そのボタンをクリックした場合,直ちに第2通信装置から返却要求が送信されなければならない。画像データが送信された結果表示されるウェブページにおける品物の選択的なクリック操作によっても,返却要求が送信されないという場合は,本件発明1では予定されていない。 これに対して,被告方法では,預かりアイテムページ,保管中アイテ ム画面で「返却オーダー確認画面へ」ボタンをクリックすると次の画面に遷移し,返却情報を入力し,「確認」ボタンをクリックすると,次の画面に遷移し,「送信」ボタンをクリックして初めて返却要求が第2通信装置からサーバに送信される。被告方法においては,顧客は画面が遷移する間に「保管中アイテムリストに戻る」ボタンをクリックして返却要求を送信しないこともできる。 したがって,被告方法は,構成要件1Eを充足しない。 カ構成要件1F被告方法は,構成要件1Aから1Eまでを充足しないから,構成要件1Fを充足しない。 (2) 本件発明2に関する構成 。 したがって,被告方法は,構成要件1Eを充足しない。 カ構成要件1F被告方法は,構成要件1Aから1Eまでを充足しないから,構成要件1Fを充足しない。 (2) 本件発明2に関する構成要件充足性被告方法は,構成要件1Eのアイテムの返却要求を受信しないから,構成要件2Aを充足しない。 また,被告方法は,本件発明1の各構成要件を充足しないから,構成要件2Bも充足しない。 (3) 本件発明3に関する構成要件充足性被告方法の画像データはユーザ情報(ID及びパスワード)に対応していないから,「前記画像データ」に該当せず,被告方法は,構成要件3Aを充足しない。 また,被告方法は,本件発明1及び2の各構成要件を充足しないから,構成要件3Bも充足しない。 1-2 争点1-2(被告装置は,本件発明4から6までの各構成要件を文言上充足するか)について【原告の主張】以下のとおり,被告装置は,本件発明4から6までの各構成要件を文言上充足する。 (1)被告装置の構成被告装置の構成を,本件発明4から6までの各構成要件に対応させて表現すると,旧被告装置,新被告装置のいずれも,以下のとおりとなる。 なお,コンピュータを起動させるためには,プログラムが必要不可欠であり,被告装置は,被告方法を行うための機能を有しているのであるから,被告方法のプログラムが組み込まれているといえる。 ア本件発明4に対応する構成4a 会員が所有又は管理する衣料等のアイテムをクリーニング又はメンテナンスした後に専用クロークにおいて保管する保管業務において,保管アイテムの内容をインターネットを介して会員に提示し,4b 会員から預かった複数のアイテムの画像データを得て,該複数のアイテムの画像データを記憶させる記憶手段を備え, する保管業務において,保管アイテムの内容をインターネットを介して会員に提示し,4b 会員から預かった複数のアイテムの画像データを得て,該複数のアイテムの画像データを記憶させる記憶手段を備え,4c 会員が直接利用するウェブブラウザ機能を備えた第2通信装置から受信するユーザ情報と前記複数のアイテムの画像データに対応付けて前記記憶手段に予め記憶された認証情報とに基づいて認証を行う認証手段を有し,4d 前記ユーザ情報が前記認証情報と一致する場合に,会員画面上で「お預かりアイテム」メニューの表示が求められるとき,前記ユーザ情報に対応する保管中アイテムの画像データを一覧出力形式で,アイテムの会員による識別の用に供すべく,前記通信装置へ送信する送信手段を有し,4e 該送信手段は,アイテムを識別した会員の「返却する」チェックボックスをクリックし,メニュー画面上でのクリック操作に応じて保管しているアイテムの中から選択的な返却要求を前記第2通信装置へ送信させるようになしたウェブページに,保管しているアイテムに対応する画像データを含めて送信すべくなしてある 4f ことを特徴とする,専用クロークにおいて保管されているアイテムの提示装置。 イ本件発明5に対応する構成5a 会員からの前記アイテムの返却要求の受信に伴って,会員から返却要求があった旨の情報をそのアイテムに対応付けて出力する出力手段を備え,5b 上記構成4aから4eまでを有することを特徴とする,専用クロークにおいて保管されているアイテムの提示装置。 ウ本件発明6に対応する構成6a 会員から預かったアイテムの画像データを撮像するディジタルカメラを備え,6b 前記記憶手段は,前記ディジタルカメラにより撮像されたアイテムの画像データを記憶すべくなしてあり, 応する構成6a 会員から預かったアイテムの画像データを撮像するディジタルカメラを備え,6b 前記記憶手段は,前記ディジタルカメラにより撮像されたアイテムの画像データを記憶すべくなしてあり,6c 上記構成4aから4eまでを有することを特徴とする,専用クロークにおいて保管されているアイテムの提示装置。 (2) 本件発明4に関する構成要件充足性本件発明4は本件発明1の構成要件に係る各要素をその内容とする装置である。 被告装置は,被告方法の構成1aから1fまでに係る各要素をその内容とする装置であり,被告方法は,本件発明1の各構成要件を充足する。 したがって,被告装置は,本件発明4の各構成要件を充足する。 (3) 本件発明5に関する構成要件充足性本件発明5は本件発明2の構成要件に係る各要素をその内容とする装置である。 被告装置は,被告方法の構成2a及び2bに係る各要素をその内容とする装置であり,被告方法は,本件発明2の各構成要件を充足する。 したがって,被告装置は,本件発明5の各構成要件を充足する。 (4) 本件発明6に関する構成要件充足性本件発明6は本件発明3の構成要件に係る各要素をその内容とする装置である。 被告装置は,被告方法の構成3a及び3bに係る各要素をその内容とする装置であり,被告方法は,本件発明3の各構成要件を充足する。 したがって,被告装置は,本件発明6の各構成要件を充足する。 【被告の主張】以下のとおり,被告装置は,本件発明4から6までの各構成要件を文言上充足するものではない。 (1)被告装置の構成被告装置は汎用的なパソコン,データベースサーバ等であり,被告方法に係るプログラム等が組み込まれた場合に初めて被告方法と同様の構成を有するにすぎない。原告の のではない。 (1)被告装置の構成被告装置は汎用的なパソコン,データベースサーバ等であり,被告方法に係るプログラム等が組み込まれた場合に初めて被告方法と同様の構成を有するにすぎない。原告の主張する被告装置は,被告方法に係るプログラム等が組み込まれている旨の記載がない。 (2)本件発明4に関する構成要件充足性被告方法が本件発明1の各構成要件を充足しないから,被告装置は,本件発明4の各構成要件を充足しない。 (3)本件発明5に関する構成要件充足性被告方法が本件発明4の各構成要件を充足しないから,被告装置は,本件発明5の各構成要件を充足しない。 (4)本件発明6に関する構成要件充足性被告方法が本件発明4及び5の各構成要件を充足しないから,被告装置は,本件発明6の各構成要件を充足しない。 1-3 争点1-3(被告方法及び被告装置は,本件各発明と均等なものとして,その技術的範囲に属するか)について 【原告の主張】仮に,被告方法及び被告装置が,複数の品物の画像データを第2通信装置へ送信する際の「一覧出力形式」の有無について,本件各発明と相違するとしても,以下のとおり,被告方法及び被告装置は,本件各発明と均等なものとして,その技術的範囲に属する。 (1)上記の相違点が本件各発明の非本質的部分であること本件各発明の課題及び効果に鑑みると,本件特許の技術的思想の中核的,特徴的な部分は,預かり物の画像データを品物の顧客の識別の用に供するために送信し,顧客が当該画像データにつき,クリック操作により品物の選択的な返却要求を行う点にあり,顧客は,預けている衣類を正確に把握できればよい。結果として,全ての預かり物の画像が表示される限り,預かり物の画像データが顧客の識別に供されることには変わりがなく,その画像デ 却要求を行う点にあり,顧客は,預けている衣類を正確に把握できればよい。結果として,全ての預かり物の画像が表示される限り,預かり物の画像データが顧客の識別に供されることには変わりがなく,その画像データが全て送信され表示されるのか,それとも,ひとつのデータのみが送信され表示されるのか,すなわち,一覧出力形式か否かという相違点は,本件各発明の本質的部分ではない。 (2)置換可能性本件各発明の作用効果は,衣類等のクリーニング対象物の保管業務を行う事業者が,顧客から預かっている対象物の内容を遠隔地の顧客に対して画像で視覚的に示すことができるばかりでなく,顧客が預けている対象物の中から自分が所望しているものを容易かつ的確に事業者に知らしめることができ,しかも,通信により,事業者と顧客との間の速やかな応答が期待できる点にある。 被告方法において,顧客がトップページで選択したアイテムについての画像データのみが送信されたとしても,顧客に対して,預かっているアイテムの内容を遠隔地の顧客に対して画像で視覚的に示すことができ,顧客が選択しなかったアイテムを改めて選択しさえすれば,当該アイテムを顧客に示す ことができる。顧客も預けているアイテムの中から自分が所望しているものを容易かつ的確に事業者に知らしめることができる。画像データはインターネット通信を通じて送信されるから,事業者と顧客との間で速やかな応答を期待することができる。 したがって,一覧出力形式という相違点を置き換えたとしても,本件各発明の目的を達することができ,同一の作用効果を奏することができる。 (3)置換容易性旧被告方法は,画像データを「検品済みアイテム」,「保管中アイテム」,「保管期限間近のアイテム」,「返却処理済みアイテム」の4つのカテゴリーに分けてサーバに ることができる。 (3)置換容易性旧被告方法は,画像データを「検品済みアイテム」,「保管中アイテム」,「保管期限間近のアイテム」,「返却処理済みアイテム」の4つのカテゴリーに分けてサーバに記録し,顧客が1つのカテゴリーを選択した場合,そのカテゴリー内の画像が全て送信されるが,それ以外のカテゴリーの画像は送信されない。カテゴリーを分けることは,預かっているアイテムのその属性に応じて区別し,細分化して整理しているだけであり,顧客からの預かり物である点では異ならない。 新被告方法は,1つのカテゴリー内の選択した画像のみが送信されるが,選択していない画像及びそのカテゴリー以外の画像は送信されない。 新被告方法は,複数表示していたものを単数表示にしていることから,新被告方法の画像送信方法は技術の後退,陳腐化を招いている。 送信する画像データを複数にするか単数にするかなど,送信する画像データの数を調節することは,当業者にとって,技術常識である。 したがって,当業者であれば,上記の相違点を置き換えることに,容易に想到することができる。 (4)被告方法及び被告装置の構成が公知技術から容易に推考されないこと本件特許は,ビジネスモデル特許であり,先行発明が存在しないから,公知技術との同一性又は容易推考性は存しない。 (5)意識的除外事由など特段の事情はないこと P1は,出願過程において,画像が同一画面で同一機会に提示されることについては言及しておらず,識別しやすい一覧形式やクリック操作による返却要求が全ての画像の表示を前提としているわけではない。 したがって,出願過程において,あえて全ての画像以外の表示を除外したものではない。 【被告の主張】以下のとおり,被告方法及び被告装置は,本件各発明と均等なものでは としているわけではない。 したがって,出願過程において,あえて全ての画像以外の表示を除外したものではない。 【被告の主張】以下のとおり,被告方法及び被告装置は,本件各発明と均等なものではない。 (1)前記相違点(複数の品物の画像データを第2通信装置へ送信する際の「一覧出力形式」の有無)が本件各発明の本質的部分であること本件各発明は,顧客が,自分が預けている衣類がどのようなものであったかを忘れてしまうことがあるため,顧客から預かっているクリーニング対象の品物がどのようなものであるか,記憶を喚起する方法として,コンピュータネットワークを用いてその画像を顧客に対して提示することができるようにしているところ,預かり物の画像が同一画面で表示されないのでは,記憶を喚起するという目的を達することはできない。また,顧客は,画面上における所定のクリック操作に応じて品物の選択的な返却要求をするには,預かり物の種類やサイズ,色等を識別しやすいように,全ての預かり物の画像が同一画面で閲覧可能である必要がある。 したがって,画像データの全てが一目で分かるようにする「一覧出力形式」で第2通信装置へ送信されるという要件は,本件各発明における本質的部分である。 (2)置換可能性本件各発明では認証一致により当然に全ての預かり物の画像が同一画面で表示されるのに対して,旧被告方法においては,ログイン後に「保管中アイテム一覧」をクリックし,新被告方法においては,さらに保管中アイテム画面で自己の選択するアイテムをクリックして初めて,顧客が所望する画像 が表示されるのであり,表示される画像も自己の選択した画像のみである。 自分が預けた衣類を忘れてしまっている可能性がある顧客に対して,預かっているクリーニング対象の品物の一部を示しても,当該顧客 が表示されるのであり,表示される画像も自己の選択した画像のみである。 自分が預けた衣類を忘れてしまっている可能性がある顧客に対して,預かっているクリーニング対象の品物の一部を示しても,当該顧客はほかの預かり物の存在を識別することができないから,「一覧出力形式」とそうでないものとの間で作用効果が異なる。 (3)置換容易性旧被告方法のように,一定のカテゴリーに分けてそれ以外のカテゴリーの画像を送信しないこととするためには,顧客のニーズに合わせてどのようなカテゴリーを設けるかを検討した上で,ユーザ情報に対応する品物の画像データを複数のカテゴリーに区分し,認証が一致した場合にどのカテゴリーの画像データが送信されるのか,顧客が送信されなかった画像の送信を求める場合,ほかのカテゴリーの画像データはどのような条件で送信されるのか,既に送信されている画像を消去するのか否か等を,事前に設定しなければならないなど,複雑な設計が要求される。また新被告方法のように,一定のカテゴリー内の画像データのうち1枚のみが送信される場合には,どの1枚が送信され,同一カテゴリー内のほかの画像データはどのような条件で送信されるのかを事前に設定する必要があり,更に複雑な設計が要求される。 したがって,本件各発明の「一覧出力形式」という記載から,当業者が,画像の一部が表示される形式に容易に想到することができるとはいえない。 (4)被告方法及び被告装置の構成が公知技術から容易に推考されるものであること後記2-1【被告の主張】のとおり,クリーニング業者が顧客に対して預かり物の画像を提示することは,当業者であれば容易に想到し得たと認められるから,被告方法及び被告装置についても,公知技術から容易に推考されるものである。 (5)意識的除外 P1は, かり物の画像を提示することは,当業者であれば容易に想到し得たと認められるから,被告方法及び被告装置についても,公知技術から容易に推考されるものである。 (5)意識的除外 P1は,本件特許の出願過程において,画像データが「一覧出力形式」であることを従来技術とは異なる点として強調していたから,「一覧出力形式」以外の形式での送信は,特許請求の範囲から意識的に除外されたものに当たる。 2-1 争点2-1(本件各発明は,当業者が,本件特許出願前に頒布された乙6公報に記載された発明に基づいて,容易に発明をすることができたものであるか)について【被告の主張】以下のとおり,本件各発明は,出願前に頒布された乙6公報に記載された発明に,特開2000-20589号公報(以下「乙7公報」という。)に記載された発明(以下「乙7発明」という。)及び特開平10-190879号公報(以下「乙8公報」という。)に記載された発明(以下「乙8発明」という。)を適用することによって,当業者が容易に発明をすることができたものであるから,本件各発明は進歩性を欠き,本件特許は特許無効審判により無効にされるべきものである。 (1)本件発明1ア乙6-1発明乙6公報には,以下の発明(乙6-1発明)が記載されている。 クリーニング業務における顧客からの預かり物の内容をネットワークを通じてクリーニング工場に提示する預かり物の提示方法であって,提示者が利用する第1通信装置により,顧客から預かった品物の画像データを得て,該品物の画像データを記憶手段に記憶する第1ステップと,前記記憶手段に記憶された前記品物の画像データの中から,顧客番号に対応するものを,クリーニング工場による識別の用に供すべくクリーニング工場が直接利用するウェブブラ 手段に記憶する第1ステップと,前記記憶手段に記憶された前記品物の画像データの中から,顧客番号に対応するものを,クリーニング工場による識別の用に供すべくクリーニング工場が直接利用するウェブブラウザ機能を備えた第2通信装置へ送信 する第2ステップとを有することを特徴とする預かり物の提示方法。 イ乙6-1発明と本件発明1との対比(ア)一致点a 一致点1両発明は,いずれも,「クリーニング業務における顧客からの預かり物の内容をネットワークを通じてクリーニング工場など提示者の相手方に提示する預かり物の提示方法」である。 b 一致点2両発明は,いずれも,提示者が利用する第1通信装置が「顧客から預かった品物の画像データを得て,該品物の画像データを記憶手段に記憶するステップ」を有する。 c 一致点3両発明は,いずれも,提示者が利用する第1通信装置が「前記記憶手段に記憶された前記品物の画像データの中から,顧客番号に対応するものを,品物のクリーニング工場による識別の用に供すべく提示者の相手方が直接利用するウェブブラウザ機能を備えた第2通信装置へ送信するステップ」を有する。 (イ)相違点a 相違点1本件発明1がクリーニング対象の品物の保管業務に限定されるのに対し,乙6-1発明はそのような保管業務に限定されない。 b 相違点2本件発明1が,顧客が直接利用するウェブブラウザ機能を備えた第2通信装置から受信するユーザ情報と複数の品物の画像データに対応付けて記憶手段に予め記憶された認証情報とに基づいて認証を行 うステップを有するのに対し,乙6-1発明は,そのようなステップを有しない。 c 相違点3本件発明1が,第2通信装置に送信される画像データについて一覧出力形式をとっているのに 行 うステップを有するのに対し,乙6-1発明は,そのようなステップを有しない。 c 相違点3本件発明1が,第2通信装置に送信される画像データについて一覧出力形式をとっているのに対し,乙6-1発明は,そのような形式をとっていない。 d 相違点4本件発明1では,第2通信装置が「品物を識別した顧客の画面上における所定のクリック操作に応じて品物の選択的な返却要求を前記第2通信装置から送信させるようになしたウェブページに,前記品物に対応する画像データを含めて送信する」のに対し,乙6-1発明では,そのようにはなっていない。 ウ容易想到性(ア)相違点1顧客が,自分が預けている衣類がどのようなものであったかを忘れてしまうことがあるという課題は,クリーニング対象の品物の保管業務に固有の課題ではなく,一般のクリーニング業務においても発生している課題であるから,本件発明1の対象業務を「クリーニング対象の品物の保管業務」に限定するのは単なる用途変更にすぎない。 両発明の預かり物は,クリーニング業者が預かったクリーニング対象の品物である点で変わりがなく,単に保管期間の長短があるにすぎないから,乙6-1発明に基づいて,本件発明1を容易に想到することができる。 (イ)相違点2乙7発明は,情報通信ネットワークを用いて消費者に対して作成中の時計のデザイン等を提供するシステムに関するものである。乙7発明で は,時計メーカーが,インターネットのホームページに消費者ごとに当該消費者が注文した腕時計の作成状況を入力し,消費者は自己の名前,電話番号を検索のキーワードとすることにより自ら注文した時計の作成状況を監視することができる。乙7発明において,作成状況データに付与された氏名及び電話番号は「記憶手段に予め記憶され 者は自己の名前,電話番号を検索のキーワードとすることにより自ら注文した時計の作成状況を監視することができる。乙7発明において,作成状況データに付与された氏名及び電話番号は「記憶手段に予め記憶された認証情報」と対応し,消費者がデジタルカメラで撮影したデジタル画像を用いたオリジナルデザインを文字板に配置した画像を表示させることもあり得るから,複数の腕時計の画像データと対応した「記憶手段に予め記憶された認証情報」は示唆されている。 また,乙8発明は,消費者が実際に通信をしなくても特定の相手方から通信要求があった旨を知ることができるなどの通信端末に関する発明であり,通信回線を利用する点で,乙7発明と共通する。乙8公報には,注文した商品に関する情報を逐次顧客に提供するというサービスが,時計デザインに関するものに限らず,書店,クリーニング店,家電修理工場等の様々な業者で行われている旨が記載されている。 したがって,画像データと対応した認証情報の存在を示唆する乙7発明を乙6-1発明(クリーニング店における預かり物の画像データ提供システム)に適用し,乙7発明の検索のキーワードである名前,電話番号を,ユーザ情報(ID及びパスワード)に置き換え,画像データを顧客の名前,電話番号ではなくユーザ情報に対応させることは,当業者であれば容易に想到し得る。 (ウ)相違点3乙7公報には,消費者が複数の完成した腕時計を同一画面上で比較表示させることにより,自らが作成した複数の腕時計を容易に比較検討することができる旨が記載されている。 したがって,乙7発明を乙6-1発明に適用して,本件発明1におけ る画像データの一覧出力形式に置き換えることも,当業者であれば容易に想到し得る。 (エ)相違点4乙7発明には,消費者からの返却要求を送信 を乙6-1発明に適用して,本件発明1におけ る画像データの一覧出力形式に置き換えることも,当業者であれば容易に想到し得る。 (エ)相違点4乙7発明には,消費者からの返却要求を送信させるようになしたウェブページに相当するものが存在しないが,時計メーカーが消費者に対して完成した時計を提供する手段,段階が存在することは明らかであり,消費者からの返却要求を待ってから時計を消費者に提供することが予定されている。また,届け先の氏名,住所等の入力は情報通信システムを用いて表示される画面において行うため,消費者からの返却要求も当然に情報通信システムを用いて表示される画面上で行うことが予定されている。乙7公報には複数の腕時計の画像データが記憶されていることを前提とした記載があり,完成した時計を消費者に提供するための要求も腕時計ごとに行うことが予定されている。 したがって,乙7発明を乙6-1発明に適用することにより,情報通信システムを用いて表示される画面上で行う選択的な返却要求を想到することは当業者にとって容易である。 (2)本件発明2ア乙6-2発明乙6公報には,以下の発明(乙6-2発明)が記載されている。 クリーニング業務における顧客からの預かり物の内容をネットワークを通じてクリーニング工場に提示する預かり物の提示方法であって,提示者が利用する第1通信装置により,顧客から預かった品物の画像データを得て,該品物の画像データを記憶手段に記憶する第1ステップと,前記記憶手段に記憶された前記品物の画像データの中から,顧客番号に対応するものを,クリーニング工場による識別の用に供すべくクリーニン グ工場が直接利用するウェブブラウザ機能を備えた第2通信装置へ送信する第2ステップとを有することを特徴 顧客番号に対応するものを,クリーニング工場による識別の用に供すべくクリーニン グ工場が直接利用するウェブブラウザ機能を備えた第2通信装置へ送信する第2ステップとを有することを特徴とする預かり物の提示方法。 イ乙6-2発明と本件発明2との対比(ア)一致点前記(1)イ(ア)のとおりである。 (イ)相違点a 相違点1から4まで前記(1)イ(イ)のとおりである。 b 相違点5本件発明2が,顧客からの品物の返却要求の受信に伴って,顧客から返却要求があった旨の情報をその品物に対応付けて出力するステップを有するのに対し,乙6-2発明は,そのようなステップを有しない。 ウ容易想到性(ア)相違点1から4まで前記(1)ウのとおりである。 (イ)相違点5本件発明2において,「顧客からの前記品物の返却要求の受信に伴って,顧客から返却要求があった旨の情報をその品物に対応付けて出力する第4ステップ」を設けたのは,事業者と顧客との間の速やかな応答が期待できるためである。 乙7発明において,消費者が返却要求をしたにもかかわらず,時計メーカーがこの要求を直ちに認識することができないのでは,返却要求の意味がない。消費者と時計メーカーとの間の速やかな応答のためには,時計メーカー側で消費者からの返却要求があった場合にはその情報を当 該品物に対応付けて出力することが必要である。 したがって,乙7発明から,情報通信システムを用いて表示される画面上における,消費者による選択的な返却要求及びこれに対応する情報の出力を想到し,これを乙6-2発明に応用することは当業者にとって容易である。 (3)本件発明3ア乙6-3発明乙6公報には,以下の発明(乙6-3発明)が記載されている。 クリーニ 報の出力を想到し,これを乙6-2発明に応用することは当業者にとって容易である。 (3)本件発明3ア乙6-3発明乙6公報には,以下の発明(乙6-3発明)が記載されている。 クリーニング業務における顧客からの預かり物の内容をネットワークを通じてクリーニング工場に提示する預かり物の提示方法であって,提示者が利用する第1通信装置により,顧客から預かった品物の画像データを得て,該品物の画像データを記憶手段に記憶する第1ステップと,前記記憶手段に記憶された前記品物の画像データの中から,顧客番号に対応するものを,クリーニング工場による識別の用に供すべくクリーニング工場が直接利用するウェブブラウザ機能を備えた第2通信装置へ送信する第2ステップとを有し,前記画像データは,ディジタルカメラで撮像したものであることを特徴とする預かり物の提示方法。 イ乙6-3発明と本件発明3との対比(ア)一致点前記(1)イ(ア)の一致点に加え,両発明は,いずれも,画像データがディジタルカメラで撮像したことを特徴とする。 (イ)相違点前記(1)イ(イ)及び(2)イ(イ)のとおりである。 ウ容易想到性前記(1)ウ及び(2)ウのとおりである。 (4)本件発明4ア乙6-4発明乙6公報には,以下の発明(乙6-4発明)が記載されている。 クリーニング業務における顧客からの預かり物の内容をネットワークを通じてクリーニング工場に提示する預かり物の提示装置であって,提示者が利用する第1通信装置により,顧客から預かった品物の画像データを得て,該品物の画像データを記憶手段に記憶する記憶手段と,前記記憶手段に記憶された前記品物の画像データの中から,顧客番号に対応するものを,クリーニング工 顧客から預かった品物の画像データを得て,該品物の画像データを記憶手段に記憶する記憶手段と,前記記憶手段に記憶された前記品物の画像データの中から,顧客番号に対応するものを,クリーニング工場による識別の用に供すべくクリーニング工場が直接利用するウェブブラウザ機能を備えた第2通信装置へ送信する送信手段とを有することを特徴とする預かり物の提示装置。 イ乙6-4発明と本件発明4との対比一致点及び相違点は,前記(1)イのとおりである。 ウ容易想到性前記(1)ウのとおりである。 (5)本件発明5ア乙6-5発明乙6公報には,以下の発明(乙6-5発明)が記載されている。 クリーニング業務における顧客からの預かり物の内容をネットワークを通じてクリーニング工場に提示する預かり物の提示装置であって,提示者が利用する第1通信装置により,顧客から預かった品物の画像データを得て,該品物の画像データを記憶 手段に記憶する記憶手段と,前記記憶手段に記憶された前記品物の画像データの中から,顧客番号に対応するものを,クリーニング工場による識別の用に供すべくクリーニング工場が直接利用するウェブブラウザ機能を備えた第2通信装置へ送信する送信手段とを有することを特徴とする預かり物の提示装置。 イ乙6-5発明と本件発明5との対比一致点及び相違点は,前記(1)イ及び(2)イのとおりである。 ウ容易想到性前記(1)ウ及び(2)ウのとおりである。 (6)本件発明6ア乙6-6発明乙6公報には,以下の発明(乙6-6発明)が記載されている。 クリーニング業務における顧客からの預かり物の内容をネットワークを通じてクリーニング工場に提示する預かり物の提示装置であって,提示者が利用する ,以下の発明(乙6-6発明)が記載されている。 クリーニング業務における顧客からの預かり物の内容をネットワークを通じてクリーニング工場に提示する預かり物の提示装置であって,提示者が利用する第1通信装置により,顧客から預かった品物の画像データを得て,該品物の画像データを記憶手段に記憶する記憶手段と,前記記憶手段に記憶された前記品物の画像データの中から,顧客番号に対応するものを,クリーニング工場による識別の用に供すべくクリーニング工場が直接利用するウェブブラウザ機能を備えた第2通信装置へ送信する送信手段とを有し,顧客から預かるべき品物又は顧客から預かった品物の画像データを撮像するディジタルカメラを更に備え,前記記憶手段は,前記ディジタルカメラにより撮像された画像データを記憶すべくなしてあることを特徴と する預かり物の提示装置。 イ乙6-6発明と本件発明6との対比(ア)一致点前記(1)イ(ア)に加え,両発明は,いずれも,画像データがディジタルカメラで撮像したことを特徴とする。 (イ)相違点前記(1)イ(イ)及び(2)イ(イ)のとおりである。 ウ容易想到性前記(1)ウ及び(2)ウのとおりである。 【原告の主張】以下のとおり,本件各発明は,乙6公報に記載された発明に基づいて,当業者が容易に発明することができたものではない。 (1)本件発明1ア乙6-1発明と本件発明1との対比被告が主張する一致点は,次の点において相違する。 (ア)一致点1における相違点本件発明1は,預かり物の内容をインターネットを介して顧客に提示する預かり物の提示方法であり,提示者と外部の第三者である顧客との間での預かり物の提示方法である。 これに対し,乙6-1発明は,クリーニング業種向 預かり物の内容をインターネットを介して顧客に提示する預かり物の提示方法であり,提示者と外部の第三者である顧客との間での預かり物の提示方法である。 これに対し,乙6-1発明は,クリーニング業種向けのPOSシステムであり,商品取次店とクリーニング工場という内部関係に限定されている。 したがって,両発明は,提示先が異なる。 (イ)一致点2における相違点本件発明1における提示画像は,預けた品物がどの品物であるかを顧客が識別できるような画像であればよい。本件発明1では,全ての画像 データを記録し,これらの全てを提示することによっても商取引上の不利益は生ぜず,かえって顧客の利便性が向上される。 これに対し,乙6-1発明における「品物の画像データ」は,サービス提供者が,クレーム対応のために,顧客から預かった品物の預けた時点での状態を記録しておくためのものであり,品物の汚れ,しみ,傷,ボタン取れ等まで判別できるほど高解像度の画像データである必要がある。また,乙6-1発明では,その目的から,「品物の画像データ」は汚れ等の問題のある商品に限定され,預かった時点で何も問題のない品物の画像を記録し保管することはサービス提供者にとっても商取引上不利益となる。 したがって,両発明の「品物の画像データ」は,技術的意義が異なる。 (ウ)一致点3における相違点本件発明1は,商品画像と顧客情報は関連付けられている。また,本件発明1における第2通信装置は,顧客がいつでも直接利用でき,そのためのウェブブラウザ機能を具備するものであり,顧客は,提供者から送信される商品画像をどこでも閲覧することができる。 これに対し,乙6-1発明は,顧客から預かった商品の預かった時点での商品の状態を画像として残しておくものであり,顧客とその商品との整 供者から送信される商品画像をどこでも閲覧することができる。 これに対し,乙6-1発明は,顧客から預かった商品の預かった時点での商品の状態を画像として残しておくものであり,顧客とその商品との整合性は問題とならず,商品画像と顧客情報は関連付けられていない。 また,乙6-1発明においても,仮に提示者の相手方に顧客が含まれ,顧客は,取次店の店員の操作により取次店用端末を利用して商品画像を閲覧することが可能であったとしても,乙6-1発明における第2通信装置では,取次店の営業時間外等に顧客がいつでも,どこからでも商品画像を閲覧することができるような構成とはなっていない。 イ容易想到性(ア)相違点1 乙6-1発明には,保管業務に関する課題を示唆するような記載がない。また,一般のクリーニングの場合,引き取りが予定より遅れた場合,顧客が預けているクリーニング品を選択的に引き取りに来店することが行われているが,これはあくまでも例外的であって,一般のクリーニング業務における通常の「業務」には該当しない。 したがって,本件発明1の課題は固有の課題であるといえ,単なる用途変更ではない。 (イ)相違点2乙7発明では,作成状況データは,「予め記憶された認証情報」と対応付けられておらず,乙7公報には,認証情報を示唆する記載がない。 乙8発明では,サーバからの一方的な連絡,通知のみで足り,ユーザー認証の必要性もなく,乙8公報には,認証情報が開示されていない。 また,乙7公報及び乙8公報には,複数の品物の画像データが記憶されていることを示唆する記載もない。 (ウ)相違点3乙7発明は,腕時計の作成状況を監視することを目的とし,消費者が独自にデザインしたものが複数あれば,それらのデザインにより完成した腕時計を同一画面上で比較 示唆する記載もない。 (ウ)相違点3乙7発明は,腕時計の作成状況を監視することを目的とし,消費者が独自にデザインしたものが複数あれば,それらのデザインにより完成した腕時計を同一画面上で比較表示させるものであり,表示される数も限定される。 これに対し,本件発明1における「一覧出力形式」は,複数の預かり物の内容,注文情報,画像を出力するもので,保管されている預かり物を顧客に認識させることを目的としている。 このように,乙7発明の「比較表示」と本件発明1の「一覧出力形式」は,技術的意味もその内容も異なる。 (エ)相違点4本件発明1における保管業務では,顧客は預けているクリーニング品 をできるだけ長く預けておきたいはずであるから,必要なものだけを選択的に引き取ることは,保管業務の特有の課題となり,品物の選択的な返却要求を顧客に容易に行わしめることとされている。 しかし,乙7公報及び乙8公報のいずれにも「選択的な返却要求」という記載はなく,「品物に対応する画像データを含めて送信する」ことについても記載がない。 (2)本件発明2から6まで相違点5に相当する構成は,乙6公報,乙7公報及び乙8公報のいずれにも示唆されておらず,当業者における慣用技術でもない。 前記(1)と同様に,本件発明2から6までについても,乙6発明,乙7発明及び乙8発明から,容易に想到できるものではない。 2-2 争点2-2(本件特許は,サポート要件に違反するものであるか)について【被告の主張】仮に,原告が主張するように,「一覧出力形式」が「注文情報及び衣類の画像データを外部に出す形式」であれば足り,画像の全てではなく一部が第2通信装置へ送信される形式を含むのであれば,顧客がスクロール操作することによって全ての画像データを閲 式」が「注文情報及び衣類の画像データを外部に出す形式」であれば足り,画像の全てではなく一部が第2通信装置へ送信される形式を含むのであれば,顧客がスクロール操作することによって全ての画像データを閲覧することが可能であるという,発明の詳細な説明に記載されている形式以外の出力形式も含まれることになる。 発明の詳細な説明には,データベースからの読込段階,サーバマシンにおけるウェブページの生成段階,クライアントマシンへの送信段階,ウェブブラウザへの表示段階のいずれの段階においても,複数存在する画像データを選別する基準や構成は記載されておらず,画像データの選別をいずれの段階で行うのかも,不明である。当業者が,発明の詳細な説明の記載によって,出願時の技術常識に照らし,自己の預かり物を忘れている顧客に対して預かり物の画像を視覚的に示すという本件各発明の課題を解決できると認識できるとはいえない。 したがって,本件特許は,サポート要件に違反する。 【原告の主張】発明の詳細な説明における「全ての画像データ」とは,送信された全ての画像データであり,全ての画像データが送信されたことを指すものではない。 したがって,本件特許は,サポート要件に違反するものではない。 3 争点3(損害額)について【原告の主張】(1)特許法102条1項の損害原告が本件各発明を利用して運営する預かりサービスであるハッピーワードローブにおいて,預かり品1件当たりの平均売上額は,別紙平均単価計算書のとおり646円である。 顧客からの預かり品を保管するクリーンルームでは,預かり品の多寡によって管理費用等の経費が増減するものではなく,変動経費を観念することができない。したがって,預かり品の単位数量当たりの原告の利益は646円である。 被告サービス ンルームでは,預かり品の多寡によって管理費用等の経費が増減するものではなく,変動経費を観念することができない。したがって,預かり品の単位数量当たりの原告の利益は646円である。 被告サービスの年間利用件数は5万件であり,被告は,被告サービスによって,年間3230万円(平均単価646円×5万件)の利益を受けている。 被告が平成21年12月16日以降,約3年5か月にわたって被告サービスによって得た利益は,1億1035万8333円(3231万7941円×3年5か月)である。原告は,被告による侵害行為がなければ同額のサービスを提供して利益を得ることができたはずであるから,原告が被った損害は,1億1035万8333円である。 (2)特許法102条2項の損害前記(1)のとおり,原告の預かり品1件当たりの利益は646円であるが,被告サービスにおける利益も同額であると推定される。 前記(1)のとおり,被告は,被告サービスによって年間3230万円の利 益を受けており,被告が平成21年12月16日以降,約3年5か月にわたって被告サービスによって得た利益は,1億1035万8333円である。 したがって,原告は,同額の損害を受けたと推定される。 (3)特許法102条3項の損害本件各発明の実施に対し受けるべき金銭の額は,被告サービスによって被告が得た利益の10%である。 被告サービスによって被告が得ている利益は,前記(1)のとおり1億1035万8333円である。 したがって,原告が本件各発明の実施に対し受けるべき金銭の額に相当する額は,1103万5833円であり,原告は,少なくとも,同額の損害を被った。 (4)弁護士費用前記の損害額1億1035万8333円の10%に相当する弁護士費用1103万5833円は,本件特許 額は,1103万5833円であり,原告は,少なくとも,同額の損害を被った。 (4)弁護士費用前記の損害額1億1035万8333円の10%に相当する弁護士費用1103万5833円は,本件特許権侵害と相当因果関係のある損害である。 【被告の主張】否認ないし争う。 本件特許権が原告に譲渡されたのは平成22年2月19日であるから,平成21年12月16日から平成22年2月18日までの被告の行為に基づく損害賠償請求は認められない。 (1)特許法102条1項の損害原告がハッピーワードローブにおいて本件各発明を利用していることは不知。 原告が主張する売上げは,預かり物保管の対価であり,預かり物の提示方法に関するシステム又は装置の利用の対価ではない。預かり物の多寡により保管場所の賃料,光熱費,人件費,広告費等が変動するから,管理費用等の経費が増減しないとはいえない。 特許法102条1項は,侵害者が「侵害の行為を組成した物を譲渡したとき」に適用されるところ,被告サービスは「物」ではないし被告サービスを「譲渡」もしていない。原告のサービスも「物」ではないし,原告が主張する売上げや利益は,預かり物保管の対価であり,預かり物の提示方法に関するシステム又は装置の利用の対価ではないから「物の単位数量当たりの利益」を観念できない。 (2)特許法102条2項の損害預かり品1件当たりの平均単価は不知。 原告の主張する平均単価は,預かり物の提示方法に関するシステム又は装置の利用の対価ではない。 被告サービスの利用は無料であり,被告サービスによる被告の利益は0円であるから,特許法102条2項により原告の損害は0円と推定される。 (3)特許法102条3項の損害前記(2)のとおり,被告サービスによる被告の利益は0円で ,被告サービスによる被告の利益は0円であるから,特許法102条2項により原告の損害は0円と推定される。 (3)特許法102条3項の損害前記(2)のとおり,被告サービスによる被告の利益は0円である。 第4 当裁判所の判断被告方法及び被告装置は,本件各発明の各構成要件のうち,「一覧出力形式」との構成要件(構成要件1D及び4D)を文言上充足すると認めることができない(争点1-1及び1-2に対する判断)。また,被告方法及び被告装置について,本件各発明と均等なものとして,その技術的範囲に属すると認めることもできない(争点1-3に対する判断)。 以下,その理由を説明する。 1 争点1-1(被告方法は,本件発明1から3までの各構成要件を文言上充足するか)に対する判断以下のとおり,被告方法は,本件発明1から3までの各構成要件のうち,「一覧出力形式」との構成要件(構成要件1D)を文言上充足すると認めることができない。 (1)「一覧出力形式」の意義ア本件明細書の記載本件明細書には,概ね以下の記載がある(甲3)。 (ア)発明の属する技術分野本件各発明は,クリーニング対象となる品物の保管業務を行う事業者が顧客から預かっている品物の画像をインターネットを介して提示する方法,並びにその実施に使用する装置及びシステムに関するものである(【0001】)。 (イ)発明が解決しようとする課題クリーニング対象の品物の保管業務においては,注文伝票の番号とクリーニング工場における処理の際の識別番号とが異なるため,衣類の数量,種類等が多い場合,衣類の現品との照合に手間取ることがある。特に,保管業務では衣類を数か月から数年の期間にわたって保管することが普通であるため,顧客が,自分が預けている衣類がどのようなものであっ ,種類等が多い場合,衣類の現品との照合に手間取ることがある。特に,保管業務では衣類を数か月から数年の期間にわたって保管することが普通であるため,顧客が,自分が預けている衣類がどのようなものであったかを忘れてしまうことがある(【0007】,【0008】)。このような保管業務においては,顧客が,自分が預けている衣類がどのようなものであったかを正確に把握でき,また,クリーニング会社に対して衣類を的確かつ容易に特定させることが急務となっている(【0009】)。 本件各発明の目的は,クリーニング対象の品物の保管業務において,顧客から預かっているクリーニング対象の品物がどのようなものであるかを,コンピュータネットワークを用い,顧客との共有が可能な前記品物の画像データの形態で提示できるようにすることにある(【0010】)。 (ウ)課題を解決するための手段提示者(クリーニング業務又はクリーニング対象の品物の保管業務において,顧客からの預かり物の内容を,インターネットを介して顧客に提示する者)が,顧客からの複数の預かり物の画像データを得て当該提 示者が利用する第1通信装置等の記憶手段に記憶させ,この記憶させた画像データを,該装置により,顧客が直接利用するウェブブラウザ機能を備えた第2通信装置へ送信するので,顧客は自分が預けている品物の内容を視覚的に認識することができて,その特定が容易である(【0015】,【0016】)。 提示者の第1通信装置等から,これに記憶してある画像データとともに,該画像データに対応する預かり物の返却要求の入力を顧客に促す情報を,顧客の第2通信装置へ送信することにより,顧客は,自分が直接利用する通信装置において画像データをウェブブラウザを利用して閲覧し,返却を要求したい預かり物を確実に特定しつつ,この要求を容 促す情報を,顧客の第2通信装置へ送信することにより,顧客は,自分が直接利用する通信装置において画像データをウェブブラウザを利用して閲覧し,返却を要求したい預かり物を確実に特定しつつ,この要求を容易に指定入力できる(【0019】)。 (エ)発明の実施の形態預かり物の提示装置は,ネットワークに接続されたサーバマシンとして構成してあり,該サーバマシンは,注文情報データベース及び預かり物画像データベースを備えている(【0026】,【0034】)。ネットワークには,多数の顧客がそれぞれ直接利用する各種の通信装置(以下「クライアントマシン」という。)が接続され,サーバマシンとクライアントマシンは,ネットワークで接続されている(【0028】,【0032】)。 注文情報データベースは,顧客からの注文に関する情報を記憶するデータベースであって,ID,パスワード,顧客名,管理番号,預かり物名,預かり日,及び画像データパスの各属性を備えている(【0036】)。 IDの属性は,各顧客に割り当てられたキャラクタの組合せである。パスワードの属性は,各IDに対応付けられたキャラクタの組合せであり,IDと組み合わせて,クライアントマシンによるユーザ認証に用いられる。顧客名の属性は,各顧客の名前である。管理番号の属性は,クリーニング又は保管の各注文に対して割り当てられた管理用の番号(ロット 番号等)である。預かり物名の属性は,顧客が注文対象としている衣類の名称である。預かり日の属性は,当該注文に対応する衣類の受け取り日(預かり日)を示している。画像データパスの属性は,当該注文に対応する預かり物の画像データを記憶している預かり物画像データベース内の記憶領域をそのパスを含んだファイル名で示している(【0037】)。 注文情報データベースは,顧客から タパスの属性は,当該注文に対応する預かり物の画像データを記憶している預かり物画像データベース内の記憶領域をそのパスを含んだファイル名で示している(【0037】)。 注文情報データベースは,顧客からの注文をサーバマシン上で管理するためのデータベースであり,1点の預かり物(衣類)に対する注文情報を1レコードとして記憶している。また,預かり物画像データベースは,注文情報データベースの各管理番号の情報とともに,これに対応付けた衣類の画像データを記憶するデータベースである(【0038】)。クリーニング又は保管の対象となる衣類については,注文,受取り,クリーニング,保管のいずれかの段階において撮像することが可能であり,撮像された衣類の画像データは預かり物画像データベースに登録される(【0042】~【0045】)。 URLの指定に応じて,サーバマシンは,ユーザ認証用のウェブページをクライアントマシンへ送信し,クライアントマシンに上記ウェブページが表示されると,顧客は,自分に予め割り当てられているID及びパスワードを上記ウェブページ上に設けられた入力欄に入力する(【0049】~【0051】)。上記ID及びパスワードの入力に応じて,これらの情報を受信したサーバマシンは,注文情報データベースにおける該当IDのレコードを参照し,このレコードに記述されてあるパスワードと,入力されたパスワードとが一致するか否かを判定することによってユーザ認証を行う(【0052】)。 認証が一致した場合には,サーバマシンは,当該IDのレコードを注文情報データベースから全て抽出し,各画像データパスの属性を参照し,該当する衣類の画像データを預かり物画像データベースから読み込む (【0053】)。サーバマシンは,注文情報データベースから抽出した所定の注文情報とと し,各画像データパスの属性を参照し,該当する衣類の画像データを預かり物画像データベースから読み込む (【0053】)。サーバマシンは,注文情報データベースから抽出した所定の注文情報とともに,預かり物画像データベースから読み込んだ衣類の画像データを含めて,当該顧客に応じた「お預かり表」様式のウェブページを生成し,この「お預かり表」のウェブページをクライアントマシンへ送信する(【0054】)。「お預かり表」のウェブページには,抽出された全てのレコードに記述されている画像データパスの画像データがタイル形式に貼り付けられて表示される。このため,多数の画像データがある場合には,スクロールバーが表示され,これを顧客がスクロール操作することによって全ての画像データを閲覧することが可能となっている(【0055】)。 このウェブページは,貼り付けられている画像データ上でのマウスのクリック操作等の選択操作によって,対応する衣類の返却をサーバマシンに対して要求する旨の情報(返却要求情報)を送信するように作成されている(【0056】)。 (オ)発明の効果本件発明によれば,衣類等のクリーニング対象物の保管業務を行う事業者が,顧客から預かっている対象物の内容を画像で遠隔地の顧客に対して視覚的に示すことができるばかりでなく,顧客は,預けている対象物の中から自分が所望しているものを容易かつ的確に前記事業者に対して知らしめることができる。しかも,これを通信により実現するので,前記事業者と顧客との間の速やかな応答が期待できる(【0060】)。 イ出願経過(ア)P1は,平成13年10月23日発送の拒絶理由通知に対する意見書(甲15)において,「本願請求の範囲第1項に記載された発明は,···クリーニング後の保管の目的で,顧客が予めクリーニング 経過(ア)P1は,平成13年10月23日発送の拒絶理由通知に対する意見書(甲15)において,「本願請求の範囲第1項に記載された発明は,···クリーニング後の保管の目的で,顧客が予めクリーニング会社に預けている多数の品物が,どのようなものであったかを忘れてしまったときに, その品物をオンライン上でビジュアルに確認させることを解決課題とする」旨,「保管業務にあっては,一般のクリーニング業務と異なり,多数の商品を扱うことが通常であり,『複数の』商品の画像データを『一覧出力形式で』顧客に提供することによって,『作用』の欄に記載した通り,顧客は自分が預けている品物の内容を視覚的に認識することができて,その特定が容易であるという効果を奏する」旨述べた。 (イ)P1は,平成14年5月28日発送の拒絶査定に対する手続補正書(乙1)において,本件各発明の構成を採用したことにより,遠隔地の顧客に対し,衣類等のクリーニング対象物の内容を,いつでも画像で視覚的に示すことができるだけでなく,顧客は,預けた対象物の中から所望するものを容易に特定でき,特定した対象物を的確に事業者に知らせることができ,これを通信により実現するので,事業者と顧客との間の速やかな応答が期待できる旨,本件各発明における提示画像は,預けた品物がどの品物であるかを顧客が識別できるような画像であればよく,全ての画像を必ず記録し,これらの全てを提示することによっても,サービス提供者にとって商取引上不利になるというような問題が生じず,かえって顧客の利便性が向上される旨,顧客は,サービス提供者からウェブページの形態で送られてくる品物の画像を識別し易い一覧形式で,しかも簡易な構成の通信装置でどこでも見ることができ,このように一覧形式で表示された画像から特定した所望する品物の画像につ 供者からウェブページの形態で送られてくる品物の画像を識別し易い一覧形式で,しかも簡易な構成の通信装置でどこでも見ることができ,このように一覧形式で表示された画像から特定した所望する品物の画像について,画面上で所定のクリック操作をするだけで,容易に品物の選択的な返却要求を提示者側へ返すことができる旨述べた。 ウ検討(ア)「一覧出力形式」のうち,「一覧」には,「全体の概略が簡単にわかるようにまとめたもの」(甲14),「全体が一目で分かるようにしたもの」(乙4)という意味があり,「出力」には,「機器・装置が入力を受けて仕事 をし,外部に結果を出すこと」(甲14),「原動機・通信機・コンピュータなどの装置が入力を受けて仕事または情報を外部へ出すこと」(乙4)という意味があり,「形式」には,「物事を行うときの,則るべき一定の手続きや方法・様式」(甲14),「事務などを進めるための,文書の体裁や執るべき手続」(乙4)という意味がある。 構成要件1Dには,第1通信装置の記憶手段に記憶された複数の品物の画像データの中から,ユーザ情報に対応するものを「一覧出力形式」で,すなわち,全体を一覧できるように,情報を外部へ出す方法で,第2通信装置へ送信する旨が記載されている。ここで,「全体」とは,「ユーザ情報に対応するもの」,すなわち,ユーザ情報に対応する複数の品物の画像データの全てであると読み取ることができる。 (イ)発明が解決しようとする課題,課題を解決するための手段及び発明の効果において,顧客がどの衣類を預けたか忘れてしまうことがあるが,事業者が預かっている対象物の内容を画像で視覚的に示すことによって,顧客が,預けている衣類を正確に把握でき,その中から,返却を要求したい衣類を事業者に対して容易かつ的確に知らせることがで があるが,事業者が預かっている対象物の内容を画像で視覚的に示すことによって,顧客が,預けている衣類を正確に把握でき,その中から,返却を要求したい衣類を事業者に対して容易かつ的確に知らせることができる旨が指摘されており,P1は,本件特許出願の過程で,同様の指摘や補正をしている。このような目的,作用効果のためには,事業者は,顧客に対し,預かった複数の品物の全てについて,1回の出力で,その画像を閲覧できるように提示する必要がある。 発明の実施の形態においても,預かり物の全ての画像データが読み込まれ,その結果,注文情報データベースから抽出した所定の注文情報と,預かり物画像データベースから読み込んだ衣類の画像データによって生成される「お預かり表」のウェブページに,抽出された全てのレコードに記述されている画像データパスの画像データが表示され,全ての画像データを閲覧することが可能となる。 (ウ)前記(ア)及び(イ)を併せ考えると,「一覧出力形式」とは,ユーザ情報に対応する複数の品物の画像データが出力された場合,その画像データの全てが一覧できる状態,例えば,ディスプレーに表示される場合には,ひとつの画面上で閲覧できる状態(ディスプレーの大きさや画面の大きさにより,スクロールする必要が生じる場合を含む。)で,情報を外部へ出す方法を意味すると解される。 (2)構成要件1Dに対応する被告方法の構成証拠(甲6~8,乙3)及び弁論の全趣旨によると,被告方法は,別紙被告方法目録記載第2の構成を備えていると認めることができる。 これによると,被告方法では,各画像データが「保管中アイテム」等のカテゴリーに分けられてサーバに記録されており,顧客があるカテゴリーのボタンをクリックすると,旧被告方法の場合,当該カテゴリーについてのみ,カテゴ 被告方法では,各画像データが「保管中アイテム」等のカテゴリーに分けられてサーバに記録されており,顧客があるカテゴリーのボタンをクリックすると,旧被告方法の場合,当該カテゴリーについてのみ,カテゴリー内の全ての画像が顧客側へ送信され,新被告方法の場合,当該カテゴリー内の1枚の画像のみが顧客側へ送信される。 (3)被告方法の構成要件1Dへの充足性そうすると,被告方法は,ユーザ情報に対応する複数の品物の画像データの全てが一覧できる状態で,情報を外部へ出す方法をとっておらず,「一覧出力形式」との構成要件(構成要件1D)を充足しない。 したがって,被告方法は,本件発明1から3までの構成要件を文言上充足すると認めることができない。 2 争点1-2(被告装置は,本件発明4から6までの各構成要件を文言上充足するか)に対する判断前記1と同様,証拠(甲6~8,乙3)及び弁論の全趣旨によると,被告装置は,別紙被告装置目録記載第2の構成を備えていると認めることができるが,被告装置は,「一覧出力形式」との構成要件(構成要件4D)を充足せず,本件発明4から6までの構成要件を文言上充足すると認めることができない。 3 争点1-3(被告方法及び被告装置は,本件各発明と均等なものとして,その技術的範囲に属するか)に対する判断以下のとおり,被告方法及び被告装置について,本件各発明と均等なものとして,その技術的範囲に属すると認めることはできない。 (1)均等論の判断基準特許請求の範囲に記載された構成中に対象製品等と異なる部分が存する場合であっても,① 上記部分が特許発明の本質的部分ではなく,② 上記部分を対象製品等におけるものと置き換えても,特許発明の目的を達することができ,同一の作用効果を奏するものであって,③ 上記のように置き換 っても,① 上記部分が特許発明の本質的部分ではなく,② 上記部分を対象製品等におけるものと置き換えても,特許発明の目的を達することができ,同一の作用効果を奏するものであって,③ 上記のように置き換えることに,当業者が,対象製品等の製造等の時点において容易に想到することができたものであり,④ 対象製品等が,特許発明の特許出願時における公知技術と同一又は当業者がこれから上記出願時に容易に推考できたものではなく,かつ,⑤ 対象製品等が特許発明の特許出願手続において特許請求の範囲から意識的に除外されたものに当たるなどの特段の事情もないときは,上記対象製品等は,特許請求の範囲に記載された構成と均等なものとして,特許発明の技術的範囲に属する(最高裁判所平成10年2月24日第三小法廷判決・民集52巻1号113頁)。 (2)置換可能性本件各発明の目的,作用効果は,前記1(1)ウ(イ)のとおり,事業者が預かっている対象物の内容を画像で視覚的に示すことによって,顧客が,預けている衣類を正確に把握でき,その中から,返却を要求したい衣類を事業者に対して容易かつ的確に知らせることができる点にあり,そのため,本件各発明では,ユーザ情報に対応する複数の品物の画像データを第2通信装置へ送信する方法として,「一覧出力形式」が採用されている。 これに対し,被告方法及び被告装置のように,分類されたカテゴリーのうちのひとつのカテゴリーに限って,そのカテゴリー内の全ての画像を送信し たり,ひとつのカテゴリー内の1枚の画像に限って送信したりするように置き換えると,顧客は,預けている衣類を正確に把握できず,返却を要求したい衣類を事業者に対して容易かつ的確に知らせることもできなくなる。そうすると,本件各発明の目的を達することができず,同一の作用効果を奏するも 顧客は,預けている衣類を正確に把握できず,返却を要求したい衣類を事業者に対して容易かつ的確に知らせることもできなくなる。そうすると,本件各発明の目的を達することができず,同一の作用効果を奏するものとは認められない。 したがって,被告方法及び被告装置について,本件各発明と均等なものとして,その技術的範囲に属すると認めることはできない。 4 結論以上によれば,その余の点について判断するまでもなく,原告の請求にはいずれも理由がない。 よって,主文のとおり判決する。 大阪地方裁判所第26民事部裁判長裁判官 山田陽三 裁判官 松阿彌 隆 裁判官 林 啓治郎 (別紙)被告方法目録第1 対象方法(被告方法)「マイクローク」サービス(被告サービス)で使用される「お預かりアイテムの提示方法」 第2 被告方法の構成 1 預かったアイテムを写真撮影して,その画像データを取得し,その画像データをデータベースに登録する。 2 会員の端末より送信されたユーザ情報と,データベースに記憶された認証情報とによって,会員の認証をする。 ユーザ情報の送信の手順は次のとおりである。 ① 会員は,会員の端末においてウェブブラウザを起動させて,「マイクローク|専用クロークで高品質な 記憶された認証情報とによって,会員の認証をする。 ユーザ情報の送信の手順は次のとおりである。 ① 会員は,会員の端末においてウェブブラウザを起動させて,「マイクローク|専用クロークで高品質な宅配クリーニング・保管サービス」ホームページを表示させる。 ② 会員は,会員の端末を操作して,「マイクローク」ホームページに表示される空欄に,ユーザ情報として,会員が登録したメールアドレスとパスワードを入力する。 ③ 会員は,会員の端末を操作して,マイクローク画面の「ログイン」ボタンに対してクリック操作する。 ④ 上記クリック操作により,会員の端末装置が,被告サービスで使用されるサーバに対して,ユーザ情報を送信する。 ⑤ 会員の端末の画面上には,マイページ画面が表示される。 3 お預かり品がある場合,会員はマイページ画面よりお預かりアイテム一覧の中の「返却オーダーへ」ボタンに対してクリック操作をする。 4 データベースに登録されている画像データのうち,認証された会員のマイクロークに保管されているアイテムの画像データをデータベースから読み出して,認証情報と対応付けてデータベースに登録されている画像データのうち,認証された会員のマイクロークに保管されているアイテムの画像データをデータベースから読み出して,会員の端末に送信して,会員の端末の画面上に,会員のマイクロークに保管されているアイテムの画像データをウェブページ(以下「預かりアイテムページ」という。)に表示させる。 なお,各画像データは「検品済みアイテム」,「保管中アイテム」,「保管期限間近のアイテム」,「返却処理済みアイテム」にそれぞれ分かれてサーバに記録されており,顧客が例えば「保管中アイテム」というボタンをクリックすると,旧被告方法の場合,「保管中アイテム」について 管期限間近のアイテム」,「返却処理済みアイテム」にそれぞれ分かれてサーバに記録されており,顧客が例えば「保管中アイテム」というボタンをクリックすると,旧被告方法の場合,「保管中アイテム」についてのみ,その全ての画像が顧客側に送信され,新被告方法では「保管中アイテム」の画像のうち1枚のみが顧客側に送付される。 5 会員の端末に対する操作により,会員が選択したアイテムの返却要求が送信される。 アイテムの返却要求の送信手順は次のとおりである。 ① 会員は,会員の端末を操作して,マイページ画面「お預かりアイテム一覧」の確認事項にある「返却オーダーへ」ボタンに対してクリック操作する。 ② 会員の端末に「預かりアイテムページ」が表示される。 ③ 会員は,会員の端末を操作することで,端末に表示された預かりアイテムページ上の画像データに付随した「返却する」チェックボックスをクリックして,返却の対象となるアイテムを選択する。 ④ 会員は,会員の端末を操作して,その画面上に表示されている「返却オーダー確認画面へ」ボタンをクリック操作する。 ⑤ 会員の端末において,上記クリック操作により,選択されたアイテムの 返却先住所,返却日時を設定する画面に切り替わると,会員は,その端末を操作して返却先住所,返却日時を入力する。 ⑥ 会員の端末で返却先住所,返却日時を入力し,返却を所望する場合,端末を操作して,画面上の「確認」ボタンをクリック操作する。 ⑦ 会員の端末で入力した返却情報の確認を行い,正しい場合は端末を操作して,画面上の「送信」ボタンをクリック操作する。 ⑧ 上記クリック操作により,会員の端末が,会員により選択されたアイテムの返却要求を,被告サービスで使用されるサーバに対して送信する。 6 会員の端末からの返却要求を受信したサー リック操作する。 ⑧ 上記クリック操作により,会員の端末が,会員により選択されたアイテムの返却要求を,被告サービスで使用されるサーバに対して送信する。 6 会員の端末からの返却要求を受信したサーバは,会員からの返却要求を受け付けたことを通知する情報を会員の端末に送信し,返却オーダーを受け付けた旨を表示したウェブページを会員の端末装置に表示させる。 (別紙)被告装置目録第1 対象装置(被告装置)「マイクローク」サービス(被告サービス)で使用される以下の装置 1 PC(PersonalComputer) 2 データーベースサーバ 3 Webサーバ 4 ファイヤーウォール 5 ネットワークルーター 6 プリンター 7 ディジタルカメラ 第2 被告装置の構成 1 アイテムの画像データを取得する撮影用PC(端末装置) 2 上記撮影用PCで取得された画像データを入力するための,データ入力用PC(端末装置) 3 入力された画像データを記憶する記憶手段に相当するデータベースを有するデーターベースサーバ 4 ユーザ情報と認証情報による顧客の認証を行う認証手段を備えるとともに,記憶手段から顧客の端末装置に送信する画像データを選択して読み出すサーバとなるWebサーバ 5 顧客の端末装置にWebサーバによって読み出された画像データを送信する送信手段であると同時に,顧客の端末装置から送信されるユーザ情報と返却要求を受信してサーバに送出するネットワークルーターやファイヤーウオール 6 帳票などを印字出力する出力手段であるプリンター 7 アイテムを写真撮影するディジタルカメラ (別紙)平均単価計算書 1 原告における本件各発明を利用したサービスであるハッピーワードローブにお であるプリンター 7 アイテムを写真撮影するディジタルカメラ (別紙)平均単価計算書 1 原告における本件各発明を利用したサービスであるハッピーワードローブにおける売上げ年度利用件数売上高(円)平成22年5,8753,239,243平成23年5,6583,708,055平成24年5,2993,680,655平成25年1,3621,151,290合計18,22411,779,243ただし,平成25年については,同年4月末日まで 2 1件当たりの平均売上高1件金646円(総売上高金11,779,243 円÷総利用件数18,224 件)
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