昭和24(れ)700 常習賭博

裁判年月日・裁判所
昭和24年5月17日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 札幌高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件各上告を棄却する。          理    由  弁護人高畑春二の上告趣意第一点について。  しかし被告人Aの第一審公判廷における供述が所論のように虚偽の自白であると

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判決文本文1,478 文字)

主文 本件各上告を棄却する。 理由 弁護人高畑春二の上告趣意第一点について。 しかし被告人Aの第一審公判廷における供述が所論のように虚偽の自白であると認めるべき証跡は存しない。従つて原判決がこれを証拠として採用したことは、その自由裁量権に属するところであつて、何等の違法もない。又被告人Aが賭博の前科四犯あるに拘わらず、最終受刑後僅か五六月にして更らに二回判示の通りの賭博をなしたことに基いて、その常習性を認定したことも、肯認できることであつて、少しも経験則に反することではない。被告人の素行や社会的地位や信望が所論の通りであるとしても、右のような認定を妨げる理由ともならないし、そのような認定が健全な国民の法感情を無視する所以ともならない。 論旨は、原判決が原審相被告人Bに対しては単純賭博罪として罰金刑を科したに止まるにも拘わらず、被告人Aに対して実刑を科したのは、憲法第一四条及び第三七条に違反するものであると主張するけれども、当裁判所の判例に示されている通り、犯情の類似した犯人間の処罰に差異があるからとて、憲法第一四条に違反するものでなく(昭和二三年(れ)四三五号、同年一〇月六日言渡大法廷判決)、又憲法第三七条第一項にいわゆる「公平な裁判所の裁判」とは偏頗や不公平のおそれのない組織と構成をもつた裁判所による裁判という意味であつて、個々の事件において偶々被告人に不利益な裁判がなされても、それが一々右の条項に触れるものではない(昭和二二年(れ)第一七一号、同二三年五月五日言渡大法廷判決)から、論旨は採用することができない。 同第二点について。 論旨第一点について示したと同じ理由によつて、本論旨も亦採用することができ- 1 -ない。 同第三点について。 原審公判調書には、裁判長が所論の嘆願書 ることができない。 同第二点について。 論旨第一点について示したと同じ理由によつて、本論旨も亦採用することができ- 1 -ない。 同第三点について。 原審公判調書には、裁判長が所論の嘆願書三通その他の書類を陪席判事と共に閲覧し、これを「本件に編綴する旨を告げ」たと記載されているにも拘らず、右の嘆願書が記録に編綴されていないこと、所論の通りである。しかし公判調書には裁判長が右の旨を告げたという事実が記載されているのであつて、嘆願書を編綴したという事実が記載されているのではないから、これを以て公判調書の記載が虚偽であるということはできない。唯裁判長の右の言葉は実行されていないけれども、これを以て違法ということはできない。蓋し右の嘆願書は元来証拠書類でなくて参考書類に過ぎないものであるのみならず、仮りにこれを証拠書類としても、右の記載によつて証拠調の終了したことが認められる。さすればこれを記録に編綴しないからとて、所論のように判決に影響を及ぼすことでもなく、弁護人の正当な弁護権を不当に蹂躙することにもならないからである。それが公平な裁判所の裁判を保障する憲法の条規に触れるものでないことは、論旨第一点について述べたところによつて明かであろう。よつて論旨は凡て理由がない。 以上の理由により旧刑事訴訟法第四四六条、最高裁判所裁判事務処理規則第九条第四項に従い主文の通り判決する。 この判決は裁判官全員一致の意見によるものである。 検察官長谷川瀏関与昭和二四年五月一七日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官長谷川太一郎裁判官井上登裁判官島保- 2 -裁判官 谷川太一郎裁判官井上登裁判官島保- 2 -裁判官河村又介裁判官穂積重遠- 3 -

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