平成12(行コ)7 公文書非開示処分取消請求控訴事件(原審・福井地方裁判所平成11年(行ウ)第10号)

裁判年月日・裁判所
平成13年2月7日 名古屋高等裁判所 金沢支部 情報公開
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判決文本文2,117 文字)

- 1 -主文一本件控訴を棄却する。 二控訴費用は控訴人の負担とする。 事実及び理由 第一当事者の求めた裁判一控訴人 原判決を取り消す。 被控訴人が平成一一年四月二三日にした原判決別紙文書目録記載の文書の非開示処分を取り消す。 訴訟費用は第一、二審とも被控訴人の負担とする。 二被控訴人主文同旨第二事案の概要、(「」。)一本件は福井県民である控訴人が福井県公文書公開条例以下本件条例というに基づいて,その実施機関である被控訴人に対し、福井県の政策企画室等の各所属が福井県旅費調査委員会の調査に当たり作成した帳簿、ノート類等の資料及び同調査の取りまとめ文書の公開を請求したところ、これらの文書は存在しないとの理由で公開の可否が決定できない旨の通知を受けたことから、右通知は公文書公開請求に対する被控訴人の非公開処分であり、この処分は違法であるとして、その取消しを求めた事案である。 二原判決は、右通知は公文書公開請求に対する非公開処分に当たるが、前記取りまとめ文書は、本件条例による公開の対象となる「公文書」に該当せず、帳簿、ノート類等の資料についてはこれらの文書が存在することを認めるに足りず、仮に存在したとしても「公文書」に当たらないとして、被控訴人のした通知は本件の公文書公開請求に対する非公開処分として適法であるとの理由で、控訴人の請求を棄却した。そこで、これを不服とする控訴人(原審原告)が本件控訴に及んだ。 三当事者間に争いがない事実等は、原判決「第二事案の概要」の一に、争点及び争点に関する当事者双方の主張は、原判決「第二事案の概要」の二にそれぞれ記載のとおりであるから、これらを引用する。 第三当裁判所の判断一当裁判所も、被控訴人のした通知は本件の公文書公開請求に対する非公開処分として の主張は、原判決「第二事案の概要」の二にそれぞれ記載のとおりであるから、これらを引用する。 第三当裁判所の判断一当裁判所も、被控訴人のした通知は本件の公文書公開請求に対する非公開処分として適法であり、控訴人の請求は理由がないから、これを棄却すべきであると判断するが、その理由は、次のとおり付加訂正するほか、原判決「第三争点に対する判断」記載のとおりであるから、これを引用する。 原判決二一頁一〇行目の「取りまとめ文書は」から二二頁二行目までを次のとおり改める。 「証拠(乙八)及び弁論の全趣旨によれば、右取りまとめ文書は、各所属において旅費支出に関する調査をした際、各所属長等が上司にその結果を報告するにあたって作成した説- 2 -明のための内部資料であることが認められ、そうであるならば、右取りまとめ文書は、県としての意思を決定するための基礎となる案文ではなく、決裁の手続が予定されている文書ではないというべきである」。 原判決二二頁四行目の後に行を改めて次のとおり付加する。 「控訴人は〔1〕公開の対象となる公文書の定義としての「決裁」の要件は、知る権、利を保障した憲法の理念やこれに従って制定されたあるべき条例の精神に照らして合理的に解釈されるべきところ、決裁を経たか否かによって公開・非公開を画する合理的理由は見いだしがたいから「決裁」は、その手続終了後に公開しうるという意味で、公開の時、期的範囲を定める文言でしかないと解すべきである〔2〕仮に、公開の対象となる公文、書であるためには、決裁または供覧の手続が予定されている文書であることが必要であるとしても、本件の取りまとめ文書は、平成九年一二月に福井県監査委員会事務局における旅費の不適切な支出が明らかになったことから、福井県が旅費調査委員会を設置し「旅、」、、、 ことが必要であるとしても、本件の取りまとめ文書は、平成九年一二月に福井県監査委員会事務局における旅費の不適切な支出が明らかになったことから、福井県が旅費調査委員会を設置し「旅、」、、、費の全庁調査要領に基づき調査を実施した結果作成されたものでありその作成経過作成目的からすると、本件取りまとめ文書が県としての意思を決定するための基礎となる案文に該当するのは明らかである、旨主張する。 しかしながら〔1〕については、本件公文書公開請求が本件条例に基づくものである、以上、その条項の文理を無視することは許されないというべきであるから、本件条例二条一項の規定の解釈としては、公開の対象となる公文書とは、特段の事情のない限り、決裁または供覧の手続が予定されている文書であると解するほかなく、また、このように解しても、実質的に不合理であるということはできない〔2〕については、前記のとおり、。 本件取りまとめ文書は、各所属長等が上司にその結果を報告するにあたって作成した説明のための内部資料であるから、県としての意思を決定するための基礎となる案文とは認められない。控訴人の主張はいずれも理由がない」。 二よって、右と同旨の原判決は相当であって、本件控訴は理由がないからこれを棄却することとして、主文のとおり判決する。 名古屋高等裁判所金沢支部第一部裁判長裁判官川崎和夫裁判官本多俊雄裁判官榊原信次

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