平成22(行ケ)10046 審決取消請求事件

裁判年月日・裁判所
平成22年9月30日 知的財産高等裁判所 3部 判決 請求棄却
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判決文本文33,891 文字)

- 1 -平成22年9月30日判決言渡平成22年(行ケ)第10046号審決取消請求事件平成22年8月26日口頭弁論終結判決原告三菱電機株式会社訴訟代理人弁理士高橋省吾同稲葉忠彦同湯山崇之同井上みさと同萩原亨被告株式会社東芝被告東芝コンシューマエレクトロニクス・ホールディングス株式会社被告東芝ホームアプライアンス株式会社被告ら訴訟代理人弁護士高橋雄一郎被告ら訴訟代理人弁理士堀口浩同小川泰典主文- 2 - 原告の請求を棄却する。 訴訟費用は原告の負担とする。 事実 及び 理由 第1請求特許庁が無効2009-800037号事件について平成22年1月5日にした審決を取り消す。 第2争いのない事実 特許庁における手続の経緯被告らは,特許第3095454号(発明の名称「洗濯機,平成3年6月」14日出願・特願平3-143310号,平成4年12月18日公開・特開平4-367692号,平成12年8月4日登録,登録時の請求項の数1。以下「本件特許」という。甲9)の特許権者である。 原告は,平成21年2月20日,本件特許につき,特許請求の範囲の請求項1記載の発明に係る特許を無効にすることを求めて無効審判を請求し(無効2009-800037号,被告らは,同年5月25日,訂正請求した(以下)「」,()「」,本件訂正といい本件訂正前の明細書及び図面甲9を訂正前明細書本件訂正後の明細書及び図面を「訂正明細書」という。 。)特許庁は,平成22年1月5日「訂正を認める。本件審判の請求は,成り,立たない」との審決をし,その謄本は,同月15日,原告に送達された。 。 特許請求の範囲訂正明細書の特許 」という。 。)特許庁は,平成22年1月5日「訂正を認める。本件審判の請求は,成り,立たない」との審決をし,その謄本は,同月15日,原告に送達された。 。 特許請求の範囲訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1の記載は次のとおりである。 報知装置と表示装置とを具え,異常発生時にそれらを作動させるようにしたものであって,その異常発生時の報知装置作動中は,操作入力の制限をすることによって報知装置の作動を停止させる操作入力と電源を遮断する操作入力以外の他の操作入力を受付けず,報知装置作動中に報知装置の作動を停止させる操作入力を受付けた場合,報知装置の作動を停止する一方で,表示装置を異常- 3 -表示作動状態に保つ制御をする制御手段を具えたことを特徴とする洗濯機以。 (下「本件発明」という)。 審決の理由( )別紙審決書写しのとおりであり,要旨は次のとおりである。 本件訂正は,特許請求の範囲の減縮,明りょうでない記載の釈明を目的とし,いずれも,願書に添付した明細書又は図面に記載されている事項の範囲内のものであり,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものではなく,平成6年改正前特許法134条2項ただし書に適合し,特許法134条の2第5項において準用する平成6年改正前特許法126条2項の規定に適合する。 本件発明は,甲1記載の発明(以下「甲1発明」という)を主引用例と。 した場合及び甲4記載の発明(以下「甲4発明」という)を主引用例とし。 た場合のいずれについても,甲1発明,甲4発明及び甲2,3,5ないし8記載の事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものということはできないから,本件特許を無効とすることはできない。 なお甲1は松下全自動洗濯機年平,,()(NA-F55Y6Technica 当業者が容易に発明をすることができたものということはできないから,本件特許を無効とすることはできない。 なお甲1は松下全自動洗濯機年平,,()(NA-F55Y6TechnicalGuide 1991成3年)2月であり,甲4は,特開昭61-29394号公報であNo.347り,いずれも本件特許出願前に頒布された刊行物である。 ,,( )審決がその結論を導く過程において認定した甲1発明甲4発明の内容 本件発明と甲1発明,甲4発明の一致点,相違点は,次のとおりである。 ア甲1発明関係(ア)甲1発明の内容ブザーと表示部を具え,異常があるとそれらを作動させるようにしたものであって,フタの開閉をすること,スイッチを押すこと,電源コンセントを抜くことなどによりその作動を解除する制御手段を具えた全自動洗濯機。 - 4 -(イ)本件発明と甲1発明の一致点「報知装置と表示装置とを具え,異常発生時にそれらを作動させるようにしたものであって,表示装置を異常表示作動状態に保つ制御手段を備えた洗濯機」である点。 。 (ウ)本件発明と甲1発明の相違点本件発明の制御手段は「その異常発生時の報知装置作動中は,操作,入力の制限をすることによって報知装置の作動を停止させる操作入力と電源を遮断する操作入力以外の他の操作入力を受付けず,報知操作(判決注:報知装置」の誤記であると認められる)作動中に報知装置の作「。 動を停止させる操作入力を受付けた場合,報知手段の作動を停止する一方で(表示装置を異常表示作動状態に保つ制御をする)との構成を具,」備するのに対し,甲1発明では,そのような構成を具備するものであるか不明である点。 イ甲4発明関係(ア)甲4発明の内容ブザー(46)とLED(31)~(37)とを備え,脱水の再設定 を具,」備するのに対し,甲1発明では,そのような構成を具備するものであるか不明である点。 イ甲4発明関係(ア)甲4発明の内容ブザー(46)とLED(31)~(37)とを備え,脱水の再設定回数が3回以上となると,ブザー(46)による断続音を発生させ,LED(31)~(37)を点滅するようにしたものであって,ストップキー(30)が操作されると,断続音とLEDの点滅は共に停止する制御手段を備える全自動洗濯機。 (イ)本件発明と甲4発明の一致点「報知装置と表示装置とを具え,異常発生時にそれらを作動させるようにしたものであって,表示装置を異常表示作動状態に保つ制御手段を備えた洗濯機」である点。 。 (ウ)本件発明と甲4発明の相違点本件発明の制御手段は「その異常発生時の報知装置作動中は,操作,- 5 -入力の制限をすることによって報知装置の作動を停止させる操作入力と電源を遮断する操作入力以外の他の操作入力を受付けず,報知操作(判決注:報知装置」の誤記であると認められる)作動中に報知装置の作「。 動を停止させる操作入力を受付けた場合,報知手段の作動を停止する一方で(表示装置を異常表示作動状態に保つ制御をする)との構成を具,」備するのに対し,甲4発明では,そのような構成を具備するものであるか不明である点。 第3取消事由に関する原告の主張審決は,訂正の適否に関する判断の誤り(取消事由1,本件発明と甲1発)明の相違点の認定の誤り(取消事由2,甲1発明を主引用例とした場合の容)易想到性の判断の誤り(取消事由3,本件発明と甲4発明の相違点の認定の)誤り(取消事由4,甲4発明を主引用例とした場合の容易想到性の判断の誤)り(取消事由5)があるから,違法として取り消されるべきである。 訂正の適否に関する判断の誤り(取消事由 相違点の認定の)誤り(取消事由4,甲4発明を主引用例とした場合の容易想到性の判断の誤)り(取消事由5)があるから,違法として取り消されるべきである。 訂正の適否に関する判断の誤り(取消事由1)本件訂正は,願書に添付した明細書又は図面に記載されている事項の範囲内のものであり,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものではないとした審決の判断は誤りである。その理由は,以下のとおりである。 ( )特許請求の範囲の拡張・変更の有無について ア本件訂正前の請求項1の意義本件訂正前の請求項1は,①異常発生時に報知装置と表示装置を作動させる,②異常発生時の報知装置作動中は,操作入力を制限することによって報知装置の作動を停止させる操作入力と電源を遮断する操作入力以外の他の操作入力を受け付けない,③異常発生時の報知装置作動中は,表示装置を異常表示作動状態に保つ制御をする,という三つの要素を含むものである。 「異常発生時」との文言は,上記②で「異常発生時の報知装置作動中」- 6 -と用いられているから「異常が発生した直後」という意味に解すること,はできず「異常が発生した場合」又は「異常が発生した際」という意味,と解される。上記①ないし③によれば,本件訂正前の請求項1では,報知装置が作動を開始し終了するまでの間は,表示装置は異常表示状態を表示し続けていなければならない。 イ本件訂正後の請求項1の意義本件訂正後の請求項1は,④異常発生時に報知装置と表示装置を作動させる,⑤異常発生時の報知装置作動中は,操作入力を制限することによって報知装置の作動を停止させる操作入力と電源を遮断する操作入力以外の他の操作入力を受け付けない,⑥報知装置作動中に報知装置の作動を停止させる操作入力を受け付けた場合,報知装置の作動を停止する一方で,表示装 置の作動を停止させる操作入力と電源を遮断する操作入力以外の他の操作入力を受け付けない,⑥報知装置作動中に報知装置の作動を停止させる操作入力を受け付けた場合,報知装置の作動を停止する一方で,表示装置を異常表示作動状態に保つ制御をする,という三つの要素を含むものである。 本件訂正後の請求項1では「報知装置の作動を停止する一方で「異,」,,」,常発生時の報知装置作動中は表示装置を異常表示作動状態に保つから報知装置が作動を終了する前後では,表示装置は異常表示をしていなければならないが,報知装置が作動を開始する時には,表示装置は異常表示状態でなくてもよい。そのため,本件訂正後の請求項1には,報知装置が作動した後に表示装置の異常表示がされるものも含まれる。 ウ本件訂正前後の請求項1の比較本件訂正前の請求項1では,報知装置作動中,表示装置は必ず異常表示作動状態でなければならなかった。これに対し,本件訂正後の請求項1で,,,は報知装置作動中表示装置が異常表示作動状態であるもののみならず報知装置が作動した後に表示装置の異常表示がされるものも含まれる。したがって,本件訂正は,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものである。 - 7 -( )願書に添付した明細書又は図面に記載されている事項の範囲内か否かに ついて審決が,請求項1についての訂正は,明細書の【0015】の記載及び図1のフローチャートに基づいて制御内容を限定するものであるから,特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるとした判断は誤りであり,本件訂正は,訂正前明細書又は図面に記載されている事項の範囲内のものではない。 その理由は,以下のとおりである。 訂正前明細書の【0015】には「・・・,その後,電源スイッチ7が,オフ操作されたか否かの判断をしステップS1 は図面に記載されている事項の範囲内のものではない。 その理由は,以下のとおりである。 訂正前明細書の【0015】には「・・・,その後,電源スイッチ7が,オフ操作されたか否かの判断をしステップS11オフ操作されないN(),(O)と判断されれば,次にブザー用の操作キー16が操作されたか否かの判断をして(ステップS12,操作された(YES)と判断されれば,直ち)に,操作されないと判断されれば,その後15秒経過するのを待って(ステップS13,ブザー25の鳴動を停止させる(ステップS14」と記載))。 され,図1には,S11で電源スイッチオフ操作されたかがYESの場合には,S17で表示消去を実行し,S12でブザーオフキー操作がされたかがYESの場合には,S14でブザー鳴動停止を実行することが記載されてい。 ,(,),る上記の記載によれば15秒間毎に行うチェックS11S12で電源スイッチの操作を優先すること,すなわち,15秒の間に電源スイッチオフ操作とブザーオフキー操作の両方がされた場合には,電源スイッチオフ操作を優先し,その操作に基づく作動を行うという技術的事項が記載されている。 また【0015】に続けて,訂正前明細書には「0016】そして,,,【このようにブザー25の鳴動を停止させた後には,すべての操作入力を受付ける状態に戻り(ステップS15,この状態で,次に表示装置の異常表示)作動を停止(消去)させる操作入力があったか否かの判断をして(ステップS16,その操作入力があった(YES)と判断されたところで,表示装)- 8 -置の異常表示作動を停止させる(ステップS17【0017】なお,上記)。 ステップS11で電源スイッチ7がオフ操作された(YES)と判断されれば,ステップS17に飛んで表示装 示装)- 8 -置の異常表示作動を停止させる(ステップS17【0017】なお,上記)。 ステップS11で電源スイッチ7がオフ操作された(YES)と判断されれば,ステップS17に飛んで表示装置の異常表示作動を停止させる」と記。 載されており,これによれば,ブザー用の操作キーが操作されたか否かの判断の前に,必ず,電源スイッチがオフ操作されたか否かの判断が入り,電源スイッチがオフ操作された場合に表示装置の異常表示を停止させるという制御がされることが記載されている。すなわち,訂正前明細書には,報知装置,,作動中に報知装置の作動を停止させる操作がされたか否かを判定する前に必ず,電源を遮断する操作入力があったか否かの判定をすることが記載されており,電源を遮断する操作入力があったか否かの判定に先だって,報知装置の作動を停止させる操作がされたか否かの判定をするものは含まれない。 これに対し,本件訂正は,請求項1を「報知装置作動中に報知装置の作動,,を停止させる操作入力を受け付けた場合報知装置の作動を停止する一方で表示装置を異常表示作動状態に保つ制御をする」とする訂正を含むものであり,本件訂正後の請求項1には,電源スイッチの操作をチェックをすることに先だって,ブザー用の操作キーが操作されたか否かを判定するもの,すなわち,電源を遮断する操作入力があったか否かの判定に先だって,報知装置の作動を停止させる操作がされたか否かを判定するものも含まれる。このような制御は訂正前明細書に記載されておらず,訂正前明細書から自明といえるものでもない。 したがって,本件訂正は,訂正前明細書に記載された範囲を超えるものである。 本件発明と甲1発明の相違点の認定の誤り(取消事由2)本件発明が「異常発生時の報知装置作動中は,操作入力の制限をすることによって報 本件訂正は,訂正前明細書に記載された範囲を超えるものである。 本件発明と甲1発明の相違点の認定の誤り(取消事由2)本件発明が「異常発生時の報知装置作動中は,操作入力の制限をすることによって報知装置の作動を停止させる操作入力と電源を遮断する操作入力以外の他の操作入力を受付けず」との構成を備えるのに対し甲1発明が上記構成を備- 9 -えるものであるか不明である点をもって,本件発明と甲1発明の相違点とした審決の認定は誤りである。その理由は,以下のとおりである。 すなわち,甲1の21頁の「■異常報告内容」欄には「※操作間違いや,,排水不良及び脱水不良など,洗濯機に異常があると異常報知を行ない運転を停止しエラー表示します」との記載があり,その下の表には「異常項目「異,」,常表示「処置「解除方法」の項目が示されている。 」,」,「解除」とは「ときのぞくこと。特別の処置をとりやめて,平常の状態に,もどすこと(広辞苑第五版)であるから,上記の「解除方法」は「異常報。」,知「エラー表示「運転停止」を平常の状態にもどす方法である。そして,」,」,「異常報知「エラー表示」がされているときには「運転停止」もされてい」,,るから「解除方法」の項目に記載された操作入力以外の操作入力を受け付け,ないものと解される。さらに「解除方法」との項目名からは,解除方法がす,べて列挙されていると考えるのが合理的であり,また,甲1はサービス業者を対象とした資料である「」であるから「解除方法」が複数あTechnicalGuide,れば,それらのすべてが開示されると考えられる。 そうすると,甲1には「ブザーと表示部を具え,異常があるとそれらを作,動させるようにしたものであって,その異常発生時の“異常報知“エラー表”,示”作 ,それらのすべてが開示されると考えられる。 そうすると,甲1には「ブザーと表示部を具え,異常があるとそれらを作,動させるようにしたものであって,その異常発生時の“異常報知“エラー表”,示”作動中は,操作入力の制限をすることによって“異常報知“エラー表示”,”の作動を,フタの開閉をすること,フタを閉めることなどにより停止させる解除方法以外の他の操作入力を受付けない制御手段を具えた全自動洗濯機」。 が開示されており「異常発生時の報知装置作動中は,操作入力の制限をする,ことによって異常報知を停止させる操作入力等以外の他の操作入力を受け付けない」との構成を備えるものと認められる。 したがって,本件発明が「異常発生時の報知装置作動中は,操作入力の制限をすることによって報知装置の作動を停止させる操作入力と電源を遮断する操作入力以外の他の操作入力を受付ず」との構成を備えるのに対し甲1発明が上- 10 -記構成を備えるものであるか不明である点をもって,本件発明と甲1発明の相違点とした審決の認定は誤りである。 本件発明と甲1発明の相違点は,本件発明は,異常発生時に報知装置の作動を停止させる操作入力だけでなく電源を遮断する操作入力も受け付けるのに対し,甲1発明は,電源を遮断する操作入力も受け付けるか不明である点,及び本件発明は,報知装置作動中に報知装置の作動を停止させる操作入力を受け付けた場合,報知手段の作動を停止する一方で,表示装置を異常表示作動状態に保つ制御をするとの構成を備えるのに対し,甲1発明は,そのような構成を備えるのか不明である点である。 甲1発明を主引用例とした場合の容易想到性の判断の誤り(取消事由3)前記2のとおり,本件発明と甲1発明の相違点は,本件発明は,異常発生時に報知装置の作動を停止させる操作入力だけでなく電源を遮断 甲1発明を主引用例とした場合の容易想到性の判断の誤り(取消事由3)前記2のとおり,本件発明と甲1発明の相違点は,本件発明は,異常発生時に報知装置の作動を停止させる操作入力だけでなく電源を遮断する操作入力も受け付けるのに対し,甲1発明は,電源を遮断する操作入力も受け付けるか不明である点,及び本件発明は,報知装置作動中に報知装置の作動を停止させる操作入力を受け付けた場合,報知手段の作動を停止する一方で,表示装置を異常表示作動状態に保つ制御をするとの構成を備えるのに対し,甲1発明は,そのような構成を備えるのか不明である点である。そして,以下のとおり,これらの相違点に係る本件発明の構成は,甲5記載の技術,甲6ないし8記載の技術に基づいて容易に想到し得るから,本件発明について,甲1発明を主引用例とする場合の容易想到性を否定した審決の判断は誤りである。 すなわち,前者の相違点(電源を遮断する操作入力の点)に関し,異常発生時に電源を遮断する操作を受け付けるとの制御は,装置のエラー制御として一般的な技術であり,例えば甲5には,キー入力を禁止状態とし,電源をオフして電源交換をしなければ再度操作できないとの制御が記載されている。そうすると,異常発生時に電源を遮断する操作入力も受け付けるとの構成は,容易に想到することができる。 - 11 -また,後者の相違点(異常表示作動状態を保つ点)に関し,甲6ないし8には,装置の異常発生時,報知操作作動中に報知装置の作動を停止させる操作入力を受け付けた場合,報知手段の作動を停止する一方で,表示装置を異常表示作動状態に保つ制御をする一般的な技術が記載されている。そうすると,報知装置作動中に報知装置の作動を停止させる操作入力を受け付けた場合,報知手段の作動を停止する一方で,表示装置を異常表示作動状態に保つ制御をする つ制御をする一般的な技術が記載されている。そうすると,報知装置作動中に報知装置の作動を停止させる操作入力を受け付けた場合,報知手段の作動を停止する一方で,表示装置を異常表示作動状態に保つ制御をするとの構成は,容易に想到することができる。 したがって,甲1発明との相違点に係る本件発明の構成は,容易に想到することができ,本件発明について,甲1発明を主引用例とする場合の容易想到性を否定した審決の判断は誤りである。 本件発明と甲4発明の相違点の認定の誤り(取消事由4)本件発明が「異常発生時の報知装置作動中は,操作入力の制限をすることによって報知装置の作動を停止させる操作入力と電源を遮断する操作入力以外の他の操作入力を受付けず」との構成を備えるのに対し甲4発明が上記構成を備えるものであるか不明である点をもって,本件発明と甲4発明の相違点とした審決の認定は誤りである。その理由は,以下のとおりである。 すなわち,甲4の4頁左下欄11行ないし右下欄4行(審決10頁31行ないし11頁6行の「ウ,甲4の5頁左下欄10ないし16行(審決11頁7」)ないし12行の「エ)の各記載,及び図7のフローチャートの「異常報知→」ストップキー入力()→異常報知停止→スタートキー・入力()→排YesYes水」という部分によれば,甲4発明は,異常報知の発生後,ストップキー入力,,がされるまで異常報知を続けるというループ制御を行っており異常報知中は異常報知を停止する(ストップキー入力をする)まで他の操作入力を受け付けないと解される。 したがって,甲4発明は「異常発生時の報知装置作動中は,操作入力の制,限をすることによって異常報知を停止させる操作入力等以外の他の操作入力を- 12 -受付けず」との構成を備えるものと認められ,本件発明が上記構成を備えるの 生時の報知装置作動中は,操作入力の制,限をすることによって異常報知を停止させる操作入力等以外の他の操作入力を- 12 -受付けず」との構成を備えるものと認められ,本件発明が上記構成を備えるのに対し甲4発明が上記構成を備えるものであるか不明である点をもって,本件発明と甲4発明の相違点とした審決の認定は誤りである。 本件発明と甲4発明の相違点は,本件発明は,異常発生時に報知装置の作動を停止させる操作入力だけでなく電源を遮断する操作入力も受け付けるのに対し,甲4発明は,電源を遮断する操作入力も受け付けるか不明である点,及び本件発明は,報知装置と表示装置のうち報知装置の作動のみを停止させる操作入力を受け付けるのに対し,甲4発明は,異常報知(報知装置)と(表LED示装置)のうち異常報知(報知装置)のみを停止させる操作入力を受け付ける制御を行っていない点である。 甲4発明を主引用例とした場合の容易想到性の判断の誤り(取消事由5)前記4のとおり,本件発明と甲4発明の相違点は,本件発明は,異常発生時に報知装置の作動を停止させる操作入力だけでなく電源を遮断する操作入力も受け付けるのに対し,甲4発明は,電源を遮断する操作入力も受け付けるか不明である点,及び本件発明は,報知装置と表示装置のうち報知装置の作動のみを停止させる操作入力を受け付けるのに対し,甲4発明は,異常報知(報知装置)と(表示装置)のうち異常報知(報知装置)のみを停止させる操作LED入力を受け付ける制御を行っていない点である。 そして,前記3のとおり,異常発生時に電源を遮断する操作を受け付けるとの制御は,装置のエラー制御として一般的な技術であり,例えば甲5に記載さ,,れているから異常発生時に電源を遮断する操作入力も受け付けるとの構成は容易に想到することができる。 また,前 け付けるとの制御は,装置のエラー制御として一般的な技術であり,例えば甲5に記載さ,,れているから異常発生時に電源を遮断する操作入力も受け付けるとの構成は容易に想到することができる。 また,前記3のとおり,甲6ないし8には,装置の異常発生時,報知操作作動中に報知装置の作動を停止させる操作入力を受け付けた場合,報知手段の作動を停止する一方で,表示装置を異常表示作動状態に保つ制御をする一般的な技術が記載されているから,異常発生時に報知装置と表示装置のうち報知装置- 13 -の作動のみを停止させる操作入力を受け付けるとの構成は,容易に想到することができる。 したがって,甲4発明との相違点に係る本件発明の構成は,容易に想到することができ,本件発明について,甲4発明を主引用例とする場合の容易想到性を否定した審決の判断は誤りである。 第4被告らの反論原告主張の取消事由はいずれも理由はなく,審決に取り消されるべき違法はない。 訂正の適否に関する判断の誤り(取消事由1)に対し本件訂正は,願書に添付した明細書又は図面に記載されている事項の範囲内のものであり,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものではないとの審決の判断に誤りはない。その理由は,以下のとおりである。 ( )特許請求の範囲の拡張・変更の有無について 本件訂正は,請求項1に「報知装置作動中に報知装置の作動を停止させる操作入力を受付けた場合,報知装置の作動を停止する一方で」という構成,を追加し,それによって「異常発生時の報知装置作動中に,報知装置の作,動を停止させる操作入力を受付けた場合」の表示装置の作動,つまり,報知装置の作動が停止されたときでも表示装置は異常表示作動状態を保つということを明確にしたものである。これに対し,報知装置の作動が停止されなかった場合は,本 受付けた場合」の表示装置の作動,つまり,報知装置の作動が停止されたときでも表示装置は異常表示作動状態を保つということを明確にしたものである。これに対し,報知装置の作動が停止されなかった場合は,本件訂正前の請求項1と同様に,表示装置は異常表示状態に保たれることは明らかである。したがって,本件訂正は,特許請求の範囲を拡張若しくは変更するものではない。 ( )願書に添付した明細書又は図面に記載されている事項の範囲内か否かに ついて特許請求の範囲には,出願人が特許を受けようとする発明を特定するために必要と認める事項を過不足なく記載すればよいのであって,実施例の詳細- 14 -な条件をすべて特許請求の範囲に記載する必要はない。本件訂正後の請求項1に記載された事項は,訂正前明細書に記載されている。 【】【】,訂正前明細書の0015ないし0017は実施例にとどまるからそこに記載された事項がすべて本件訂正後の請求項1に記載されていなくても,その故に,本件訂正が,願書に添付した明細書又は図面に記載されている事項の範囲を超えているとはいえない。 本件発明と甲1発明の相違点の認定の誤り(取消事由2)に対し本件発明が「異常発生時の報知装置作動中は,操作入力の制限をすることによって報知装置の作動を停止させる操作入力と電源を遮断する操作入力以外の他の操作入力を受付けず」との構成を備えるのに対し甲1発明が上記構成を備えるものであるか不明である点をもって,本件発明と甲1発明の相違点とした審決の認定に誤りはない。その理由は,以下のとおりである。 すなわち,甲1の21頁に記載された「解除方法」の項目は,異常表示の解除方法を示しているにすぎず「操作入力の制限をすることによって報知装置,の作動を停止させる操作入力と電源を遮断する操作入力以外の他 なわち,甲1の21頁に記載された「解除方法」の項目は,異常表示の解除方法を示しているにすぎず「操作入力の制限をすることによって報知装置,の作動を停止させる操作入力と電源を遮断する操作入力以外の他の操作入力を受け付けない」という本件発明の技術思想を開示するものではない「解除方。 法」の項目は,最も推奨される対処方法の一つを記載しているだけであり,実際の制御フローにおける異常報知・表示の停止方法がフタの開閉など解,「」「除方法」の項目に記載された手段のみであるとは限らない。甲1には,21頁に記載された「解除方法」の他に異常表示の解除方法がなく,これが唯一の解除方法であるとの記載はない。 甲1発明を主引用例とした場合の容易想到性の判断の誤り(取消事由3)に対し甲1発明を主引用例とした場合,甲1発明,甲4発明及び甲2,3,5ないし8記載の技術事項に基づいて当業者が容易に本件発明をすることができたと。 ,。 はいえないという審決の判断に誤りはないその理由は以下のとおりである- 15 -( )前記2のとおり,甲1発明が「異常発生時の報知装置作動中は,操作入 力の制限をすることによって報知装置の作動を停止させる操作入力と電源を遮断する操作入力以外の他の操作入力を受付ず」との構成を備えるものであるかは不明である。また,甲1には,異常報知・エラー表示の両方を停止する制御が開示されているにすぎず「報知装置の作動を停止させる操作入力,を受付けた場合,報知装置の作動を停止する一方で,表示装置を異常表示作動状態に保つ制御をする制御手段」は開示されていない。 他方,甲4には「報知装置の作動を停止させる操作入力と電源を遮断す,」。 る操作入力以外の他の操作入力を受け付けないとの構成は示されていないまた,甲5ないし8には「その異常発 開示されていない。 他方,甲4には「報知装置の作動を停止させる操作入力と電源を遮断す,」。 る操作入力以外の他の操作入力を受け付けないとの構成は示されていないまた,甲5ないし8には「その異常発生時の報知装置作動中は,操作入,力の制限をすることによって報知装置の作動を停止させる操作入力と電源を遮断する操作入力以外の他の操作入力を受付けず」との制御は,一切開示されておらず,これらは洗濯機とは技術分野を異にする。仮に,甲5に「異常発生時,電源を遮断する操作入力以外の他の操作入力を受付けない」との技術が開示されており,甲6ないし8に「報知装置作動中に報知装置の作動を停止させる操作入力を受付けた場合,報知装置の作動を停止する一方で,表」,示装置を異常表示作動状態に保つ制御との技術が開示されているとしても上記のとおり,甲5ないし8には,操作入力を制限する制御は開示されていないし,甲5ないし8に開示された技術を甲1発明に組み合わせる動機付けは存在しない。 ( )本件発明は,むやみなキー操作により異常表示作動が停止される等の不 具合の発生をなくすことができる上に,報知装置の作動を任意に停止させることができるという効果を奏する(訂正明細書【0022)が,甲1発明】からは,そのような効果を得ることはできず,本件発明は,甲1発明にない効果を奏する。 ( )したがって,甲1発明を主引用例とした場合,甲1発明,甲4発明及び - 16 -甲2,3,5ないし8記載の技術事項に基づいて当業者が容易に本件発明をすることができたとはいえないという審決の判断に誤りはない。 本件発明と甲4発明の相違点の認定の誤り(取消事由4)に対し本件発明が「異常発生時の報知装置作動中は,操作入力の制限をすることによって報知装置の作動を停止させる操作入力と電源を遮 に誤りはない。 本件発明と甲4発明の相違点の認定の誤り(取消事由4)に対し本件発明が「異常発生時の報知装置作動中は,操作入力の制限をすることによって報知装置の作動を停止させる操作入力と電源を遮断する操作入力以外の他の操作入力を受付けず」との構成を備えるのに対し甲4発明が上記構成を備えるものであるか不明である点をもって,本件発明と甲4発明の相違点とした審決の認定に誤りはない。その理由は,以下のとおりである。 特許発明等の説明に利用されるフローチャートは,実際の製品における制御ルーチンとは異なり,発明に関係のある部分のみ詳しく記載されており,たとえ割込みルーチンが存在したとしても,その発明に直接関係のないものまでは細かく記載されない。また,甲4の発明の詳細な説明の記載(甲4,4頁左下欄11行ないし右下欄4行,5頁左下欄10ないし16行)からすると,ブザー(46)により所定時間(一定時間)断続音を発生しつつ,LED(31)ないし(37)を点滅し,この所定時間を経過する前にストップキー(30)が操作されると,ブザー(46)の断続音がLED(31)ないし(37)の点滅とともに停止するが,ストップキー(30)が操作されないまま所定時間()。 ,を経過した場合もブザー46の断続音が停止すると解釈されるところが図7のフローチャートには,所定時間が経過した場合に異常報知を停止することについて全く記載がなく,図7は,甲4発明との整合性を欠く。そのため,甲4の図7に基づいて,甲4発明が,報知装置の作動を停止させる操作入力と電源を遮断する操作入力以外の他の操作入力を受付けないものである,ということはできない。 さらに,甲4の「ストップキー(30)によって異常報知を解除してスタートキーを操作すれば,脱水起動を実行できる(甲4,4頁右下欄2ないし4 操作入力を受付けないものである,ということはできない。 さらに,甲4の「ストップキー(30)によって異常報知を解除してスタートキーを操作すれば,脱水起動を実行できる(甲4,4頁右下欄2ないし4。」行)との記載は,脱水起動の条件が,ストップキー,スタートキーの操作によ- 17 -って開始されることを示しているのみであって,操作入力の制限を開示しているものではない。 甲4発明を主引用例とした場合の容易想到性の判断の誤り(取消事由5)に対し甲4発明を主引用例とした場合,甲1発明,甲4発明及び甲2,3,5ないし8記載の技術事項に基づいて当業者が容易に本件発明をすることができたと。 ,。 はいえないという審決の判断に誤りはないその理由は以下のとおりである( )前記4のとおり,甲4発明が「異常発生時の報知装置作動中は,操作入 力の制限をすることによって報知装置の作動を停止させる操作入力と電源を遮断する操作入力以外の他の操作入力を受付けず」との構成を備えるものであるかは不明である。また,甲4には,ブザーの断続音・LED表示の両方を停止する制御が開示されているにすぎず「報知装置の作動を停止させる,操作入力を受付けた場合,報知装置の作動を停止する一方で,表示装置を異常表示作動状態に保つ制御をする制御手段」は開示されていない。 前記2のとおり,甲1は「異常発生時の報知装置作動中は,操作入力の,制限をすることによって報知装置の作動を停止させる操作入力と電源を遮断する操作入力以外の他の操作入力を受付けず」との構成を備えるものであるかは不明であり,また,甲1には「報知装置の作動を停止させる操作入力,を受付けた場合,報知装置の作動を停止する一方で,表示装置を異常表示作動状態に保つ制御をする制御手段」は開示されていない。 さらに,甲5ないし ,また,甲1には「報知装置の作動を停止させる操作入力,を受付けた場合,報知装置の作動を停止する一方で,表示装置を異常表示作動状態に保つ制御をする制御手段」は開示されていない。 さらに,甲5ないし8には「その異常発生時の報知装置作動中は,操作,入力の制限をすることによって報知装置の作動を停止させる操作入力と電源を遮断する操作入力以外の他の操作入力を受付けず」との制御は,一切開示されておらず,これらは,洗濯機とは技術分野を異にする。 仮に,甲5に「異常発生時,電源を遮断する操作入力以外の他の操作入力を受付けない」との技術が開示されており,甲6ないし8に「報知装置作動- 18 -中に報知装置の作動を停止させる操作入力を受付けた場合,報知装置の作動を停止する一方で,表示装置を異常表示作動状態に保つ制御」との技術が開示されているとしても,上記のとおり,甲5ないし8には,操作入力を制限する制御は開示されていないし,これらに開示された技術を甲4発明に組み合わせる動機付けは存在しない。 ( )本件発明は,むやみなキー操作により異常表示作動が停止される等の不 具合の発生をなくすことができる上に,報知装置の作動を任意に停止させることができるという効果を奏する(訂正明細書【0022)が,甲4発明】からは,そのような効果を得ることはできず,本件発明は,甲4発明にない効果を奏するものである。 ( )したがって,甲4発明を主引用例とした場合,甲1発明,甲4発明及び 甲2,3,5ないし8記載の技術事項に基づいて当業者が容易に本件発明をすることができたとはいえないという審決の判断に誤りはない。 第5当裁判所の判断当裁判所は,審決に取り消されるべき違法はなく,原告主張の取消事由はいずれも理由がないと判断する。 訂正の適否に関する判断の誤り(取消事由 ないという審決の判断に誤りはない。 第5当裁判所の判断当裁判所は,審決に取り消されるべき違法はなく,原告主張の取消事由はいずれも理由がないと判断する。 訂正の適否に関する判断の誤り(取消事由1)について本件訂正は,願書に添付した明細書又は図面に記載されている事項の範囲内のものであり,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものでもないとの審決の判断に誤りはない。その理由は,以下のとおりである。 ( )特許請求の範囲の拡張・変更の有無について ア本件訂正は,本件訂正前の請求項1「報知装置と表示装置とを具え,異常発生時にそれらを作動させるようにしたものであって,その異常発生時の報知装置作動中は,操作入力の制限をすることによって報知装置の作動を停止させる操作入力と電源を遮断する操作入力以外の他の操作入力を受付けず,表示装置を異常表示作動状態に保つ制御をする制御手段を具えた- 19 -ことを特徴とする洗濯機」を「報知装置と表示装置とを具え,異常発生。 ,時にそれらを作動させるようにしたものであって,その異常発生時の報知装置作動中は,操作入力の制限をすることによって報知装置の作動を停止させる操作入力と電源を遮断する操作入力以外の他の操作入力を受付けず,報知装置作動中に報知装置の作動を停止させる操作入力を受付けた場合,報知装置の作動を停止する一方で,表示装置を異常表示作動状態に保つ制御をする制御手段を具えたことを特徴とする洗濯機」と訂正するも。 のである(下線部分が挿入された。 。)本件訂正前の請求項1は「報知装置作動中は・・・表示装置を異常表,,示作動状態に保つ制御をする」との記載から,報知装置作動中は,表示装置が異常表示作動状態に保たれることが認められ,そうすると,少なくとも報知装置の作動開始時には,表示装置の作動 装置を異常表,,示作動状態に保つ制御をする」との記載から,報知装置作動中は,表示装置が異常表示作動状態に保たれることが認められ,そうすると,少なくとも報知装置の作動開始時には,表示装置の作動が開始しているものと認められる。 他方,本件訂正後の請求項1も「報知装置作動中は・・・表示装置を,,異常表示作動状態に保つ制御をする」との記載があることから,本件訂正前と同様に,報知装置作動中は,表示装置が異常表示作動状態に保たれることが認められ,少なくとも報知装置の作動開始時には,表示装置の作動が開始しているものと認められる。 本件訂正により,請求項1には「報知装置作動中に報知装置の作動を,,,」停止させる操作入力を受付けた場合報知装置の作動を停止する一方で(上記下線部)との文言が挿入されたが,この文言は,その挿入箇所,表現,前後とのつながりに照らすと,報知装置作動中に受け付けられる操作入力のうちの一つである報知装置の作動を停止させる操作入力を受け付けた場合の作動を明確にするために挿入された文言であると解され,報知装置の作動を停止させる操作入力を受け付けた場合に,報知装置の作動は停止するものの,表示装置の異常表示作動状態を保つことを示していると解- 20 -され「一方で」との文言は,報知装置の作動を停止しつつ,その一方で,表示装置を異常表示作動状態に保つことを明らかにするためのものと解される。 したがって,本件訂正は,願書に添付した明細書又は図面に記載されている事項の範囲内のものであり,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものではない。 イ原告は,本件訂正後の請求項1では「報知装置の作動を停止する一方,で「異常発生時の報知装置作動中は,表示装置を異常表示作動状態に保」,つ」から,報知装置が作動を終了する前後では ではない。 イ原告は,本件訂正後の請求項1では「報知装置の作動を停止する一方,で「異常発生時の報知装置作動中は,表示装置を異常表示作動状態に保」,つ」から,報知装置が作動を終了する前後では,表示装置は異常表示をしていなければならないのに対し,報知装置が作動を開始する時には,表示装置は異常表示状態である必要はないとする。その上で,本件訂正前の請求項1では,報知装置作動中,表示装置は必ず異常表示作動状態でなければならなかったのに対し,本件訂正後の請求項1では,報知装置作動中,表示装置が必ず異常表示作動状態であるもののみならず,報知装置が作動した後に表示装置の異常表示がされるものも含まれるから,本件訂正は,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものであると主張する。 しかし,原告の上記主張は,以下の理由により,採用することができない。 本件訂正は「報知装置作動中に報知装置の作動を停止させる操作入力,を受付けた場合,報知装置の作動を停止する一方で」との構成が付加さ,れたものである。一般に,構成が付加された訂正後の特許請求の範囲は,構成が付加されていない訂正前の特許請求の範囲と比較すると,発明の技術的範囲が限縮されるか,技術的意義が明りょうとなり,拡張することはないといえる。本件訂正では「報知装置作動中に報知装置の作動を停止,させる操作入力を受付けた場合,報知装置の作動を停止する一方で」と,の構成が付加されたことによって「報知装置作動中に報知装置の作動を,- 21 -停止させる操作入力を受付けた場合」の作動内容が,厳密に特定されたことにより,明りょうとなったものと認めるのが自然である。 本件訂正によっても,付加した以外の構成部分,すなわち「その異常発生時の報知装置作動中は,操作入力の制限をすることによって報知装置の作動 たことにより,明りょうとなったものと認めるのが自然である。 本件訂正によっても,付加した以外の構成部分,すなわち「その異常発生時の報知装置作動中は,操作入力の制限をすることによって報知装置の作動を停止させる操作入力と電源を遮断する操作入力以外の他の操作入力を受付けず・・・表示装置を異常表示作動状態に保つ制御をする」との,構成に何ら変更はなく「報知装置作動中・・・表示装置を異常表示作動,状態に保つ制御をする」という構成に,新たな構成が付加されたにすぎな,,,,いのであるから本件訂正後も本件訂正前と同様に報知装置作動中は表示装置が異常表示作動状態に保たれ,少なくとも報知装置の作動開始時には,表示装置の作動が開始している点に変更はない。 この点,原告は,前記のとおり,本件訂正後の請求項1では「報知装,置の作動を停止する一方で「異常発生時の報知装置作動中は,表示装置」,を異常表示作動状態に保つ」から,報知装置が作動を終了する前後では,表示装置は異常表示をしていなければならないのに対し,報知装置が作動,。 を開始する時には表示装置は異常表示状態である必要はないと主張する,,「」,しかし本件訂正後の請求項1を報知装置の作動を停止する一方で「異常発生時の報知装置作動中は,表示装置を異常表示作動状態に保つ」と,語順を無視して理解すべき根拠は存在しない。のみならず「報知装,置の作動を停止する一方で「異常発生時の報知装置作動中は,表示装置」,を異常表示作動状態に保つ」ことから,報知装置が作動を終了する前後では,表示装置は異常表示をしていなければならないのに対し,報知装置が作動を開始する時には,表示装置は異常表示状態である必要はないと解釈すべき合理的な理由も存在しない。 ,,「,以上のとおり本件訂正後の請求項1 表示をしていなければならないのに対し,報知装置が作動を開始する時には,表示装置は異常表示状態である必要はないと解釈すべき合理的な理由も存在しない。 ,,「,以上のとおり本件訂正後の請求項1においても報知装置作動中は・・・表示装置を異常表示作動状態に保つ制御をする」という構成は変わ- 22 -っておらず,本件訂正後に「報知装置の作動を停止する一方で「異常,」,発生時の報知装置作動中は,表示装置を異常表示作動状態に保つ」という語順が変更されたものではないから,原告の主張は,採用の限りでない。 ( )願書に添付した明細書又は図面に記載されている事項の範囲内か否かに ついて原告は,訂正前明細書の【0015】ないし【0017】の記載に基づいて,訂正前明細書には「報知装置作動中に,報知装置の作動を停止させる,操作がされたか否かを判定する前に,必ず,電源を遮断する操作入力があったか否かの判定をする制御」が記載されており「電源を遮断する操作入力,があったか否かの判定に先だって,報知装置の作動を停止させる操作がされたか否かの判定をする制御」は含まれないのに対し,本件訂正後の請求項1には「電源を遮断する操作入力があったか否かの判定に先だって,報知装,置の作動を停止させる操作がされたか否かの判定をする制御」も含まれるから,本件訂正は,訂正前明細書に記載された範囲を超えるものであると主張する。 ,,,。 しかし原告の上記主張は以下の理由により採用することができないア確かに,訂正前明細書の【0015】ないし【0017】及び図1によ,,(,)れば訂正前明細書の実施例にはブザー鳴動S10報知装置の作動後,電源スイッチのオフ操作(電源を遮断する操作入力)がされたかどうかを判定し(S11,電源スイッチのオフ操作( ,,(,)れば訂正前明細書の実施例にはブザー鳴動S10報知装置の作動後,電源スイッチのオフ操作(電源を遮断する操作入力)がされたかどうかを判定し(S11,電源スイッチのオフ操作(電源を遮断する操作入)力)がされた場合は,異常表示の表示を消去し(S17,電源スイッチ)のオフ操作(電源を遮断する操作入力)がされなかった場合は,ブザー用の操作キーが操作されたか否か(報知装置の作動を停止させる操作がされたか否かを判定するS12との制御が記載されておりこれは報)(),,「知装置の作動を停止させる操作がされたか否かを判定する前に,必ず,電源を遮断する操作入力があったか否かの判定をする制御」であり「電源,- 23 -を遮断する操作入力があったか否かの判定に先だって,報知装置の作動を停止させる操作がされたか否かの判定をする制御」ではない。 しかし,訂正前明細書の【0015】ないし【0017】及び図1の記載は,実施例の記載であり,これによって直ちに,訂正前明細書に記載された発明がそのようなものに限定されるということはできない。 イ本件訂正前の請求項1は,電源を遮断する操作入力がされたかどうかの判定と,報知装置の作動を停止させる操作がされたかどうかの判定の順序について何らの特定をするものではない。そして,訂正前明細書の発明の詳細な説明の記載に照らすならば,電源を遮断する操作入力がされたかどうかの判定を,報知装置の作動を停止させる操作がされたかどうかの判定に必ず先行させなくても,発明の目的を達成し,作用効果を得ることができるものと認められる。すなわち,訂正前明細書の従来の技術(000【 ,発明が解決しようとする課題(0003【0004,課題を】)【】,】)解決するための手段0005作用 できるものと認められる。すなわち,訂正前明細書の従来の技術(000【 ,発明が解決しようとする課題(0003【0004,課題を】)【】,】)解決するための手段0005作用0006発明の効果 (【】),(【】),(【022)の記載によれば,訂正前明細書記載の発明は,異常発生時に報】知装置と表示装置とを作動させて異常を知らせる場合,使用者がむやみなキー操作をしても,表示装置が異常表示作動を停止されたり,運転モードが変更されたりすることのないようにするとの目的を達成するため,異常発生時の報知装置作動中に,操作入力の制限をすることにより,報知装置の作動を停止させる操作入力と電源を遮断する操作入力以外の他の操作入力を受け付けず,表示装置を異常表示作動状態に保つ制御をする制御手段を備えるとするものである。そして,その結果,使用者がむやみなキー操作をしても,表示装置が異常表示作動を停止されたり,運転モードが変更,,されたりすることはなく運転再開時に異常による停止が繰り返されたり次の電源オン時に不所望の運転モードが再現設定されてしまったりする不具合の発生をなくすことができ,そのほか,報知装置の作動を停止させる- 24 -操作入力によって報知装置の作動を任意に停止することができ,電源を遮断する操作入力によってリセットも任意にすることができるという作用効果を奏するものである。 そうすると,訂正前明細書の【0015】ないし【0017】及び図1の記載は,実施例であり,報知装置が作動した場合における報知装置の作動を停止させる操作入力と電源を遮断する操作入力の制御について一例を示すものではあるが,本件訂正前の請求項1の記載及び訂正前明細書の従来の技術,発明が解決しようとする課題,課題を解決するための手段,作用,発 せる操作入力と電源を遮断する操作入力の制御について一例を示すものではあるが,本件訂正前の請求項1の記載及び訂正前明細書の従来の技術,発明が解決しようとする課題,課題を解決するための手段,作用,発明の効果の記載に照らせば,電源を遮断する操作入力がされたかどうかの判定が,報知装置の作動を停止させる操作がされたかどうかの判定に先行しなくても,発明の目的を達成し,作用効果を奏することができるものと認められる。したがって,訂正前明細書記載の発明は,上記の実施例に記載されたものに限定されず,電源を遮断する操作入力があったか否かの判定に先だって,報知装置の作動を停止させる操作がされたか否かの判定をするものも含まれると解される。 ウ以上によれば,訂正前明細書には「報知装置作動中に,報知装置の作,動を停止させる操作がされたか否かを判定する前に,必ず,電源を遮断する操作入力があったか否かの判定をする制御」のほか「電源を遮断する,操作入力があったか否かの判定に先だって,報知装置の作動を停止させる操作がされたか否かの判定をする制御」も含まれる。そうすると,そのような制御は含まれないことを前提として,本件訂正は,願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲を超えるものであるとする原告の主張は,失当であり,採用の限りでない。 甲1発明を主引用例とした場合の容易想到性の判断の誤り等(取消事由2,3)について原告は,審決には,甲1発明の認定の誤り,及び甲1発明を主引用例とした- 25 -場合の容易想到性の判断の誤りがあるなどと主張する(取消事由2,3。 ),,,しかし仮に甲1発明の認定について原告の主張のとおりであるとしても本件発明は,甲1発明に基づいて容易に発明することができたとはいえないから,原告の主張は採用できない。その理由は,以下の ,,,しかし仮に甲1発明の認定について原告の主張のとおりであるとしても本件発明は,甲1発明に基づいて容易に発明することができたとはいえないから,原告の主張は採用できない。その理由は,以下のとおりである。 ( )「報知操作作動中に報知装置の作動を停止させる操作入力を受け付けた 場合,報知手段の作動を停止する一方で,表示装置を異常表示状態に保つ制御をする」との構成の開示についてア甲6ないし8記載の公知技術(ア)甲6(特開昭57-176424号公報)は,発明の名称を「システム異常警報方式」とする公開特許公報であり,次のとおりの記載がある。 a「本発明は宿直室設置警報盤にプロセス及び制御装置の異常を警報。」()するシステム異常警報方式に関する1頁左下欄11ないし13行b「装置異常,プロセス異常時はその接点4が動作し警報処理部1で警報判定し操作室の監視盤2に取付た,各異常項目毎に表示する異常表示ランプ5の刻当ランプ(判決注:該当ランプ」の誤記と認めら「れる)を点灯するとともに警報ブザ6を吹鳴する・・・異常発生時。 。 は,異常表示ランプ5の項目を確認し,警報停止スイツチ7を操作して警報ブザ6の吹鳴を止め,異常を復旧したのち表示復帰スイツチ8を操作して,異常表示ランプ5を消灯する(1頁右下欄7ないし1。」8行)c「この場合,宿直員は操作室の監視盤2の警報停止スイツチ7を操作することにより完全に警報を停止でき,監視盤2の異常表示ランプ5の項目を確認できる(2頁左上欄12ないし15行)。」d第1図には,発明対象のシステム異常警報系統図が示され,第2図には,発明のシステム異常警報方式の具体回路図が示されている。 - 26 -上記の記載によれば,甲6には「警報ブザ6と異常表示ランプ5と,を備え,装置異常 のシステム異常警報系統図が示され,第2図には,発明のシステム異常警報方式の具体回路図が示されている。 - 26 -上記の記載によれば,甲6には「警報ブザ6と異常表示ランプ5と,を備え,装置異常,プロセス異常時は,異常表示ランプ5の該当ランプを点灯するとともに警報ブザ6を吹鳴し,異常発生時,運転員は警報停止スイツチ7を操作して警報ブザ6の吹鳴を止め,異常を復旧したのち表示復帰スイツチ8を操作して,異常表示ランプ5を消灯すること」。 との技術事項が記載されているものと認められる。 (イ)甲7(実公昭44-27389号公報)は,発明の名称を「集中警報装置」とする実用新案公報であり「ここでいう集中警報装置とは,,多数の計器の内どれかが警報を発したならばブザーおよび警報灯を作動させ,オペレータがその警報を確認したならば警報確認スイツチを押すことによつてブザーのみを停止させる(1頁左欄19ないし23行)。」と記載されていることから,甲7には「ブザーと警報灯を備え,多数,の計器の内どれかが警報を発したならばブザーおよび警報灯を作動させ,オペレータがその警報を確認したならば警報確認スイッチを押すことによつてブザーのみを停止させること」との技術事項が記載されて。 いるものと認められる。 (ウ)甲8(特公昭45-34061号公報)は,発明の名称を「異常表示警報装置」とする特許公報であり,次のとおりの記載がある。 「,,a本発明は多数の機器装置等を集中制御する場合において各機器装置等に異常を発生したときこれを表示し警報する異常警報装置に関するものである(1頁左欄22ないし25行)。」b「第3図において,L,L・・・・・・Lnはそれぞれ各機器即 ち,1号機,2号機・・・・・・n号機の状態を表示するランプで,各機器の停止, るものである(1頁左欄22ないし25行)。」b「第3図において,L,L・・・・・・Lnはそれぞれ各機器即 ち,1号機,2号機・・・・・・n号機の状態を表示するランプで,各機器の停止,運転,異常に応じ消灯,点灯,点滅する(1頁右欄。」2ないし5行)c「1は警報装置で例えばブザー,2は異常を確認したときブザーの- 27 -吹鳴を停止させるための警報停止用リレー,4は異常時前記ランプを点滅表示させるためにフリツカ動作をするフリツカリレーである」。 (1頁右欄12ないし16行)d「1号機に異常な事態が生じ,正常に運転されないときは,2つの接点A1bが閉路,接点A1bが開路の状態のままであるかもしくはかかる状態に変化するから,ブザー1を付勢するから警報を生じるとともに,フリツカリレー4を付勢してその接点4aの導通を断続せしめもつてランプLを点滅させる。操作員が異常を知り,ブザー停止 押釦3を閉路するとリレー2が動作してその接点2aにより自己保持しまたその接点2bの開路によりブザーを消勢する。しかし1号機に異常のあることを示すランプLの点滅動作はなお続行する(1頁 。」右欄25ないし36行)e第1図として発明の一実施例を示す回路結線図,第2図として実施例の動作を説明するための図が示されている。 上記の記載によれば,甲8には「ブザー1と異常を表示するランプ,L~nを備え,異常な事態が生じ,正常に運転されないときは,ブザ ー1を付勢し警報を生じるとともに,該当するランプを点滅させ,ブザー停止押釦3を閉路すると,ブザー1を消勢し,当該ランプの点滅動作を続行すること」との技術事項が記載されているものと認められる。 。 イ前記ア(ア)ないし(ウ)の認定によれば,甲6ないし8には,装置の異常発生時,報知装置作動中 ー1を消勢し,当該ランプの点滅動作を続行すること」との技術事項が記載されているものと認められる。 。 イ前記ア(ア)ないし(ウ)の認定によれば,甲6ないし8には,装置の異常発生時,報知装置作動中に報知装置の作動を停止させる操作入力を受け付けた場合に,報知手段の作動を停止する一方で,表示装置を異常表示状態に保つ制御をする技術事項が記載されているものと認められる。そうすると,甲6ないし8には,本件発明と甲1発明の相違点のうち「報知操作,作動中に報知装置の作動を停止させる操作入力を受付けた場合,報知手段の作動を停止する一方で,表示装置を異常表示状態に保つ制御をする」と- 28 -の構成が開示されているということができる。 ( )「異常発生時の報知装置作動中は,操作入力の制限をすることによって 報知装置の作動を停止させる操作入力と電源を遮断する操作入力以外の他の操作入力を受付けず」との構成の開示及び組み合わせについてア甲6ないし8に記載された技術事項は,前記( )イのとおりであり,報 知装置の作動を停止する操作入力を受け付けた場合の表示装置の作動状況については開示されているが,その前段階において,異常発生時の報知装置作動中に,報知装置の作動を停止する操作入力のみを受け付け,表示装置の作動を停止するなどその他の操作入力を受け付けないものか否かについては,開示されておらず,その点について示唆する記載もない。そのため,甲6ないし8は,本件発明と甲1発明の相違点の構成のうち「異常,発生時の報知装置作動中は,操作入力の制限をすることによって報知装置の作動を停止させる操作入力と電源を遮断する操作入力以外の他の操作入力を受付けず」との構成について開示し,又は示唆するものではない。 イ甲6ないし8に記載された技術事項と甲1との組み合わせにつ 装置の作動を停止させる操作入力と電源を遮断する操作入力以外の他の操作入力を受付けず」との構成について開示し,又は示唆するものではない。 イ甲6ないし8に記載された技術事項と甲1との組み合わせについて原告は,甲1記載の発明は「異常発生時の報知装置作動中は,操作入,力の制限をすることによって異常報知を停止させる操作入力等以外の他の操作入力を受付けず」との構成を備えると主張する。仮に,原告主張のとおり,甲1に,操作入力の制限をする構成が開示されていたとしても,そのような構成を含む甲1発明を基礎として,甲6ないし8記載の技術事項を組み合わせることにより,本件発明の構成に想到することが容易であるか否かを検討すると,以下のとおり,甲1発明には,甲6ないし8記載の技術事項を組み合わせることにより,本件発明に至る示唆等はないというべきである。 甲6ないし8には,装置の異常発生時,報知装置作動中に報知装置の作動を停止させる操作入力を受け付けた場合に,報知手段の作動を停止する- 29 -一方で,表示装置を異常表示状態に保つ制御をする技術事項が記載されて,,。 おりこのような技術事項は本件発明の構成の一部を成すものでもあるそして,上記技術事項においては,報知装置の作動を停止させる操作入力を受け付けても表示装置は異常表示状態に保たれ,その後,表示装置の作動を停止する操作入力を受け付けるものと解されるから,報知装置の作動を停止させる操作入力と,表示装置の作動を停止させる操作入力が別に設けられることが前提とされている。 これに対し,甲1には,報知装置の作動を停止させる操作入力とは別に表示装置の作動を停止する操作入力を設けることは記載されていないし,そのことに対する示唆もない。すなわち,甲1の21頁の「■異常報告内容」欄には「※操作間違いや,排水不良 停止させる操作入力とは別に表示装置の作動を停止する操作入力を設けることは記載されていないし,そのことに対する示唆もない。すなわち,甲1の21頁の「■異常報告内容」欄には「※操作間違いや,排水不良及び脱水不良など,洗濯機に異,常があると異常報知を行ない運転を停止しエラー表示します」との記載があり,その下の表には「異常項目「異常表示「処置「解除方法」,」,」,」,の項目が示されている。そして「解除方法」は「異常報知「エラー,,」,表示「運転停止」を平常にもどす方法であり,異常報知(報知手段)の」,作動を停止させる手段であるとともに,エラー表示(異常表示)の作動を。 ,「」停止させる手段であると認められるそのため甲1の■異常報告内容欄には,報知装置の作動を停止させる操作入力と表示装置の作動を停止する操作入力が同一である制御が記載されているものであり,それらの操作入力が別途に存在することは窺われない。そして,甲1のその余の部分を参照しても,報知装置の作動を停止させる操作入力とは別に表示装置の作動を停止する操作入力を設けることを示唆する記載はない。 また,甲6は,宿直室設置警報盤に異常を警報する異常警報方式の発明であり,甲7,8は,多数の機器の異常を監視する異常警報装置に関する,,。 発明でありいずれも甲1に記載された洗濯機とは技術分野を異にするそうすると,甲1には,報知装置の作動を停止させる操作入力とは別に- 30 -表示装置の作動を停止する操作入力を設けることは記載されておらず,その示唆もなく,また,甲1発明と甲6ないし8記載の技術事項は技術分野を異にするから,甲1発明と,甲6ないし8記載の技術事項を組み合わせることについて示唆又は動機付けがあるとは認められない。したがって,仮に原告主張のとおり, 明と甲6ないし8記載の技術事項は技術分野を異にするから,甲1発明と,甲6ないし8記載の技術事項を組み合わせることについて示唆又は動機付けがあるとは認められない。したがって,仮に原告主張のとおり,甲1に,操作入力の制限をする構成が開示されているとしても,甲1発明と,甲6ないし8記載の技術事項を組み合わせて本件発明を想到することが容易であるとはいえない。 ウ操作入力の制限をする構成の開示及び示唆甲2 5は以下のとおり本件発明と甲1発明の相違点のうち異,,,,「常発生時の報知装置作動中は,操作入力の制限をすることによって報知装置の作動を停止させる操作入力と電源を遮断する操作入力以外の他の操作」,入力を受付けずとの構成について開示し又は示唆するものではないから甲1発明に,甲2,3,5記載の技術事項,甲6ないし8記載の技術事項を組み合わせても,本件発明を想到することが容易であるとはいえない。 (ア)甲2(特公平1-166800号公報)は,発明の名称を「洗濯機の制御装置」とする公開特許公報であり,次のとおりの記載がある。 a「本発明は,水位検知手段を備えた洗濯機の制御装置に関するものである(1頁左下欄15ないし16行)。」b「本発明は,この溢水状態を早期に検知し,使用者に表示またはブザーを用いて報知することを目的とする(1頁右下欄14ないし1。」6行)c「本発明の実施例を第1図~第4図により説明する。本実施例の具体構成は第1図に示すように,水位検知手段1とこれを入力とし・・・表示手段6,ブザー7を制御する制御手段9を備えている(2頁。」左上欄17行ないし右上欄6行)d「しかしながら排水ホースが倒し忘れられた場合には・・・溢水,- 31 -状態の判別を行うものである。この情報にもとずいて,制御 段9を備えている(2頁。」左上欄17行ないし右上欄6行)d「しかしながら排水ホースが倒し忘れられた場合には・・・溢水,- 31 -状態の判別を行うものである。この情報にもとずいて,制御手段9はモータ4及び給水弁5をoffし,表示手段6またはブザー7を用いて使用者に異常を知らしめるものである。さらに,この溢水報知状態から通常の状態への復帰を行うために,洗濯蓋の開閉をすれば,制御手段9は洗濯蓋8の開閉データを取り込み,溢水報知状態を解除する(2頁右上欄11行ないし左下欄3行)。」上記の記載によれば,甲2には「ブザー7と表示手段6とを備え,,溢水状態の判別を行い,これにもとずいて表示手段6またはブザー7を用いて異常を知らせ,洗濯蓋を開閉することにより通常の状態への復帰を行う制御手段9を備えた洗濯機」という技術事項が記載されている。 ものと認められる。しかし,表示手段6またはブザー7を用いて異常を知らせている間,通常の状態へ復帰させるための洗濯蓋を開閉するとの操作入力の他に操作入力を受付けないようにしているなどの記載はなく「異常発生時の報知装置作動中は,操作入力の制限をすることによ,って報知装置の作動を停止させる操作入力と電源を遮断する操作入力以」,,外の他の操作入力を受付けずとの構成は甲2には記載されておらず示唆もされていない。 (イ)甲3は,米国特許4195500公報であり,次のとおりの記載がある。 Thepresentinventionrelatestoanautomaticwashingmachinewhicha「automaticallycarriesoutthestepsofwashing, rinsinganddehydrating ,andmorepart newhicha「automaticallycarriesoutthestepsofwashing, rinsinganddehydrating ,andmoreparticularlytoanautomaticwashingmachinewhichcanindicatetheoccurrenceofabnormaloperationinthestepsofwashing, rinsingand(1欄12ないし17行)draining.」。 (本発明は,洗濯,すすぎ,脱水の各工程を自動的に行う全自動洗濯機,特に,前記各工程における異常表示ができる全自動洗濯機に関す- 32 -るものである(訳文は審決による。以下同じ)。)。 FIG.4 showsablockdiagramofanelectriccircuit 25 whichcarriesoutb「thecontrols 1 todescribedabove. Theelectricalcircuit 25 comprises( ) ( )anLSIcentralprocessingunit 26,adrivecircuit 30,, an・・・・・・」()indicationcircuit 38, abuzzercircuit 39, ・・・4欄8ないし16行(第4図は,前記(1)から(7)の制御を行う電気回路25のブロ。 ,,ックダイアグラムを示す電気回路25はLSI中央処理装置26ドライブ回路30・・・,表示回路,ブザー回路を含む),。 IfTTthatis, waterlevelinthetub 5 doesnotreac 25はLSI中央処理装置26ドライブ回路30・・・,表示回路,ブザー回路を含む),。 IfTTthatis, waterlevelinthetub 5 doesnotreachthec「≧( predeterminedfulllevel , theabnormalindicationbytheindicationmodeX)(6欄59ないし62行)4ismadeandtheoperationisstopped.」((),洗濯槽5内の水位が所定の最終到達水位に達しないと≧ TTモードによる異常表示をし,運転を休止する)X。 上記の記載によれば,甲3には「ブザー回路39と表示回路38を,備える全自動洗濯機であって,洗濯工程において異常が発生すると異常表示を行うものにおいて,給水の異常発生時に,その異常を表示し,運転を休止する全自動洗濯機」という技術事項が記載されているものと。 認められる。しかし,異常表示が行われている間,異常表示を停止させる操作入力の他に操作入力を受付けないようにしているなどの記載はなく「異常発生時の報知装置作動中は,操作入力の制限をすることによ,って報知装置の作動を停止させる操作入力と電源を遮断する操作入力以」,,外の他の操作入力を受付けずとの構成は甲3には記載されておらず示唆もされていない。 (ウ)甲5(特開昭56-162122号公報)は,発明の名称を「印字」,。 装置付電子機器とする公開特許公報であり次のとおりの記載があるa「第1図は本発明の一実施例である印字装置付電卓をブロツク的に- 33 -示したものであり,電源容量を検出して電源容量が低下した時警告表示を行いキー入力を禁止することを可能とする(1頁右 るa「第1図は本発明の一実施例である印字装置付電卓をブロツク的に- 33 -示したものであり,電源容量を検出して電源容量が低下した時警告表示を行いキー入力を禁止することを可能とする(1頁右下欄17な。」いし20行)b「電源Bの電気容量が十分にあれば・・・CPUは何も動作しないが・・・電源Bの電気容量が低下し・・・表示部に通常の演算結果,,オーバーフローエラー等の警告表示が行なわれる。また・・・,キーボード部KBからのキー信号が禁止され,CPUに入力されない。 上記の如くして電源Bの電気容量が低下すると演算に関するすべてのキー入力が禁止され,これにより以後キー入力に基づく印字がなされないため誤印字が防げる。 フリツプフロツプF1は電源投入時のみリセツトが働くのでこのキー入力禁止状態を解除するためには一度電源スイツチPRをOFFにして,電源Bを新しい電池と交換した後再び電源スイツチPSをONすることにより,F1は“0”にリセツトされキー入力禁止状態が解除される(2頁左下欄4行ないし右下欄6行)。」上記の記載によれば,甲5には「表示部を備え,電源Bの電気容量,が低下すると,表示部に警告表示を行うとともに,キー入力を禁止状態とし,電源を交換し,再び電源スイツチをONすることにより,キー入力禁止状態を解除する印字装置付電子機器」が記載されているものと。 認められる。 ところで,本件発明は,異常発生時に,電源を遮断する操作入力以外に「報知装置の作動を停止させる操作入力」は受け付けるものの,そ,の余の操作入力を受け付けないとするものである。他方,甲5記載の技術事項は「電源Bの電気容量が低下する」ときに「キー入力を禁止状,態と」するものであるから,異常発生時に,電源の遮断以外の操作入力をおよそ受け付けないものであるそう ものである。他方,甲5記載の技術事項は「電源Bの電気容量が低下する」ときに「キー入力を禁止状,態と」するものであるから,異常発生時に,電源の遮断以外の操作入力をおよそ受け付けないものであるそうすると甲5は本件発明の異。 ,,「- 34 -常発生時の報知装置作動中は,操作入力の制限をすることによって報知装置の作動を停止させる操作入力と電源を遮断する操作入力以外の他の操作入力を受付けず」という構成が記載されているものではないし,そのことを示唆するものでもない。 エ甲6ないし8に記載された技術事項と甲4との組み合わせについて後記3のとおり,甲4発明と,甲6ないし8記載の技術事項を組み合わせることについて示唆又は動機付けがあるとは認められないから,甲1発明を主引用例とした場合,これに甲4発明,甲6ないし8に記載された技術事項を組み合わせて本件発明をすることが容易であるとはいえない。 ( )小括 これまで述べたところによれば,甲1発明を主引用例とした場合,これに甲4発明及び甲2,3,5ないし8記載の技術事項を組み合わせて当業者が容易に本件発明をすることができたということはできず,その旨の審決の判断に誤りはない。 甲4発明を主引用例とした場合の容易想到性の判断の誤り等(取消事由4,5)について原告は,審決には,甲4発明の認定の誤り,及び甲4発明を主引用例とした場合の容易想到性の判断の誤りがあるなどと主張する(取消事由4,5。 ),,,しかし仮に甲4発明の認定について原告の主張のとおりであるとしても本件発明は,甲4発明に基づいて容易に発明することができたとはいえないから,原告の主張は採用できない。その理由は,以下のとおりである。 ( )「報知操作作動中に報知装置の作動を停止させる操作入力を受け付けた 場合,報知手段 て容易に発明することができたとはいえないから,原告の主張は採用できない。その理由は,以下のとおりである。 ( )「報知操作作動中に報知装置の作動を停止させる操作入力を受け付けた 場合,報知手段の作動を停止する一方で,表示装置を異常表示状態に保つ制御をする」との構成の開示について前記2( )のとおり,甲6ないし8には,本件発明と甲4発明の相違点の うち「報知操作作動中に報知装置の作動を停止させる操作入力を受け付け,- 35 -た場合,報知手段の作動を停止する一方で,表示装置を異常表示状態に保つ制御をする」との構成が開示されているということができる。 ( )「異常発生時の報知装置作動中は,操作入力の制限をすることによって 報知装置の作動を停止させる操作入力と電源を遮断する操作入力以外の他の操作入力を受け付けず」との構成の開示及び組み合わせについてア前記2( )アのとおり,甲6ないし8は,本件発明と甲4発明の相違点 のうち「異常発生時の報知装置作動中は,操作入力の制限をすることに,よって報知装置の作動を停止させる操作入力と電源を遮断する操作入力以外の他の操作入力を受け付けず」との構成について開示し,又は示唆するものではない。 イ甲6ないし8に記載された技術事項と甲4との組み合わせについて原告は,甲4記載の発明は「異常発生時の報知装置作動中は,操作入,力の制限をすることによって異常報知を停止させる操作入力等以外の他の操作入力を受け付けない」との構成を備えると主張する。仮に,原告主張,,,のとおり甲4に操作入力の制限をする構成が開示されていたとしてもそのような構成を含む甲4発明を基礎として,甲6ないし8記載の技術事項を組み合わせることにより,本件発明の構成に想到することが容易であるか否かを検討すると,以下のとおり 構成が開示されていたとしてもそのような構成を含む甲4発明を基礎として,甲6ないし8記載の技術事項を組み合わせることにより,本件発明の構成に想到することが容易であるか否かを検討すると,以下のとおり,甲4発明には,甲6ないし8記載の技術事項を組み合わせることにより,本件発明に至る示唆等はないというべきである。その理由は,以下のとおりである。 甲4には,次の記載がある。 (ア)「本発明は,脱水時に於ける上蓋の開放動作と異常振動を共通のスイツチによつて検知する全自動洗濯機の検知方式に関する(1頁左下。」欄15ないし17行)(イ) 「第2図に於いて,マイコン(20)には,洗濯槽(3)の水位を検知する液面スイッチ(41)の検知信号,上蓋(16)の開閉に連動- 36 -してOFF-ONすると共に脱水時の異常振動検知時には瞬間的にOFFする安全スイッチ(42)の制御信号,リセット回路(43)のリセット信号が夫々入力される・・・(46)は各種の状態を使用者に報。 ,知する報知手段としてのブザーである(2頁左下欄7ないし15行)。」「,()(ウ)偏荷重に伴なう異常振動が脱水中に発生し安全スイッチ42が一時的にOFFしてそれを検知すると,駆動モータ(7)への電源をしや断し,排水弁(10)を閉じる。そして,脱水の時間を再設定し,給水して1分間ためすすぎを行ない,排水して偏荷重を修正し,脱水を再起動する。この脱水の時間の再設定回数が3回以上になると,ブザー(46)による断続音を一定時間或いはストップキー(30)が操作されるまで発生させると共に,LED(31)~(37)をストップキー(30)が操作されるまで点滅し,異常を報知する。また,再設定回数はクリアされる。そして,ストップキー(30)によつて異常報知を解除してスタートキーを操作 に,LED(31)~(37)をストップキー(30)が操作されるまで点滅し,異常を報知する。また,再設定回数はクリアされる。そして,ストップキー(30)によつて異常報知を解除してスタートキーを操作すれば,脱水起動を実行できる(4頁左下。」欄11行ないし右下欄4行)(エ)「そして,この再設定回数が2回までは1分間ためすすぎを実行して偏荷重を修正し,排水し,再び脱水行程に入いる。3回目になると,再設定回数をクリアし,LED(31)~(33)の点滅,ブザー(46)の断続鳴音により異常報知を行なう。ブザー(46)は所定時間だけ実行されるが,ストップキー(30)の操作によりLEDの点滅と共に停止する(5頁左下欄10ないし16行)。」上記(ア)ないし(エ)の記載によれば,甲4記載の発明において,ブザーの断続音とLEDの点滅は,ストップキーが操作されると,ともに停止するものである。そのため,甲4には,報知装置の作動を停止させる操作入力と表示装置の作動を停止する操作入力が同一である制御が記載されているものであり,報知装置の作動を停止する操作入力と表示装置の作動を停- 37 -止する操作入力が別途に存在することは窺われない。また,異常報知がされるのは「洗濯槽の偏荷重に伴う異常振動が脱水中に発生し,それを検,知して駆動モータへの電源の遮断等の措置をとり,脱水の時間を再設定する」という一連の制御において,脱水の時間の再設定が3回以上になった場合であるから,異常報知があった場合の異常の原因は,洗濯槽の異常振動のみであり,異常の原因が複数あるわけではない。そうすると,異常の原因が何かを示すために,報知手段の作動停止後も表示手段の作動を確保する必要はなく,表示手段の作動を確保するために,報知装置の作動を停止させる操作入力と,表示装置の作動を停 ない。そうすると,異常の原因が何かを示すために,報知手段の作動停止後も表示手段の作動を確保する必要はなく,表示手段の作動を確保するために,報知装置の作動を停止させる操作入力と,表示装置の作動を停止させる操作入力を別に設ける必要はない。 したがって,甲4発明と,甲6ないし8記載の技術事項を組み合わせることについて示唆又は動機付けがあるとは認められず,仮に原告主張のとおり,甲4に,操作入力の制限をする構成が開示されているとしても,甲4発明と,甲6ないし8記載の技術事項を組み合わせて本件発明をすることが容易であるとはいえない。 ウ操作入力の制限をする構成の開示及び示唆前記2( )ウのとおり,甲2,3,5は「異常発生時の報知装置作動中 ,は,操作入力の制限をすることによって報知装置の作動を停止させる操作入力と電源を遮断する操作入力以外の他の操作入力を受け付けず」との構成について開示し又は示唆するものではないから,甲4発明と甲2,3,5記載の技術事項,甲6ないし8記載の技術事項を組み合わせても,本件発明を想到することが容易であるとはいえない。 エ甲6ないし8に記載された技術事項と甲1との組み合わせについて前記2のとおり,甲1発明と,甲6ないし8記載の技術事項を組み合わせることについて示唆又は動機付けがあるとは認められないから,甲4発明を主引用例とした場合も,甲1発明,甲4発明,甲6ないし8に記載さ- 38 -れた技術事項を組み合わせて本件発明をすることが容易であるとはいえない。 ( )小括 これまで述べたところによれば,甲4発明を主引用例とした場合,これに甲1発明及び甲2,3,5ないし8記載の技術事項を組み合わせて当業者が容易に本件発明をすることができたということはできず,その旨の審決の判断に誤りはない。 審決の違法の有 用例とした場合,これに甲1発明及び甲2,3,5ないし8記載の技術事項を組み合わせて当業者が容易に本件発明をすることができたということはできず,その旨の審決の判断に誤りはない。 審決の違法の有無について以上によれば,甲1発明を主引用例とした場合及び甲4発明を主引用例とした場合のいずれについても,甲1発明,甲4発明及び甲2,3,5ないし8記載の技術事項に基づいて当業者が容易に本件発明をすることができたということはできず,その旨の審決の判断に誤りはない。したがって,審決には,結論に影響を及ぼす認定又は判断の誤りはなく,これを取り消すべき違法はない。 結論 よって,原告の本訴請求を棄却することとし,主文のとおり判決する。 知的財産高等裁判所第3部裁判長裁判官飯村敏明裁判官中平健- 39 -裁判官知野明

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