昭和30(オ)863 審決取消請求

裁判年月日・裁判所
昭和33年8月5日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告人指定代理人原田久の上告理由第一点について。  原判決の認定によれば、審決

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判決文本文2,099 文字)

主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告人指定代理人原田久の上告理由第一点について。  原判決の認定によれば、審決が引用した特許第一四〇一一五号(甲二号証公報) には「熔融塩電解用自焼連続電極において、上部の恒久性金属ケーシングとその下 方に互に重ねた着脱可能な支持環とを以て電極支持函を構成して電極全面を被覆し、 かつ前記ケーシングに穴を設け、これを通じ炉瓦斯を電極の上方に設けた瓦斯集収 管を経て排出されるようにして電極の酸化を防止するとともに、炉瓦斯の排出を簡 易ならしめ場所の節約を計ろうとすること」についての記載があるのに対し、本件 昭和二四年第一〇八九七号特許出願(甲一号証特許願、明細書、図面)の「特許請 求の範囲」には「恒久ケーシングの電極と合致する部分の下の電極を、炉瓦斯を蒐 集する密閉室で囲み、以て電極の裸の部分が空気の作用を受けないようにしたこと を特徴とする連続自焼電極装置」との記載があるというのであり(すなわち、右甲 二号証特許一四〇一一五号の公報には「請求の範囲」として「本文所載ノ目的ニ於 テ本文ニ詳記シ且ツ図面ニ示ス如ク上部ノ恒久性金属ケーシングト其下方ニ互ニ重 ネタル着脱可能ナル支持環トヲ以テ電極支持函ヲ構成シテ電極全面ヲ被覆シ且ツ前 記ケーシングニ孔ヲ設ケ之ヲ通シ炉瓦斯ヲ電極ノ上方ニ設ケタル瓦斯集収管ヲ経テ、 排出セシムベクナシタル熔融塩電解用自焼連続電極」との記載があるのに対し、甲 一号証の本件特許出願、明細書及び図面には「特許請求の範囲」として「本文に詳 記し且添付図面に示す様に恒久ケーシングの電極と合致する部分の下の電極を炉瓦 斯を蒐集する密閉室で囲み以て電極の裸の部分が空気の作用を受けない様にした事 を特徴とする連続自焼電極装置」との記載があるのであり)、 付図面に示す様に恒久ケーシングの電極と合致する部分の下の電極を炉瓦 斯を蒐集する密閉室で囲み以て電極の裸の部分が空気の作用を受けない様にした事 を特徴とする連続自焼電極装置」との記載があるのであり)、前者引用例と本件出 - 1 - 願との各「特許請求の範囲」を対比すれば両者に相違点があるということができる。 原判決はこの相違点がいかにして実施されるかという発明の内容について出願明細 書中の「特許請求の範囲」のみによらず、これを判断の基準としながら、明細書全 般の記載、ことにそのうちの「発明の詳細なる説明」等をも判断の資料とし、よつ て原判示のとおりの本件出願発明の新規性の判断をしたこと判文上明らかであるの で、原判決が右のような関係にある資料内容により判示のような判断をしたことは 違法とはいい難く、論旨は理由がない。  同第二点について。  論旨は、原審としては、民訴法一八六条に従い、本件昭和二四年第一〇八九七号 特許出願における「特許請求の範囲」に明示された事項に限り発明の新規性につい て判断すべきであるのに、原判決は右の範囲を逸脱し右と関係のない別個の発明に ついて判断したに止まるものであるから、申立事項について判断せず申立なき事項 について判断した違法あるものである、と主張する。けれども、原判決の認定した 本件出願にかかる発明の内容については被上告人は原審で主張していること記録上 明らかである。そして、所論「特許請求の範囲」を民訴法一八六条の意味における 当事者の申し立てた事項と解することができないこと多言を要せず、また、裁判所 が所論発明の内容について「特許請求の範囲」を基準としつつ明細書全般の記載を も資料として発明の新規性を判断しうることは前点説示のとおりであるから、原判 決には所論の違法はなく、論旨は理由がない。  同第三点について。  本件出願にかかる発明の を基準としつつ明細書全般の記載を も資料として発明の新規性を判断しうることは前点説示のとおりであるから、原判 決には所論の違法はなく、論旨は理由がない。  同第三点について。  本件出願にかかる発明の内容要旨について原審がした認定、判断に違法がないこ とは第一点で説示したとおりである。所論は右と異る見解に立ちこれを前提として、 原判決は被上告人の出願と異る発明を特許すべきものであるとしたのは被上告人の 意に反しその特許出願権の内容をほしいままに変更してこれを侵犯したもので憲法 - 2 - 二九条にも違反する、というけれども、右前提たる見解の維持すべからざることす でに説示したとおりであるから、違憲の主張その他の所論はすべて採用する ことができない。  よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと おり判決する。      最高裁判所第三小法廷          裁判長裁判官    垂   水   克   己             裁判官    島           保             裁判官    河   村   又   介 - 3 -

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