令和5年10月13日判決言渡同日原本領収裁判所書記官令和2年(ワ)第25439号損害賠償等請求事件(本訴)令和3年(ワ)第1631号損害賠償請求事件(反訴)口頭弁論終結日令和5年7月19日判決 原告(反訴被告)cことC(以下「原告」という。)同訴訟代理人弁護士甲本晃啓 被告(反訴原告) dことD(以下「被告」という。)同訴訟代理人弁護士松澤邦典 主文 1 被告は、原告に対し、314万円及びこれに対する令和2年3月14日から支 払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 被告は、別紙投稿記事目録記載第1の1ないし4及び同目録記載第2の1ないし9の各投稿をそれぞれ削除せよ。 3 原告の本訴に係るその余の請求をいずれも棄却する。 4 被告の反訴請求のうち、別紙検証画像目録記載1ないし408の各検証画像の 公表(ただし、別紙公表方法目録記載の公表方法に限る。)についての差止請求権が存在しないことの確認を求める部分及び同公表に関し損害賠償債務が存在しないことの確認を求める部分に係る訴えをいずれも却下する。 5 被告の反訴に係るその余の請求を棄却する。 6 訴訟費用は、本訴反訴を通じ、これを10分し、その1を原告の、その余を被 告の負担とする。 7 この判決は、第1項及び第2項に限り、仮に執行することができる。 事実及び理由 第1 請求 1 本訴⑴ 被告は、原告に対し、718万3000円及びこれに対する令和2年3月 14日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 ⑵ 被告は原告に対し 事実及び理由 第1 請求 1 本訴⑴ 被告は、原告に対し、718万3000円及びこれに対する令和2年3月 14日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 ⑵ 被告は原告に対し、別紙謝罪広告目録記載1の謝罪広告を、同目録記載2の条件で掲載せよ。 ⑶ 主文2項に同旨 2 反訴 ⑴ 原告は、被告に対し、1213万7864円及びこれに対する令和3年2月10日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 ⑵ 原告が名誉毀損又は著作権、著作者人格権、営業権その他の権利の侵害を理由として別紙検証画像目録記載1ないし408の各検証画像の公表(ただし、別紙公表方法目録記載の公表方法に限る。)の差止めを求める権利を有 しないことを確認する。 ⑶ 別紙検証画像目録記載1ないし408の各検証画像の公表(ただし、別紙公表方法目録記載の公表方法に限る。)に関し、被告の原告に対する名誉毀損又は著作権、著作者人格権、営業権その他の権利の侵害による損害賠償債務が存在しないことを確認する。 第2 事案の概要等 1 事案の要旨本件本訴は、イラストレーターである原告が、漫画家兼イラストレーターである被告に対し、被告が、その管理するブログ(以下「被告ブログ」という。)及びツイッター(インターネットを利用してツイートと呼ばれるメッセージ等 を投稿することができる情報ネットワーク。現在の名称は「X」であるが、以 下、名称変更の前後を問わず「ツイッター」という。)のアカウント(以下「被告アカウント」という。)において、別紙投稿記事目録記載の投稿(以下、同目録記載第1のブログ記事及び同第2のツイートを併せて「本件各投稿」という。)をしたことが、原告に対する名誉毀損又は不正競争防止法2条1項21号の 。)において、別紙投稿記事目録記載の投稿(以下、同目録記載第1のブログ記事及び同第2のツイートを併せて「本件各投稿」という。)をしたことが、原告に対する名誉毀損又は不正競争防止法2条1項21号の不正競争行為に該当するとして、民法709条に基づき、原告が被った 損害合計718万3000円(なお、原告は、後記第3、4(4)アの逸失利益の額を訂正したが、請求に反映していないため、原告主張の請求額と損害額とは一致しない。)及びこれに対する令和2年3月14日(不法行為の後の日)から支払済みまで平成29年法律第44号による改正前の民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払、民法723条又は不正競争防止法14条1項に 基づき、別紙謝罪広告目録記載の謝罪広告の掲載並びに人格権又は不正競争防止法3条1項に基づき、本件各投稿の削除を求める事案である(なお、民法に基づく各請求と不正競争防止法に基づく各請求とは選択的併合の関係にある。)。 本件反訴は、被告が、原告に対し、①原告が被告の承諾なく被告のイラストをトレースして作成したイラストを、原告自身の作品として発表等したことに より、被告の営業活動上の利益が侵害されたとして、民法709条に基づき、その被った損害合計1213万7864円及びこれに対する令和3年2月10日(反訴状送達の日の翌日)から支払済みまで前同様の年5分の割合による遅延損害金の支払を求め、②被告が、原告による上記トレースの事実を検証するために作成した別紙検証画像目録記載の検証画像(以下、同目録記載1ないし 205の検証画像を「本件旧検証画像」といい、同目録記載206ないし408の検証画像を「本件新検証画像」といい、これらを併せて「本件検証画像」という。)を公表することは、原告の名誉権、著作権、著作者人格権、営業権そ 「本件旧検証画像」といい、同目録記載206ないし408の検証画像を「本件新検証画像」といい、これらを併せて「本件検証画像」という。)を公表することは、原告の名誉権、著作権、著作者人格権、営業権その他の権利の侵害に当たらないから、これらの権利又は人格的利益に基づく原告の被告に対する本件検証画像の公表差止請求権が存在しないこと及び③こ れらの権利又は人格的利益の侵害を理由とする被告の原告に対する損害賠償債 務が存在しないことの確認を求める事案である。 2 前提事実(当事者間に争いのない事実並びに後掲証拠(以下、書証番号は特記しない限り枝番を含む。)及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実)⑴ 当事者ア原告は、「c」の名で活動するイラストレーターである。 イ被告は、「d」の名で活動する漫画家兼イラストレーターである。 ⑵ 原告及び被告の経歴等ア原告は、美術短期大学で4年間絵画や美術全般を学び、同大学を卒業後、E社において、ゲームに登場するキャラクターのデザイン、線画、彩色等を担当していたが、平成25年9月に同社を退社し、その後は個人でアニ メや乙女ゲーム(女性向けの恋愛シミュレーションゲームの総称)のキャラクターデザイン等の委託を受けるなど、イラストレーターとして活動している(原告本人)。 イ被告は、漫画家として活動するとともに、E社の親会社であるF社から委託を受け、「G」及び「H」という名称の乙女ゲームのキャラクターデ ザインを担当するなど、イラストレーターとしても活動している(乙54、被告本人)。 ⑶ 被告による検証等(乙54、被告本人)被告は、平成28年頃、E社から発表された、原告がデザインしたとされる「I」との名称の乙女ゲームのキャラクターデザインを見て、被告が「H」 被告本人)。 ⑶ 被告による検証等(乙54、被告本人)被告は、平成28年頃、E社から発表された、原告がデザインしたとされる「I」との名称の乙女ゲームのキャラクターデザインを見て、被告が「H」 のために作成したイラストを原告がトレース(既存の絵をなぞって写し取る手法により、新たな絵を作成すること)しているのではないかと考え、F社に苦情を述べたが、既に原告はE社から退社していたため、原告に対する聴取等はされなかった。 また、被告は、平成31年1月25日、他のゲーム会社から、原告がデザ インしたとされる「J」との名称の乙女ゲームのキャラクターデザインが発 表されたことを受け、被告が作成したイラストが原告によって再度トレースされていると考え、原告がこれまで発表してきた別紙原告イラスト目録記載1ないし205のイラスト(以下、これらを総称して「原告イラスト」という。)と被告が作成又は発表してきた別紙被告イラスト目録記載1ないし262のイラスト(以下、これらを総称して「被告イラスト」という。)を重 ね合わせる等によりトレースの有無を検証し、この検証の過程において本件旧検証画像を含む300点以上の検証画像が作成された。 ⑷ F社と被告との面談(甲33の1、48、証人K、被告本人)被告は、平成31年4月25日、F社の従業員であって被告の担当者であるLに対し、原告に被告イラストがトレースされていること及び今後はF社 からの取引の依頼を受けられないことを被告のファンに公表する旨をメールした。 上記メールを受けて、F社の代表取締役であるK、同社の取締役のM、L及び同社の弁護士であるN弁護士は、同月26日、被告及び被告代理人と面会した。同面会において、N弁護士は、被告の主張によれば原告が被告イラ ストをトレ 代表取締役であるK、同社の取締役のM、L及び同社の弁護士であるN弁護士は、同月26日、被告及び被告代理人と面会した。同面会において、N弁護士は、被告の主張によれば原告が被告イラ ストをトレースして作成したとされる原告イラストのデータのプロパティ画面に記載された作成日時の記載(以下「タイムスタンプ」という。)に照らすと、同原告イラストは同被告イラストよりも先に完成していることが分かる旨を説明したが、被告がその説明に納得することはなかった。 ⑸ 被告による本件記事①及び②並びに本件ツイート①の投稿(甲11の1、 11の2、22の1)被告は、被告ブログにおいて、令和元年6月7日に本件記事①を、同年9月29日に本件記事②及び本件ツイート①を、それぞれ投稿し、被告がそれまで4年間にわたり「迷惑行為」を受けていたこと、そのため、被告はイラストレーターとしての活動を控えようとしていることを公表した。 ⑹ 本件実演会の実施(甲8、9、原告本人、被告本人) 被告は、原告に直接連絡をとり、令和元年10月23日、原告代理人事務所において実演会(以下「本件実演会」という。)を開催した。本件実演会は、原告が、原告自身がそれまでに発表したキャラクターの中から被告が指定したものを、被告が指定した構図及び表情で描く方法により、行われた。 ⑺ 被告による本件記事③の投稿(甲11の3) 被告は、令和元年12月28日、被告ブログにおいて、「O」と題する本件記事③を投稿した。本件記事③には、被告が、4年間にわたり被告イラストに「フリーライド行為」を行ってきた第三者を呼び出し、同人の弁護士と共に本件実演会を実施したこと、本件実演会は、被告が同第三者に表情やポーズ等を指定し、同第三者がその指定に従ったイラストを描く方法により行 リーライド行為」を行ってきた第三者を呼び出し、同人の弁護士と共に本件実演会を実施したこと、本件実演会は、被告が同第三者に表情やポーズ等を指定し、同第三者がその指定に従ったイラストを描く方法により行 われたこと、被告は、被告の上記指定内容を記載した紙に、「謝罪するならば、公表はしないと約束できる」、「あくまでトレースを認めず、技量の証明をするのであれば、イラストレーターとして当然備えているべき最低限の技量があることをお示しください。」と記載し、これを同第三者に渡したこと、同第三者が実演により描いた絵は、同第三者が「4年の間発表している絵と は全く別人の描く拙い絵」で、「これまで世間に発表されている絵を描いた者の技量とは言い難いもの」であったこと、被告は、本件実演会終了後、同第三者に対し、被告が作成した、本件旧検証画像を含む「300点におよぶトレスコラージュの検証画像」を公開すると述べたこと、本件実演会を機に、被告への「4年に及ぶ寄生」を止めさせることができたこと、ただし、「ト レス差分で作画するのを止め」たわけではなく、他のイラストレーターにターゲットを変えただけであったことなどが記載されていた。 ⑻ 被告によるその他の投稿(甲22の2ないし9、弁論の全趣旨)被告は、被告アカウントにおいて、令和元年12月30日に本件ツイート②を、令和2年2月4日に本件ツイート③を、同年3月(日にちは省略)に 本件ツイート④ないし⑨を、被告ブログにおいて、同年10月31日に本件 記事④を、それぞれ投稿し、被告が前記⑸の第三者から受けた迷惑行為についてコメントした。被告は、これらのツイートのうち、本件ツイート④及び⑤において、令和2年3月(日にちは省略)は、「≪過去の大量モヤモヤが丸ごと詰まった製品≫が放流された」 者から受けた迷惑行為についてコメントした。被告は、これらのツイートのうち、本件ツイート④及び⑤において、令和2年3月(日にちは省略)は、「≪過去の大量モヤモヤが丸ごと詰まった製品≫が放流された」、「節目の日」であること、本件ツイート⑥において、前記⑸の「第三者」が、被告が作成したキャラクターである 「P」の顔をトレースして作成したイラストを、アイコンとして使用していること、本件ツイート⑦において、前記⑺の第三者のイニシャルが「(イニシャルは省略)」であることを公表した。 ⑼ 原告の投稿(乙6の2、6の3)原告は、令和2年4月2日、自身が管理するツイッターのアカウント(以 下「原告アカウント」という。)において、「d氏よりトレースを指摘された件で、弁護士より正式にリリースをお出しさせていただきます。」と投稿し、前記⑻の「(イニシャルは省略)」が自身のことを指している旨を公表した。 3 争点⑴ 本訴請求について ア名誉毀損の成否(争点1)イ違法性阻却事由又は責任阻却事由の有無(争点2)ウ不正競争行為(不正競争防止法2条1項21号)該当性(争点3)エ原告の損害の発生の有無及び損害額(争点4)オ本件各投稿削除及び謝罪広告の必要性の有無(争点5) ⑵ 反訴請求についてア確認の利益の有無(争点6)イ不法行為の成否(争点7)ウ被告の損害の発生の有無及び損害額(争点8) 4 争点に関する当事者の主張 ⑴ 争点1(名誉毀損の成否)について (原告の主張)ア本件各投稿における事実の摘示について本件各投稿を見た読者は、通常、特定の第三者が、被告イラス ⑴ 争点1(名誉毀損の成否)について (原告の主張)ア本件各投稿における事実の摘示について本件各投稿を見た読者は、通常、特定の第三者が、被告イラストを「トレパク」したとの事実を摘示しているものと理解する。そして、「トレパク」とは、「なぞって写す」という意味の「トレース」と、盗むことを意 味する「パクリ」を組み合わせた造語であることからすると、単に「なぞって写す」という意味の「トレース」よりもより悪質で、著作権侵害となる違法性のある「トレース」を意味しているといえる。したがって、本件各投稿は、特定の第三者が、違法性のある盗作・剽窃を繰り返していたという事実を摘示したものと解すべきである。 仮に上記主張が認められないとしても、本件各投稿の読者は、遅くとも本件記事③が投稿された令和元年12月28日には、特定の第三者が被告イラストを無断でトレースしているとの事実を摘示していると理解するといえる。すなわち、被告は、本件記事①及び②並びに本件ツイート①において、被告が特定の第三者から迷惑行為を受けているとの事実を 指摘し、本件記事③において、「迷惑行為」の正体について明らかにすると宣言した後に、上記第三者が「フリーライド行為(私の絵を使用して偽装作画)」、「トレース」、「素材(トレスガイドライン)を使用」、「他人の絵をバラバラにして繋げ」る、「トレス差分で作画する」、「他人の作品を使ってフリーライド」等していた旨を投稿し、上記「迷惑行為」は、 具体的には被告イラストを素材とし、これを分解して組み合わせるなどしてトレースし、被告イラストにフリーライドする行為であることを明らかにしたといえる。 イ同定可能性について被告は、本件記事③において 素材とし、これを分解して組み合わせるなどしてトレースし、被告イラストにフリーライドする行為であることを明らかにしたといえる。 イ同定可能性について被告は、本件記事③において、被告イラストをトレースした特定の第三 者に対し、本件実演会の題目を指示する際、「イラストレーターとして当 然備えているべき最低限の技量があることをお示しください」との注意書きをしたこと及び「商業的納品タイミングと雑誌やネット公開タイミングのタイムラグで10月23日前に描いたであろうもの数点のトレスに関しては、もうカウントし」ないことを投稿しているから、一般読者は、同第三者が商業イラストレーターであると理解できる。また、被告 は、本件ツイート④において、「昨日は例の件に関して、とある節目の日」と記載し、「迷惑行為」について何か節目となる出来事があったことが理解できる投稿をした上で、本件ツイート⑤において、「昨日の節目は、《過去の大量モヤモヤが丸ごと詰まった製品》が放流された」、「迷惑行為はやめてもらえない」と投稿し、令和2年3月(日にちは省略)に上 記商業イラストレーターが被告イラストをトレースして作成した大量のイラストを含む製品が発売されたことを明らかにし、本件ツイート⑦において、「(イニシャルは省略)さん」と記載し、トレースを行っている者のイニシャルが「(イニシャルは省略)」であることを明らかにした。 そして、同月(日にちは省略)には、原告がキャラクターデザイン等に 関与した市販ゲームソフトである「IforNintendoSwitch」が発売されていたこと、原告の活動名が「c」であり、イニシャルが(イニシャルは省略)であることに照らすと、乙女ゲームのイラストに興味がある者であれば、「(イニ orNintendoSwitch」が発売されていたこと、原告の活動名が「c」であり、イニシャルが(イニシャルは省略)であることに照らすと、乙女ゲームのイラストに興味がある者であれば、「(イニシャルは省略)」は、原告のことであると特定可能であったといえる。実際に、掲示板「5ちゃんねる」 やツイッターでは、「(イニシャルは省略)」は原告のことであると特定されていることからも、同定可能性はあったと認められる。 ウ原告の社会的評価の低下について前記ア、イのとおり、被告は、本件各投稿により、原告が被告イラストを違法にトレースして原告イラストを作成したとの事実を摘示している ところ、同事実の摘示は、イラストレーターとしての価値の根幹である 作品のオリジナリティーに関わる部分について、原告が他人の作品にフリーライドして創作活動をするような人物であるとの印象や原告が著作権侵害その他の違法な行為をしているとの疑念を一般読者に抱かせることから、原告の社会的評価を低下させるに足るものであり、名誉毀損が成立する。 (被告の主張)ア本件各投稿における事実の摘示について本件各投稿は、被告の意見又は論評を内容としているにすぎず、事実の摘示を含むものではない。仮に事実の摘示を含むものであったとしても、被告は、「トレパク」という言葉を一切使っていないのであるから、原告 が「トレパク」をしたとの趣旨の事実の摘示を含むものではない。 そして、トレースとは、既存の絵をなぞって写し取る手法により、新たな絵を作成することをいうのであり、本件各投稿は、原告が、このような意味でのトレースをしたという事実を摘示しているにすぎない。 イ同定可能性がないことについて 取る手法により、新たな絵を作成することをいうのであり、本件各投稿は、原告が、このような意味でのトレースをしたという事実を摘示しているにすぎない。 イ同定可能性がないことについて 被告は、本件ツイート⑤において、「昨日の節目は、《過去の大量モヤモヤが丸ごと詰まった製品》が放流された」と投稿したにすぎず、「製品」が乙女ゲームに関連する作品であるとは特定されていない。また、「放流」の意味が発売であるとは限らず、販促イベントを意味する可能性もある。 さらに、「(イニシャルは省略)」というイニシャルだけでは原告を特定す ることは不可能である。すなわち、被告は元々漫画家として著名であり、活動の幅を広げる一環として乙女ゲームに原画を提供したにすぎないのであるから、乙女ゲームのイラストに限らず、様々なジャンルのイラストレーターが被告イラストをトレースする可能性がある。その他、被告において原告を特定することができるような内容の投稿は行っていない。 また、現在、「(イニシャルは省略)」が原告であると特定されていたと しても、一般人が原告を特定できるに至ったのは、令和2年4月2日に、原告が、5万人以上のフォロワーがいる原告アカウントで、「(イニシャルは省略)」が原告であると名乗り出た時点以降である。 したがって、本件各投稿から「(イニシャルは省略)」が原告であるとの同定可能性は生じていない。 ウ原告の社会的評価は低下していないこと原告は、E社の社員であった頃から、常習的に他人の作品をトレースしていた。これに気付いた一般消費者は、平成25年頃から、原告について、「トレパクしかできない」、「まともそうに見える絵は全てトレパク」、「トレサーで、人体のバランスおかしい、 他人の作品をトレースしていた。これに気付いた一般消費者は、平成25年頃から、原告について、「トレパクしかできない」、「まともそうに見える絵は全てトレパク」、「トレサーで、人体のバランスおかしい、スチルはおかめ顔か爬虫類」、「トレ スや絵柄パク、人体崩壊までして売れたかったのか」などとインターネット上でコメントしており、原告はトレースをする人物であるとの社会的評価が既に存在していた。したがって、本件各投稿により、原告の社会的評価が低下したわけではない。 ⑵ 争点2(違法性阻却事由又は責任阻却事由の有無)について (被告の主張)ア意見又は論評であることを前提とした違法性阻却事由について仮に本件各投稿により原告の社会的評価が低下したとしても、原告がトレースをしたか否かは証拠により立証することができないから、本件各投稿は、画力のない原告が、被告イラストをトレースした可能性につ いて論じたものにすぎず、被告の意見又は論評を述べたものである。 そして、上記意見又は論評には公共性又は公益目的が認められ、本件検証画像の内容及び本件実演会の結果から、その前提となる事実には真実性も認められる。 また、本件各投稿の内容は、原告の名前を伏せて行われており、原告 に対する人身攻撃に及ぶような内容ではなく、被告が認識・経験した事 実と感想を述べるものにすぎないから、意見又は論評としての域を逸脱したものではない。 イ事実の摘示であることを前提とした違法性阻却事由について(ア) 本件各投稿内容が、原告主張のとおり、原告が被告イラストをトレースして原告イラストを作成した事実を摘示するものであったとしても、 本件各投稿の内容には公共性及び公益目的が認められ、同事実は重 ) 本件各投稿内容が、原告主張のとおり、原告が被告イラストをトレースして原告イラストを作成した事実を摘示するものであったとしても、 本件各投稿の内容には公共性及び公益目的が認められ、同事実は重要な部分において真実であるから違法性阻却事由があるといえる。 東京造形大学教授Q氏の意見書にあるとおり、原告が被告イラストをトレースしたかどうかを検証するに際しては、①線の重なりに着目した検証方法、②作家の個性に着目した検証方法及び③作家の画力に着目し た検証方法が考えられる。 まず、①について、本件検証画像から、原告が被告イラストをトレースして原告イラストを作成したことがわかる。原告は、被告イラストをスキャンした上で、イラスト制作に使用されるソフトウェアを用いて、下層のレイヤーに被告イラストを入れ、人体のパーツや人の顔の線画を 作成し、それに色を塗って完成させるという手法でトレースをしているものと思われた。そこで、被告は、原告イラストと被告イラストをスキャンしてデータ化した上で、原告イラストを赤色、被告イラストを青色にして重ね合わせ、線の重なりを検証したところ、本件旧検証画像を含む300点以上の検証画像について、線の重なりが認められた。その結 果をまとめたものは、別紙原告イラスト目録記載のとおりであり、原告は、同目録「トレース元」欄記載の被告イラスト(被告イラストの番号は、別紙被告イラスト目録記載の番号に対応する。)をトレースし、同目録「タイトル(シリーズ名、納品種別、キャラクター名等)」欄記載の原告イラストを作成した。また、本件訴訟開始後、新たな検証を行っ たところ、本件新検証画像においても、多くの線の重なりが認められた。 本件新検証画像においては、トレースの起点と推測される線の重なりに黄色のドッ 、本件訴訟開始後、新たな検証を行っ たところ、本件新検証画像においても、多くの線の重なりが認められた。 本件新検証画像においては、トレースの起点と推測される線の重なりに黄色のドットを、そこから離れた位置に認められる線の重なりに緑色のドットを、それぞれ打って、検証を行っており、多くの検証画像において、このような黄色と緑色のドットを確認することができる。離れた2点の位置において偶然線が重なる可能性は低いから、経験則上、トレー スの事実が強く疑われるといえる。二次元の平面において人物の絵を描く場合には、無限の自由度があるにもかかわらず、多数の線が重なっていることからすると、①の線の重なりに着目した検証方法のみによっても、原告が被告イラストをトレースしたことが認められる。 また、②について、原告の絵柄は、平成27年の春から夏頃に急変し ているところ、これは原告が被告イラストのトレースを開始したと被告が主張する時期と符合する。したがって、②の作家の個性に着目した検証方法からも、原告が被告イラストをトレースして自らの作品を作成したといえる。 さらに、③について、本件実演会の結果は散々なものであり、原告は 「人体崩壊」した絵しか描くことができなかった。すなわち、原告が本件実演会で描いたイラストのうち、顔面のイラストについては、頭部の角度により変化するはずの顔面のパーツの見え方の変化が乏しく、両目が同一平面上にあるように見え、アオリ(下から見上げる角度での作画)でもフカン(上から見下ろす角度での作画)でも、つむじの位置が全く 同じ位置にあるという素人同然の実演結果であった。また、原告が過去に作成したキャラクターであるにもかかわらず、アオリの作画の人物とフカンの作画の人物は同一人物に見えないという致命的な欠 全く 同じ位置にあるという素人同然の実演結果であった。また、原告が過去に作成したキャラクターであるにもかかわらず、アオリの作画の人物とフカンの作画の人物は同一人物に見えないという致命的な欠陥も明らかになった。その他にも、キャラクターの顔面を左下から見たアオリの作画で、右目が鼻筋に隠れていない、顎下が見えない扁平な顔面に無理や りアオリに見せるための歪な鼻の角度の調整のせいで、フカンと比較し て鼻の高さが明らかに違う、表情変化も乏しく、フカンの作画については怒りの表情であることが一見して読み取れず、原告の過去の発表作に見られるような豊かな表情の表現力は微塵も見られないなどの問題があった。全身のイラストについては、あるべきはずの骨盤がなく、右足が脇腹から生えており、左腕の屈曲も不自然で、原告が人体の構造を理解 していないことは明らかであった。したがって、③作家の画力に着目した検証方法からも、原告が被告イラストをトレースしたといえる。 以上によれば、仮に本件各投稿が事実の摘示を含むものであったとしても、摘示された事実は重要な部分において真実であるといえる。 (イ) 原告は、原告イラストのうち、別紙原告イラスト目録に①緑色で着色 したもの(以下、「原告イラスト(緑色)」といい、同目録「トレース元」欄記載の被告イラストのうち、同目録に緑色で着色したものを「被告イラスト(緑色)」という。)については、その成立時期が別紙原告イラスト目録「原告イラスト成立時期ラフ/線画」欄記載のとおりであり、原告イラストが被告イラストより先に作成されていること、②橙色で着 色されたものについては、原告が被告イラストを入手し、被告イラストをトレースして作成する可能性がなかったものであると主張する。 しかし、上記①につい トより先に作成されていること、②橙色で着 色されたものについては、原告が被告イラストを入手し、被告イラストをトレースして作成する可能性がなかったものであると主張する。 しかし、上記①について、原告は、原告イラストのタイムスタンプをその主張の主な根拠としているところ、タイムスタンプは、パソコンの「日付と時刻」に連動し、事後的に操作できるものであるから、原告イ ラストが被告イラストより先に成立したことを裏付けるとはいえない。 その他の証拠も、全て事後的に偽造することが可能であり、信用することはできない。 また、上記②について、被告は、F社に対し、別紙原告イラスト目録「F社納品日」欄に年月日の記載がある同目録「トレース元」欄記載の 被告イラストを、オンラインストレージシステムである「Prosel f」(以下「プロセルフ」という。)にアップロードすることにより納品したものであるところ、原告は、F社の子会社であるE社の社員であったから、同納品日以降は、プロセルフに自由にアクセスすることにより被告イラストを入手することができたし、原告がE社を退社した後も、原告を担当するスタッフを通じて、被告イラストを入手することは可能 であった。 したがって、原告は、原告イラストを作成する前に被告イラストを入手し、原告イラストを作成することが可能であったといえる。 ウ真実であると信じた相当の理由について前記イの事実関係に基づくと、被告が、原告が被告イラストをトレー スしたことについて、真実であると信じた相当な理由があるといえる。 エ小括以上によれば、本件各投稿には違法性阻却事由又は責任阻却事由があると認められる。 (原告の主張) ア本件各投稿において摘示された事実 理由があるといえる。 エ小括以上によれば、本件各投稿には違法性阻却事由又は責任阻却事由があると認められる。 (原告の主張) ア本件各投稿において摘示された事実は重要な部分において真実であるとはいえないことについて(ア) 線の重なりについて被告は、原告イラストと被告イラストに線の重なりが認められることを根拠に、原告が被告イラストをトレースして原告イラストを作成 したと主張する。 しかし、人の顔や体のイラストは、基本的に人間の骨格に基づいて描かれるもので、かつ、人の骨格はほぼ同じであるので、構図を決めた段階で、人の顔や体のパーツの配置や輪郭線は自ずと決まる。例えば、顔のイラストが人の顔らしく見えるのは、骨格及び全体認識に基 づくものであり、人の顔のイラストは、ある程度のルールに従って描 かれるものであるから、同じ構図、表情であれば線が重なってしまうことは不可避である。 また、一方の絵を下絵にして線を移すトレースが介在していた場合、同じ構図・表情・ポーズであれば多数の一致点を見出せるはずだが、それが部分的に数えるほどであるということは、むしろトレースが介 在していないことを裏付けるものである。 さらに、原告が活躍しているイラストジャンルは、「乙女絵」と呼ばれるジャンルであり、女性向けの「イケメン」を描くイラストであるところ、このようなイケメンの描き方は、「イケメンの描き方:カッコ良い顔のイラストを描く方法」というウェブ上のイラスト講座等によ り、広く流通している。このように特定のジャンルに限ると、更に表現の幅やプロポーションの選択の幅は狭くなる。 実際にも、上記「イケメンの描き方:カッコ良い顔のイラスト 講座等によ り、広く流通している。このように特定のジャンルに限ると、更に表現の幅やプロポーションの選択の幅は狭くなる。 実際にも、上記「イケメンの描き方:カッコ良い顔のイラストを描く方法」で挙げられているサンプルと原告イラスト及び被告イラストとをそれぞれ比較すると、いずれも線が重なる。また、同じ「乙女絵」 と呼ばれるジャンルで活躍するイラストレーターの絵同士を重ね合わせると、輪郭やプロポーションが類似し、線の重なりも多数見られる。 以上によれば、線の部分的な一致が生じることをもって、トレースの事実を推認することはできないといえる。 (イ) 本件検証画像はトレースの根拠足り得ないこと 原告イラストと被告イラストは、ほぼ重なり合いがないものであるにもかかわらず、被告は、これらのイラストを部分的に切り貼り、拡大縮小、反転等することにより、無理やり両イラストを重ね合わせている。また、被告は、本件検証画像を作成するに当たって、縦横比の変更はしていないなどと主張していたが、本件新検証画像の中には、 縦横比が変更されているものが含まれている。 このように、本件検証画像は恣意的に作成されており、原告イラストと被告イラストの線が重なることの根拠となり得ない。 (ウ) 原告による被告イラストの入手可能性について別紙原告イラスト目録「トレース元」欄記載の被告イラストが、同目録「F社納品日」欄記載の日時において、プロセルフにアップロー ドされたことを前提とすると、原告イラスト(緑色)は、同目録「原告イラスト成立時期ラフ/線画」欄記載の年月日に成立しているから、原告イラストは、被告イラストよりも先に成立したといえる。上記原告イラス れたことを前提とすると、原告イラスト(緑色)は、同目録「原告イラスト成立時期ラフ/線画」欄記載の年月日に成立しているから、原告イラストは、被告イラストよりも先に成立したといえる。上記原告イラストの成立日時は、同原告イラストのタイムスタンプ等により立証されている。 また、原告イラスト目録「トレース元」欄記載の被告イラストのうち、橙色で着色されているもの(以下「被告イラスト(橙色)」という。)は、F社及びE社の内部資料として利用されているにとどまり、一般に公開されていないものであり、原告が入手する可能性がないものであった。すなわち、F社及びE社においては、プロセルフが利用 されており、被告は、このプロセルフにアップロードすることにより、被告イラストを納品していた。そして、F社及びE社においては、プロセルフにおいて、プロジェクトごとにフォルダが作成され、各フォルダへのアクセス権限は、プロジェクトの関係者のみに付与されることになっていた。したがって、F社の社員ではなく、かつ、被告が関 与するプロジェクトに関係のない原告は、被告イラストがアップロードされたフォルダへのアクセス権限がなく、被告イラストを入手することはできなかった。 このように、原告が入手する可能性のなかった被告イラストについても、被告は、原告イラストとの線の重なりがあると主張しており、 本件検証画像を根拠としたトレースの事実の主張が合理性を描いたも のであることは明らかである。 イ真実であると信じた相当の理由がないこと安易にトレースの事実を指摘することは、指摘を受けたイラストレーターの社会的信用に関わる重大な問題であり、社会的信用を失わせるものであるから、反対事実の可能性を慎重に検討しなけ ないこと安易にトレースの事実を指摘することは、指摘を受けたイラストレーターの社会的信用に関わる重大な問題であり、社会的信用を失わせるものであるから、反対事実の可能性を慎重に検討しなければならない。し かし、前記アのとおり、被告は、原告が被告イラストをトレースして原告イラストを作成したかどうかについて、精緻に検証をしたわけではなく、本件検証画像は、恣意的に作成されたものであった。また、被告は、F社の代理人であるN弁護士から原告イラストの成立が被告イラストの成立よりも前であることについて合理的な反論を受けた際に、上記検証 が適正さを欠くことに気付くことは可能であった。 以上のことから、被告において、原告が被告イラストをトレースして原告イラストを作成したとの事実を真実であると信じたことに相当の理由はなく、被告に故意又は過失が認められる。 ウ小括 以上によれば、本件各投稿に違法性阻却事由又は責任阻却事由があるとは認められない。 ⑶ 争点3(不正競争行為(不正競争防止法2条1項21号)該当性)について(原告の主張) 原告と被告は、いずれも、若年層の女性向けのアニメやラノベ、乙女ゲームにおけるキャラクターデザインやイラスト制作を扱っている。現に被告はF社から「G」という乙女ゲームのキャラクターデザインを受託しており、原告と被告は、同一の取引先から同種の業務を委託される同業者であった。 そのため原告と被告は「競争関係」にある。 また、本件各投稿により、原告を特定することが可能であることは前記⑴ (原告の主張)イのとおりであるから、原告は「他人」に該当する。 そして、被告は、本件各投稿により、原告が被告イラストをトレースして原告イラストを作成したという事実をインターネット上で (原告の主張)イのとおりであるから、原告は「他人」に該当する。 そして、被告は、本件各投稿により、原告が被告イラストをトレースして原告イラストを作成したという事実をインターネット上で公表しているところ、同事実は原告のイラストレーターとしての信用を害するものであり、また、前記⑵(原告の主張)記載のとおり、上記事実は虚偽であるから、「営 業上の信用を害する虚偽の事実を告知し、又は流布」したといえる。 したがって、被告による本件各投稿は、不正競争防止法2条1項21号の不正競争行為に該当する。 (被告の主張)原告は、E社からゲームのキャラクターデザイン等のイラスト制作を請け 負っているのに対し、被告は、漫画家として著名であり、小説イラストのキャラクターデザインなども手掛ける中、F社の依頼を受けてゲームのキャラクターデザインを担当したにすぎないし、原告と被告とではファンの年代も異なる。したがって、原告と被告とでは取引先も作品の需要者も異なるといえ、両者は「競争関係」にない。 また、前記⑴(被告の主張)イのとおり、本件各投稿において言及されている「(イニシャルは省略)」が原告であると同定することはできないから、原告は「他人」にも該当しない。 さらに、前記⑵(被告の主張)のとおり、原告が被告イラストをトレースして原告イラストを作成したことは虚偽ではないから、「虚偽の事実を告知 し、又は流布」したともいえない。 したがって、被告による本件各投稿は、不正競争防止法2条1項21号の不正競争行為には該当しない。 ⑷ 争点4(原告の損害の発生の有無及び損害額)について(原告の主張) ア逸失利益について 原告は、令和2年 の不正競争行為には該当しない。 ⑷ 争点4(原告の損害の発生の有無及び損害額)について(原告の主張) ア逸失利益について 原告は、令和2年2月初旬及び3月初旬に2件のイラスト制作の依頼を受けていたが、同月(日にちは省略)に本件ツイート④ないし⑨が投稿され、本件各投稿において言及されている、被告に迷惑行為をしている第三者が原告であると同定することが可能となったことから、同年4月頃、上記2件のイラスト制作の依頼をキャンセルされ、受注を失った。 上記依頼のうち、1件の依頼者(以下「依頼者A」という。)は、キャンセルの理由について、「dさんの件を受けてネット上で憶測が飛び交っている状態に懸念した」と説明し、もう1件の依頼者(以下「依頼者B」という。)は、「今回の騒動が現時点でどのように着地するか不明」、「影響が出ることが懸念されるため」と説明していることから、上記キャンセル は、いずれも、本件各投稿による原告の社会的評価の低下又は営業上の信用の毀損によるものであることが明確である。 そして、依頼者Aからは、イラスト1点当たり5万円で、合計6点のイラストの作成依頼を受けていたから、原告が喪失した利益は30万円となり、依頼者Bからは、イラスト1点当たり28万円で、合計2点のイラス トの作成依頼を受けていたから、原告が喪失した利益は56万円となる。 そして、これらの事実から、本件各投稿により、原告に風評被害が生じていたことが強く推認され、原告が本来得られたはずの将来の受注による利益が上記合計86万円の5倍は下らないと認められる。 以上によれば、原告の逸失利益は430万円を下らないが、本件では、 その一部請求として、172万円のみを請求する。 イ精神的損害 利益が上記合計86万円の5倍は下らないと認められる。 以上によれば、原告の逸失利益は430万円を下らないが、本件では、 その一部請求として、172万円のみを請求する。 イ精神的損害について本件各投稿による社会的評価の低下又は営業上の信用の毀損は、原告のイラストレーターとしての職業生命の根幹に関わる問題であり、原告が被った精神的損害は500万円を下らない。 ウ弁護士費用 原告が被った弁護士費用相当額の損害額は、65万3000円である。 エ小括以上によれば、718万3000円が原告の損害額となる。 (被告の主張)ア逸失利益について 原告が逸失利益立証のために提出するメールは、送信者情報が黒塗りされており、委託者とされる会社を特定することはできないし、具体的な案件情報も不明である。相互のメールの送信者の同一性すら確認できない。 損害の立証資料を黒塗りする合理的な理由も見当たらない。 以上によれば、上記のメールによって、真実原告が本件各投稿による社 会的評価の低下を理由として受注を逃したものと認めることはできないというべきである。 また、前記⑴(被告の主張)のとおり、本件各投稿に同定可能性はなかったにもかかわらず、原告が自ら名乗り出たことにより、本件各投稿の「(イニシャルは省略)」が原告であると特定されるに至ったものであり、 原告の主張する受注の喪失は原告自身の行動に起因するものであるから、本件各投稿と受注の喪失との間に相当因果関係はない。 よって、原告の主張する逸失利益を認めることは相当ではない。 イ精神的損害について前記⑴(被告の主張)ウ記載のとおり 件各投稿と受注の喪失との間に相当因果関係はない。 よって、原告の主張する逸失利益を認めることは相当ではない。 イ精神的損害について前記⑴(被告の主張)ウ記載のとおり、原告には、平成25年頃からト レース疑惑があり、本件各投稿により原告の社会的評価が低下したわけではなく、本件各投稿と損害との間に因果関係はない。 また、原告は、現在においても、本件各投稿前から原告と取引があったR社との間で取引を継続しており、その他の原告の新作も次々と発表されている。 以上によれば、原告に精神的損害は発生していない。 ⑸ 争点5(本件各投稿削除及び謝罪広告の必要性の有無)について(原告の主張)令和2年3月(日にちは省略)より前にされた本件記事①ないし③及び本件ツイート①ないし③の投稿は、それぞれ同定可能性を個別には満たしていないものの、本件各投稿は、一個の意思に基づいて一体として被告が投稿し たものであること、被告自身がこれら投稿を「モーメント」機能で一体に見えるようにしていたことからすると、現在において、本件ツイート④ないし⑨のみを削除しても、原告の人格的利益の回復を十分はかることはできない。 したがって、全ての投稿を一体と捉えて、一括して削除することが認められるべきである。 また、本件各投稿により、取引先からの取引の中断及び一般消費者における原告イラストの不買運動まで生じていることを踏まえると、被告による謝罪の公表がない限り、原告の信用や名誉の回復を図ることは困難である。したがって、謝罪広告の必要性も認められる。 (被告の主張) 争う。前記⑴(被告の主張)記載のとおり、原告の名誉、信用等は毀損されておらず、本件各投稿の削除の必要は認められないし、謝罪広 って、謝罪広告の必要性も認められる。 (被告の主張) 争う。前記⑴(被告の主張)記載のとおり、原告の名誉、信用等は毀損されておらず、本件各投稿の削除の必要は認められないし、謝罪広告の必要性もない。 ⑹ 争点6(確認の利益の有無)について(被告の主張) 原告は、本件各投稿により名誉を毀損されたとして、被告に対し、損害賠償請求をしている。また、原告は、本件実演会後、横浜地方裁判所に本件旧検証画像を含む検証画像の公表の差止めを求める仮処分の申立てを行った。 その後、横浜地方裁判所への申立ては取り下げられ、東京地方裁判所に同様の申立てがされた。 これらの事実から、被告が本件検証画像を公表した場合には、原告が本件 検証画像に関する差止請求及び損害賠償請求をすることは確実である。 そのため、被告は、現在、本件検証画像の公表を差し控えざるを得ない状況に置かれており、被告の表現の自由が現に危険に晒されている。 したがって、原告の被告に対する名誉毀損又は著作権、著作者人格権、営業権その他の権利又は人格的利益に基づく本件検証画像の公表差止請求権が 存在しないこと及びこれらの権利又は人格的利益の侵害を理由とする損害賠償債務が存在しないことを確認する利益があると認められる。 (原告の主張)被告は、本件検証画像を訴訟外で公表した際に、原告から法的請求を受ける可能性があることをもって、被告の表現の自由が危険に晒されているなど と主張しているが、その可能性はもともと表現行為に内在する制約であり、性質上不可避である。本件検証画像の公表は現在全く禁止されていないし、原告はその公表の禁止を求めてもいない。被告において、本件検証画像を公表したら、後に 能性はもともと表現行為に内在する制約であり、性質上不可避である。本件検証画像の公表は現在全く禁止されていないし、原告はその公表の禁止を求めてもいない。被告において、本件検証画像を公表したら、後に訴訟提起されるかもしれないという不安感があるというだけでは、現実に法律上の地位に危険が生じているわけではなく、確認の訴えを もって除去すべきような危険は存在しない。 また、被告は、原告が本件旧検証画像を含む検証画像の公表の差止めを求める仮処分の申立てを行ったことをもって、本件検証画像を公表すれば、原告が本件検証画像に関する差止請求及び損害賠償請求をすることは確実であるなどと主張するが、上記仮処分の申立ては、本件各投稿がされる前の段階 において、本件旧検証画像の公表がされることにより原告の名誉が毀損されることを防ぐ趣旨で申し立てたものであり、現時点において原告は本件検証画像の公表の差止めを求めていないし、上記仮処分の申立てはいずれも取り下げられている。したがって、上記仮処分の申立てがあったことを理由として、原告が本件検証画像に関する差止請求及び損害賠償請求をすることは確 実であるとはいえない。 以上のとおり、原告の被告に対する上記の差止請求権及び被告の原告に対する上記の損害賠償債務の不存在を確認する利益は認められない。 ⑺ 争点7(不法行為の成否)について(被告の主張)前記⑵(被告の主張)のとおり、原告は、被告が、その高度な技術を用い、 膨大な時間と労力を費やして作成した被告イラストを、被告に無断でトレースして、取引先に原告イラストを納品し、その原画を用いた商品を市場に流通させた。このような行為は、被告の画力にフリーライドし、社会通念上許容されない手段により被告の需要者及び取 、被告に無断でトレースして、取引先に原告イラストを納品し、その原画を用いた商品を市場に流通させた。このような行為は、被告の画力にフリーライドし、社会通念上許容されない手段により被告の需要者及び取引者ひいては収益機会を奪うもので、故意により被告の法的保護に値する営業活動上の利益を侵害する違法行 為である。 (原告の主張)前記⑵(原告の主張)のとおり、原告が、被告イラストを被告に無断でトレースし、原告イラストを作成したという事実はない。 したがって、被告の主張は理由がない。 ⑻ 争点8(被告の損害の発生の有無及び損害額)について(被告の主張)ア逸失利益(ア) 漫画「H’」の原稿料被告は、「H」を漫画化した「H’」を「(ウェブ媒体名は省略)」とい うウェブ媒体において隔週で連載していた。 しかし、原告が被告イラストをトレースして作成した原告イラストを被告イラストよりも先に発表したため、被告は上記漫画の連載を中止した。 上記漫画の原稿料は、原稿1枚につき1万8000円であり、1巻当 たりの枚数は170枚を超え、第4巻まで発売される予定であった。被 告は、第2巻に収録される上記漫画の連載を開始した直後に中止を余儀なくされたから、その連載が継続された場合の原稿は少なくとも2巻分を下らない。 したがって、上記漫画の連載中止により被告が被った原稿料相当額の損害額は612万円(1万8000円×170枚×2=612万円)を 下らない。 (イ) 漫画「H’」の印税漫画「H’」は、S社の「(漫画雑誌名は省略)」から第1巻及び第2巻が同時発売される予定であった。単行本の単価は737円で、初版の発行部数は1万5000部が相場であるから、重版を含め H’」の印税漫画「H’」は、S社の「(漫画雑誌名は省略)」から第1巻及び第2巻が同時発売される予定であった。単行本の単価は737円で、初版の発行部数は1万5000部が相場であるから、重版を含めなくとも合計 3万部分の印税が発生するはずであった。通常の単行本の印税率は10%であるところ、上記漫画については被告とF社が権利を共有しており、被告とF社の持分割合は8対2であったから、被告の印税率は8%である。 したがって、上記漫画の連載中止により被告が被った印税相当額の損 害は176万8800円(3万部×737円×8%=176万8800円)を下らない。 (ウ) アシスタントの確保に要した費用被告は、漫画「H’」の連載を中断した後も、連載再開に備えてアシスタント1名を確保しておかなければならなかった。そのため、被告は、 令和元年に、アシスタント確保のため1か月につき9万6000円及び実費、振込手数料等を負担し、外注工賃として127万5622円を支払った。 したがって、被告は、上記漫画の連載中止により、アシスタントの確保に要した費用として少なくとも127万5622円の損害を被った。 イ慰謝料 被告は、原告による被告イラストの執拗なトレースにより、精神的苦痛を被った。被告の被った精神的苦痛を金銭に換算すると、トレースされた被告イラスト1点につき1万円を下らないから、被告の慰謝料の金額は187万円を下らない。 ウ弁護士費用 前記ア及びイのとおり、被告には少なくとも1103万4422円の損害が生じているため、弁護士費用に相当する損害額は、その1割に相当する110万3442円を下回らない。 エ小括以上によれば、原告の不法行為により被告が被った損害額は、合計12 損害が生じているため、弁護士費用に相当する損害額は、その1割に相当する110万3442円を下回らない。 エ小括以上によれば、原告の不法行為により被告が被った損害額は、合計12 13万7864円を下らない。 (原告の主張)事実関係については不知、法的主張については争う。 第3 当裁判所の判断 1 争点1(名誉毀損の成否)について ⑴ 名誉毀損の判断枠組み名誉毀損とは、人の品行、徳行、名声、信用等の人格的価値について社会から受ける客観的な評価を低下させる行為であるところ、ある表現内容が名誉毀損に該当するというためには、表現行為が公然とされ、表現内容が不特定又は多数人に認識されるか、認識可能な状態に置かれる必要があると解さ れる。 そして、ある表現の意味内容が他人の社会的評価を低下させるものであるかどうかは、当該表現についての一般の読者の普通の注意と読み方を基準として判断すべきものである(最高裁昭和29年(オ)第634号同31年7月20日第二小法廷判決・民集10巻8号1059頁参照)。 また、事実を摘示しての名誉毀損にあっては、その行為が公共の利害に関 する事実に係り、かつ、その目的が専ら公益を図ることにあった場合に、摘示された事実がその重要な部分について真実であることの証明があったときには、上記行為には違法性がなく、仮に上記事実が真実であることの証明がないときにも、行為者において上記事実を真実であると信じた相当の理由があれば、その故意又は過失は否定される(最高裁昭和37年(オ)第815 号同41年6月23日第一小法廷判決・民集20巻5号1118頁、最高裁昭和56年(オ)第25号同58年10月20日第一小法廷判決・裁判集民事140号177頁参照)。 裁昭和37年(オ)第815 号同41年6月23日第一小法廷判決・民集20巻5号1118頁、最高裁昭和56年(オ)第25号同58年10月20日第一小法廷判決・裁判集民事140号177頁参照)。 一方、ある事実を基礎としての意見ないし論評の表明による名誉毀損にあっては、その行為が公共の利害に関する事実に係り、かつ、その目的が専ら 公益を図ることにあった場合に、上記意見ないし論評の前提としている事実が重要な部分について真実であることの証明があったときには、人身攻撃に及ぶなど意見ないし論評としての域を逸脱したものでない限り、上記行為は違法性を欠くものというべきである(最高裁昭和55年(オ)第1188号同62年4月24日第二小法廷判決・民集41巻3号490頁、最高裁昭和 60年(オ)第1274号平成元年12月21日第一小法廷判決・民集43巻12号2252頁参照)。そして、仮に上記意見ないし論評の前提としている事実が真実であることの証明がないときにも、事実を摘示しての名誉毀損における場合と対比すると、行為者において上記事実を真実であると信じた相当の理由があれば、その故意又は過失は否定されると解するのが相当で ある(最高裁平成6年(オ)第978号同9年9月9日第三小法廷判決・民集51巻8号3804頁参照)。 以上を前提に、本件における名誉毀損の成否について判断する。 ⑵ 本件各投稿の表現についての一般の読者の普通の注意と読み方を基準とすれば、本件記事①及び②並びに本件ツイート①において、被告がそれまで4 年間にわたり第三者から「迷惑行為」を受けていたことが(前提事実⑸)、 本件記事③において、上記「迷惑行為」とは、同第三者が、被告イラストをトレースしてイラストを作成し、同イラストを同第三者が作 わたり第三者から「迷惑行為」を受けていたことが(前提事実⑸)、 本件記事③において、上記「迷惑行為」とは、同第三者が、被告イラストをトレースしてイラストを作成し、同イラストを同第三者が作成したイラストとして公表することであることが(前提事実⑺)、本件ツイート④及び⑤において、令和2年3月(日にちは省略)は「節目の日」であり、同日に同第三者が被告イラストをトレースして作成したイラストが大量に流通したこと が、本件ツイート⑥において、同第三者は、被告がキャラクターデザインに関わった「H」の登場人物である「P」をトレースしたことが、本件ツイート⑦において、同第三者のイニシャルが「(イニシャルは省略)」であることが(本件ツイート④ないし⑦の記載につき前提事実⑻)、それぞれ述べられていると解釈できる。 そして、前提事実⑵並びに証拠(甲12ないし14)及び弁論の全趣旨によれば、原告と被告は、いずれも乙女ゲームのキャラクターのイラストレーターであること、令和2年3月(日にちは省略)に発売された乙女ゲームは、2作品のみであり、そのうち一つは、原告がキャラクターのイラストを担当した「IforNintendoSwitch」であったこと、同ゲ ームは、「H」と同様に、F社が開発及び発売元であること、原告のイラストレーターとしての活動名のイニシャルは「(イニシャルは省略)」であることが認められる。これらの事実に照らせば、乙女ゲームに興味を持つ本件各投稿の読者は、本件各投稿において言及された「(イニシャルは省略)」が原告のことを指していると特定することが可能であるといえる。 以上によれば、本件各投稿は、原告が被告イラストをトレースして原告イラストを作成したとの事実を摘示するものであると認められる。 ⑶ ことを指していると特定することが可能であるといえる。 以上によれば、本件各投稿は、原告が被告イラストをトレースして原告イラストを作成したとの事実を摘示するものであると認められる。 ⑶ 前記(2)の原告が被告イラストをトレースして原告イラストを作成したとの事実は、一般の読者の普通の注意と読み方を基準とすれば、本来、イラストを創作的に作成することを生業としているはずのイラストレーターである 原告が、他人のイラストにフリーライドしてイラストを作成し、それを自身 の作品として発表しているとの印象を与えるものであるから、原告の社会的評価を低下させるものと認められる。 この点について、被告は、原告は平成25年頃から原告が他者のイラストをトレースして原告のイラストを作成しているという社会的評価が形成されていたから、本件各投稿により原告の社会的評価が低下したものではないと 主張する。 確かに、証拠(乙44)によれば、一部の者が、平成25年頃から、掲示板「5ちゃんねる」内の「【トレパク】乙女@Tアンチスレ4【c’()】」のスレッドにおいて、原告について「トレパク絵師」、「トレス絵師」などとコメントしていたことが認められるが、本件全証拠によっても、本件各投稿に 先立ち、これらの者の範囲を超えて、原告が他者のイラストをトレースして原告のイラストを作成していたという評価が社会一般において既に形成されていたとまでは認められないから、被告の上記主張は採用することができない。 2 争点2(違法性阻却事由又は責任阻却事由の有無)及び争点7(不法行為の 成否)について⑴ 真実性の立証について被告は、大要、①原告イラストと被告イラストを重ねると、線の重なりが認められること、②原告のイラストの絵柄は、原告が 及び争点7(不法行為の 成否)について⑴ 真実性の立証について被告は、大要、①原告イラストと被告イラストを重ねると、線の重なりが認められること、②原告のイラストの絵柄は、原告がトレースを開始するようになった平成27年の春から夏頃にかけて急変していること、③本件実演 会において、原告は「人体崩壊」したイラストしか描くことができず、原告にイラストレーターとしての画力が乏しいことを根拠に、原告が被告イラストをトレースして原告イラストを作成したことは真実であると主張するから、以下、これらの点について検討する。 ア ①について (ア) 証拠(甲44、45、乙52)及び弁論の全趣旨によれば、原告イラ スト(緑色)は、別紙原告イラスト目録「原告イラスト成立時期ラフ/線画」欄記載の日までに成立したことが認められる。他方、上記の証拠及び弁論の全趣旨によれば、被告イラスト(緑色)は、同目録「F社納品日」欄記載の日までに成立したことが認められ、これより前に同被告イラストが第三者に公開された事実はないこと、被告イラスト(橙色) は、プロセルフにアップロードすることによりF社に納品されたものの、F社の社内会議用として回覧されるにとどまり、外部に発表されることはなかったことが認められる(なお、被告は、メールの送信日時や、原告イラストのタイムスタンプは容易に偽造することが可能であるなどと主張して甲第44号証及び第45号証の証明力を争うが、単なる偽造の 可能性を指摘するにとどまり、これらの証拠の具体的な問題点については何ら指摘するものではないため、その証明力を否定するには足りないというべきである。)。 そして、証拠(証人K)によれば、F社及びE社においては、いずれもプロセルフを使用したデータ管理が行 ついては何ら指摘するものではないため、その証明力を否定するには足りないというべきである。)。 そして、証拠(証人K)によれば、F社及びE社においては、いずれもプロセルフを使用したデータ管理が行われていたところ、その運用に あたっては、プロジェクトごとにファイルが作成され、同ファイルにはプロジェクトの関係者にのみアクセス権限が設定され、同関係者のみがアクセスできるようになっていたこと、E社の社員である原告に、被告が関与するF社のプロジェクトのファイルへの管理権限が設定されたことはなかったこと、原告が退社した後は、プロセルフへアクセス権限は なくなり、アクセスすることはできなくなったことが認められる。 上記の事実に照らすと、原告イラスト(緑色)は、被告イラスト(緑色)よりも先に作成されたものといえ、被告イラスト(橙色)は、原告が入手する可能性がなかったものであるといえるから、いずれも、原告が、被告イラストをトレースして原告イラストを作成することは不可能 であるというべきである。 それにもかかわらず、これらのイラストを重ね合わせて作成された本件旧検証画像には、被告が主張する「線の重なり」があることが認められ(甲4の1、4の3、4の6ないし4の9、乙32の12、32の16)、この事実は、原告イラストが被告イラストをトレースして作成されたものではなくとも、「線の重なり」が生じ得ることをうかがわせる ものである。 したがって、被告の主張する「線の重なり」があることのみをもって、原告が被告イラストをトレースし、原告イラストを作成したと推認することはできない。 (イ) また、証拠(甲30ないし32)によれば、美術的な観点から検討す ると、標準的な人の顔のイラストは、解剖学的な人間の骨格 告イラストを作成したと推認することはできない。 (イ) また、証拠(甲30ないし32)によれば、美術的な観点から検討す ると、標準的な人の顔のイラストは、解剖学的な人間の骨格に基づいて描かれるため、目、鼻、口、髪の毛、輪郭といったパーツの配置や形はほぼ同じになること、人の顔らしく見えるようにするため、例えば、眼と耳は同じ高さに揃える、正中線を書いて真ん中に鼻を描くといったルールが決まっていること、パーツの顔の向きが同じであれば、その配置 についての選択の幅は狭いことが認められる。これらの事実は、第三者のイラストと原告イラスト又は被告イラストを重ね合わせても、顔の輪郭等の線が一致することがあると認められること(甲41及び弁論の全趣旨)によっても裏付けられるといえる。 これに対し、Q氏の意見書には、本件新検証画像に打たれた緑色のド ットと黄色のドットを滋賀県の外周の線と琵琶湖の外周の線に例えて、目視で滋賀県の外周と琵琶湖の外周を模写したとしても、細かいグリッド線を利用しない限り、滋賀県の外周と接していない琵琶湖の外周までの距離を一致させることは難しいため、多くの本件新検証画像において離れた2点で「線の重なり」が認められるということは、意図的なトレ ースを裏付けるものである旨が記載されている。しかし、この点につい ては、多摩美術大学美術学部情報デザイン学科准教授U氏の意見書(甲30)において、日常的に人物の識別を行うことで経験的に精緻化される人体の骨格の関係性の認識とは異なり、通常人が滋賀県の外周と琵琶湖の外周の位置関係を認識できているとはいえないことによるものであるとの説明がされているところ、同説明の内容は合理的なものであると いえる。また、本件新検証画像の中には、黄色のドットや 周と琵琶湖の外周の位置関係を認識できているとはいえないことによるものであるとの説明がされているところ、同説明の内容は合理的なものであると いえる。また、本件新検証画像の中には、黄色のドットや緑色のドットが、線の重なりがある場所に打たれているとはいえないものも含まれていると認められること(乙41の56)からすると、Q氏が、本件新検証画像を仔細に検討し、真実被告の主張する「線の重なり」が存在しているのか、存在するとしてどの程度存在しているのかについて、厳密な 検証を行い、その上で上記のような意見を述べているのかについては、疑問が残る。さらに、被告は、原告イラスト又は(及び)被告イラストを拡大又は縮小、切り貼り、切り貼りした部分の反転、縦横比の変更等をした上で両イラストを重ね合わせ、「線の重なり」が認められる部分に黄色のドットと緑色のドットを打っていると認められること(乙41) からすると、このような検証方法にQ氏の意見書にある滋賀県の外周と琵琶湖の外周の位置関係の議論が当てはまるとはいい難い。したがって、Q氏の上記意見書を採用することは困難であるといわざるを得ず、他に被告が主張する①の点と原告によるトレースの事実とを結び付け得る的確な証拠はない。 (ウ) 以上によれば、被告が主張する①「線の重なり」があることをもって、原告が被告イラストをトレースし、原告イラストを作成したと推認することはできない。 イ ②について原告イラストの絵柄が平成27年の春から夏頃にかけて急変していたと しても、これをもって直ちに原告が被告イラストをトレースして原告イラ ストを作成したという事実を推認することはできない。 ウ ③について被告は、原告が本件実演会で作成したイラストのうち、顔面 をもって直ちに原告が被告イラストをトレースして原告イラ ストを作成したという事実を推認することはできない。 ウ ③について被告は、原告が本件実演会で作成したイラストのうち、顔面のイラストについて、頭部の角度により変化するはずの顔面のパーツの見え方の変化が乏しいこと、両目が同一平面上にあるように見えること、アオリ(下か ら見上げる角度での作画)でもフカン(上から見下ろす角度での作画)でも、つむじの位置が全く同じ位置にあること、同イラストのうち、全身のイラストについて、あるべきはずの骨盤の描写がなく、右足が脇腹から生えているように見えることなどの問題点を指摘し、原告にイラストレーターとしての画力が乏しいと主張する。 しかし、被告が指摘する点は、美術の知識があるとは限らない乙女ゲームの一般消費者が違和感を抱く点であるとまではいい難いことや、被告がトレースにより作成されたと主張する原告イラストの中にも、人に肘が二つあるように見えるイラストが存在すると認められること(甲4の8)に照らすと、原告が自身の技術不足を被告イラストのトレースにより補って いたとまでは認め難く、仮に原告に技術が不足していたとしても、そのことによって、原告が被告イラストをトレースして原告イラストを作成したことが裏付けられるとはいえない。 したがって、原告が本件実演会により作成したイラストに被告が指摘するような③の問題点があったしても、そのことをもって、原告が被告イラ ストをトレースして原告イラストを作成したとの事実を推認することはできない。 エ小括以上によれば、上記①ないし③のいずれによっても、原告が被告イラストをトレースして原告イラストを作成したとの事実を推認することはでき ないというべきである。 きない。 エ小括以上によれば、上記①ないし③のいずれによっても、原告が被告イラストをトレースして原告イラストを作成したとの事実を推認することはでき ないというべきである。 ⑵ 真実であることを信じるに足りる相当の理由について被告は、前記⑴①ないし③の事実関係に基づき、被告には原告が被告イラストをトレースし、原告イラストを作成したと信じる相当の理由があったと主張する。 しかし、前記⑴①については、前提事実⑷のとおり、被告は、本件各投稿 の前に、N弁護士から、原告イラストのタイムスタンプに照らすと、原告イラストは被告イラストよりも先に完成していることがわかる旨の説明を受けていたものであるから、同タイムスタンプの開示を求めた上、自身の検証の正当性や合理性を今一度検討し直すことは可能であったといえる。それにもかかわらず、被告は、上記の確認や再検討を行うことなく、原告が被告イラ ストをトレースして原告イラストを作成したと信じたものといえ、そのように信じたことに相当な理由があるとは認めることはできない。 そして、前記⑴②及び③については、そもそも、原告が被告イラストをトレースして原告イラストを作成したことに直ちに結びつくような事実関係とはいえないことから、それらを根拠に、被告において、原告が被告イラスト をトレースして原告イラストを作成したものと信じた相当の理由があると認めることはできない。 ⑶ 小括よって、その余の点について検討するまでもなく、本件において、違法性阻却事由及び責任阻却事由の存在はいずれも認められない。 また、本件全証拠によっても、原告が被告イラストをトレースして原告イラストを作成した事実を認めるに足りないから、原告によって被告の営業活 由及び責任阻却事由の存在はいずれも認められない。 また、本件全証拠によっても、原告が被告イラストをトレースして原告イラストを作成した事実を認めるに足りないから、原告によって被告の営業活動上の利益が侵害されたとは認められず、原告の被告に対する不法行為は成立しない。 3 争点4(原告の損害の発生の有無及び損害額)について ⑴ 逸失利益 ア証拠(甲23)によれば、原告は、令和2年2月6日、ある東京都内の会社のゲーム事業部のディレクターから、ツイッターにて掲載する5体のキャラクターの誕生日イラストの作成を、キャラクター1体につき5万円の対価で依頼されたこと(ただし、同年3月24日までに1体の依頼が追加され合計6体となった。)、同年3月24日、同ゲーム事業部の ディレクターから、本件各投稿の記載内容に係る騒動を理由として、上記依頼を保留としたいとの申出があり、原告はこれを承諾したことが認められ、これらの事実に照らすと、原告は、本件各投稿により、合計30万円の収入を得る機会を失ったことが認められる。 また、証拠(甲24)によれば、原告は、令和2年1月24日、ある東 京都内の会社から、スマートフォン向けゲームの2体のキャラクターデザインの作成の依頼を受けたこと、その後、原告と同社との間で、上記依頼の対価を1体につき28万円とする合意がされたこと、原告は、同社に対し、前提事実⑼で行ったリリースの内容と同趣旨の内容のメールを送信したところ、同社は、同年4月9日、同メールに返信する形で、 上記依頼をキャンセルしたいと申し出て、原告がこれを承諾したことが認められ、これらの事実に照らすと、原告は、本件各投稿により、合計56万円の収入を得る機会を失ったことが認められる。 したがって、原告の被った キャンセルしたいと申し出て、原告がこれを承諾したことが認められ、これらの事実に照らすと、原告は、本件各投稿により、合計56万円の収入を得る機会を失ったことが認められる。 したがって、原告の被った逸失利益は合計86万円となる。 イ被告は、原告が、前提事実⑼のとおり、「(イニシャルは省略)」は自ら のことを指すものであると名乗り出たことによって、前記アの各損害が発生したのであり、本件各投稿とこれらの損害との間に相当因果関係はないと主張する。 しかし、前記1⑵で説示したとおり、本件各投稿にはその対象が原告であると特定する可能性が認められるから、原告が名乗り出たことによって、 初めて「(イニシャルは省略)」が原告であると判明したものとは認められ ない。また、証拠(甲12)及び弁論の全趣旨によれば、原告が前記⑼の発信をしたのは、遅くとも令和2年3月21日頃までに本件各投稿により多くの者が「(イニシャルは省略)」は原告のことを指しているとコメントしていたためであると認められるから、仮に原告が自ら名乗り出たことが損害の拡大に寄与しているとしても、それは、本件各投稿と上記の各損害 発生との間の条件関係を否定し得る事情とは認められないし、原告自ら疑惑についてコメントすることが不自然な成り行きであるとまではいえないから、相当因果関係を否定し得る事情であるとも認められない。 よって、被告の上記主張は採用することができない。 ⑵ 精神的損害 原告が、本件各投稿がされた当時、イラストレーターを生業としていたこと(前提事実⑴)、女性向けゲーム業界において、一定の知名度を有するイラストレーターであったこと(甲14、乙6の1、弁論の全趣旨)、トレースは、イラストレーターとして社会的に許されない行為であり、トレースを指 ⑴)、女性向けゲーム業界において、一定の知名度を有するイラストレーターであったこと(甲14、乙6の1、弁論の全趣旨)、トレースは、イラストレーターとして社会的に許されない行為であり、トレースを指摘された者は、しばしばインターネット上で「炎上」騒ぎとなっていたこ と(乙6、8)などの事実に照らすと、本件各投稿が、原告の社会的信用に与える影響は大きなものであるといえる。 これらの事情に照らし、被告の不法行為により原告が被った精神的損害を200万円と算定するのが相当である。 ⑶ 弁護士費用 前記⑴及び⑵の損害額を考慮し、被告の不法行為と相当因果関係のある原告の弁護士費用を28万円と認めるのが相当である。 ⑷ 合計額以上によれば、原告の損害額の合計は314万円となる。 4 争点5(本件各投稿削除及び謝罪広告の必要性の有無)について ⑴ 本件各投稿削除の必要性 前提事実⑸、⑺及び⑻のとおり、本件各投稿は、「第三者」が原告であることを推知させる情報を断片的に公表することにより、全体として、原告が被告イラストをトレースして原告イラストを作成したことについて、原告の活動名を伏せて言及したといえ、遅くとも本件ツイート④ないし⑨が投稿された令和2年3月(日にちは省略)には本件各投稿において言及された対象 者を特定できるようになったといえるから、本件各投稿は、その全体が一連の不法行為となると認めるのが相当である。 そして、本件各投稿は、投稿から3年以上が経過した現在も、誰でも閲覧できるウェブサイト上に掲載され続けており、本件各投稿による原告の名誉毀損の状態が継続しているといえるから、削除の必要性は高いといえる。 他方で、本件全証拠によっても、本件各投稿を削除する できるウェブサイト上に掲載され続けており、本件各投稿による原告の名誉毀損の状態が継続しているといえるから、削除の必要性は高いといえる。 他方で、本件全証拠によっても、本件各投稿を削除することが被告に特段困難な作業を強いるものとは認められず、また、被告の表現の自由を必要以上に制約することになるとも認められない。 よって、被告に対し、本件各投稿を削除するよう命じることが相当である。 ⑵ 謝罪広告の必要性 本件各投稿が、原告の社会的評価を低下せしめ、その名誉を毀損したものであることは前記1の認定のとおりであるところ、証拠(甲50、原告本人)によれば、原告は、本件各投稿前から「J」のイラスト作成の委託を受けていた会社から、本件各投稿後も引き続きイラスト作成の委託を受け、新作の発表をしていること、他にも中国のゲーム会社から新作のイラスト制作の委 託を受け、新作を発表していること、原告は、自身のツイッターアカウント等により、本件各投稿において摘示されている事実は真実ではないことを発信しており(前提事実⑼)、現在の原告のフォロワー数は6万7000人にも及んでいること(なお、令和2年1月1日時点のフォロワー数5万5000人から、1万2000人増加している。)、これに対し、被告のツイッター のフォロワー数は、3000人程度にすぎず、原告の記事の伝播の規模や影 響力は被告に比べて格段に大きいことが認められる。これらの事実に照らせば、本件各投稿が3年以上経過した現在においても継続して掲載されていることを考慮してもなお、いったん低下した原告の社会的評価は既に相当程度回復されているものということができる。 したがって、原告の社会的評価の回復のためには、本件各投稿の削除及び 金銭賠償をもって必要十分であると お、いったん低下した原告の社会的評価は既に相当程度回復されているものということができる。 したがって、原告の社会的評価の回復のためには、本件各投稿の削除及び 金銭賠償をもって必要十分であるといえ、被告に対して謝罪広告を命じる必要性までは認められない。 5 争点6(確認の利益の有無)について被告の反訴のうち、被告が、原告に対し、将来本件検証画像を別紙公表方法目録記載の方法により公表した場合に、①原告の被告に対する、原告の名誉権、 著作権、著作者人格権、営業権その他の権利の侵害を理由として同公表の差止めを求める権利がないことの確認を求める請求に係る訴え(前記第1の2⑵)、②被告の原告に対する、上記各権利侵害を理由として不法行為に基づく損害賠償債務を負わないことの確認を求める請求に係る訴え(前記第1の2⑶)は、いずれも、以下のとおり即時確定の利益を欠くことから、不適法として却下す べきである。 確認の利益は、即時確定の利益がある場合、すなわち、判決をもって法律関係等の存否を確定することが、その法律関係等に関する法律上の紛争を解決し、現に、原告(本件においては被告)の有する権利又は法律的地位に危険又は不安が存在し、これを除去するため被告(本件においては原告)に対し確認判決 を得ることが必要かつ適切な場合に限り許される(最高裁昭和27年(オ)第683号同30年12月26日第三小法廷判決・民集9巻14号2082頁)。 被告は、本件検証画像を公表した場合には、原告から本件検証画像の公表の差止め及び同公表による人格権等の侵害を理由とする損害賠償を求める訴訟を提起されることが確実であるから、被告が、現在、本件検証画像の公表を差し 控えざるを得ない状況に置かれており、被告の表現の自由が現に危険に晒 よる人格権等の侵害を理由とする損害賠償を求める訴訟を提起されることが確実であるから、被告が、現在、本件検証画像の公表を差し 控えざるを得ない状況に置かれており、被告の表現の自由が現に危険に晒され ていると主張するが、このような不安は、他者について言及する表現活動をする者に一般的抽象的に内在するものであって、被告の有する権利又は法律的地位における現実化した危険又は不安とはいえない。 また、被告は、本件訴訟提起前に、原告が、令和元年頃、横浜地方裁判所及び東京地方裁判所に対し、原告を債権者、被告を債務者として、本件旧検証画 像の公表の差止めを命じる仮処分命令を申立てたことを挙げ、被告の法律的地位に危険が生じているなどと主張する。 しかし、弁論の全趣旨によれば、上記仮処分申立ては、本件各投稿がされる前の時点で、本件旧検証画像の公表により原告の名誉が毀損されることを防ぐ目的でされたものと認められるところ、上記の各仮処分命令申立事件はいずれ も取下げにより終了している上、本件各投稿によって原告の名誉がより直接的な表現により毀損された現在においては、上記仮処分申立てを維持する現実的な必要性はなくなったといえる。このような、上記の各仮処分命令申立て後の状況の変化を考慮すると、かつて、それらの申立てがあったことをもって、現時点においても、原告が被告に対して本件検証画像の公表の差止め及び同公表 による人格権等の侵害を理由とする損害賠償を求める訴訟を提起することが確実であるとはいい難い。 以上のことから、現に、被告の有する権利又は法律的地位に危険又は不安が存在し、これを除去するため原告に対し確認判決を得ることが必要かつ適切であるとはいえない。 6 結論以上の次第で、その余の点について判断す 告の有する権利又は法律的地位に危険又は不安が存在し、これを除去するため原告に対し確認判決を得ることが必要かつ適切であるとはいえない。 6 結論以上の次第で、その余の点について判断するまでもなく、原告の本訴請求のうち、不法行為に基づく各請求は一部理由があるからその部分を認容し、その余はいずれも理由がないから棄却することとして、被告の反訴請求のうち、原告の被告に対する本件検証画像の公表差止請求権及び被告の原告に対する損害 賠償債務の不存在確認請求は、確認の利益が認められないから、それらの請求 に係る訴えを却下し、被告の原告に対する不法行為に基づく損害賠償請求は理由がないからこれを棄却することとして、主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第29部 裁判長裁判官 國分隆文 裁判官 間明宏充 裁判官 バヒスバラン薫 (別紙)投稿記事目録 第1 被告ホームページ記載のブログ記事(下記1ないし4の各ブログ記事を、順次、「本件記事①」、「本件記事②」などという。) 1 URL https://(以下省略)投稿日令和元年6月7日タイトル (タイトル名は省略)投稿内容(投稿内容は省略) 2 URL https://(以下省略)投稿 https://(以下省略)投稿日令和元年6月7日タイトル (タイトル名は省略)投稿内容(投稿内容は省略) 2 URL https://(以下省略)投稿日令和元年9月29日タイトル (タイトル名は省略)投稿内容 (投稿内容は省略) 3 URL https://(以下省略)投稿日令和元年12月28日、タイトル 【O】 投稿内容(内容は省略) 4 URL https://(以下省略)投稿日令和2年10月31日 タイトル (タイトル名は省略) 投稿内容(投稿内容は省略) 第2 被告アカウントのツイート(下記「番号」欄記載1ないし9のツイートを、以下、順次、「本件ツイート①」、「本件ツイート②」などという。) 番号投稿日時URL投稿内容 令和元年9月29日午後0時29分https://(以下省略)新しい記事を投稿しました -「https://(以下省略)」 4 年も続く迷惑行為で気持ち悪い思いをし続けていることもあり、状況内容を打ち明けて、権利に厳しい企業さんに協力してもらったり相談して、今回(省略)の描きおろしをすることに。 今回(省略)の描きおろしをすることに。 令和元年12月30日午後1時5分https://(以下省略)思惑通り相手から、その後もデータは取れました。 なんでそんなに私の絵で更新する強迫観念に駆られていたのか理解できない。どうせバラバラにして髪型変えて描き直すだけなら、4年分の絵で永遠パズルコラージュしていけばいいのに。 令和2年2月4日午後8時7分https:// られていたのか理解できない。どうせバラバラにして髪型変えて描き直すだけなら、4年分の絵で永遠パズルコラージュしていけばいいのに。 令和2年2月4日午後8時7分https://(以下省略)《雷マーク》モーメント用キャプチャhttps://(以下省略)「ケリをつけた」というのは事件解決じゃなくて、自分の気持ちのケリなので。(馬鹿みたいに黙っていて心を鬱にするのをやめたという)やることはやっておこうと思う。 「O」▼https://(以下省略)【O】 令和2年3月(日にちは省略)午後10時35分https://(以下省略)昨日は例の件に関して、とある節目の日だったので、(区切りというか、楔を打つ日)旧アカウントのスクショを「《ドクロマーク》モーメント」へ追加しておきます。 なるべく日を分けて上げようと、とっておいた分。 令和2年3月(日にちは省略)午後10時36分https://(以下省略)昨日の節目は、《過去の大量モヤモヤが丸ごと詰まった製品》が放流されたので。 そのコンテンツに関しては目につく機会が減りそうで、若干気持ちが落ちつきそうです。(そうあって欲しいけど) でもやっぱり迷惑行為はやめてもらえないようで。 令和2年3月(日にちは省略)午後10時38分https://(以下省略)《堂々のトレス加工アイコンが自分たちの周りから指摘されない以上は、ずっとやる宣言》をされた通り、先日新たにそれを確認しました。 ※先月、版画展の時に全事情を知っている人から教えてもらいました。 (いい加減、Pの顔を使ったアイコンも替えて欲しい……) 令和2年3月(日にちは省略)午後10時 確認しました。 ※先月、版画展の時に全事情を知っている人から教えてもらいました。 (いい加減、Pの顔を使ったアイコンも替えて欲しい……) 令和2年3月(日にちは省略)午後10時39分https://(以下省略)タダ乗り作画の素材扱いを受けている私以外は、(もしくは画材ソフトを使える人)わざわざ他人の絵を重ねて検証しないからバレないとまくしたてた(イニシャルは省略)さん。&、実演会で身内と職業を偽って同伴した(イニシャルは省略)さんの元同僚だった同業者。 令和2年3月(日にちは省略)午後10時41分https://(以下省略)「ギリギリまで寄せてバレないかのチキンレースを勝手にしている」と、考えるようにしました。(無視できるほどの悟りは開けないので) ※謎の身内(仮)さんは、先日ほとぼりが冷めて安全と先走ったのか、身バレ名義を公開する神経を疑いましたが、こちらの非常識な方も今後視界に入れたくないです。 令和2年3月(日にちは省略)午後10時41分https://(以下省略)特殊コラトレス画法が当たり前の職場環境に育てられた技術者ではあるのだろうけれど、上が正してあげない以上、業界的に更にマイナスの流れを作る原因になるのではないかと、残念に思います。 以上 (別紙)謝罪広告目録 1 謝罪広告の内容私、dは、思い込みから「c氏が、何年もの間、私のイラストを無断でトレースしている」との誤った認識のもと、2019年から2020年にかけて、私のホームページやツイッターにおいてc氏を誹謗中傷する投稿を繰り返し、c氏の名誉や信用を傷つけ、その創作活動に支障を生じさせました。 また、私のツイッターにおい 、2019年から2020年にかけて、私のホームページやツイッターにおいてc氏を誹謗中傷する投稿を繰り返し、c氏の名誉や信用を傷つけ、その創作活動に支障を生じさせました。 また、私のツイッターにおいて、c氏があたかもトレースをしたことを認め、さらにトレースによる創作を今後も続ける旨言明されたかのような記載をし、多くの方に誤解を生じさせることとなりました。私のした投稿はいずれも事実誤認であったことを表明するとともに、c氏および関係する皆様に対して、ここに深く謝罪の意を表します。 2 掲載条件 (1) 掲載方法被告の管理するホームページのトップページ(後記(3)①のURL)の上部に設けた幅600ピクセル以上の枠内に、白地に黒文字の12ポイント以上の標準書体によるテキスト掲載の方法により掲載する。および、ツイッターアカウントのトップページ(後記(3)②記載のURL)にテキ スト投稿して、当該掲載記事が時間が経過しても、掲載期間内は常に一番先頭に表示されるよう「ピン留め」をすること。 (2) 掲載期間判決確定後1週間以内に掲載を開始し、30日間その掲載を継続する。 (3) 掲載URL ① https://(以下省略)② https://(以下省略)以上 (別紙検証画像目録―省略) (別紙)公表方法目録被告ブログ及び被告ツイッターアカウントにおいて、そのタイトル及び本文として、それぞれ下記⑴及び⑵の文言のみを記載して、検証画像のダウンロー ドリンクを記載する方法(ただし、被告ツイッターアカウントにおいては、下記⑵の本文のみを記載し、かつ上記ダウンロードリンクに代えてこれを掲載した上記ブログの記事のリンクを掲載する。)。 ⑴ タイトル 法(ただし、被告ツイッターアカウントにおいては、下記⑵の本文のみを記載し、かつ上記ダウンロードリンクに代えてこれを掲載した上記ブログの記事のリンクを掲載する。)。 ⑴ タイトル 検証画像の公表について⑵ 本文令和元年12月28日に【O】としてお知らせした内容について、検証画像を公表します。こちらからダウンロードしてください。 ≪ダウンロードリンクを挿入予定≫ (別紙原告イラスト目録―省略)(別紙被告イラスト目録―省略)
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