【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理 由 上告代理人土井一夫の上告理由第一点について。 論旨前段は原判決の事実認定にお
主文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理由 上告代理人土井一夫の上告理由第一点について。 論旨前段は原判決の事実認定における条理違背、理由そごをいうが、その実質は事実認定の非難にすぎず、上告適法の理由とならない。 論旨後段は、原判決が、重要書証たる甲七号証につき何ら判断しなかつた違法があるというが、記録によると、所論甲七号証は特に立証の趣旨を明確に主張して提出されたものでなく、その文意並びに作成年月(昭和一九年一二月付で日付は記入がない)に照し、主張事実についての直接証拠とはみられない。同書証は、訴外Dにおいて本件家屋借受の当初(昭和一九年一二月頃)敷金一五○円を差入れた預り証であつて、敷金まで差入れているのであるから、昭和二七年九月頃上告人と被上告人間に本件家屋につき賃貸借が成立する際に、上告人と右訴外Dとの間の従前の二階部分についての賃貸借関係が解約されたはずはないとの趣旨で、上告人と被上告人間の前示賃貸借が本件家屋全部(二階をも含めて)につき成立したものでないことの証拠として提出されたことが弁論の全趣旨から窺われる。すなわち甲七号証は主張事実の間接証拠として提出されたもので、その文意自体からも直接証拠となるような重要書証ではないことがわかる。してみれば、かような書証の証拠力を排斥するについては特にその理由を明示する必要ないものといわねばならない。(昭和三○(オ)五○七号同三二年一○月三一日第一小法廷判決民集一一巻一○号一七七九頁参照)なお、判決に証拠として摘示があり、しかも裁判所がその証拠力を認めなかつたと解されるときは、その証拠を看過して事実を認定したものということはできないのであつて、この点からも原判決には所論の違法はない。 - 1 -同第二点に あり、しかも裁判所がその証拠力を認めなかつたと解されるときは、その証拠を看過して事実を認定したものということはできないのであつて、この点からも原判決には所論の違法はない。 - 1 -同第二点について。 所論は原判決引用の第一審判決理由三の条件附契約解除を無効と判断した点につき、その事実認定に証拠法則違背、理由不備があるというが、所論の実質は、すべて事実認定の非難に帰着し採ることを得ない。 よつて民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官垂水克己裁判官河村又介裁判官石坂修一- 2 -
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