平成15(行ケ)59 特許取消決定取消請求事件

裁判年月日・裁判所
平成16年3月30日 東京高等裁判所
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判決文本文3,468 文字)

平成15年(行ケ)第59号特許取消決定取消請求事件平成16年3月30日判決言渡,平成16年3月25日口頭弁論終結判決原告株式会社平和訴訟代理人弁護士八百屋伴声被告特許庁長官今井康夫指定代理人中村和夫,瀬津太朗,大野克人,林栄二,大橋信彦 主文 特許庁が異議2002-70040号事件について平成14年12月24日にした決定を取り消す。 訴訟費用は各自の負担とする。 事実及び理由 第1 原告の求めた裁判主文第1項同旨の判決。 第2 事案の概要 1 特許庁における手続の経緯原告は,本件特許第3185034号「パチンコ機」の特許権者である。本件特許の請求項1に係る発明は,平成3年12月27日に特許出願され,平成13年5月11日にその特許権の設定登録がなされ,その後,特許異議申立て(異議2002-70040号)があり,取消しの理由が通知され,その指定期間内である,平成14年7月26日に訂正請求がされた。上記特許異議申立てについて,平成14年12月24日,「訂正を認める。本件特許の請求項1に係る特許を取り消す。」旨の決定があり,その謄本は平成15年1月20日原告に送達された。 2 後記訂正前の特許請求の範囲の記載(設定登録時の特許請求の範囲の記載。 上記訂正請求に係る特許請求の範囲の記載は,未確定のため省略)【請求項1】 遊技者が発射した打球が流下する遊技部内に,複数の図柄を可変表示可能な特別図柄表示装置と,該特別図柄表示装置の可変表示を開始するための条件を創出する始動手段と,上記特別図柄表示装置が可変表示を停止したときの表示図柄の組み合せ態様に基づく特定条件の成立により遊技者に不利な第1状態と遊技者に有利な 表示装置の可変表示を開始するための条件を創出する始動手段と,上記特別図柄表示装置が可変表示を停止したときの表示図柄の組み合せ態様に基づく特定条件の成立により遊技者に不利な第1状態と遊技者に有利な第2状態とに変換可能な変動入賞装置と,該変動入賞装置の第2状態を維持するための条件を創出する継続手段と,を少なくとも配設し,上記各装置を制御する制御手段を有するパチンコ機において,上記遊技部内に,複数の図柄を可変表示可能な普通図柄表示装置と,該普通図柄表示装置の可変表示を開始する表示開始手段とを配設し,上記始動手段を,上記普通図柄表示装置が可変表示を停止したときに表示する表示図柄に基づいて遊技者に不利な第1状態と遊技者に有利な第2状態とに変換可能な唯一の普通電動役物により構成し,特別図柄表示装置が表示する図柄の組み合せ態様が所定の態様となったことに基づき,特別図柄表示装置及び普通図柄表示装置が可変表示を停止するのに要する変動時間を短縮するようにしたことを特徴とするパチンコ機。 3 後記訂正審決による特許請求の範囲の記載(下線部分が訂正箇所)【請求項1】 遊技者により発射された打球の流下する遊技部内に,複数の図柄を可変表示可能な特別図柄表示装置と,該特別図柄表示装置の可変表示を開始するための条件を成立させる始動手段と,上記特別図柄表示装置が可変表示を停止したときの表示図柄の組み合せ態様に基づく特定条件の成立により遊技者に不利な第1状態と遊技者に有利な第2状態とに変換可能な変動入賞装置と,該変動入賞装置の第2状態を維持するための条件を成立させる継続手段と,を少なくとも配設し,上記各装置を制御する制御手段を有するパチンコ機において,上記遊技部内に,複数の図柄を可変表示可能な普通図柄表示装置と,該普通図柄表示装置の可変表示を開始する表示開始手段と ,を少なくとも配設し,上記各装置を制御する制御手段を有するパチンコ機において,上記遊技部内に,複数の図柄を可変表示可能な普通図柄表示装置と,該普通図柄表示装置の可変表示を開始する表示開始手段とを配設し,上記始動手段を,上記普通図柄表示装置が可変表示を停止したときに表示する表示図柄に基づいて遊技者に不利な第1状態と遊技者に有利な第2状態とに変換可能な唯一の普通電動役物により構成し,上記制御手段は,表示開始手段への打球の入球に基づき,普通図柄表示装置に対する変動時間短縮フラグがクリアになっていれば普通図柄表示装置の図柄の変動時間を所定時間に設定し,また,普通図柄表示装置に対する変動時間短縮フラグがセットされていれば普通図柄表示装置の図柄の変動時間を所定時間よりも短い時間に設定し,これらの設定とともに普通図柄表示装置の図柄の可変表示を開始し,この可変表示の開始から上記設定された所定時間または所定時間よりも短い時間が経過したならば普通図柄表示装置の図柄の可変表示を停止し,この停止した普通図柄表示装置の表示図柄が外れであるならば普通電動役物を遊技者に不利な第1状態とし,上記停止した普通図柄表示装置の表示図柄が当りであるならば普通電動役物を遊技者に有利な第2状態とし,また,上記制御手段は,普通電動役物への打球の入球に基づき,特別図柄表示装置に対する変動時間短縮フラグがクリアになっていれば特別図柄表示装置の図柄の変動時間を所定時間に設定し,また,特別図柄表示装置に対する変動時間短縮フラグがセットされていれば特別図柄表示装置の図柄の変動時間を所定時間よりも短い時間に設定し,これらの設定とともに特別図柄表示装置の図柄の可変表示を開始し,この可変表示の開始から上記設定された所定時間または所定時間よりも短い時間が経過したならば特別図柄表示装置の図柄 よりも短い時間に設定し,これらの設定とともに特別図柄表示装置の図柄の可変表示を開始し,この可変表示の開始から上記設定された所定時間または所定時間よりも短い時間が経過したならば特別図柄表示装置の図柄の可変表示を停止し,この停止した特別図柄表示装置の表示図柄の組み合せ態様が外れであるならば変動入賞装置を遊技者に不利な第1状態とし,上記停止した特別図柄表示装置の表示図柄の組み合せ態様が当りであるならば変動入賞装置を遊技者に有利な第2状態とし,この遊技者に有利な第2状態になった変動入賞装置における継続手段への打球の入球に基づき当該変動入賞装置の遊技者に有利な第2状態を維持し,さらに,上記制御手段は,上記停止した特別図柄表示装置の表示図柄の組み合せ態様が当りのうちで特定の表示図柄の組み合せ態様であるならば普通図柄表示装置と特別図柄表示装置とに対する変動時間短縮フラグをセットし,上記停止した特別図柄表示装置の表示図柄の組み合せ態様が当りのうちで特定の表示図柄の組み合せ態様でなければ普通図柄表示装置と特別図柄表示装置とに対する変動時間時間短縮フラグをクリアすることを特徴とするパチンコ機。 4 決定の理由の要点請求項1に係る発明は,特開平3-237989号公報,特開平2-277482号公報及び特開平3-251278号公報に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから,特許法29条2項の規定に違反してなされたものであって,取り消されるべきものである。 5 訂正審決の確定原告は,平成15年2月18日の本訴提起とともに,本件特許につき,特許請求の範囲の減縮等を目的として,明細書及び図面の訂正をする審判を請求したところ(訂正2003-39183号),平成15年11月4日,当該訂正を認める旨の審決があって,その謄本が原 特許につき,特許請求の範囲の減縮等を目的として,明細書及び図面の訂正をする審判を請求したところ(訂正2003-39183号),平成15年11月4日,当該訂正を認める旨の審決があって,その謄本が原告に送達され,訂正審決は確定した。 第3 原告主張の決定取消事由決定は,訂正前の請求項に基づき請求項1の発明の要旨を認定し,これに基づき特開平3-237989号公報等に記載の発明との対比において請求項1の発明の進歩性を否定しているが,特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正を認める審決が確定したことにより,決定は,結果的に本件発明の要旨の認定を誤ったことになり,違法となったものである。 第4 当裁判所の判断原告主張の事由により決定は取り消されるべきものであり,本訴請求は理由がある。よって,訴訟費用の負担につき行訴法7条,民訴法62条を適用して,主文のとおり判決する。 東京高等裁判所第18民事部裁判長裁判官塚原朋一裁判官塩月秀平裁判官古城春実

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