平成21(行ケ)10118 審決取消請求事件

裁判年月日・裁判所
平成21年9月29日 知的財産高等裁判所 2部 判決 請求棄却
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判決文本文17,805 文字)

- 1 -平成21年9月29日判決言渡平成21年(行ケ)第10118号審決取消請求事件口頭弁論終結日平成21年9月1日判決原告トレンドマイクロ株式会社訴訟代理人弁理士香原修也同藤田雅彦被告ホーチキ株式会社訴訟代理人弁理士広川浩司同村田幹雄主文 原告の請求を棄却する。 訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 第1請求特許庁が取消2008-300305号事件について平成21年3月25日にした審決を取り消す。 第2事案の概要,(「」。), 本件は被告が有する下記商標登録以下本件商標というについて原告が商標法50条1項に基づき,指定商品中の第9類「磁気探知機・超音波応用探知機等の電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具」につき不使用を理由とする取消審判請求をしたところ,特許庁が請求不成立の審決をしたので,原告がその取消しを求めた事案である。 争点は,上記取消審判請求の予告登録日たる平成20年3月31日の前3年以内である平成17年3月31日から平成20年3月30日までの間に,本件商標と被告が使用した下記被告使用商標Aとが社会通念上同一といえるか,で- 2 -ある。 記( )本件商標 ()(。 )商標指定商品下線は取消請求を受けている部分」・第9類「磁気探知機・超音波応用探知機等の電子応用機械器具及びその部品,測定機械器具,電気磁気測定器,郵便切手のはり付けチェ,,,ック装置電気通信機械器具盗難警報器火災報知機(登録番号)第4039352号( )被告使用商標A 「」スキャンメール10K第3当事者の主張 請求の原因( )特許庁における手続の経緯 ア被告は 盗難警報器火災報知機(登録番号)第4039352号( )被告使用商標A 「」スキャンメール10K第3当事者の主張 請求の原因( )特許庁における手続の経緯 ア被告は,平成7年11月20日に本件商標登録出願をし,平成9年8月8日に登録第4039352号として設定登録を受けた。 ,,イこれに対し原告は平成20年3月12日付けで商標法50条に基づき本件商標につき指定商品中「第9類磁気探知機・超音波応用探知機等の電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具」に対し不使用を理由とする取消審判を請求し(甲8,平成20年3月31日その旨の予告登)録がなされた(甲15〔登録原簿。 〕)特許庁は,同請求を取消2008-300305号事件として審理した上,平成21年3月25日「本件審判の請求は,成り立たない」旨の審,。 - 3 -決をし,その謄本は平成21年4月7日原告に送達された。 (2)審決の内容審決の内容は,別紙審決写しのとおりである。その理由の要点は,被請求人たる被告が審判の予告登録前3年以内に,上記取消請求に係る指定商品の一部である「磁気探知機・超音波応用探知機等の電子応用機械器具及びその」「」「」部品に該当する郵便不審物選別装置においてスキャンメール10Kなる商標を使用しており,このうち「10K」の部分は自他商品識別機能を有しないから本件商標と被告使用商標Aとは社会通念上同一である,としたものである。 (3)審決の取消事由しかしながら,以下に述べるとおり,被告使用商標A「スキャンメール10K」と本件商標「スキャンメール」とは社会通念上同一とはいえないから,審決の判断は誤りである。 ア(ア)甲3(ホーチキ株式会社〔被告〕発行の「セキュリティ設備器機製品カタログ2005 メール10K」と本件商標「スキャンメール」とは社会通念上同一とはいえないから,審決の判断は誤りである。 ア(ア)甲3(ホーチキ株式会社〔被告〕発行の「セキュリティ設備器機製品カタログ2005,甲21(甲3記載の商品を拡大した写真)」)によると,下記「被告使用商標B」が使用された商品である「郵便不審物選別装置」は,幅43.5cm,高さ22cm,奥行42cm(甲3の外形寸法の記載による)の比較的小さな機械であるところ,その前面のパネル状の部分中,わずかに幅約9cm,高さ約3cmの狭い長方形部分に,わざわざ「SCANMAIL」の文字と「10K」の文字を二段に分離して明確に表示している。このことは被告にとって,製品のパネル状の部分中,幅約9cm,高さ約3cmの狭い長方形部分にすら,二段に分離してでも「SCANMAIL」の文字と「10K」の文字の双方を「製品名=商標」として表示する必要があるという積極的意思に基づくものにほかならない。 記- 4 -「SCANMAIL10K」,,()(イ)また審決は甲5スキャナ・ジャパン株式会社のホームページに「スキャンメール(SCANMAIL10K「スキャンメール)」,で発見できる対象物」と表示されているとも認定しているが,甲5のスキャナ・ジャパン株式会社は,そもそも商標法50条1項にいう「商標権者,専用使用権者又は通常使用権者」のいずれにも該当しないから,これを参酌することは適当でない。また「スキャンメール」の文字の後ろに,わざわざカッコ書きで「SCANMAIL10K」と表示し()ていることは,むしろ「10K」の文字が「製品名=商標」として欠くことのできない重要な構成要素であることの認識の表明にほかならない。 (ウ)さらに審決は,甲22(」2008年2月号48頁,甲「 ていることは,むしろ「10K」の文字が「製品名=商標」として欠くことのできない重要な構成要素であることの認識の表明にほかならない。 (ウ)さらに審決は,甲22(」2008年2月号48頁,甲「)CARGO23(日刊航空貿易」2008年1月8日15頁)の記事中に「スキ「ャンメール」の表示があるとしているが,これらの資料は被告の商品についての記事ではなく,また記事中の記述であることから商標法2条3項にいう「商標の使用」とはいえないものであり,使用されている商標が本件商標と社会通念上同一であるかの判断材料とすること自体が不適切である。 以上のとおり,被告使用商標A「スキャンメール10K」の構成中,「10K」の部分は商標の必須の構成要素として使用されているものであって,商品の規格,型式等を表示したものではない。 イ審判官は,被請求人である被告に対し,審尋(平成21年1月16日付け。甲11)において「スキャンメール10K」の構成中「10K」の,部分が商品の規格,型式等を表示したものであると主張する場合はそれを証する書面を提出することを求めたが,被告から提出された補足資料(甲- 5 -12〔平成21年2月16日付け審判事件回答書〕添付の補足資料)を参照すると,かえってその補足資料2(甲3のカタログ中の「不審物選別装」,。 ),置ポータブルX線透視装置に関する部分79頁甲14の1には以下の通り,本件の「スキャンメール10K(被告使用商標A「SCA」)NMAIL10K(被告使用商標B)中の「10K」は,商標の必須構」成要素であることが明白である。 すなわち,製品がシリーズで存在する場合等には,その商品の後に商品記号を表すアルファベットや数字等を付すことは極めて一般的である。その一例として,被告の他の製品である上 要素であることが明白である。 すなわち,製品がシリーズで存在する場合等には,その商品の後に商品記号を表すアルファベットや数字等を付すことは極めて一般的である。その一例として,被告の他の製品である上記「ポータブルX線透視装置」では,これに関する上記カタログ(甲14の1)の記載によれば,製品「インスペクタXR200「インスペクタXRS-3」は,商品名はいずれ」も「インスペクタ」であり「商品記号」はそれぞれ「XR200「XR,」S-3」である(甲14の1。これに対し,被告使用商標A(スキャン)メール10K)の付された「郵便不審物選別装置」では上記「ポータブルX線透視装置」と同様「商品名」の欄には「郵便不審物選別装置/スキャンメール10K」と記載されているが「商品記号」という欄自体が存在,しないものである。 被告のカタログ(甲3〔甲14の1はその一部)では,商品の説明を〕行う欄を設け「商品名」の他に「主電源」や「使用温度範囲「外形寸,」,法「質量「納期」などの使用を記載するという同一の構成からなる」,」,にもかかわらず,被告使用商標Aの付された商品(郵便不審物選別装置)の説明欄には「商品名」として「郵便不審物選別装置/スキャンメール,10K」と記載されているが「商品記号」の欄は存在しないから「商品,,記号」が「10K」であるとの記述は存在しないということができる。 これによれば「郵便不審物選別装置」については「商品記号」の欄及,び記述がないため,被告の商品である「郵便不審物選別装置」については- 6 -商品記号は存在しないから商品名=商標としてのスキャンメー「」,「」「ル10K」しか存在していないものである。そうすると,被告使用商標A「」「」,スキャンメール10K中の10K 存在しないから商品名=商標としてのスキャンメー「」,「」「ル10K」しか存在していないものである。そうすると,被告使用商標A「」「」,スキャンメール10K中の10Kは型式などの商品記号ではなく使用商標の構成要素として必要欠くべからざるものである。 ウなお,〔スキャナMSC社〕のホームページを印刷SCANNAMSCLtdしたもの甲4の1には…SCANMAIL10KThe10K(),「. … (中段左側にある商品の説明文1行~2行「…10K’S… (6」),」行)との記載がある。 このことは,被告が商品「郵便不審物選別装置」の供給を受けている製造元の〔スキャナMSC社〕が「10K」を商標としSCANNAMSCLtd,て認識して使用していることの証左であり,その商品を取り扱っている被告が「スキャンメール10K」中の「10K」を商標の構成要素として必要欠かざるものであると自認していることと符合するものである。 以上のとおり,商品名の後に続くアルファベット及び/又は数字は商品記号であるため識別力はなく商標としては認知されないとの被告の主張は,一般論としてはともかく,本件の被告使用商標A「スキャンメール10K」には当てはまらない。 また,被告の会社案内(甲12添付の補足資料3)における文中の記載は商標法上の「商品」についての「商標」の使用でないことが明らかであって,被告の商品「郵便不審物選別装置」については「スキャンメール10K」という「商品名=商標」しか存在しないとの認定の妨げとなるものではない。 ,,「」同様に被告使用商標Bに関し実際の製品に商標SCANMAILと商品記号「10K」が二段に分けて表示されていることも,被告の商品「郵便不審物選別装置」については「スキャン のではない。 ,,「」同様に被告使用商標Bに関し実際の製品に商標SCANMAILと商品記号「10K」が二段に分けて表示されていることも,被告の商品「郵便不審物選別装置」については「スキャンメール10K」乃至は「SCANMAIL10K」という「商品名=商標」しか存在しないとの事- 7 -実認定について何ら妨げになるものではない。 ,「」「」エ以上の通り被告使用商標Aスキャンメール10Kの構成中10Kの部分は,被告自ら商標の必須の構成要素として認めているものであることは明白であり「10K」の部分が商品の規格,型式等を表示したもの,とした審決の認定は誤りである。したがって,被告使用商標A「スキャンメール10K」及び「SCANMAIL」と「10K」を二段に書してなる被告使用商標Bは,本件商標に類似する商標ではあっても「登録商標と社会通念上の同一」の範疇を超えるものであるから,被告使用商標Aは商標法50条1項にいう本件商標と社会通念上同一の商標であるとは認められない。 オ被告は,スキャナ・ジャパン株式会社の代表取締役Aの「確認書(平成」21年6月17日作成。乙5)を提出し,被告がスキャナ・ジャパン社に本件商標の通常使用権を許諾していた旨主張する。 しかし,被告が提出した上記「確認書」によれば「…4.当社は,上,記商品を販売開始するにあたって,ホーチキ株式会社から上記商品(SCANMAIL10K)に商標「スキャンメール」並びに「SCANMA」。」,ILを使用する許諾を平成18年7月26日に得た… とあるところスキャナ・ジャパン株式会社は平成19年2月5日に設立されたものであり(甲16〔履歴事項全部証明書,会社設立より前である平成18年7〕)月26日に「スキャナ・ジャパン株式会社」が使用許諾を得るということ ・ジャパン株式会社は平成19年2月5日に設立されたものであり(甲16〔履歴事項全部証明書,会社設立より前である平成18年7〕)月26日に「スキャナ・ジャパン株式会社」が使用許諾を得るということはあり得ない。したがって,被告が提出した乙5によっては,被告がスキャナ・ジャパン株式会社に本件商標の通常使用権を許諾していたことは証明されていない。 カまた被告は,製品の種類が1種類しかない機種については,カタログにおいて「商品記号」という欄を設けて「商品名」とは別に型番を記載するか「商品名」の欄に商品名と合わせて型番を併記するかは任意であると,- 8 -し「商品名」の欄に「スキャンメール10K」と記載されているからと,いって商品記号が存在しないとはいえない旨主張する。 しかし,被告の上記主張は,被告が発行している被告製品「防犯設備機器」の製品カタログにおける記載方法とは合致しない。被告のホームページからダウンロードすることが可能な2008年~2009年にかけての被告製品防犯設備機器の製品カタログ甲18によれば例えば出「」(),「入管理システム/id・Technominiに関する製品であるア」「クセス制御盤」は1機種しか存在しないにも拘わらず,商品記号の欄を設けて商品名とは異なる商品記号を記載している(12頁,16頁。 )同様に,22頁に記載されている「通信制御装置,16頁,25頁,」83頁に記載されている「電源装置,30頁に記載されている「BAC」netインターフェース,38頁に記載されている「バイオアダプタ,」」「」「」42頁に記載されている磁気カード発行器シリアルテンキーパッドについても各々1機種しか存在しないにもかかわらず,商品記号の欄を設けて商品名とは異なる商品記号を記載して タ,」」「」「」42頁に記載されている磁気カード発行器シリアルテンキーパッドについても各々1機種しか存在しないにもかかわらず,商品記号の欄を設けて商品名とは異なる商品記号を記載している。 したがって,被告の製品カタログによれば,1種類しかない機種についてもカタログにおいて「商品記号」という欄を設けて「商品名」とは別に記載しているのであるから,1種類しかない「郵便不審物選別装置」について「商品名」の欄に「スキャンメール10K」と記載されているから,商品記号が存在しないとはいえないとする被告の主張は誤りである。 キさらに被告は,型番として10000は冗長なので10Kにした旨主張するが,仮に英国スキャナMSC社が「10000」の数字を採用しようとしたのであれば,本件商標「スキャンメール」と共に使用される「10000」の数字は十分に商標として機能するものである。 現に登録商標として商標クラボウ/Kurabo10000公,「」(告平1-67511「10000LAKES(登録第454394),」- 9 -7号「dixmille10000(登録第4811205号,),」)「ドクターケビンコラーゲン10000/Dr.KEVINCOLLAGEN10000(登録第4872596号)が存在し(甲19の」1~4〔商標公報,これら登録商標はその指定商品との関係で「100〕)」。 00の数字が型番として用いられているものでないことが明らかであるそうすると,被告が主張するように「10K」が数字の「10000」と同義であるとするならば,使用商標「スキャンメール10K」中の「10K」は使用商標の構成要素として必要欠くべからざるものであるというべきである。 請求原因に対する認否請求原因( ),( 」と同義であるとするならば,使用商標「スキャンメール10K」中の「10K」は使用商標の構成要素として必要欠くべからざるものであるというべきである。 請求原因に対する認否請求原因( ),( )の各事実は認めるが,( )は争う。 被告の反論審決の認定判断に誤りはなく,原告の主張は理由がない。 ( )ア商標法50条1項における社会通念上の同一とは,自他商品の識別を 本質的機能とする商標の性質上,取引社会において同一であると認識されることを意味するというべきである。 原告は,甲3(被告のカタログ)において使用されている商標「スキャンメール10K(被告使用商標A)について,商品における表示態様や」カタログにおける表記から,被告が「10K」の部分を商標の構成要素として認識していた旨主張する。 しかし,そもそも社会通念上同一であるか否かは,取引社会の通念により判断されるのであって,商標を使用する被告がどのような認識を有していたかは直接関係ない。そして,本件商標に係る商品が機械器具の分野に属し,数字2文字及び欧文字1文字からなる組み合わせは当該分野において商品の記号・符号として商標の後に付されることが多いとの取引の実情に鑑みれば「10K」の部分が商品の型番として認識され,商標の自他,- 10 -商品識別標識としての機能を発揮するものでないことは明らかである。 したがって,商標の社会通念上の同一性について,被告の認識をいう原告の主張は失当であり,取引社会の通念に照らせば,被告及びスキャナ・ジャパン社が使用する商標(被告使用商標A及びB)は,本件商標と社会通念上同一である。 イまた原告は,被告使用標章Bに関し,製品の狭い領域に「SCANMAIL」の文字と「10K」の文字を二段に分離して明確に表示していることから,これは二 びB)は,本件商標と社会通念上同一である。 イまた原告は,被告使用標章Bに関し,製品の狭い領域に「SCANMAIL」の文字と「10K」の文字を二段に分離して明確に表示していることから,これは二段に分離してでも両方の文字を商標として表示する必要があるという積極的意思がある旨主張する。 しかし,二段に表示すると,かえって両者は分離して認識されるのが通常である。製品に商標と共に型番等の表示も付すことは一般的に行われていることであり「10K」の文字は,これを見ただけでは特段の観念も,生じないものであるから「10K」は「SCANMAIL」からは分離,された型番と認識される。このように「SCANMAIL」の文字と,「10K」の文字を二段に書していることは,被告の認識においても商標,「」と型番を分離しようとするものであるしまた需要者から見ても10Kが型番としてより認識されやすい態様といえるから,原告の主張は失当である。 ウさらに原告は,甲5において「スキャンメール」の文字の後に,わざ,わざカッコ書きで(SCANMAIL10K)と表示しているのは,「10K」を商標の重要な構成要素であることを被告が認識していたことを示すものである旨も主張する。 しかし,カタログ等において製品名に型番を併記するのは通常行われていることであり,そのような表記がされているからといって,需要者が型番の部分まで商標の構成要素として認識するわけではない。甲5では,平文で「スキャンメール」を用い「SCANMAIL10K」はカッコ,- 11 -書き内に表記されているし,またその中央付近には,単に「スキャンメー」,,「」ルだけも表記されておりこれらからすればスキャンメール10Kが「スキャンメール」と略称されて使用されている事実が認められるとし るし,またその中央付近には,単に「スキャンメー」,,「」ルだけも表記されておりこれらからすればスキャンメール10Kが「スキャンメール」と略称されて使用されている事実が認められるとした審決の認定に誤りはない。 (2)原告は,審判被請求人である被告が提出した甲22,甲23の記事中に「スキャンメール」の表示があるところ,これらの資料は被告の商品についての記事でなく,また商標法上の使用にも当たらないから,社会通念上同一の判断材料とすることは不適当である旨主張する。 しかし,甲22,甲23は,スキャナ・ジャパン社の商品に関する雑誌記事であるところ,スキャナ・ジャパン社は,本件商標権の通常使用権者であり(乙5,甲22,甲23の記事中の「スキャンメール」が,本件商標が)使用されている商品に関するものであることは明らかである。 また,社会通念上の同一性は,取引社会において同一であると認識されるか否かが問題であり,これはすなわち,実際の取引の場面でどのように称呼あるいは表記されるかによって判断されることである。そして,甲22,甲23は,それ自体が商標の使用に当たるとはいえないとしても,実際の取引にあって「スキャンメール10K」が「スキャンメール」と略称されている事実を立証するものである。したがって,これら甲22,甲23を参照し,本件商標が実際の取引においてどのように用いられているかを認定した審決に誤りはない。 (3)原告は,本件商標が使用されている商品がシリーズで存在すること,ないしシリーズ製品であることを表示するために「10K」を用いていることは立証されていないと主張する。 被告及びスキャナ・ジャパン社が輸入,販売する郵便不審物選別装置は,英国の〔スキャナMSC社〕が製造しているところ,こSCANNAMSCLtdれは同社に ことは立証されていないと主張する。 被告及びスキャナ・ジャパン社が輸入,販売する郵便不審物選別装置は,英国の〔スキャナMSC社〕が製造しているところ,こSCANNAMSCLtdれは同社にとっては小型郵便不審物選別装置の初号機であって,現在のとこ- 12 -ろその後に新しい機種は発売されていない。つまり,現時点ではシリーズ製品とはなっていないが,今後シリーズ化される可能性もある。このような場合に初号機に対してシリーズを表すような型番を付すことは,広く行われているところであって,現時点で実際にシリーズ製品があるか否かは問題ではない。 また原告は,ポータブルX線透視装置に関するカタログの記載では,商品名の欄と商品記号の欄が分かれているのに対し,本件商標に関しては商品記号の欄が存在せず,商品名の欄に「郵便不審物選別装置/スキャンメール10K」と記載されていることから,被告の商品「郵便不審物選別装置」において商品記号は存在せず「10K」は商標の構成要素として必要欠くべ,からざるものであることを被告自ら明らかにしている旨主張する。 原告の主張するポータブルX線透視装置は2機種が記載されているところ,これらポータブルX線透視装置は機能は概ね同様であって性能や大きさの点に違いのある,いわゆるシリーズ製品である。つまり,ポータブルX線透視装置は,カタログ発行時において現実に複数のシリーズ製品が販売されており,それらを明確に区別するため,商品記号の欄を設けてそれぞれ型番を記載している。これに対し,本件商標に関する被告の商品「郵便不審物選別装置」は,将来的なシリーズ展開の可能性はあるものの,現時点では1機種のみの構成であり,商品の型番も1種類しかない。甲3のカタログにおいて,商品名の欄に型番まで記載されているのは,今のところ型番が1種類しか 将来的なシリーズ展開の可能性はあるものの,現時点では1機種のみの構成であり,商品の型番も1種類しかない。甲3のカタログにおいて,商品名の欄に型番まで記載されているのは,今のところ型番が1種類しかなく,明確に区別すべき他の機種がないからである。つまり,カタログにおいて「商品記号」という欄を設けて「商品名」とは別に型番を記載することと,あるいは「商品名」の欄に商品名と合わせて型番も併記することとのいずれを選択するかは便宜的な理由しかないのであって「商品記号」の欄,が存在しないことは,型番が存在しないことの証明とはならない。 ,,以上のとおりであり商品名の欄に型番まで記載されているからといって- 13 -商品記号が存在しないという原告の主張は失当である。 (4)なお,製品の型番として,機種の発売毎に1,2…と順番に数字を付すことは,しばしば行われるところであり,1桁の数字ではなく,10,20…あるいは100,200…のように複数桁の数字を付すことも多いものである。本件に係る製品は,英国スキャナMSC社にとっては小型の郵便不審物選別装置の初号機であって,型番として1や10,100などの数字が考えられるところ,英国スキャナMSC社においては,できるだけ大きい桁の数字を型番として使おうと考えて「10000」を採用しようとしたが,そのままでは数字だけで5文字を要し冗長となるので,1000を表す「K」を用い,10000を「10K」と3文字で表して,これを型番として採用することとしたものである。 (5)原告は,被告がスキャナ・ジャパン社に本件商標の通常使用権を許諾していると主張しているのに対し,同社が被告の通常使用権者であることは証明されていない旨主張する。 被告とスキャナ・ジャパン社との関係は「確認書(乙5)に記載された,」とおりであ 常使用権を許諾していると主張しているのに対し,同社が被告の通常使用権者であることは証明されていない旨主張する。 被告とスキャナ・ジャパン社との関係は「確認書(乙5)に記載された,」とおりであり,被告は従前,本件商標が使用されている商品の製造元である英国の〔スキャナMSC社〕と代理店契約を締結し,そSCANNAMSCLtdの商品を輸入・販売してきたところであるが,スキャナMSC社は,日本法人(スキャナ・ジャパン社)を介した輸入・販売も行うこととした。 この日本法人による輸入・販売を開始するに当たって,被告とスキャナ・ジャパン社(設立準備段階)との間で話し合いがなされ,平成18年7月26日に,スキャナ・ジャパン社が郵便不審物選別装置に商標「スキャンメール」並びに「SCANMAIL」を使用することを被告が許諾するに至ったものである。当該使用許諾を行った事実は「確認書(乙5)から認められ,」るとおりである。 以上のとおり,被告はスキャナ・ジャパン社に本件商標の通常使用権を許- 14 -諾していたのであり,被告が提出した甲4~6(甲6は6の1,2〔スキャナ・ジャパン株式会社のホームページ)は,本件商標権の通常使用権者が〕本件商標を使用していたことを証明するものである。 以上のとおりであり,原告の主張はいずれも理由がなく,被告並びに通常使用権者であるスキャナ・ジャパン社が使用する商標は,本件商標と社会通念上同一であり,審決の判断は正当であるから,原告の請求は棄却されるべきである。 第4当裁判所の判断(),(), 請求原因(1)特許庁における手続の経緯(2)審決の内容の各事実は当事者間に争いがない。 被告による本件商標使用の有無について(1)原告による本件不使用取消審判請求は,本件商標「スキャンメール (1)特許庁における手続の経緯(2)審決の内容の各事実は当事者間に争いがない。 被告による本件商標使用の有無について(1)原告による本件不使用取消審判請求は,本件商標「スキャンメール」につきその指定商品の一部である「磁気探知機・超音波応用探知機等の電子応,」(,「」用機械器具及びその部品電気通信機械器具前記第22(1)指定商品のうち下線部分)についての登録取消を求めるものであるところ,商標権者である被告の製品カタログ(甲3)に「郵便不審物選別装置」が紹介され,その中で「スキャンメール10K(被告使用商標A)が使用されており,」かつその時期が本件予告登録から3年以内(平成17年3月31日から平成20年3月30日)の平成17年4月現在であることは,当事者間に争いがない。 そして,上記「郵便不審物選別装置」は,証拠(甲3)及び弁論の全趣旨によれば,上記取消請求に係る指定商品のうちの一部である「磁気探知機・超音波応用探知機等の電子応用機械器具及びその部品」に該当することは明らかである(商標法50条2項によれば,被請求人たる被告は取消請求に係る指定商品の一部について「使用の事実」を立証すれば取消しを免れる)から,商標法50条該当性の有無は,上記「郵便不審物選別装置」において被- 15 -告により使用された「スキャンメール10K(被告使用商標A)が本件商」標「スキャンメール」と同一であるかについて検討すれば足りるところ,同条1項は「書体のみに変更を加えた同一の…文字の表示を相互に変更するものであって同一の称呼及び観念を生ずる商標,外観において同視される図形からなる商標その他の当該登録商標と社会通念上同一と認められる商標」であれば同一と定めていることから,結局,被告使用商標A「スキャンメール10K」と本件商 念を生ずる商標,外観において同視される図形からなる商標その他の当該登録商標と社会通念上同一と認められる商標」であれば同一と定めていることから,結局,被告使用商標A「スキャンメール10K」と本件商標「スキャンメール」とが「社会通念上同一」と認められるかにより決せられることになる(被告使用標章B「SCANMAIL10K」と本件商標「スキャンメール」との「社会通念上同一」の有無は,審決において明示的に判断されていないので,本判決においては検討の対象外とする。 。)そこで,以下,上記の観点に立って検討することとする。 (2)証拠(以下個別に摘示)及び弁論の全趣旨によれば,次の事実を認めることができる。 ア(ア)甲3(ホーチキ株式会社〔被告〕発行「セキュリティ設備器機製」〔〕。 )品カタログ20052005年平成17年4月発行審判乙1には,以下の記載がある。 ・「郵便不審物選別装置/スキャンメール10K(英国SCANNAMSCLTD製(77頁))」・「①高い選別能力高感度磁気センサは,クリップ,ホチキス針,金属タグなどの一般的な金属製品と,爆発物の部品と思われるような不審な金属片や刃物などとの違いを見分けることができます。また,テストカードにより精度チェックが行えます。… (77頁)」「・- 16 -」()77頁「・(77頁)」・郵便不審物選別装置・X線透視装置・ポータブルX線透視「不審物選別装置- 17 -装置外観図(93頁)」「・」()93頁(イ)甲3は,平成17年4月から平成18年4月までの1年間に約4000部が被告製品の販売先等に配布された(甲12,弁論の全趣旨。 )被告はスキャンメール10Kの製造元の英国ス,「」〔SCANNAMSCLtd から平成18年4月までの1年間に約4000部が被告製品の販売先等に配布された(甲12,弁論の全趣旨。 )被告はスキャンメール10Kの製造元の英国ス,「」〔SCANNAMSCLtdキャナMSC社〕と代理店契約を締結し,上記商品を輸入,販売していた(乙5。 )イ乙7(松田徳一郎監修「リーダーズ英和辞典」1995年〔平成7年〕初版第21刷株式会社研究社)には,以下の記載がある。 ・「1.細かく[入念に]調べる…2.さっと目を通す[考える]scan…〈映像を〉走査する;磁気テープなど〉の情報を調べる,走査[ス〈キャン]する… (1930頁)」・「1.郵便制度,郵便…郵便物(1331頁)mail」- 18 -ウ甲4の1(〔スキャナMSC社〕のホームページかSCANNAMSCLtdらの打ち出し〔作成日・打出し日不明,審判乙2)には,以下の記載が〕ある(訳文については甲4の2。 )・…「SCANMAIL 10K...ELECTRONICMAILSCANNERProvidereassuranceformailroomstaffwiththeSCANMAIL…… (原文)10K.The 10Kiseasytousethe 10K'sability」・電子郵便物スキャナー「SCANMAIL 10K...ザスキャンメール10Kにより郵便室スタッフに安心を提供します。ザ10Kは使用が容易で…ザ10Kの能力は… (訳文)」エ甲5(スキャナ・ジャパン株式会社のホームページからの打出し〔作成日・打出し日不明,審判乙3)には,以下の記載がある。 〕・スキャンメール10K-卓上型レターボム検知器「郵便物内の不審物を確実に発見します。…」・スキャンメール( ページからの打出し〔作成日・打出し日不明,審判乙3)には,以下の記載がある。 〕・スキャンメール10K-卓上型レターボム検知器「郵便物内の不審物を確実に発見します。…」・スキャンメール(SCANMAIL10K)の特徴「軽量・小型で移動が簡単です。…」・スキャンメールで発見できる対象物…」「・スキャンメール10Kの仕様:「電源…総輸入元スキャナ・ジャパン株式会社…」オ甲22(」2008年〔平成20年〕2月号,48頁,審判乙「CARGO1の補足資料5)には,以下の記載がある。 ・スキャナ・ジャパン不審物・爆発物検知装置などを販売政府機関「や民間企業対象に需要開拓不審物や爆発物の検知装置などを販売する英国スキャナ社は昨年2月,日本法人『スキャナ・ジャパン』を設立した。…」・英スキャナ社は欧米各国を中心に…卓上型レターボム検知器ス「,,『- 19 -キャンメール』…など,用途に合わせてバリエーションに富んだ商品を販売している」。 ・…『スキャンメール』は厚さ6cmまでの不審物を投入口に差し込「むだけで自動的に検査できる。…」(「」〔〕,,カ甲23日刊航空貿易2008年平成20年1月8日15頁審判乙1の補足資料6)には,以下の記載がある。 ・スキャナ・ジャパン「爆発物検地装置などを販売東京・新宿にショールーム」・スキャナ・ジャパンは,不審物や爆発物の検知装置などを販売する「英国スキャナ社が昨年2月に設立した日本法人。…」・同社は,…卓上型レターボム検知器『スキャンメール』…などを販「売している。…」キスキャナ・ジャパン株式会社は,英国法人のの日本SCANNAMSCLtd法人であり,セキュリティー機器の仕入,販売,輸入等を目的として平成19年2月 ル』…などを販「売している。…」キスキャナ・ジャパン株式会社は,英国法人のの日本SCANNAMSCLtd法人であり,セキュリティー機器の仕入,販売,輸入等を目的として平成19年2月5日に設立され,その代表取締役はである。スキャナ・ジAャパン株式会社は,平成19年4月3日から日本国内において「スキャンメール10K」を販売しているところ,設立準備段階の平成18年7月26日に被告から本件商標の使用許諾を得た(以上甲16,乙5。 )(3)上記(2)ア(ア)によれば,郵便不審物選別装置「スキャンメール10K」は,磁気探知により内容物不明の郵便物が金属物体を内包しているかを判別する装置であると認められるところ,上記認定の事実によれば,被告は,平「」成17年4日現在のカタログに郵便不審物選別装置スキャンメール10Kを「スキャンメール10K」との表示(被告使用標章A)と共に掲載し,,その製品の写真には「SCANMAIL」と「10K」が二段に分けて表,示(被告使用商標B)されていたことが認められる。 そして,上記(2)イの英語の「scan ・mail」の意味からすると「スキャ」「,- 20 -ンメール」の語からは,郵便物を走査するとの観念が生じ得ることが認められる。一方「10K」の部分からは特定の観念が生じ得るものと認めるべ,き証拠はなく,これが数字とアルファベット1文字の組合せからなるところからすると「10K」の部分は,商品に付された型番ないし商品番号とし,て取引者・需要者に認識されることが多いということができる。そして,上記(2)ウないしカのとおり,英国〔スキャナMSC社〕がSCANNAMSCLtd製造し,スキャナ・ジャパン株式会社が輸入・販売する「スキャンメール10K」に関し「…10Kは… ・…卓上 ,上記(2)ウないしカのとおり,英国〔スキャナMSC社〕がSCANNAMSCLtd製造し,スキャナ・ジャパン株式会社が輸入・販売する「スキャンメール10K」に関し「…10Kは… ・…卓上型レターボム検知器『スキャン,」「メール』…」などと表記されていることからも,上記認定は裏付けられているというべきである。 そうすると「スキャンメール10K」のうち,自他商品の識別力が生じ,るのは「スキャンメール」の部分であり「10K」の部分は自他識別力を,欠くものといえるから,被告の使用した「スキャンメール10K」は,本件商標と社会通念上同一であると認められる。 (4)以上によれば,被告は,本件商標の登録取消し審判の予告登録がされた平成20年3月31日より前3年以内に,日本国内において,取消請求に係る指定商品のうちの「磁気探知機・超音波応用探知機等の電子応用機械器具及びその部品」の範囲内にある商品の一つである「郵便不審物選別装置」に関し,本件商標と社会通念上同一の商標を使用していたものである。 ( )原告の主張に対する補足的判断 ア原告は,上記( )ア(ア)の被告のカタログ(甲3)においては「商品名 ,郵便不審物選別装置/スキャンメール10K」と表示されており,これは一連の商品名,商標として使用されているものであるから一体である,また甲3のカタログ中の他の箇所(甲14の1)には,ポータブルX線透視装置が記載されているところ,これには商品記号欄が存するから,これがない「スキャンメール10K」は一体であり「10K」は商品記号等で- 21 -はない旨主張する。 なるほど原告の主張するとおり,甲3のカタログには「商品名郵便不審物選別装置/スキャンメール10K」との表記があり,また「ポータブルX線透視装置」に関する甲3の79頁 21 -はない旨主張する。 なるほど原告の主張するとおり,甲3のカタログには「商品名郵便不審物選別装置/スキャンメール10K」との表記があり,また「ポータブルX線透視装置」に関する甲3の79頁(甲14の1)には商品記号の欄が商品名とは別途設けられている。しかし「スキャンメール10K」の,うち自他識別力が生じるのは「スキャンメール」の部分であり「10K」の部分がこれを欠くことは上記( )のとおりであるから,原告の上記主張 は採用することができない。 イまた原告は,甲5のスキャナ・ジャパン社は商標法50条1項にいう専用使用権者又は通常使用権者等に当たらず,甲22,23の記載も商標の「使用」に該当するものではないから,これらを参酌するのは不適当であると主張する。 しかし甲5甲22甲23は被告により使用されたスキャンメー,,,,「ル10K」商標に関し,これが需要者にどのように認識されるかについての判断材料として斟酌し得ることは当然であるから,原告の上記主張は採用することができない。 ウまた原告は,被告のカタログでは商品記号の欄を設けて商品名とは異なる商品記号を記載している例が存在するから商品記号の欄が存しないス,「」,,キャンメール10K商標は一体である旨主張しそれに沿う証拠として甲18(ホーチキ株式会社「防犯設備機器製品カタログ」2008年~2009年版)を提出する。 なるほど原告の主張するように「スキャンメール10K」に関しては,「」甲3のカタログに商品名郵便不審物選別装置/スキャンメール10Kとの記載があるが商品番号の記載はないところ,甲18には型番が1種しかない被告の製品について「商品名アクセス制御盤・商品記号N,」「LH-AW-C-8D(12頁)のように,商品記号は商品名と別 の記載があるが商品番号の記載はないところ,甲18には型番が1種しかない被告の製品について「商品名アクセス制御盤・商品記号N,」「LH-AW-C-8D(12頁)のように,商品記号は商品名と別欄に」- 22 -表記されたものがあり,同旨の記載が通信制御装置・NLG-AT-L2(22頁,電源装置・FSD-1230D(25頁,83頁,BACn))etインターフェース・NIA-AT/NIA-AT-R(30頁,バ)イオアダプタ・NLE-BIO(38頁,磁気カード発行器・CTG-)(),() 42頁シリアルテンキーパッド・NKA-AU-A42頁についてある。 しかし「スキャンメール10K」につき「10K」の部分が自他識別,,力を有しないと認められることは上記( )のとおりであるところ,甲18 記載の上記各商品はいずれも複数の製品で構成されるシステムのうちの1,,つであり被告使用商標に関する郵便不審物選別装置とは異なることから「」カタログに商品記号欄が存在しないことをもってスキャンメール10Kが一体であり「10K」部分も自他識別力を有するとするには飛躍があるというべきであり,原告の上記主張は採用することができない。 エさらに原告は,被告が「10K」の部分は当初「10000」を採用しようとしたが冗長なので1000を表す「K」を用いたとする点につき,複数の登録商標において図形ないし文字と「10000」の数字が併せ用いられているところ,これらは型番として用いられているものではないか,「」「」ら被告使用商標Aスキャンメール10Kにおいても同様に10Kは必須の構成要素である旨主張し,それに沿う証拠として甲19の1~4を提出する。 なるほど甲19の1~4(いずれも商標公報)によれば「クラボウ 用商標Aスキャンメール10Kにおいても同様に10Kは必須の構成要素である旨主張し,それに沿う証拠として甲19の1~4を提出する。 なるほど甲19の1~4(いずれも商標公報)によれば「クラボウK,urabo10000」の文字「10000LAKES」の文字と,図形との組合せ等からなる登録商標が存することが認められるが,本件において「10K」の部分が自他識別力を欠くことについては上記(3)のとおりであり,この認定を左右するものではない。原告の上記主張は採用することができない。 - 23 - 結語以上によれば,本件商標の登録取消し審判の予告登録がされた平成20年3月31日より前3年以内に,日本国内において取消請求に係る指定商品の一部である「磁気探知機・超音波応用探知機等の電子応用機械器具及びその部品」の範囲内にある商品の一つである「郵便不審物選別装置」について,商標権者である被告による使用の事実が認められるから,その余について判断するまでもなく,同旨の審決の結論に誤りはない。 よって原告の請求を棄却することとして,主文のとおり判決する。 知的財産高等裁判所第2部裁判長裁判官中野哲弘裁判官今井弘晃裁判官真辺朋子

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