573 文字
主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。理由 上告代理人原田武彦の上告理由について。論旨は要するに、詐害行為取消の訴は、受益者のみならず債務者をも相手方として提起せらるべき必要的共同訴訟であるから、本訴提起について、被上告人は、債務者であるD、同E、Fをも相手方とすべきであつたにも拘らず、受益者である上告会社のみを相手方としたのは違法であり、本訴請求を認容した原判決も亦違法であると、主張するに在る。しかしながら、詐害行為取消の訴を提起するには、債務者よりその財産を譲受けた受益者、またはその転得者を相手方とするを以つて足るのであつて、債務者をも相手方とする要のないことは、大審院判例(明治四三年(オ)第一四八号、同四四年三月二四日大・民・聯・判決、民録一七輯一一七頁)の示す所である。いま遽にこの判例を改める要はない。したがつて、受益者である上告会社のみを相手方とした本訴請求を認容した原判決に、所論の違法はない。論旨は独自の見解に立つて原判決を非難するに帰着する。論旨は、これを採用し得ない。よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官石坂修一裁判官河村又介裁判官垂水克己- 1 -裁判官高橋潔- 2 - 主文 理由 事実 争点 判断
▼ クリックして全文を表示