昭和56(オ)586 土地建物明渡等

裁判年月日・裁判所
昭和57年11月18日 最高裁判所第一小法廷 判決 破棄差戻 大阪高等裁判所 昭和55(ネ)1267
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【DRY-RUN】主    文      原判決を破棄する。      本件を大阪高等裁判所に差し戻す。          理    由  上告代理人田宮敏元の上告理由第一点及び第二点について  所論の点に関する原審の

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判決文本文1,453 文字)

主    文      原判決を破棄する。      本件を大阪高等裁判所に差し戻す。          理    由  上告代理人田宮敏元の上告理由第一点及び第二点について  所論の点に関する原審の認定判断は、原判決挙示の証拠関係に照らして是認する ことができないものではなく、その過程に所論の違法があるとはいえない。論旨は、 ひつきよう、原審の専権に属する証拠の取捨判断、事実の認定を非難するか、又は 結論に影響しない部分について原判決の不当をいうものであつて、採用することが できない。  同第三点一、二について  家庭裁判所が民法八二六条一項の規定に基づいて選任した特別代理人と未成年者 との間に利益相反の関係がある場合には、特別代理人は選任の審判によつて付与さ れた権限を行使することができず、これを行使しても無権代理行為として新たに選 任された特別代理人又は成年に達した本人の追認がない限り無効である、と解する のが相当である。けだし、特別代理人は親権者と未成年者との間に利益相反の関係 がある場合に親権者に代わる未成年者の臨時的保護者として選任されるもので、右 選任は、特別代理人に対し当該行為に関する限りにおいて未成年者の親権者と同様 の地位を付与するものにとどまり、右行為につき事情のいかんを問わず有効に未成 年者を代理しうる権限を確定的に付与する効果まで生ずるものではなく、したがつ て、右のようにして選任された特別代理人と未成年者との間に利益相反の関係があ る場合には、右特別代理人についても親権の制限に関する民法八二六条一項の規定 が類推適用されるものと解すべきだからである。  しかるに、原審は、当時未成年者であつた上告人Aの特別代理人に選任されたD - 1 - と右上告人との間に利益相反の関係があるとしながら、家庭裁判所は代理権を付与 される事項の意義及び本人と特別代理  しかるに、原審は、当時未成年者であつた上告人Aの特別代理人に選任されたD - 1 - と右上告人との間に利益相反の関係があるとしながら、家庭裁判所は代理権を付与 される事項の意義及び本人と特別代理人との関係等諸般の事情を考慮して選任の審 判をするものであることを理由にして、右のような利益相反の関係があるからとい つてDを特別代理人に選任した審判の効力が左右されるものではないとし、上告人 A所有不動産の担保提供につきDが右上告人の特別代理人としてした追認をその適 法な代理権の行使として有効であると判断しているのであつて、右判断には特別代 理人の権限に関する民法の解釈適用を誤つた違法があるといわなければならず、右 違法が原判決に影響を及ぼすことは明らかである。論旨は右の点で理由があり、原 判決は、その余の点について判断するまでもなく、破棄を免れない。  そして、本件については更に審理を尽くさせる必要があるから、本件を原審に差 し戻すこととし、民訴法四〇七条一項に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のと おり判決する。      最高裁判所第一小法廷          裁判長裁判官    団   藤   重   光             裁判官    藤   崎   萬   里             裁判官    中   村   治   朗             裁判官    谷   口   正   孝             裁判官    和   田   誠   一 - 2 -

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