(別紙及び別表は添付省略)平成26年12月18日判決言渡し平成25年(行ウ)第11号政務調査費違法支出不当利得返還命令請求事件判決 主文 1 原告5名の請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告5名の負担とする。 事実及び理由 第1 当事者の求めた裁判 1 請求の趣旨被告は,別紙1の「相手方」欄記載の各相手方に対し,同別紙の「請求金額」欄記載の各金員及びこれに対する平成24年5月1日から支払済みまでいずれも年5分の割合による金員を請求せよ。 訴訟費用は被告の負担とする。 2 請求の趣旨に対する答弁主文同旨第2 事案の概要 1 本件は,原告5名が,橿原市議会議員である別紙1の「相手方」欄記載の各相手方(以下「各相手方」という。)が橿原市から交付を受けた平成23年度の政務調査費(以下,単に「政務調査費」という場合,平成23年度の橿原市議会の政務調査費を指す。)について,同別紙の「請求金額」欄記載の各金額の支出につき,使途基準に含まれないものがあったから,これらの支出に係る政務調査費を法律上の原因なく利益を受けているにもかかわらず,橿原市の執行機関である被告は各相手方に対する不当利得返還請求権の行使を違法に怠っているとして,被告に対し,地方自治法242条の2第1項4号本文に基づき,各相手方に対して上記不当利得返還請求権を行使して当該利益及び法定利息を 請求するよう求める住民訴訟である。 2 関連法規の定め平成24年法律第72号による改正前の地方自治法(以下同じ。)100条1項普通地方公共団体の議会は,当該普通地方公共団体の事務(括弧内省略)に関する調査を行うことができる。この場合において,当該調査を行うため特に必要があ 改正前の地方自治法(以下同じ。)100条1項普通地方公共団体の議会は,当該普通地方公共団体の事務(括弧内省略)に関する調査を行うことができる。この場合において,当該調査を行うため特に必要があると認めるときは,選挙人その他の関係人の出頭及び証言並びに記録の提出を請求することができる。 14項普通地方公共団体は,条例の定めるところにより,その議会の議員の調査研究に資するため必要な経費の一部として,その議会における会派又は議員に対し,政務調査費を交付することができる。この場合において,当該政務調査費の交付の対象,額及び交付の方法は,条例で定めなければならない。 15項前項の政務調査費の交付を受けた会派又は議員は,条例の定めるところにより,当該政務調査費に係る収入及び支出の報告書を議長に提出するものとする。 橿原市議会政務調査費の交付に関する条例(以下「本件条例」という。)1条この条例は,地方自治法100条14項及び15項の規定に基づき,橿原市議会議員(以下「議員」という。)に対して,議員の調査研究に資するための必要な経費の一部として政務調査費を交付することに関し,必要な事項を定めるものとする。 2条政務調査費は,議員の職にある者に対して交付する。 3条1項政務調査費の額は,毎年度,4月1日に在職する議員に対して,年額50万円とする。 4項政務調査費は,4月25日及び10月25日に交付する。ただし,交付の日が,市の休日を定める条例(平成元年橿原市条例第2号) に規定する休日に当たる場合は,その日前においてその日に最も近い休日でない日とする。 4条議員は,政務調査費を別に定める使途基準に従って使用するものとし,市政に関する調査研究に資するための必要な経費以外のものに充ててはならない。 5条1項政務調 も近い休日でない日とする。 4条議員は,政務調査費を別に定める使途基準に従って使用するものとし,市政に関する調査研究に資するための必要な経費以外のものに充ててはならない。 5条1項政務調査費の交付を受けた議員は,政務調査費に係る収入及び支出の報告書(以下「収支報告書」という。)を作成し,橿原市議会議長(以下「議長」という。)に提出しなければならない。 6条1項政務調査費の交付を受けた議員は,その年度の途中において議員の辞職,失職,除名若しくは死亡又は議会の解散により議員でなくなった場合において,既に交付を受けた政務調査費の額が3条2項の規定により算定した額を上回る場合は,当該上回る額を返還しなければならない。 2項政務調査費の交付を受けた議員は,その年度において交付を受けた政務調査費の総額から,必要な経費として支出した総額を控除して残余がある場合は,当該残余の額に相当する額の政務調査費を返還しなければならない。 3項前2項の場合において,市長は,期日を定めて返還を命じることができる。 橿原市議会政務調査費の交付に関する条例施行規則(以下「本件規則」という。)5条本件条例4条に規定する使途基準は,別表のとおりとする。 6条1項政務調査費の交付を受けた議員は,政務調査費の交付を受けた翌年度の4月30日までに,本件条例5条に規定する収支報告書に領収書等の証拠書類の写しを添付して,議長に提出しなければならない。 2項政務調査費の交付を受けた議員が,年度の途中において議員の辞職,失職,除名若しくは死亡又は議会の解散により議員でなくなったときは,前項の規定にかかわらず,議員でなくなった日から30日以内に収支報告書を議長に提出しなければならない。 別表(5条関係)項目内容研究研修費議員が の解散により議員でなくなったときは,前項の規定にかかわらず,議員でなくなった日から30日以内に収支報告書を議長に提出しなければならない。 別表(5条関係)項目内容研究研修費議員が研究会及び研修会を開催するために必要な経費又は議員が他の団体の開催する研究会及び研修会に参加するために要する経費(会場費,講師謝金,出席者負担金・会費,交通費,旅費及び宿泊費等) 調査旅費議員の行う調査研究活動のために必要な先進地調査又は現地調査に要する経費(交通費,旅費及び宿泊費等) 資料作成費議員の行う調査研究活動のために必要な資料の作成に要する経費(印刷製本代,翻訳料,事務機器購入代及びリース代等)資料購入費議員の行う調査研究活動のために必要な図書及び資料等の購入に要する経費 広報広聴費議員が住民からの市政又は会派の政策等に対する要望,意見等を徴するための文書の作成,送付等及び会議等に要する経費並びに当該要望,意見等を受け付けるためのホームページ等の作成及びその維持管理等に要する経費(印刷費,会場費,茶菓子代,ホームページ等作成及びその維持管理等) 人件費議員の行う調査研究活動を補助する職員を臨時に雇用する経費事務所費議員の行う調査研究活動のために必要な事務所の設置,管理に要する経費(事務所の賃借料,維持管理費,備品代,事務機器購入代,リース代等) 3 前提となる事実以下の事実は,当事者間に争いのない事実,当裁判所に顕著な事実又は証拠若しくは弁論の全趣旨によって認めることができる事実である。 当事者等原告5名は,いずれも橿原市の住民である。 被告は,橿原市長である。 各相手方は,いずれも,平成23年度において橿原市議会議員であった者である。 めることができる事実である。 当事者等原告5名は,いずれも橿原市の住民である。 被告は,橿原市長である。 各相手方は,いずれも,平成23年度において橿原市議会議員であった者である。 (争いのない事実)政務調査費の交付橿原市は,本件条例3条1項及び4項に基づき,各相手方に対し,平成23年度の政務調査費として,同年4月25日及び同年10月25日に各25万円の合計50万円を交付した。 (争いのない事実)政務調査費の充当各相手方は,平成23年4月1日から平成24年3月31日までの間に別紙2の「科目」,「内容」,「支出日」及び「支出額(円)」欄記載のとおりの金員を支出し(以下「本件各支出」という。),これらを政務調査費として支出したと橿原市議会議長に対し報告し,交付を受けた政務調査費をこれらの金員に充当したものとして,その金員に相当する政務調査費を橿原市 に返還しなかった(ただし,各相手方が行った政務調査費の支出は本件各支出に限られるものではない。)。 (争いのない事実)監査請求及び監査結果の通知原告5名は,平成25年2月7日,橿原市監査委員に対し,各相手方が行った本件各支出を含めた橿原市議会議員の政務調査費の支出は違法であるとして,地方自治法242条1項に基づき,各相手方らに対し,本件各支出を含む金員を橿原市に返還することを請求するよう求める住民監査請求を行った(以下「本件監査請求」という。)。 橿原市監査委員は,平成25年3月12日,本件監査請求を棄却する旨の決定を行い,同決定に係る通知は同月13日,原告5名に到達した。 (争いのない事実,甲3の1・2,4)本訴の提起原告5名は,平成25年4月11日,当裁判所に本件訴訟を提起した。 (顕著な事実) 4 争点及び争点に対する当事者 日,原告5名に到達した。 (争いのない事実,甲3の1・2,4)本訴の提起原告5名は,平成25年4月11日,当裁判所に本件訴訟を提起した。 (顕著な事実) 4 争点及び争点に対する当事者の主張本件の争点は,各相手方が行った政務調査費の支出が使途基準に適合するか否かであり,この点に関する当事者の主張は以下のとおりである。 (原告5名の主張)各相手方が政務調査費として支出したと報告しているもののうち,別紙2の「違法額(円)」欄記載の金額は,地方自治法100条14項,本件条例4条,本件規則5条により定められた本件規則別表の使途基準に含まれないから,政務調査費をこれらの支出に充てることはできない(なお,原告5名の詳細な主張については,「第3 争点に対する判断」において適宜言及する。)。 (被告の主張)各相手方が行った本件各支出は,いずれもその全額が地方自治法100条1 4項,本件条例4条,本件規則5条により定められた本件規則別表の使途基準に含まれるものである。 第3 争点に対する判断(以下,個々の相手方を呼称するときは「相手方A○」(○は数字で1から19)という。) 1 相手方A1,同A2,同A13,同A17及び同A19について(資料購入費)争いのない事実,証拠(甲5の1~4,6の1~4,18の1~4,22の1~4,25の1~4)によれば,相手方A1,同A2,同A13,同A17及び同A19は,それぞれ「ゼンリン住宅地図(橿原市)」を購入し,その費用として支出した金員に政務調査費を充て,これらの全額を政務調査費として支出したと橿原市議会議長に対し報告し,交付を受けた政務調査費をこれらの金員に充当したものとして,その金員に相当する政務調査費を橿原市に返還しなかったことが認められる。 ところで,原告5 として支出したと橿原市議会議長に対し報告し,交付を受けた政務調査費をこれらの金員に充当したものとして,その金員に相当する政務調査費を橿原市に返還しなかったことが認められる。 ところで,原告5名は,上記住宅地図がビラ配りなどの政務調査活動以外の議員活動にも使用されるから,少なくとも上記各支出の2分の1は使途基準に含まれないと主張する。 しかし,橿原市内の地図は橿原市の市政に関する調査研究を行う上で必要な資料であると考えられるから,上記地図は橿原市議会議員の行う調査研究活動のために必要な資料であるということができるし,相手方A1,同A2,同A13,同A17及び同A19が,上記地図をビラ配りなどの政務調査活動以外の活動に用いていたことを認めるに足りる証拠はない。 そうすると,ゼンリン住宅地図の購入費用は,その全額が使途基準に含まれると認められるから,相手方A1,同A2,同A13,同A17及び同A19がこれらを政務調査費に充てて橿原市に返還しなかったことをもって,法律上の原因なく利益を得たということはできない。 2 相手方A3について⑴ 資料購入費争いのない事実,証拠(甲7の2~4)によれば,相手方A3は,雑誌「日経ヘルスケア」を購入し,その費用として支出した金員に政務調査費を充て,その全額を政務調査費として支出したと橿原市議会議長に対し報告し,交付を受けた政務調査費をその金員に充当したものとして,その金員に相当する政務調査費を橿原市に返還しなかったことが認められる。 ところで,原告5名は,上記雑誌は医療と介護の経営情報専門誌であって,市政と関連性がないから,その購入費用の全額が使途基準に含まれないと主張する。 しかし,証拠(甲34の1~9)によれば,上記雑誌は,医療及び介護について,病院や診療所の経営に役立 門誌であって,市政と関連性がないから,その購入費用の全額が使途基準に含まれないと主張する。 しかし,証拠(甲34の1~9)によれば,上記雑誌は,医療及び介護について,病院や診療所の経営に役立つ情報等を掲載することを目的とする雑誌であることが窺われる。そして,このような医療及び介護に関する情報を得ることが橿原市の市政と無関係とはいえないから,上記雑誌は,橿原市議会議員の行う調査研究活動のために必要な資料であるということができる。 なお,原告5名は,相手方A3は個人的な関心に基づいて上記雑誌を購読していると主張するが,相手方A3が専ら個人的な関心に基づいて市政と無関係に上記雑誌を購読していたことを認めるに足りる証拠はない。 そうすると,雑誌「日経ヘルスケア」の購入費用は,使途基準に含まれると認められるから,相手方A3がこれを政務調査費に充てて橿原市に返還しなかったことをもって,法律上の原因なく利益を得たということはできない。 ⑵ 事務所費争いのない事実,証拠(甲7の2・6~8)によれば,相手方A3は,購入して使用しているパソコンの減価償却費及びプリンター減価償却費の2分の1に政務調査費を充て,これを政務調査費として支出したと橿原市議会議長に対し報告し,交付を受けた政務調査費をその金員に充当したものとして, その金員に相当する政務調査費を橿原市に返還しなかったことが認められる。 ところで,原告5名は,パソコンやプリンターは最終的に個人財産となるものであるから,上記減価償却費の全額が使途基準に含まれないと主張する。 しかし,本件規則に定められた政務調査費の使途基準によれば,議員の行う調査研究活動のために必要な事務所の設置及び管理に要する経費としての事務所費の支出について,事務所の賃借料及び維持管理費のほか,備品代,事務 規則に定められた政務調査費の使途基準によれば,議員の行う調査研究活動のために必要な事務所の設置及び管理に要する経費としての事務所費の支出について,事務所の賃借料及び維持管理費のほか,備品代,事務機器購入代及びリース代等に関する支出を政務調査費から行うことが認められているから,このような規定に鑑みれば,政務調査活動に必要な物品を購入した際にこれを減価償却の方法によって精算することも許容されているというべきである。そして,これは政務調査費を支出した物品が最終的に議員の個人財産になることがあるとしても左右されるものではない。 そうすると,パソコン及びプリンターの減価償却費は,使途基準に含まれると認められるから,相手方A3がこれを政務調査費に充てて橿原市に返還しなかったことをもって,法律上の原因なく利益を得たということはできない。 3 相手方A4について⑴ 資料購入費争いのない事実,証拠(甲8の2・5・6・12・13)によれば,相手方A4は,「2012年版奈良県年鑑」及び「ゼンリン住宅地図(橿原市)」を購入し,その費用として支出した金員に政務調査費を充て,その全額を政務調査費として支出したと橿原市議会議長に対し報告し,交付を受けた政務調査費をその金員に充当したものとして,その金員に相当する政務調査費を橿原市に返還しなかったことが認められる。 ところで,原告5名は,「2012年版奈良県年鑑」が奈良県に関する一般的な事項が掲載されている書籍であって,橿原市の市政の専門的な調査研 究のために使用されるものではないから,その購入費用の全額につき,また,「ゼンリン住宅地図(橿原市)」がビラ配りなどの政務調査活動以外の議員活動にも使用されるから,購入費用の2分の1につき,いずれも使途基準に含まれないと主張する。 しかし,証拠( 額につき,また,「ゼンリン住宅地図(橿原市)」がビラ配りなどの政務調査活動以外の議員活動にも使用されるから,購入費用の2分の1につき,いずれも使途基準に含まれないと主張する。 しかし,証拠(甲29)によれば,「2012年版奈良県年鑑」は,奈良県の商工業,文化及び観光の現状,文化財並びに地価及び奈良県内の企業の状況などをまとめた書籍であることが認められる。したがって,このような情報は橿原市の市政と関連性があるということができる。また,前記1で判示したとおり「ゼンリン住宅地図」は橿原市議会議員の行う調査研究活動のために必要な資料であるということができるし,相手方A4が上記地図をビラ配りなどの政務調査活動以外の活動に用いられたことを認めるに足りる証拠はない。 そうすると,「2012年版奈良県年鑑」及び「ゼンリン住宅地図(橿原市)」の資料購入費は,その全額が使途基準に含まれると認められるから,相手方A4がこれらを政務調査費に充てて橿原市に返還しなかったことをもって,法律上の原因なく利益を得たということはできない。 ⑵ 事務所費ア争いのない事実,証拠(甲8の2・20・21)によれば,相手方A4は,購入して使用しているパソコンの減価償却費の2分の1(自主返納後の金額)に政務調査費を充て,これを政務調査費として支出したと橿原市議会議長に対し報告し,交付を受けた政務調査費をその金員に充当したものとして,その金員に相当する政務調査費を橿原市に返還しなかったことが認められる。 ところで,原告5名は,パソコンは最終的に個人財産となるものであるから,上記減価償却費の全額が使途基準に含まれないと主張する。 しかし,前記2⑵で判示したとおり,パソコンの減価償却費は使途基準 に含まれると認められるから,相手方A4がこれを政務調査費に充てて ら,上記減価償却費の全額が使途基準に含まれないと主張する。 しかし,前記2⑵で判示したとおり,パソコンの減価償却費は使途基準 に含まれると認められるから,相手方A4がこれを政務調査費に充てて橿原市に返還しなかったことをもって,法律上の原因なく利益を得たということはできない。 イ争いのない事実,証拠(甲8の2・18)によれば,相手方A4は,コピー機リース代の2分の1(自主返納後の割合)に政務調査費を充て,これを政務調査費として支出したと橿原市議会議長に対し報告し,交付を受けた政務調査費をその金員に充当したものとして,その金員に相当する政務調査費を橿原市に返還しなかったことが認められる。 ところで,原告5名は,上記リース代に係る使用期間が平成24年1月10日から平成25年1月9日までであるが,(平成23年度に含まれない)平成24年4月1日から平成25年1月9日の使用期間に対応する金額については,その全額が使途基準に含まれないと主張する。 しかし,証拠(甲8の18,乙20,22),弁論の全趣旨によれば,上記コピー機のリースは本来のリース期間が満了した後に行われるいわゆる再リースであって,本来のリース期間における1か月分程度のリース料(上記コピー機については年額5400円(税抜き))で1年間の使用が可能となるが,他方,1か月単位で使用期間を設定することはできない契約であったことがうかがわれる。したがって,平成24年1月10日から平成24年3月31日までの期間に限ってリース契約を締結したとしても,リース料が低減することがなかったものと考えられる。これに加え,本件規則に定められた政務調査費の使途基準によれば,議員の行う調査研究活動のために必要な事務所の設置及び管理に要する経費としての事務所費の支出について,事務所の賃借料及び維持 えられる。これに加え,本件規則に定められた政務調査費の使途基準によれば,議員の行う調査研究活動のために必要な事務所の設置及び管理に要する経費としての事務所費の支出について,事務所の賃借料及び維持管理費のほか,備品代,事務機器購入代及びリース代等に関する支出を政務調査費から行うことが認められており,機器の購入代金について一括での政務調査費の支出を否定していないと解されることも併せ考慮すれば,平成23年度の政務調査費を 上記再リースのリース料に支出することが,使用期間との関係において不合理であるといえない。 そして,他に相手方A4が上記リース料の2分の1に政務調査費を支出したことが使途基準に含まれないものであると認めるに足りる事情はないから,相手方A4がこれを政務調査費に充てて橿原市に返還しなかったことをもって,法律上の原因なく利益を得たということはできない。 4 相手方A5について(事務所費)争いのない事実,証拠(甲9の2~5)によれば,相手方A5は,購入して使用しているデジタル複合機及びパソコンのリース料並びにインターネットプロバイダー料金に政務調査費を充て,これらを政務調査費として支出したと橿原市議会議長に対し報告し,交付を受けた政務調査費をその金員に充当したものとして,それらの金員に相当する政務調査費を橿原市に返還しなかったことが認められる。 ところで,原告5名は,パソコンやインターネットは政務調査活動以外の活動に使用されるから,これらの支出の2分の1は使途基準に含まれないと主張する。 しかしながら,前記2⑵で判示したとおり,本件規則に定められた政務調査費の使途基準によれば,事務所費として備品代,事務機器購入代及びリース代等に関する支出を政務調査費から行うことが認められている。他方,相手方A5が上記デジタ したとおり,本件規則に定められた政務調査費の使途基準によれば,事務所費として備品代,事務機器購入代及びリース代等に関する支出を政務調査費から行うことが認められている。他方,相手方A5が上記デジタル複合機及びパソコンを政務調査活動以外の活動に使用していたことを認めるに足りる証拠はない。 そうすると,デジタル複合機及びパソコンのリース料並びにインターネットプロバイダー料金は,使途基準に含まれると認められるから,相手方A5がこれらを政務調査費に充てて橿原市に返還しなかったことをもって,法律上の原因なく利益を得たということはできない。 5 相手方A6について(資料購入費) 争いのない事実,証拠(甲10の2~8)によれば,相手方A6は,「2011年版奈良県年鑑」,「六法全書」及び「ゼンリン住宅地図(橿原市)」を購入し,その費用として支出した金員に政務調査費を充て,その全額を政務調査費として支出したと橿原市議会議長に対し報告し,交付を受けた政務調査費をその金員に充当したものとして,その金員に相当する政務調査費を橿原市に返還しなかったことが認められる。 ところで,原告5名は,「2011年版奈良県年鑑」及び「六法全書」は橿原市政の専門的な調査研究のために使用するものではないから,その購入費用の全額につき,また,「ゼンリン住宅地図(橿原市)」はビラ配りなどの政務調査活動以外の議員活動にも使用されるから,その購入費用の2分の1につき,いずれも使途基準に含まれないと主張する。 しかし,相手方A6が上記地図をビラ配りなどの政務調査活動以外の活動に用いられたことを認めるに足りる証拠はなく,前記1及び3⑴で判示したとおり「ゼンリン住宅地図(橿原市)」及び「2011年版奈良県年鑑」の資料購入費は,その全額が使途基準に含まれる。また,「六法全書 用いられたことを認めるに足りる証拠はなく,前記1及び3⑴で判示したとおり「ゼンリン住宅地図(橿原市)」及び「2011年版奈良県年鑑」の資料購入費は,その全額が使途基準に含まれる。また,「六法全書」についても,橿原市の市政を行う上で法規を調査する必要性が存在するということができるから,その購入費用は使途基準に含まれるというべきである。 そうすると,「2011年版奈良県年鑑」,「六法全書」及び「ゼンリン住宅地図(橿原市)」の資料購入費は,その全額が使途基準に含まれると認められるから,相手方A6がこれらを政務調査費に充てて橿原市に返還しなかったことをもって,法律上の原因なく利益を得たということはできない。 6 相手方A7について⑴ 資料購入費争いのない事実,証拠(甲11の2~6)によれば,相手方A7は,「公用文用字用語の要点」及び「注釈公用文用字用語辞典(第5版)」を購入し,その費用に政務調査費を充て,これらの全額を政務調査費として支出したと 橿原市議会議長に対し報告し,交付を受けた政務調査費をこれらの金員に充当したものとして,その金員に相当する政務調査費を橿原市に返還しなかったことが認められる。 ところで,原告5名は,上記書籍は橿原市の市政の専門的な調査研究のために使用するものではないから,使途基準に含まれないと主張する。 しかし,証拠(甲31)によれば,これらの書籍は,公用文における表記法則等に関する書籍であって,公用文の作成及び読解に用いられるものであることがうかがわれる。したがって,上記書籍が橿原市政と関連を有しないとはいうことができない。 そうすると,「公用文用字用語の要点」及び「注釈公用文用字用語辞典(第5版)」の購入費用は使途基準に含まれるから,相手方A7がそれらの費用を政務調査費に充てて橿原市に返還 とはいうことができない。 そうすると,「公用文用字用語の要点」及び「注釈公用文用字用語辞典(第5版)」の購入費用は使途基準に含まれるから,相手方A7がそれらの費用を政務調査費に充てて橿原市に返還しなかったことをもって,法律上の原因なく利益を得たということはできない。 ⑵ 事務所費争いのない事実,証拠(甲11の2・7・8)によれば,相手方A7は,購入して使用しているパソコンの減価償却費に政務調査費を充て,これを政務調査費として支出したと橿原市議会議長に対し報告し,交付を受けた政務調査費をその金員に充当したものとして,その金員に相当する政務調査費を橿原市に返還しなかったことが認められる。 ところで,原告5名は,パソコンは最終的に相手方A7の個人財産となるものであるから,上記減価償却費の全額が使途基準に含まれないと主張する。 しかし,前記2⑵で判示したとおりパソコンの減価償却費は,使途基準に含まれるというべきである。 そうすると,相手方A7がパソコンの減価償却費を政務調査費に充てて橿原市に返還しなかったことをもって,法律上の原因なく利益を得たということはできない。 7 相手方A8について⑴ 研究研修費(研修旅行費用)争いのない事実,証拠(甲12の2・3・9・10)によれば,相手方A8は,平成23年8月20日から同月22日にかけて,相手方A8が所属するB研究会の同月研修として北海道ニセコ町及び札幌市を訪れ,その旅行費用として支出した金員に政務調査費を充て,その全額を政務調査費として支出したと橿原市議会議長に対し報告し,交付を受けた政務調査費をその金員に充当したものとして,その金員に相当する政務調査費を橿原市に返還しなかったことが認められる。 ところで,原告5 名は,上記研修は私的な団体旅行であるから,その旅行 付を受けた政務調査費をその金員に充当したものとして,その金員に相当する政務調査費を橿原市に返還しなかったことが認められる。 ところで,原告5 名は,上記研修は私的な団体旅行であるから,その旅行費用は使途基準に含まれないと主張する。 しかし,証拠(甲12の3)によれば,上記研修においては,森林資源や水資源の保護,地域振興及び地方自治体における財政再建等についての講演が行われており,これらが橿原市の市政と関連性を有しないということはできない。なお,原告5名は,上記講演された事項は橿原市政と関連が希薄であるとか,北海道まで赴かなくとも調査が可能であるなどとも主張するが,いかなる事項が市政と関連性を有するかについては,基本的に議員の判断に委ねられるべき問題であるし,文献等で一定の調査を行うことができる事柄についても,現地に赴くことで理解が深まることもあるから,議員の行う調査及び研修等のための旅行について,その内容及び方法が明らかに不当でない限り,政務調査費の充当が認められないというべきものではなく,上記研修の内容及び方法が明らかに不当であると認めるに足りる証拠はない。 そうすると,上記研修のための旅行費用は,使途基準に含まれるというべきであるから,相手方A8がこれを政務調査費に充てて橿原市に返還しなかったことをもって,法律上の原因なく利益を得たということはできない。 ⑵ 研究研修費(B研究会会費) 争いのない事実,証拠(甲12の2・4~6)によれば,相手方A8は,B研究会の会費(平成23年4月から平成24年3月まで)として支出した金員に政務調査費を充て,その全額を政務調査費として支出したと橿原市議会議長に対し報告し,交付を受けた政務調査費をその金員に充当したものとして,その金員に相当する政務調査費を橿原市に返還しなかった 金員に政務調査費を充て,その全額を政務調査費として支出したと橿原市議会議長に対し報告し,交付を受けた政務調査費をその金員に充当したものとして,その金員に相当する政務調査費を橿原市に返還しなかったことが認められる。 ところで,原告5 名は,B研究会が様々な地位の人で構成されており,前記⑴で判示したような私的旅行を行う団体であり,その活動に橿原市政に関連性を見出し難いから,その会費は使途基準に含まれないと主張する。 しかしながら,前記⑴で判示したとおり,B研究会が主催する研修が橿原市の市政と関連性を有しないということはできないし,証拠(甲12の5)によれば,B研究会は,奈良県内の県議会議員及び首長,市町村議会議員,法人,個人の賛助会員を会員として,安全で安心,独創性にあふれた街づくりを進めるために,政策勉強会や研修を通じて切磋琢磨し,地域づくりを主導することを目的としている団体であることが認められる。したがって,このような会に議員が参加して情報収集及び意見交換等を行うことは,議員が行う調査研究のための活動として不相当ということはできない。 そうすると,上記会費は,使途基準に含まれるというべきであるから,相手方A8がこれを政務調査費に充てて橿原市に返還しなかったことをもって,法律上の原因なく利益を得たということはできない。 ⑶ 資料購入費争いのない事実,証拠(甲12の2・7・8・11・12)によれば,相手方A8は,「2012年版奈良県年鑑」及び「ゼンリン住宅地図(橿原市)」を購入し,その費用として支出した金員に政務調査費を充て,その全額を政務調査費として支出したと橿原市議会議長に対し報告し,交付を受けた政務調査費をその金員に充当したものとして,その金員に相当する政務調査費を 橿原市に返還しなかったことが認められる。 額を政務調査費として支出したと橿原市議会議長に対し報告し,交付を受けた政務調査費をその金員に充当したものとして,その金員に相当する政務調査費を 橿原市に返還しなかったことが認められる。 ところで,原告5 名は,「2012年版奈良県年鑑」の購入費用全額及び「ゼンリン住宅地図(橿原市)」の購入費用の2分の1がいずれも使途基準に含まれないと主張する。 しかし,相手方A8が上記地図をビラ配りなどの政務調査活動以外の活動に用いたことを認めるに足りる証拠はなく,前記1及び3⑴で判示したとおり「ゼンリン住宅地図(橿原市)」及び「2012年版奈良県年鑑」は,橿原市議会議員の行う調査研究活動のために必要な資料であり,また,その情報は橿原市の市政と関連性がある。 そうすると,「2012年版奈良県年鑑」及び「ゼンリン住宅地図(橿原市)」の資料購入費は,その全額が使途基準に含まれると認められるから,相手方A8がこれらを政務調査費に充てて橿原市に返還しなかったことをもって,法律上の原因なく利益を得たということはできない。 ⑷ 事務所費争いのない事実,証拠(甲12の2・13~16)によれば,相手方A8は,購入して使用しているパソコンの減価償却費及びプリンターの減価償却費のそれぞれ2分の1(自主返納後の割合)に政務調査費を充て,これを政務調査費として支出したと橿原市議会議長に対し報告し,交付を受けた政務調査費をその金員に充当したものとして,その金員に相当する政務調査費を橿原市に返還しなかったことが認められる。 ところで,原告5 名は,パソコンやプリンターは最終的に相手方A8の個人財産となるものであるから,上記減価償却費全額が使途基準に含まれないと主張する。 しかし,前記2⑵で判示したとおり,これらの事務機器の減価償却費は,これを政務調査 ンターは最終的に相手方A8の個人財産となるものであるから,上記減価償却費全額が使途基準に含まれないと主張する。 しかし,前記2⑵で判示したとおり,これらの事務機器の減価償却費は,これを政務調査費の事務所費に充てることが許容されている。 そうすると,パソコン及びプリンターの減価償却費は,使途基準に含まれ ると認められるから,相手方A8がこれを政務調査費に充てて橿原市に返還しなかったことをもって,法律上の原因なく利益を得たということはできない。 8 相手方A9について⑴ 資料購入費争いのない事実,証拠(甲13の2・3)によれば,相手方A9は,「デジタウン橿原市」(ゼンリン地図のCD-ROM版)を購入し,その費用として支出した金員に政務調査費を充て,これらの全額を政務調査費として支出したと橿原市議会議長に対し報告し,交付を受けた政務調査費をこれらの金員に充当したものとして,その金員に相当する政務調査費を橿原市に返還しなかったことが認められる。 ところで,原告5名は,上記地図がビラ配りなどの政務調査活動以外の議員活動にも使用されるから,少なくとも上記購入費用の2分の1は使途基準に含まれないと主張する。 しかし,前記1で判示したとおり上記地図は橿原市議会議員の行う調査研究活動のために必要な資料であるということができ,また,相手方A9が上記地図をビラ配りなどの政務調査活動以外の活動に用いたことを認めるに足りる証拠もない。 そうすると,上記「デジタウン橿原市」の購入費用は,その全額が使途基準に含まれるから,相手方A9がこれを政務調査費に充てて橿原市に返還しなかったことをもって,法律上の原因なく利益を得たということはできない。 ⑵ 事務所費争いのない事実,証拠(甲13の2・4),弁論の全趣旨によれば,相手方A9は, 調査費に充てて橿原市に返還しなかったことをもって,法律上の原因なく利益を得たということはできない。 ⑵ 事務所費争いのない事実,証拠(甲13の2・4),弁論の全趣旨によれば,相手方A9は,事務所で使用していたコピー機のリース料の2分の1(自主返納後の割合)に政務調査費を充て,これを政務調査費として支出したと橿原市議会議長に対し報告し,交付を受けた政務調査費をその金員に充当したもの として,その金員に相当する政務調査費を橿原市に返還しなかったことが認められる。 ところで,原告5名は,上記コピー機のリース料に係る使用期間が平成23年8月1日から平成24年7月31日までであるが,平成23年度に含まれない平成24年4月1日から同年7月31日までの使用期間に対応する金額については,その全額が同年度の政務調査費に含まれないと主張する。 しかし,証拠(甲13の2,乙24,25)及び弁論の全趣旨によれば,上記コピー機のリースは本来のリース期間が満了した後に行われるいわゆる再リースであって,本来のリース期間における1か月分程度のリース料(上記コピー機については年額1万6380円(税抜き))で1年間の使用が可能となるが,他方,1か月単位で使用期間を設定することはできない契約であったことがうかがわれる。したがって,平成23年8月1日から平成24年3月31日までの期間に限ってリース契約を締結したとしても,リース料が低減することがなかったものと考えられる。これに加え,前記3⑵イで判示したとおり,本件規則に定められた政務調査費の使途基準によれば,事務所に設置されているリース機の購入代金について一括での政務調査費の支出を否定していないと解されることも併せ考慮すれば,平成23年度の政務調査費を上記再リースのリース料に支出することが,使用期間との関 所に設置されているリース機の購入代金について一括での政務調査費の支出を否定していないと解されることも併せ考慮すれば,平成23年度の政務調査費を上記再リースのリース料に支出することが,使用期間との関係において不合理であるといえない。 そして,他に相手方A9が上記リース料の2分の1に政務調査費を充てたことが使途基準に含まれないものであると認めるに足りる事情はないから,相手方A9がこれを政務調査費に充てて橿原市に返還しなかったことをもって,法律上の原因なく利益を得たということはできない。 9 相手方A10について(資料購入費)争いのない事実,証拠(甲14の2~6)によれば,相手方A10は,「2012年版奈良県年鑑」及び「ゼンリン住宅地図(橿原市)」を購入し,その 費用として支出した金員に政務調査費を充て,その全額を政務調査費として支出したと橿原市議会議長に対し報告し,交付を受けた政務調査費をその金員に充当したものとして,その金員に相当する政務調査費を橿原市に返還しなかったことが認められる。 ところで,原告5名は,「2012年版奈良県年鑑」が奈良県に関する一般的な事項が掲載されている書籍であって,橿原市の市政の専門的な調査研究のために使用されるものではないから,その購入費用の全額につき,また,「ゼンリン住宅地図(橿原市)」がビラ配りなどの政務調査活動以外の議員活動にも使用されるから,購入費用の2分の1につき,いずれも使途基準に含まれないと主張する。 しかし,前記3⑴で判示したとおり「2012年版奈良県年鑑」に記載された情報は橿原市の市政と関連性があるということができる。また,前記1で判示したとおり「ゼンリン住宅地図」は橿原市議会議員の行う調査研究活動のために必要な資料であり,相手方A10が上記地図をビラ配りなどの政務調査 市の市政と関連性があるということができる。また,前記1で判示したとおり「ゼンリン住宅地図」は橿原市議会議員の行う調査研究活動のために必要な資料であり,相手方A10が上記地図をビラ配りなどの政務調査活動以外の活動に用いたことを認めるに足りる証拠もない。 そうすると,「2012年版奈良県年鑑」及び「ゼンリン住宅地図(橿原市)」の資料購入費は,その全額が使途基準に含まれると認められるから,相手方A10がこれらを政務調査費に充てて橿原市に返還しなかったことをもって,法律上の原因なく利益を得たということはできない。 相手方A11について⑴ 調査旅費(北九州市への視察)ア争いのない事実,証拠(甲15の2~10)によれば,相手方A11は,平成23年7月31日から同年8月1日にかけて,北九州市に赴き,北九州市立総合療育センター,北九州ホームレス支援機構及び北九州市消防局を訪れて,これらの施設を視察するとともにその職員との意見交換等を行い,その旅行費用に相当する金員に政務調査費を充て,その費用を政務調 査費として支出したと橿原市議会議長に対し報告し,交付を受けた政務調査費をその金員に充当したものとして,その金員に相当する政務調査費を橿原市に返還しなかったことが認められる。 ところで,原告5名は,上記調査旅行が私的な団体旅行であるから,使途基準に含まれないと主張する。 しかし,上記認定した相手方A11の訪問先及び訪問内容等を勘案すれば,これらが橿原市の市政と関連性を有しないということはできない。なお,原告5名は,相手方A11の訪問内容は橿原市政と関連が希薄であるとか,北九州市まで赴かなくとも調査が可能であるなどとも主張するが,前記7⑴で判示したとおり,議員の行う調査及び研修等のための旅行について,その内容及び方法が明らかに 容は橿原市政と関連が希薄であるとか,北九州市まで赴かなくとも調査が可能であるなどとも主張するが,前記7⑴で判示したとおり,議員の行う調査及び研修等のための旅行について,その内容及び方法が明らかに不当でない限り,政務調査費の充当が認められないというべきものではなく,上記訪問の内容及び方法が明らかに不当であると認めるに足りる証拠はない。 そうすると,上記調査のための旅行費用は,使途基準に含まれるというべきであるから,相手方A11がこれを政務調査費に充てて橿原市に返還しなかったことをもって,法律上の原因なく利益を得たということはできない。 イ争いのない事実,証拠(甲15の8)によれば,相手方A11は,前記アの旅行中である平成23年8月1日,訪問先を移動するためにタクシーを利用し,そのタクシーの利用料金に相当する金員に政務調査費を充て,その費用を政務調査費として支出したと橿原市議会議長に対し報告し,交付を受けた政務調査費をその金員に充当したものとして,その金員に相当する政務調査費を橿原市に返還しなかったことが認められる。 ところで,原告5名は,上記タクシーの利用料金を政務調査費から支出したことについて,使途基準に含まれないと主張する。 しかしながら,訪問先を移動するために利用したタクシーの利用料金が 直ちに政務調査費に含まれないと解することはできない。 なお,原告5名は,移動手段については原則として公共交通機関が用いられるべきであって,タクシーの利用は公共交通機関を用いることができない場合に限って認められるべきであるが,上記支出については,公共交通機関の利用が不可能であったことの説明がないなどと主張する。しかし,本件条例及び本件規則に原告5名が主張する趣旨の規定はなく,社会通念上もタクシーの利用についてそのような制限を設 ついては,公共交通機関の利用が不可能であったことの説明がないなどと主張する。しかし,本件条例及び本件規則に原告5名が主張する趣旨の規定はなく,社会通念上もタクシーの利用についてそのような制限を設けるべきともいうことができない。 また,原告5名は,相手方A11は,収支報告書において,上記タクシーは宿泊ホテルから北九州市立総合療育センターへの移動に用いた旨の説明を行っていたが(甲15の8),同センターには平成23年8月1日の午前9時30分から同日午前11時30分に訪問していたにもかかわらず,上記タクシー利用料金の領収証は同日午前12時14分に発行されていたと指摘する。しかしながら,弁論の全趣旨によれば,相手方A11は,収支報告書における説明は誤りであり,上記タクシーは北九州市立総合療育センターから次の視察先への移動に用いた旨の説明を行っていることがうかがわれ,その説明に特段不自然な点は認められない。 そうすると,原告5名の上記指摘を考慮しても,上記タクシー利用料金は,使途基準に含まれるというべきである。 ウ原告5名は,相手方A11が平成23年7月31日北九州市において何らの視察等を行っていないから,同日から同年8月1日にかけて北九州市内のホテルに宿泊し,その宿泊料を政務調査費から支出したことには合理性がなく,同宿泊費は使途基準に含まれないと主張する。 しかしながら,証拠(甲15の3)によれば,相手方A11は,平成23年8月1日は午前9時30分から北九州市立総合療育センターの視察を行っており,前日から北九州市内に宿泊する必要があったというべきであ るから,上記宿泊費の支出が使途基準に含まれないといえない。 ⑵ 調査旅費(手土産代)争いのない事実,証拠(甲15の2・13),弁論の全趣旨によれば,相手方A11は,平成 いうべきであ るから,上記宿泊費の支出が使途基準に含まれないといえない。 ⑵ 調査旅費(手土産代)争いのない事実,証拠(甲15の2・13),弁論の全趣旨によれば,相手方A11は,平成24年1月17日,視察先への手土産とするために菓子を購入し,その代金2310円(送料を含む。)に政務調査費を充て,その費用を政務調査費として支出したと橿原市議会議長に対し報告し,交付を受けた政務調査費をその金員に充当したものとして,その金員に相当する政務調査費を橿原市に返還しなかったことが認められる。 ところで,原告5名は,上記菓子の配達先等の記載がなく,同菓子が実際に手土産として用いられたか確認できないことなどから,政務調査費から手土産代を支出することは許されないと主張する。 しかし,視察等を行う場合において,視察の実効性を高めるなどの目的から社会的な儀礼として相当な範囲内で手土産の購入代金等に政務調査費を充てることは,証拠(乙2)からうかがわれる橿原市議会における政務調査費の取扱い状況及び社会通念上に照らして許容されるというべきであり,上記手土産代についても代金と送料の合計で2310円にとどまっていることからすれば,直ちに使途基準に含まれないということはできない。また,上記菓子の配送先等を確認することができないことをもって直ちに上記菓子の購入代金が使途基準に含まれないというべきものでもない。 そうすると,上記菓子の購入代金は,使途基準に含まれるというべきであるから,相手方A11がこれを政務調査費に充てて橿原市に返還しなかったことをもって,法律上の原因なく利益を得たということはできない。 ⑶ 資料購入費争いのない事実,証拠(甲15の2・15・16)によれば,相手方A11は,「ゼンリン住宅地図(橿原市)」を購入し,その費用として 法律上の原因なく利益を得たということはできない。 ⑶ 資料購入費争いのない事実,証拠(甲15の2・15・16)によれば,相手方A11は,「ゼンリン住宅地図(橿原市)」を購入し,その費用として支出した金員に政務調査費を充て,その全額を政務調査費として支出したと橿原市議 会議長に対し報告し,交付を受けた政務調査費をその金員に充当したものとして,その金員に相当する政務調査費を橿原市に返還しなかったことが認められる。 ところで,原告5名は,上記地図がビラ配りなどの政務調査活動以外の議員活動にも使用されるから,購入費用の2分の1につき使途基準に含まれないと主張する。 しかし,前記1で判示したとおり「ゼンリン住宅地図(橿原市)」は橿原市議会議員の行う調査研究活動のために必要な資料であり,相手方A11が上記地図をビラ配りなどの政務調査活動以外の活動に用いたことを認めるに足りる証拠もない。 そうすると,「ゼンリン住宅地図(橿原市)」の資料購入費は,その全額が使途基準に含まれると認められるから,相手方A11がこれらを政務調査費に充てて橿原市に返還しなかったことをもって,法律上の原因なく利益を得たということはできない。 11 相手方A12について⑴ 研究研修費(研修旅行費用)争いのない事実,証拠(甲17の2~6)によれば,相手方A12は,平成23年8月20日から同月22日にかけて,相手方A12が所属するB研究会の同月研修として北海道ニセコ町及び札幌市を訪れ,その旅行費用として支出した金員に政務調査費を充て,その全額を政務調査費として支出したと橿原市議会議長に対し報告し,交付を受けた政務調査費をその金員に充当したものとして,その金員に相当する政務調査費を橿原市に返還しなかったことが認められる。 ところで,原告5名は,上記研 支出したと橿原市議会議長に対し報告し,交付を受けた政務調査費をその金員に充当したものとして,その金員に相当する政務調査費を橿原市に返還しなかったことが認められる。 ところで,原告5名は,上記研修は私的な団体旅行であるから,その旅行費用は使途基準に含まれないと主張する。 しかし,上記研修は前記7⑴の相手方A8が行った研修と基本的に同内容 であることが認められるから,上記旅費の支出が使途基準に含まれることは同項の記載と同様である。 そうすると,上記研修のための旅行費用は,使途基準に含まれるというべきであるから,相手方A12がこれを政務調査費に充てて橿原市に返還しなかったことをもって,法律上の原因なく利益を得たということはできない。 ⑵ 調査研修費(B研究会会費)争いのない事実,証拠(甲17の2・7)によれば,相手方A12は,B研究会の会費(平成23年4月分から平成24年3月分)として支出した金員に政務調査費を充て,その全額を政務調査費として支出したと橿原市議会議長に対し報告し,交付を受けた政務調査費をその金員に充当したものとして,その金員に相当する政務調査費を橿原市に返還しなかったことが認められる。 ところで,原告5名は,B研究会が様々な地位の人で構成されており,前記⑴で判示したような私的旅行を行う団体であり,その活動に橿原市政に関連性を見出し難いから,その会費は使途基準に含まれないと主張する。 しかしながら,前記7⑵で判示したとおり,B研究会の会費の支出は使途基準に含まれるというべきである。 そうすると,相手方A12が上記会費を政務調査費に充てて橿原市に返還しなかったことをもって,法律上の原因なく利益を得たということはできない。 ⑶ 事務所費争いのない事実,証拠(甲17の2・8・9)によれば,相手方A12 記会費を政務調査費に充てて橿原市に返還しなかったことをもって,法律上の原因なく利益を得たということはできない。 ⑶ 事務所費争いのない事実,証拠(甲17の2・8・9)によれば,相手方A12は,購入して使用しているパソコンの減価償却費の2分の1(自主返納後の金額)に政務調査費を充て,これを政務調査費として支出したと橿原市議会議長に対し報告し,交付を受けた政務調査費をその金員に充当したものとして,その金員に相当する政務調査費を橿原市に返還しなかったことが認められる。 ところで,原告5名は,パソコンは最終的に相手方A12の個人財産となるものであるから,全額が使途基準に含まれないと主張する。 しかし,前記2⑵で判示したとおり,パソコンの減価償却費は使途基準に含まれると認められるから,相手方A12がこれを政務調査費に充てて橿原市に返還しなかったことをもって,法律上の原因なく利益を得たということはできない。 12 相手方A14について(資料購入費)争いのない事実,証拠(甲19の2~6)によれば,相手方A14は,日本教育新聞社が発行する雑誌「週刊教育資料」及び「2012年版奈良県年鑑」を購入し,その費用として支出した金員に政務調査費を充て,その全額を政務調査費として支出したと橿原市議会議長に対し報告し,交付を受けた政務調査費をその金員に充当したものとして,その金員に相当する政務調査費を橿原市に返還しなかったことが認められる。 ところで,原告5名は,「週刊教育資料」は相手方A14個人の知識を習得するためのものであり,また,「2012年版奈良県年鑑」は奈良県に関する一般的な事項が掲載されている書籍であって,橿原市の市政の専門的な調査研究のために使用されるものではないから,いずれもその全額が使途基準に含まれないと主張する。 年版奈良県年鑑」は奈良県に関する一般的な事項が掲載されている書籍であって,橿原市の市政の専門的な調査研究のために使用されるものではないから,いずれもその全額が使途基準に含まれないと主張する。 しかし,証拠(甲35)によれば,「週刊教育資料」は,教育現場での問題や学校運営等の事例の紹介及び著名人の教育に関する意見等が掲載されている雑誌であることがうかがわれ,このような内容が橿原市の市政を行うに当たって無関係ということはできないし,相手方A14が上記雑誌を個人的興味のみに基づいて購読していたと認めるに足りる証拠もないから,上記雑誌の購入費用は使途基準に含まれるというべきである。また,前記3⑴で判示したとおり「2012年版奈良県年鑑」の購入費用は使途基準に含まれる。 そうすると,相手方A14が上記資料購入費を政務調査費に充てて橿原市に 返還しなかったことをもって,法律上の原因なく利益を得たということはできない。 13 相手方A15について⑴ 研究研修費争いのない事実,証拠(甲20の2・5~7・10~13)によれば,相手方A15は,平成23年9月30日から同年10月2日にかけて,岐阜県飛騨市で開催された第34回全国町並みゼミ飛騨市大会に参加し,その旅行費用等として支出した金員に政務調査費を充て,また,静岡県藤枝市において岡部宿大旅籠柏屋の視察を行い,その交通費として支出した金員に政務調査費を充て,それらを政務調査費として支出したと橿原市議会議長に対し報告し,交付を受けた政務調査費をその金員に充当したものとして,その金員に相当する政務調査費を橿原市に返還しなかったことが認められる。 ところで,原告5名は,第34回全国町並みゼミ飛騨市大会の旅行費用等につき,相手方A15から提出された報告書には研修会日,会場及び大会名が する政務調査費を橿原市に返還しなかったことが認められる。 ところで,原告5名は,第34回全国町並みゼミ飛騨市大会の旅行費用等につき,相手方A15から提出された報告書には研修会日,会場及び大会名が記載されているのみであり,具体的な研修内容や成果等の記載がなく,具体的な調査を行った形跡は見受けられないから,上記研修は私的な観光旅行と区別することができず,また,岡部宿大旅籠柏屋の視察につき,相手方A15が提出した「行政視察研修報告書」には,視察研修日,視察地の記載のほか,視察内容として「岡部大旅籠柏屋の活用について」と記載されているのみであり,具体的な調査を行った形跡は全くなく,橿原市の市政との関連を有するとはいえないから,上記各支出はいずれも使途基準に含まれないと主張する。 しかし,本件条例及び本件規則は,政務調査費の支出について,収支報告書に領収書等の証拠書類の写しを添付することによって支出の事実を明らかにするよう求めているものの,個々の支出の対象について,その目的,詳細な内容及び成果等を報告することまでは求めていないから,これらの事項の 報告が行われていないことをもって使途基準に含まれないというべきものではない。そして,証拠(甲41,乙1)によれば,第34回全国町並みゼミ飛騨市大会は,町並みの保存や改良及び利用等について,講演会,分科会及び討論会等が行われたものであることがうかがわれ,このような内容が橿原市の市政と無関係ということはできないから,同大会の参加に関する研究研修費が使途基準に含まれないといえない。また,証拠(甲42,43)によれば,岡部宿大旅籠柏屋は,江戸時代に建築された旅館であり,現在は資料館やレストランなどとして用いられていることが認められるところ,このような施設を視察することで観光資源の利用方法等につい 3)によれば,岡部宿大旅籠柏屋は,江戸時代に建築された旅館であり,現在は資料館やレストランなどとして用いられていることが認められるところ,このような施設を視察することで観光資源の利用方法等についての知見を深め得るから,橿原市の市政と無関係ということはできず,岡部宿大旅籠柏屋の視察に関する研究研修費が使途基準に含まれないといえない。 そうすると,上記研修のための旅行費用等は,使途基準に含まれるというべきであるから,相手方A15がこれらを政務調査費に充てて橿原市に返還しなかったことをもって,法律上の原因なく利益を得たということはできない。 ⑵ 調査旅費争いのない事実,証拠(甲20の2~4・8・9)によれば,相手方A15は,平成23年5月30日に三重県四日市市議会,同年8月2日に京都府京丹後市議会において行政視察研修を行い,その旅行費用として支出した金員に政務調査費を充て,その全額を政務調査費として支出したと橿原市議会議長に対し報告し,交付を受けた政務調査費をその金員に充当したものとして,その金員に相当する政務調査費を橿原市に返還しなかったことが認められる。 ところで,原告5名は,上記旅行費用につき,相手方A15が提出した「行政視察研修報告書」には視察日,視察地が記載されているほか,「議会基本条例について」又は「議会基本条例の運用について」と記載されているのみ であって,具体的な視察内容や成果等の記載がなく,橿原市の市政との関連性は認められない上,これらの視察研修は観光と区別することができないから,これらの費用の全額が使途基準に含まれないと主張する。 しかし,議員が行政視察に要した旅行費用は使途基準に含まれると認めるのが相当である。なお,本件条例及び本件規則は,政務調査費の支出について,収支報告書に領収書等の証拠書 に含まれないと主張する。 しかし,議員が行政視察に要した旅行費用は使途基準に含まれると認めるのが相当である。なお,本件条例及び本件規則は,政務調査費の支出について,収支報告書に領収書等の証拠書類の写しを添付することによって支出の事実を明らかにするよう求めているものの,個々の支出の対象について,その目的,詳細な内容及び成果等を報告することまでは求めていないから,これらの事項の報告が行われていないことをもってその旅行費用が使途基準に含まれないことになるものではない。 ⑶ 事務所費争いのない事実,証拠(甲20の2・16~20)によれば,相手方A15は,購入して使用している液晶プロジェクター及びパソコンの各減価償却費に政務調査費を充て,これらを政務調査費として支出したと橿原市議会議長に対し報告し,交付を受けた政務調査費をその金員に充当したものとして,その金員に相当する政務調査費を橿原市に返還しなかったことが認められる。 ところで,原告5名は,これらの事務機器は最終的に相手方A15の個人財産となるものであるから,上記減価償却費は使途基準に含まれないと主張する。 しかし,前記2⑵で判示したとおり,上記事務機器の減価償却費に政務調査費を充てることも許されるというべきであり,そして,上記事務機器が政務調査活動以外の活動に用いられたことを認める足りる証拠もない。 そうすると,液晶プロジェクター及びパソコンの減価償却費は,使途基準に含まれると認められるから,相手方A15がこれらを政務調査費に充てて橿原市に返還しなかったことをもって,法律上の原因なく利益を得たという ことはできない。 14 相手方A16について(資料購入費)争いのない事実,証拠(甲21の2・7~12)によれば,相手方A16は,「2012年版奈良県年鑑」,「六 なく利益を得たという ことはできない。 14 相手方A16について(資料購入費)争いのない事実,証拠(甲21の2・7~12)によれば,相手方A16は,「2012年版奈良県年鑑」,「六法全書」及び「ゼンリン住宅地図(橿原市)」を購入し,その費用として支出した金員に政務調査費を充て,それらの費用として支出した金員に政務調査費を充て,その全額を政務調査費として支出したと橿原市議会議長に対し報告し,交付を受けた政務調査費をその金員に充当したものとして,その金員に相当する政務調査費を橿原市に返還しなかったことが認められる。 ところで,原告5名は,「2012年版奈良県年鑑」及び「六法全書」が橿原市政の専門的な調査研究のために使用するものではないから,それらの購入費用の全額につき,また,「ゼンリン住宅地図(橿原市)」がビラ配りなどの政務調査活動以外の議員活動にも使用されるから,その購入費用の2分の1につき,いずれも使途基準に含まれないと主張する。 しかし,前記3⑴及び5で判示したとおり「2012年版奈良県年鑑」及び「六法全書」の購入費用は使途基準に含まれるというべきである。また,前記1で判示したとおり「ゼンリン住宅地図」は橿原市議会議員の行う調査研究活動のために必要な資料であるということができるし,相手方A16が上記地図をビラ配りなどの政務調査活動以外の活動に用いられたことを認めるに足りる証拠はないから,その購入費用は,その全額が使途基準に含まれると認められる。 そうすると,相手方A16が「2012年版奈良県年鑑」,「六法全書」及び「ゼンリン住宅地図(橿原市)」の購入費用を政務調査費に充てて橿原市に返還しなかったことをもって,法律上の原因なく利益を得たということはできない。 相手方A18について(事務所費) 「ゼンリン住宅地図(橿原市)」の購入費用を政務調査費に充てて橿原市に返還しなかったことをもって,法律上の原因なく利益を得たということはできない。 相手方A18について(事務所費) 争いのない事実,証拠(甲24の2~7)によれば,相手方A18は,使用しているデジタル複合機のリース料ないし複合機の使用料として支出した金員に政務調査費を充て,これを政務調査費として支出したと橿原市議会議長に対し報告し,交付を受けた政務調査費をその金員に充当したものとして,それらの金員に相当する政務調査費を橿原市に返還しなかったことが認められる。 ところで,原告5名は,デジタル複合機が政務調査活動以外の議員活動にも使用されることがあるから,上記支出の2分の1は使途基準に含まれないと主張する。 しかし,前記2⑵で判示したとおり,本件規則に定められた政務調査費の使途基準によれば,事務所費として備品代,事務機器購入代及びリース代等に関する支出を政務調査費から行うことが認められている。他方,相手方A18が上記デジタル複合機を政務調査活動以外の活動に使用していたことを認めるに足りる証拠はない。なお,証拠(乙46の1・2)によれば,相手方A18の後援会その他の政治団体は存在しないことが認められる。 そうすると,デジタル複合機のリース料ないし複合機の使用料は,その全額が使途基準に含まれるから,相手方A18がこれを政務調査費に充てて橿原市に返還しなかったことをもって,法律上の原因なく利益を得たということはできない。 第4 結論以上によれば,原告5名が被告に対し,橿原市の各相手方に対するそれぞれ民法703条,704条に基づく利益である別紙1の「請求金額」欄記載の各金員及びこれに対する各相手方が利益を得た日の翌日である平成24年5月1日から支払 被告に対し,橿原市の各相手方に対するそれぞれ民法703条,704条に基づく利益である別紙1の「請求金額」欄記載の各金員及びこれに対する各相手方が利益を得た日の翌日である平成24年5月1日から支払済みまでいずれも民法所定の年5分の割合による法定利息を請求することを求める本件請求は,理由がないから,これらをいずれも棄却することとし,訴訟費用の負担につき行政事件訴訟法7条,民事訴訟法61条,65条1項本文を適用して,主文のとおり判決する。 奈良地方裁判所民事部裁判長裁判官牧賢二裁判官池上尚子裁判官瀬戸信吉
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