昭和29(あ)3388 覚せい剤取締法違反

裁判年月日・裁判所
昭和31年10月23日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 大阪高等裁判所
ファイル
hanrei-pdf-60670.txt
🤖 AI生成要約2026/3/13

【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。          理    由  弁護人太田耐造、同玉沢光三郎の上告趣意第一点について。  所論は、憲法三八条三項、刑訴三一九条三項の違反と経験則違反を主

タグ

キーワード(AI生成)

判決文本文1,479 文字)

主文本件上告を棄却する。 理由弁護人太田耐造、同玉沢光三郎の上告趣意第一点について。 所論は、憲法三八条三項、刑訴三一九条三項の違反と経験則違反を主張する。しかし憲法違反の前提たる理由は、原審で弁護人が争わないと述べ、所論のような主張はしなかつたのであり(控訴趣意第一の(一)末段)、従つて原審の判断もなかつた事項に関するものであるから、適法な上告理由とは認められない。(しかし所論について検討してみるに、第一審判決の判示第二の事実に掲げる被告人がAに譲渡した二瓩位の本件粉末の現品が本件検挙当時存在せず、その鑑定を命ずることを得ないで終つたことは所論のとおりである。所論は、かくては二瓩位の粉末が覚せい剤取締法の対象であるかどうかを確認することができないから、結局被告人の自白以外に証拠がないこととなり前記各違反があるというのである。しかし鑑定の点は別として、被告人の自白以外に補強証拠の存することは、第一審挙示の各証拠を検討すれば明らかであるから、この点に関する所論は採用できない。次に右粉末について鑑定を行うに由なく、他の証拠によつて本件犯罪事実を認定したことが違法であるという所論について考えてみるに、本件のような薬品が取締の対象となる成分をもつているかどうかは原則として専門の鑑定によつて定めるのを相当とするけれども、覚せい剤のように常に多数の違反者が相次いで検挙され、法のきびしい取締に服している薬剤は、これに関与する取締官憲並びに違反者の間においては、これを識別するに必しも専門の鑑定によらなければ不可能であり、あるいは危険であるということはできない。ところで本件において採用された証拠を検討してみると、記録によれば、被告人は薬品会社の社長であり、A、Bとの間で取引した粉末が覚せい剤であることは 能であり、あるいは危険であるということはできない。ところで本件において採用された証拠を検討してみると、記録によれば、被告人は薬品会社の社長であり、A、Bとの間で取引した粉末が覚せい剤であることは商売柄一寸品物を見れば判るという趣旨を供述し〔記録一五七- 1 -丁以下〕、Aは、私は薬品ブローカ―であつて、被告人から買い受けた覚せい剤は、共同者も細密の検査をし、私の今までの経験からも覚せい剤の原末に相違ないという趣冒を供述し〔同二一丁以下〕、Bは、昭和二七年二月五日頃から同月二八日頃までの間三回にわたり被告人から覚せい剤原薬を買い受けた趣旨を供述し〔同五〇丁以下〕ているところがら見れば、原判決の維持した第一審判決がこれらの証拠によつて鑑定によらず本件粉末を法の取締の対象となつている覚せい剤と認定したことは必しも不当ではなく、これを経験則違反というは当らない。所論はこの点においても採用できない。)同第二点について。 所論も原審で主張判断がなかつた事項であるから適法な上告理由にあたらない(類似の理由が原審で述べられているが、量刑不当の主張について理由とされているにすぎない。なお所論は、左旋性L体が覚せい剤取締法の対象外であるという独自の見解を主張するが、仮りに所論のようにL体の効力か軽度であるとしても、所論を肯定するに足る成法上の根拠はない)。 また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。 よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。 昭和三一年一〇月二三日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官小林俊三裁判官島保裁判官垂水克己- 2 - 裁判長裁判官小林俊三裁判官島保裁判官垂水克己- 2 -

▼ クリックして全文を表示

🔍 類似判例を検索𝕏 でシェア← 一覧に戻る