昭和63(行ウ)2 農地賃貸借契約解除許可処分取消請求事件

裁判年月日・裁判所
平成2年10月8日 高知地方裁判所 その他
ファイル
hanrei-pdf-16674.txt
🤖 AI生成要約2026/3/13

【DRY-RUN】○ 主文 一 原告Aの訴えを却下する。 二 原告Bの請求を棄却する。 三 訴訟費用は原告らの負担とする。 ○ 事実及び理由 第一 請求 被告が昭和六一年三月七日高知県指令六〇農政第六五五号をもって別紙

タグ

キーワード(AI生成)

判決文本文8,182 文字)

○ 主文一原告Aの訴えを却下する。 二原告Bの請求を棄却する。 三訴訟費用は原告らの負担とする。 ○ 事実及び理由第一請求被告が昭和六一年三月七日高知県指令六〇農政第六五五号をもって別紙物件目録記載の農地(以下「本件農地」という。)についてした農地賃貸借契約解除許可処分を取り消す。 第二事案の概要一争いのない事実 1 Cは、昭和二四年一一月一日以前、原告Bに対し、戦前から小作地であった本件農地を賃貸した(以下「本件賃貸借」という。)が、昭和五六年一二月二日死亡し、D、E、F及びG(以下「Dら」という。)が相続した本件農地の賃貸人の地位を承継した。 2 Dらは、昭和六〇年二月一四日、農地法二〇条一項に基づき、本件賃貸借の解除の許可申請をし、被告は、昭和六一年三月七日、高知県指令六〇農政第六五五号をもって、右解除を許可する旨の処分をした(以下「本件処分」という。)。原告らは、これを不服として、昭和六一年五月六日審査請求をしたところ、農林水産大臣は昭和六三年二月四日、原告Bの審査請求を棄却し、原告Aの審査請求を却下する旨の裁決をした。 二争点 1 原告Aに原告適格が認められるか。 2 (一)本件処分の手続に瑕疵があるか。 (二) 本件賃貸借について、農地法二〇条二項一号の「賃借人が信義に反した行為をした場合」に該当する事由があるか。 第三争点に対する判断一原告Aの原告適格について 1 原告Aの原告適格についての主張は、次のとおりである。 (一) 同原告は、昭和四〇年ころ、原告Bから本件農地を転借した。 (二) 農地法二〇条の趣旨は耕作者の地位の安定等にあるから、原告Aが同年ころから現実に本件農地の耕作を続けている以上、農地賃貸借の解除許可処分の取消しを求める法律上の利益を有する者に該当する。 (三) 原告Aは、同年ころ原告Bか 者の地位の安定等にあるから、原告Aが同年ころから現実に本件農地の耕作を続けている以上、農地賃貸借の解除許可処分の取消しを求める法律上の利益を有する者に該当する。 (三) 原告Aは、同年ころ原告Bから本件農地の賃借権を譲り受け、以来単独で本件農地の耕作を続けると共にDに対し賃料を支払ってきたのであるから、昭和六〇年ころ本件農地について賃借権を時効取得した。 (四) 原告Aは、原告Bと同居し、昭和二八年ころから同原告と共に本件農地の耕作に従事してきたが、同原告が老齢、疾病等の事情で耕作できなくなったため、昭和四〇年ころから単独で本件農地を耕作してきたのであるから、農地法二条五項により、本件農地の小作権者として同法上諸々の規定の適用、保護を受けるというべきであり、本件農地の耕作占有について賃借人である原告Bとは別個独立に自己の権限を主張しうる。 2 以下、右1(一)ないし(四)について判断する。 原告Aは、本件農地の転借について農地法三条の許可を受けていない(原告A本人尋問)ため、原告Bの履行補助者として本件農地を使用してきたにすぎない者であるところ、農地賃貸借の解除許可処分の取消訴訟の原告適格を有する者は、その取消しを求める法律上の利益を有する者に限られると解すべきであるから、原告Aは、本件処分の取消しによって事実上の利益を受けるにすぎず、法律上の利益を有していないので、原告適格を欠いている。次に、原告Aが時効により取得したと主張する賃借権は、同原告が原始的に取得するものであり、本件処分の原告Bの賃借権とは別個の権利であるから、これが本件処分後の解除により消滅したとしても、原告Aの主張する右賃借権には何らの影響も及ぼさない。更に、農地法二条五項は同条二項ないし四項の規定の適用については、耕作の事業を行う者の世帯員が農地について有する所有権そ により消滅したとしても、原告Aの主張する右賃借権には何らの影響も及ぼさない。更に、農地法二条五項は同条二項ないし四項の規定の適用については、耕作の事業を行う者の世帯員が農地について有する所有権その他の権利は、その耕作の事業を行う者が有するものとみなす旨規定しているが、同法は、耕作者の農地の取得を促進しその権利を保護し、その他土地の農業上の利用関係を調整するため、同条二項で「自作地」と「小作地」の、同条三項で「小作採草放牧地」の、四項で「自作農」と「小作農」の各定義を規定した上、三条以下において、農地及び採草放牧地に関する権利移動及び転用の制限、小作地等の所有の制限、利用関係の調整、その他の規定を設けているのであり、したがって、同法二条五項は、同法三条以下の規定の適用にあたって、耕作の事業を行う個人を基準とせず、その者の属する世帯を基準として「自作」「小作」の区別をすることとした規定であり、農地法上一般的に、世帯員が所有権その他の権利を有する農地について、耕作の事業を行っている他の世帯員がその権利を有するものとみなす旨を定めた規定ではないと解すべきであるから、原告Aが本件農地を耕作してきたとしても、原告Bが本件農地について有する賃借権を原告Aが有するとみなされるわけではない。したがって、原告Aの右1(一)ないし(四)の主張は、いずれも採用することができない。 3 以上によれば、原告Aは、本件訴訟の原告適格を有していない。 二本件処分の適法性について 1 事実(一) かって小作料の最高額統制制度があり、これは昭和四五年の法改正により廃止されたが、当時存続中の賃借権に係る小作料については、激変緩和措置として経過的にその効力を有するとされていたところ、これも昭和五五年九月三〇日をもって失効したので、Dらは、本件農地の小作料について、従来は一 、当時存続中の賃借権に係る小作料については、激変緩和措置として経過的にその効力を有するとされていたところ、これも昭和五五年九月三〇日をもって失効したので、Dらは、本件農地の小作料について、従来は一〇アール当たり約六九〇〇円(以下「旧小作料」という。)であったのを、昭和五六年分から高知市農業委員会(以下「市農委」という。)が同年に設定した標準小作料の上田の額である一〇アール当たり二万九〇〇〇円(以下「新小作料」という。)に増額し、原告Aに請求しなが、同原告は、これに応じなかった(争いがない。)。 (二) Dは、市農委に対し、昭和五六年一一月二六日、小作料改定の和解仲介(農地法四三条の二)の申立てをした(年月日につき乙三、その余は争いがない。)。市農委は、原告Aに対し、昭和五六年一二月三日、和解の仲介を開始する旨通知し、同月一五日には一回目の和解仲介を高知市朝倉農業協同組合(以下「朝倉農協」という。)で同月二二日に行う旨通知したが、同原告が、市農委に対し、同月一八日、小作料の増額に応じる意思はなく、市農委の和解の仲介を受ける意思もないので、右和解仲介日には出席しない旨電話で通知し、これに出席しなかったため、更に、市農委は、昭和五七年一月一一日、同原告に二回目の和解仲介を朝倉農協で同月二三日に行う旨通知したが、同原告が、同月二一日、これにも出席しない旨通知したため、二回目の和解仲介は中止となり、結局、市農委は、同年三月二三日、同原告に和解仲介に応じる意思がないと判断し、和解不成立として、和解仲介を打ち切った(一回目の和解仲介日が昭和五六年一二月三日であったこと、これに原告Aが出席しなかったこと、二回目の和解仲介日が昭和五七年一月二三日であったこと、これが中止となったこと、市農委は、同年三月二三日、同原告に和解仲介に応じる意思がないと判断し、 あったこと、これに原告Aが出席しなかったこと、二回目の和解仲介日が昭和五七年一月二三日であったこと、これが中止となったこと、市農委は、同年三月二三日、同原告に和解仲介に応じる意思がないと判断し、和解不成立として、和解仲介を打ち切ったことは争いがなく、その余の事実は乙一七の1ないし7、証人Dにより認める。)。 (三) 更に、Dは、昭和五七年五月二八日、高知地方裁判所に対し、農事調停の申立てをした(年月日につき乙四、その余は争いがない。)。同裁判所は、昭和五七年六月一〇日、同年八月一二日(午前及び午後の二回)、同年九月一六日、同年一〇月七日の五回にわたって調停期日を開いたが、原告Aが、そのうち同年八月一二日(午前及び午後)に出席しただけで、同年六月一〇日の期日には農作業が忙しく出頭することができないとして欠席し、同年九月一六日及び同年一〇月七日の各期日には無断で欠席したため、結局、同年一〇月七日、同原告には農事調停によって解決する意思がないとして、調停不調となった(高知地方裁判所が右のとおり五回にわたって調停期日を指定したこと、原告Aが右調停期日のうち昭和五七年八月一二日の午前及び午後に出頭し、その余の期日には欠席したこと、調停が同年一〇月七日をもって不成立となったことは争いがなく、その余の事実は乙五、一八の1ないし6、証人Dにより認める。)。 (四) Dらは、昭和六〇年二月一四日、市農委に対し、本件賃貸借解除の許可申請をした(乙七)。市農委は、同年三月五日に開催された農地部会(農業委員会等に関する法律一九条の二により設置されたもので、同法二二条一項により同部会の議決が当該農業委員会の決定とされている。)において、市農委の仲介で当事者の協議による問題解決を試みるため、地元農業委員にあつせんさせることとした(乙一九)。そして、同年四月二日、 項により同部会の議決が当該農業委員会の決定とされている。)において、市農委の仲介で当事者の協議による問題解決を試みるため、地元農業委員にあつせんさせることとした(乙一九)。そして、同年四月二日、朝倉農協で一回目のあつせんが行われ、Dと原告Aが出席して双方意見を述べたものの、結論に至らず、二回目のあつせんが朝倉農協で同月一二日に行われることになったが、原告Aが、同月六日、市農委事務局に対し、小作料額決定のあつせんであれば出席するが、Dが一方的に本件農地の返還を請求しているので、二回目のあつせんには出席しない旨電話で通告し、市農委事務局から円満な解決を目的としたあつせんであるので出席するよう求められたにもかかわらず、これに応じないで欠席したため、同月一二日、地元農業委員が協議してあつせんを打ち切った(昭和六〇年二月一四日朝倉農協で一回目のあつせんが行われたが、同日には結論に至らなかったこと、二回目のあつせんが同月一二日に行われることになったこと、原告Aが、同月六日、市農委事務局に対し、電話で二回目のあつせんには欠席する旨通告したこと、同原告が同月一二日の二回目のあつせんに出席しなかったことは争いがなく、その余の事実は乙二〇ないし二二により認める。)。更に、市農委は、同年五月七日に開催された農地部会にDと原告Aの出席を要請したが、Dだけが出席して原告Aは欠席し、結局、農地部会は、農地法二〇条二項一号の「賃借人が信義に反した行為をした場合」に該当するとして本件賃貸借の解除許可が妥当である旨決定し、同月一〇日、意見書及び議事録の写しを許可申請書に添付して被告に進達した(乙一、二三、弁論の全趣旨)。 (五) 被告は、市農委からの進達を受けて事実関係の調査を行うと共に、Dから昭和六〇年七月九日、同年一〇月七日、昭和六一年一月七日の三回にわたって、原 して被告に進達した(乙一、二三、弁論の全趣旨)。 (五) 被告は、市農委からの進達を受けて事実関係の調査を行うと共に、Dから昭和六〇年七月九日、同年一〇月七日、昭和六一年一月七日の三回にわたって、原告Aから昭和六〇年八月二二日、同年一〇月七日の二回にわたってそれぞれ事情聴取を行い、その結果、農地法二〇条二項一号の「賃借人が信義に反した行為をした場合」に該当すると判断し、同条三項の規定により、昭和六一年一月二八日高知県農業会議に諮問し、同年三月一日同農業会議から許可が相当である旨の答申を受け、同月七日本件処分をした(原告Aが右のとおり二回にわたって事情聴取を受けたことは争いがなく、その余の事実は甲一、二の1、2、乙一により認める。)。 (六) この間、Dは、原告Aに対し、昭和五八年一月末か同年二月初めころ、配達証明郵便で小作料の支払いを催告しようとしたが、同郵便の受領を拒否され、昭和五九年一月二八日、昭和五六年から昭和五八年までの三年分の新小作料の支払いの催告書を同原告方に持参し、これを手渡して催告するなど、昭和五六年分から昭和六〇年分までの本件農地の小作料の支払いを催告していたが、同原告は、本件処分後の昭和六一年四月二八日に昭和五六年分から昭和六〇年分までの小作料を供託するまでの間、右五年分の小作料を支払わず、供託もしなかった(原告Aは、右五年分の小作料について供託するまでの間、これを支払っていなかったことは争いがなく、その余の事実は乙六、二八、二九、証人Dにより認める。)。 なお、原告Aは、Dから昭和五六年分から昭和六〇年分までの小作料の支払いを催告されたことはない旨、昭和五八年から昭和六〇年まで毎年末、Dに新小作料を受領してくれるよう申し入れた旨などを供述しており、甲四や証人Hの証言中には右供述内容に沿う部分もあるが、これらは、その内 催告されたことはない旨、昭和五八年から昭和六〇年まで毎年末、Dに新小作料を受領してくれるよう申し入れた旨などを供述しており、甲四や証人Hの証言中には右供述内容に沿う部分もあるが、これらは、その内容自体不自然である上、乙一七の1ないし7、二八、二九、証人D等の関係証拠に照らしても、信用することができない。 2 判断(一) 原告らは、本件処分は、賃借人である原告Bに対する通知を全く欠いたまま行われているので、この点において重大な瑕疵がある旨主張するけれども、前記1(一)ないし(六)の各事実の外、原告Aは昭和四〇年ころから事実上原告Bに代わって本件農地を耕作していたこと(原告A本人尋問)、市農委は、本件処分の申請がなされた後、原告Aに賃借人側としての意見陳述の機会を十分与えており、原告らはこれについて何らの異議も申し立てなかったこと(乙一九、二〇、二二、二三)などを勘案すると、原告Bは、Dとの交渉、和解の仲介、農事調停等、本件農地の小作料改定問題全般を原告Aに一任していたと認められ、賃借人たる原告Bの利益は手続上十分保護されていたのであるから、右主張は採用することができない。 (二) 右(一)のとおり、原告Bは、本件農地の小作料改定問題全般を原告Aに一任していたのであるから、本件賃貸借について賃貸人と賃借人との間の信頼関係が破綻しているか否かについての判断にあたっては、原告Aの行動及び応答等を賃借人である原告Bの行動及び応答等と同一視して検討すべきこととなる。しかるところ、前記1(一)ないし(六)の各事実に徴すると、原告Aは、昭和五六年分から昭和六〇年分までの小作料支払いの催告を再三受け、とりわけ、昭和五九年一月二八日にDから文書を手渡されて明確に滞納分の小作料支払いの催告を受けたのに、旧小作料分すら支払おうとしなかった上、かなりの期間 和六〇年分までの小作料支払いの催告を再三受け、とりわけ、昭和五九年一月二八日にDから文書を手渡されて明確に滞納分の小作料支払いの催告を受けたのに、旧小作料分すら支払おうとしなかった上、かなりの期間にわたり、和解の仲介、農事調停等、公正な第三者を交えて協議する機会があったにもかかわらず、後記のとおり正当な理由もなく欠席を繰り返し、誠実に協議に応じなかったということができ、加えて、Dらから小作料の増額請求を受けていたけれども、小作料の額について協議がととのわなかったのであるから、このような場合、賃借人としては相当と認める額の小作料を支払わなければならず(農地法二三条二項)、賃貸人がその受領を拒否した場合には供託をすべきであったことを考慮すると、Dらと原告Bとの間の信頼関係は破綻しているというべきである。なお、原告Aは、和解の仲介、農事調停等には農作業に忙殺されて出席できず、電話をする時間さえなかったこともある旨供述しているが、前記1(一)ないし(六)の各事実に照らし、原告Aが小作料の改定についてDと真剣に話し合おうとする気持ちを有していたとは認められないことなどを考慮すると、原告Aがやむを得ない理由によって和解や調停等に欠席したということはできない。したがって、本件賃貸借について農地法二〇条二項一号の「賃借人が信義に反した行為をした場合」に該当する事由があると認めて本件賃貸借の解除を許可した本件処分は正当である。 (三) 原告Bは、(1)Dは、昭和五六年一二月末ころ及び昭和五七年一二月一五日、原告Aに対し、小作料について、改定額が決定してから受領する旨述べ、支払猶予の意思表示をしたこと、(2)Dとの間で小作料の額について合意が成立しなかったのは同人が全く譲歩しないためであったことを考慮すると、「賃借人が信義に反した行為をした場合」に該当し る旨述べ、支払猶予の意思表示をしたこと、(2)Dとの間で小作料の額について合意が成立しなかったのは同人が全く譲歩しないためであったことを考慮すると、「賃借人が信義に反した行為をした場合」に該当しないので、本件処分は違法である旨主張する。しかし、右(1)については、乙四、証人Dの証言によると、Dは、昭和五六年一二月末、原告Aが持参した旧小作料を受領せず、市農委に申し立てていた和解の仲介により、間もなく小作料改定の問題が解決すると考え、これが解決してから昭和五六年分の小作料を支払ってもらえばよい旨原告Aに述べたこと(なお、その時期について昭和五七年一月であったとする証人Dの証言は、乙四に照らし同証人の記憶違いの可能性が高い。)、Dは、旧小作料では受領しないが、仮に同原告が新小作料を持参すればこれを受領する意思は有しており、現に昭和五六年分以降は原告Aに新小作料の支払いを催告してきたことが認められる上、小作料改定の問題が解決するまで小作料全額の支払いを五年にもわたって猶予するとは通常考え難く、Dがこれを猶予するのがもっともであると思われる事情は証拠上窺われないことなどを併せ考えると、Dは、昭和五五年一二月末、市農委の和解の仲介によって小作料改定問題が解決するまでのしばらくの間、昭和五六年分の小作料の支払いを猶予する意思を有していたとしても、それ以上に支払いを猶予したとは認められず、甲四、証人Hの証言及び原告Aの供述中、これに反する部分は信用し難い。なお、原告Aは、昭和五七年に昭和五六年分の小作料を高知地方法務局に供託しようとしたが、係官から、受領を拒否されたのではなく、小作料が決まってから受け取るということであれば、供託はできないと言われたため、供託することができなかった旨供述し、その根拠として甲九の1ないし3、一〇の1ないし3、一一の1 を拒否されたのではなく、小作料が決まってから受け取るということであれば、供託はできないと言われたため、供託することができなかった旨供述し、その根拠として甲九の1ないし3、一〇の1ないし3、一一の1ないし3を提出しているが、前記1(六)のとおり、原告Aは、Dから昭和五六年分以降の滞納小作料の支払を催告されたにもかかわらず、昭和六一年四月二八日までその支払いも供託もしなかったことなどを考慮すると、原告Aが右のように供託しようとした事実があったとしても、これによって本件処分が正当であるとの判断が左右されるわけではない。右(2)の事実は、前記1(一)ないし(五)の本件処分に至った経緯に照らし、本件処分を不当とすべき事情とはいえない。したがって、原告Bの前記主張は採用することができない。 (裁判官道下徹佐●哲生河田充規)別紙物件目録(省略)

▼ クリックして全文を表示

🔍 類似判例を検索𝕏 でシェア← 一覧に戻る