【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理 由 上告代理人林原吉春、同復代理人篠原一男の上告理由第一点について。 政府が所論
主文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理由 上告代理人林原吉春、同復代理人篠原一男の上告理由第一点について。 政府が所論自作農創設特別措置法三〇条の規定により、いわゆる未墾地を買収するにあたり、ある土地が開墾に適するかどうかを判断することは、一応関係行政庁の判断に委せられていること、所論のとおりであるが、未墾地の買収は同条及び同法一条の定める目的に適合する場合であることを要するのであるから、関係行政庁は、この点の認定につき専権を有するものと解すべきではなく、客観的にみて開墾に適しない土地を買収することは、法の趣旨に反し、違法であるといわなければならない。原判決が、本件買収の違法であることの理由とした所論(ハ)の説明には妥当を欠くものがあるけれども、原審は、右の説明とはかかわりなく、本件土地が傾斜度、地形、環境、地況等からみて肥培収穫に著しく困難であるとし、客観的に開墾に適しないものと判断した趣旨であつて、その認定した事実に基けば右の判断は相当と認められ、本件買収は法の目的趣旨に適合しないものということができるから、これを違法であるとした原審の判断は相当であり、原判決には所論法規の解釈適用を誤つた違法はない。なお、論旨は原判決が憲法に定めた権力分立をみだすものというが、本件買収が裁量権の限界を越えたものと認められる以上、裁判所がこれを取り消すことは、もとより正当であるから、その違法であることを前提とする所論も採用することができない。 同第二点について。 原判決が本件土地の買収を違法であると判断したことが正当であることは、前論旨につき説示したとおりである。原判決理由中「開墾不適でない」と述べているの- 1 -は、開墾してできないことはないとした趣旨と認められる 地の買収を違法であると判断したことが正当であることは、前論旨につき説示したとおりである。原判決理由中「開墾不適でない」と述べているの- 1 -は、開墾してできないことはないとした趣旨と認められるので、原判決には所論の矛盾は認められない。論旨は理由不備、採証法則違反をいうけれども、その実質は結局原審が適法にした証拠の採否並びにこれに基く判断を非難するに帰し採用することができない。 よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官島保裁判官河村又介裁判官小林俊三裁判官垂水克己- 2 -
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