昭和52(ネ)1324 所有権移転登記手続等請求併合事件

裁判年月日・裁判所
昭和53年9月27日 東京高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      一 原判決中同判決主文第三項を取消す。      二 1 右Aは右Bに対し原判決添附物件目録三及び六記載の各土地に つき昭和二七年三月一日時効取得を原因とする所有権移転登記手続

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判決文本文4,017 文字)

主文 一原判決中同判決主文第三項を取消す。 二 1 右Aは右Bに対し原判決添附物件目録三及び六記載の各土地につき昭和二七年三月一日時効取得を原因とする所有権移転登記手続をせよ。 2 右Cは右Bに対し右各土地につきなされた千葉地方法務局成田出張所昭和四六年八月一二日受付第一〇、八九九号の各抵当権設定登記・同出張所同月六日受付第一〇、七〇五号の各所有権移転請求権仮登記・同出張所同月一二日受付第一〇、九〇〇号の各条件付所有権移転仮登記の各抹消登記手続をせよ。 3 右Dは右Bに対し右各土地につきなされた同出張所昭和四二年一二月一九日受付第九、二〇八号の各停止条件付所有権移転仮登記の抹消登記手続をせよ。 三右Aの本件控訴(同第一、五六〇号)及び右Cの本件控訴(同第一、三五三号)をいずれも棄却する。 四訴訟費用は第一、二審を通じこれを一〇分し、その五を右Aの負担とし、その四を右Cの負担とし、その一を右Dの負担とする。 事実 右Bは、「主文第一ないし第三項同旨及び訴訟費用は第一、二審を通じ右A、右C、右Dの負担とする。」との判決を求め、右Aは、「原判決主文第一項を取消す。BのAに対する請求を棄却する。Bの本件控訴(同第一、三二四号)を棄却する。訴訟費用は第一、二審を通じBの負担とする。」との判決を求め、右Cは、「原判決主文第二項を取消す。BのCに対する請求を棄却する。訴訟費用は第一、二審ともBの負担とする。」との判決を求めた。 当事者双方の事実上の主張及び証拠関係は次のとおり訂正、附加するほか原判決事実欄記載のとおりであるから、これをここに引用する。 (訂正、附加)原判決三丁裏一行目の「三七年」を「三九年」と、同五丁表一一行目の「交換分合がなきれた」 は次のとおり訂正、附加するほか原判決事実欄記載のとおりであるから、これをここに引用する。 (訂正、附加)原判決三丁裏一行目の「三七年」を「三九年」と、同五丁表一一行目の「交換分合がなきれた」を「交換分合がなされた」と各訂正する。 (証拠関係省略) 理由 本件につき審究した結果、当裁判所はBの本訴請求を全て認容すべきものと判断する。その理由は次のとおり訂正、附加するほか原判決の理由と同じであるから、これをここに引用する。 原判決八丁表一一行目の「三ないし五」を「四、五」と訂正する。 同丁裏四、五行目の「(以上の事実は原告と被告Aとの間では争いがない。)」を削除する。 同六行目の「第三、六、」を「第三、第六号証、原審におけるB本人(第一回)の供述によつてその成立を認めうる甲」と訂正する。 同七行目の「第八回」を「第一回」と、同一二行目の「遅くとも昭和二七年三月一日」を「昭和二七年三月一日頃」と、同九丁表一行目の「第七、八回」を「第一、二回」と、同二行目の第六、八回」を「第一、二回」と、同五行目の「遅くとも昭和二七年三月一日」を「昭和二七年三月一日頃」と、各訂正する。 同丁表六行目の「有し続け、」の次に「引き続き」を、同一〇行目の「余の土地」の次に「並びに右aの土地」を挿入し、同七、八行目の「原告と被告Aとの間で争いがなく、原告とその余の被告間では」を「このことは、」と訂正する。 同九丁表末行の「証人E」から同丁裏一行目の「(第六、八回)」までを「前出甲第一ないし第一三号証、第一九号証、原審証人E、、Fの各証言、原審におけるB本人(第一、二回)の各供述、原審におけるA本人の供述」と、同裏三行目の「死亡したとき」を「死亡し、Bがその家督を相続したが」と訂正する。 同一〇丁表一行目の「原告は」から同末行の「 原審におけるB本人(第一、二回)の各供述、原審におけるA本人の供述」と、同裏三行目の「死亡したとき」を「死亡し、Bがその家督を相続したが」と訂正する。 同一〇丁表一行目の「原告は」から同末行の「措信しない。」までを「昭和二六年一二月頃訴外E、Fが仲に入つてBとGとの間に話がまとまり、b地区cの開墾田等はGのものとするが、本件各土地のうち三と六とを除くその余の土地及び右三、六の土地と交換分合される前のaの土地(すなわち成田d字ae番、田一反九歩)はGがBにいずれもこれを贈与する、との約定が成立し、昭和二七年三月一日頃BはGから右各土地の引渡をうけ、自己のものとしてその耕作を開始し、その後も右耕作を続け、後記のとおり右aの土地につき交換分合による移動があつたほか、右の状態のまま推移し現在にいたつている。この認定に反する原審証人H(第一、二回)の各証言はにわかに信用し難い。」と訂正する。 同丁裏七行目の「原告本人尋問の結果」の次に「(第一、二回)」を挿入する。 同一〇行目の「七、以上の」から同一二丁裏五行目の「判決する。」までを次のとおり訂正する。 「そして、前記五、冒頭掲記の各証拠によると、Bは、右交換分合の前は右aの土地を前記のとおり自己のものとして、その後は本件三及び六の土地を自己のものとして引き続きこれを占有使用して、その耕作を続けたことが認められ、これに反する証拠はない。 <要旨>ところで、一般に、土地改良法に基づく交換分合により農用地の得喪が生じる場合、特定の所有者が取得す</要旨>る農用地と失う農用地とが物理的に別異のものであることは明らかであり、また両者を同一性あるものとする法律上の擬制もない。 しかしながら、両土地の得喪の原因である交換分合は、土地改良法に定める交換分合計画に基づき、農業経営の合理化、効率化、農業生 ことは明らかであり、また両者を同一性あるものとする法律上の擬制もない。 しかしながら、両土地の得喪の原因である交換分合は、土地改良法に定める交換分合計画に基づき、農業経営の合理化、効率化、農業生産力の増進を目的として一定の農用地につき、統一的、集団的になされる行政処分の性質を有するものであり、同法によれば、同計画において両土地は関係者の同意のある場合のほか、用途、地積、土性、水利その他の自然的条件及び利用条件を総合的に勘案しておおむね同等のものとなるように定めなければならないとし、また、右交換分合により所有者が失うべき農用地に対する担保権、用益権等の権利については、これを保護するため、同計画の定めるところにより、右所有者が新たに取得する農用地に設定され、右設定の効力は右交換分合の発効と同時に生ずるものとしていることは同法上明らかである。すなわち、同法は、同法に定める交換分合に基づく農用地の得喪が、私法上の取引における交換等による場合とその性質を異にすることに鑑み、両土地の客観的同等性を保障するとともに、旧土地に対する権利関係が新土地に承継されるようその保護をはかつていることが明らかであり、このことからすると、右交換分合による農用地の変動があつた場合において交換分合の前後を通じ両土地に対し自主占有が維持、継続されているときは、取得時効の成否に関するかぎり、旧土地に対する占有による利益を保護する趣旨で両者に対する占有に同一性を認めるのが相当であつて、右交換分合による農用地の変動を目してこれを取得時効の自然中断その他の中断事由となすべきでないと解される。 七、 以上の認定、説示からすると、本件三、六の土地を含め本件一ないし一三の各土地全てについて、Bは昭和二七年三月一日頃以降今日までこれを自己のものとして占有し、その耕作を継続してきたと される。 七、 以上の認定、説示からすると、本件三、六の土地を含め本件一ないし一三の各土地全てについて、Bは昭和二七年三月一日頃以降今日までこれを自己のものとして占有し、その耕作を継続してきたとみるべきである。 八、 Aは、Bの本件土地の占有については農地法所定の許可がないから自主占有になりえないと主張する。そして、前出甲第一ないし第一三号証、原審におけるB本人(第一、二回)の各供述によると、BとGとは昭和二七年頃知事に対して本件土地(ただし、三、六の土地を除く)及び右aの土地につき農地法第三条の許可申請の手続をしたが、昭和二九年一〇月二日にGが死亡したため、右許可を得ることができないまま推移したことが認められる。しかしながら、BがGから昭和二六年一二月頃右各土地の贈与を受け、昭和二七年三月一日頃これの引渡を受け、自己のものとしてこれの耕作を開始したことは前認定のとおりであるから、右許可を得ていなくてもBはその頃所有の意思をもつて右各土地の占有を始めたものというべきであり、Aの右主張は理由がない。 九、 平穏又は善意でない旨のAの抗弁、すなわち、強暴又は悪意の抗弁について考えるに、本件においては二〇年の取得時効が主張されているにすぎないから右悪意の抗弁は主張自体失当であり、強暴の抗弁については、これに沿う原審証人H(第一、二回)の各証言はにわかに信用できず、他にこれを認めるに足りる証拠はなく、結局右抗弁は全て理由がない。 一〇、 右のとおりであつて、Bは昭和四七年三月一日頃の時効完成により本件一ないし一三の各土地の所有権を取得したものというべきであるから、BのA、C、右Dに対する本訴請求は全て理由がある。」以上の次第で、これと異る原判決は右の限度で取消を免れないものであり、結局、Bの本件控訴は理由があるが、A及びCの各本件控訴 うべきであるから、BのA、C、右Dに対する本訴請求は全て理由がある。」以上の次第で、これと異る原判決は右の限度で取消を免れないものであり、結局、Bの本件控訴は理由があるが、A及びCの各本件控訴は理由がない。 よつて、訴訟費用の負担につき民事訴訟法第九六条、第八九条、第九三条第一項但書に従い主文のとおり判決する。 (裁判長判事外山四郎判事海老塚和衛判事鬼頭季郎)

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