767 文字
主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。理由 上告代理人前田力の上告理由第一点について。所論は、原審が所論転貸承諾に関する唯一の証人であるDを取り調べなかつた点を違法と指摘する。しかしながら、本件記録によれば、初め、一審で右Dを証人として採用し、呼出をした時には、名古屋市a区b町c丁目d番地宛の呼出状が送達されたが、期日に出頭せず、二度目の右住所宛の呼出状は「転居先不明」として返戻され、不送達となつたので、採用取消に至つたこと、更に二審では、一旦終結した弁論を右証人取調のため再開し、名古屋市e区f町大字gh番地の新住所(同人作成の証明書に右住所が記載されていたもの)に宛て呼出状を発送したところ、再び「転居先不明」として返戻され、不送達に終つたこと、しかも右呼出状の送達については所轄郵便集配手が数度にわたつて調査を重ねたことが認められるのであつて、これらの事情を総合勘案すれば、これは民訴法二六〇条にいわゆる証拠調につき不定期間の障碍ある場合に該当するものというべきである。しかしていわゆる唯一の証拠方法についても同条の適用を妨げないとするのは、既に当小法廷に判例の存するところである。従つて原判決には所論の違法はない。同第二点について。所論は、本件における解除の意思表示の相手方について云々するが、原判決(その引用する第一審判決)は解除の意思表示のなされたことを別段確定したわけではないから、所論は採用に値しない。よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。- 1 -最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官藤田八郎裁判官池田 一致で、主文のとおり判決する。- 1 -最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官藤田八郎裁判官池田克裁判官河村大助裁判官奥野健一裁判官山田作之助- 2 -
▼ クリックして全文を表示