昭和56(行ウ)5 選挙人名簿の登録についての異議申出棄却決定取消等請求事件

裁判年月日・裁判所
昭和57年12月20日 大津地方裁判所 選挙
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【DRY-RUN】○ 主文 一 本件訴えのうち、被告が昭和五六年一二月二日付でした別表(1)の1ないし 12、15、16、18ないし36、39、42ないし63、65ないし79、8 1、83、84、87ないし95、97な

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○ 主文一本件訴えのうち、被告が昭和五六年一二月二日付でした別表(1)の1ないし12、15、16、18ないし36、39、42ないし63、65ないし79、81、83、84、87ないし95、97ないし132、134ないし136、139ないし192、195ないし214、217ないし219、222ないし229、232ないし236、238ないし258、260ないし272、275ないし304、308ないし315、317ないし334、336ないし357、359ないし366、372ない379記載の者にかかる選挙人名簿の登録に関して原告らの申し出た異議を棄却する旨の決定の取消しを求める訴えを却下する。 ニ 1被告が昭和五六年一二月二日付でした別表(1)の14、37、38、80、82、96、133、137、138、193、194、215、216、220、221、230、231、259、274、307、316、335、358、367ないし369、371記載の者にかかる選挙人名簿の登録に関して原告らの申し出た異議を棄却する旨の決定を取り消す。 三原告らのその余の請求を棄却する。 四訴訟費用は被告の負担とする。 ○ 事実第一当事者の求めた裁判一請求の趣旨 1 被告が昭和五六年一二月二日付でした別表(1)記載の者にかかる選挙人名簿の登録に関して原告らの申し出た異議を棄却する旨の決定を取り消す。 2 訴訟費用は被告の負担とする。 二請求の趣旨に対する答弁 1 原告らの請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告らの負担とする。 第二当事者の主張一請求原因 1 原告らは選挙人である。 2 被告は、選挙期日を昭和五六年一二月六日とする滋賀県東浅井郡<地名略>町議会議員の一般選挙(以下本件選挙という)を行うに際し、住民基本台帳に記録されていた別表(1)記載の者を選挙 選挙人である。 2 被告は、選挙期日を昭和五六年一二月六日とする滋賀県東浅井郡<地名略>町議会議員の一般選挙(以下本件選挙という)を行うに際し、住民基本台帳に記録されていた別表(1)記載の者を選挙人名簿に登録(以下本件登録という)し、同年一一月二九日から選挙人名簿の縦覧を開始した。 3 右の者については、他の市町村から<地名略>の区域内である別表(1)の大字名欄記載の地に住所を移したとして、別表(1)の住民票作戊年月日欄記載の日に転入届が提出されているものの、実際には、右の者は<地名略>の区域内に住所を有していなかつたので、昭和五六年一一月二九日、原告らは被告に対し、本件登録に関し、右の者が被登録資格を欠くとして異議を申し出たが、被告は、同年一二月二日付で、右異議申出には理由がないとしてこれを棄却する旨の決定(以下本注棄却決定という)をした。 4 しかしながら、虎姫町長による右の者にかかる住民基本台帳の整備、本件登録及び本件棄却決定には次のような違法事由が存するから、本件棄却決定は取消しを免れない。 (虎姫町長の住民基本台帳整備の違法)虎姫町長は、常に、住民基本台帳を整備し、住民に関する正確な記録が行われるよう努めなければならない(住民基本台帳法三条一項)し、住民基本台帳の正確な記録を確保するため必要な措置を講じなければならない(同法一四条)ところ、別表(1)記載の者にかかる転入届は選挙目当ての実体のないものであることが明らかだつたのであるから、虎姫町長は、右の責務を果して、右転人届を受理しないか、受理して住民票に記載してもこれを抹消すべきであつたのに、右責務を果さず、右転人届を受理して右の者を住民基本台帳に記録したまま、本件登録をなすに任せたことは違法である。 (本件登録の違法)(一) 別表(1)記載の者は虎姫町に住所を有していたこ つたのに、右責務を果さず、右転人届を受理して右の者を住民基本台帳に記録したまま、本件登録をなすに任せたことは違法である。 (本件登録の違法)(一) 別表(1)記載の者は虎姫町に住所を有していたことがなく、したがつて被登録資格を欠くのに、右の者を選挙人名簿に登録したことは違法である。 すなわち、(1)昭和五六年八月には四一二人が虎姫町に転入しているが、これは、転入増の社会的要因がないのに、通常月の約二〇倍にのぼる大量転入であること、(2)そのうち二六九名が代理人によつて届出がなされており、しかも、そのうちの多数が同一の代理人によつていること、(3)同一の転入先に一〇数人が転入していること、(4)転入先には本件選挙における立候補者が多数含まれていることなどから、別表(1)記載の者にかかる転入届が、本件選挙における選挙人資格を作出する目的をもつてなされた実体のないものであることは明らかである。 (三) 被告は、選挙人名簿への登録に際しては、被登録資格を欠く者を登録しないように十分調査を尽すべきである(公職選挙法施行令一〇条参照)のに、これを怠つたまま本件登録をしたことは違法である。 (本件棄却決定の違法)被告が、原告らの異議申出に対し、何らの調査もせず、本件棄却決定をしたことは違法である。 5 よつて、原告らは、公職選挙法二五条に基づき、被告が昭和五六年一二月二日付でした別表(1)記載の者にかかる選挙人名簿の登録に関して原告らの申し出た異議を棄却する旨の決定(本件棄却決定)の取消しを求める。 二本案前の主張 1 公職選挙法二四条所定の異議申出の制度は、選挙人名簿における内容の適正(脱漏、誤載の防止)の確保を目的とするものであるから、同法二五条所定の訴訟も、選挙管理委員会の決定が違法であることを宣言するためのものではなく、現に存在する選挙人名 、選挙人名簿における内容の適正(脱漏、誤載の防止)の確保を目的とするものであるから、同法二五条所定の訴訟も、選挙管理委員会の決定が違法であることを宣言するためのものではなく、現に存在する選挙人名簿の内容の誤りを是正し、その適正を確保するためのものである。このことは、同法四二条一項が「選挙人名簿に登録されるべき旨の決定書又は確定判決書」と規定し、選挙人名簿への登録脱漏を主張する選挙人が、右の異議および訴訟において選挙人名簿への登録を求めることを許容していることからも窺われる。すると、選挙人名簿に登録された者につき、被登録資格の欠缺を主張して異議決定の取消しを求める訴えにおいては、右の者が選挙人名簿から抹消されれば、訴えの利益を欠くに至るというべきである。 2 そして、被告は、別表(1)記載の者のうち、1ないし12、15、16、18ないし36、39、42ないし63、65ないし79、81、83、84、87ないし95、97ないし132、134ない136、139ないし192、195ないし214、217ないし219、222ないし229、232ないし236、238ないし258、260ないし272、275ないし304、306、308ないし315、317ないし334、336ないし357、359ないし366、372ないし379記載の者(以下被抹消者という)を、昭和五七年九月二日までに、公職選挙法二八条二号に基づいて選挙人名簿から抹消したので、本件訴えのうち、被抹消者にかかる本件棄却決定の取消しを求める訴えは、訴えの利益を欠くに至つた。 三本案前の主張に対する反論 1 公職選挙法二五条所定の訴訟は、選挙人名簿への登録の違法を宣言するものであつて、選挙人名簿からの抹消自体を命じるものではなく、右抹消は右訴訟の判決に基づいて選挙管理委員会が行なうものである( 論 1 公職選挙法二五条所定の訴訟は、選挙人名簿への登録の違法を宣言するものであつて、選挙人名簿からの抹消自体を命じるものではなく、右抹消は右訴訟の判決に基づいて選挙管理委員会が行なうものである(同法二四条二項、二八条三号参照)。したがつて、すでに選挙人名簿から抹消されている者についても、訴えの利益を欠くということにはならない。 2 実際問題として、右抹消によつて訴えの利益がなくなるとすれば、右訴訟が予定する虚偽転入の場合、再度転出すれば右訴訟の追及を免れることになり、右訴訟の存在意義がなくなつてしまう。 四請求原因に対する認否 1 請求原因2の事実は認める。 2 同3のうち、別表(1)記載の者について、他の市町村から<地名略>の区域内である別表(1)の大字名欄記載の地に住所を移したとして、別表(1)の住民票作成年月日欄記載の日に転入届が提出されていること、原告らが昭和五六年一一月二九日被告に対し、本件登録に関し右の者が被登録資格を欠くとして異議を申し出たこと、被告が同年一二月二日付で本件棄却決定をしたことは、いずれも認めるが、その余の事実は否認する。 3 同4の「本件登録の違法」(一)のうち、昭和五六年八月に四一二人が虎姫町に転入していること、そのうち代理人によつて相当数の転入届がなされていること、同一の者が相当数の転入届を代理人として提出していること、同一の転入先に複数の者が転入している場合があることは、いずれも認めるが、その余の事実は否認する。 五被告の主張本件登録および本件棄却決定には原告らの主張する違法事由はなく、いずれも適法である。すなわち、被告は、次に述べるように、本件登録のための資格調査を時間的制約のもとに可能な限り行つたうえ、別表(1)記載の者につき被登録資格たる住所要件を充足すると判断した。 1 被告の組織および る。すなわち、被告は、次に述べるように、本件登録のための資格調査を時間的制約のもとに可能な限り行つたうえ、別表(1)記載の者につき被登録資格たる住所要件を充足すると判断した。 1 被告の組織および本件登録の着手(一) 被告は委員長以下四人の委員と三人の事務局職員で組織されているが、右三人の事務局職員はいずれも兼務で、町長部局の事務を本務としている。 (二) 被告は、本件登録に関し、昭和五六年一〇月一六日の委員会において日程を協議し、登録基準日および登録日を同年一一月二八日と決定するとともに、被登録資格の住所要件については、同年八月二八日以前に住民票が作成または転入届がされ、引続き三か月以上虎姫町の住民基本台帳に記載されている者とした。 (三) 被告は、同年一〇月一六日以降、右三名の事務局職員により本件選挙についての選挙管理事務を執行した。 2 文書による実態調査(以下第一次調査という)(一) 本件選挙にあたり、町民から「異状に大量の転入者があるので調査されたい」との申出があつたので、被告は、これについて協議した結果、昭和五六年一〇月一六日虎姫町長に対し、これに対応するよう申入書を提出した。 (二) 町長部局では、住民基本台帳法三四条による調査を文書によつて行うことを決定し、同年一月一日より九月三〇日までの転入者のうちすでに転出した者を除く五七六人に対し、同年一〇月一七日付けで実態調査票を郵送し、現在も虎姫町に住所を有しているか否かを確認するための署名捺印をめた。その結果、四八九人から、現在も同酊に住所を有する旨の回答がなされた。 (三) 回答のなかつた八七人については、再度、実態調査票を郵送し、現在も同町に住所を有しているか否かを確認するための署名捺印および回答が遅れた理由の記入を求めた。その結果、八五人から、現在も同町に住所を有する旨の かつた八七人については、再度、実態調査票を郵送し、現在も同町に住所を有しているか否かを確認するための署名捺印および回答が遅れた理由の記入を求めた。その結果、八五人から、現在も同町に住所を有する旨の回答がなされた。 3 訪問による実態調査(以下第二次調査という)(一) 右三人の事務局職員のみで資格調査を昭和五六年一一月二八日までの短期間のうちに実施するのは困難であつたため、被告は、虎姫町長に申し入れて、住民登録事務吏員の証を有する調査員に選挙事務を委嘱し、合同調査を実施することにした。 (二) そして、虎姫町役場職員の大部分にあたる四四人の職質を調査員として動員し、転入者のうち同居人として届出のあつた九〇世帯三一六人につき、現在も虎姫町に住所を有しているか否かを確認するため、世帯主またはこれに代るべき人等を訪問し、面談による調査を実施した。右調査は、当初同月四日から一〇日までの予定で行われたが、不在等の場合に再度訪問する必要があつたため、結局予定を一週間延長して同月一七日まで行われた。その結果、八四世帯三一〇人については、現在も同町に住所を有することが確認された。 4 文書による補充調(一以下第三次調査という)第一次調査で回答のなかつた二人および第二次調査で確認を得られなかつた六世帯六人について、前住所地の市町村に文書による照会を行い、かつ前住所地に住民実態調査票を郵送した。その結果、右八人についても、<地名略>に住所を有することが確認された。 六被告の主張に対する反論被告の行つた資格調査は、次に述べるように、ずさん極まりないものであつて、右調査をもつて、被告が適法に調査義務を尽したものとはいい得ない。 (第一次調査について)(一) 実態調査票が転入届に記載された世帯主のもとへ郵送されているため、自宅を同居先にして大量の改偽転入を組 調査をもつて、被告が適法に調査義務を尽したものとはいい得ない。 (第一次調査について)(一) 実態調査票が転入届に記載された世帯主のもとへ郵送されているため、自宅を同居先にして大量の改偽転入を組織している主謀者が、でたらめな回答をすることは明らかであり、本人による回答の形をとつていても、それが本人の意思に基づくものとの確認はできない。実際にも、返送された実態調査票の筆跡を検討すると、二通以上を同一人が記載したと見られるものは四〇種類あつて、それらによる回答数は一一八人にのぼつている。 (三) 仮に回答が本人の意思に基づいてなされたとしてもそのことから直ちに本人がそこに住所を有しているということの確認にはならない。 (二) 第一次調査によつても、転入届の本人欄の署名、印影(住民基本台帳法施行令二六条により、建前上は本人のものとして扱われる)と実態調査票の本人欄のそれらとを照合すれば、本人が回答したものかどうか明らかになるのに、右照合すら行つていない。実際に右照合を行つてみると、大部分が明白に相違しているのである。 (第二次調査について)第二次調査は、調査貝が、一軒一軒訪問して直接本人に面接したうえ本人がいるかどうかを確認したものではなく、本人の氏名を予め記載した住民実態調査書を持つて、転入届に記載された世帯主を訪ね、右世帯主に対し、右調査書に基づいて本人がいるか否かを聞き、住んでいると言えば、それをうのみにするというものであつた。しかも、世帯主に聞いたといいながら、隣人に聞いたり、住民実態調査書を隣人に預けて、後で受け取りに行つたりしている。このような調査方法では到底本人が住所を有しているかどうかを確認することはできない。 第三証拠関系(省略)○ 理由一被告が本件選挙を行うに際し、本件登録をして昭和五六年一一月二九日から選挙人名 のような調査方法では到底本人が住所を有しているかどうかを確認することはできない。 第三証拠関系(省略)○ 理由一被告が本件選挙を行うに際し、本件登録をして昭和五六年一一月二九日から選挙人名簿の縦覧を開始したこと、別表(1)記載の者について、他の市町村から虎姫町の区域内である別表(1)の大字名欄記載の地に住所を移したとして、別表(1)の住民票作成年月日欄記載の日に転入届が提出されていること、原告らが昭和五六年一一月二九日被告に対し、本件登録に関し右の者が被登録資格を欠くとして異議を申し出たこと、被告が同年一二月二日付で本件棄却決定をしたことは、いずれも当事者間に争いがなく、原告らが選挙人であることは、被告において明らかに争わないから、自白したものとみなす。 二本件訴訟は、公職選挙法二五条に基づくものであつて、名簿修正訴訟といわれるものであるが、まず、その性質を検討する。 1 公職選挙法によると、投票をすることができる者は原則として選挙人名簿に登録されている者に限られる(同法四二条一項本文)。そこで、同法は、選挙人名簿の重要性に鑑みて、その正確性を確保するため、種々の方策を講じている。すなわち、同法は、選挙管理委員会に対し、被登録資格について調査義務を課す(二一条三項)とともに、選挙人名簿の脱漏(登録すべき者を誤つて登録しなかつたこと)、誤載登録すべきでない者を誤つて登録したこと)を知つた場合にはこれを修正する義務を負わせる(二六条、二八条三号) 一方で、選挙人にも正確性確保のための役割の一端を担わせ、縦覧に供された選挙人名簿の登録に関して選挙管理委員会に対し異議を申し出ることができる(二四条一項)こととし、さらに、右異議申出に対する決定という選挙管理委員会の終局的判断が出た段階で、これを訴訟において争うことができる(二五条一項) て選挙管理委員会に対し異議を申し出ることができる(二四条一項)こととし、さらに、右異議申出に対する決定という選挙管理委員会の終局的判断が出た段階で、これを訴訟において争うことができる(二五条一項)ものとしている。 2 そして、右にみた公職選挙法が本件訴訟を設けた趣旨に、選挙管理委員会に対する異議申出の事由が選挙人名簿の脱漏、誤載に限られること(同法二四条二項参照)、同法が、選挙人名簿の登録から判決の確定に至るまでをできるだけ短期間に制限する(二二条、二三条、二四条一項、二項、二五条一項、四項、二一三条一項、二五条三項)とともに、選挙人名簿に登録されていない者でも、選挙人名簿に登録されるべき旨の確定判決書を所持する者には投票させなければならない旨(四二条一項)を規定し、本件訴訟によつて選挙人名簿の脱漏、誤載を選挙期日までに修正させることを意図していることを考え合わせると、本件訴訟は、特定人につき登録時において選挙人名簿に登録される資格を有したか否かを確認し、選挙人名簿の脱漏、誤載を修正するものであると解するのが相当である。 三本案前の主張について本件訴訟は、前記のとおり選挙人名簿の脱漏、誤載の修正を目的とするものであるから、口頭弁論終結時においてこれが修正(登録または抹消)されておれば、既に右の目的を遂げたことになり、本件訴訟は訴えの利益を欠くに至るものといわざるを得ない。これを本件についてみるに、いずれも成立に争いのない乙第七ないし第九号証によると、被抹消者が昭和五七年九月二日までに選挙人名簿から抹消されたことが認められ、右事実によると、本件訴えのうち、被抹消者にかかる本件棄却決定の取消しを求める訴えは、訴えの利益を欠き、却下を免れない。 四そこで、以下別表(1)の13、14、17、37、38、40、41、64、80、82、85、 訴えのうち、被抹消者にかかる本件棄却決定の取消しを求める訴えは、訴えの利益を欠き、却下を免れない。 四そこで、以下別表(1)の13、14、17、37、38、40、41、64、80、82、85、86、96、133、137、138、193、194、215、216、220、221、230、231、237、259、273、274、305、307、316、335、358、367ないし371記載の者(以下被登録者という)にかかる本件棄却決定の取消請求について判断する。 1 「虎姫町長の住民基本台帳整備の違法」、「本件登録の違法」(二)、「本件棄却決定の違法」の各主張について右主張の各違法事由は、住民基本台帳の整備手続あるいは選挙人名簿への被登録資格の調査手続における瑕疵であるところ、本件訴訟は、前記のとおり特定人につき登録時において選挙人名簿に登録される資格を有したか否かを確認するものであるから、右のような手続上の瑕疵はそれだけでは本件棄却決定を取り消す事由とはなり得ず、右の各主張はいずれもそれ自体失当である。 2 「本件登録の違法」(一)の主張について本件訴訟は、前記のとおり特定の権利関係につきその不存在の確認を求める訴えと構造を同じくするものであり、しかも、公職選挙法施行令一〇条一項によると、選挙管理委員会は被登録資格を有することについて確認が得られない者を選挙人名簿に登録してはならないのであるから、被登録資格の存在については被告が立証責任を負うと解するのが相当である。そこで、この観点から、以下被登録者が<地名略>の区域内に住所を有していたか否かを判断することとする。 (一) いずれも成立に争いのない甲い第一〇号証の五、六、第一五号証、証人A、同Bの各証言および弁論の全趣旨を総合すると、<地名略>の昭和五五年度の人口は六四六二人であつたこと 判断することとする。 (一) いずれも成立に争いのない甲い第一〇号証の五、六、第一五号証、証人A、同Bの各証言および弁論の全趣旨を総合すると、<地名略>の昭和五五年度の人口は六四六二人であつたこと、虎姫町への転入者は、昭和五六年一月から六月まで毎月二〇人前後であつたのに、同年七月には六四人、八月には四二一人と異常に増加したこと、七月、八月の転入の内容をみると、その多数が二〇歳以上の者の、世帯からの一部転入で、しかも、半数以上が代理人によつて届出がなされており、一月ないし六月の転入の内容とは明らかに異なつていたこと、転入者が急増するについて特段の社会的要因はなかつたことが認められ、右認定に反する証拠はない。 そこで、右認定事実と前記当事者間に争いがない事実とをさらに総合して考えると、被登録者にかかる転入届は一応提出されているものの、そのうち昭和五六年七月、八月に転入届が提出されている者(別表(1)の64、273、307記載の者を除くその余の者)については、そのなかに虎姫町の区域内に住所を有しないのに本件選挙における投票を目的として転入届出がなされた者の含まれる疑いが極めて濃厚であるから、被告は、被登録者(別表(1)の64、273、307記載の者は五月または六月に転入届が提出された者であるから除外する)が<地名略>の区域内に住所を有したことにつき、さらに立証を要するというべきである。 (二) 被告は、第一次ないし第三次調査によつて、被登録者が<地名略>の区域内に住所を有したことにつき確認が得られた旨を主張するので、以下この点について検討する。 (1) いずれも成立に争いのない甲い第一号証の一、二、第二号証、第二三号証、乙い第一、第二号証、第四ないし第六号証、乙ろ第八〇五号証、いずれも証人Aの証言により「世帯主氏名」欄の署名、印影および一世帯 ) いずれも成立に争いのない甲い第一号証の一、二、第二号証、第二三号証、乙い第一、第二号証、第四ないし第六号証、乙ろ第八〇五号証、いずれも証人Aの証言により「世帯主氏名」欄の署名、印影および一世帯主に代るべき人の氏名」欄の署名、印影、続柄の記載以外は真正に成立したものと認められる乙ろ第七三〇、第七四〇、第七四二、第七五五、第七六一、第七六四、第七六六、第七七八、第七九〇、第七九三、第七九八、第七九九号証、証人A、同Bの各証言および弁論の全趣旨を総合すると、昭和五六年一〇月から一一月までの間に第一次ないし第三次調査が行われたこと、第一次調査の結果、別表(1)の259記載の者を除くその余の被登録者につき署名、捺印のある回答文書(実態調査票)が返送され、第二次調査の実施結果は別表(2)記載のとおりであり、第三次調査の結果、別表(1)の259記載の者につき、岐阜市長から、右の者が岐阜市から虎姫酊へ転入したことは間違いない旨の回答を得るとともに、右の者から署名、捺印のある回答文書(実態調査票)が返送されたこと、実態調査票は住民票が転写されたもので、回答者はこれに署名、捺印をするにすぎなかつたこと、第二次調査にあたつた調査員は、予め転入者名を記載しておいた住民実態調査書を持参したうえ、世帯主または世帯主に代わるべき者に対し、右記載事項が正当であるか否か、被登録者と世帯主との続柄、被登録者が現在どこにいるかにつき「居住している」「出稼」「下宿」「入院中」「旅行中」「出張中」「その他」のいずれに該当するかを発問したにすぎず、それ以上の突つ込んだ質問は全く行つていないこと、ましてや被登録者(但し、世帯主である別表(1)の230記載の者を除く)に対して直接面接した事実がないこと、第三次調査による岐阜市長からの回答書中には旧住所地を実態調査した旨の記載 つていないこと、ましてや被登録者(但し、世帯主である別表(1)の230記載の者を除く)に対して直接面接した事実がないこと、第三次調査による岐阜市長からの回答書中には旧住所地を実態調査した旨の記載があるが、右実態調査の内容は不明であることが認められ、右認定に反する証拠はない。 (2) そこで、右認定事実に、前認定のように被登録者にかかる転人届出のなかには本件選挙における投漂を目的とした虚偽のものが含まれている疑いが濃厚であることを考え合わせると、被登録者については第一次ないし第三次調査によつて<地名略>の区域内に住所を有する旨の回答が得られているものの、いすれの調査も虚偽の転入者か否かを選別するに足る十分な調査方法とはいい難く、右の各調査によつて回答を得られたというだけでは、いまだ被登録者(前記のとおり<地名略>の区域内に住所を有したことにつき疑いを抱く事情のない別表(1)の64、273、307記載の者を除く)が<地名略>の区域内に住所を有したことを認めることはできない。 (三) 当裁判所が被告の申出により証人として被登録者を取り調べることとして昭和五七年五月呼出状を送付したところ、その送達状況および出頭状況が別表(3)記載のとおりであることは、記録上明らかである。そこで、右の各状況や証言内容をも勘案して、さらに検討を加える。 (1) 別表(1)の80、82、96、133、193、194、221259、274、335、358、367ないし369、、371記載の者については、第一次ないし第三次調査の結果に別表(3)記載の送達状況を勘案しても、なお、虎姫町の区域内に住所を有したことを認めることができず、他に右事実を認めるに足りる証拠はない。 (2) C(別表(1)の13記載の者、以下番号のみを付する)について証人Cの証言によると、Cは、昭和 、虎姫町の区域内に住所を有したことを認めることができず、他に右事実を認めるに足りる証拠はない。 (2) C(別表(1)の13記載の者、以下番号のみを付する)について証人Cの証言によると、Cは、昭和五六年七月三一日から現在まで、夫Dおよび長男Eとともに、<地名略>に所在する実父F所有の柿の木分譲一番に居住していることが認められ、右認定に反する証拠はない。してみると、Cは<地名略>の区域内に住所を有していたというべきである。 (3) G(14)について証人Cの証言によると、Gは、Cの姑であるところ、昭和五六年八月初めころ<地名略>の前記C方に転がり込むまでは、内縁の夫とともに生活し、しかも、その後も右C方と内縁の夫の居宅とを行つたり来たりして生活していたことが認められ、右認定に反する証拠はない。そして、公職選挙法二一条一項所定の「住所」とは各人の生活の本拠を指すものと解するを相当とするところ、右認定事実によると、Gが右C方を生活の本拠としていたのとはいい難く、他に右事実を認めるに足りる証拠はない。 (4) H(17)について証人Hの証言によると、Hは、昭和五六年五月末ころから現在まで、内妻Iおよび子供二人とともに、<地名略>所在の家屋に居住していることが認められ、右認定に反する証拠はない。してみると、Hは<地名略>の区域内に住所を有していたというべきである。 (5) J(37)、K(38)について証人J、同Kは、おおよそ「JとKは滋賀県長浜市(以下単に長浜市という)<地名略>所在の借家に居住にしていたが、Jの実母Lが病気になつたので、昭和五六年夏ころ同人が居住していた<地名略>所在のJの実父M方(田川団地内)に引つ越し、昭和五七年三月再び右借家に戻つた」旨を証言する。しかしながら、証人Kの証言により真正に成立したものと認められる乙ろ第二 夏ころ同人が居住していた<地名略>所在のJの実父M方(田川団地内)に引つ越し、昭和五七年三月再び右借家に戻つた」旨を証言する。しかしながら、証人Kの証言により真正に成立したものと認められる乙ろ第二九号証、証人J、同Kの各証言を総合すると、JとKとは夫婦であつて、右両名は昭和五三年秋ころから二人だけで長浜市<地名略>に所在する借家に居住していたこと、右両名は、昭和五六年八月七日<地名略>(田川団地内のJの実父M方)に住所を移したとして転入届出をした後も、右借家を引き続いて借り、賃料を支払つていたこと、Jは転入届出の前後を通じて長浜市内の堀川運輸に勤めていたこと、右M方には、Jの実母Lのほか実父Mおよび妹も同居しており、Lの看病のためにあえてJ、同Kの両名が転居しで来る必要はなかつたこと、右堀川運輸の経営者Nは本件選挙における立候補者であつたところ、Jは多数の者のために代理人として虎姫町内への転入届を提出していることが認められ、右誌定に反する証拠はない。そして、右認定事実と、J、同Kがいずれも、再び長浜市内の借家に戻つたとする事情について明確な証言を避けていることに照らすと、前記証言のうち右M方に居住していたとする部分はたやすく措信できず、他には右両名が<地名略>の区域内に住所を有していたことを認めるに足りる証拠はない。 (6) O(40)、P(41)について証人Oの証言によると、OとPは夫婦であつて、右両名は、昭和五六年四月から現在まで、虎姫町<地名略>所在の妻の実母所有の家屋(東団地内)に居住していることが認められ、右認定に反する証拠はない。してみると、右両名は<地名略>の区域内に住所を有していたというべきである。 (7) Q(85)、R(86)について証人Q、同Rの各証言を総合すると、QとRとは夫婦であつて、右両名は、昭和五六年 。してみると、右両名は<地名略>の区域内に住所を有していたというべきである。 (7) Q(85)、R(86)について証人Q、同Rの各証言を総合すると、QとRとは夫婦であつて、右両名は、昭和五六年七月から現在まで、長男Sとともに、虎姫町<地名略>に所在するQの実母の親類T所有のみどり団地二六号に居住していることが認められ、右認定に反する証拠はない。してみると、右両名は<地名略>の区域内に住所を有していたというべきである。 (8) U(137)、V(138)について証人Vの証言、これによつて真正に成立したものと認められる乙ろ第一二〇号証を総合すると、UとVは昭和五六年五月結婚し、長浜市<地名略>に居住していたが、同年八月八日<地名略>の九に所在するVの実父W方に同日住所を移したとして転入届出をしたこと、同年九月ころ妊娠中のVは右実父方に帰り、昭和五七年二月までそこに居住していたこと、UもVといつしよに右W方に居住するようになつたことが認められ、右認定に反する証拠はない。ところで、証人Bの証言によると、選挙管理委員会は、昭和五六年一〇月一六日の委員会で、同年八月二八日以前に住民票が作成されたか、または転入届出をした者について選挙人名簿に登録する旨を決定したことが認められ、右認定事実によると、被登録資格のうち住所要件についても、昭和五六年八月二八日以前から<地名略>の区域内に住所を有していなければならないことになる。そして、前認定の事実によると、右両名が昭和五六年九月ころ以降<地名略>の区域内に住所を有するようになつたことは認められるが、本件全証拠によるもその始期を明らかにすることができないから、右両名はいすれも被登録資格を欠いたものであるといわざるを得ない。 (9) X(215)、Y(216)について証人Yの証言により真正に成立したもの 拠によるもその始期を明らかにすることができないから、右両名はいすれも被登録資格を欠いたものであるといわざるを得ない。 (9) X(215)、Y(216)について証人Yの証言により真正に成立したものと認められる乙ろ第一八二号証、証人X、同Yの各証言および弁論の全趣旨を総合すると、XとYとは夫婦であること、右両名は長浜市<地名略>所在の自宅(所有名義はXの実父)に長男Z(昭和五六年一月八日生)とともに居住していたが、Yの祖母P1がリユ-マチにより長浜市民病院に入院して<地名略>所在の同人方(Yの実父P2の所有)が空屋になつたため、右P2から留守番を頼まれ、同年七月二九日ころ、長男とともに右P1方で寝泊りするようになつたこと、右両名は下着等当面必要な物を持参しただけで、家財道具は自宅に置いたままであること、Xは滋賀県彦根市内の会社に通勤しているところ、帰宅が遅くなるので長浜市内の自宅に泊ることもあり、また、土曜日の夜は大津市内の実父方に泊つていること、Yは昼間留守がちであつて、自治会の区長や組長の名前さえ知らないこと、X、同Yは、右P1が退院して帰宅するときには、長浜市内の自宅に帰るつもりであることが認められ、右認定に反する証拠はない。 そこで、右認定事実と、別表(3)のとおりX、同Yへの各呼出状がいずれも<地名略>ではなく長浜市でYによつて受領されていることをさらに総合して考えると、右両名の生活の本拠は、その生活の実態および意識からみて、虎姫町ではなく長浜市にあるものといわざるを得ない。 (10) P3(220)、P4(220)、P5(231)、P6(316)について証人P4、同P5は、いずれも「内縁関係のP4、P5は、<地名略><地名略>所在の公営住宅にP3、P7夫婦とともに同居していた」旨、証人P4は、「P6も右公営住宅に同居していた (316)について証人P4、同P5は、いずれも「内縁関係のP4、P5は、<地名略><地名略>所在の公営住宅にP3、P7夫婦とともに同居していた」旨、証人P4は、「P6も右公営住宅に同居していた」旨をそれぞれ証言する。しかしながら、証人P4、同P5の各証言を総合すると、P4とP5とは内縁関係にあつて、神戸市内に居住していたが、昭和五六年五月ころ、知人が経営する長浜市内の喫茶店を手伝うため、右喫茶店の寮である<地名略>所在の公営住宅で寝泊りするようになつたこと、P3も同様に右喫茶店を手伝うため右公営住宅で寝泊りしていたが、同人はP4経営の大阪の店にも手伝いに行つたりしていたこと、右公営住宅では右喫茶店の従業員が入れ替わり立ち替わり寝泊りしていたこと、P6は右喫茶店の従業員であつたことが認められ、右認定に反する証拠はない。そして、右認定事実とP4、P5がいずれも、転入届出をしたかどうか、第一次調査の実態調査票を返送したかどうかの点についてあいまいな証言をしていること、さらに、別表(3)のとおりP3、P4、P6への各呼出状がいずれも本人ではなく虎姫町<地名略>で同居者と称するP8によつて受領され、P5は同人への呼出状を虎姫郵便局で受領していることに照らすと、右四名は右公営住宅には継続して居住していなかつた疑いが濃厚であつて、前記各証言部分はたやすく措信できず、他には右四名が虎姫町の区域内に住所を有していたことを認めるに足りる証拠はない。 (11) P9(237)について証人P9の証言、これによつて真正に成立したものと認められる乙ろ第二〇一号証を総合すると、P9は、昭和五六年八月七日から現在まで、<地名略>所在のP10方に居住していることが認められ、右認定に反する証拠はない。してみると、P9は<地名略>の区域内に住所を有していたというべきで 合すると、P9は、昭和五六年八月七日から現在まで、<地名略>所在のP10方に居住していることが認められ、右認定に反する証拠はない。してみると、P9は<地名略>の区域内に住所を有していたというべきである。 (12) P11(305)について証人P11の証言によると、P11は、昭和五六年七月ころから現在まで、妻P12とともに<地名略>内の旭町公営住宅一六号に居住していることが認められ、乙ろ第二六六、第六三七号証のうち右認定に反する部分は右証言に照らして措信できず、他に右事実を覆すに足りる証拠はない。してみると、P11は<地名略>の区域内に住所を有していたというべきである。 (11) P13)370)について証人P13の証言によると、P13は、昭和五六年八月ころから現在まで、<地名略>内のP14方に居住していることが認められ、右認定に反する証拠はない。してみると、P13は<地名略>の区域内に住所を有していたというべきである。 (四) 次に、前記(一)で認定した事実によつても<地名略>の区域内に住所を有したことにつき疑いを抱く事情の認められない別表(1)の64、273、307記載の者について、さらに検討を加える。 (1) P15(64)について証人P15の証言によると、P15は、昭和五六年六月一八日から現在まで、、虎姫町<地名略>所在の孫夫婦(P16、同P17)宅に居住していることが認められ、乙ろ第五三、第三九五号証のうち右認定に反する部分は右証言に照らして措信できす、他に右事実を覆すに足りる証拠はない。してみると、P15は虎姫町の区域内に住所を有していたというべきである(2) P18(273)について別表(3)のとおりP18への呼出状は転居先不明により不送達となつているが、右事実のみによつては同人が<地名略>の区域内に住所を有したことに疑 ていたというべきである(2) P18(273)について別表(3)のとおりP18への呼出状は転居先不明により不送達となつているが、右事実のみによつては同人が<地名略>の区域内に住所を有したことに疑いを抱く事情とはなり得ず、他には右事情を認めるに足りる証拠はない。そして、前記のとおりP18につき<地名略>に住所を移したとして昭和五六年五月二五日転入届が提出されたことは当事者間に争いがないとこであるから、同人は<地名略>の区域内に住所を有していたものと認定せざるを得ない。 (5) P19(307)について証人P19の証言により真正に成立したものと認められる乙ろ第二六八号証、証人Aおよび同P19の各証言により真正に成立したものと認められる乙ろ第七九〇号証、証人P19の証言を総合すると、長浜市<地名略>にはP19の長男P20の自宅があり、現在同人が妻P21および子供と居住しているところ、P19も昭和四九年ころから右P20方に居住していたこと、昭和五六年六月二二日P21は、自分とP19が長浜市<地名略>から世帯主を同人の夫P22とする<地名略>に住所を移した旨の転入届出をしたこと、右転人届出の際、P21は、両名とも年金は長浜市で納付する旨を申し出たこと、右新住所には右両名のほか九人が転入したことになつていたところ、第二次調査の際、P19は、世帯主P22に代わる者として調査員と面接し、右一一人がいずれも居住している旨を答えていることが認められ、右認定に反する証拠はない。そして、右認定事実と、P19がP21の居住の有無や年金納付の場所についてあいまいな証言をし、九人の同居者について追及されるや証言を拒否したこと、さらに、別表(3)のとおりP19への呼出状が本人ではなく同居入と称するP23(右認定の同居者九人にも含まれていない)により受領されている をし、九人の同居者について追及されるや証言を拒否したこと、さらに、別表(3)のとおりP19への呼出状が本人ではなく同居入と称するP23(右認定の同居者九人にも含まれていない)により受領されていることに照らすと、P19の生活の本拠を右新住所とすることには疑いが残り、証人P19の証言のうち右新住所に居住していたとする部分はたやすく措信できないところであつて、他には右事実を認めるに足りる証拠はない。 3 以上によると、別表14、37、38、80、82、96、133、137、138、193、194、215、216、220、221、230、231、259、274、307、316、335、358、367ないし369、371記載の者にかかる本件登録は被登録資格のない者を登録したものであるから、右の者にかかる本件棄却決定は違法であつて取消しを免れない。一方、その余の別表13、17、40、41、64、85、86、237、273、305、370記載の者にかかる本件登録は被登録資格のある者を登録したものであるから、右の者にかかる本件棄却決定は適法である。 五よつて、本件訴えのうち被抹消者にかかる本件棄却決定の取消しを求める訴えは訴訟要件を欠く不適法なものであるからこれを却下し、別表14、37、38、80、82、96、133、137、138、193、194、215、216、220、221、230、231、259、274、307、316、335、358、367ないし369、371記載の者にかかる本件棄却決定の取消請求は理由があるからこれを認容し、その余の者にかかる本件棄却決定の取消請求は理由がないからこれを棄却する事ととし、訴訟費用の負担につき行政事件訴訟法七条、民事訴訟法八九条、九二条但書を適用して、主文のとおり判決する。 (裁判官小北陽三森弘川久 棄却決定の取消請求は理由がないからこれを棄却する事ととし、訴訟費用の負担につき行政事件訴訟法七条、民事訴訟法八九条、九二条但書を適用して、主文のとおり判決する。 (裁判官小北陽三森弘川久保政徳)別表(1)~(3)(省略)

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