昭和46(オ)922 建物収去土地明渡請求

裁判年月日・裁判所
昭和47年7月18日 最高裁判所第三小法廷 判決 その他 東京高等裁判所 昭和37(ネ)217
ファイル
hanrei-pdf-62077.txt
🤖 AI生成要約2026/3/13

【DRY-RUN】主    文      原判決中、上告人の予備的請求に関する控訴を棄却した部分を破棄し、 右部分につき本件を東京高等裁判所に差し戻す。      その余の部分に関する本件上告を棄却する。      前

タグ

キーワード(AI生成)

判決文本文2,403 文字)

主文 原判決中、上告人の予備的請求に関する控訴を棄却した部分を破棄し、右部分につき本件を東京高等裁判所に差し戻す。 その余の部分に関する本件上告を棄却する。 前項に関する上告費用は上告人の負担とする。 理由 上告代理人岡本喜一、同山中洋典、同小宮山昭一、同小川征也の上告理由第一について。 原判決の確定したところによれば、第一審判決別紙第一目録記載の建物(以下、本件建物という。)の所有者であつたDは昭和二〇年一月八日隠居し、長男の上告人が家督相続により本件建物の所有権を取得したが、その旨の登記を経ないでいたところ、Dは本件建物を長女の被上告人に遺贈する旨の遺言をし、同三五年五月一七日Dの死亡とともに、被上告人において右遺贈により本件建物の所有権を取得し、その頃その旨の所有権移転登記を経由したというのである。そして、このように、旧民法(明治三一年法律第九号)施行当時において生前相続によつて不動産所有権を承継した家督相続人は、登記を経なければ右所有権取得をもつて第三者に対抗することができないものであり、被相続人から同一不動産の遺贈を受けた者は右第三者に該当するものと解すべきである。この場合において、受遺者が同時に被相続人の遺産相続人として被相続人の家督相続人に対する登記義務を承継する地位にある者であること、および所論のように遺言が遺贈とともに遺産分割方法の指定または相続分の指定たる性質をあわせ有するものであることは、受遺者を遺贈による特定承継人と認めて右第三者にあたるものと解することを妨げるものではないというべきである。したがつて、上告人が本件建物の所有権の取得を被上告人に対抗することができないものであるとして、上告人の第一次請求を排斥した原判決の判断は、正- 1 -当であつ げるものではないというべきである。したがつて、上告人が本件建物の所有権の取得を被上告人に対抗することができないものであるとして、上告人の第一次請求を排斥した原判決の判断は、正- 1 -当であつて、右判断に所論の違法はなく、論旨は採用することができない。 同第二について。 原判決(その引用する第一審判決を含む。以下同じ。)は、Dが第一審判決別紙第二目録記載の土地(以下、本件土地という。)につき地上権を有するものであると認め、その理由として、本件土地の所有者であつたEとDとは、夫婦で、同居し、戸主のD名義による貸座敷業を協力して営んでいたところ、Dは昭和九年一〇月頃本件土地上に本件建物の建築に着手し、同一〇年四月頃これが完成したのちは、Eとともに本件建物に移つて使用していたのであるから、Eは、Dのため、右建築着手の頃、本件土地につき建物所有を目的とする借地権を暗黙裡に設定したものと認められ、EとDとの右のような関係ならびに右借地権の存続期間および地料について合意があつたものとは認められないことから推測すれば、右借地権は、使用貸借上の権利と解するよりはむしろ地上権の性質を有するものと解すべきであると判示しているのである。 しかし、建物所有を目的とする地上権は、その設定登記または地上建物の登記を経ることによつて第三者に対する対抗力を取得し、土地所有者の承諾を要せず譲渡することができ、かつ、相続の対象となるものであり、ことに無償の地上権は土地所有権にとつて著しい負担となるものであるから、このような強力な権利が黙示に設定されたとするためには、当事者がそのような意思を具体的に有するものと推認するにつき、首肯するに足りる理由が示されなければならない。ことに、夫婦その他の親族の間において無償で不動産の使用を許す関係は、主として情義に基づくもので がそのような意思を具体的に有するものと推認するにつき、首肯するに足りる理由が示されなければならない。ことに、夫婦その他の親族の間において無償で不動産の使用を許す関係は、主として情義に基づくもので、明確な権利の設定もしくは契約関係の創設として意識されないか、またはせいぜい使用貸借契約を締結する意思によるものにすぎず、無償の地上権のような強力な権利を設定する趣旨でないのが通常であるから、夫婦間で土地の無償使用を許す関係を地上権の設定と認めるためには、当事者がなんらかの理由でとくに強固な- 2 -権利を設定することを意図したと認めるべき特段の事情が存在することを必要とするものと解すべきである。しかるところ、本件において、原判決の掲げる前示の事情のみをもつてしては、EがDに本件土地を無償で使用することを許諾した事実は肯認することができても、これをもつて使用貸借契約にとどまらず地上権を設定したものと解するに足りる理由を見出すことはできないものというほかはない。してみれば、前示の事情のみを理由に、他に特段の事情を判示することなく、Dが本件土地につき地上権を有していたものと認めた原判決は、審理不尽・理由不備の違法をおかし、右の土地使用関係の性質の解釈を誤つたものといわなければならず、論旨は理由がある。 よつて、右地上権の存在を理由に上告人の予備的請求を失当として、上告人の控訴を棄却した原判決は、その部分につき破棄を免れず、さらに審理を尽くさせるため右部分につき本件を原審に差し戻すこととし、原判決中上告人の第一次請求を棄却した部分につき本件上告を棄却することとして、民訴法四〇七条一項、三九六条、三八四条、九五条、八九条に従い、 裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官関 ることとして、民訴法四〇七条一項、三九六条、三八四条、九五条、八九条に従い、 裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官関根小郷裁判官田中二郎裁判官下村三郎裁判官天野武一裁判官坂本吉勝- 3 -

▼ クリックして全文を表示

🔍 類似判例を検索𝕏 でシェア← 一覧に戻る