平成27(行ウ)414 固定資産税都市計画税賦課処分取消請求事件

裁判年月日・裁判所
平成28年5月24日 東京地方裁判所
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判決文本文24,669 文字)

- 1 - 平成28年5月24日判決言渡平成27年(行ウ)第414号固定資産税都市計画税賦課処分取消請求事件 主文 1 原告の請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 第1 請求 1 処分行政庁が平成26年6月2日付けで原告に対してした別紙1物件目録1(1)ないし(5)記載の各土地に係る平成26年度の固定資産税及び都市計画税についての賦課処分(ただし,平成26年9月10日付けでされた減額処分後のもの)を取り消す。 2 処分行政庁が平成26年9月10日付けで原告に対してした別紙1物件目録2記載の建物に係る平成26年度の固定資産税及び都市計画税についての賦課処分を取り消す。 第2 事案の概要本件は,A宗を宗派とする宗教法人である原告が,処分行政庁から,原告所有の別紙1物件目録記載1(1)ないし(5)記載の各土地及び同2記載の建物に係る平成26年度の固定資産税及び都市計画税の各賦課処分を受けたことに関し,上記建物において納骨堂を運営しており,上記各土地はその敷地であることからすれば,地方税法348条2項3号所定の「宗教法人が専らその本来の用に供する宗教法人法第3条に規定する境内建物及び境内地」に該当し,固定資産税及び都市計画税を賦課することはできないと主張して,被告に対し,上記各賦課処分(上記各土地については平成26年9月10日付けでされた減額処分後のもの)の取消しを求める事案である。 1 関係法令の定め(1) 固定資産税及び都市計画税の非課税について- 2 - ア固定資産税の非課税の範囲地方税法348条2項3号は,固定資産税は,宗教法人が専らその本来の用に供する宗教法人法3条に規定する境内建物及び境内地(旧宗教法人令の規定による宗教法人のこれに相当する建物,工 の非課税の範囲地方税法348条2項3号は,固定資産税は,宗教法人が専らその本来の用に供する宗教法人法3条に規定する境内建物及び境内地(旧宗教法人令の規定による宗教法人のこれに相当する建物,工作物及び土地を含む。)に対しては課することができない旨規定する。 イ都市計画税の非課税の範囲地方税法702条の2第2項は,市町村は,同法348条2項の規定により固定資産税を課することができない土地又は家屋に対しては,都市計画税を課することができない旨規定する。 (2) 宗教法人法についてア宗教団体の定義宗教法人法2条は,同法において「宗教団体」とは,宗教の教義をひろめ,儀式行事を行い,及び信者を教化育成することを主たる目的とする,① 礼拝の施設を備える神社,寺院,教会,修道院その他これらに類する団体(同条1号),② 前号に掲げる団体を包括する教派,宗派,教団,教会,修道会,司教区その他これらに類する団体(同条2号)をいう旨規定する。 イ境内地建物及び境内地の定義宗教法人法3条は,同法において「境内建物」とは,同条1号(本殿,拝殿,本堂,会堂,僧堂,僧院,信者修行所,社務所,庫裏,教職舎,宗務庁,教務院,教団事務所その他宗教法人の前条に規定する目的のために供される建物及び工作物(附属の建物及び工作物を含む。))に掲げるような宗教法人の同法2条に規定する目的のために必要な当該宗教法人に固有の建物及び工作物をいい,また,「境内地」とは,① 前号に掲げる建物又は工作物が存する一画の土地(立木竹その他建物及び工作物以外の定着物を含む。)(同法3条2号),② 参道として用いられる土地(同条3- 3 - 号),③ 宗教上の儀式行事を行うために用いられる土地(神せん田,仏供田,修道耕牧地等を含む。)(同条4号),④ 庭園 含む。)(同法3条2号),② 参道として用いられる土地(同条3- 3 - 号),③ 宗教上の儀式行事を行うために用いられる土地(神せん田,仏供田,修道耕牧地等を含む。)(同条4号),④ 庭園,山林その他尊厳又は風致を保持するために用いられる土地(同条5号),⑤ 歴史,古記等によつて密接な縁故がある土地(同条6号),⑥ 前各号に掲げる建物,工作物又は土地の災害を防止するために用いられる土地(同条7号)のような宗教法人の同法2条に規定する目的のために必要な当該宗教法人に固有の土地をいう旨規定する。 ウ公益事業その他の事業宗教法人法6条1項は,宗教法人は,公益事業を行うことができる旨規定し,同条2項は,宗教法人は,その目的に反しない限り,公益事業以外の事業を行うことができる旨規定する。 2 前提事実(当事者間に争いがないか,文中記載の証拠及び弁論の全趣旨により容易に認定することができる事実)(1) 当事者等ア原告は,昭和28年8月31日に設立認可を受けたA宗を宗派とする宗教法人であり,主たる事務所(本院)を○市の頭書住所地に置き,従たる事務所(B)を東京都○区(住所省略)に置いている。原告の宗教法人としての目的は,「釈迦牟尼佛を本尊とし…A宗の教義をひろめ,儀式行事を行い,信者を教化育成し,その他この寺院の目的を達成するための業務及び事業を行うこと」であるところ,原告は,平成21年1月,その宗教法人規則を一部変更し,上記の目的の達成に資するため,公益事業として霊園事業及び納骨堂事業を行うことを加えた。(乙7,8(枝番を含む))イ処分行政庁は,東京都○区の区域における固定資産税及び都市計画税の賦課徴収に関する事項につき,東京都知事から権限の委任を受けた行政庁である(東京都都税条例(昭和25年東京都条例第56号 む))イ処分行政庁は,東京都○区の区域における固定資産税及び都市計画税の賦課徴収に関する事項につき,東京都知事から権限の委任を受けた行政庁である(東京都都税条例(昭和25年東京都条例第56号)4条の3第1項,東京都都税事務所設置条例(同年東京都条例第49号)1条及び2条- 4 - 1項)。(乙1,2)(2) 「C」の開設等ア原告は,平成23年9月16日,別紙1物件目録1(1)ないし(5)記載の土地(以下「本件各土地」という。)の所有権を取得し,平成25年3月19日,本件各土地を敷地等として,別紙1物件目録2記載の建物(以下「本件建物」という。)を新築した。(甲1,2(枝番を含む。))イ原告は,本件建物において「DC」の名称で納骨堂(以下「本件納骨堂」という。)を経営することとし,平成25年4月10日,○区 ○保健所長から条例上の許可を受けた。同許可を受けた納骨堂の床面積は108.47㎡である。(甲3,乙7)(3) 本件建物の施設等について本件建物は,現況総床面積845.59㎡,地上5階,地下1階の建物であり,各階には,以下のとおり,納骨・参拝施設のほか,法要施設(礼拝施設),会食施設が設けられている。(甲1,12ないし16,乙3,10,11,弁論の全趣旨)ア 1階(床面積161.53㎡)(ア) 本件建物全体の共用部分(以下,単に「共用部分」という。)エントランスホール,トイレ,エレベーター及びエレベーターホールがある(床面積128.19㎡)。 (イ) 施設部分事務室,パントリー及びダムウェイター(料理等用昇降機)がある(床面積33.34㎡)。 このうち,事務室(床面積26.91㎡)は,原告の寺務所(以下「1階寺務所部分」という。)である。また,パントリー及びダムウェイター(床 イター(料理等用昇降機)がある(床面積33.34㎡)。 このうち,事務室(床面積26.91㎡)は,原告の寺務所(以下「1階寺務所部分」という。)である。また,パントリー及びダムウェイター(床面積6.43㎡)は,区画され,本件建物の外からのみ入ることが可能な構造となっている。 - 5 - イ 2階(床面積128.56㎡)(ア) 共用部分エレベーターがある(床面積10.98㎡)。 (イ) 施設部分参拝室,倉庫,ダムウェイター及びエレベーターホールがある(床面積117.58㎡)。 このうち,参拝室(以下「2階参拝室部分」という。)には,6つの参拝口が設けられ,そこに納骨庫から機械により運ばれた遺骨収蔵厨子が現れ,参拝することができるようになっている。 ウ 3階(床面積195.05㎡)(ア) 共用部分エレベーターがある(床面積10.98㎡)。 (イ) 施設部分納骨庫,参拝室,副本堂,倉庫,ダムウェイター,エレベーターホール及びトイレがある(床面積184.07㎡)。 このうち,納骨庫(以下「3階納骨庫部分」という。)は,遺骨を保管する場所であり,参拝室(以下「3階参拝室部分」という。)は,2階参拝室部分と同様に6つの参拝口が設けられている場所である。また,副本堂(以下「3階副本堂部分」という。)は,仏壇,仏像,各種仏具等が配置されている場所である。 エ 4階(床面積155.20㎡)(ア) 共用部分エレベーターがある(床面積10.98㎡)。 (イ) 施設部分客殿及び和室(以下「4階客殿部分」という。),倉庫,ダムウェイター,エレベーターホール及びトイレがある(床面積144.22㎡)。 - 6 - オ 5階(床面積153.82㎡)(ア) 共用部分エレベーターがある(床 」という。),倉庫,ダムウェイター,エレベーターホール及びトイレがある(床面積144.22㎡)。 - 6 - オ 5階(床面積153.82㎡)(ア) 共用部分エレベーターがある(床面積は10.98㎡)。 (イ) 施設部分本堂,寺務所,庫裏,エレベーターホール及びトイレがある(床面積142.84㎡)。 このうち,本堂(以下「5階本堂部分」という。)は,本尊を祭り,仏壇,各種仏具等が配置されている場所であり,寺務所(以下「5階寺務所部分」という。)は,原告が寺務を行うなどする場所であり,庫裏(以下「5階庫裏部分」という。)は,僧侶の居所となる場所である。 カ地下1階(床面積44.26㎡)納骨庫(以下「地下1階納骨庫部分」という。)がある。 キ屋上(床面積7.17㎡)共用部分として,塔屋がある。 (4) 本件納骨堂の使用者の募集と本件建物の使用状況等ア原告は,平成24年11月30日,株式会社E(以下「訴外会社」という。)との間で,本件納骨堂に設置された遺骨収蔵厨子3758基の永代使用権(以下「使用権」という。)の販売業務につき委託契約(以下「本件委託契約」という。)を締結し,上記使用権の販売業務を独占的に訴外会社に委託すること(1条),販売手数料を訴外会社に支払うこと(2条),両者が協議して定めた一定の販売数に満たないときは訴外会社が原告に対し保証金を預託すること(3条),本件納骨堂の顧客が葬儀又は法要を行うときは,原告は顧客に対して訴外会社等を推薦すること(10条)などを定めた。(甲18,乙9)イ原告は,本件納骨堂の使用及び管理等に関して「C使用規定」を定め,本件納骨堂の使用者は,宗教・宗旨・宗派は問わないこととしている(乙- 7 - 9)。また,訴外会社等による広告においても, イ原告は,本件納骨堂の使用及び管理等に関して「C使用規定」を定め,本件納骨堂の使用者は,宗教・宗旨・宗派は問わないこととしている(乙- 7 - 9)。また,訴外会社等による広告においても,本件納骨堂の使用者は,原告の檀家となることはなく,法要の際には自身の宗旨・宗派の僧侶や神父の同行が可能であるとされている(乙10)。そして,原告が主宰して法要,葬儀を行う場合,使用者は,施設使用料を支払う必要がないとされるが,原告以外の宗教団体等が主宰して法要,葬儀を行う場合は,使用者は,礼拝施設(本堂,副本堂など),会食施設(客殿)等について,施設使用料を支払うこととされている(乙12)。 ウ原告が作成した「C特別会計収支計算書(平成25年4月1日から平成26年3月31日まで)」には,「他宗,無宗派信者」からの収入として240万円が計上されている(甲6,弁論の全趣旨)。 (以下,原告が本件建物を利用して運営する業務及び事業を総称して「本件納骨堂事業」という。)(5) 本件各土地及び本件建物に係る賦課処分等ア処分行政庁は,平成26年6月2日,原告に対し,本件各土地につき,地積の全てを課税の対象として,平成26年度分の固定資産税及び都市計画税の賦課処分(以下「本件各土地賦課処分」という。)をした。(甲4)イ原告は,平成26年7月29日,東京都知事に対し,本件各土地賦課処分について審査請求をした。(甲6)ウ処分行政庁は,平成26年9月10日,原告に対し,本件建物につき,地方税法348条2項3号に該当すると認めた非課税部分を除き,平成26年度分の固定資産税及び都市計画税の賦課処分(以下「本件建物賦課処分」という。)をした。また,処分行政庁は,同日,本件各土地につき,本件建物の課税対象部分の割合に応じて,平成26年度分の固定 成26年度分の固定資産税及び都市計画税の賦課処分(以下「本件建物賦課処分」という。)をした。また,処分行政庁は,同日,本件各土地につき,本件建物の課税対象部分の割合に応じて,平成26年度分の固定資産税及び都市計画税を減額する処分(以下「本件変更決定」という。)をした。 (甲5)エ原告は,平成26年9月30日,東京都知事に対し,本件各土地賦課処- 8 - 分(本件変更決定後のもの)及び本件建物賦課処分(以下「本件各賦課処分」という。)について審査請求をした。(甲6)オ東京都知事は,上記イ及びエの審査請求を併合して審理した上で,平成27年3月17日,いずれも棄却する旨の裁決をした。(甲6)カ原告は,平成27年7月9日,本件各賦課処分の取消しを求める本件訴えを提起した。(顕著な事実) 3 本件各賦課処分における非課税部分の取扱い(乙3,弁論の全趣旨)(1) 本件建物賦課処分についてア処分行政庁は,本件建物の課税上の総床面積845.59㎡を,地方税法348条2項3号に該当する非課税部分,非課税対象外部分及びそれらの共用部分の3つに区分し,① 非課税部分を1階寺務所部分(26.91㎡)及び5階の共用部分以外の部分(5階本堂部分,5階寺務所部分,5階庫裏部分。142.84㎡)の合計169.75㎡(以下「本件非課税部分」という。)と認定し,② 非課税対象外部分を合計496.56㎡(以下「本件非課税対象外部分」という。)と認定し,③ 各階の共用部分を合計179.28㎡と認定した上で,各階の共用部分の面積を上記非課税部分と非課税対象外部分との割合で按分し,これにより本件建物全体の非課税床面積及び課税床面積を決定した。 イ具体的には,別紙2面積一覧(本件建物)のとおりであり,本件建物の上記の総床面積845.59㎡のうち 対象外部分との割合で按分し,これにより本件建物全体の非課税床面積及び課税床面積を決定した。 イ具体的には,別紙2面積一覧(本件建物)のとおりであり,本件建物の上記の総床面積845.59㎡のうち,215.43㎡を非課税床面積とし,630.16㎡を課税床面積とした。 (2) 本件各土地賦課処分(本件変更決定後のもの)についてア処分行政庁は,本件各土地の現況地積である434.44㎡を本件建物の上記の非課税床面積と課税床面積との割合で按分し,これにより本件各土地の非課税地積と課税地積を決定した。 イ具体的には,別紙2面積一覧(本件各土地)のとおりであり,本件各土- 9 - 地の現況地積434.44㎡のうち,110.71㎡を非課税地積とし,323.73㎡を課税地積とした。 4 争点及び当事者の主張本件の争点は,本件各賦課処分の適法性であり,具体的には,処分行政庁が認定した本件非課税対象外部分が地方税法348条2項3号所定の「宗教法人が専らその本来の用に供する」「宗教法人法第3条に規定する境内建物及び境内地」に該当するか否かである。なお,原告は,上記以外の点については争っていない。 (被告の主張の要旨)(1) 地方税法348条2項3号についてア地方税法348条2項3号は,宗教法人が専らその本来の用に供する宗教法人法3条に規定する境内建物及び境内地に対しては,固定資産税を課することができない旨規定し,同法702条の2第2項は,同法348条2項の規定により固定資産税を課することができない土地に対しては,都市計画税を課することができない旨規定している。 イ 「宗教法人法第3条に規定する境内建物及び境内地」について宗教法人法3条は,境内建物とは宗教法人の同法2条に規定する目的のために必要な当該宗教法人に固有の建物 とができない旨規定している。 イ 「宗教法人法第3条に規定する境内建物及び境内地」について宗教法人法3条は,境内建物とは宗教法人の同法2条に規定する目的のために必要な当該宗教法人に固有の建物及び工作物をいい,境内地とは同法3条2号ないし7号に掲げるような宗教法人の同法2条に規定する目的のために必要な当該宗教法人に固有の土地をいうものと規定しており,同法2条は,宗教の教義をひろめ,儀式行事を行い,及び信者を教化育成すること(以下「必須的宗教目的」という。)を宗教団体の主たる目的として掲げている。宗教法人法が境内建物及び境内地についてこうした定義を置き,同法による保護の対象としたのは,上記の必須的宗教目的に供される建物及び土地が,宗教法人が宗教法人として存立するうえで必要不可欠なものであるからであり,同法3条にいう「固有の」とは,上記の必須的- 10 - 宗教目的を主たる目的とする宗教団体の存立に本来的に不可欠という趣旨である。 ウ 「宗教法人が専らその本来の用に供する」について地方税法348条2項3号は,宗教法人法3条に規定する境内建物及び境内地に,「宗教法人が専らその本来の用に供する」との要件を追加しているところ,かかる要件については,「その本来の」と特に規定していることからみて,各宗教法人が実施することができる各種事業の実施のために使用する家屋及び土地等の固定資産を広くその対象としているわけではなく,具体的には,同法2条に規定する必須的宗教目的に専ら供される建物等をいい,宗教法人が営むことがある公益事業及びその他の事業の用に供される建物等はこれに含まれるものではなく,また,ここでの「専ら」とは,境内建物等を宗教法人の本来の目的(必須的宗教目的)のために限って使用する状態を指すものいうと解される。 エ要件該当 用に供される建物等はこれに含まれるものではなく,また,ここでの「専ら」とは,境内建物等を宗教法人の本来の目的(必須的宗教目的)のために限って使用する状態を指すものいうと解される。 エ要件該当性の認定方法政教分離に関わる日本国憲法の趣旨,宗教法人法84条が「国及び公共団体の機関は,宗教法人に対する公租公課に関係がある法令を制定し,若しくは改廃し,又はその賦課徴収に関し境内建物,境内地その他の宗教法人の財産の範囲を決定し,若しくは宗教法人について調査をする場合その他宗教法人に関して法令の規定による正当な権限に基づく調査,検査その他の行為をする場合においては,宗教法人の宗教上の特性及び慣習を尊重し,信教の自由を妨げることがないようにとくに留意しなければならない。」と規定している趣旨に鑑みれば,対象となる固定資産の実際の使用状況について,賦課期日及び賦課期日以前の状態を踏まえて認められる外形的,客観的事実関係に基づき,一般の社会通念に照らして,賦課期日現在において地方税法348条2項3号の要件が認められるか否かを判断すべきである。 - 11 - オ小括以上のとおり,地方税法348条2項3号の要件は,宗教の教義をひろめ,儀式行事を行い,及び信者を教化育成するという宗教法人の本質的な活動のために専ら使用される境内建物及び境内地を示すものであって,その要件該当性の判断は,当該境内建物及び境内地の実際の使用状況について,一般の社会通念に基づいて外形的,客観的に行うべきである。 (2) 本件各賦課処分の適法性ア本件建物及び本件納骨堂事業について原告は,A宗を宗派とする宗教法人であるが,平成21年1月20日付けで,新たに「公益事業」として霊園事業及び納骨堂事業を行う旨の規則変更の認証を石川県知事から受けている。そし 納骨堂事業について原告は,A宗を宗派とする宗教法人であるが,平成21年1月20日付けで,新たに「公益事業」として霊園事業及び納骨堂事業を行う旨の規則変更の認証を石川県知事から受けている。そして,原告が定める各種規定には,本件建物は,宗教,宗旨及び宗派を問わずに使用できる旨が明記され,対外的にも積極的にその旨を周知した上で,訴外会社を通じて使用者の募集が広く行われていることに加え,本件建物において原告以外の者が宗教的儀式を執り行うことすら予定されていることからすると,本件納骨堂事業は,その信仰の有無又は内容を問うことなく使用者を募集して有償で遺骨を保管し,原告が自ら属するA宗の宗派に則った供養を行うだけでなく,一定の追加の使用料金の支払を条件に,使用者が希望する宗教,宗旨及び宗派の教義等に従った宗教的儀式による供養も実施されていることを前提に行われていることが,外形的,客観的にも明らかである。 また,原告の特別会計収支計算書には他宗派ないし無宗派信者からの収入が計上されていることからすると,原告の属するA宗以外の者による利用もされていることが明らかである。 さらに,本件納骨堂事業において,原告が訴外会社に販売手数料を支払って,宗教,宗旨及び宗派を問わず広く使用者を募集すること,一定の販売数に満たない場合には訴外会社から保証金の預託を受けること,訴外会- 12 - 社に本件建物の使用者に対する営業活動を認め,又は使用者に対して訴外会社を推薦することなどは,一般の社会通念に照らして,A宗の教義をひろめ,儀式行事を行い,及び信者を教化育成するために本来的に欠くことのできない活動を維持するためになされるものではない。 その上,納骨堂事業は,平成21年に原告の法人の目的に新たに追加されたものであり,昭和28年成立の宗教法人 教化育成するために本来的に欠くことのできない活動を維持するためになされるものではない。 その上,納骨堂事業は,平成21年に原告の法人の目的に新たに追加されたものであり,昭和28年成立の宗教法人である原告において,このような宗教,宗旨及び宗派を問わない納骨が長期的に行われているものではない。 これらに加えて,原告は,本件納骨堂事業を「公益事業」(宗教法人法6条1項)として実施しており,宗教法人法2条の規定する必須的宗教目的のための活動として実施しているものではない。 以上の事実関係の下において,一般の社会通念に基づいて,外形的,客観的に判断すると,本件納骨堂事業が,A宗の教義をひろめ,儀式行事を行い,信者を教化育成することを目的とする原告において,宗教団体の存立に本来的に欠くことのできない本質的な活動であるとは認め難く,本件建物が,原告の本質的な活動のために専ら使用されているものと認めることはできない。 したがって,本件建物及び本件各土地につき,本件納骨堂事業に利用されていることをもって,地方税法348条2項3号の要件に該当するものといえない。 イ本件建物賦課処分について上記アを踏まえて,処分行政庁が,本件建物の非課税部分及び非課税対象外部分を認定した理由は以下のとおりである。 (ア) 1階寺務所部分は原告の寺務を行うための寺務所であり,5階本堂部分,5階庫裏部分及び5階寺務所部分はA宗の本尊が祭られている本堂,僧侶の庫裏,寺務所として使用されていることから,これらの部分- 13 - は地方税法348条2項3号の要件に該当するものと認められる。 (イ) 本件建物のそのほかの部分(本件非課税対象外部分)は,本件納骨堂事業における使用者の利用施設及びこれに付随する施設にすぎないから,地方税法348条2項3号 要件に該当するものと認められる。 (イ) 本件建物のそのほかの部分(本件非課税対象外部分)は,本件納骨堂事業における使用者の利用施設及びこれに付随する施設にすぎないから,地方税法348条2項3号の要件に該当しない。 ウ本件土地賦課処分について本件各土地は,本件建物の敷地ないし本件納骨堂事業の看板等の設置場所であり,本件建物と併せて機能を果たすものといえるから,本件建物の課税床面積と非課税床面積との割合で按分した本件各土地課税部分は,地方税法348条2項3号の要件に該当しない。 エ以上のとおり,本件各賦課処分は,法令等の規定に従い適正になされたものであって,何ら違法なものではない。 (原告の主張の要旨)(1) 地方税法348条2項3号について地方税法348条2項3号所定の非課税とされる境内建物及び境内地とは,宗教法人が,専らその本来の用に供し,宗教の教義をひろめ,儀式行事を行い,及び信者を教化育成するために必要な当該宗教法人の固有の境内建物及び境内地をいう。 (2) 納骨堂の非課税性ア納骨堂は,墓地と同様に,故人の遺骨を保管して安置し,故人や祖先の霊魂を祭り,遺族が宗教に則って尊崇し,僧侶や遺族が宗教的儀式を執り行う目的で宗教法人が建立する建物であり,その本質的性質から宗教目的に供されるものである。したがって,「宗教法人が専らその本来の用に供する宗教法人法第3条に規定する境内建物」に該当する。 イ本件建物は,宗教法人である原告が建立して所有者として登記しているものであり,納骨するための保管施設(3階納骨庫部分及び地下1階納骨庫部分),参拝のための参拝室(2階参拝室部分及び3階参拝室部分),- 14 - 原告の本尊が祭られている本堂(5階本堂部分),仏像及び各種仏具が設置されている副本堂(3階副本堂 地下1階納骨庫部分),参拝のための参拝室(2階参拝室部分及び3階参拝室部分),- 14 - 原告の本尊が祭られている本堂(5階本堂部分),仏像及び各種仏具が設置されている副本堂(3階副本堂部分),原告の僧侶が宿泊等をするための庫裏(5階庫裏部分),客殿(4階客殿部分)及び寺務所(1階寺務所部分及び5階寺務所部分)並びに建物利用のための玄関,階段,エレベーター及びトイレなどが存在する。 納骨をした遺族は,本件建物内で参拝や法要をするにあたり,原告が依頼を受けて法事を主催し読経などの宗教儀式を執り行うことがあるばかりか,原告は,依頼を受けなくても,納骨されたすべての故人の供養のため,毎日,読経などを行い,また合同法要も主宰して行っている。 このように,本件納骨堂の使用実態からみても,宗教目的に基づき本来の納骨堂としての用に供し,原告が宗教の教義をひろめ,儀式行事を行い,及び信者を教化育成するために必要な建物に該当する。 (3) 原告の本件建物等における宗教活動ア原告は,A宗の第四祖であるFによって14世紀に開山され,700年もの長い歴史を有するA宗の寺院であり,長期にわたり檀家等に対して供養を行ってきているが,平成8年にBとGを開設し,石川県に加えて東京において宗教活動を行ってきた。原告は,平成25年4月20日,本件納骨堂事業を開始し,それまでの○や東京における宗教活動の実績を引き継いで供養を行っている。 イ原告の僧侶は,① 5階本堂部分及び3階副本堂部分において,原告の教義及び典礼による読経や,死者に対する慰霊の務めを行い,② 5階本堂部分,3階副本堂部分及び4階客殿部分において,納骨を行った遺族から依頼された場合,他宗派及び無宗教の者も拒むことなく,葬儀,各種法要等を行い,③ 5階本堂部分,3階副本堂部分 を行い,② 5階本堂部分,3階副本堂部分及び4階客殿部分において,納骨を行った遺族から依頼された場合,他宗派及び無宗教の者も拒むことなく,葬儀,各種法要等を行い,③ 5階本堂部分,3階副本堂部分及び4階客殿部分において,月に1回,座禅会を開催し,④ 5階本堂部分,3階副本堂部分及び4階客殿部分において,2か月に1回,戒名授与式を開催し,⑤ 5階本- 15 - 堂部分,3階副本堂部分及び4階客殿部分において,定期的に,盂蘭盆会,秋彼岸会,新春祈祷会等を開催するなどして,宗教教義をひろめ,儀式行事を行い,及び信者を教化育成するための活動を行っている。 (4) 以上のとおり,本件建物では,原告によって,納骨された遺骨の供養,勤行,読経,法要又は布教などの宗教的活動が専ら行われているのであるから,本件建物及び本件各土地は,宗教法人が専らその本来の用に供する境内建物及び境内地に該当し,地方税法348条2項3号及び同法702条の2第2項により,固定資産税及び都市計画税が非課税とされるべきである。 (5) 被告の主張に対する反論ア宗旨宗派を問わない点について原告は,原告の教義を広めてあまねく人に仏の慈悲をもたらす機会を与えるため,教義を不問として,広く納骨堂において故人の遺骨を預かっている。そして,原告は,宗派を問わず,納骨を行った者に対して慰霊のための読経を行い,納骨堂の契約者に対して布教のための活動を行っており,原告の活動は焼骨を納蔵することにとどまらない。原告は,A宗以外の壇信徒から納骨を受け入れる場合であっても,A宗の典礼方式により永代供養を行っているのであるから,実質的にみても,原告が宗旨宗派を問わずに納骨を受けていることによって,納骨や納骨堂の宗教的意義が失われ又は薄れるものではない。 また,他宗派の僧侶が葬儀・ り永代供養を行っているのであるから,実質的にみても,原告が宗旨宗派を問わずに納骨を受けていることによって,納骨や納骨堂の宗教的意義が失われ又は薄れるものではない。 また,他宗派の僧侶が葬儀・法要等を執り行うことはあくまで例外にすぎない。すなわち,本件納骨堂事業において,納骨件数の約9割について原告が遺骨の法要を行っており,法要件数の約85%について原告の教義に則って執り行っており,納骨を行った者で新たに檀徒として受け入れた者の数は80名程度いることからすれば,原告は,本件納骨堂事業における宗教活動を通じて,宗派の教えを広く人々に広めている。他派の儀式典礼により葬儀が副本堂で実施されることはあっても,それは原告の宗教活- 16 - 動の妨げにならない限りで容認しているにすぎず,全体として,原告の宗教活動が本件建物で行われていることを否定する理由にはならない。 なお,仮に,宗派を問わない納骨堂の経営が公益事業に区分されるとしても,宗教法人が専らその本来の用に供する境内建物及び境内地であることと,当該建物内で公益事業も行われていることは,論理上も,実際上も矛盾するものではなく,宗教法人の本来の目的にかなう公益事業も存するというべきである。そして,公益事業の収支が特別会計とされているのは単なる会計技術上の問題にすぎず,行為の宗教性の有無とは無関係である。 したがって,他宗派の利用が可能であることや,本件納骨堂事業が公益事業に区分されていることを理由に,地方税法348条2項3号所定の要件充足性が否定されるものではない。 イ訴外会社の関与の点について訴外会社が関与しているのは本件建物への納骨に関する契約を締結する段階にとどまり,本件納骨堂事業における供養や儀式行事に関与しているのは原告のみであり,訴外会社の関与はない 社の関与の点について訴外会社が関与しているのは本件建物への納骨に関する契約を締結する段階にとどまり,本件納骨堂事業における供養や儀式行事に関与しているのは原告のみであり,訴外会社の関与はない。そして,原告が本件納骨堂事業の許可申請を行い,許可を受けて本件建物を完成させ,日々の供養や儀式行事を行っていることから本件納骨堂事業の運営主体は原告のみである。 そうすると,本件納骨堂事業における訴外会社の関与は,本件建物の非課税物件該当性を左右するものではなく,本件納骨堂事業に供している本件建物課税部分が地方税法348条2項3号所定の要件充足性が否定されるものではない。 ウ課税対象箇所について本件非課税対象外部分とされている3階副本堂部分には,観音像及び多数の仏具が設置されており,原告が読経や永代供養などを行っている。 また,本件非課税対象外部分とされている4階客殿部分の和室及び浴室- 17 - は,原告の僧侶が寝泊まりしたり,遺体の安置場として用いることもあり,4階客殿部分は,葬儀,各種法要に伴う会食の場所や待合室として利用しているものであるから,原告が専ら本来の用に供しているものである。 以上の点については,事実誤認がある。 (6) したがって,本件建物は,地方税法348条2項3号所定の「宗教法人が専らその本来の用に供する宗教法人法第3条に規定する境内建物」に該当し,非課税となることが明らかであり,また,その敷地たる本件各土地も同様に非課税とされるべきものであるから,本件各賦課処分は,いずれも違法である。 第3 当裁判所の判断 1 地方税法348条2項3号について(1) 納骨堂に対する固定資産税の課税について納骨堂とは,「他人の委託をうけて焼骨を収蔵するために,納骨堂として都道府県知事の許可 3 当裁判所の判断 1 地方税法348条2項3号について(1) 納骨堂に対する固定資産税の課税について納骨堂とは,「他人の委託をうけて焼骨を収蔵するために,納骨堂として都道府県知事の許可を受けた施設」をいう(墓地,埋葬等に関する法律2条6号)。 他方,地方税法348条2項は,原則として固定資産税を課することができない固定資産を定め,そのような固定資産として,「宗教法人が専らその本来の用に供する宗教法人法第3条に規定する境内建物及び境内地」(同項3号),墓地(同項4号)などを列挙しているが,納骨堂自体は直ちに非課税とするものとはされていない。 同項3号が,同号に定める固定資産について非課税としたのは,信教の自由や,宗教法人の持つ社会的意義等を考慮したほか,上記の固定資産については一般的にみて担税力を見出すことができないことをも勘案したものと解される。そして,同項4号において墓地が非課税とされる一方,納骨堂については直ちに非課税とする旨の定めがないことからすると,納骨堂は,同項3号が定める固定資産に該当する場合において,非課税となるものと解さ- 18 - れる。 (2) 「宗教法人法第3条に規定する境内建物及び境内地」の意義について宗教法人法は,宗教団体が礼拝の施設その他の財産を所有し,これを維持運用し,その他その目的達成のための業務及び事業を運営することに資するため,宗教団体に法律上の能力を与えることを目的とするものであるところ(同法1条),同法2条は,同法において「宗教団体」とは,宗教の教義をひろめ,儀式行事を行い,及び信者を教化育成することを主たる目的とするもので礼拝の施設を備える寺院等をいうと定義した上,同法3条において,境内建物とは,同条1号に掲げるような宗教法人の前条に規定する目的のために必要 行い,及び信者を教化育成することを主たる目的とするもので礼拝の施設を備える寺院等をいうと定義した上,同法3条において,境内建物とは,同条1号に掲げるような宗教法人の前条に規定する目的のために必要な当該宗教法人に固有の建物及び工作物をいい,境内地とは,同法3条2号ないし7号に掲げるような宗教法人の同条に規定する目的のために必要な当該宗教法人に固有の土地をいうと定義している。その上で,境内建物及び境内地についての規定として,宗教法人が規則で境内建物及び境内地に関する事項を定めた場合にはその事項を設立の登記において登記しなければならず(同法52条2項7号),① 宗教法人が境内地の著しい模様替をする場合,② 主要な境内建物の用途若しくは境内地の用途を変更し,又はこれらを当該宗教法人の宗教の教義を広め,儀式行事を行い,及び信者を教化育成する目的以外の目的のために供する場合には,規則で定めるところ(規則に別段の定めがないときは,同法19条の規定)によるほか,信者その他の利害関係人に対し,その行為の要旨を示してその旨を公告しなければならず(同法23条4号,5号),これらに違反してした行為は無効である(同法24条)との定めを置き,境内建物及び境内地が当該宗教法人の主たる目的に沿って使用されることが確保されるように配慮している。 以上のような規定を総合すると,同法3条にいう境内建物及び境内地とは,宗教の教義をひろめ,儀式行事を行い,及び信者を教化育成するという主たる目的のために必要な当該宗教法人にとって本来的に欠くことのできない建- 19 - 物,工作物及び土地で,同条各号に列挙されたようなものを意味するものと解される。 そして,地方税法348条2項3号所定の「宗教法人法第3条に規定する境内建物及び境内地」も上記と同様に解することが相当 工作物及び土地で,同条各号に列挙されたようなものを意味するものと解される。 そして,地方税法348条2項3号所定の「宗教法人法第3条に規定する境内建物及び境内地」も上記と同様に解することが相当である。 (3) 「宗教法人が専らその本来の用に供する」の意義について地方税法348条2項3号は,宗教法人法3条に規定する境内建物及び境内地について,直ちに固定資産税の非課税対象とせずに,さらに,「宗教法人が専らその本来の用に供する」ものであることを要件としている。 同号において,上記の境内建物及び境内地について,非課税とする範囲を「宗教法人が専らその本来の用に供する」ものに限定した趣旨は,上記の境内建物及び境内地は,宗教法人の主たる目的のために必要で,本来的に欠くことのできないものであるとはいえ(上記(2)参照),宗教法人は,主たる目的たる宗教的な活動を行うほか,公益事業を行うことができ,さらに,その目的に反しない限り,公益事業以外の事業を行うこともできることから(宗教法人法6条1項及び2項),上記の境内建物及び境内地が,これらの事業の用に供されることがあり得ることを勘案したものと解される(なお,地方税法348条3項参照)。 そうすると,同号にいう「宗教法人が専らその本来の用に供する」とは,当該宗教法人が,当該境内建物及び境内地を,専ら,その宗教の教義をひろめ,儀式行事を行い,及び信者を教化育成するという宗教団体としての主たる目的を実現するために使用している状態にあることをいい,上記の目的以外の目的による使用が例外的にではなく行われている場合には,上記要件を満たさないと解することが相当である。 そして,日本国憲法20条1項,同条3項及び89条に規定する国家の宗教的中立性の趣旨,宗教法人法84条が規定する宗教上の特性及び慣習の る場合には,上記要件を満たさないと解することが相当である。 そして,日本国憲法20条1項,同条3項及び89条に規定する国家の宗教的中立性の趣旨,宗教法人法84条が規定する宗教上の特性及び慣習の尊重の趣旨に鑑みれば,地方税法348条2項3号の要件該当性の判断は,当- 20 - 該建物及び土地の実際の使用状況について,賦課期日以前の状態を踏まえて認められる外形的,客観的事実関係に基づき,一般の社会通念に照らして,賦課期日において同号の要件が認められるか否かを判断すべきである。 (4) 小括以上のとおり,地方税法348条2項3号に規定する「宗教法人が専らその本来の用に供する宗教法人法第3条に規定する境内建物及び境内地」とは,① 当該宗教法人にとって,宗教の教義をひろめ,儀式行事を行い,信者を教化育成するという主たる目的のために必要な,本来的に欠くことのできない建物,工作物及び土地で,同条各号に列挙されたようなものであり,かつ,② 当該宗教法人が,当該境内建物及び境内地を,専ら,宗教団体としての主たる目的を実現するために使用している状態にあるものをいうと解すべきであり,当該要件該当性の判断は,当該建物及び土地の実際の使用状況について,一般の社会通念に基づいて外形的,客観的にこれを行うべきである。 かかる見地から,本件建物及び本件各土地につき,地方税法348条2項3号該当性を検討する。 2 認定事実前提事実,争いがない事実,文中記載の証拠及び弁論の全趣旨によれば,以下の事実が認められる。 (1) 本件納骨堂事業に至る経緯等ア原告の設立等原告は,昭和28年8月31日に設立認可を受けたA宗を宗派とする宗教法人であり,主たる事務所(本院)を○市の頭書住所地に置き,従たる事務所(B)を東京都○区(住所省略)に置い ア原告の設立等原告は,昭和28年8月31日に設立認可を受けたA宗を宗派とする宗教法人であり,主たる事務所(本院)を○市の頭書住所地に置き,従たる事務所(B)を東京都○区(住所省略)に置いている。原告の宗教法人としての目的は,「釈迦牟尼佛を本尊とし…A宗の教義をひろめ,儀式行事を行い,信者を教化育成し,その他この寺院の目的を達成するための業務及び事業を行うこと」である。 - 21 - 原告は,平成21年1月,その宗教法人規則を一部変更し,上記の目的の達成に資するため,公益事業として,霊園事業(○市所在の「H」に係るもの)及び納骨堂事業(東京都○区○所在の「G」に係るもの)を行うことを定め,石川県知事の認証を得た。 また,原告は,平成26年3月18日頃,上記規則を一部変更し,公益事業として,納骨堂事業(東京都○区○所在の「C」に係るもの)を行うことを追加して定めた。(前提事実(1)ア,乙8の3,弁論の全趣旨)なお,上記の「G」は,原告が,平成8年9月に建設した納骨堂であり,平成24年の時点で,約1000基の納骨檀が設置され,約800基が使用されていた。(甲9,10)イ Cの開設等原告は,平成23年9月16日,本件各土地の所有権を取得し,平成25年3月19日,本件各土地を敷地等として本件建物を新築した。原告は,本件建物において「DC」の名称で納骨堂(本件納骨堂)を経営することとし,平成25年4月10日,○区 ○ 保健所長から条例上の納骨堂経営許可を受けた。同許可を受けた納骨堂の床面積は108.47㎡である。 本件建物は,総床面積845.59㎡,地上5階,地下1階の建物であり,各階には,納骨・参拝施設のほか,法要施設,会食施設が設けられている。(前提事実(2),(3))ウ本件委託契約原 本件建物は,総床面積845.59㎡,地上5階,地下1階の建物であり,各階には,納骨・参拝施設のほか,法要施設,会食施設が設けられている。(前提事実(2),(3))ウ本件委託契約原告は,平成24年11月30日,株式会社E(訴外会社)との間で,本件納骨堂に設置された遺骨収蔵厨子の使用権の販売業務につき委託契約(本件委託契約)を締結した。その内容は以下のとおりである。(前提事実(4)ア,甲18)(ア) 販売業務の委託(1条)- 22 - 原告は,本件納骨堂の3758基の使用区画(1使用区画を1基という。)全基の使用権の販売業務を独占的に訴外会社に委託し,1基あたりの使用権の販売価格を120万円とする。ただし,販売価格は協議の上,変更することがある(なお,平成27年8月頃においては,販売価格は150万円とされていた。(乙10,11))。 (イ) 販売手数料(2条)原告は,訴外会社の使用権販売業務に対し,1基あたり販売価格の50%の割合による販売手数料を支払う。 (ウ) 販売保証(3条)原告と訴外会社は,販売保証金の総額を別途協議して定めることとし,1基あたりの保証金は,使用権の販売価格から販売手数料を差し引いた金額とし,訴外会社は,本件納骨堂の開苑日から5年間,販売した基数が保証基数に不足したときは,不足した基数に1基あたりの保証金を乗じた預託保証金を預託する。 (エ) 販売条件(5条)使用者の宗教宗派は不問とし,使用者が他宗派の僧侶による葬儀,法要,納骨を希望する場合には,原告と訴外会社が別途協議し決定した範囲において,当該僧侶の本納骨堂への立ち入り,読経を可能とする。 (オ) 販売方法(6条)原告は,訴外会社に対し,本件納骨堂内の一部を訴外会社の販売活動のために無償で使用させる。 し決定した範囲において,当該僧侶の本納骨堂への立ち入り,読経を可能とする。 (オ) 販売方法(6条)原告は,訴外会社に対し,本件納骨堂内の一部を訴外会社の販売活動のために無償で使用させる。 (カ) 葬儀等その他の営業活動(10条)原告は,訴外会社に対し,本件納骨堂の顧客に対して訴外会社の保有するサービス(仏壇・仏具・葬儀等)の営業活動を認めるものとする。 また,本件納骨堂の顧客が葬儀又は法要を行うとき,原告は顧客に対して訴外会社又は訴外会社の指定するものを推薦し,当該顧客の意思に- 23 - 反しない限度において,訴外会社又は訴外会社の指定する者が葬儀,法要の施行業者に選任されるよう努めるものとする。 (2) 本件建物の使用状況等ア 「C使用規定」の定め等原告は,平成25年4月20日,本件納骨堂事業に関し,「C使用規定」を定めた。(乙9)これによれば,「使用者とは,宗教・宗旨・宗派を問わず,Cの遺骨収蔵厨子の永代使用権…を取得し,Dに登録された者をいう。」とされ(2条),「使用者はDの護持会員となり,Dに対し,1年度分…の護持会費を支払うものとする。」とされ(5条1項),「永代使用許可証の名義変更や各種証明書の発行などを行う際には,使用者は,別に定める諸費用一覧表の料金を支払うものとする。」とされている(8条)。 そして「諸費用一覧表」(乙12)には,納骨作業,骨壺・骨袋購入,各種証明書発行などに関する料金の定めがあるほか,施設使用に関する料金の定めがあり,原告が主宰して法要,葬儀を行う場合,使用者は,施設使用料を支払う必要がないとされるが,原告以外の宗教団体等が主宰して法要,葬儀を行う場合は,使用者は,礼拝施設(本堂,副本堂など),会食施設(客殿)等について,施設使用料を支払うこととされてい 施設使用料を支払う必要がないとされるが,原告以外の宗教団体等が主宰して法要,葬儀を行う場合は,使用者は,礼拝施設(本堂,副本堂など),会食施設(客殿)等について,施設使用料を支払うこととされている。 なお,原告は,平成25年4月1日から平成26年3月31日までの間に,本件納骨堂事業における宗教活動収入(納骨檀奉納収入)のうち,他宗派及び無宗派の者からの収入として,240万円を計上している。(弁論の全趣旨)イ本件建物の施設とその使用状況等本件建物の5階本堂部分は,本尊が安置され,仏壇,各種仏具等が配置されている場所であり,原告の僧侶が,毎日,本尊に対する読経を行うほか,葬儀,法要,合同法要(秋の彼岸会,盂蘭盆会),新春祈祷会などの- 24 - 行事を営む際に使用され,約40名を収容できる。5階寺務所部分と5階庫裏部分は,原告の僧侶等により使用されている。 本件建物の4階客殿部分は,法要前の待合,会食,僧侶控室,セミナー,参拝後の休憩・雑談の場などに使用されている。また,毎週水曜日にフラワーアレンジメント教室が開催されている。4階客殿部分は,約48名を収容できる。 本件建物の3階副本堂部分は,観音像が安置され,仏壇,各種仏具等が配置されている場所であり,原告の僧侶が,納骨された遺骨と遺族の先祖に対する供養等を行うほか,法要等を営む際に使用されており,約12名を収容できる。 本件建物の3階参拝室部分及び2階参拝室部分は,参拝のために使用されており,それぞれ6つの参拝口が設けられ,3階納骨庫部分又は地下1階納骨庫部分に保管された遺骨収蔵厨子が機械に運ばれて現れ,参拝することができる。 本件建物の1階寺務所部分は,原告により使用されている。(前提事実(3),甲12ないし16,乙11,18,弁論の全趣旨)訴外会社は れた遺骨収蔵厨子が機械に運ばれて現れ,参拝することができる。 本件建物の1階寺務所部分は,原告により使用されている。(前提事実(3),甲12ないし16,乙11,18,弁論の全趣旨)訴外会社は,Cの使用権を販売する「屋内墓苑営業所」として,本件建物内に「I営業所」を設けている。(乙16,17)ウ原告による宗教的活動原告の僧侶は,上記のとおり,読経,葬儀,法要,合同法要(盂蘭盆会,彼岸会)を行うほか,毎月1回の座禅会を行う。 また,原告は,偶数月の1日に,戒名授与式を行い,その参加者に対して生前に戒名を授ける儀式を行って檀徒として受け入れているところ,開苑から平成27年12月1日までの間に上記の授戒を受けた者が約80名いる。 原告は,納骨を行った遺族全員に対し,法要の案内を兼ねた会報を送付- 25 - し,上記の合同法要等への参加を呼びかけている。 原告は,納骨を行った遺族の依頼により,葬儀,納骨,四十九日の法要を行うことがある。その遺族の多くは原告の檀家ではないが,宗派が異なったときでも,原告の教義による典礼を実施している。 なお,原告は,開苑から平成27年12月1日までの間,本件納骨堂の使用権に関して819件の契約を締結し,うち553件につき納骨が行われた。このうち492件(約9割)は,原告が法要を主催したものであり,残り61件は,法要が行われていないか,他の寺院が法要を行ったものであった。また,上記の期間において,本件建物で行われた法要は818件であり,うち694件(約85%)は原告が法要を行い,残りの124件は原告以外の教義に則って法要が行われた。(甲13ないし16,19,弁論の全趣旨) 3 検討(1) 上記の認定事実のとおり,原告は,釈迦牟尼佛を本尊とし,A宗の教義をひろめ,儀式行事を行 4件は原告以外の教義に則って法要が行われた。(甲13ないし16,19,弁論の全趣旨) 3 検討(1) 上記の認定事実のとおり,原告は,釈迦牟尼佛を本尊とし,A宗の教義をひろめ,儀式行事を行い,信者を教化育成し,その他この寺院の目的を達成するための業務及び事業を行うことを法人の目的としているところ,原告は,本件建物を新築してこれを所有した上,本件建物の5階本堂部分に,本尊が安置された礼拝施設を設け,ここにおいて,日々の読経を行うほか,原告の教義に則り,納骨された故人の法要や合同法要を行っており,さらには,戒名授与式などを通じて檀家の獲得を図っていることが認められ,これらの業務及び事業のために,原告は,5階寺務所部分,5階庫裏部分及び1階寺務所部分を使用していることが認められる。 以上の点に照らすと,本件建物の上記の各部分(本件非課税部分)は,A宗を宗派とする原告にとって,その教義をひろめ,儀式行事を行い,信者を教化育成するという主たる目的のために必要な,本来的に欠くことのできない建物の一部で,本堂,庫裏,教団事務所のようなものであるということが- 26 - でき,また,原告は,上記の各部分を,専ら,宗教団体としての主たる目的を実現するためにその礼拝の施設等として使用している状態にあるということができるから,上記の各部分については,「宗教法人が専らその本来の用に供する宗教法人法第3条に規定する境内建物及び境内地」に当たると解することが相当である。 (2) これに対し,本件非課税対象外部分についてみると,上記の認定事実のとおり,① 原告は,昭和28年8月31日に石川県知事から設立認可を受けた宗教法人であるが,平成21年1月及び平成26年3月,原告の宗教法人規則を一部変更し,東京都において公益事業として納骨堂事業を行うこ ,① 原告は,昭和28年8月31日に石川県知事から設立認可を受けた宗教法人であるが,平成21年1月及び平成26年3月,原告の宗教法人規則を一部変更し,東京都において公益事業として納骨堂事業を行うことを定めたこと,② 本件納骨堂事業において,本件納骨堂の使用権は,宗旨宗派を問わず,また,原告の檀家となることなく,取得することができるものとされ,使用権を取得した者は,地下1階及び3階の納骨庫部分に保管された遺骨収蔵厨子を本件建物の2階参拝室部分及び3階参拝室部分を使用して参拝することができるほか,一定の施設使用料を支払うことにより,3階副本堂部分等を使用して,原告以外の宗旨宗派の僧侶等が法要等の宗教的儀式を執り行うことが認められていること,③ 本件建物の4階客殿部分は,法要前の待合,会食,僧侶控室,セミナー,参拝後の休憩・雑談の場などに使用されるものであり,また,1階のパントリーやダムウェイターの部分は飲食物の配膳や運搬のために使用されるものであること,④ 原告は,平成25年4月1日から平成26年3月31日までの間に,他宗派及び無宗派の者からの収入として240万円を計上しており,原告の宗教活動とは直接の関係のない施設使用料等の収入を得ていたこと,⑤ 本件建物において平成27年12月1日までの間に行われた法要の約15%は,原告以外の宗旨宗派によるものであったこと,⑥ 原告は,訴外会社との間で本件委託契約を締結し,使用権の販売業務を訴外会社のみに委託し,訴外会社に販売手数料を支払い,宗旨宗派を問わず広く使用者を募集する一方,販売数が一定数に- 27 - 満たない場合には販売保証金の預託を受けることとしているほか,訴外会社が本件建物内の一部を販売活動のために無償で使用することや,訴外会社が使用者に対して仏壇・仏具・葬儀等に関する営業活 7 - 満たない場合には販売保証金の預託を受けることとしているほか,訴外会社が本件建物内の一部を販売活動のために無償で使用することや,訴外会社が使用者に対して仏壇・仏具・葬儀等に関する営業活動をすることを認め,原告においては,訴外会社が葬儀,法要の施行業者に選任されるよう努めることとされていることが認められる。 以上の点を踏まえ,また,上記(1)の点も勘案して,上記の各部分(本件非課税対象外部分)の使用状況を,一般の社会通念に基づいて外形的,客観的にみると,原告は,本件非課税対象外部分につき,A宗の教義をひろめ,儀式行事を行い,信者を教化育成するという主たる目的のために使用していないとはいえないが,当該目的のために必要な,本来的に欠くことのできない建物の一部であると評価することにはやや困難がある。また,仮にそのような評価が可能であるとしても,本件納骨堂の使用者については宗旨宗派を問わないとされているのみならず,本件建物においては,原告以外の宗旨宗派の僧侶等が主宰する法要などの儀式行事が行われることが許容され,その場合,使用者は原告に対して施設使用料を支払うこととされ,実際にも,それが例外的とはいえない割合で行われており,原告は,上記のような使用者を訴外会社を通じて広く募集していることに照らすと,原告が,上記の各部分(本件非課税対象外部分)を,専ら,宗教団体としての主たる目的を実現するために使用している状態にあるとは認められないといわざるを得ない。 (3) 原告の主張についてア原告は,本件納骨堂の使用者は宗旨宗派を問わないとされているけれども,原告においては,宗派を問わず,納骨を行った者に対し慰霊のための読経を行い,納骨堂の契約者に対しては布教のための活動を行っているのであり,本件納骨堂の宗教的意義が失われ又は薄れるも ているけれども,原告においては,宗派を問わず,納骨を行った者に対し慰霊のための読経を行い,納骨堂の契約者に対しては布教のための活動を行っているのであり,本件納骨堂の宗教的意義が失われ又は薄れるものではない旨主張する。 この点,原告は,本件建物のうち主として本件非課税部分において,そ- 28 - の教義に則った宗教活動を行っており,また,それに伴い,本件非課税対象外部分も使用していることは,上記認定事実のとおりである。 しかしながら,本件納骨堂の使用者は,原告の檀家となることを前提としないものであり,檀家としての寄付等を求められない反面,本件建物において原告以外の宗旨宗派の僧侶等が主宰する法要などの儀式行事を行う場合,原告に対して施設使用料を支払うこととされ,実際にも,それが例外的とはいえない割合で行われていることに照らすと,それが実施される場所となる本件非課税対象外部分については,少なくとも,A宗を宗派とする原告が,専ら,宗教団体としての主たる目的を実現するために使用している状態にあるとは認められないというべきことは上記(2)で判示したとおりである。 したがって,原告の上記主張は採用することができない。 イ原告は,本件納骨堂事業に訴外会社が関与しているとしても,その関与は,原告と使用者とが契約を締結する段階にとどまるものであり,本件納骨堂事業の運営主体と評価されるべきではない旨主張する。 しかしながら,上記認定事実のとおり,本件委託契約によれば,訴外会社の関与は,個々の使用権の販売契約の締結にとどまるものではなく,すべての使用区画の使用権につき長期間にわたり販売業務を独占するというものであり,訴外会社は,販売活動のため,本件建物の一部を無償で使用できる一方,販売契約が締結されない場合でも,一定の販売保証金を原 べての使用区画の使用権につき長期間にわたり販売業務を独占するというものであり,訴外会社は,販売活動のため,本件建物の一部を無償で使用できる一方,販売契約が締結されない場合でも,一定の販売保証金を原告に預託することが義務付けられている上,契約の締結後も,訴外会社が法要の施行業者となることや訴外会社による仏壇等の販売に関する営業活動が予定されているというのであるから,原告の上記主張はその前提において失当である。 ウ原告は,本件非課税対象外部分とされた3階副本堂部分では原告が読経や永代供養を行っており,4階客殿部分の和室及び浴室では原告の僧侶が- 29 - 寝泊まりするなどして使用することがあるのであり,これらの点で事実誤認がある旨主張する。 しかしながら,上記認定事実(2)イのとおり,本件建物の5階本堂部分には本尊が安置されているのに対し3階副本堂部分にはそれがなく,また,4階客殿部分は原告の僧侶が利用する以外にも様々な使われ方がされていることが認められ,これらの点に照らすと,原告の主張する上記の事情は,本件非課税対象外部分を,A宗を宗派とする原告が,専ら,宗教団体としての主たる目的を実現するために使用している状態にあるとはいえないという上記(2)の判断を覆すまでのものとはいえないというべきである。 したがって,原告の上記主張は採用することができない。 (4) 小括以上によれば,本件非課税対象外部分は,「宗教法人が専らその本来の用に供する宗教法人法第3条に規定する境内建物及び境内地」に当たるということはできない。 したがって,上記のことを前提としてされた本件各賦課処分は適法であるというべきである。 4 結論よって,原告の請求はいずれも理由がないからこれを棄却することとし,訴訟費用の負担につき行政事件訴訟 がって,上記のことを前提としてされた本件各賦課処分は適法であるというべきである。 結論 よって,原告の請求はいずれも理由がないからこれを棄却することとし,訴訟費用の負担につき行政事件訴訟法7条,民事訴訟法61条を適用して,主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第38部 裁判長裁判官 谷口豊 裁判官 工藤哲郎 裁判官 大西正悟は差し支えのため署名押印することができない。 裁判長裁判官 谷口豊

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