【DRY-RUN】○ 主文 本件控訴を棄却する。 控訴人の当審における予備的請求を棄却する。 当審における訴訟費用は控訴人の負担とする。 ○ 事実 第一 当事者双方の求める裁判 一 控訴人 「1 原判決を取り消す。2(
○ 主文 本件控訴を棄却する。 控訴人の当審における予備的請求を棄却する。 当審における訴訟費用は控訴人の負担とする。 ○ 事実 第一 当事者双方の求める裁判 一 控訴人 「1 原判決を取り消す。2(1)(主位的に)(1) 控訴人が垂水市老人家庭 奉仕員の地位を有することを確認する。(2) 被控訴人は、控訴人に対し、金二 二二万三七二〇円の支払いをせよ。(2)(予備的に)被控訴人は、控訴人に対 し、金二二二万三七二〇円の支払いをせよ。3 訴訟費用は第一、二審とも被控訴 人の負担とする。」との判決並びに金員の支払を命じる部分につき仮執行の宣言 (なお、当審において予備的請求を追加) 二 被控訴人 主文同旨の判決 第二 当事者双方の主張 一 請求原因 1 控訴人は、昭和五五年九月一日、期間を同五九年三月三一日迄と定めて被控訴 人に「家庭奉仕員」として採用され、同年四月一日以降毎年四月一日に任期を翌年 の三月三一日迄と定めて再任されて勤務してきたものであり、同六二年三月当時月 額金一二万三五四〇円の報酬の支払いを受けてきたが、同年四月一日、被控訴人は 控訴人に対し、同日以降再任しない旨の通告をなし、控訴人が家庭奉仕員の地位に あることを認めない。 2 控訴人は、地方公務員法(以下「法」という。)三条三項三号にいう「嘱託 員」であるから、右家庭奉仕員としての勤務の関係は私法上の雇用契約であるとこ ろ、前記再任の状況からして、(1)当初から期限の定めのない雇用契約が締結さ れた、(2)当初は期限付契約であったとしても、遅くとも昭和六二年三月迄には 期限の定めのない雇用契約に転化した、(3)そうでないとしても期限の定めのな い雇用契約と同一視できる。 3 仮に、控訴人が期限付任用公務員であるとしても、これを必要とする法定の条 件を充足していないから、その勤務の関係は、(1)当初から期限 )そうでないとしても期限の定めのな い雇用契約と同一視できる。 3 仮に、控訴人が期限付任用公務員であるとしても、これを必要とする法定の条 件を充足していないから、その勤務の関係は、(1)当初から期限を定めず任用さ れた、(2)当初は期限付任用であったとしても、遅くとも昭和六二年三月迄には 期限の定めのない任用に転化した、(3)そうでないとしても期限の定めのない任 用と同一視し得る。 4 また、控訴人が期限付任用公務員であるとしても、前記のとおり、再任されて きたのであるから、他に特段の事情のない限り再任すべきところ、被控訴人の代表 者で控訴人の任用権者である訴外Aは裁量権を濫用し、昭和六二年一月一八日施行 の垂水市長選挙において控訴人がAの対立候補を支持、投票したとして、その報復 として再任を拒否したのであるから、右拒否は違法であって、控訴人は昭和六二年 四月一日再任されたこととなる。 5 再任されないとすれば、Aは、控訴人が前記のとおり垂水市長選挙において対 立候補を応援したことの報復として、裁量権を濫用して、控訴人を再任せず、これ によって控訴人の再任期待権を違法に侵害したものであり、控訴人はAの右違法行 為によって少なくとも、次の再任時の昭和六三年三月三一日迄の一年間の報酬相当 額の損害及び精神的苦痛を被った。 右報酬相当額は金一四八万二四八〇円を下らず、また右精神的苦痛を慰謝するに足 る金額は金二〇〇万円を下らない。 6 よって、控訴人は、被控訴人に対し、(1)主位的には、(1)控訴人が垂水 市老人家庭奉仕員の地位を有することの確認、(2) 昭和六二年四月一日から同 六三年九月末日迄一年六か月間の未払報酬額金二二二万三七二〇円の支払いを、 (2)予備的には、国家賠償法第一条に基づき、昭和六二年四月一日以降同六三年 三月三一日迄一年間の報酬相当額の損害金及び慰謝料金 六三年九月末日迄一年六か月間の未払報酬額金二二二万三七二〇円の支払いを、 (2)予備的には、国家賠償法第一条に基づき、昭和六二年四月一日以降同六三年 三月三一日迄一年間の報酬相当額の損害金及び慰謝料金二〇〇万円合計金三四八万 二四八〇円の一部である金二二二万三七二〇円の支払いを、それぞれ求める。 二 請求原因に対する認否 1 請求原因1は認める。 2 同2は否認する。 本件老人家庭奉仕員は法三条三項三号に謂う特別職たる非常勤嘱託員であって、任 期を一年として任用されているものであるから、任期の終了によって当然にその地 位を失うものである。 3 同3は否認する。 4 同4中、Aが被控訴人の市長であること、昭和六二年一月一八日垂水市長選挙 が施行され、Aが対立候補を破って当選したことは認め、その余は否認する。 本件老人家庭奉仕員の任命は被控訴人の自由裁量行為であるところ、控訴人は従前 から他の老人家庭奉仕員との折り合いが悪く紛争が絶えないにもかかわらず、たま たま任命権者と極めて親密な関係にあったため、継続して再任されてきたものであ るから、被控訴人が昭和六二年四月一日以降控訴人を再任しなかったとしても何ら 違法ではない。 5 同5は否認する。 前記のとおり、被控訴人が控訴人を再任しなかったことは何ら違法ではなく、また 控訴人の主張する再任期待権なるものは主観的なものにすぎず、法的保護に値しな いものである。 第三 証拠(省略) ○ 理由 一 請求原因1の事実は当事者間に争いがない。 二 同2乃至5が認められないことは、次に付加、訂正する外は原判決理由二乃至 五(原判決七枚目表末行目から同一五枚目裏五行目)と同一であるから、これを引 用する。 1 原判決七枚目裏一行目「事実」の前に「請求原因1の」を、同四行目「証人」 の前に「原審」を、同行目「B」の次に「、当審証人C」をそれぞ 目から同一五枚目裏五行目)と同一であるから、これを引 用する。 1 原判決七枚目裏一行目「事実」の前に「請求原因1の」を、同四行目「証人」 の前に「原審」を、同行目「B」の次に「、当審証人C」をそれぞれ加え、同五行 目「原告」を「原審及び当審における控訴人」と改め、同八枚目裏四行目「形式 で」の次に「、地方公務員法三条三項三号に定める嘱託員として」を、同九枚目裏 一行目の「身体」と次行の「心身」の前にいずれも「重度の」をそれぞれ加え、同 一〇行目「によれば」から同一四行目「ること等」までをそれぞれ削り、同一〇枚 目表一行目「(地公法」から次行の「職員である」までを「(地方公務員法三条三 項三号)」と改め、同一〇行目から同一一枚目表八行目までを削る。 2 同一一枚目裏末行「証人」の前に「原審」を、同行目「B」の次に「、当審証 人C」をそれぞれ加え、同行目から同一二枚目表一行目の「原告」を「原審及び当 審における控訴人」と、同二行目「原告」を「前記控訴人」とそれぞれ改める。 3 同一四枚目裏八行目「相当」から同一五枚目表九行目迄を「本件の如き家庭奉 仕員の職務にとっては望ましいものの、採用の方法等に照らすと、その採用等につ いては任命権者に極めて広汎な裁量権は与えられているものであり、また控訴人は 他の家庭奉仕員との折り合いが悪く紛争が絶えなかったこと等を考慮すると、Aが 控訴人を再任しなかったことを以て、直ちに裁量権を逸脱、濫用した違法なものと 迄は断じ難い。」と改める。 4 同一五枚目表一〇行目「報酬」を「未払報酬又は損害賠償」と、同一一行目 「本件」から同一二行目「昭和六二年」の前迄を「以上によれば、控訴人は被控訴 人に」とそれぞれ改め、同裏一行目「たとえ」から同三行目「本件のような」迄を 削り、同四行目「請求は、」を「請求並びに損害賠償請求は、」と改める。 三 そうする 」の前迄を「以上によれば、控訴人は被控訴 人に」とそれぞれ改め、同裏一行目「たとえ」から同三行目「本件のような」迄を 削り、同四行目「請求は、」を「請求並びに損害賠償請求は、」と改める。 三 そうすると、控訴人の主位的請求(地位確認及び未払報酬支払)を棄却した原 判決は相当であって本件控訴は理由がなく、また当審における追加的予備的請求 (損害賠償請求)も理由がないから、本件控訴及び右予備的請求はいずれも棄却す べきものである。 よって、民事訴訟法三八四条、九五条、八九条を適用して、主文のとおり判決す る。 (裁判官 野田殷稔 澤田英雄 郷 俊介)
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