昭和23(オ)169 所有権確認並移転登記請求

裁判年月日・裁判所
昭和25年11月16日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 大阪高等裁判所 昭和18(ネ)306
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告代理人中西九市の上告理由第一点について。  原判決が所論売買契約証並びに登

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判決文本文2,183 文字)

主文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理由 上告代理人中西九市の上告理由第一点について。 原判決が所論売買契約証並びに登記の年月日を昭和九年九月としたのは同年三月の誤記であること本件売買及び登記の日が同年三月であることに当事者間に争がないのと成立に争なき乙第六、七号証の日附に徴し明らかであり。また、原判決はDをその頃すなわち昭和九年三月頃自己の事実上の養子として迎え法律上は同年六月一日・うの養子として入籍せしめたと判示したもので、そのことは後者については当事者間に争がなく、前者は原判決が証拠として引用している原審証人Eの供述によつて明らかであるから、これらの点についての非難は、いずれも当らない。そして、所論信託的譲渡の事実は、原審証人E、F、第一審証人G及び原審並びに第一審第一回証人Hの証言を通じてこれを推認し得られないことはないから、この点について原判決には証拠上の違法は認められない。そして、その事実は、要するに本件第四目録の物件の所有権が亡Iより亡Jに、同人より被上告人Bに順次真実移転した経過事実に過ぎないものであるから、所論のごとく被控訴人の主張しない事実を不当に帰せしめたものとはいえない。そして、原判決の認めた信託的譲渡は単に信託の趣旨を以てする真実の譲渡を意味するに止まり信託法による信託をいうものでないことは、判文上明らかであるから、これにつき信託法三条による信託登記の問題は生ずる余地がなく、従つて、その登記の有無を前提とする論旨も採ることができない。 同二点について。 しかし、被上告人は現在真実の所有権者であることを主張するものであるから、- 1 -その所有権取得の原因が売買でなくして、贈与であつたと認めても当事者の主張しない事実を不当に定め 二点について。 しかし、被上告人は現在真実の所有権者であることを主張するものであるから、- 1 -その所有権取得の原因が売買でなくして、贈与であつたと認めても当事者の主張しない事実を不当に定めた違法があるとはいえない。論旨はその理由がない。 同三点について。 しかし、信託法三条は、信託の趣旨を以て財産権を譲渡した場合においても、信託の登記又は登録をしなければ、その譲渡の信託なることを以て第三者に対抗することができない旨を定めたに止まり、譲渡の登記があるにかかわらずその譲渡までも対抗できない趣旨を規定したものでないから、所論信託的譲渡につき信託の登記のない事実は、これを以て所有権の移転を上告人に対抗し得ない事由とすることはできない。従つて本論旨もその理由がない。 同四点について。 しかし、原判決挙示の証拠によれば所論原判示の事実認定を肯認することができる。されば、所論は、原判決の事実認定を非難するに帰するから、上告審適法の理由として採ることができない。 同五点について。 しかし、所論原判決の説示は、判示第四物件の所有権の取得原因は信託的譲渡であつて、売買ではなく、従つて乙第七号証の売買証書による売渡の意思表示も売買としては虚偽の意思表示であるとの趣旨に過ぎないものであつて、所有権の譲渡そのものが虚偽であるとしたものでないこと明らかであるから、原判決の理由には所論のような齟齬はない。従つて所有権の譲渡を虚偽であるとすることを前提とする爾余の論旨も採るを得ない。 同六点について。 しかし、贈与は、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾を為すによつてその効力を生ずる当事者間の契約であつて、所論のように対世的効力のあるものではないから、贈与の書面には、当事者間において- 2 -贈与者が自己の財産 与える意思を表示し、相手方が受諾を為すによつてその効力を生ずる当事者間の契約であつて、所論のように対世的効力のあるものではないから、贈与の書面には、当事者間において- 2 -贈与者が自己の財産を相手方に与える慎重な意思を文書を通じて確実に看取し得る程度の表現あるを以て足りるものと解するを相当とする。さればこれと同一趣旨に帰着する原判決の説示は正当であつて、所論は採ることができない。 同七点について。 しかし、登記が、現在の真実な権利状態を公示する限り、登記原因が異るという理由だけでその無効を主張し得ないことは多言を要しないから、原判決は贈与の登記は売買証書を以てしても無効にならないと判断したのは正当であつて、本論旨も採ることができない。 同八点について。 しかし、原告先代Iの本件不動産の処分行為は、新憲法施行前の行為であるから、新憲法違反の問題は起り得ない。しかのみならず、新憲法上個人は公共の福祉に反しない限り自己の私有財産を自由に処分する権利を有するると共に何人も当然他人の財産を相続すべき基本的権利は憲法上認められていないのであるから、原告の先代の処分行為を以て上告人の基本的人権を侵害し無効であるとの所論は是認し難い。 よつて民訴四〇一条、九五条、八九条に従い裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。 最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官齋藤悠輔裁判官澤田竹治郎裁判官岩松三郎- 3 - 申し訳ありませんが、整形するテキストが提供されていません。整形したいテキストをお送りいただけますか?

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