【DRY-RUN】主 文 原判決を破棄する。 被告人Aを懲役四月及び罰金八万円に 被告人Bを懲役三月及び罰金三万円に 被告人Cを罰金八万円に 被告人Dを罰金八万円
主文原判決を破棄する。 被告人Aを懲役四月及び罰金八万円に被告人Bを懲役三月及び罰金三万円に被告人Cを罰金八万円に被告人Dを罰金八万円に被告人Eを罰金八万円に被告人Fを罰金三万円に各処する。 右被告人等において右各罰金を完納することができないときは金二百円を一日に換算した期間当該被告人を労役場に留置する。 被告人A、同Bに対しては本裁判確定の日から三年間それぞれ右懲役刑の執行を猶予する。 原審における訴訟費用は被告人等と原審相被告人G、同H、同Iの連帯負担とする。 被告人A、同B、同C、同D、同Fの本件控訴はいづれもこれを棄却する。 理由本件控訴の趣意は末尾に添附した、宇都宮地方検察庁足利支部検事吉積春雄名義の控訴趣意書謄本、被告人A、同B、同D、同Fの弁護人笈川義雄並に被告人B、同Cの弁護人岩村隆弘の各控訴趣意書記載の通りである。これに対し当裁判所は次の通り判断する。 被告人斎藤栄冶、同B、同D、同Fの弁護人笈川義雄の控訴趣意第一、の一、二点、及び被告人B、同Cの控訴趣意第一点について。 食糧管理法は国民食糧の確保及び国民経済の安定を図るため食糧を管理しその需給及び価格の調整並に配給の統制を行うことを目的とするものであり(同法第一条)、同法第二条が本法において主要食糧とは米穀、大麦、裸麦、小麦その他政令を以て定むる食糧を謂うと規定し、同法施行令第一条は一、米穀粉、二、小麦、三、小麦粉を主たる原料として製造したパン類、四、米穀粉又は小麦粉を主たる原料として製造しためん類、五、もち六、米飯(かゆその他これに類するものを含む。以下同じ)、七、米穀又は米穀粉を主たる原料として製造 麦粉を主たる原料として製造したパン類、四、米穀粉又は小麦粉を主たる原料として製造しためん類、五、もち六、米飯(かゆその他これに類するものを含む。以下同じ)、七、米穀又は米穀粉を主たる原料として製造した加工品であつて農林大臣の指定するもの(昭和二六年六月三〇日農林省告示第二四四号、昭和二七年五月三一日農林省告示第二三八号により、白玉粉、アルフア化米粉、みじん粉が指定されている)、八、輸入された澱粉類を同法第二条の規定による主要食糧と規定し、同法並にその附属法令が米穀、その穀粉、及び穀粉を原料とする加工品に至るまで主要食糧として規制しようとしていることから考えると、同法第二条にいわゆる米穀とは、その形状並に品質において一般通念上米穀と称し得られ、米穀である実質を有するものは、品質の良否を間わずこれにあたるものであり、これにあたる限り同法の規定が適用され、只屑又は砕の米穀について同法第<要旨>二九条第二項に依り特例が規定されているものと解するを相当とするのである。従つて被告人等の売渡し、又は</要旨>買受けた本件粳外米が所論のように昭和二八年七月五日東京港に入港したJ丸によつてビルマから輸人された外米のうち、その荷揚に際し船内その他にこぼれ落ちたものを集めた俗に荷粉米と称するものであるとしても、原判決の引用する証拠によると、本件粳外米は一般消費者に対する配給用に充てらるべき正米である粳外米に比すればその品質は粗悪てあつたが、荷粉米としては上の部類に属し、その形状品質共に米穀と称し得られ、米穀である実質を有し、砂通し、水洗等の処理をした後、粉化して煎餅に加工販売されたことを認めることができるし、又原判決の引用する原審証人K、同L、同M、同N、同O、同Pの各尋問調書によると右の荷粉米と称するものは、正米である粳外米と品質を異にするためこれと同 餅に加工販売されたことを認めることができるし、又原判決の引用する原審証人K、同L、同M、同N、同O、同Pの各尋問調書によると右の荷粉米と称するものは、正米である粳外米と品質を異にするためこれと同一方法により配給又は価格決定がされるものではないが、食糧管理法並にその附属法令に基き主として指名競争入札の方法により特定の用途に使用する実需者に政府から売渡されているものであることを認められるのであるから、本件粳外米は荷粉米であることにかかわりなく食糧管理法第二条にいわゆる米穀にあたるものというべきものであり、これについで同法第二九条第二項に依る特例の適用の認められない本件において同法の規定が適用されるべきことは当然である。しこうして原審第五回公判調書によると被告人等の原審弁護人は同公判期日において被告人等の売渡し、又は買受けた本件粳外米は荷粉米と称するものであるから食糧管理法第二条にいわゆる主要食糧に該当せず、被告人等の所為が同法違反罪を構成しない旨を主張したことを認めることができるのであるが、かかる主張は犯罪事実の否認に外ならないものであり、刑事訴訟法第三三五条第二項に依り判決中に判断を示すことを要する事実上の主張に該当しないものであるのみならず、原判決は原審弁護人等の右の主張に対し判断を示していることは判文上明らかであるから、原判決には所論のような理由の不備はない。しからば原判決が被告人等の本件粳外米の売渡し、又は買受けの所為に対し食糧管理法の規定を適用処断していることは相当であり、原判決には所論のような法令適用の誤、事実誤認、又は理由不備の違法はないか論旨はいづれも理由がない。 (その他の判決理由は省略する。)(裁判長判事近薬隆蔵判事吉田作穂判事下関忠義) はないか論旨はいづれも理由がない。 (その他の判決理由は省略する。)(裁判長判事近薬隆蔵判事吉田作穂判事下関忠義)
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