平成27(行ケ)10232 審決取消請求事件

裁判年月日・裁判所
平成28年4月14日 知的財産高等裁判所 3部 判決 請求棄却
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判決文本文17,362 文字)

平成28年4月14日判決言渡平成27年(行ケ)第10232号審決取消請求事件口頭弁論終結日平成28年2月25日判決 原告有限会社いばらき食文化研究会 訴訟代理人弁理士中川邦雄 被告特許庁長官 指定代理人松 浦 裕紀子同土井敬子同金子尚人主文 1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 事実 及び理由第1 請求特許庁が不服2015-7941号事件について平成27年9月24日にした審決を取り消す。 第2 事案の概要 1 特許庁における手続の経緯等(当事者間に争いがない。)(1) 原告は,平成25年10月22日,下記のとおりの構成からなる商標(以下「本願商標」という。)について,指定商品を「第32類メロンを用いたクリームソーダ」(以下「本願指定商品」という。)とする商標登録 出願(商願2013-82289号。以下「本願」という。)をした。 (本願商標) (2) 原告は,本願について,平成27年2月5日付けの拒絶査定を受けたので,同年4月28日,拒絶査定不服審判を請求した。 特許庁は,上記請求を不服2015-7941号事件として審理を行い,同年9月24日,「本件審判の請求は,成り立たない。」との審決(以下「本件審決」という。)をし,その謄本は,同年10月6日,原告に送達された。 (3) 原告は,平成27年11月5日,本件審決の取消しを求める本件訴訟を提起した。 2 本件審決の理由の要旨本件審決の理由は,別紙審決書(写し)記載のとおりである。要するに,①本願商標の構成は全体として格別特殊な態様とはいえず,未だ普通に用いられる方法の域 提起した。 2 本件審決の理由の要旨本件審決の理由は,別紙審決書(写し)記載のとおりである。要するに,①本願商標の構成は全体として格別特殊な態様とはいえず,未だ普通に用いられる方法の域を脱しない方法で表示する標章のみからなるものであり,②本願商標に接する取引者,需要者は,本願商標全体から「メロンをまるごと使用したクリームソーダ」ほどの意味合いを容易に看取するというのが相当であり,これを本願指定商品に使用しても,商品の品質,原材料を表示したものと理解するにとどまるから,本願商標は,商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであって,自他商品の識別標識としての機能を果たし得ず,したがって,商標法3条1項3号に該当し,商標登録をすることができないというものである。 第3 当事者の主張 1 原告の主張本願商標は,次のとおり,称呼,外観及び観念のいずれにおいても,自他商品識別力を有するから,これを否定した本件審決の判断は誤りである。 (1) 本願商標が外観等において特異であること本願商標の称呼は,「メロンマルゴトクリームソーダ」の14音数からなる。 そして,本願商標の外観は,前部に片仮名文字で「メロン」,中央部に平仮名文字で「まるごと」,後部に片仮名文字で「クリームソーダ」と配置されており,しかも,これらの文字はデザイン化され,文字間のスペースは極めて少なく文字間が狭く密集していてゆとりのない文字の配置であるから,本願商標の外観は,全体として特異な構成であり,「普通に用いられる方法」で使用されたものではない。 (2) 本願商標から特定の観念は生じないこと本件審決は,飲食料品業界において「○○まるごと」又は「まるごと○○」の語が,商品の原材料に○○をまるごと使用したことを表す されたものではない。 (2) 本願商標から特定の観念は生じないこと本件審決は,飲食料品業界において「○○まるごと」又は「まるごと○○」の語が,商品の原材料に○○をまるごと使用したことを表す際に普通に用いられていると認定した上,本願商標に接する取引者,需要者は,本願商標全体から,「メロンをまるごと使用したクリームソーダ」程の意味合いを容易に看取することができると判断した。 しかしながら,本願商標は,副詞である「まるごと」の前後に名詞である「メロン」と「クリームソーダ」が配置され,それぞれの文字間にスペースはなく,等間隔で密集しており,他の文字もないため,副詞である「まるごと」が前後どちらの名詞を修飾しているのか特定できない。 そして,仮に,「まるごと」が「メロン」を修飾しているとしても,切り分けていない,その形のままのメロンがクリームソーダの容器になることはあり得ないし,他の素材の容器を用いた場合でも,切り分けていない丸ごとのメロンをクリームソーダに使用できないことは明らかであり,また,小粒 ではないメロンは,「まるごと」ではクリームソーダと共存し得ない。さらに,「メロンをまるごと使用したクリームソーダ」と,本願商標の構成にない「まるごと使用した」ことを敢えて入れて観念を特定することは妥当ではなく,無理があるし,「メロン1個まるごとクリームソーダ」では意味不明である。 この点,本件審決が果実名と「まるごと」の語を組み合わせて用いられているとして挙げる例は,いずれも,本願商標とは,語順等の構成や,用いられている果実の大きさ,食する部分,それに伴う提供形態等の指定商品の形態が異なるから,これらと同列に判断することはできない。 そうすると,本願商標に接する取引者,需要者は,本願商標がどのような商品を表すの の大きさ,食する部分,それに伴う提供形態等の指定商品の形態が異なるから,これらと同列に判断することはできない。 そうすると,本願商標に接する取引者,需要者は,本願商標がどのような商品を表すのかを想定することができないから,本願商標における「メロンまるごとクリームソーダ」が意味のない言葉すなわち造語であることは明らかである。したがって,本願商標は,商品の品質や原材料を表示するものではなく,自他商品の識別標識として十分に機能を果たし得るものである。 (3) 他の商標登録例と対比しても,本願商標が自他商品識別力を有すること本願商標を構成する「まるごと」のみからなる登録商標や,本願商標と構成態様が極めて似ている「そのまま大豆」,「そのまんまうこん」,「まるごと長命草青汁」などの多数の登録商標が,自他商品識別力があると認定され登録されていることに照らせば,本願商標に自他商品識別力がないとの本件審決の判断は,「審査の統一性」の観点を逸脱した不当な判断である。 むしろ,「まるごと」のみでも自他商品識別力があるとして商標登録されていることからすれば,本願商標は,「まるごと」の前に「メロン」,後ろに「クリームソーダ」がそれぞれ付記され,自他商品識別力の程度が増幅されているというべきである。 (4) 本願商標につき,品質の表示としての使用の事実が存在しないこと「普通に用いられる方法」とは,特定の商品の材料,品質等の表示方法と して取引界において普通に使用されると認められるような方法を指すから,本願商標が当たり前のごとくクリームソーダの原材料の表示,品質の表示として通常頻繁に使用されていることを意味する。 しかるに,クリームソーダを取り扱う業界において,取引者,需要者がクリームソーダのことを「メロンまるごとクリームソーダ の原材料の表示,品質の表示として通常頻繁に使用されていることを意味する。 しかるに,クリームソーダを取り扱う業界において,取引者,需要者がクリームソーダのことを「メロンまるごとクリームソーダ」と称している事実は発見することはできず,また,「メロンまるごとクリームソーダ」の文字がクリームソーダの品質を表示するものとして取引上一般に使用されている事実も発見することはできない。さらに,本願指定商品の取引者,需要者が,「メロンまるごとクリームソーダ」の文字を商品の品質,材料を表示したものと認識するというべき実情も発見することはできない。 したがって,本願商標は,本願指定商品に使用しても,商品の品質を表示するものとはいえず,自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものである。 (5) 本件審決による観察手法に誤りがあること本願商標が自他商品識別力を有するか否かは,本願商標の全体を観察して判断すべきところ,本件審決は,本願商標を「メロン」と「まるごと」と「クリームソーダ」に分離して観察し,それぞれの語の意味を踏まえて,本願商標が自他商品識別力を有しないと判断した点で,観察の手法を誤っている。 2 被告の主張本願商標は,本願指定商品との関係において,商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であり,自他商品識別力を有さず,商標法3条1項3号に該当するものであり,これと同旨の本件審決の判断に誤りはない。 (1) 本願商標の構成は特異なものではないこと本願商標は,太文字で,各文字間の間隙がわずかな態様で表されているも のの,片仮名の「メロン」の文字と「クリームソーダ」の文字との間に,平仮名の「まるごと」の文字が配置されていることから,これに接する者をして,容易に「メロン」,「まるごと」 で表されているも のの,片仮名の「メロン」の文字と「クリームソーダ」の文字との間に,平仮名の「まるごと」の文字が配置されていることから,これに接する者をして,容易に「メロン」,「まるごと」及び「クリームソーダ」の各語を組み合わせて横書きしてなるものと看取され,全体として,視覚上,強く印象づけられるなどといった特徴を有しない態様で表してなるものである。 これに対し,原告は,本願商標の外観は全体として特異な構成であり,「普通に用いられる方法」で使用されていないと主張する。 しかしながら,本願商標は,既成の3語を組み合わせたものにすぎず,また,商標や宣伝広告に用いる各種文字について,視覚的効果のために装飾的なデザインを施すのが一般的であるから,本願商標の構成態様は,視覚上,看者に強い印象を与えるものではない。 (2) 本願商標から生じる観念について本願商標を構成する語のうち「クリームソーダ」の語は,「ソーダ水にアイスクリームを浮かせた飲み物」を意味する「アイスクリームソーダ」の略語として,一般に広く知られており,「メロン」の語は,一般になじみのある果実「メロン」を表すものである。 しかるところ,本願指定商品を含む飲食物を取り扱う分野においては,飲食物の原材料として,果実の果肉や果汁等を全て用いることや,果実そのものの形状を生かして容器として用いることが一般に広く行われており,そのような飲食物であることを表す際に,果実名と「その形のまま。全部そっくり。」の意味を有する「まるごと」の語とを組み合わせて用いることが少なからず行われている。 このような取引の実情を踏まえれば,本願商標は,これに接する取引者,需要者に,その構成全体から容易に,メロンの果肉や果汁を全て用いたクリームソーダや,メロンそのものの形状を生 ず行われている。 このような取引の実情を踏まえれば,本願商標は,これに接する取引者,需要者に,その構成全体から容易に,メロンの果肉や果汁を全て用いたクリームソーダや,メロンそのものの形状を生かして容器として用いたクリームソーダといった,「メロンをまるごと使用したクリームソーダ」ほどの意味 合いを想起させるものである。 そうすると,本願商標を本願指定商品について使用した場合,これに接する取引者,需要者は,メロンの果肉や果汁を全て用いた又はメロンそのものの形状を生かして容器として用いたといった,「メロンをまるごと使用したクリームソーダ」であること,すなわち,商品の品質を表示するものとして認識するにとどまるというべきである。 これに対し,原告は,本願商標は意味のない造語であり,特定の観念が生じるものではなく,全体として特定の意味合いを認識,理解させるものでもないし,本件審決が掲げる使用例は,本願商標と同一又は類似する商標ではなく,本願商標とは全く異なるものであるから,これらがウェブサイトにあるからといって,本願商標に識別力がないと認定すべきではないと主張する。 しかしながら,本願商標を構成する各語が有する意味に加え,飲食物に係る取引の実情をも踏まえれば,本願商標の構成中の「まるごと」の文字部分は,本願指定商品との関係では,その直前に位置する「メロン」の文字部分を修飾するものであり,「メロン」と「まるごと」を組み合わせた「メロンまるごと」の文字部分から,メロンの果肉や果汁を全て用いた又はメロンそのものの形状を生かして容器として用いたといった,自然な意味合いが生じるものといえる。これに対し,原材料となるメロンが切り分けられていないとの意味合いを前提に,本願商標から特定の意味は生じないということはできない。 (3) して用いたといった,自然な意味合いが生じるものといえる。これに対し,原材料となるメロンが切り分けられていないとの意味合いを前提に,本願商標から特定の意味は生じないということはできない。 (3) 他の商標登録例が,本願商標の自他商品識別力の存否に影響しないこと原告は,本願商標は,商標登録例のある「まるごと」の前に「メロン」が,後に「クリームソーダ」がそれぞれ付記され,識別力の程度が増幅している,また,本願商標と構成態様が酷似する商標が多数登録されていることからも,本願商標は,当然に登録されるべきであると主張する。 しかしながら,登録出願に係る商標が商標法3条1項3号に該当するもの であるか否かは,該登録出願の査定時又は審決時において,その商標が使用される商品の取引の実情等に基づいて,個別具体的に判断されるべきものである。そして,原告の挙げる登録商標例は,いずれも本願商標と構成態様が異なるものであるから,本願商標の同号該当性の判断に影響するものではない。 (4) 品質の表示としての現実の使用は要求されないこと原告は,クリームソーダを取り扱う業界において,取引者,需要者が,「クリームソーダ」のことを「メロンまるごとクリームソーダ」と称している事実及び「メロンまるごとクリームソーダ」の文字が「クリームソーダ」の品質を表示するものとして,取引上一般に使用されている事実は発見することができず,また,本願指定商品の取引者,需要者が,該文字を商品の材料,品質を表示したものと認識するというべき実情も発見できない旨主張する。 しかしながら,商標法3条1項3号は,取引者,需要者に指定商品の品質等を示すものとして認識され得る表示態様の商標につき,それゆえに登録を受けることができないとしたものであって,該表示態様が,商品の品 しかしながら,商標法3条1項3号は,取引者,需要者に指定商品の品質等を示すものとして認識され得る表示態様の商標につき,それゆえに登録を受けることができないとしたものであって,該表示態様が,商品の品質等を表すものとして必ず使用されるものであるとか,現実に使用されている等の事実は,同号の適用において必ずしも要求されるものではない。 (5) 本件審決による観察手法に誤りはないこと原告は,本願商標が識別力を有するか否かの判断において,全体観察ではなく分離観察によって識別力がないと判断することは誤りである旨主張する。 しかしながら,本件審決は,本願商標が「メロン」,「まるごと」及び「クリームソーダ」の各語の組合せからなるものであって,各語の意味及び使用状況等に照らせば,本願指定商品との関係においては,その構成全体をもって商品の品質を表示したものと理解されるにとどまり,自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないと認定,判断したのであるから,本件審決 に原告主張の誤りはない。 第4 当裁判所の判断 1 本願商標の商標法3条1項3号該当性について(1) 商標法3条1項3号が,「その商品の産地,販売地,品質,原材料,効能,用途,形状(…),生産若しくは使用の方法若しくは時期その他の特徴,数量若しくは価格」を「普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標」について,商標登録の要件を欠くと規定しているのは,このような商標は,指定商品との関係で,その商品の産地,販売地,品質,原材料,効能,用途,形状その他の特性を表示記述する標章であって,取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するものであるから,特定人によるその独占使用を認めるのは公益上適当でないとともに,一般的に使用される標章であって,多くの場合自他商品識別力を欠 て,取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するものであるから,特定人によるその独占使用を認めるのは公益上適当でないとともに,一般的に使用される標章であって,多くの場合自他商品識別力を欠くものであることによるものと解される。 そうすると,本願商標が,本願指定商品について商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるというためには,本件審決がされた平成27年9月24日の時点において,本願商標が本願指定商品との関係で商品の品質を表示記述するものとして取引に際し必要適切な表示であり,本願商標が本願指定商品に使用された場合に,将来を含め,取引者,需要者によって商品の品質を表示したものと一般に認識されるものである必要があるものと解される。 (2) 本願商標は,「メロンまるごとクリームソーダ」の文字を肉太でやや縦長のポップ調の書体で表してなるものであり,「メロンマルゴトクリームソーダ」の称呼が生じる。 本願商標を構成する「メロン」の語が,ウリ科の植物,一般的には特にその果実を意味することは明らかであり,また,広辞苑第六版(平成20年1月11日発行。乙1ないし3)によれば,本願商標を構成する「まるごと」 の語は,「(果物・魚などを)切り分けたりせず,その形のまま。全部そっくり。まるぐち。」を意味し,「クリームソーダ」の語は,「アイスクリームソーダ」,すなわち「ソーダ水にアイスクリームを浮かせた飲み物。」の略語を意味することが認められる。 (3) 後掲各証拠及び弁論の全趣旨によれば,「まるごと」の語の用法の実情に関し,本件審決日以前にウェブサイト等に掲載された情報として,次のものがあることが認められる。 ア 「YAHOO!BEAUTYJAPAN」のウェブサイト(平成27年9月4日当時のもの) の実情に関し,本件審決日以前にウェブサイト等に掲載された情報として,次のものがあることが認められる。 ア 「YAHOO!BEAUTYJAPAN」のウェブサイト(平成27年9月4日当時のもの)に,「まるごとりんごジュース DHC」の見出しの下に,「100%ピュアで,りんごのフレッシュな香りがはじけるストレート果汁のジュース。王林と紅玉,2種類の国産りんごを皮からまるごと搾り,程よい甘みのあるバランスのよい味に仕上げました。1缶で,国産りんご約1個分。」との記載があった(乙4)。 イ 「スイーツ,果物専門店 LaVitrine」のウェブサイト(平成27年9月4日当時のもの)に,「青森県産無添加りんごジュースWONDERAPPLE プレミアムブレンド」の見出しの下,「そのりんごを,一番美味しい時期に収穫して,ギュッと丁寧にしぼったのが,WONDERAPPLEシリーズの完熟りんごまるごとジュースです。 りんごの繊維まで,まさに‘まるごと’含まれる無濾過製法なので,青森りんごそのものの味を存分にお楽しみいただけます。」との記載があった(乙5)。 ウ 「渥美半島だより」のウェブサイト内のブログ(平成26年7月14日作成のもの)に,「メロンを食べるならこのお店へ!メロンスイーツロード!」の見出しの下,「喫茶ピア」の「まるごと生メロンシェイク」との名称の商品について,「濃厚なメロンをつめたーいシェイクで味わえます。 数量限定で丸ごと生メロンを使ったシェイクも!」の記載とともに,メロ ンの上部を切り取って蓋のように本体に立てかけ,本体にストローを2本差し込んだ商品の写真が掲載され,また,「たべりん王国」の「生メロンジュース」との名称の商品について,「生メロンをたっぷり使いまるごとメロンの味が楽しめます!」との記載があった(乙 にストローを2本差し込んだ商品の写真が掲載され,また,「たべりん王国」の「生メロンジュース」との名称の商品について,「生メロンをたっぷり使いまるごとメロンの味が楽しめます!」との記載があった(乙6)。 エ 「丸源飲料工業株式会社」のウェブサイト(平成27年4月23日当時のもの)に,商品「ハーダースマイクロピューレ ~和の果実~ ゆず」について,「“超微細化処理”により,通常の裏ごしでは加工が難しいゆずの果実まるごとをなめらかなピューレ状に仕上げました。」との記載があった(乙9)。 オ 「レーブドゥシェフ」のウェブサイト(平成27年9月4日当時のもの)に,「まるごとメロンアイス」の見出しの下,「静岡県産のマスクメロンをまるごと2個使用した,贅沢な一品です。」,「『フルーツをまるごと使って今までにないデザートを作りたい。』そんな発想から生まれたのがこの『まるごとメロンアイス』。」,「メロンの果汁と果肉とたっぷり閉じ込めたメロンアイスと濃厚バニラのリッチな味わいをお楽しみください。」,「メロンの果汁&果肉たっぷり使用しました!」との記載があり,内側の果肉部分をくり抜いたメロンの外皮部分を器に用い,その内部にメロンの果肉と果汁を加えたアイスクリームを充填したアイスクリーム商品の写真が掲載されていた(乙10)。 カ 「株式会社清光堂」のウェブサイト(平成27年9月4日当時のもの)に,「一福百果まるごとみかん大福」の見出しの下,「新鮮な愛媛みかんをまるごと大福にしました!」との記載があり,外皮を取り除いたミカンをそのまま白あんと大福生地で包んだ菓子の写真が掲載されていた(乙12)。 キ 「MapleHouse」のウェブサイト(平成27年9月4日当時のもの)に,「まるごといちじくロール」の見出しの下,「旬の美味しい で包んだ菓子の写真が掲載されていた(乙12)。 キ 「MapleHouse」のウェブサイト(平成27年9月4日当時のもの)に,「まるごといちじくロール」の見出しの下,「旬の美味しい いちじくだけをまるごと3つ包み込んだ贅沢なロールケーキ。」との記載があり,いちじくの果実をそのままスポンジケーキ生地で包んだ菓子の写真が掲載されていた(乙13)。 ク 「千曲製菓有限会社」のウェブサイト(平成27年9月4日当時のもの)に,「まるごとリンゴパイ」の見出しの下,「その名前の通り,『ふじ』林檎をまるごと1ケ蜜漬けしたものの中心にカステラを入れ,香り豊かなパイ生地で真心こめて1個1個手包みで包み込み,じっくりと時間をかけて焼き上げたリンゴパイです。」との記載があった(乙14)。 ケ 「伊豆天城湯ヶ島温泉落合楼村上」のウェブサイト(平成27年8月12日当時のもの)に,「特殊な果汁絞り器により出来る限り酸化を抑えた超贅沢にまるごと1 個フレッシュ『完熟マスクメロン』ジュース(天使音メロン 1個使用)」の記載とともに,皮を一部くりぬき,その穴にストローを差し込んだメロンの写真が掲載されていた(乙16)。 コ 「ぐるなび目利きシリーズ」のウェブサイト(平成27年6月5日当時のもの)に,「超贅沢!メロンをそのまま器にしたかき氷を大阪梅田で発見!」の見出しの下,「アンデスメロンをまるごと使用し,さらにくり抜いたメロンをそのまま器にした超贅沢なかき氷」,「黄金比蜜のかき氷まるごとメロン!」,「アンデスメロンを1/2個使用しています。メロンを半分にカットして中をくり抜いて,そのまま器にした何とも贅沢な仕上がり」,「メロンシロップに加えてメロン果肉の甘味も堪能できて,本当にまるごとメロンという商品名に偽りなしといった感じです。」との記載が にカットして中をくり抜いて,そのまま器にした何とも贅沢な仕上がり」,「メロンシロップに加えてメロン果肉の甘味も堪能できて,本当にまるごとメロンという商品名に偽りなしといった感じです。」との記載があり,これに沿う形態のかき氷商品の写真が掲載されていた(乙17)。 サ 「exciteニュース」のウェブサイト(平成27年7月30日当時のもの)に,「メロンをまるごと使ったかき氷『スペシャル生メロン』」の見出しの下,「2015年新作メニューはメロンを使った『スペシャル 生メロン』。メロンの果肉をしぼったシロップがかかっている。また,器の代わりにメロンを半玉まるまる使用しており,中には果肉も入っている。」との記載があった(乙18)。 シ 「福島民報」のウェブサイト(平成24年6月28日当時のもの)において,「まるごとメロンそよか(福島市)」の見出しの下,「5月にオープンしたばかりの菓子店。・・・夏のお薦めは『まるごとメロン』。メロンを器に見立てぜいたくに使い,中に重ねたクリームとスポンジが入っている。」との記載があった(乙19)。 ス 「女子SPA!(J・SPA!)」のウェブサイト(平成25年7月26日当時のもの)に,「驚き!本物のパイナップルが丸ごとアイスに」の見出しの下,「京都レマンの『まるごと果実シャーベット』。ミニパインをくり抜き,中にパインシャーベットを詰めた商品です。」,「ジャジャジャーン。まるごと果実シャーベット登場!パイナップルの皮からシャーベットが盛り上がり,その上にパインの葉の部分(蓋)が貼り付いています。」との記載があった(乙20)。 セ 「JOGIN」のウェブサイト(平成25年10月当時のもの)に,「世界最高峰のパティシエ&ショコラティエ-スイーツウィークス-」の見出しの下,「『フルーツ・J』 静岡県産 があった(乙20)。 セ 「JOGIN」のウェブサイト(平成25年10月当時のもの)に,「世界最高峰のパティシエ&ショコラティエ-スイーツウィークス-」の見出しの下,「『フルーツ・J』 静岡県産クラウンメロンを1個まるごと!器にしてフルーツやゼリーをふんだんに。最後はカットして食べられるのも贅沢です。」との記載があり,内側の果肉部分をくり抜いたメロンの外皮を器に用い,その内部に各種果物やゼリーを充填した「静岡県産クラウンメロンポット」の写真が掲載されていた(乙21)。 ソ 「自由が丘スイーツフォレスト」のウェブサイト内の「自由が丘スイーツフォレストニュース May.2015」に,「『丸ごとメロンの杏仁豆腐』」の見出しの下,「メロンを丸ごと半分使用したまさにメロンづくしのプレミアムな杏仁豆腐」及び「器のメロンの果肉もご一緒にお召し上 がり下さい。」との記載があり,半玉にしたメロンの内側をくり抜き,杏仁豆腐やメロン果肉入り寒天ゼリーを充填した商品の写真が掲載されていた(乙22)。 タ 「茨城朝日」のウェブサイト(平成26年6月18日掲載のもの)に,「イチ押し!今,オススメはコレ」の見出しの下,「季節の果物を丸ごと味わえる『まるごとフルーツケーキ』」,「果実の皮を器として使い,その内側にスポンジケーキを敷いてカスタードと生クリームをのせ,山盛りの果肉を飾り付けていく。」,「『まるごとマンゴー』は8月中旬頃まで販売。同時期に『まるごとモモ』,7月からは『まるごとスイカ』も登場する。」との記載があった(乙25)。 (4) 前記(3)に認定した事実によれば,本件審決日当時,果実を利用した飲料や菓子等の取引分野において,「まるごと」の語の前又は後に果実を表す語を結合した場合,あるいは「まるごと」の語を果実を形容する語として用いた場 定した事実によれば,本件審決日当時,果実を利用した飲料や菓子等の取引分野において,「まるごと」の語の前又は後に果実を表す語を結合した場合,あるいは「まるごと」の語を果実を形容する語として用いた場合には,「まるごと」の語は,当該果実の果肉や果汁が残さず用いられていることや,当該果実がその形状のまま用いられていること(当該果実が切り分けられたりすることなく用いられる場合のほか,その外皮部分が容器等として用いられる場合を含む。)を表す語として,一般に理解されていたことが認められる。 そして,本願指定商品である「メロンを用いたクリームソーダ」の取引者,需要者には,かかる飲食物の提供者である飲食店や,その提供を受ける一般消費者等が含まれると考えられるところ,前記⑵のような本願商標を構成する「メロン」,「まるごと」及び「クリームソーダ」の各語の意義に加え,「まるごと」の語が果実を表す語と結合した場合や当該果実を形容する語として用いられた場合の,上記のとおりの一般的な理解の内容に照らすと,本願商標を構成する「メロンまるごとクリームソーダ」の語は,本件審決日当時,かかる取引者,需要者によって,「メロンの果肉や果汁が残さず用いら れたアイスクリームソーダ」や「メロンの外皮を容器としてそのまま用いたアイスクリームソーダ」を意味するものとして,一般に認識されるものであったと認められる。 そうすると,本願商標は,本件審決日当時,本願指定商品である「メロンを用いたクリームソーダ」に使用されたときは,当該「メロンを用いたクリームソーダ」が「メロンの果肉や果汁が残さず用いられたアイスクリームソーダ」や「メロンの外皮を容器としてそのまま用いたアイスクリームソーダ」であるという,本願指定商品の品質を表示するものとして,取引者,需要者によって一般 果肉や果汁が残さず用いられたアイスクリームソーダ」や「メロンの外皮を容器としてそのまま用いたアイスクリームソーダ」であるという,本願指定商品の品質を表示するものとして,取引者,需要者によって一般に認識されるものであり,かつ,取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するものであったと認められるものであるから,特定人によるその独占使用を認めるのは公益上適当でないとともに,自他商品識別力を欠くものというべきである。 加えて,本願商標は,「メロンまるごとクリームソーダ」の文字を肉太でやや縦長のポップ調の書体で表してなるものであるが,この書体自体は既存のものであるし,文字の太さや縦長の形状であることについても,それ自体はありふれたものの域を出るものではないから,「メロンまるごとクリームソーダ」の文字を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであって,特別に自他商品識別力を有するような特殊な構成を有しているとも認められない。 したがって,本願商標は,商標法3条1項3号に該当するものと認められる。 2 原告の主張について原告は,本願商標が自他商品識別力を有すると主張し,その理由として,①本願商標が外観等において特異であること,②本願商標から特段の観念は生じないこと,③他の商標登録例と対比しても,本願商標が自他商品識別力を有すること,④本願商標につき,品質の表示としての使用の事実が存在しないこと, ⑤本件審決による観察手法に誤りがあること,を指摘する。 しかしながら,これらの原告の主張は,次のとおり,いずれも採用することができない。 (1) ①について原告は,本願商標の称呼が「メロンマルゴトクリームソーダ」であること,本願商標の外観が,平仮名文字の前後に片仮名文字が配されており,これらの も採用することができない。 (1) ①について原告は,本願商標の称呼が「メロンマルゴトクリームソーダ」であること,本願商標の外観が,平仮名文字の前後に片仮名文字が配されており,これらの文字はデザイン化され,文字間のスペースが極めて少ないことなどから,本願商標が外観等において特異であると主張する。 しかしながら,本願商標は,「メロン」,「まるごと」及び「クリームソーダ」という,それぞれとしては極めてありふれた単語を,本願指定商品である「メロンを用いたクリームソーダ」を表す語としてはごく自然な順序で組み合わせたものであるから,その称呼が特異であるとは到底いえない。 また,本願商標の書体が既存のものであること,文字の太さや縦長の形状それ自体はありふれたものの域を出るものではなく,本願商標の外観が,これを本願指定商品に用いた場合に自他商品の識別標識としての機能を発揮するに足りる程度に特異であるということはできないことは,前記1⑷において説示したとおりである。 (2) ②についてア原告は,本願商標において,「まるごと」がその前後の「メロン」あるいは「クリームソーダ」のいずれを修飾しているのか特定できないと主張する。 しかしながら,「まるごと」の語は,一般的には動詞や形容詞等を修飾する副詞として,例えば「~(名詞)を『まるごと』…する(動詞)」との語順で用いられ,一見形容詞的に用いられる場合であっても,文脈に照らして修飾されるべき動詞や形容詞等を適宜補って理解されるものというべきであり,実際にも,例えば「完熟りんごまるごとジュース」(前記1 (3)イ)といった用法(「完熟りんごをまるごと使用したジュース」との意味合いと解される。)がごく一般的に用いられていることが認められる。 これによれば,本願商標は「 ュース」(前記1 (3)イ)といった用法(「完熟りんごをまるごと使用したジュース」との意味合いと解される。)がごく一般的に用いられていることが認められる。 これによれば,本願商標は「メロンをまるごと使用したクリームソーダ」を表すものとしてごく自然に理解されるというべきである。 これに対し,本願商標を構成する語を「メロン」の語と「まるごとクリームソーダ」の語とに分けて理解しようとすることは不自然であるし,「まるごとクリームソーダ」ではその意味合いが明らかではないことからしても,本願商標においてこのような理解をすることは,取引者,需要者の通常の理解とは異なるものというべきである。 イ原告は,「メロンまるごとクリームソーダ」の語について,切り分けないままのメロンがクリームソーダの容器になることはあり得ないし,切り分けていない丸ごとのメロンをクリームソーダに使用できないことは明らかであり,小粒ではない「まるごと」のメロンはクリームソーダと共存し得ず,「メロンをまるごと使用したクリームソーダ」と,本願商標の構成にない「まるごと使用した」ことを敢えて入れて観念を特定することは妥当ではないなどとして,本願商標に接する取引者,需要者は,本願商標がどのような商品を表すのかを想定することができないなどと主張する。 しかしながら,本願商標を構成する語が「メロンの果肉や果汁が残さず用いられたアイスクリームソーダ」や「メロンの外皮を容器としてそのまま用いたアイスクリームソーダ」を意味するものとして,一般に認識されるものであったと認められるのは,前記1(4)のとおりであり,本願商標に接する取引者,需要者にとっては,本願商標がそのような商品を表すことを極めて容易に想定することができるというべきである。 この点,「まるごと」の語に, は,前記1(4)のとおりであり,本願商標に接する取引者,需要者にとっては,本願商標がそのような商品を表すことを極めて容易に想定することができるというべきである。 この点,「まるごと」の語に,原告が指摘する「切り分けないままの」との意味があることは,前記1(2)のとおりである。しかしながら,「まるごと」の語の前又は後に果実を表す語を結合した語,あるいは「まるご と」の語を果実を形容する語として用いた場合には,「まるごと」の語は,必ずしも文字どおりの「切り分けない」ことを指すとは限らないことは,同(3)及び(4)のとおりである。そして,「まるごと」の語が,「メロン」の語及び「クリームソーダ」の語と結合された場合には,一般的に想定されるメロンの大きさに照らし,これが切り分けられないままにクリームソーダ内に含まれているような形態の飲食物を想定することは困難であることからしても,「まるごと」の語はそのような意味合いで理解されるものではなく,むしろ「メロンの果肉や果汁が残さず用いられている」,あるいは「メロンの外皮が容器としてそのまま用いられている」との意味合いで理解されるというべきである。 なお,本願商標の意味を理解するに当たり,副詞としての「まるごと」の語の用法に照らして,「まるごと使用した」と補った上,「メロンをまるごと使用したクリームソーダ」と理解することがごく自然であることは,前記アのとおりである。 ウ原告は,本件審決が果実名と「まるごと」の語を組み合わせて用いられているとして挙げる例は,いずれも,本願商標とは,語順等の構成や,用いられている果実の大きさ,食する部分,それに伴う提供形態等が異なるから,これらと同列に本願商標の自他商品識別力を判断することはできないと主張する。 しかしながら,原告が上記のとお 構成や,用いられている果実の大きさ,食する部分,それに伴う提供形態等が異なるから,これらと同列に本願商標の自他商品識別力を判断することはできないと主張する。 しかしながら,原告が上記のとおり指摘する果実名と「まるごと」の語の組合せの順序や,かかる組合せに用いられる果実名の種類,その提供形態等の事情を踏まえても,前記1(3)において認定した「まるごと」の語の用法の実情に照らして,「まるごと」の語の前又は後に果実を表す語を結合した語,あるいは「まるごと」の語を果実を形容する語として用いた場合に,「まるごと」の語が,当該果実の果肉や果汁が残さず用いられていることや,当該果実がその形状のまま用いられていることを表す語とし て一般に理解されていることは,否定されないというべきである。 (3) ③について原告は,「まるごと」,「そのまま大豆」,「そのまんまうこん」,「まるごと長命草青汁」などの登録商標の存在に照らせば,本件審決の判断は「審査の統一性」の観点を逸脱した不当な判断であり,むしろ本願商標は,単独でも自他商品識別力がある「まるごと」の語の前に「メロン」,後ろに「クリームソーダ」がそれぞれ付記され,自他商品識別力の程度が増幅されていると主張する。 しかしながら,商標の商標登録の可否は,商標の構成,指定商品又は指定役務,取引の実情等を踏まえて,当該商標毎に個別に判断されるものであり,原告が指摘するような商標登録例があるからといって,そのことから直ちにそれらの商標とは構成や指定商品の異なる本願商標が,取引者,需要者によって,「メロンの果肉や果汁が残さず用いられたアイスクリームソーダ」や「メロンの外皮を容器としてそのまま用いたアイスクリームソーダ」を意味する語として,一般に認識されるものであったことを否定することは て,「メロンの果肉や果汁が残さず用いられたアイスクリームソーダ」や「メロンの外皮を容器としてそのまま用いたアイスクリームソーダ」を意味する語として,一般に認識されるものであったことを否定することはできない。 (4) ④について原告は,クリームソーダを取り扱う業界において,取引者,需要者がクリームソーダのことを「メロンまるごとクリームソーダ」と称している事実や,「メロンまるごとクリームソーダ」の文字がクリームソーダの品質を表示するものとして取引上一般に使用されている事実は発見できず,さらに,本願指定商品の取引者,需要者が,「メロンまるごとクリームソーダ」の文字を商品の品質,材料を表示したものと認識するというべき実情もないから,本願商標は自他商品の識別標識としての機能を果たし得ると主張する。 しかしながら,前記1(4)で説示したとおり,本願商標は,本件審決日当時,本願指定商品に使用されたときは,「メロンの果肉や果汁が残さず用い られたアイスクリームソーダ」や「メロンの外皮を容器としてそのまま用いたアイスクリームソーダ」であるという本願指定商品の品質を表示するものとして,取引者,需要者によって一般に認識されるものであり,かつ,取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するものであったものと認められるから,特定人によるその独占使用を認めるのは公益上適当でないとともに,自他商品識別力を欠くものというべきであるのであって,本願商標が現にクリームソーダあるいはその品質を表示するものとして取引上一般に使用されているかどうかや,本願指定商品の取引者,需要者が,現実に本願商標を商品の品質等を表示したものと認識している実情があるかどうかは,上記認定判断を直ちに左右するものではない。 (5) ⑤について原告は,本願商標 願指定商品の取引者,需要者が,現実に本願商標を商品の品質等を表示したものと認識している実情があるかどうかは,上記認定判断を直ちに左右するものではない。 (5) ⑤について原告は,本願商標が自他商品識別力を有するか否かの判断に当たっては,本願商標の全体を観察すべきところ,本件審決は,本願商標について,「メロン」と「まるごと」と「クリームソーダ」に分離して観察し,自他商品識別力を有しないと判断した点で,観察の手法を誤っていると主張する。 しかしながら,前記1(4)のとおり,本願商標は,これを構成する「メロン」,「まるごと」及び「クリームソーダ」の各語の意味やその一般的な用法の実情等に照らして,本願指定商品との関係においては,その構成全体をもって商品の品質を表示したものと理解されるのであり,これと同様の観察手法に基づく本件審決の判断に,誤りはない。 3 結論以上のとおりであり,本願商標は,本件審決日の当時において,本願指定商品との関係で商標法3条1項3号に該当する商標であったと認められるから,これと同旨の本件審決の判断に誤りはなく,原告の主張する取消事由は理由がない。 したがって,原告の請求は理由がないからこれを棄却することとし,主文の とおり判決する。 知的財産高等裁判所第3部 裁判長裁判官鶴岡稔彦 裁判官田中正哉 裁判官神谷厚毅 厚毅

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