主文 1 原告の本件訴えを却下する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 第1 請求別紙「請求の趣旨」記載のとおり第2 事案の概要 1 原告の主張原告の主張は,要するに,原告が収監されている岐阜刑務所においては,職員がネームプレートを着用しておらず,原告が職員の氏名を尋ねても回答しないため,何らかの事件が起きてもその人物を特定することができず,告訴等に支障があるから,ネームプレートの着用を「行政事件訴訟法第5条民衆訴訟に基づいて」(当初の訴状においては「機関訴訟」としていたが,訴状の補正後は「民衆訴訟」としている。)請求しているものである。 2 被告の主張(1) 民衆訴訟は,法律が特に定めた場合において,法律に定める者に限り,提起することができる(行政事件訴訟法第42条)ものであるところ,原告の請求については,このような法的根拠が全くない。 (2) 原告の請求が被告に対する義務付け訴訟であると解しても,刑務所職員にネームプレートを着用させるか否かは被告の裁量に委ねられており,法律上覊束され行政庁に裁量の余地が全く残されていない場合ではないから,本件訴えは不適法である。 第3 判断 1 民衆訴訟について原告は,当初の訴状においては本件訴えを「機関訴訟」としていたが,訴状の補正後は「民衆訴訟」としている。 民衆訴訟は,法律が特に定めた場合において,法律に定める者に限り,提起することができるものである(行政事件訴訟法第42条)。本件の請求については,原告がこのような請求を民衆訴訟として提起することができるものと定めた法的根拠が全くない。したがって,原告の本件訴えは,不適法である。 2 義務付け訴訟について原告の請求は,被告がその権限に基づ このような請求を民衆訴訟として提起することができるものと定めた法的根拠が全くない。したがって,原告の本件訴えは,不適法である。 2 義務付け訴訟について原告の請求は,被告がその権限に基づき,刑務所職員にネームプレートを着用させるべきことを義務付ける義務付け訴訟としての請求と解する余地がある。 しかし,刑務所長が刑務所職員にネームプレートを着用させることについては,被告の裁量に委ねられており,行政庁に第一次的判断権があると解される。また,法律上覊束され行政庁に裁量の余地が全く残されていない場合ではないから,義務付け訴訟が例外的に許容される要件があるとは認められない。したがって,原告の本件訴えを義務付け訴訟と解したとしても,不適法である。 3 よって,原告の本件訴えは不適法であるから却下し,訴訟費用の負担につき民事訴訟法第61条を適用して,主文のとおり判決する。 岐阜地方裁判所民事第2部裁判官古閑裕二※ 「別紙」は掲載省略
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