令和5(行ウ)210 再発防止処分取消請求事件

裁判年月日・裁判所
令和6年12月17日 東京地方裁判所
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判決文本文51,392 文字)

- 1 -令和6年12月17日判決言渡令和5年(行ウ)第210号再発防止処分取消請求事件主文 1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用のうち補助参加によって生じた費用は原告 補助参加申出人の負担とし、その余は原告の負担とする。 事実 及び理由第1 請求被告は、原告に対し、100万円及びこれに対する令和5年3月21日から 支払済みまで年3パーセントの割合による金員を支払え。 第2 事案の概要公安審査委員会(以下「公安審」という。)は、令和5年3月13日付けで、無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律(以下「団体規制法」という。)5条1項に基づく観察に付する処分及び同条4項に基づくその期間の 更新をする決定を受けた、「A1ことA2を教祖・創始者とするオウム真理教の教義を広め、これを実現することを目的とし、同人が主宰し、同人及び同教義に従う者によって構成される団体」(以下「本団体」という。)と同一性を有する、「Aleph」の名称を用いる団体について、団体規制法8条1項柱書き後段並びに同条2項2号及び5号に基づき、別紙1-1処分目録記載の再発 防止処分(以下「本件処分」という。)をした。 本件は、原告が、被告に対し、本件処分が国家賠償法(以下「国賠法」という。)1条1項の適用上違法であるなどと主張して、同項に基づく損害賠償請求をする事案である。 1 関係法令の定め等 本件に関係する法令の定めは、別紙2のとおりであり、団体規制法所定の観 - 2 -察処分及び再発防止処分の概要等は、次のとおりである。 ⑴ 観察処分及び再発防止処分の概要団体規制法は、過去に役職員又は構成員が当該団体の活動として無差別大量殺人行為を行った団体が、現在も無差別大量殺人行為の実 止処分の概要等は、次のとおりである。 ⑴ 観察処分及び再発防止処分の概要団体規制法は、過去に役職員又は構成員が当該団体の活動として無差別大量殺人行為を行った団体が、現在も無差別大量殺人行為の実行に関連性を有する危険な要素を保持していると認められる場合に、当該団体に対し、その 活動状況を継続的に明らかにするための処分として観察処分(団体規制法5条)を、無差別大量殺人行為の再発を防止するための処分として再発防止処分(団体規制法8条)をそれぞれ規定している。 これらの規制措置は、公安調査庁長官が公安審に対して処分の請求を行い、公安審において請求の対象となった団体側からの意見聴取を行った上で決定 される(団体規制法12条ないし25条)。 ⑵ 報告義務の意義及び内容観察処分を受ける団体(及びその期間更新決定を受ける団体)は、過去に無差別大量殺人行為を行い、現在もなお、その属性として無差別大量殺人行為の実行に関連性を有する危険な要素を保持している団体であって、その活 動状況を継続して明らかにする必要があると認められる。そこで、団体の活動を支える主要な要素である人的・物的・資金的要素や団体の活動に関する事項及び団体の属性としての危険な要素と関係のある事項として公安審が特に必要と認める事項を報告させる必要があるため、当該団体には、これらについて報告義務を課すこととしている。 そして、当該団体の活動状況の変化を早期かつ継続的に把握する必要性と当該団体の負担を考慮し、団体規制法は、四半期である3か月ごとに報告義務を課している。(団体規制法5条3項、5項)⑶ 再発防止処分の意義及び内容団体規制法8条1項柱書き前段は、過去に無差別大量殺人行為を行い、現 在も無差別大量殺人行為の実行に関連性を有する危険な要素を保 (団体規制法5条3項、5項)⑶ 再発防止処分の意義及び内容団体規制法8条1項柱書き前段は、過去に無差別大量殺人行為を行い、現 在も無差別大量殺人行為の実行に関連性を有する危険な要素を保持している - 3 -団体について、無差別大量殺人行為の発生を防止する観点から、かかる危険な要素の質的・量的増大が疑われるためこれを防止する必要があると認められる場合に、一定期間、当該団体の一定の活動を禁止又は制限することができることとしたものである。これに対し、同項柱書き後段は、観察処分を受けた団体が、不報告又は立入検査妨害等を行い、当該団体の属性として無差 別大量殺人行為の実行に関連性を有する危険な要素の質的・量的程度について正確な把握が困難であると認められる場合にも、団体側の行為によってそのような事態に陥っていることに鑑み、無差別大量殺人行為の発生を防止する観点から、同項柱書き前段と同様の禁止又は制限をすることができることとしたものである。 団体の属性やその活動が、役職員、構成員等の人的要素、土地、建物等の物的要素、資産等の資金的要素に支えられていることを踏まえ、団体規制法8条1項の要件を満たす団体については、当該団体が保持している危険な要素の質的・量的な増大の防止を図り、あるいは、かかる危険な要素の程度の把握を確実ならしめる必要があるため、同条2項は、当該団体が所有又は管 理する土地又は建物(専ら居住の用に供しているものを除く。)の全部又は一部の使用禁止(同項2号)、金品等の贈与を受けることの禁止又は制限(同項5号)等を再発防止処分の内容としたものである。 2 前提事実以下の事実は、当事者の間に争いがなく若しくは当裁判所に顕著であり、又 は各項掲記の証拠及び弁論の全趣旨から容易に認めることがで 5号)等を再発防止処分の内容としたものである。 2 前提事実以下の事実は、当事者の間に争いがなく若しくは当裁判所に顕著であり、又 は各項掲記の証拠及び弁論の全趣旨から容易に認めることができる。 ⑴ 原告(甲1~8、31、乙8)原告は、「オウム真理教」の名称を用いて活動していた本団体が、4度の名称変更を経る等して現在に至った団体である。 なお、原告は、本件処分時の名称は「Aleph」であったが、令和6年 1月15日に現在の名称に変更した。 - 4 -⑵ 本団体に対する観察処分及びその期間更新決定等(甲1~8、乙8)ア公安審は、平成12年1月28日、団体規制法5条1項に基づき、本団体を、3年間、公安調査庁長官の観察に付する旨の決定(以下「本件観察処分」という。)をし、以後、平成15年1月23日から平成30年1月22日までの間、6回にわたり、同条4項に基づき、その期間を3年とし て、本件観察処分に係る期間更新決定をした。 イ公安審は、令和3年1月6日付けで、本団体について、団体規制法5条4項に基づき、その期間を3年として、本件観察処分に係る7回目の期間更新決定(以下「第7回期間更新決定」という。)をした。原告は、本団体と同一性を有することから、第7回期間更新決定の対象となっていた。 ウ第7回期間更新決定を受けた原告は、団体規制法5条5項、3項に基づき、公安調査庁長官に対し、3か月ごとに、同項各号に規定された事項(以下「要報告事項」という。)を報告しなければならない(以下、この報告として提出される報告書を「「報告書」」という。)。 具体的には、①当該各期間の末日における当該団体の役職員の氏名、住 所及び役職名並びに構成員の氏名及び住所(同項1号)、②当該各期間の末日における当該団 る報告書を「「報告書」」という。)。 具体的には、①当該各期間の末日における当該団体の役職員の氏名、住 所及び役職名並びに構成員の氏名及び住所(同項1号)、②当該各期間の末日における当該団体の活動の用に供されている土地の所在、地積及び用途(同項2号)、③当該各期間の末日における当該団体の活動の用に供されている建物の所在、規模及び用途(同項3号)、④当該各期間の末日における当該団体の資産及び負債のうち政令で定めるもの(同項4号。これ について無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律施行令(以下「施行令」という。)2条では、「現金の現在額」(同条1号ハ)、「預貯金の種類、金融機関名、残高及び口座名義人の氏名又は名称」(同号ホ)等と規定されている。)、⑤当該各期間中における当該団体の活動に関する事項のうち政令で定めるもの(団体規制法5条3項5号。これについて 施行令3条では、「当該団体(その支部、分会その他の下部組織を含む。 - 5 -以下この号において同じ。)がした当該団体の活動に関する意思決定の内容」(同条1号)、「当該団体の機関誌紙の名称及び発行部数並びに編集人及び発行人の氏名」(同条2号)と規定されている。)、⑥公安審が特に必要と認める事項(団体規制法5条3項6号。公安審が第7回期間更新決定に際し「特に必要」と認めた事項は、㋐「被請求団体(本団体)の構 成員に関する出家信徒及び在家信徒の別並びに出家信徒の位階」、㋑「被請求団体(本団体)作成のインターネット上のホームページに係る接続業者名、契約名義人の氏名及び掲載の管理・運営責任者の氏名」、㋒「被請求団体(本団体)(その支部、分会その他の下部組織を含む。)の営む収益事業(いかなる名義をもってするかを問わず、実質的に被請求団体(本 団 人の氏名及び掲載の管理・運営責任者の氏名」、㋒「被請求団体(本団体)(その支部、分会その他の下部組織を含む。)の営む収益事業(いかなる名義をもってするかを問わず、実質的に被請求団体(本 団体)が経営しているものをいう。)の種類及び概要、事業所の名称及びその所在地、当該事業の責任者及び従事する構成員の氏名並びに各事業に関する会計帳簿を備え置いている場所(その会計帳簿が電磁的記録で作成されている場合には、当該電磁的記録の保存媒体の保管場所)」(以下「団体の営む収益事業の種類及び概要等」という。)である。)のほか、当該 団体の役職員及び構成員の氏名につき、特別の呼称がある場合には、これを併記することとされている(無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律施行規則6条、別紙様式第3号)。 エ原告は、各期間更新決定後の更新期間中、3か月ごとに、前年11月1日から当年1月末日までの期間の分を2月15日までに、同月1日から4 月末日までの期間の分を5月15日までに、同月1日から7月末日までの期間の分を8月15日までに、同月1日から10月末日までの期間の分を11月15日までに、それぞれ要報告事項を報告しなければならない。 ⑶ 本件処分に至る経緯等ア令和3年10月25日付け再発防止処分請求等 (ア) 原告は、かねてから未成年構成員(20歳未満の構成員をいう。以下 - 6 -同じ。)等の事項を報告していなかったところ、令和2年以降、「A3」(原告が称する収益部門)以外の、10の収益事業(「A4」、「A5」、「A6」、「A7」、「A8」、「A9」、「A10」、「A11」、「A12」及び「A13」の行う各事業。以下、このうち「A13」の行う事業を除く各事業を併せて「本件収益事業」という。)の種類及び A6」、「A7」、「A8」、「A9」、「A10」、「A11」、「A12」及び「A13」の行う各事業。以下、このうち「A13」の行う事業を除く各事業を併せて「本件収益事業」という。)の種類及び 概要等に関する事項も報告しなくなった(乙11)。 (イ) 公安調査庁長官は、原告による令和3年5月15日及び同年8月15日を提出期限とする「報告書」の不提出により、無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度の把握が困難になったとして、同年10月25日付けで、公安審に対し、原告について、再発防止処分の請求(以下「令和3 年請求」という。)をしたが、原告による「報告書」の提出を受け、令和3年請求を撤回した(乙11、24)。 イ本件処分の請求(ア) 公安調査庁長官は、原告が、令和4年2月14日付け「報告書」以降、4回にわたり「報告書」を提出した(以下、これらの「報告書」におい て報告の対象となる期間(令和3年11月1日から令和4年10月31日まで)を「本件報告対象期間」という。)ものの、いずれの報告書においても、①構成員、②活動の用に供されている土地及び建物、③団体の営む収益事業の種類及び概要等、④資産、⑤出家した構成員の位階について不報告に及んでおり、原告の無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の 程度を把握することが困難であると認められるとして、令和5年1月30日付けで、公安審に対し、原告について別紙1-1処分目録記載の再発防止処分(本件処分)をするよう求める旨の請求(以下「本件請求」という。)をした(乙2)。 (イ) 公安審は、本件請求を受けて、団体規制法16条の意見聴取(以下、 この意見聴取に係る期日を「意見聴取期日」という。)を令和5年2月 - 7 -27日に行うこととし、その意見聴取に係る団体規制法17条 求を受けて、団体規制法16条の意見聴取(以下、 この意見聴取に係る期日を「意見聴取期日」という。)を令和5年2月 - 7 -27日に行うこととし、その意見聴取に係る団体規制法17条1項の通知につき、同条2項に基づき、同月10日付けの官報で公示する方法で行うとともに、同条3項に基づき、同年1月31日、原告の代表者とされた者に対し、通知書を送付し、同通知書は同年2月1日に配達された。 公安審は、原告について、その役職員等が正当な理由なく上記意見聴取 期日に出頭せず、かつ、団体規制法20条3項に規定する陳述書及び証拠書類等を提出しなかったとして、団体規制法21条1項に基づき意見聴取を終結した。(甲9、13、14、乙1)ウ本件処分公安審は、令和5年3月13日付けで、原告が、前記イ(ア)のいずれの報 告書においても、次の①ないし⑤の各事項を報告しなかったなどとして、原告について別紙1-1処分目録記載の再発防止処分(本件処分)をし、団体規制法24条3項に基づき、同月20日付けの官報で公示した(甲9、乙1)。 ① 未成年構成員及び一部在家構成員の氏名及び住所 ② 滋賀県(住所省略)所在の原告管理下の施設(以下「A14施設」という。)、滋賀県(住所省略)所在の原告管理下の施設(以下「A15施設」という。)及び埼玉県(住所省略)所在のマンション(以下「A16施設」という。)のうち〇号室、〇号室、〇号室、〇号室、〇号室及び〇号室(以下、これら6室を併せて「〇号室等」という。)の所在、地積 (規模)及び用途③ 本件収益事業の種類及び概要等④ 5つの預貯金口座(A17銀行に開設された「A18」名義の通常貯金口座、A19銀行A20支店に開設された「A18」名義の普通預金口座、A21銀行A22支店に開設 本件収益事業の種類及び概要等④ 5つの預貯金口座(A17銀行に開設された「A18」名義の通常貯金口座、A19銀行A20支店に開設された「A18」名義の普通預金口座、A21銀行A22支店に開設された「A23」名義の普通預金口 座、A21銀行A24支店に開設された「A3 A18」名義の普通預 - 8 -金口座及びA19銀行A25支店に開設された「A3 A18」名義の普通預金口座。以下「本件5口座」という。)に係る預貯金の種類等並びに本件収益事業に係る資産⑤ 出家構成員の位階⑷ 本件訴えの経緯 ア原告は、令和5年5月22日、本件訴えを提起した。本件訴えに係る請求は、当初、本件処分の取消しを求めるものであった。 イ本件処分の期間は、令和5年9月20日までであったところ、原告は、同日が経過したことを受け、同年10月27日、行政事件訴訟法21条1項に基づき、前記アの取消訴訟の目的たる請求を国賠法1条1項に基づく 損害賠償請求に交換的に変更する申立てをし、当裁判所は、同年11月15日、これを許可する決定をした。 3 争点及び争点に関する当事者の主張本件の争点は、国賠法1条1項に基づく損害賠償請求権の存否であり、これに関する当事者の主張は、以下のとおりである。 (原告の主張)⑴ 本件処分が国賠法1条1項の適用上違法となることア団体規制法8条2項2号、9条1項及び同条2項2号が違憲であること団体規制法8条2項2号及び同条に規定する処分を受けている団体の役職員又は構成員等の禁止行為について規定する団体規制法9条1項及び 同条2項2号には、破壊活動防止法(以下「破防法」という。)8条1項ただし書のような規定がなく、団体規制法8条2項2号の処分を受けた団体の役職員又は構成員は、同処 する団体規制法9条1項及び 同条2項2号には、破壊活動防止法(以下「破防法」という。)8条1項ただし書のような規定がなく、団体規制法8条2項2号の処分を受けた団体の役職員又は構成員は、同処分の効力に関する訴訟に通常必要とされる行為(例えば、当該訴訟に提出する証拠を作成する目的で、同号の処分の対象となる土地又は建物に立ち入って、その現況や使用状況等を調査したり、 その結果を記録したりする行為など)や、当該団体の財産又は事務の整理 - 9 -に通常必要とされる行為(例えば、同号の処分の対象となる土地又は建物に立ち入って、日常的な保守管理をしたり、消防用設備等の機器点検等をしたりする行為など)をすることができない。また、本件処分によって使用禁止とされる場所には、原告の構成員の居住の用に供される場所から外出などの際に不可避的に通行しなければならない場所も含まれており、本 件処分により、このような通行すら禁止されている。さらに、原告の構成員が、公安調査庁の調査官らによる立入検査において、本件処分において使用禁止とされている場所に置かれたお布施箱を同調査官らによる検査に供する際、当該お布施箱に触れる前に「三礼」という礼拝をしたところ、同調査官らは、これが団体規制法9条違反に該当するとして採証活動を始 めたのであり、本件処分により、このような個人の宗教行為すらできなくなっているといえる。 したがって、上記各行為のような行為すら刑事罰をもって禁止できる団体規制法8条2項2号、9条1項及び同条2項2号は、過度に広範な規制をするものであり、原告の信教の自由(憲法20条1項)、結社の自由(憲 法21条1項)、生存権(憲法25条1項)、財産権(憲法29条1項)及び裁判を受ける権利(憲法32条)を侵害するといえ、違憲 するものであり、原告の信教の自由(憲法20条1項)、結社の自由(憲 法21条1項)、生存権(憲法25条1項)、財産権(憲法29条1項)及び裁判を受ける権利(憲法32条)を侵害するといえ、違憲・無効となるから、これに基づく本件処分も違法となる。 イ本件処分が団体規制法8条1項の要件を満たさないこと(その1・「報告がされ」ない場合(同項柱書き後段)に当たらないこと) 本件処分において、報告されていないとされている事項は、次のとおり、いずれも要報告事項ではないから、これらについて報告がされていないとしても、原告について、「報告がされ」ない場合(団体規制法8条1項柱書き後段)には当たらない。 (ア) 「構成員」 そもそも被告は、原告が報告していないとする「構成員」を個別に特 - 10 -定して立証しておらず、当該不報告を本件処分の理由とすることは、証拠に基づくことなく不利益処分を課すものであって、許されない。 また、「構成員」(団体規制法5条3項1号)とは、「団体」の定義(団体規制法4条2項)等に照らせば、原告を運営する社員や従業員、会員を指すというべきであり、会員総会の参加資格を有さない在家会員はこ れに当たらないから、在家会員の氏名及び住所は要報告事項となるものではない。 (イ) 「団体の活動の用に供されている土地」及び「建物」aA14施設及びA15施設についてA14施設及びA15施設は、単なる一軒家の住宅であり、原告の 活動の用に供されている土地建物ではない。原告の出家会員の一部がA14施設及びA15施設を住居としていたことはあるが、出家会員が自らの住居で修行をし、その住居に宗教に関する物品が備え置かれていたからといって、その住居が「団体の活動の用に供されている」ことになるもの 施設及びA15施設を住居としていたことはあるが、出家会員が自らの住居で修行をし、その住居に宗教に関する物品が備え置かれていたからといって、その住居が「団体の活動の用に供されている」ことになるものとはいえない。 bA16施設の〇号室等について原告は、従前、A16施設全10戸について、「A8」との間で、賃貸借契約を締結していたが、本件報告対象期間においては、〇号室以外の9戸(〇号室等を含む。)は解約済みであったから、〇号室等は原告の活動の用に供されている建物ではなかった。 (ウ) 「団体の営む収益事業の種類及び概要等」本件収益事業は、原告ではなく、当該事業ごとに個人や法人が営んでいる事業である。また、原告は、本件収益事業に係る各事業者に対して資本的その他の支配的な影響力を有しておらず、当該各事業者は原告から独立して経理・会計処理をしており、原告と当該各事業者との間には 委託契約等の契約関係も存在するから、本件収益事業は、実質的にも原 - 11 -告が経営する事業ではない。 したがって、本件収益事業は「団体の営む収益事業」に当たらない。 (エ) 「団体の資産」a 本件収益事業に係る現金額及び預貯金額等について前記(ウ)のとおり、本件収益事業は原告が営んでいる事業ではなく、 本件収益事業に係る現金及び預貯金等は原告の資産ではない。これは、公安審が、従前、本件収益事業が所有する資産について原告の要報告事項として扱っていなかったことからも裏付けられる。 b 本件5口座について施行令2条1号ホの「預貯金の種類、金融機関名、残高及び口座名 義人の氏名又は名称」は、「預貯金」とある以上、預貯金口座ではなく、預貯金債権を基準とすべきであり、団体規制法5条3項の規定する各期間の末日(以下「 貯金の種類、金融機関名、残高及び口座名 義人の氏名又は名称」は、「預貯金」とある以上、預貯金口座ではなく、預貯金債権を基準とすべきであり、団体規制法5条3項の規定する各期間の末日(以下「報告基準日」という。)において存在しないもの、すなわち、残高が零である預貯金口座は要報告事項に当たらないというべきである。 そして、原告は、本件5口座について、報告基準日において残高が零であったから「報告書」に記載しなかったものにすぎない(なお、本件5口座は、原告が資産として有する預貯金口座でもない。)。 (オ) 「出家信徒の位階」「位階」とは、位階令に基づく法律用語であり、国語的意味としては、 長く官職にあった者などに与えられる「栄典」の一種である。原告においては、これらの意味における「位階」を採用していないから、そもそも原告は「出家信徒の位階」を報告することができない。 仮に、原告において用いられている「ステージ」を「位階」として報告するものとすれば、原告の用いている「ステージ」には、A1ことA 2が弟子の状態を見極めた上で認定するもの、長老部の指導体制、A2 - 12 -6が主導する役員会の指導体制、合同会議の指導体制など、種々のものがあり、いずれの「ステージ」を真正なものと認めるかを宗教上決定することは不可能であるから、これを報告することも不可能である。そもそも「ステージ」の報告を求めることは、原告の宗教的側面に関する調査であるといえ、これを行うことは、憲法20条に違反し許されない。 さらに、仮に「位階」(「ステージ」)をA2が認定したものを意味するとした場合、A2が刑死した平成30年7月以降、上記意味での「位階」が変更されることはなく、それまでに提出していた「報告書」には、上記意味での「位 階」(「ステージ」)をA2が認定したものを意味するとした場合、A2が刑死した平成30年7月以降、上記意味での「位階」が変更されることはなく、それまでに提出していた「報告書」には、上記意味での「位階」は記載していたから、それ以降は「位階」を報告する必要はない。 ウ本件処分が団体規制法8条1項の要件を満たさないこと(その2・「当該団体の無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度を把握することが困難であると認められるとき」(同項柱書き後段)に当たらないこと)本件収益事業の各事業者は、令和5年2月27日、公安調査庁に対して、本件収益事業に係る報告書を提出し、同報告書は同月28日に送達されて おり、公安調査庁は、同報告書によって本件収益事業に係る要報告事項を把握している。また、公安調査庁は、原告や本件収益事業の各事業者に対する立入検査及び任意調査により、原告の資産や本件収益事業その他の要報告事項について、要報告事項以上の実態を把握している。 したがって、公安調査庁において、原告が無差別大量殺人行為に及ぶ危 険性の程度を把握できており、「危険性の程度を把握することが困難であると認められるとき」(団体規制法8条1項柱書き後段)に当たらないことは明らかである。 エ本件処分をすることが裁量権の範囲の逸脱又はその濫用に当たること公安審が本件処分をすることは、以下のとおり、必要最小限度の範囲を 超えており、その裁量権の範囲を逸脱し、又はその濫用をするものである。 - 13 -(ア) 土地・建物の使用禁止について本件収益事業のうちの道場関係事業に係る道場及びその附帯施設等においては、説法やイニシエーションなどの宗教的行為しか行っていない。 かかる宗教的行為は収益を目的としておらず、これにより資金的要素に係る危険 益事業のうちの道場関係事業に係る道場及びその附帯施設等においては、説法やイニシエーションなどの宗教的行為しか行っていない。 かかる宗教的行為は収益を目的としておらず、これにより資金的要素に係る危険な要素は増大しないから、上記の道場及びその附帯施設の使用 を禁止する必要はない。 仮に、上記宗教的行為が資金的要素に係る危険な要素の増大につながるとしても、上記の道場及びその附帯施設等の使用を全面的に禁止し、期間も団体規制法8条1項において許容される最長の期間とすることは、信仰の自由の侵害であり、原告に重大な損害を生じさせているから、必 要最小限度の処分とはいえない。少なくとも原告が金品等の贈与を受けることの禁止に加えてすべき処分ではない。 (イ) 受贈与の禁止について本件処分は、原告の資産の全体像や原告内部の資金の動きについて把握するために、原告が金品等の贈与を受けることを禁止する必要がある とするが、本件処分において未把握とされている資産は本件収益事業に係る各事業者の資産である。そのため、原告が布施等を受けることを禁止しても上記各事業者が経済活動を行うことは禁止されないから、原告が布施等を受けることを禁止したところで、原告の資産の把握にはつながらない。したがって、原告につき受贈与の禁止をする必要はない。 また、布施によって成り立っている原告について、受贈与の総額を規制するなどの「制限」ではなく、全面的な受贈与の「禁止」をし、しかも、期間も団体規制法8条1項において許容される最長の期間とすることは、必要最小限度の処分ではない。 オ本件処分に手続の違法があること 本件処分の手続における公安審の以下の対応により、原告は十分な防御 - 14 -権の行使をすることができず、手続保障を受けられなかっ ではない。 オ本件処分に手続の違法があること 本件処分の手続における公安審の以下の対応により、原告は十分な防御 - 14 -権の行使をすることができず、手続保障を受けられなかったから、本件処分には手続の違法がある。 (ア) 無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律の規定に基づく規制措置の手続等に関する規則(以下「手続規則」という。)7条の「意見を陳述した書面」(以下「陳述書」という。)及び「公安調査庁 の職員に対し質問しようとする事項を記載した書面」(以下「質問書」という。)の提出期限の延長並びに意見聴取期日の調整について原告は、令和5年2月2日、公安審に対し、陳述書及び質問書の提出期限の延長並びに意見聴取期日の調整をして欲しい旨を申し入れたにもかかわらず、公安審は、この申入れを全く聞き入れず、原告の防御権を 侵害した。 (イ) 証拠書類等の写しの交付について原告は、令和5年2月2日、公安審に対し、公安調査庁長官の提出に係る処分請求書及びこれに添付された全ての証拠書類等の写しを交付して欲しい旨を申し入れたにもかかわらず、公安審は、これらについて、 閲覧の機会の付与や一部の資料の貸与しかしなかった。これは、原告の手続保障を欠いた対応である。 (ウ) 書面による回答について原告は、正確なやり取りが記録に残るようにしたいため、令和5年2月7日、公安審に対し、原告の要望に対し回答するに当たっては、書面 で回答されたい旨を申し入れたにもかかわらず、公安審は、この申入れを全く聞き入れなかった。これは、原告の手続保障を欠いた対応である。 (エ) 原告と本団体の異同等に関する質問への回答について原告は、令和5年2月9日、同月14日、同月17日、同月21日及び同月24日、公安審に対し た。これは、原告の手続保障を欠いた対応である。 (エ) 原告と本団体の異同等に関する質問への回答について原告は、令和5年2月9日、同月14日、同月17日、同月21日及び同月24日、公安審に対し、繰り返し、原告と本件請求に係る団体と の異同や原告が公安審が実施する手続に適法に関与できるか否かなどの - 15 -質問をしたが、公安審はこれらに回答しなかった。上記の質問事項は、原告が防御権を行使するために重要な事項であり、原告の手続保障を欠いた対応である。 カ小括したがって、本件処分は、国賠法1条1項の適用上違法となる。 ⑵ 損害の発生及びその額本件処分により原告に生じた財産的損害及び精神的損害は各5000万円を下回ることはない。 ⑶ 小括よって、原告は、被告に対し、国賠法1条1項に基づく損害賠償請求とし て、前記⑵の損害の一部である100万円及びこれに対する令和5年3月21日(本件処分の効力発生日の翌日)から支払済みまで民法所定の年3パーセントの割合による遅延損害金の支払を求める。 (被告の主張)⑴ 本件処分が国賠法1条1項の適用上違法ではないこと ア団体規制法8条2項2号、9条1項及び同条2項2号が違憲でないこと団体規制法8条2項2号、9条1項及び同条2項2号により、原告が主張するような、団体規制法8条2項2号の処分の効力に関する訴訟の追行の準備行為や、消防用設備等の機器点検等をする行為などが禁止されるわけではなく、これをもって上記各規定が結社の自由や裁判を受ける権利な どを侵害するとする原告の主張は理由がない。 また、原告は、上記各規定につき、破防法8条ただし書のような規定がないことをもって過度に広範な規制である旨主張するが、同条においては、同条本文で「当該団体の 侵害するとする原告の主張は理由がない。 また、原告は、上記各規定につき、破防法8条ただし書のような規定がないことをもって過度に広範な規制である旨主張するが、同条においては、同条本文で「当該団体のためにするいかなる行為もしてはならない」という全面的禁止をしているため、同条ただし書のような規定を要するにすぎ ない。他方、団体規制法8条2項2号、9条1項及び同条2項2号は、「特 - 16 -定の土地又は建物(専ら居住の用に供しているものを除く。)の全部又は一部の使用を禁止する」、「団体の活動として」、「団体の用に供する目的で」等の要件により、目的に照らして必要な限度の行為を禁止しているから、そもそも破防法8条ただし書のような規定を要するものではない。したがって、原告の上記主張は理由がない。 イ本件処分が団体規制法8条1項の要件を満たすこと(その1・「報告がされ」ない場合(同項柱書き後段)に当たること)原告は、次のとおりいずれも要報告事項に当たる事項について、報告しなかったから、「報告がされ」ない場合(団体規制法8条1項柱書き後段)には当たる。 (ア) 「構成員」「構成員」とは、特定の共同目的を達成するための多数人の継続的結合体への加入者を指し、当該団体への明示的な加入行為があればそれによるが、そのようなものがない場合でも、当該団体から加入者として認知されていればそれで足りるから、在家構成員も「構成員」に含まれる。 令和4年中に、原告の施設に未成年者(20歳未満の者をいう。以下同じ。)が出入りしていることが確認されたこと、原告の施設にあった在家構成員とみられる者の氏名等の名簿データに未成年者が含まれており、当該未成年者の一部が施設に出入りしていたことも確認されたこと、原告自身も第7回期間更新 ことが確認されたこと、原告の施設にあった在家構成員とみられる者の氏名等の名簿データに未成年者が含まれており、当該未成年者の一部が施設に出入りしていたことも確認されたこと、原告自身も第7回期間更新決定の取消しを求める訴訟(当庁令和3年(行 ウ)第259号)において原告には未成年構成員が存在することを認めていることからすれば、原告には本件報告対象期間中に未成年構成員がいたといえる。 (イ) 「団体の活動の用に供されている土地」及び「建物」aA14施設及びA15施設について A14施設は、その土地及び建物につき、原告の出家構成員が所有 - 17 -名義人となっており、A15施設は、その土地について出家構成員を地上権者とする地上権設定契約が締結されているところ、原告においては、いわゆる「不所有の戒律」によって、出家構成員による資産保有は認められておらず、その全てを原告に布施することとされていること、令和3年4月及び令和4年4月に実施されたA14施設に対す る立入検査において、A2の写真、法具及び生活用品などが確認され、同月に実施されたA15施設に対する立入検査において、法具及び生活用品などが確認されていること、「報告書」に記載された出家構成員の一覧の中に、A14施設又はA15施設の所在地を住所とする出家構成員がいること、原告が出家構成員を施設に集団居住させながら修 行を行わせていることなどからすれば、A14施設及びA15施設はいずれも出家構成員の修行の場として、原告の意思決定に基づいてその活動を行う場所として用いられているといえるから、原告の活動の用に供されている土地及び建物に当たる。 bA16施設の〇号室等について A16施設の全10室(〇号室等を含む。)について、後記(ウ)のとおり て用いられているといえるから、原告の活動の用に供されている土地及び建物に当たる。 bA16施設の〇号室等について A16施設の全10室(〇号室等を含む。)について、後記(ウ)のとおり、原告が営む本件収益事業の一つである「A8」が所有名義人となっており、かつ、同社が、原告に対し、全10室を一括して「事務所、住居、倉庫」として賃貸する旨の賃貸借契約書が作成されていること、同契約書に「事務所」として賃貸する旨記載されているとおり、 令和4年6月に実施されたA16施設に対する立入検査の際、A16施設にあったパソコン内に原告の出納記録データが保存されていたこと、A16施設が全体として原告の経理関係などをつかさどる事務所等としての機能を有していることなどからすれば、原告の意思決定に基づいてその活動を行う場所として用いられているといえるから、〇 号室等も、原告の活動の用に供されている建物に当たる。 - 18 -(ウ) 「団体の営む収益事業の種類及び概要等」本件収益事業の出資者等がいずれも出家構成員であり、原告においては、出家構成員による資産所有は禁じられていること、本件収益事業の従業員がいずれも出家構成員であること、本件収益事業の本店所在地が原告の施設であること、本件収益事業の事業内容が在家構成員への指導 や物品販売等であること、原告の経理担当である出家構成員が本件収益事業の従業員を兼ねていること、従業員の他の収益事業への転属及びこれに伴う転居が原告の指示に基づくことなどからすれば、本件収益事業は原告が営む収益事業であるといえる。 (エ) 「団体の資産」 a 本件収益事業に係る現金額及び預貯金額等について前記(ウ)のとおり、本件収益事業は原告が営むものであるから、本件収益事業に係る現金及び 事業であるといえる。 (エ) 「団体の資産」 a 本件収益事業に係る現金額及び預貯金額等について前記(ウ)のとおり、本件収益事業は原告が営むものであるから、本件収益事業に係る現金及び預貯金等も「団体の資産」として要報告事項となる。 b 本件5口座について 少なくとも本件5口座に係る預貯金については、令和4年12月に実施されたA16施設に対する立入検査において、〇号室所在のキャビネット内に、本件5口座に係るキャッシュカード及び通帳がまとめて保管されているのが確認されたこと、通帳の記載を確認したところ、本件5口座についていずれも、本件報告対象期間中に継続して入出金 があることが認められたこと、同年6月に実施されたA16施設に対する立入検査においても、本件5口座に係る出納記録が確認され、これらにも本件報告対象期間中の入出金履歴が記録されていたことなどからすれば、本件報告対象期間中も、本件5口座に係る預貯金は、原告の資産であったといえる。 (オ) 「出家信徒の位階」 - 19 -原告は、令和元年11月まで、出家構成員の位階を「報告書」に記載していたところ、それ以降、原告において位階制度を廃止したことはうかがわれないこと、令和2年12月から令和4年10月までの間に実施された原告の施設に対する立入検査において、「サマナ」、「正悟師」などの位階が記載された物件が多数確認されていることなどからすれば、本 件報告対象期間においても、原告が引き続き位階制度を設けており、出家構成員が位階を有していたといえる。 ウ本件処分が団体規制法8条1項の要件を満たすこと(その2・「当該団体の無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度を把握することが困難であると認められるとき」(同項柱書き後段)に当たること) 。 ウ本件処分が団体規制法8条1項の要件を満たすこと(その2・「当該団体の無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度を把握することが困難であると認められるとき」(同項柱書き後段)に当たること) 原告は、過去に無差別大量殺人行為を行い、現在もなおその属性として危険な要素を保持しているところ、前記イで述べた原告による不報告により、原告の人的・物的・資金的要素に係る危険な要素の質的・量的変化の把握が困難となっている。また、かかる原告の不報告は、約1年間という長期にわたり、特に原告の全資産に対する収益事業に係る資産の割合は令 和3年当時で約68パーセントであったことからすると、本件収益事業に係る不報告については、不報告の範囲も広いといえる。さらに、上記不報告の内容は、「報告書」の他の記載や過去の「報告書」の記載から把握することは困難であるし、原告に対して任意調査や立入検査を行ったとしても、過去の原告の非協力的な態度等に照らすと、これらによって把握する ことも困難といえる。 したがって、「当該団体の無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度を把握することが困難であると認められるとき」(同項柱書き後段)に当たる。 エ本件処分をすることが裁量権の範囲の逸脱又はその濫用に当たらないこと (ア) 土地・建物の使用禁止について - 20 -本件処分において土地建物の使用禁止の対象となった13の施設のうち、A16施設を除く12の施設は、本件収益事業に係る施設である。 そして、本件収益事業の概要等やこれらに係る資産が不報告となっていることにより、資金的要素に係る危険な要素の質的・量的変化の把握が困難となっているところ、例えば、かかる未把握の資産を用いて武器等 の危険物を購入するなど、資金的要素に係る危険な要素の質的・ いることにより、資金的要素に係る危険な要素の質的・量的変化の把握が困難となっているところ、例えば、かかる未把握の資産を用いて武器等 の危険物を購入するなど、資金的要素に係る危険な要素の質的・量的増大のおそれがあるといえるから、上記の12施設の使用を禁止して、資金的要素に係る危険な要素の質的・量的増大を防止する必要がある。また、未成年構成員や一部の在家構成員の氏名等の不報告により、構成員の中に無差別大量殺人行為の実行に関連する属性を有する者がいる可能 性が否定できないところ、道場及びその附帯施設等の使用を禁止することは、このような属性を有する者が道場に参集し、無差別大量殺人行為に関する謀議を行うといった人的要素に係る危険な要素の質的・量的増大を防止するためにも必要な処分である。 A16施設については、〇号室等の用途等が不報告となっているが、 このような施設の用途等の不報告は、物的要素に係る危険な要素の質的・量的変化の正確かつ迅速な把握を困難とするものであり、例えば、このような用途未把握の施設が武器や毒物の製造に用いられるなど、物的要素に係る危険な要素を質的・量的に増大させるおそれがあるといえるから、物的要素に係る危険な要素の質的・量的変化を把握するとともに、 その増大を防止するためには、A16施設についても使用を一時的に停止させ、その間の立入検査等によりその用途等を解明することが必要である。 なお、本件処分において使用が禁止された土地建物はいずれも居住に用いられていないことが確認されており、この点からも必要最小限度の 処分ということができる。 - 21 -(イ) 受贈与の禁止について本件収益事業に係る資産等の不報告により、原告の資産の全体像や原告内部の資金の動きについての正確な把握が困 の 処分ということができる。 - 21 -(イ) 受贈与の禁止について本件収益事業に係る資産等の不報告により、原告の資産の全体像や原告内部の資金の動きについての正確な把握が困難になっている上、このように原告の資産関係が不明確な状態を放置すれば、原告がその資産で武器等の危険物を購入し、毒物製造施設を建設するなどの活動を資金面 から捕捉できず、危険な要素の質的・量的増大を許すおそれがあるところ、このような事態を避けるためには、原告による収益活動を一時的に停止させることにより、原告全体の資金的要素を固定化した上で、立入検査等により資産関係を解明し、資金的要素に係る危険な要素の質的・量的変化を把握するとともに、その増大を防止する必要性があり、その ためには、収益事業を営むことのみならず、原告が布施等の贈与を受けることも禁止する必要性が高い。 また、平成29年から令和3年にかけて、原告の布施収入の額が大きく減少している一方で、この間の本件収益事業に係る売上げや原告の資産全体に占める収益事業に係る資産の割合が大きく増加していること、 原告の非収益部門と認められる「A27」と本件収益事業に係る事業者の一部との間で、形式上、資金の移動や債権の譲渡が行われていることなどからすれば、布施収入等が本件収益事業の資金源となっていることが十分に考えられ、本件収益事業に係る資産を把握するという観点からも、原告が布施等の贈与を受けることを禁止する必要がある。 なお、原告は、同年10月時点で、本件収益事業に係るものだけでも6億円以上の資産を保有していたことからすれば、布施等の贈与を受けることを一定期間、禁止したとしても、直ちに団体の存立を維持できなくなるほどの経済的状態に陥ることは考えられない。 (ウ) 処分期間 6億円以上の資産を保有していたことからすれば、布施等の贈与を受けることを一定期間、禁止したとしても、直ちに団体の存立を維持できなくなるほどの経済的状態に陥ることは考えられない。 (ウ) 処分期間について 不報告の期間が約1年間という長期にわたること、立入検査等に対す - 22 -る過去の原告の非協力的な態度等に照らせば、本件処分において処分期間が団体規制法8条1項の上限である6か月間とされたことも相当である。 (エ) 小括以上によれば、本件処分は全体として必要かつ相当なものであるとい えるから、公安審が本件処分をしたことは、その裁量権の範囲を逸脱し、又はその濫用をするものではない。 オ本件処分に手続の違法がないこと(ア) 陳述書及び質問書の提出期限の延長並びに意見聴取期日の調整について 団体規制法上、団体に、陳述書及び質問書の提出期限の延長並びに意見聴取期日の調整に係る申立権があるとは規定されていない。団体規制法17条1項等の規定に照らせば、意見聴取期日に係る団体の防御のための期間としては7日間あれば十分であると解されるから、原告に20日程度の準備期間を与えた公安審の対応は相当であり、手続の違法はな い。 (イ) 証拠書類等の写しの交付について団体規制法上、団体に、公安調査庁長官の提出に係る処分請求書及び証拠書類等の写しの交付を受ける権利があるとは規定されていない。公安審は、団体規制法の予定するところではないものの、原告に十分な防 御の機会を与えるために、上記処分請求書及び証拠書類等について、原告に閲覧の機会を付与するとともに、原告代理人の弁護士からの求めに応じて、上記処分請求書及び証拠書類等の一部の各写しを貸与したのであり、これらの対応は相当であって、手続の違法はない。 等について、原告に閲覧の機会を付与するとともに、原告代理人の弁護士からの求めに応じて、上記処分請求書及び証拠書類等の一部の各写しを貸与したのであり、これらの対応は相当であって、手続の違法はない。 (ウ) 書面による回答について 公安審が団体からの申入れに応答するか否か、応答するとして書面に - 23 -よるか否かについては、専ら公安審に委ねられる事柄であり、公安審が原告の申入れに書面で回答しなければ違法となるなどと解する余地はない。 (エ) 原告と本団体の異同等に関する質問への回答について原告は、本件請求に係る団体が原告であることを当然の前提として、 公安審に対して書面を送付したり、本件処分の差止めの訴え(当庁令和5年(行ウ)第71号)や仮の差止めの申立て(当庁令和5年(行ク)第28号)をしたり、本件処分に係る意見聴取の手続につき、代理人弁護士を選任して関与したりしていたのであり、公安審の回答の有無が、原告の手続保障等に影響を及ぼすものではないことは明らかである。 カ小括したがって、本件処分は適法であり、国賠法1条1項の適用上違法となる余地はない。 ⑵ 損害の発生及びその額否認ないし争う。原告は損害の根拠を何ら具体的に主張立証していない。 第3 当裁判所の判断 1 認定事実前記前提事実に加え、後掲の各証拠及び弁論の全趣旨によれば、以下の事実を認めることができる。 ⑴ 令和3年請求以前の原告の不報告 ア原告は、従前から、構成員並びに原告の活動の用に供されている土地及び建物について、要報告事項の一部を報告していない。 (ア) 「構成員」原告は、かねてから未成年構成員を有していたところ、平成27年5月14日付け第62回「報告書」(以下、同じ「報告書」をいうときは、 について、要報告事項の一部を報告していない。 (ア) 「構成員」原告は、かねてから未成年構成員を有していたところ、平成27年5月14日付け第62回「報告書」(以下、同じ「報告書」をいうときは、 日付を記載せず「第〇回「報告書」」などという。)以降、漸次、未成年 - 24 -構成員についての記載を減少させ始め、同年11月14日付け第64回「報告書」以降は、未成年構成員のほとんどを「報告書」に記載しなくなった(乙12)。 (イ) 「団体の活動の用に供されている土地」及び「建物」a 原告は、平成12年3月2日付け第1回「報告書」ないし平成20 年8月15日付け第35回「報告書」においては、「会員の住居等の建物」として、A14施設を記載していたところ、その後、現在に至るまで、A14施設を、複数の出家した構成員を居住させるなどして、その活動の用に供しているにもかかわらず、同年11月15日付け第36回「報告書」以降は、A14施設を「報告書」に記載していない (乙16、51)。 b 原告は、A15施設を、複数の出家した構成員を居住させるなどして、その活動の用に供しているにもかかわらず、これまでA15施設を「報告書」に記載したことがない(乙16、49~51)。 c 原告は、A16施設について、平成14年4月25日、出家した構 成員名義で全10戸(〇号室、〇号室、〇号室、〇号室、〇号室、〇号室、〇号室、〇号室、〇号室及び〇号室)のうち4戸(〇号室、〇号室、〇号室及び〇号室)の区分所有権を取得(平成20年1月15日、本件収益事業を行う各事業者のうちの「A8」名義に区分所有権を移転)し、平成31年3月17日に〇号室、同年4月23日に残り の5戸について同社名義で新たに区分所有権を取得したところ、〇号室、〇 件収益事業を行う各事業者のうちの「A8」名義に区分所有権を移転)し、平成31年3月17日に〇号室、同年4月23日に残り の5戸について同社名義で新たに区分所有権を取得したところ、〇号室、〇号室、〇号室及び〇号室については、これまで「報告書」に記載したことがなく、〇号室及び〇号室についても、令和3年2月14日付け第85回「報告書」以降は、「報告書」に記載していない(乙17、18、55、56)。 イ原告は、令和2年2月15日付け第81回「報告書」以降、本件収益事 - 25 -業の種類及び概要等、団体の資産及び出家した構成員の位階に関する事項について報告をしていない。 (ア) 「団体の営む収益事業の種類及び概要等」原告は、令和元年11月14日付け第80回「報告書」まで「出家会員が会員を対象として営む事業体」として「A5」等の行う合計10の 収益事業(本件収益事業及び「A13」の行う事業)を記載していたが、第81回「報告書」以降、これを「報告書」に記載していない(乙19)。 (イ) 「団体の資産」原告は、第80回「報告書」まで「出家会員が会員を対象として営む事業体の所有する」ものとして、現金額及び預貯金額等(第80回「報 告書」では合計約3億9000万円)を記載していたが、第81回「報告書」以降、これを「報告書」に記載していない(乙19)。 (ウ) 「出家信徒の位階」原告は、第80回「報告書」まで、出家した構成員の一覧に「位階」欄を設け、「出家信徒の位階」を記載していたが、第81回「報告書」以 降、これを「報告書」に記載していない(乙19)。 ウ前記ア及びイの不報告を受けて、公安調査庁は、令和2年2月20日から令和3年4月8日までの間に、原告に対し、書面で、合計9回にわたり、要報告事 降、これを「報告書」に記載していない(乙19)。 ウ前記ア及びイの不報告を受けて、公安調査庁は、令和2年2月20日から令和3年4月8日までの間に、原告に対し、書面で、合計9回にわたり、要報告事項を報告するよう繰り返し指導したが、原告は、これらの要報告事項について報告しなかった(乙20、21)。 エ原告は、令和3年2月1日から同年4月30日までの期間における要報告事項を記載した「報告書」(以下「第86回「報告書」」という。)を提出期限である同年5月15日までに提出せず、さらに、同月1日から同年7月31日までの期間における要報告事項を記載した「報告書」(以下「第87回「報告書」」という。)を提出期限である同年8月15日までに提出し なかった(乙22、23)。 - 26 -オ公安調査庁は、令和3年5月25日から同年10月12日までの間に、原告に対し、書面で、合計7回にわたり、団体規制法により義務付けられている報告をするよう是正指導を行ったが、原告は、この指導に応じず、「報告書」を提出しなかった(乙22、23)。 ⑵ 令和3年請求 ア公安調査庁長官は、前記⑴エ及びオの原告の不報告により、無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度の把握が困難になったとして、令和3年10月25日、公安審に対し、原告について、再発防止処分の請求(令和3年請求)をした(乙24)。 イ原告は、令和3年11月11日に、同日付け第86回「報告書」及び第 87回「報告書」を、同月15日に、同年8月1日から同年10月31日までの期間における要報告事項を記載した同年11月14日付け第88回「報告書」をそれぞれ提出した(乙11)。 ウ公安調査庁長官は、令和3年11月19日、前記イの各「報告書」の提出を受け、令和3年請求を撤回し おける要報告事項を記載した同年11月14日付け第88回「報告書」をそれぞれ提出した(乙11)。 ウ公安調査庁長官は、令和3年11月19日、前記イの各「報告書」の提出を受け、令和3年請求を撤回した(乙11、24)。ただし、原告は、 これらの「報告書」のいずれにおいても、「団体の営む収益事業の種類及び概要等」を含む要報告事項の一部を報告していない(乙19)。 ⑶ 本件請求に至るまでの原告の不報告ア原告は、令和4年2月14日付け第89回「報告書」、同年5月15日付け第90回「報告書」(原告は「第5回報告書」と表記)、同年8月1 4日付け第91回「報告書」(原告は「第6回報告書」と表記)及び同年11月14日付け第92回「報告書」(原告は「第7回報告書」と表記)を提出したものの、いずれの「報告書」においても、少なくとも、下記(ア)ないし(オ)について記載しておらず、これらの事項を報告しなかった(以下、この不報告を「本件一部不報告」という。)。 (ア) 「構成員」 - 27 -原告は、第89回「報告書」以降も、前記⑴ア(ア)の未成年構成員について記載していない(乙12、36)ほか、在家構成員の一部について、氏名及び住所を黒塗りとした(乙25)。 (イ) 「団体の活動の用に供されている土地」及び「建物」原告は、第89回「報告書」以降も、前記⑴ア(イ)のA14施設及びA 15施設並びにA16施設の〇号室等について記載していない(乙16、18、51、56)。 (ウ) 「団体の営む収益事業の種類及び概要等」原告は、第89回「報告書」以降も、前記⑴イ(ア)の本件収益事業の種類及び概要等について記載していない。なお、「A13」の行う事業に ついては、令和3年12月31日付けで廃業した旨の報告がされた 告は、第89回「報告書」以降も、前記⑴イ(ア)の本件収益事業の種類及び概要等について記載していない。なお、「A13」の行う事業に ついては、令和3年12月31日付けで廃業した旨の報告がされた。(乙11、19、62)(エ) 「団体の資産」a 原告は、第89回「報告書」以降も、前記⑴イ(イ)の現金額及び預貯金額等について記載していない(乙19)。 b 原告は、第89回「報告書」以降、少なくとも本件5口座は原告の資産であるにもかかわらず、これらについて記載していない(乙142)。 (オ) 「出家信徒の位階」原告は、第89回「報告書」以降も、前記⑴イ(ウ)の「出家信徒の位階」 について記載していない(乙19)。 イ公安調査庁は、令和3年11月19日から令和5年1月13日までの間に、原告に対し、書面で、合計16回にわたり、第86回「報告書」ないし第92回「報告書」について、本件一部不報告に係る要報告事項等を報告するよう是正指導を行ったものの、原告は、本件処分の処分期間の満了 まで本件一部不報告を継続した(乙11)。 - 28 - 2 本件処分が国賠法1条1項の適用上違法となるか否かについて団体規制法8条2項2号、9条1項及び同条2項2号は違憲ではなく、本件処分は団体規制法8条1項の規定する要件を満たし、本件処分をすることが裁量権の範囲の逸脱又はその濫用に当たらず、本件処分に手続の違法はない。したがって、本件処分は適法であり、国賠法1条1項の適用上違法となる余地は ないから、同項に基づく損害賠償請求は認められない。 以下、順に検討する。 ⑴ 団体規制法8条2項2号、9条1項及び同条2項2号の合憲性について原告は、団体規制法8条2項2号、9条1項及び同条2項2号によって、団体規制法8条 求は認められない。 以下、順に検討する。 ⑴ 団体規制法8条2項2号、9条1項及び同条2項2号の合憲性について原告は、団体規制法8条2項2号、9条1項及び同条2項2号によって、団体規制法8条2項2号の処分を受けた団体の役職員又は構成員が、同処分 の対象となる土地又は建物について、同処分の効力に関する訴訟又は当該団体の財産若しくは事務の整理に通常必要とされる行為、外出などの際の通行、個人の宗教行為すらできなくなるから、過度に広範な規制であり、原告の信教の自由(憲法20条1項)等を侵害する旨主張する。 しかし、団体規制法8条2項各号の処分は、同条1項の要件を満たす団体 につき、当該団体が保持している危険な要素の質的・量的な増大の防止を図り、あるいは、かかる危険な要素の程度の把握を確実ならしめることを目的として行われるものであるところ、同条2項2号、9条1項及び同条2項2号には、「特定の土地又は建物(専ら居住の用に供しているものを除く。)の全部又は一部の使用を禁止する」、「団体の活動として」、「団体の用に供する 目的で」等の要件が設けられ、これらの要件により、上記処分によって禁止される行為が上記目的に照らして必要な範囲に限定されているといえる。また、これらの規定は、飽くまで公共の安全の確保のために必要な最小限度においてのみ適用されるものである(団体規制法2条)。原告が上記主張するような行為についても、上記目的に照らして上記各要件に該当しないといえる 範囲であれば上記各規定により禁止されるものではない。 - 29 -したがって、上記各規定による規制が過度に広範なものであるとはいえないから、上記各規定が憲法20条1項等に反し、違憲であるとはいえない。 ⑵ 本件処分が団体規制法8条1項の要件を満たすか否か 9 -したがって、上記各規定による規制が過度に広範なものであるとはいえないから、上記各規定が憲法20条1項等に反し、違憲であるとはいえない。 ⑵ 本件処分が団体規制法8条1項の要件を満たすか否か(その1・「報告がされ」ない場合(同項柱書き後段)に当たるか否か)について前記1⑶アのとおり、原告は、本件報告対象期間において、要報告事項に ついて報告していないから、本件一部不報告は、団体規制法8条1項柱書き後段の「報告がされ」ない場合に当たると認められる。これに対し、原告は、本件一部不報告に係る事項は要報告事項ではないなどと主張するが、次のとおり、この点の原告の主張によっても上記認定は左右されない。 ア 「構成員」 (ア) 構成員の意義原告は、要報告事項である「構成員」は、原告を運営する社員や従業員、会員を指すのであり、在家会員はこれに当たらない旨主張する。 しかし、団体規制法により報告が義務付けられている団体の「構成員」とは、特定の共同目的を達成するための多数人の継続的結合体への加入 者を指すものであり、当該団体への明示的な加入行為があればこれによるが、そのようなものがない場合でも、当該団体から加入者として認知されていればそれで足りるものと解されるから、原告により加入者として認知されている在家会員は「構成員」に当たるというべきである。そして、これは、未成年構成員についても同様と解される。これに反する 原告の主張には理由がない。 (イ) 不報告の範囲の特定性原告は、被告が不報告とする「構成員」を個別に特定して立証しておらず、当該不報告を本件処分の理由とすることは、証拠に基づくことなく不利益処分を課すものであって、許されない旨主張する。 しかし、前記(ア)のとおり、原告において、加入者として認 立証しておらず、当該不報告を本件処分の理由とすることは、証拠に基づくことなく不利益処分を課すものであって、許されない旨主張する。 しかし、前記(ア)のとおり、原告において、加入者として認知している - 30 -者であれば全て「構成員」として報告する義務があるのであるから、原告において加入者として認知されていると認められる者が一人でも「構成員」として報告されていないのであれば、団体規制法8条1項柱書き後段のいう「報告がされ」ない場合に当たるというべきであり、それ以上に、どの者が「構成員」として報告されていないかを、証拠をもって 全て特定することまでは要しないと解するのが相当である。 そして、本件報告対象期間内である令和4年中に原告の合計8つの施設において57名の未成年者が出入りする状況が確認されたこと(乙37)、同年5月19日に実施された札幌市(住所省略)所在の原告の施設に対する立入検査において、在家構成員とみられる者の氏名等が入力さ れた名簿データが確認され、同名簿データに入力されていた441名のうち60名が未成年者であり、その60名の未成年者のうち38名が同年4月から5月までの間に同施設に出入りしていたこと(乙38)、原告自身も第7回期間更新決定の取消しを求める訴訟(当庁令和3年(行ウ)第259号)において原告には未成年構成員が存在することを認めてい たこと(乙39)からすれば、原告が未成年者の加入者の存在を一切認知していないとは考え難く、原告は未成年者の加入者の存在を認知していると認められる(なお、原告は、未成年者については、親族等が本人の同意を得ずに入信等の手続をとる場合や乳幼児が親族等に抱かれるなどして施設に立ち入る場合がある、上記訴訟においては第7回期間更新 決定時における原告の 告は、未成年者については、親族等が本人の同意を得ずに入信等の手続をとる場合や乳幼児が親族等に抱かれるなどして施設に立ち入る場合がある、上記訴訟においては第7回期間更新 決定時における原告の「会員」に未成年者がいることを認めたものにすぎないなどと主張するが、これらの主張は、原告が未成年者の加入者の存在を一切認知していないことの根拠となり得るようなものではなく、上記認定を左右するものではない。)。また、原告は、一部の在家構成員について「在家会員関係」のリストに一度掲載しながらあえて氏名及び 住所を黒塗りにしていること(乙25)からすれば、原告がこれらの在 - 31 -家構成員を加入者であると認知していることは明らかであるといえる。 そうすると、原告が第89回「報告書」以降、未成年構成員を一切報告せず、上記一部の在家構成員を報告しなかったことは、団体規制法8条1項柱書き後段のいう「報告がされ」ない場合に当たると認められる。 イ 「団体の活動の用に供されている土地」及び「建物」 (ア) A14施設及びA15施設について原告は、A14施設及びA15施設について、単なる一軒家の住宅であり、原告の活動の用に供されている土地及び建物ではない旨主張する。 しかし、「団体の活動の用に供されている」土地及び建物とは、団体の意思決定に基づいてその活動の全部又は一部を行う場所として用いられ ている土地及び建物をいい、たとえ集団で寝泊まりしているだけの建物であっても、それが団体の意思決定に基づいて行われている場合にはこれに当たると解される。 そして、A14施設について、原告は、第1回「報告書」ないし第35回「報告書」において、「会員の住居等の建物」としてA14施設を記 載しており、第36回「報告書」ないし第92回「 解される。 そして、A14施設について、原告は、第1回「報告書」ないし第35回「報告書」において、「会員の住居等の建物」としてA14施設を記 載しており、第36回「報告書」ないし第92回「報告書」において、3~8名の出家した構成員の住所地にA14施設の住所を記載したこと(乙16、51)、令和3年4月22日及び令和4年4月21日に実施された立入検査において、A14施設に、仏画や法具が祭壇のように並べられたところに、A2及びA2の子の写真が掲げられていたほか、生活 用具も保管されていたことが確認されたこと(乙50)が認められる。 また、A15施設についても、原告は、平成28年5月14日付け第66回「報告書」ないし第92回「報告書」において、3~5名の出家した構成員の住所地にA15施設の住所を記載したこと(乙16、51)、令和4年4月21日に実施された立入検査において、A15施設に、法 具や香のほか、生活用具も保管されていたことが確認されたこと(乙5 - 32 -0)が認められる。以上によれば、両施設は、本件報告対象期間においても、出家した構成員の集団生活に利用され、又は原告の教義に則った修行を行なうために利用されているといえ、オウム真理教においては、出家した構成員は世俗との関係を断ち、施設等で集団生活を送りながら修行するよう指導されており(乙4、5)、原告においても出家した構成 員は同様の指導を受けていること(乙6)も踏まえると、両施設は、原告の意思決定に基づいてその活動の全部又は一部を行う場所として用いられているといえるから、「団体の活動の用に供されている」ものと認めるのが相当である。 (イ) A16施設について 原告は、A16施設について、従前、全10戸について、「A8」との間で、賃貸借契 るといえるから、「団体の活動の用に供されている」ものと認めるのが相当である。 (イ) A16施設について 原告は、A16施設について、従前、全10戸について、「A8」との間で、賃貸借契約を締結していたが、本件報告対象期間においては、〇号室以外の9戸(〇号室等を含む。)は解約済みであったと主張する。 しかし、前記1⑴ア(イ)cのとおり、A16施設は、平成31年4月23日以降、全10戸が、同社名義の所有とされてきたのであり、仮に、 原告が主張するとおり、本件報告対象期間において〇号室しか賃貸借契約が存在しなかったとしても、後記ウのとおり、同社は、原告が実質的に経営しているものと認められるから、A16施設についても実質的には原告が利用しているものといえる。実際、従前の同社と原告との間の賃貸借契約書においては、原告が全10戸を一括して「事務所、住居、 倉庫」として賃借する旨が記載されており(乙17、55)、令和4年12月14日にA16施設に対して実施された立入検査において撮影された写真(乙17、55)によれば、全10戸が事務所、居室、倉庫、道場等として使用又は管理されていることが認められる。そうすると、本件報告対象期間においても、A16施設全体が、原告の意思決定に基づ いてその活動の全部又は一部を行う場所として用いられているといえる - 33 -から、〇号室等も「団体の活動の用に供されている」ものと認めるのが相当である。原告の上記主張はかかる認定を左右するに足りるものではない。 ウ 「団体の営む収益事業の種類及び概要等」原告は、本件収益事業については、原告ではなく、当該事業ごとに個人 や法人が営んでいる事業であるし、実質的にも原告が経営する事業ではないから、「団体の営む収益事業」には当たらない 及び概要等」原告は、本件収益事業については、原告ではなく、当該事業ごとに個人 や法人が営んでいる事業であるし、実質的にも原告が経営する事業ではないから、「団体の営む収益事業」には当たらない旨主張する。 しかし、要報告事項である団体の営む収益事業の種類及び概要等については、「いかなる名義をもってするかを問わず、実質的に被請求団体(本団体)が経営しているもの」とされていることから(前記前提事実⑵ウ)、事 業を営んでいるのが原告以外の個人や法人であるというだけでは、これが要報告事項に当たらないということはできない。 そして、本件収益事業については、その事業の代表者又は責任者及び出資者はいずれも原告の出家した構成員であり、その大多数が原告内において指導的立場にある者であることが認められる(乙60、63~72、7 6~84)ほか、その従業員がいずれも原告の出家した構成員であり(乙96~104)、原告の経理担当である出家した構成員が本件収益事業のうち複数の収益事業の従業員を兼ねるなど、その経理を一体的に管理していること(乙96~100、102、103、105)、従業員の他の収益事業への転属及びこれに伴う転居が原告の指示に基づくこと(乙105~ 109)が認められ、さらに、本件収益事業の本店所在地がいずれも原告の施設であること(乙64~72、110)が認められる。 また、本件収益事業は、在家構成員に対する指導や物品販売等の名目で収益を上げる道場関係事業と、道場関係事業以外の収益事業に分けられるところ、道場関係事業は、原告の道場施設を維持管理した上で、主に在家 構成員に向けてセミナーや説法会等を随時開催し、修行の場を提供して教 - 34 -義を指導したり、修行用具や宗教的な儀式を施した食品等を販売したりす 施設を維持管理した上で、主に在家 構成員に向けてセミナーや説法会等を随時開催し、修行の場を提供して教 - 34 -義を指導したり、修行用具や宗教的な儀式を施した食品等を販売したりするというもので、これらの活動は、原告による指導教化そのものということができる。道場関係事業以外の収益事業についても、宗教的な儀式を施した食品等の販売、機関誌の印刷等、原告の活動と一体をなすものである。 (乙60、111~119、123、124) 以上によれば、本件収益事業は、原告が実質的に経営するものと認められる(なお、原告は、本件収益事業に係る各事業者に対して資本的その他の支配的な影響力を有しておらず、当該各事業者は原告から独立して経理・会計処理をしており、原告と当該各事業者との間には委託契約等の契約関係も存在するなどと主張するが、これらの事情によって、原告が本件 収益事業を実質的に経営していることが否定されるものではなく、上記認定が左右されるものではない。)。 エ 「団体の資産」(ア) 本件収益事業に係る現金額及び預貯金額等について原告は、本件収益事業に係る現金及び預貯金等は原告の資産ではない とか、公安審が、従前、本件収益事業が所有する資産について原告の要報告事項として扱っていなかったなどと主張するが、前記ウのとおり、本件収益事業は原告が実質的に経営しているものであり、本件収益事業に係る現金及び預貯金等も「団体の資産」として要報告事項となると認められ、原告の上記主張はかかる認定を左右するものではない。 (イ) 本件5口座についてa 施行令2条1号ホの「預貯金」の意義原告は、施行令2条1号ホの「預貯金の種類、金融機関名、残高及び口座名義人の氏名又は名称」は、預貯金債権を基準とすべきであり、報告基準 本件5口座についてa 施行令2条1号ホの「預貯金」の意義原告は、施行令2条1号ホの「預貯金の種類、金融機関名、残高及び口座名義人の氏名又は名称」は、預貯金債権を基準とすべきであり、報告基準日において存在しないもの、すなわち、残高が零である預貯 金口座は報告しなくてよい旨主張する。 - 35 -しかし、施行令2条1号ホは、「預貯金」と規定し、「預貯金債権」とは規定していないし、実質的にみても、報告基準日において残高が零であれば預貯金口座を報告しなくてもよいと解すれば、報告基準日において預貯金口座の残高を零にすれば、公安調査庁長官に対して当該預貯金口座の報告をすることを要しなくなることとなるが、このよ うな解釈が、無差別大量殺人行為の実行に関連性を有する危険な要素を保持する団体の活動状況を継続的に明らかにするという団体規制法の趣旨に反することは明らかである。したがって、同号ホの「預貯金」とは預貯金口座のことをいい、報告基準日において残高が零であっても「種類、金融機関名、残高及び口座名義人の氏名又は名称」を報告 する必要があると解するのが相当である。これに反する原告の上記主張は理由がない。 b 原告は、仮に施行令2条1号ホの「預貯金」が預貯金口座を意味するとしても、本件5口座は、原告が資産として有する預貯金口座ではない旨主張する。 しかし、令和4年12月14日に実施されたA16施設に対する立入検査において、同施設〇号室所在のキャビネット内に、本件5口座に係るキャッシュカード及び通帳がまとめて保管されているのが確認され、これらの通帳の記載によれば、本件5口座のいずれについても、本件報告対象期間においても継続して入出金があることが確認された こと(乙142)、同年6月15日に実施された同施 いるのが確認され、これらの通帳の記載によれば、本件5口座のいずれについても、本件報告対象期間においても継続して入出金があることが確認された こと(乙142)、同年6月15日に実施された同施設に対する立入検査においても、本件5口座に係る出納記録が確認され、同記録にも本件報告対象期間中の入出金履歴があったこと(乙142)からすれば、本件5口座に係る預貯金は、本件報告対象期間中も原告の資産であったと認められ、預貯金口座の名義人が原告ではなく個人であるなどの 事情により、上記認定が左右されるものではない。原告の上記主張は - 36 -理由がない。 オ 「出家信徒の位階」(ア) 「位階」の意義原告は、原告においては「位階」を採用していないが、仮に原告において用いられている「ステージ」を「位階」として報告するものとすれ ば、原告の用いている「ステージ」には種々のものがあり、いずれの「ステージ」を真正なものと認めるかを宗教上決定することは不可能であるから、これを報告することも不可能であるし、原告の宗教的側面に関する調査であるといえ、これを行うことは、憲法20条に違反し許されない旨主張する。 しかし、原告に「位階」の報告を求める理由は、オウム真理教が無差別大量殺人行為に及んだ背景の一つとして、位階制度による上命下服の組織体制があるところ(乙4、5)、原告の人的要素に係る危険な要素の質的・量的変化を把握するためには、出家した構成員全員の「位階」を特定した上で、組織としての方向性を決定し得る「位階」の上位者の中 に、無差別大量殺人行為の実行に関連する属性を有する者がどの程度存在するかを把握する必要があるからである。そして、この趣旨に照らせば、原告が報告しなければならない「位階」は、オウム真理教において に、無差別大量殺人行為の実行に関連する属性を有する者がどの程度存在するかを把握する必要があるからである。そして、この趣旨に照らせば、原告が報告しなければならない「位階」は、オウム真理教において用いられていたものと同一又はこれに類する呼称で、構成員間の上下関係を表すもののことを指すと解するのが相当であり、これに反する原告 の主張は理由がない。また、このような「位階」の報告を求めること自体は、原告において何らかの宗教上の決定を求めるものではないし、「位階」に宗教的な意味合いが含まれているとしても、上記のとおり、原告の人的要素に係る危険な要素の質的・量的変化を把握するために必要な事項について、専ら世俗的な目的で報告を求めるにすぎず、原告の宗教 活動の直接的な制約にわたるものではないことに照らせば、憲法20条 - 37 -に違反する旨の原告の主張も理由がない。さらに、オウム真理教においては、「正悟師」、「師長補」、「師」、「師補」、「サマナ長」、「サマナ」等の「位階」が存在したところ(乙41、74)、令和2年11月1日から令和4年10月31日までの間に実施された原告の複数の施設に対する立入検査において、資料、張り紙、生活用品等に、「○○師長補」、「○○師」、 「○○師補」、「○○サマナ長」、「正悟師用」、「サマナ用」、「サマナの方に(略)報告する」などと記載され、オウム真理教で用いられていたものと同一の「位階」が構成員間の上下関係を表す呼称として使用されていることが確認されており(乙44)、原告は、本件報告対象期間も「位階」を採用していたことが認められる。原告の上記主張はかかる認定を 左右するものではない。 (イ) 「出家信徒の位階」を報告する必要性原告は、仮に「位階」をA2が認定したものを意味す 「位階」を採用していたことが認められる。原告の上記主張はかかる認定を 左右するものではない。 (イ) 「出家信徒の位階」を報告する必要性原告は、仮に「位階」をA2が認定したものを意味するとした場合、A2が刑死した平成30年7月以降、上記意味での「位階」が変更されることはなく、それまでに提出していた「報告書」には、上記意味での 「位階」は記載していたから、それ以降は「位階」を報告する必要はない旨主張する。 しかし、前記(ア)のとおり、原告に「出家信徒の位階」の報告を求める趣旨は、原告の人的要素に係る危険な要素の質的・量的変化を把握するためであるところ、A2の刑死後においても、原告におけるかかる人的 要素に変化が生じていないか否かを確認する必要性が認められるから、原告の上記主張は理由がない。 ⑶ 本件処分が団体規制法8条1項の要件を満たすか否か(その2・「当該団体の無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度を把握することが困難であると認められるとき」(同項柱書き後段)に当たるか否か)について ア要報告事項の不報告がある場合において、「当該団体の無差別大量殺人 - 38 -行為に及ぶ危険性の程度を把握することが困難であると認められるとき」に当たるか否かは、不報告等の具体的内容やその動機、かかる内容に関連する当該団体の活動状況等を考慮して判断すべきと解される。 本件についてみると、本件一部不報告は、過去に無差別大量殺人行為を行い、現在もなおその属性として危険な要素を保持している原告の活動を 支える主要な要素である人的・物的・資金的要素や、団体の主要な活動に関する事項に係るものである。そして、前記1⑴ないし⑶でみたとおり、原告は、公安調査庁から多数回にわたり指導を受けたにもかかわらず要報告事項を報 素である人的・物的・資金的要素や、団体の主要な活動に関する事項に係るものである。そして、前記1⑴ないし⑶でみたとおり、原告は、公安調査庁から多数回にわたり指導を受けたにもかかわらず要報告事項を報告しておらず、不報告事項を増加させていること等からすると、本件一部不報告は、原告による意図的な行為というべきであり、これによ り、公安調査庁において、本来は「報告書」の内容により容易かつ迅速に把握できるはずの要報告事項を直ちに把握することができないことに加えて、その報告により示される団体の活動状況を基に、その裏付けをとったり、それを端緒として更に団体の活動状況を明らかにするための各種調査等を実施したりすることができないこととなる。その結果、原告による 資産の隠匿を許す等して、原告の無差別大量殺人行為の実行に関連性を有する危険な要素の有無やその程度、変化について、早期に正確な把握ができないこととなる。 イこれに対し、原告は、本件収益事業の各事業者が、令和5年2月27日、公安調査庁に対して、本件収益事業に係る報告書を提出し、同報告書は同 月28日に送達されたのであるから、公安調査庁において、原告が無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度を把握することは可能であった旨主張する。 しかし、団体規制法が予定している観察処分の枠組みは、報告内容に虚偽があれば再発防止処分となり得るという制度的担保の下、3か月ごとに、 迅速かつ正確に要報告事項を把握できることを前提として、任意調査等で - 39 -それを確認するというものであるところ、各事業者による報告は、原告の主張を前提とすると、原告の責任においてされたものでないということになるから、正確性について、上記のような制度的担保なくされたものにすぎないといえる。したがって、各 ろ、各事業者による報告は、原告の主張を前提とすると、原告の責任においてされたものでないということになるから、正確性について、上記のような制度的担保なくされたものにすぎないといえる。したがって、各事業者から報告があったことをもってしても、原告の無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度の把握に係る困難性 は認められる。原告の上記主張は、かかる認定を左右するものではない。 ウまた、原告は、原告の資産や本件収益事業その他の要報告事項について、公安調査庁の立入検査及び任意調査により、要報告事項以上の実態が把握されており、危険性の程度の把握が困難となっているとはいえない旨主張する。 しかし、原告においては、構成員に対して、公安調査官の任意調査(団体規制法7条1項)への協力を拒み、実態を明らかにしないことを徹底するよう組織的に指導がされており、立入検査(同条2項)についても、構成員に関する物件を隠匿し、質問に答えない等の対抗措置を記載した文書を作成する等して実態を明らかにしないことを徹底するよう組織的に指 導がされていることが認められ(乙27~30)、実際に、立入検査において、ファイル消去ソフトをパソコンにインストールするなどして、検査の妨害や遅延を図り、公安調査官の質問に対して回答を拒否する等の対抗措置も講じられていることも認められる(乙31~34)。 そして、かかる原告による対抗措置等の状況に照らすと、原告や本件収 益事業の各事業者等について立入検査や任意調査が行われているとしても、その調査の迅速性や有効性は多分に減殺されるものというべきであり、原告について、無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度を把握することが困難であることに変わりはないというべきである。 エ以上によれば、「当該団体の無差別大量殺人行為に及ぶ危険 ものというべきであり、原告について、無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度を把握することが困難であることに変わりはないというべきである。 エ以上によれば、「当該団体の無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度を 把握することが困難であると認められるとき」との要件を満たすと認めら - 40 -れる。 なお、原告は、原告には「無差別大量殺人行為に及ぶ危険性」がそもそも存在しないから、団体規制法8条1項柱書き後段の要件を満たさない旨主張するが、当該要件は、飽くまでも、「当該団体の無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度を把握することが困難であると認められるとき」であり、 再発防止処分時において団体に「無差別大量殺人行為に及ぶ危険性」があることまでは要件とされていないから、原告の上記主張は、その前提を欠くものであり、理由がない。 ⑷ 裁量権の範囲の逸脱又はその濫用の有無についてア本件処分の必要性・相当性について (ア) 土地・建物の使用禁止について本件処分のうち、別紙1-2物件目録記載1ないし13の土地、建物(以下「本件13施設」という。)の使用を6月間禁止する部分(別紙1-1処分目録2⑴。以下「本件13施設使用禁止部分」という。)について、本件13施設のうちA16施設を除く12の施設は、いずれも本件 収益事業に係る施設(道場及びその附帯施設、事業所たる作業場所等)である(乙64~67、69、70、72、110、175~186、188)ところ、本件収益事業の種類及び概要等やこれらに係る資産が不報告とされ把握が困難となっており、例えば、かかる未把握の資産を用いて武器等の危険物を購入するなども考えられ、資金的要素に係る危 険な要素の質的・量的増大のおそれがあることに加え、未成年構成員及び一部在家構成員 となっており、例えば、かかる未把握の資産を用いて武器等の危険物を購入するなども考えられ、資金的要素に係る危 険な要素の質的・量的増大のおそれがあることに加え、未成年構成員及び一部在家構成員の氏名等の不報告により、無差別大量殺人行為の実行に関連する属性を有する者が道場に参集するなどといった人的要素に係る危険な要素の質的・量的増大も懸念されることも考慮すると、上記12の施設の使用を一時的に禁止して、資金的・人的要素に係る危険な要 素の質的・量的増大を防止することが必要かつ相当といえる。 - 41 -また、A16施設は、前記⑵イ(イ)のとおり、原告により全10戸が一体的に使用又は管理されているにもかかわらず、その一部の用途等が不報告となっているが、例えば、このような用途未把握の施設が武器等の保管や製造に用いられるなど、物的要素に係る危険な要素を質的・量的に増大させるおそれがあり、それを防止するためには、不報告に係る施 設の使用を一時的に禁止して、その間の立入検査等によりその用途等を解明することが必要であるから、A16施設の不報告に係る部分の使用を禁止することも必要かつ相当といえる。 さらに、本件13施設は、居住の用に供されている部分は除かれていること(乙175~188)からすれば、本件13施設使用禁止部分は、 必要最小限度の処分であるといえる。 (イ) 受贈与の禁止について本件処分のうち、金品その他の財産上の利益の贈与を受けることを6月間禁止する部分(別紙1-1処分目録2⑵。以下「本件受贈与禁止部分」という。)について、本件収益事業に係る資産等の不報告により、原 告の資産の全体像や原告内部の資金の動きについての正確な把握が困難になっており、前記(ア)で述べたとおり、資金的要素に係る危険な要素の 。)について、本件収益事業に係る資産等の不報告により、原 告の資産の全体像や原告内部の資金の動きについての正確な把握が困難になっており、前記(ア)で述べたとおり、資金的要素に係る危険な要素の質的・量的増大を許すおそれがある。したがって、これを防止するためには、原告による収益活動を一時的に停止させ、原告全体の資金的要素を固定化した上で、立入検査等により資産関係を解明する必要があるこ とから、原告が収益事業を営むことのみならず、原告が布施等の贈与を受けることも禁止することが必要かつ相当である。 また、平成29年から令和3年にかけて、原告のいわゆる布施収入に当たる「入月会費収入」及び「寄付金収入」の額が大きく減少している一方で、この間の本件収益事業に係る売上げや原告の資産全体に占める 収益事業に係る資産の割合が大きく増加していること(乙147~15 - 42 -4)、原告の非収益部門である「A27」と本件収益事業の各事業者の一部(「A4」、「A5」、「A6」及び「A8」)との間で、形式上、資金の移動や債権の譲渡が行われていること(乙125~133)からすれば、布施収入等が本件収益事業の資金源となっていることが十分に考えられ、収益事業に係る資産を把握するという観点からも、原告が布施等の 贈与を受けることを禁止する必要があるといえる。 さらに、令和3年10月末時点で、本件収益事業に係るものだけでも6億円以上の資産を保有していたと認められること(乙149)からすれば、布施等の贈与を受けることの制限にとどまらず、禁止したとしても、原告に過大な不利益を及ぼすものではない。 (ウ) 小括以上に加え、本件報告対象期間は1年間に及んでおり、前記⑶ウにおいて認定した原告の非協力的態度に照らせば、この間の人的・物 しても、原告に過大な不利益を及ぼすものではない。 (ウ) 小括以上に加え、本件報告対象期間は1年間に及んでおり、前記⑶ウにおいて認定した原告の非協力的態度に照らせば、この間の人的・物的・資金的要素の質的・量的変化の把握には、かなりの時間を要すると認められ、法定の上限である6月程度の期間、原告の活動を停止することも必 要かつ相当といえることも踏まえれば、本件処分は、全体として、必要かつ相当であるといえる。 イ原告の主張について(ア) 土地・建物の使用禁止についてa これに対し、原告は、本件13施設使用禁止部分に係る処分につい て、道場関係事業に係る道場及びその附帯施設においては、説法やイニシエーションなどの宗教的行為しか行っていないところ、かかる宗教的行為は収益を目的としておらず、これにより資金的要素に係る危険な要素は増大しない旨主張する。 しかし、原告が主張するような宗教的行為によっても収益を上げる ことは可能であり、前記アのとおり、例えば、不報告に係る資産を用 - 43 -いて武器等の危険物を購入するとか、無差別大量殺人行為の実行に関連する属性を有する者が道場に参集するなどによって、資金的・人的要素に係る危険な要素が質的・量的に増大することも考えられるから、原告の上記主張は理由がない。 b 原告は、本件13施設使用禁止部分に係る処分について、信仰の自 由の侵害であり、原告が道場及び附帯施設を使用できないことにより重大な損害を被っているから、必要最小限度の処分ではない旨主張する。 しかし、前記ア(ア)のとおり、原告が本件一部不報告に及び、これにより原告が無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度を把握することが 困難になった以上、本件13施設使用禁止部分に係る処分をする必要 しかし、前記ア(ア)のとおり、原告が本件一部不報告に及び、これにより原告が無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度を把握することが 困難になった以上、本件13施設使用禁止部分に係る処分をする必要性は大きく、これによって原告の被る不利益を考慮してもなお、かかる処分をする必要性は認められる。原告の上記主張は理由がない。 (イ) 受贈与の禁止についてa 原告は、本件受贈与禁止部分に係る処分について、未把握とされて いる資産は本件収益事業に係る各事業者の資産であって、原告が布施等を受けることを禁止しても上記各事業者が経済活動を行うことは禁止されないから、原告が布施等を受けることを禁止したところで、原告の資産の把握にはつながらず、必要な処分ではない旨主張する。 しかし、前記⑵ウのとおり、本件収益事業は実質的には原告が経営 するものであり、公安調査庁による調査の対象となること、前記ア(イ)のとおり、布施収入等が本件収益事業の資金源となっていると考えられることからすれば、本件受贈与禁止部分に係る処分は、原告の収益事業に係る資産を把握するために必要であるといえる。原告の上記主張は理由がない。 b 原告は、本件受贈与禁止部分に係る処分について、そもそも布施に - 44 -よって成り立っている原告について、受贈与を制限するのではなく、一切禁止するのは必要最小限度の処分ではない旨主張する。 しかし、前記ア(イ)のとおり、原告が本件一部不報告に及び、これにより原告が無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度を把握することが困難になった以上、受贈与の制限ではなく、禁止をする必要性は大き く、原告の資産状況も考慮すれば、かかる処分によって原告が被る不利益を考慮してもなお、本件受贈与禁止部分に係る処分をする必要性は認められる た以上、受贈与の制限ではなく、禁止をする必要性は大き く、原告の資産状況も考慮すれば、かかる処分によって原告が被る不利益を考慮してもなお、本件受贈与禁止部分に係る処分をする必要性は認められる。原告の上記主張は理由がない。 (ウ) 受贈与の禁止に加えて土地・建物の使用禁止をすることについて原告は、仮に本件受贈与禁止部分に係る処分が是とされるとしても、 これに加えて本件13施設使用禁止部分に係る処分をする必要はない旨主張する。 しかし、前記ア(ア)及び(イ)のとおり、本件受贈与禁止部分に係る処分は、原告による収益活動を一時的に停止させ、原告全体の資金的要素を固定化した上で、立入検査等により資産関係を解明することで、資金的 要素に係る危険な要素の増大を防止することを目的とする一方、本件13施設使用禁止部分に係る処分は、例えば、不報告に係る資産を用いて武器等の危険物を購入したり、無差別大量殺人行為の実行に関連する属性を有する者が道場に参集したりといった資金的・人的要素に係る危険な要素の質的・量的増大を、道場及びその附帯施設等の使用を禁止する ことによって防止することなどを目的としており、それぞれ別の目的で行われたものであるから、両者を併せて行う必要性が認められる。原告の上記主張は理由がない。 ウ以上によれば、本件処分について裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用したものではないと認められる。 ⑸ 本件処分の手続の違法の有無について - 45 -ア本件請求から本件処分がされるまでの手続の経過について前記前提事実⑶イ(イ)及び証拠(甲9、乙1)によれば、次の事実が認められる。 (ア) 公安審は、本件請求を受けて、団体規制法16条の意見聴取を令和5年2月27日に行うこととし、その意見聴取に係る 前記前提事実⑶イ(イ)及び証拠(甲9、乙1)によれば、次の事実が認められる。 (ア) 公安審は、本件請求を受けて、団体規制法16条の意見聴取を令和5年2月27日に行うこととし、その意見聴取に係る団体規制法17条1 項の通知につき、同条2項に基づき、同月10日付けの官報で公示する方法で行うとともに、同条3項に基づき、同年1月31日、原告の代表者とされた者に対し、通知書(「意見聴取期日等通知書」及び「陳述書及び質問書提出告知書」)を送付し、同通知書は同年2月1日に配達された(後記イ及びウのとおり、原告が同月2日に公安審に対して申入れ をしていることから、原告は同月1日には上記通知書の内容を了知したものと認められる。)。なお、公安審は、同月15日、公安調査庁長官から、同月14日付けで原告が提出した第93回「報告書」において、原告代表者が替わっていたことを理由とする原告代表者の補正を受けたため、同月16日、補正後の原告代表者に対し、上記通知書と同内容の 通知書を再度送付し、同通知書は同月17日に配達された。 (イ) 公安審は、原告に十分な防御の機会を与えるため、団体規制法の予定するところではないとしつつも、公安審の裁量権の行使として、公安調査庁長官の提出に係る①処分請求書、②「令和5年1月30日付け「令和5年1月30日付け処分請求において使用禁止を求める土地又は建物 の特定について(通知)」と題する書面について(回答)」、③証拠書類等目録、④証拠書類等と証明すべき事実との関係を明らかにした書面(証拠説明書)及び⑤証拠の全部(合計258点)を原告に開示することとし、これら全てについて、原告に閲覧の機会を付与するとともに、原告代理人の弁護士から求めがあれば、上記①ないし④並びに⑤のうち 11点の各証拠書類(いず (合計258点)を原告に開示することとし、これら全てについて、原告に閲覧の機会を付与するとともに、原告代理人の弁護士から求めがあれば、上記①ないし④並びに⑤のうち 11点の各証拠書類(いずれも公安調査官による複数の報告書をまとめ - 46 -た総括的な報告書)の各写しを貸与することとして、それらの旨及びその証拠書類等の閲覧日(同年2月7日及び同月8日)等を原告に連絡した。 (ウ) 公安審は、原告に対し、前記(ア)のとおり送付した「陳述書及び質問書提出告知書」において、陳述書及び質問書を令和5年2月20日までに 提出するよう求めた。 (エ) 原告は、前記(イ)の①ないし⑤の各書類を閲覧せず、代理人弁護士も選任せず、陳述書及び質問書をいずれも提出しなかった。 (オ) 公安審は、原告が、令和5年2月27日の意見聴取期日に出頭せず、かつ、団体規制法20条3項に規定する陳述書及び証拠書類等を提出し なかったため、団体規制法21条1項に基づき意見聴取を終結した。 (カ) 公安審は、公安調査庁長官が提出した処分請求書及び証拠書類等につき審査をした上で、令和5年3月13日付けで、本件処分をした。 イ陳述書及び質問書の提出期限の延長並びに意見聴取期日の調整について原告は、令和5年2月2日、公安審に対し、陳述書及び質問書の提出期 限の延長並びに意見聴取期日の調整をして欲しい旨を申し入れたにもかかわらず、公安審がこの申入れを全く聞き入れず、原告の防御権を侵害した旨主張する。 しかし、団体規制法上、団体に、陳述書及び質問書の提出期限の延長並びに意見聴取期日の調整に係る申立権があるとは規定されていないから、 公安審が、原告の上記申入れに応じるか否かは、公安審の裁量に委ねられるというべきである。そして、団体規制法 提出期限の延長並びに意見聴取期日の調整に係る申立権があるとは規定されていないから、 公安審が、原告の上記申入れに応じるか否かは、公安審の裁量に委ねられるというべきである。そして、団体規制法22条2項が、公安審は、団体規制法17条2項の規定による公示があった日から30日以内に、処分の請求に係る事件につき決定をするように努めなければならない旨規定し、手続の迅速性が求められているところ、前記ア(ア)及び(ウ)のとおり、公安 審は、陳述書及び質問書の提出期限を同月20日とした上でその旨を同月 - 47 -1日に原告側に通知しており、原告に十分な猶予を与えているといえること、団体規制法17条1項が、公安審は、意見聴取を行うに当たっては、あらかじめ、意見聴取期日及び場所を定め、その期日の7日前までに、団体に対し、同項各号に掲げる事項を通知する旨規定し、団体規制法上、意見聴取期日の指定は、同項に基づく通知から7日の猶予を与えれば十分で あるといえるところ、同(ア)のとおり、公安審は同月27日の意見聴取期日を同月1日に原告側に通知しており、十分な猶予を与えているといえること、原告の上記申入れの理由は、代理人を選任して代理人と日程等の調整をする必要があるためなどというものにとどまり(甲15。枝番号を含む。 以下同じ。)、陳述書及び質問書の上記提出期限及び上記意見聴取期日まで に代理人の選任等ができない理由を具体的に述べるものではなかったことからすれば、公安審が陳述書及び質問書の提出期限の延長並びに意見聴取期日の調整を認めなかったことは、公安審の裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用したものではないと認められる。原告の上記主張は理由がない。 ウ証拠書類等の写しの交付について原告は、令和5年2月2日、公安審に対し ことは、公安審の裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用したものではないと認められる。原告の上記主張は理由がない。 ウ証拠書類等の写しの交付について原告は、令和5年2月2日、公安審に対し、公安調査庁長官の提出に係る処分請求書及びこれに添付された全ての証拠書類等の写しを交付して欲しい旨を申し入れたにもかかわらず、公安審が閲覧の機会の付与や一部の資料の貸与しかしなかったことは、原告の手続保障を欠いたものである 旨主張する。 しかし、団体規制法上、団体に、公安調査庁長官の提出に係る処分請求書及び証拠書類等の写しの交付を受ける権利があるとは規定されていないから、公安審が、原告の上記申入れに応じるか否かは、公安審の裁量に委ねられるというべきである。そして、団体規制法17条1項が、公安審 は、意見聴取期日の7日前までに、団体に対し、公安調査庁長官の請求に - 48 -係る処分の内容及び根拠となる法令の条項、請求の原因となる事実等を通知する旨規定し、団体規制法上、団体が公安調査庁長官の請求内容等を知る手段としては上記通知で十分であるとしているといえるところ、前記ア(イ)のとおり、公安審は、公安調査庁長官の提出に係る処分請求書及び証拠書類等について、原告に閲覧の機会を付与するとともに、原告代理人の弁 護士から求めがあれば、処分請求書等に加え、総括的な報告書11点の各写しを貸与することとしたのであるから、原告に十分な手続保障を与えているといえること、それにもかかわらず、原告は、同(エ)のとおり、上記各書類を閲覧せず、代理人弁護士も選任しなかったのであり、これについて合理的な理由はうかがわれず(甲15)、原告に対してさらなる閲覧等の 機会を与える必要もなかったといえることからすれば、公安審が証拠書類等の写しの 弁護士も選任しなかったのであり、これについて合理的な理由はうかがわれず(甲15)、原告に対してさらなる閲覧等の 機会を与える必要もなかったといえることからすれば、公安審が証拠書類等の写しの交付を認めなかったことは、公安審の裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用したものではないと認められる。原告の上記主張は理由がない。 エ書面による回答について 原告は、正確なやり取りが記録に残るようにしたいため、令和5年2月7日、公安審に対し、原告の要望に対し回答するに当たっては、書面で回答されたい旨を申し入れたにもかかわらず、公安審がこの申入れを全く聞き入れなかったことは、原告の手続保障を欠いたものである旨主張する。 しかし、団体規制法上、公安審が、法定の手続ではない団体の質問等に ついて、書面で回答を行わなければならないとは規定されていないから、公安審が、原告の上記申入れに応じるか否かは、公安審の裁量に委ねられるというべきである。そして、前記イのとおり、公安審の手続には迅速性が求められており、書面ではなく口頭で回答する必要性が認められること、原告の上記申入れは、公安審との正確なやり取りが記録に残るように したいなどというものにすぎず、公安審が口頭で回答することによってい - 49 -かなる不利益が生じるかを具体的に述べるものではなかったこと(甲15)からすれば、公安審が書面での回答をしなかったことは、公安審の裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用したものではないと認められる。原告の上記主張は理由がない。 オ原告と本団体の異同等に関する質問への回答について 原告は、原告と本件請求に係る団体との異同や原告が公安審が実施する手続に適法に関与できるか否かなどの質問について、公安審が回答しなかったことは、原告の手 の異同等に関する質問への回答について 原告は、原告と本件請求に係る団体との異同や原告が公安審が実施する手続に適法に関与できるか否かなどの質問について、公安審が回答しなかったことは、原告の手続保障を欠いたものである旨主張する。 しかし、団体規制法上、公安審が、法定の手続ではない団体の質問等について、回答を行わなければならないとは規定されていないから、公安審 が、原告の上記質問に回答するか否かは、公安審の裁量に委ねられるというべきである。そして、本件請求に係る団体(「平成12年1月28日、公安審査委員会によって、3年間、公安調査庁長官の観察に付する処分を行う決定を受け、平成15年1月23日以降令和3年1月6日までの間に、3年ごとに、順次同処分の期間を更新する決定を受けた「A1ことA2を 教祖・創始者とするオウム真理教の教義を広め、これを実現することを目的とし、同人が主宰し、同人及び同教義に従う者によって構成される団体」と同一性を有する、「Aleph」の名称を用いる団体」)が原告を意味することは明らかであり(なお、原告においても、本件請求及び本件処分に係る団体が原告であることを前提として、本件訴えを提起している。)、原 告が本件請求に係る団体と原告が異なるものと考える理由について合理的な説明もなかったこと(甲15)からすれば、公安審が原告と本件請求に係る団体との異同等を回答しなかったことは、公安審の裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用したものではないと認められる。原告の上記主張は理由がない。 カ小括 - 50 -以上によれば、本件処分に手続の違法はないと認められる。 ⑹ その余の原告の主張について原告は、本件請求時及び本件処分時において「Aleph」という名称を有しており、被請求団体の名 - 50 -以上によれば、本件処分に手続の違法はないと認められる。 ⑹ その余の原告の主張について原告は、本件請求時及び本件処分時において「Aleph」という名称を有しており、被請求団体の名称が「明らかでないとき」(手続規則2条2項)に該当しなかったにもかかわらず、本件請求に係る処分請求書(乙2)及び 本件処分に係る決定書(乙1)において、被請求団体を同項、手続規則18条3項の規定により記載することは背理であり、公安調査庁長官や公安審は、被請求団体を特定できていないとした上で、本件処分に係る手続が憲法31条に反するとか、原告は団体規制法5条3項に基づく報告義務を負わないなどと主張する。 しかし、本件請求に係る処分請求書(乙2)及び本件処分に係る決定書(乙1)の被請求団体の記載に「「Aleph」の名称を用いる団体」とある以上、上記各書面の被請求団体が原告と特定されていることは明らかであり、原告の上記主張は、その前提を欠き、理由がない。このことは、上記各書面において被請求団体が手続規則2条2項、18条3項の規定により記載されてい たとしても左右されるものではない。 3 結論したがって、原告の請求は、その余の点について判断するまでもなく、理由がないからこれを棄却することとし、主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第38部 裁判長裁判官鎌野真敬 裁判官志村由貴 - 51 - 裁判官都 築 健太郎(別紙1-2省略) - 52 -(別紙1-1)処分目録 1 被処分団体平成12年1月28日、公安審査委員会によって、3年間、公安調査庁長官の 観察に付する処分を行う決定を受け、平成15年1 - 52 -(別紙1-1)処分目録 1 被処分団体平成12年1月28日、公安審査委員会によって、3年間、公安調査庁長官の 観察に付する処分を行う決定を受け、平成15年1月23日以降令和3年1月6日までの間に、3年ごとに、順次同処分の期間を更新する決定を受けた「A1ことA2を教祖・創始者とするオウム真理教の教義を広め、これを実現することを目的とし、同人が主宰し、同人及び同教義に従う者によって構成される団体」と同一性を有する、「Aleph」の名称を用いる団体 2 処分内容⑴ 被処分団体は、この決定に係る官報の公示の日の翌日から起算して6月間、別紙1-2物件目録記載1ないし13の土地、建物の使用をしてはならない。 ⑵ 被処分団体は、この決定に係る官報の公示の日の翌日から起算して6月間、金品その他の財産上の利益の贈与を受けてはならない。 以上(別紙2)- 53 - ○ 無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律 (この法律の解釈適用) 第二条 この法律は、国民の基本的人権に重大な関係を有するものであるから、公共の安全の確保のために必要な最小限度においてのみ適用すべきであって、いやしくもこれを拡張して解釈するようなことがあってはならない。 (定義) 第四条 この法律において「無差別大量殺人行為」とは、破壊活動防止法(昭和二十 ならない。 (定義) 第四条 この法律において「無差別大量殺人行為」とは、破壊活動防止法(昭和二十七年法律第二百四十号)第四条第一項第二号ヘに掲げる暴力主義的破壊活動であって、不特定かつ多数の者を殺害し、又はその実行に着手してこれを遂げないもの(この法律の施行の日から起算して十年以前にその行為が終わったものを除く。 )をいう。 この法律において「団体」とは、特定の共同目的を達成するための多数人の継続的結合体又はその連合体をいう。 ただし、ある団体の支部、分会その他の下部組織も、この要件に該当する場合には、これに対して、この法律による規制を行うことができるものとする。 (観察処分) 第五条 公安審査委員会は、その団体の役職員又は構成員が当該団体の活動として無差別大量殺人行為を行った団体が、次の各号に掲げる事項のいずれかに該当し、その活動状況を継続して明らかにする必要があると認められる場合 次の各号に掲げる事項のいずれかに該当し、その活動状況を継続して明らかにする必要があると認められる場合には、当該団体に対し、三年を超えない期間を定めて、公安調査庁長官の観察に付する処分を行うことができる。 一 当該無差別大量殺人行為の首謀者が当該団体の活動に影響力を有していること。 二 当該無差別大量殺人行為に関与した者の全部又は一部が当該団体の役職員又は構成員であること。 三 当該無差別大量殺人行為が行われた時に当該団体の役員(団体の意思決定に関与し得る者であって、当該団体の事務に従事するものをいう。以下同じ。)であった者の全部又は一部が当該団体の役員であること。 四 当該団体が殺人を明示的に又は暗示的に勧める綱領を保持していること。 五 前各号に掲げるもののほか、当該団体に無差別大量殺人行為に及ぶ危険性があると認めるに足りる事実があること。 略 第一項の処分を受けた団体は、政令で 為に及ぶ危険性があると認めるに足りる事実があること。 略 第一項の処分を受けた団体は、政令で定めるところにより、当該処分が効力を生じた日からその効力を失う日の前日までの期間を三月ごとに区分した各期間(最後に三月未満の区分した期間が生じた場合には、その期間とする。以下この項において同じ。)ごとに、当該各期間の経過後十五日以内に、次に掲げる事項を、公安調査庁長官に報告しなければならない。 一 当該各期間の末日における当該団体の役職員の氏名、住所及び役職名並びに構成員の氏名及び住所 二 当該各期間の末日における当該団体の活動の用に供されている土地の所在、地積及び用途 三 当該各期間の末日における当該団体の活動の用に供されている建物の所在、規模及び用途 四 当該各期間の末日における当該団体の資産及び負債のうち政令で定めるもの 五 当該各期間中における当該団体の活動に関する事項のう 資産及び負債のうち政令で定めるもの 五 当該各期間中における当該団体の活動に関する事項のうち政令で定めるもの 六 その他第一項の処分に際し公安審査委員会が特に必要と認める事項 公安審査委員会は、第一項の処分を受けた団体が同項各号に掲げる事項のいずれかに該当する場合であって、引き続き当該団体の活動状況を継続して明らかにする必要があると認められるときは、その期間を更新することができる。第三項の規定は、前項の規定により期間が更新された場合について準用する。この場合において、第三項中「当該処分が効力を生じた日から」とあるのは、「期間が更新された日から」と読み替えるものとする。 略 (観察処分の実施) 第七条 公安調査庁長官は、第五条第一項又は第四項の処分を受けている団体の活動状況を明らかにするため、公安調査官に必要な調査をさせることができる。 動状況を明らかにするため、公安調査官に必要な調査をさせることができる。 公安調査庁長官は、第五条第一項又は第四項の処分を受けている団体の活動状況を明らかにするために特に必要があると認められるときは、公安調査官に、同条第一項又は第四項の処分を受けている団体が所有し又は管理する土地又は建物に立ち入らせ、設備、帳簿書類その他必要な物件を検査させることができる。 ・ 略 (再発防止処分) 第八条 公安審査委員会は、その団体の役職員又は構成員が当該団体の活動として無差別大量殺人行為を行った団体が、第五条第一項各号のいずれかに該当する場合であって、次の各号のいずれかに該当するときは、当該団体に対し、六月を超えない期間を定めて、次項各号に掲げる処分の全部又は一部を行うことができる。 同条第一項又は第四項の処分を受けている団体について、同条第二項若しくは第三項の規定による報告がされず、若しくは虚偽 第四項の処分を受けている団体について、同条第二項若しくは第三項の規定による報告がされず、若しくは虚偽の報告がされた場合、又は前条第二項の規定による立入検査が拒まれ、妨げられ、若しくは忌避された場合であって、当該団体の無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度を把握することが困難であると認められるときも、同様とする。 前項の規定により行うことができる処分は、次に掲げるものとする。 一 略 二 当該団体が所有し又は管理する特定の土地又は建物(専ら居住の用に供しているものを除く。)の全部又は一部の使用を禁止すること。 三・四 略 五 金品その他の財産上の利益の贈与を受けることを禁止し、又は制限すること。 (役職員又は構成員等の禁止行為) 第九条 前条に規定する処分を受けている団体の役職員又は構成員は、団体の活動として、当該処分に違反する行為をしてはならない。 員又は構成員は、団体の活動として、当該処分に違反する行為をしてはならない。前条に規定する処分を受けている団体の役職員又は構成員は、当該処分が効力を生じた後は、次の各号に掲げる行為をしてはならない。 一 略 二 当該団体が前条第二項第二号に掲げる処分を受けた場合にあっては、当該団体の用に供する目的で当該処分により使用を禁止された土地又は建物を使用すること。 三・四 略 五 当該団体が前条第二項第五号に掲げる処分を受けた場合にあっては、当該団体の利益を図る目的で、当該処分により贈与を受けることが禁止された金品その他の財産上の利益を贈与の目的として受け取ること。 略 (処分の請求) 第十二条 第五条第一項及び第八条の処分は、公安調査庁長官の請求があった場合にのみ行う。第五条第四項の処分についても、同様とする。 略 (意見聴取) 第十六条 公安審査委員会は、第十二 第四項の処分についても、同様とする。 (意見聴取) 第十六条 公安審査委員会は、第十二条第一項前段の処分の請求があったときは、公開による意見聴取を行わなければならない。ただし、個人の秘密の保護のためやむを得ないと認めるときは、これを公開しないことができる。 (意見聴取の通知の方式) 第十七条 公安審査委員会は、前条の意見聴取を行うに当たっては、あらかじめ、意見聴取を行う期日及び場所を定め、その期日の七日前までに、当該団体に対し、次に掲げる事項を通知しなければならない。 一 公安調査庁長官の請求に係る処分の内容及び根拠となる法令の条項 二 請求の原因となる事実 三 意見聴取の期日及び場所 前項の通知は、官報で公示して行う。この場合においては、公示した日から七日を経過した時に、当該通知が当該団体に到達したものとみなす。 当該団体の代表者又は主幹者の住所又は居所が知れている場合、 当該通知が当該団体に到達したものとみなす。 当該団体の代表者又は主幹者の住所又は居所が知れているときは、前項の規定による公示のほか、これに通知書を送付しなければならない。 (代理人) 第十八条 前条第一項の通知を受けた団体(同条第二項後段の規定により当該通知が到達したものとみなされる団体を含む。)は、代理人を選任することができる。 代理人は、各自、当該団体のために、意見聴取に関する一切の行為をすることができる。 (意見聴取の指揮) 第十九条 意見聴取は、公安審査委員会が指名する公安審査委員会の委員長又は委員(以下「指名委員等」という。)が指揮する。 指名委員等は、意見聴取の期日の冒頭において、公安調査庁の職員に、請求に係る処分の内容及び根拠となる法令の条項並びに請求の原因となる事実を意見聴取の期日に出頭した者に対し説明させなければならない。 なる事実を意見聴取の期日に出頭した者に対し説明 - 56 -させなければならない。 指名委員等は、意見聴取の手続を妨げる行為をした者に退去を命ずることができる。 (意見の陳述及び証拠書類等の提出等) 第二十条 当該団体の役職員、構成員及び代理人は、五人以内に限り意見聴取の期日に出頭して、当該処分を行うことについて意見を述べ、証拠書類等を提出することができる。 当該団体の役職員、構成員及び代理人は、指名委員等の許可を得て公安調査庁の職員に対し質問を発することができる。 当該団体の役職員、構成員及び代理人は、意見聴取の期日への出頭に代えて、公安審査委員会に対し、意見聴取の期日までに陳述書及び証拠書類等を提出することができる。 (意見聴取の終結) 第二十一条 指名委員等は、当該団体の役職員、構成員及び代理人の全部又は一部が正当な理由なく意見聴取の期日に出頭せず、かつ、前条第三項に規定 職員、構成員及び代理人の全部又は一部が正当な理由なく意見聴取の期日に出頭せず、かつ、前条第三項に規定する陳述書又は証拠書類等を提出しない場合には、これらの者に対し改めて意見を述べ、及び証拠書類等を提出する機会を与えることなく、意見聴取を終結することができる。 指名委員等は、前項に規定する場合のほか、当該団体の役職員、構成員及び代理人の全部又は一部が意見聴取の期日に出頭せず、かつ、前条第三項に規定する陳述書又は証拠書類等を提出しない場合において、これらの者の意見聴取の期日への出頭が相当期間引き続き見込めないときは、これらの者に対し、期限を定めて陳述書及び証拠書類等の提出を求め、当該期限が到来したときに意見聴取を終結することができる。 (公安審査委員会の決定) 第二十二条 公安審査委員会は、公安調査庁長官が提出した処分請求書及び証拠書類等並びに当該団体の意見及び当該団体が提出した証拠書類 、公安調査庁長官が提出した処分請求書及び証拠書類等並びに当該団体の意見及び当該団体が提出した証拠書類等につき審査を遂げた上、次の区分に従い決定をしなければならない。 主文 一 処分の請求が不適法であるときは、これを却下する決定 二 処分の請求が理由がないときは、これを棄却する決定 三 処分の請求が理由があるときは、その処分を行う決定 公安審査委員会は、第十七条第二項の規定による公示があった日から三十日以内に、処分の請求に係る事件につき決定をするように努めなければならない。 (決定の通知及び公示) 第二十四条 第二十二条第一項の決定は、公安調査庁長官及び当該団体に通知しなければならない。 前項の通知は、公安調査庁長官及び当該団体に決定書の謄本を送付して行う。 ただし、当該団体に代理人がある場合には、当該団体に代えて代理人に決定書の謄本を送付することができる。 第二十二条第一項の決定は、 合には、当該団体に代えて代理人に決定書の謄本を送付することができる。 第二十二条第一項の決定は、官報で公示しなければならない。 略 (役職員又は構成員等の禁止行為違反の罪) 第三十八条 第九条の規定に違反した者は、二年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。 破壊活動防止法 (解散の指定) 第七条 公安審査委員会は、左に掲げる団体が継続又は反覆して将来さらに団体の活動として暴力主義的破壊活動を行う明らかなおそれがあると認めるに足りる十分な理由があり、且つ、第五条第一項の処分によつては、そのおそれを有効に除去することができないと認められるときは、当該団体に対して、解散の指定を行うことができる。 一~三 略 (団体のためにする行為の禁止) 第八条 前条の処分が効力を生じた後は、当該処分の原因となった暴力主義的破壊活動が行われた日以後当該団体の役職員又は構成員であ を生じた後は、当該処分の原因となつた暴力主義的破壊活動が行われた日以後当該団体の役職員又は構成員であつた者は、当該団体のためにするいかなる行為もしてはならない。 但し、その処分の効力に関する訴訟又は当該団体の財産若しくは事務の整理に通常必要とされる行為は、この限でない。 ○ 無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律施行令 (観察処分に付された団体の報告の方法) 第一条 無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律(以下「法」という。 )第五条第二項及び第三項(同条第五項において準用する場合を含む。 )の規定による報告をしなければならない団体は、法務省令で定める様式に従い、文書で、当該報告をしなければならない。 (資産及び負債の範囲) 第二条 法第五条第二項第四号及び第三項第四号(同条第五項において準用する場合を含む。 )に規定する資産及び負債のうち政令で定めるも 及び第三項第四号(同条第五項において準用する場合を含む。)に規定する資産及び負債のうち政令で定めるものは、次に掲げる事項とする。 一 資産 イ・ロ 略 ハ 現金の現在額 ニ 略 ホ 預貯金の種類、金融機関名、残高及び口座名義人の氏名又は名称 ヘ~ヌ 略 二 負債 略 (団体の活動に関する事項の範囲) 第三条 法第五条第三項第五号に規定する当該団体の活動に関する事項のうち政令で定めるものは、次に掲げる事項とする。 一 当該団体(その支部、分会その他の下部組織を含む。以下この号において同じ。)がした当該団体の活動に関する意思決定の内容 二 当該団体の機関誌紙の名称及び発行部数並びに編集人及び発行人の氏名 ○ 無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律施行規則 (報告の方法等) 第六条 無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する の規制に関する法律施行規則 (報告の方法等) 第六条 無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律施行令(以下「令」という。)第一条の規定に基づく報告は、別紙様式第三号による報告書を公安調査庁長官に提出してしなければならない。 無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律の規定に基づく規制措置の手続等に関する規則 (処分請求書等の記載事項) 第二条 処分請求書又は更新請求書には、法第十五条第一項又は法第二十六条第一項に規定する事項のほか、次に掲げる事項を記載しなければならない。 一 被請求団体の名称 二・三 略 前項第一号に掲げる事項が明らかでないときは、その団体を特定するに足りる事項を記載しなければならない。 ・ 略 (陳述書等) 第七条 委員会は、必要があると認めるときは、法第十六条の意見聴取の期日に先立ち、被 (陳述書等) 第七条 委員会は、必要があると認めるときは、法第十六条の意見聴取の期日に先立ち、被請求団体に対し、法第二十条第一項の規定により意見聴取の期日に出頭する者が当該処分を行うことについて意見を陳述した書面及び公安調査庁の職員に対し質問しようとする事項を記載した書面の提出を求めることができる。 略 (決定書) 第十八条 略 決定書には、次に掲げる事項を記載し、委員長及び決定に関与した委員が署名押印しなければならない。 一・二 略 三 被請求団体の名称、主たる事務所の所在地並びに代表者又は主幹者の氏名、年齢、職業及び住所又は居所 四・五 略 第二条第二項及び第三項の規定は、前項第三号の事項について準用する。 ・ 略

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