-1-平成25年9月26日判決言渡平成25年(行コ)第7号,同第20号環境対応車普及促進対策費補助金不交付決定取消請求控訴,同附帯控訴事件 主文 1 控訴人の本件控訴を棄却する。 2 被控訴人の本件附帯控訴に基づき原判決を取り消す。 3 控訴人の本件訴えを却下する。 4 訴訟費用は,第1,2審とも,控訴人の負担とする。 事実及び理由 第1 控訴の趣旨等 1 控訴の趣旨(控訴人)(1) 原判決を取り消す。 (2) 被控訴人が,Aに対して平成22年12月30日付けで行った環境対応車普及促進対策費補助金不交付決定を取り消す。 (3) 訴訟費用は,第1,2審とも,被控訴人の負担とする。 2 附帯控訴の趣旨(被控訴人)(1) 原判決を取り消す。 (2) 控訴人の本件訴えを却下する。 (3) 訴訟費用は,第1,2審とも,控訴人の負担とする。 第2 事案の概要(略語は原判決の表記による。) 1 本件は,被控訴人が,経済産業省の「環境対応車普及促進対策費補助金(平成21年度第2次補正予算分)交付要綱」(本件交付要綱)に基づく補助金(本件原補助金)により造成された基金を活用して「環境対応車普及促進事業」を行う一般社団法人B(B)から「環境性能に優れた自動車の購入に対する補助等の事業」(以下「本件事業」という。)の委託を受け,上記基金の額(本件予算)の範囲内で,経済産業省の定める「環境対応車普及促進事業実施要領」-2-(本件実施要領)及び被控訴人の定める「環境対応車普及促進事業補助金交付規程」(本件交付規程)に基づき,地方公共団体,法人(国所管の独立行政法人を除く。)及び個人事業者を含む個人(間接補助事業者)からの本件交付規程6条 控訴人の定める「環境対応車普及促進事業補助金交付規程」(本件交付規程)に基づき,地方公共団体,法人(国所管の独立行政法人を除く。)及び個人事業者を含む個人(間接補助事業者)からの本件交付規程6条1項に基づく補助金(本件補助金)の交付申請を受け付け,その審査をした上,その交付の決定,補助金額の確定及びその支払業務並びに,審査の結果,同補助金を交付すべきでないものと認められるときは,速やかに不交付通知書により間接補助事業者に通知する業務(本件補助金事業)を行っていたところ,本件補助金の交付申請をしたものの被控訴人により本件補助金を支給しないことに決定した旨の決定通知書を受けたAの子である控訴人が,被控訴人に対し,被控訴人が上記補助金不交付決定(本件不交付決定)をしたのは違法であり,これが行政事件訴訟法3条2項の規定する処分に当たるとして,その取消しの訴えを提起した事案である。 原審が,本件訴えについて,本件不交付決定が行政事件訴訟法3条2項の規定する「処分」に該当し,原告適格,被告適格及び出訴期間の要件を満たす適法な訴えではあるが(争点(1)),本件不交付処分は適法であるから(争点(2)),その取消しを求める控訴人の請求は理由がないとしてこれを棄却したため,控訴人がこれを不服として控訴をし,被控訴人が本件訴えの却下を求めて附帯控訴をした。 2 前提事実並びに争点及び当事者の主張本件の前提事実並びに争点及び当事者の主張については,原判決の「事実及び理由」欄の第2の1及び2のとおりであるから,これを引用する。 第3 当裁判所の判断 1 争点(1)のうち本件不交付決定の処分性について(1) 行政事件訴訟法3条2項の規定する「処分」とは,公権力の主体である国又は公共団体の機関が行う行為のうち,その行為により直接に国民の権利義務 争点(1)のうち本件不交付決定の処分性について(1) 行政事件訴訟法3条2項の規定する「処分」とは,公権力の主体である国又は公共団体の機関が行う行為のうち,その行為により直接に国民の権利義務を形成し,又はその範囲を確定することが,法律上,認められているも-3-のをいうと解するのが相当である(最高裁昭和39年10月29日第一小法廷判決・民集18巻8号1809頁等参照。)。そして,その「処分」に当たる行為は,いわゆる権力的作用に属する行為のほか,本件補助金の交付のような非権力的作用に属する行為の場合であっても,法律が,一定の者に当該補助金の交付に関する申請権を与えるとともに,行政庁が,申請権を有する者の申請に基づき,交付・不交付の決定をして当該申請者の権利の存否を判断するという手続を採用している場合には,当該交付・不交付の決定行為は,行政庁が,優越的地位に基づき,当該申請者の権利義務を直接に形成し,又はその範囲を確定する行為としての性質を有するものといえるから,「処分」に当たるものと解される。 (2) これを本件について見るに,前提事実並びに証拠(甲1,3ないし5,乙1ないし5,10ないし12)及び弁論の全趣旨によれば,経済産業省は,環境対応車普及促進事業のための予算が平成21年予算に計上されたことから,環境対応車普及促進事業について,本件交付要綱及び本件実施要領を定め,申請を受けた非営利型法人(基金設置法人)に対し,「環境対応車普及促進事業」を実施するための基金を造成させることを対象として本件原補助金を交付し,基金設置法人において,「間接補助事業者に対して補助金を交付する業務」(本件補助金交付業務)を経済産業大臣の定める事業者(以下「受託事業者」という。)に委託して「環境対応車普及促進事業」を実施することとした上,その運用等 間接補助事業者に対して補助金を交付する業務」(本件補助金交付業務)を経済産業大臣の定める事業者(以下「受託事業者」という。)に委託して「環境対応車普及促進事業」を実施することとした上,その運用等について,基金設置法人に対しては,予算補助に基づく補助金等の交付手続等について定めた,補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(適正化法)及び補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律施行令(以下「適正化法施行令」といい,適正化法と併せて「適正化法等」という。)並びに本件交付要綱及び本件実施要領により,本件原補助金による基金を,適正に,設置・管理し(本件交付要綱1条,4条,9条),併せて本件補助金交付業務を委託する受託事業者に対して指導,監督-4-を行うよう求め(本件交付要綱9条(3),本件実施要領第3の1,2,第4(5)),受託事業者に対しては,本件実施要領により,補助金の交付の手続等に関する交付規定を定めて経済産業大臣の承認を得るなどの,経済産業大臣及び基金設置法人の指導,監督を受けることとしたこと(本件実施要領第3,第4(3),(5)),これらを踏まえて,Bがその申請により基金設置法人として決定され,被控訴人が受託事業者として選定されて,Bが「環境対応車普及促進事業」を,被控訴人がBと業務委託契約を締結して「間接補助事業者に対して補助金を交付する業務」(本件補助金交付業務)をそれぞれ行うこととなり,被控訴人は,本件交付規定を策定して本件補助金交付業務を行っていたこと,Aは,被控訴人に対し,平成22年9月8日付けの申請書をもって本件補助金の交付申請を行ったが,被控訴人は,Aに対し,同年12月30日付の不交付通知書をもって,同年9月8日申請分で本件予算を超過し,同日分の交付申請はすべて補助金を交付しないこととなったため,本件補助 金の交付申請を行ったが,被控訴人は,Aに対し,同年12月30日付の不交付通知書をもって,同年9月8日申請分で本件予算を超過し,同日分の交付申請はすべて補助金を交付しないこととなったため,本件補助金を交付しない旨通知したことが認められる。 以上の事実関係及び原判決別紙の関係法令等の定めによれば,本件不交付決定は,被控訴人が定めた本件交付規定に基づき行われたものであるが,その性質上,非権力的作用に属する行為であり,本件交付規定には,補助金の交付申請に対して交付,不交付決定をするという手続の定めがあるものの,これについて不服申立手続は規定されていないし,同定めは法律の根拠に基づいていないから,同交付・不交付決定が,優越的地位に基づき,申請者の権利義務を直接に形成し,又はその範囲を確定する行為として行われるものということはできない。 したがって,本件補助金不交付決定は,行政事件訴訟法3条2項の規定する「処分」に当たるということはできない。 (3) これに対して,控訴人は,本件補助金事業が公益性の高いものであり,被控訴人は,経済産業省の指導,監督の下に,Bから受託した本件補助金交-5-付事業を独占的に行っているから,被控訴人と間接補助事業者との関係は,公法上のものというべきであって,処分性がある旨主張する。 しかしながら,本件補助金事業が公益性の高いものであり,経済産業大臣及び基金設置法人であるBの指導,監督の下に,独占的に行われているとしても,本件補助金の交付は,一般社団法人である被控訴人が,一般社団法人であるBの行う事業の一環として行うものであるから,これを公法上の法律関係とみるか,私法上の法律関係とみるかについては議論の余地があるが,被控訴人の補助金交付決定により具体的な給付請求権が発生するという仕組みは,申込み(補助金申 うものであるから,これを公法上の法律関係とみるか,私法上の法律関係とみるかについては議論の余地があるが,被控訴人の補助金交付決定により具体的な給付請求権が発生するという仕組みは,申込み(補助金申請)と承諾(補助金支給決定)により成立する公法上あるいは私法上の贈与契約を原因として発生するものであり,原判決の指摘する交付決定の取消しの規定(本件交付規定11条)は贈与契約の解除であると解され,これをもって,行政庁の優越的地位に基づく行為であり,処分性があるということはできない。 加えて,本件交付規定を直接の根拠とする本件補助金不交付決定が,その仕組みにおいて本件交付要綱及び本件実施要領に基づくものといえるとしても,これらは行政内部の規則に過ぎないから,この観点からしても,本件補助金不交付決定が,法律に根拠するものということはできない。 この点,適正化法は,国と補助事業者との関係について適用され,補助金等に係る予算の執行の適正化を図るため,国と補助事業者との関係を把握し,是正を図ることなどを定めるとともに,補助事業者の業務に関して必要な限りで,間接補助事業者に報告義務等を負わせ(適正化法23条1項),これに刑事罰を科することができるものとしているが(同法30条,11条2項),これによっても,国と間接補助事業者との間に法律関係を創設するものではなく,補助事業者と間接補助事業者との法律関係を規律するものでもないし,同法は,補助事業者の間接補助事業者への補助金交付業務の交付手続を定めていないから,本件不交付決定が適正化法等に根拠するものとい-6-うことはできない。 (4) そうすると,控訴人の本件訴えは,他の争点について検討するまでもなく,不適法として却下されるべきである。 2 以上によれば,控訴人の本件訴えを却下すべきであるから,控 うことはできない。 (4) そうすると,控訴人の本件訴えは,他の争点について検討するまでもなく,不適法として却下されるべきである。 2 以上によれば,控訴人の本件訴えを却下すべきであるから,控訴人の本件控訴は理由がなくこれを棄却し,本訴請求を棄却すべきものとした原判決は相当でなく,被控訴人の本件附帯控訴は理由があるから,原判決を取り消し,本件訴えを却下することとして,主文のとおり判決する。 福岡高等裁判所第5民事部 裁判長裁判官一志泰滋 裁判官足立正佳 裁判官島田正人 (原裁判等の表示) 主文 1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 第1 請求被告が,Aに対して平成22年12月30日付けで行った環境対応車普及促-7-進対策費補助金不交付決定を取り消す。 第2 事案の概要本件は,Aが被告に対して行った環境対応車普及事業補助金の交付申請について,被告が同補助金の交付を行わない決定をしたのは違法であるとして,Aの子である原告が,被告に対し,同決定の取消しを求めて行政事件訴訟法3条2項が規定する処分の取消しの訴えを提起した事案である。 1 前提事実(争いのない事実及び証拠等によって容易に認められる事実)(1) 当事者等ア被告は,後記のとおり,一般社団法人B(以下「B」という。)との間で締結した業務委託契約に基づき,環境性能に優れた道路運送車両法に基づく自家用自動車を導入する個人等に対して交付する補助金(以下「本件補助金」という。)の交付決定等の事業を行っているものである。 イ Aは,平成22 契約に基づき,環境性能に優れた道路運送車両法に基づく自家用自動車を導入する個人等に対して交付する補助金(以下「本件補助金」という。)の交付決定等の事業を行っているものである。 イ Aは,平成22年9月8日付け申請書をもって,被告に対して,本件補助金の交付申請を行ったものである。 ウ原告は,Aの子である。 (2) 本件補助金の仕組みア経済産業省は,本件に関する補助金が平成21年度第2次補正予算に計上されたことに伴い,「環境対応車普及促進対策費補助金(平成21年度第2次補正予算分)交付要綱」(乙1,以下「本件交付要綱」という。)を定め,同要綱3条に基づき,Bに同要綱に係る補助金(以下「本件原補助金」という。)を交付することを決定した。 本件原補助金は,経済産業省が定める「環境対応車普及促進事業実施要領」(乙2,以下「本件実施要領」という。)に定める事業を実施するための基金を造成する事業を交付の対象とするところ,同事業を行うBは,同基金の設置・管理を行う法人として上記補助金により造成された基金(以下,国からの本件原補助金によって造成された基金の額を「本件予算」と-8-いう。)を活用して,経済産業省が定める事業者に対する委託により環境対応車普及促進事業を行うとされていた(本件実施要領第2参照)。 イ経済産業省は,公募の結果,被告をBが上記アの委託契約を結ぶべき事業者と定め,Bは,被告との間で,Bを委託者,被告を受託者として,被告に対して,本件予算の範囲内で,本件実施要領及び被告が定める「環境対応車普及促進事業補助金交付規程」(乙3,以下「本件交付規程」という。)に基づき,環境対応車普及促進事業を行うことを委託する業務委託契約を締結した。 そして,被告は,Bとの間に締結された上記業務委託契約に基づき,地方公共団体,法人(国 以下「本件交付規程」という。)に基づき,環境対応車普及促進事業を行うことを委託する業務委託契約を締結した。 そして,被告は,Bとの間に締結された上記業務委託契約に基づき,地方公共団体,法人(国所管の独立行政法人を除く)及び個人事業者を含む個人(以下「間接補助事業者」という。)からの本件交付規程6条1項に基づく補助金の交付申請を受け付け,その審査をした上,本件補助金の交付の決定,同補助金の額の確定及びその支払業務並びに,審査の結果,同補助金を交付すべきでないものと認められるときは,速やかに不交付通知書により間接補助事業者に通知する業務を行っていた(以下,被告が行っていた本件補助金に関する業務を「本件補助金事業」という。)。 (3) 本件訴訟に至る経緯ア Aは,平成22年9月8日付けの申請書をもって,被告に対し,本件交付規程6条1項に基づく本件補助金の交付申請を行った。 イ被告は,同年12月30日付の不交付通知書をもって,同年9月8日申請分で本件予算を超過し,同日分の交付申請はすべて補助金を交付しないこととなったとの理由で,Aに対し,本件補助金を交付しない旨通知した。 ウ平成▲年▲月▲日,Aは死亡した。 エ原告は,国を被告として,同年9月14日,被告がAに対して行った,Aに対して本件補助金を交付しない旨の上記イ記載の決定(以下「本件不交付決定」という。)の取消しを求めて訴えを提起した。 -9-オ原告は,平成24年1月25日,行政事件訴訟法15条1項に基づいて,本件不交付決定の取消しの訴えの被告を,国から一般社団法人C(現被告)に変更することを申し立てたところ,当裁判所は,同年2月23日,同申立てを相当と認め,被告を,国から一般社団法人Cへと変更した。 (4) 本件に係る関係法令等の定めは別紙のとおりである。 2 争 に変更することを申し立てたところ,当裁判所は,同年2月23日,同申立てを相当と認め,被告を,国から一般社団法人Cへと変更した。 (4) 本件に係る関係法令等の定めは別紙のとおりである。 2 争点(1) 本件訴えの適法性(被告の主張)ア処分性について(ア) 原告は,行政事件訴訟法3条2項に基づいて,被告に対して,本件不交付決定の取消しを求めているものであるが,本件不交付決定は,行政事件訴訟法3条2項でいう「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為」(以下,単に「処分」という。)に当たらない。 すなわち,処分とは,公権力の行使主体たる国又は公共団体が行う行為のうち,その行為により直接国民の権利義務を形成し又はその範囲を確定することが法律上認められているものをいうから,本件不交付決定が処分に当たるためには,同決定が,①行政庁による優越的地位に基づく権力的な活動であり,かつ,②その活動によって直接国民の権利義務に対して変動を生じさせるものでなければならないところ,以下に述べるとおり,本件不交付決定は,上記①及び②のいずれにも該当しない。 (イ) まず,上記①に関して,被告は,当然のことながら「公権力の行使主体たる国又は公共団体」ではなく,完全なる私人である。また,被告が本件補助金事業の受託者であるとしても,本件補助金事業の執行は,それ自体,本来,私法上の贈与の性質を有するというべきであり,そもそも私法上の契約当事者という対等な地位とは異なった優越的地位に基づく権力的活動たる公権力の行使としての性格は稀薄である。 -10-確かに,原告が主張するとおり,本件補助金事業は,補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(以下「補助金適正化法」という。)による規律を受けるものではあるが,同法は,国が交付する補助金を原資とし かに,原告が主張するとおり,本件補助金事業は,補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(以下「補助金適正化法」という。)による規律を受けるものではあるが,同法は,国が交付する補助金を原資とした補助金交付事業全般に適用される一般原則を定めているにすぎず,本件補助金事業そのものに関する具体的手続等を定めたものではない。 加えて,補助金適正化法は,原則として,国と国から直接補助金の交付を受ける補助事業者等との間の法律関係を規律するものであって,補助事業者等と補助事業者等から補助金の交付を受ける間接補助事業者等との間の法律関係について規律するものではないから(一部の規定は間接補助事業者等にも適用があるが,間接補助金の交付手続等については何ら規定がない。),同法を根拠に補助事業者である被告と間接補助事業者である原告との関係を論ずることはできない。 以上によれば,Aと被告との間の本件補助金に関する法律関係を規律するものは,本件交付規程と同規程に基づいて定められた環境対応車普及促進対策費補助金業務実施細則以外に存在せず,これらの規程及び細則は,一般私人たる被告が,自ら本件補助金事業の適正かつ公平な執行を確保するために定めたものにすぎないから,これらの規程等からも,本件不交付決定が処分であることを見いだすことはできない。 (ウ) 次に,上記②に関しては,本件不交付決定は,Aの被告に対する贈与の申込みに対し,本件補助金事業を行う者である被告が,承諾の意思表示をしないことを通知したものである。 したがって,本件不交付決定により,単にA申込みに係る贈与契約が成立しなかっただけであるから,本件不交付決定は,Aが有していた何らかの権利義務に変動を及ぼすものではない。 (エ) なお,被告による本件補助金の不交付決定については,行政事件訴-11- 契約が成立しなかっただけであるから,本件不交付決定は,Aが有していた何らかの権利義務に変動を及ぼすものではない。 (エ) なお,被告による本件補助金の不交付決定については,行政事件訴-11-訟法による抗告訴訟によらなくても,通常の民事訴訟によって紛争を解決することが可能であるから,同観点からも,本件不交付決定が処分であると解する必要はない。 (オ) 以上のとおり,被告は,国から何ら権限の委任を受けていない完全なる私人であるため,そもそも処分の主体となり得ない上,被告による本件補助金の交付行為に処分性を付与する法律の定めは何ら存在しないから,本件不交付決定は処分に該当しない。 イ被告適格について被告は,完全なる私人であり,公権力の行使主体たる行政庁ではないから,取消訴訟の被告適格(行政事件訴訟法11条)を有しない。 ウ原告適格について本件不交付決定の名宛人は,Aであり,かつ,被告とAとの間の本件補助金に関する法律関係を原告が承継する旨の遺産分割協議が成立したことを示す的確な証拠もないから,原告は,原告適格(行政事件訴訟法9条)を有しない。 エ小括よって,本件訴えは不適法であるから,却下されるべきである。 (原告の主張)ア処分性について本件補助金事業は,環境保護(二酸化炭素削減)を目的とする国策とも関係するものであり,公益性が高いものである。被告は,被告が完全な私人であるから,本件不交付決定が処分に該当しないと主張するが,私人であっても,行政と連携して公益性の高い業務を行っている場合は,同私人が行う行為についても処分に当たる。実際に,本件補助金事業については,経済産業省の指導・監督のもと行われている。 そして,被告は,国がBに交付した補助金の間接補助事業者に対する交-12-付事業等を行う地位を独占 ても処分に当たる。実際に,本件補助金事業については,経済産業省の指導・監督のもと行われている。 そして,被告は,国がBに交付した補助金の間接補助事業者に対する交-12-付事業等を行う地位を独占的に付与されているのであるから,Aのような間接補助事業者は,本件補助金を申請しようとする場合に,被告以外の者に対して同補助金を申請することはできず,そのような法律関係を私法上のものと評価することはできない。 したがって,本件不交付決定は処分に当たる。 イ被告適格について被告は,国と一体となって本件補助金事業を行っているものであり,同事業の一環として本件不交付決定をした者であるから,被告適格を有する。 ウ原告適格について原告は,Aの子であり,相続により,同人の法的地位を包括的に承継する者である。また,Aの他の相続人との間においては,審判により遺産の分割が行われており,被告とAとの間の本件補助金に関する法律関係については,原告が承継した。 (2) 本件不交付決定の違法性(原告の主張)ア本件補助金の交付申請期限は,当初,平成22年9月末となっていたところ,その後,「本件補助金の交付申請額が,本件予算を超過した場合は募集を終了する,又は,申請が終了し申請が受理されないので,補助金は交付されない」との広報がされた。これは,逆に,本件補助金の交付申請が受理された場合は,本件予算を超過していない又は募集が継続中であるとしか解せない。 そして,申請を受理した前日の分を,公平を期するため,一律交付対象外とするのは,裁量の濫用にあたり違法である。加えて,そのような運用をすることについては,Aのような間接補助事業者には周知されていない。 また,本件補助金の交付申請額が,本件予算を超過しているにもかかわらず,間接補助事業者による交付申請を 。加えて,そのような運用をすることについては,Aのような間接補助事業者には周知されていない。 また,本件補助金の交付申請額が,本件予算を超過しているにもかかわらず,間接補助事業者による交付申請を受理し続けた行為は,補助金適正-13-化法24条に違反する行為であり,被告が構築した申請システムそのものに重大な瑕疵があるというべきである。この点,同じく被告が行っている事業用自動車を対象にしている補助金業務については,事前に本件予算満了日の発表がなされており,このことからも,自家用車を対象とする本件補助金の申請システムがうまく構築されていないことが分かる。なお,平成24年に行われた本件補助金事業と同様の補助金事業の交付申請の受付については,インターネットによる交付申請が可能になったため,本件補助金の交付申請の際に生じた不具合は生じていない。 イさらに,被告は,本件不交付決定について,原告に対する速やかな通知を行っておらず,本件交付規程7条2項に反している。これによって,Aないし原告は不利益を被った。 ウ被告は,本件補助金事業のほか,クリーンディーゼル補助金の業務を平成22年9月末まで行っていたのであるから,被告としては,本件補助金の申請期限が経過した後も,同申請について,クリーンディーゼル補助金に変更が可能であったからこれをすべきであった。 (被告の主張)ア被告による間接補助事業者に対する本件補助金の交付行為は,私法上の贈与と解するのが相当であるところ,間接補助事業者から,被告に対する本件補助金の交付申請があった段階では,同贈与契約は未だ成立していない状態であるから,本件不交付決定に何らかの違法があるとしたら,契約締結過程におけるもののみである。 この点,本件補助金は,当初から,本件予算の枠内で交付されるものとされており は未だ成立していない状態であるから,本件不交付決定に何らかの違法があるとしたら,契約締結過程におけるもののみである。 この点,本件補助金は,当初から,本件予算の枠内で交付されるものとされており,そのことは,事前に広く国民に周知されていた。また,補助金の申請受付は,当初,平成22年9月30日までの新車登録分とすることが予定されていたものの,それよりも早く本件予算が底をつくことが現実的に予想されるようになった同年7月下旬頃から,経済産業省の発表な-14-どによって,本件補助金の申請をしても,同補助金を受領できない可能性があることが広く国民に周知されるようになった。 そして,本件予算は,現に,同年9月8日付け交付申請の受理金額をもって予算額を超過することとなったため,被告は,同日受理分について,不公平が生ずることのないように一律不交付としたものである。 本件予算が超過するか否かは,実際に交付申請を受け付けてみなければ判明するものではなく,また,交付申請受付の事務処理上,非常に多数の交付申請を,複数の窓口が平行して受け付けていることから,交付申請金額の集計作業には一定の時間を要することが必至であり,交付申請受付後,一定の時間が経過した後でなければ,本件補助金の交付申請額が本件予算を超過したか否かが判明しないことはやむを得ない。 加えて,本件補助金の交付申請額が本件予算を超過したことが判明した段階にあっては,同一日の受理分について,交付か不交付かを左右する合理的な基準は見いだせず,かかる基準について本件交付規程上の定めもないことから,被告が,これら同一日の受理分について,一律に不交付とする取扱いをしたことは,本件補助金事業の有する公益性・公平性の観点からみて妥当である。 この点,原告は,事業用自動車に対する補助金については,予算満了 これら同一日の受理分について,一律に不交付とする取扱いをしたことは,本件補助金事業の有する公益性・公平性の観点からみて妥当である。 この点,原告は,事業用自動車に対する補助金については,予算満了日が事前に発表されていたから,それが行われていない本件補助金の交付申請システムに問題があるなどと主張するが,事業用自動車に対する補助金は,自家用自動車と比べて予算規模自体がかなり小さく,交付申請件数も自家用自動車と比較すると圧倒的に少ないため,1日あたりの受理件数及び交付総額を見積もりやすく,予算満了に達するかどうかの見通しも立てやすい。そうすると,自家用自動車を対象とする本件補助金事業と,事業用自動車の補助金事業は,その規模が全く異なるというべきであるから,これらの事業の比較は無意味であり,原告の主張は理由がない。 -15-イまた,原告は,被告が,Aに対する本件不交付決定の通知を速やかに行っていない点が違法であるとも主張するが,Aから本件補助金の交付申請があった時期は,本件補助金の交付申請が全国から殺到し,被告において著しく大量の事務処理を行う必要があった時期であったため,結果として,補助金の交付申請から不交付通知をするまで相当の期間を要したものであり,被告は,可及的速やかにAに対して同通知を行ったものである。さらに,平成22年9月7日の交付申請受理分をもって本件補助金の交付が終了することは,同月8日時点ですでに公知されていたし,同日以降の交付申請受付分については,被告による不交付決定通知に先立って,本件補助金の受付機関から,同補助金の交付申請者に対して,不交付となる旨を速やかに連絡する取扱いとしていたため,Aを含む本件予算満了後の本件補助金の交付申請者は,被告が不交付決定を通知する以前の段階で,自身が本件補助金を受け取れないこと 申請者に対して,不交付となる旨を速やかに連絡する取扱いとしていたため,Aを含む本件予算満了後の本件補助金の交付申請者は,被告が不交付決定を通知する以前の段階で,自身が本件補助金を受け取れないこと自体は把握できていた。 したがって,本件不交付決定の通知が,本件補助金の交付申請から3ないし4か月後に行われたとしても,そのこと自体によって同交付申請を行った者に何らかの不利益が生じたとはいえない。 第3 当裁判所の判断 1 本件不交付決定の処分性について(1) 補助金適正化法における補助事業者と間接補助事業者の法律関係まず,被告は,補助金適正化法は,国と補助事業者の関係を主として規律するものであり,補助事業者と間接補助事業者の関係について直接規律するものではないとして,国の機関ではない者が補助事業者となり,間接補助事業者に対する補助金の交付等を行う場合における補助事業者と間接補助事業者の法律関係は公法上の法律関係ではなく,私法上の法律関係になる旨主張するので,この点について判断する。 確かに,補助金適正化法は,補助事業者が間接補助事業者に補助金の交付-16-等をする際の具体的手続等については特に定めていないものと認められる。 しかし,補助金適正化法は,国が交付する補助金等を直接又は間接にその財源の全部又は一部として補助事業者から他の者に交付される給付金につき,「間接補助金等」,間接補助金等を受け取る者について「間接補助事業者等」と定義した上,国が間接補助事業者に対して直接・間接的に影響力を及ぼすことを認めているほか(同法23条1項,同法17条2項),間接補助事業者に対しては,間接補助金等の交付又は融通の目的に従い,善良な管理者の注意をもって間接補助事業等を行うこと及び他の用途へ間接補助金等を使用しない義務を課し(同法3条2項,1 7条2項),間接補助事業者に対しては,間接補助金等の交付又は融通の目的に従い,善良な管理者の注意をもって間接補助事業等を行うこと及び他の用途へ間接補助金等を使用しない義務を課し(同法3条2項,11条2項),これに反した行為については,罰則まで設けているところ(同法30条),その理由は,間接補助金等についても,国民から徴収された税金その他の貴重な財源でまかなわれるものであることから,補助金等が最終受領者の段階で実際に使用される用途にまで規制を及ばさなければ,補助金等の交付の不正な申請及び補助金等の不正な使用の防止その他補助金等に係る予算の執行並びに補助金等の交付の決定の適正化を図ることとする補助金適正化法の目的を十分に達成できないためであると解される。 実質的にも,国が直接に補助金等を交付するかそれとも都道府県その他の法人等を経由してこれを交付するかというのは,効率的な事務遂行その他の事情によるものであると考えられるのであり,間接補助金等の交付を受ける者は,形式的には補助金等を受け取る者とは異なるが,国から助成を受ける関係に立つ者であるという点において,実質的に国から直接補助金等の交付を受ける者と異なるところはないというべきである。 以上からすれば,国と補助事業者等のみならず,補助事業者等と同人から間接補助金等の交付を受ける間接補助事業者等の法律関係についても,私法上の法律関係ではなく,公法上の法律関係であると解すべきであることは明らかであり,これは,たとえ,補助事業者等が,国又は地方公共団体に属し-17-ない純然たる私人である場合でも異なるところはないというべきである。 したがって,本件補助金の交付申請を行ったAと本件補助金事業を行っている被告の関係についても公法上の法律関係というべきであり,これが私法上の法律関係であるとす 異なるところはないというべきである。 したがって,本件補助金の交付申請を行ったAと本件補助金事業を行っている被告の関係についても公法上の法律関係というべきであり,これが私法上の法律関係であるとする被告の主張は失当である。 (2) もっとも,本件不交付決定が処分なのか,それとも公法上の契約関係なのかについては,別途検討が必要であるところ,本件不交付決定は,以下に述べるとおり,処分に該当するものというべきである。 前記のとおり,補助金適正化法は,補助事業者等から間接補助事業者に対して間接補助金等を交付する具体的手続については規定していないものの,補助事業者等が間接補助事業者に対して間接補助金等を給付する権限があることは,これを当然の前提としているから,補助事業者等が行う間接補助事業者等に対する間接補助金等の給付も当然補助金適正化法にその根拠を有するものである。そして,国による補助事業者等に対する補助金等の給付は処分であると解されるところ(このこと自体は被告も争っていない。),前記のとおり,国が直接に補助金等を交付するかそれとも都道府県その他の法人等を経由してこれを交付するかというのは,効率的な事務遂行その他の事情によるものであるから,補助金等の給付を受けた補助事業者等が,同補助金等の特定性を維持しながら間接補助金等を給付する場合,補助金等の交付と異なり,これを処分には該当しないと解する理由はないし,間接補助金等の交付についても,国の予算を原資とするものであり,同交付行為の有効性については,他の行政庁の処分と同じく,早期確定の必要性があるものというべきであるから,これを処分と解した上で,いわゆる取消訴訟の排他的管轄の規律及び出訴期間の制限(行政事件訴訟法14条)を及ぼすのが相当である。 実際に,被告が本件補助金事業を行う際に用いるた いうべきであるから,これを処分と解した上で,いわゆる取消訴訟の排他的管轄の規律及び出訴期間の制限(行政事件訴訟法14条)を及ぼすのが相当である。 実際に,被告が本件補助金事業を行う際に用いるために作成し,本件実施要領第4(3)に基づき経済産業省が承認した本件交付規程によれば,本件補助-18-金の交付の申請をした者に対して,同補助金を交付するか否か及びその額については,被告が定めた要件に沿って被告が一方的に決定することになっており(本件交付規程6条,7条),また,一旦交付を決定した補助金についても,被告が一方的にその取消等を行うことができるとされている(同11条)など,そこに対等な当事者間の契約で見られるような合意の要素を見いだすことは困難であり,その点からも,本件不交付決定について契約関係上のものと解するのは相当ではない。 また,被告は,本件不交付決定は,本件補助金の申請者であるAの権利又は法律関係を何ら変動されるものではないとも主張するが,本件不交付決定によって,本件補助金の申請者であるAの本件補助金の給付を受け得る地位(被告による決定があるまでは給付・不給付のいずれの可能性がある。)が否定されたのであるから,同決定によって,Aと被告の法律関係に変動があったのは明らかであり,被告の上記主張は失当である。 (3) 以上によれば,本件不交付決定は処分に該当するというべきである。 2 その他の本件訴えの適法性について(1) 原告適格(行政事件訴訟法9条)について被告は,本件不交付決定の名宛人はAであり,原告が同人から,同人と被告との間の本件補助金に関する法律関係を承継した証拠がないとして,原告には原告適格がないと主張するが,原告はAの子であり,原告としてAの権利義務を単独で又は他の相続人と共同して相続する者であるから(民法 の間の本件補助金に関する法律関係を承継した証拠がないとして,原告には原告適格がないと主張するが,原告はAの子であり,原告としてAの権利義務を単独で又は他の相続人と共同して相続する者であるから(民法896条,899条,900条),Aの相続財産について,未だ遺産分割が行われない段階においても,本件不交付決定の取消しを求めることにつき,法律上の利益を有するものであり,遺産分割によって,Aと被告との間の本件補助金に関する法律関係について,原告以外の他の相続人がこれを相続することが決まるなどといった事実がある場合にのみ,原告適格を失うものであると解すべきであるところ,本件全証拠によってもそのような事実は認められ-19-ず,かえって,原告は,Aとの間でなされた遺産分割の審判によって,Aと被告との間の本件補助金に関する法律関係を承継したと認められるのであるから(甲18),原告が本件訴えにつき原告適格を有するのは明らかである。 (2) 被告適格について本件不交付決定が処分であることは前記1のとおりであり,同決定を行ったのは本件訴えの被告とされている一般社団法人Cであるから,同決定の取消しを求める訴えにおいて被告とすべき者は,同一般社団法人Cである(行政事件訴訟法11条2項)。被告は,被告が純然たる私人であるとして,行政事件訴訟法が規定する取消訴訟の被告にはなり得ない旨主張するが,国又は公共団体に属しない法人等が行政訴訟法が規定する取消訴訟の被告になり得ることは,行政事件訴訟法11条2項の規定からも明らかであり,被告の主張は失当である。 (3) 出訴期間について原告が,本件不交付決定の取消しを求めて訴えを提起したのは,平成23年9月14日であり,これはAが本件不交付決定を知った日から6か月以上が経過した後に提起されたものであるから(甲3, 期間について原告が,本件不交付決定の取消しを求めて訴えを提起したのは,平成23年9月14日であり,これはAが本件不交付決定を知った日から6か月以上が経過した後に提起されたものであるから(甲3,弁論の全趣旨),本件訴えが適法であるためには,行政事件訴訟法14条1項但書きが規定する正当な理由が必要である。 そこで,この点について検討すると,被告は,本件不交付決定を書面で行っているにもかかわらず,行政事件訴訟法46条1項が定める本件不交付決定の取消訴訟において被告とすべき者及び出訴期間に関する教示を行っていないことが認められるのであるから(甲3),格別な法律知識を有しないと思われるAないし原告において本件不交付決定の取消訴訟の提起が遅れたことについてはやむを得ない面があるというべきであり,これにつき,行政事件訴訟法14条1項但書きが規定する正当な理由が認められる。 3 本件不交付処分の違法性-20-原告の主張の骨子は,未だ本件予算の額を超過していないとして平成22年9月8日に受け付けた本件補助金の交付申請について,事後的に本件予算を超過したとして一律不交付にしたことを被告の裁量を濫用した違法なものであるというものであると解される。 本件補助金の間接補助事業者に対する交付が,本件予算の範囲内で行われることは間接補助金である本件補助金の性質上当然であり,本件交付要綱(同1条)や本件交付規程(同4条)からも明らかであるところ,被告は,間接事業者による本件補助金の交付申請額が,本件予算を超過する場合について,本件補助金の交付申請受理日が早いものを優先して交付の対象とするとし,同一受理日の中では優先順位を設けないこととしたことが認められる(乙6,弁論の全趣旨)。そして,本件予算については,平成22年9月7日付の本件補助金の交付申請額を のを優先して交付の対象とするとし,同一受理日の中では優先順位を設けないこととしたことが認められる(乙6,弁論の全趣旨)。そして,本件予算については,平成22年9月7日付の本件補助金の交付申請額をもって残り10億円ほどとなり,同月8日付けの本件補助金の交付申請額をもって同予算の額を超過し(乙7,弁論の全趣旨),同日付けの交付申請をした者全てについて,本件補助金を交付することができなくなったことが認められる。そのため,被告は,公平性の観点から,Aによる平成22年9月8日付けの本件補助金の交付申請を含む同日付けの本件補助金交付申請全てについて,事前に決めた上記方針に基づいて,一律に本件補助金を交付しない旨判断したものであり,そこに原告が主張するような違法性は認められない。 確かに,上記のような場合に,同一日付けの交付申請についても,例えば申請時間が早いものの順で,優先順位を付けた上,同優先順位に従って,本件予算の範囲内で本件補助金を交付するといった方法も,一応考えられるところではあるが,本件交付要綱やBと被告が締結した業務委託契約上も,被告にそのような方法をとる義務があるとはいえず,被告が同一日の中で優先順位を設けなかったことが,被告に与えられた裁量を逸脱又は濫用するものでないことは明らかである。 -21-そして,本件補助金の交付申請額が,本件予算を超過することが明らかになった場合に,本件補助金の交付申請の受付を終了すること及び本件補助金の交付申請額が本件予算を超過した場合に,その日に受理された交付申請全てについて不交付とすることについては,遅くとも平成22年7月30日頃から経済産業省のホームページ上の発表などによって本件補助金の交付を希望する者などに広く周知されたと認められる(乙6,弁論の全趣旨)から,被告が同年9月8日付の本件 ,遅くとも平成22年7月30日頃から経済産業省のホームページ上の発表などによって本件補助金の交付を希望する者などに広く周知されたと認められる(乙6,弁論の全趣旨)から,被告が同年9月8日付の本件補助金の交付申請全てについて不交付にするとの方針に基づいて,同日付けで本件補助金の交付申請を行ったAに対しても本件補助金を交付しない旨の本件不交付決定をしたことによって,Aが不測の損害を被ったとも認められない。 また,原告は,本件補助金の交付申請額が本件予算を超過し,本件補助金の交付申請が終了する日について,被告が事前に周知しなかったことが違法である旨も主張するが,本件補助金の交付申請額が,いつ本件予算を超過するかについては,ある程度予測はできるものの,実際に申請を受け付けてみるまで確定はできないことは被告が主張するとおりであり,本件補助金の交付申請が終了する日について,事前に確定的に明らかにできなかったからといって,本件不交付決定が違法であるとはいえない。 さらに,原告は,Aに対して本件補助金を交付しない場合は,本件補助金事業と同じく被告がその業務を行っているクリーンディーゼル補助金を交付すべきであった旨主張するが,各補助金交付事業については,たとえ,同事業を行っている主体が同一であったとしても,ある補助金の交付申請を他の補助金の交付申請とみることができないのが原則であると考えられるところ,同原則と異なり,被告が,Aの本件補助金の交付申請について,原告が主張するところのクリーンディーゼル補助金に対する交付申請とみなした上で,これを交付すべきであったことを認めるに足りる証拠はない。 なお,原告は,被告がAに対して本件不交付決定の通知を速やかに行ってい-22-ないとも主張するが,本件不交付決定の通知が速やかに行われなかったという手続的違 ったことを認めるに足りる証拠はない。 なお,原告は,被告がAに対して本件不交付決定の通知を速やかに行ってい-22-ないとも主張するが,本件不交付決定の通知が速やかに行われなかったという手続的違法によって本件不交付決定が直ちに実体的に違法になるものではない上,平成22年9月8日時点で,同日付けの本件補助金の交付申請分については,全て不交付とする旨が,経済産業省のホームページ上に発表されたのであるから(乙7),Aも,本件補助金の交付を受けられないこと自体は,本件不交付決定の通知を受ける以前から容易に知り得たというべきであり,Aに対する本件不交付決定の通知に期間を要したことによって,Aが何らかの不測の損害を被ったとはいえない。 したがって,本件不交付決定に原告が主張するような違法性は認められず,同決定は適法である。 4 よって,原告の請求は理由がないから棄却することとし,主文のとおり判決する。 福岡地方裁判所第6民事部 裁判長裁判官山之内紀行 裁判官前田郁勝 裁判官林漢瑛 -23-別紙関係法令等の定め (補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律の定め)1条この法律は,補助金等の交付の申請,決定等に関する事項その他補助金等に係る予算の執行に関する基本的事項を規定することにより,補助金等の交付の不正な申請及び補助金等の不正な使用の防止その他補助金等に係る予算の執行並びに補助金等の交付の決定の適正化を図ることを目的とする。 2条1項この法律において「補助金等」とは,国が国以外の者に対して交付する次に掲げるものをいう。 1号補助金2号負担金(国際条約に基く分担金を除く。)3号利子補給金 2条1項この法律において「補助金等」とは,国が国以外の者に対して交付する次に掲げるものをいう。 1号補助金2号負担金(国際条約に基く分担金を除く。)3号利子補給金4号その他相当の反対給付を受けない給付金であって政令で定めるもの2項この法律において「補助事業等」とは,補助金等の交付の対象となる事務又は事業をいう。 3項この法律において「補助事業者等」とは,補助事業等を行う者をいう。 4項この法律において「間接補助金等」とは,次に掲げるものをいう。 1号国以外の者が相当の反対給付を受けないで交付する給付金で,補助金等を直接又は間接にその財源の全部又は一部とし,かつ,当該補助-24-金等の交付の目的に従って交付するもの2号利子補給金又は利子の軽減を目的とする前号の給付金の交付を受ける者が,その交付の目的に従い,利子を軽減して融通する資金5項この法律において「間接補助事業等」とは,前項第1号の給付金の交付又は同項第2号の資金の融通の対象となる事務又は事業をいう。 6項この法律において「間接補助事業者等」とは,間接補助事業等を行う者をいう。 7項この法律において「各省各庁」とは,財政法 (昭和22年法律第34号)第21条に規定する各省各庁をいい,「各省各庁の長」とは,同法第20条第2項に規定する各省各庁の長をいう。 3条(関係者の責務)2項補助事業者等及び間接補助事業者等は,補助金等が国民から徴収された税金その他の貴重な財源でまかなわれるものであることに留意し,法令の定及び補助金等の交付の目的又は間接補助金等の交付若しくは融通の目的に従って誠実に補助事業等又は間接補助事業等を行うように努めなければならない。 11条(補助事業等及び間接補助事業 意し,法令の定及び補助金等の交付の目的又は間接補助金等の交付若しくは融通の目的に従って誠実に補助事業等又は間接補助事業等を行うように努めなければならない。 11条(補助事業等及び間接補助事業等の遂行)1項補助事業者等は,法令の定並びに補助金等の交付の決定の内容及びこれに附した条件その他法令に基く各省各庁の長の処分に従い,善良な管理者の注意をもって補助事業等を行わなければならず,いやしくも補助金等の他の用途への使用(利子補給金にあっては,その交付の目的となっている-25-融資又は利子の軽減をしないことにより,補助金等の交付の目的に反してその交付を受けたことになることをいう。以下同じ。)をしてはならない。 2項間接補助事業者等は,法令の定及び間接補助金等の交付又は融通の目的に従い,善良な管理者の注意をもって間接補助事業等を行わなければならず,いやしくも間接補助金等の他の用途への使用(利子の軽減を目的とする第2条第4項第1号の給付金にあっては,その交付の目的となっている融資又は利子の軽減をしないことにより間接補助金等の交付の目的に反してその交付を受けたことになることをいい,同項第二号の資金にあっては,その融通の目的に従って使用しないことにより不当に利子の軽減を受けたことになることをいう。以下同じ。)をしてはならない。 12条(状況報告)補助事業者等は,各省各庁の長の定めるところにより,補助事業等の遂行の状況に関し,各省各庁の長に報告しなければならない。 13条(是正のための措置)1項各省各庁の長は,補助事業者等が提出する報告等により,その者の補助事業等が補助金等の交付の決定の内容又はこれに附した条件に従って遂行されていないと認めるときは,その者に対し,これらに従って当該補助事業等を遂行すべきことを命ずること する報告等により,その者の補助事業等が補助金等の交付の決定の内容又はこれに附した条件に従って遂行されていないと認めるときは,その者に対し,これらに従って当該補助事業等を遂行すべきことを命ずることができる。 2項各省各庁の長は,補助事業者等が前項の命令に違反したときは,その者に対し,当該補助事業等の遂行の一時停止を命ずることができる。 17条(決定の取消)2項各省各庁の長は,間接補助事業者等が,間接補助金等の他の用途への使-26-用をし,その他間接補助事業等に関して法令に違反したときは,補助事業者等に対し,当該間接補助金等に係る補助金等の交付の決定の全部又は一部を取り消すことができる。 23条1項各省各庁の長は,補助金等に係る予算の執行の適正を期するため必要があるときは,補助事業者等若しくは間接補助事業者等に対して報告をさせ,又は当該職員にその事務所,事業場等に立ち入り,帳簿書類その他の物件を検査させ,若しくは関係者に質問させることができる。 24条補助金等の交付に関する事務その他補助金等に係る予算の執行に関する事務に従事する国又は都道府県の職員は,当該事務を不当に遅延させ,又は補助金等の交付の目的を達成するため必要な限度をこえて不当に補助事業者等若しくは間接補助事業者等に対して干渉してはならない。 29条偽りその他不正の手段により補助金等の交付を受け,又は間接補助金等の交付若しくは融通を受けた者は,5年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金に処し,又はこれを併科する。 30条第11条の規定に違反して補助金等の他の用途への使用又は間接補助金等の他の用途への使用をした者は,3年以下の懲役若しくは50万円以下の罰金に処し,又はこれを併科する。 (環境対応車普及促進対策費補助金(平成21年度 て補助金等の他の用途への使用又は間接補助金等の他の用途への使用をした者は,3年以下の懲役若しくは50万円以下の罰金に処し,又はこれを併科する。 (環境対応車普及促進対策費補助金(平成21年度第2次補正予算分)交付要綱(平成22・02・01財製第2号)(乙1)の定め)1条(総則)-27-環境対応車普及促進対策費補助金(平成21年度第2次補正予算分)及び低公害車普及促進等対策費補助金(平成21年度第2次補正予算分)(以下「補助金」という。)については,予算の範囲内において交付するものとし,補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(昭和30年法律第179号。以下「適正化法」という。),補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律施行令(昭和30年政令第255号。以下「適正化法施行令」という。)によるほか,この要綱の定めるところによる。 2条(目的)この補助金は,経済産業省が国土交通省と連携して,環境対応車普及促進基金を造成し,当該基金を活用して,環境性能に優れた道路運送車両法に基づく自家用自動車の購入に対する補助等の事業を行うことにより,環境対応車の普及促進を通じた地球温暖化対策の推進及び経済の活性化を図ることを目的とする。 3条(交付先)この補助金は,経済産業大臣が非営利型法人(法人税法2条第9号の2)に該当する一般社団法人・一般財団法人その他の非営利法人(この補助金に対し法人税が課されることとなる法人を除く。)に対し,その申請に基づいて交付する。 4条(交付の対象)この補助金は,前条の非営利型法人が,経済産業省が別途定める「環境対応車普及促進事業実施要領」(以下「実施要領」という。)に定める事業を実施するための基金(以下「基金」という。)を造する事業(以下「交付対象事業」という。)を交付の対象とす 省が別途定める「環境対応車普及促進事業実施要領」(以下「実施要領」という。)に定める事業を実施するための基金(以下「基金」という。)を造する事業(以下「交付対象事業」という。)を交付の対象とする。 9条(交付の条件)この補助金の交付決定には,次の条件が付されるものとする(1) 交付対象事業を中止し,又は廃止する場合には,経済産業大臣の承認-28-を受けなければならない。 (2) 交付対象事業が予定期間内に完了しない場合又は交付対象事業の遂行が困難となった場合には,速やかに経済産業大臣に報告して,その指示を受けなければならない。 (3) 基金が行う実地要領第4に定める事業が適正かつ円滑に実施されるよう,委託先事業者を充分に指導監督しなければならない。 (4) 交付対象事業の遂行及び支出状況並びに基金により行う実地要領に定める事業について経済産業大臣から報告を求められた場合には,速やかにその状況についての報告を記載した書面を作成し,経済産業大臣に提出しなければならない。 (6) 基金を解散する場合には,解散するときに保有する基金の残余額を経済産業大臣に報告し,その指示を受けて国庫に納付しなければならない。 14条(是正のための措置)経済産業大臣は,交付対象事業,基金の管理又は基金により行う実地要領に定める事業が適切に実施されていないと認めるときは,是正のためにお措置をとるべきことを補助事業者に命ずることができる。 (環境対応車普及促進事業実施要領(平成22・02・01財製第3号)(乙2)の定め)第1 趣旨環境対応車普及促進対策費補助金(平成21年度第2次補正予算分)及び低公害車普及促進等対策費補助金(平成21年度第2次補正予算分)(以下「補助金」という。ただし第3までのものに限る。)を交付して環境対応車 車普及促進対策費補助金(平成21年度第2次補正予算分)及び低公害車普及促進等対策費補助金(平成21年度第2次補正予算分)(以下「補助金」という。ただし第3までのものに限る。)を交付して環境対応車普及促進基金(以下「基金」という。)を造成し,当該基金を活用して,環境性能に優れた自動車の購入に対する補助等の事業を行うことにより,環境対応車の普及促進を通じた地球温暖化対策の推進及-29-び経済の活性化を図ることを目的とする。 第2 業務内容基金の設置・管理を行う法人(以下「基金設置法人」という。)は,補助金により造成された基金を活用して,経済産業大臣が定める事業者に対する委託により本実施要領第4に定める環境対応車普及促進事業(以下「第4の事業」という。)を実施するものとする。 1 基金の管理・運用方法基金は,環境対応車普及促進対策費補助金(平成21年度第2次補正予算分)交付要綱(以下「交付要綱」という。)に基づき,国からの補助金を受けて造成するものとする。 4 基金管理の遂行が困難となった場合基金設置法人は,基金管理の遂行が困難となった場合においては,速やかに経済産業大臣に報告し,その指示を受けなければならない。 第3 基金管理設置法人による第4の事業の指導監督 1 報告徴収による事業の実施状況の把握と国への報告基金設置法人は,本実施要領の第4(5)④による受託事業者からの報告を受けるほか,第4の事業の実施状況を把握し,その適正かつ円滑な実施を確保するために必要な報告を求めるとともに,それにより得た情報を適時適切に経済産業大臣に報告するものとする。 2 受託事業者の指導基金設置法人は,第4の事業の適正かつ円滑な実施に重大な支障が生じ,又は生ずるおそれがあると認められる場合には,経済産業大臣に速やかに報告すると 臣に報告するものとする。 2 受託事業者の指導基金設置法人は,第4の事業の適正かつ円滑な実施に重大な支障が生じ,又は生ずるおそれがあると認められる場合には,経済産業大臣に速やかに報告するとともに,その指示を仰ぎ,受託事業者に対し必要な改善を指導するものとする。 第4 環境対応車普及促進事業(基金の活用による委託事業)基金設置法人は,基金を用いて,地方公共団体,法人(国所管の独立-30-行政法人を除く。),個人事業者を含む個人(以下「補助事業者」という。)が行う環境性能に優れた道路運送車両法に基づく自家用自動車の購入に対する助成金(以下「補助金」という。)の交付等の事業について,経済産業大臣が定める事業者(以下「受託事業者」という。)に対し,委託契約により実施するものとする。また,基金設置法人は,委託契約の内容について,事前に経済産業大臣の了解を得るものとする。 (3) 交付規程の承認① 受託事業者は,本事業の実施に際し,補助金の交付の手続き等について別途交付規程を定め,経済産業大臣及び基金設置法人の承認を受けなければならない。これを変更しようとするときも同様とする。 (5) 指導監督等① 経済産業大臣及び基金設置法人は,受託事業者による本事業の実施に関し,この要領に基づき指導監督を行う。 ② 受託事業者は,事業の実施に疑義が生じたとき,事業の実施に支障が生じたときには遅滞なく経済産業大臣及び基金設置法人に報告を行う。 ③ 経済産業大臣及び基金設置法人は受託事業者に対し,事業の実施状況の報告を求め,必要に応じ改善の指導を行うことができるものとする。 ④ 受託事業者は,一月に一回以上,定期的に以下の事項を経済産業大臣及び基金設置法人に報告する。 一当該期間に新たに補助金交付決定された交付決定額及び累計交付 指導を行うことができるものとする。 ④ 受託事業者は,一月に一回以上,定期的に以下の事項を経済産業大臣及び基金設置法人に報告する。 一当該期間に新たに補助金交付決定された交付決定額及び累計交付決定額二当該期間に新たに補助金交付決定された対象車種ごとの交付決定台数及び累計交付決定台数三当該期間に新たに受理した補助金交付申請額及び累計申請額四当該期間に新たに受理した対象車種毎の補助金交付申請台数及び累計申請台数-31-五当該期間に補助事業者に支払われた金額及び累計支払金額六事業の周知徹底の状況七本事業に関する問い合わせ,意見等及び補助金交付の申請・進ちょく状況に関する問い合わせ・意見等の内容八情報セキュリティの管理状況九事務に要した費用及びその明細十事業の実施を通じて抽出された課題十一その他事業の実施に当たっての特記事項⑤ 受託事業者は,本事業の事務実施体制の大幅な変更等,本事業の実施に影響を及ぼす事情が生じたときは,速やかに経済産業大臣及び基金設置法人に報告するものとする。 (8) その他受託事業者は,本実施要領に疑義が生じたとき,本実施要領により難い事由が生じたとき,あるいは本実施要領に記載のない細部については,経済産業大臣及び基金設置法人と速やかに協議し,その指示に従うものとする。 (環境対応車普及促進事業補助金交付規程(乙3)の定め)1条(通則)環境性能に優れた道路運送車両法に基づく自家用自動車の購入に対する助成金(以下「補助金」という。)の交付については,補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(昭和30年法律第179号。以下「適正化法」という。),補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律施行令(昭和30年政令第255号。以下「施行令」とい 助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(昭和30年法律第179号。以下「適正化法」という。),補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律施行令(昭和30年政令第255号。以下「施行令」という。),環境対応車普及促進対策費補助金(平成21年度第2次補正予算分)交付要綱(平成22・02・ 01 財製第2号)(以下「交付要綱」という。),環境対応車促進事業実施-32-要領(平成22・02・01 財製第3号)及びその他の法令の定めによるほか,この規程の定めるところによる2条(目的)この規程は,経済産業大臣が定めた交付要綱(平成21・05・29 財製第4号)第2条の目的の達成を図るため,一般社団法人C(以下「センター」という。)が,交付要綱に基づき造成される基金を管理する一般社団法人B(以下「B」という。)の委託により環境対応車を導入する者に対して補助金の交付を行う事業(以下「補助事業」という。)の手続等を定め,もってその業務の適正かつ確実な処理を図ることを目的とする。 4条(交付の対象者,補助対象経費)センターは,地方公共団体,法人(国所管の独立行政法人を除く。),個人事業者を含む個人(以下「間接補助事業者」という。)が行う環境対応車の導入(以下「間接補助事業」という。)に要する経費のうち,実施要領第4(2)に基づき別表1(省略)に掲げる補助金交付の対象となる経費(以下「補助対象経費」という。)について,Bが管理する基金の範囲内において,補助金を交付する。 6条(補助金の交付申請及び実績報告)1項補助事業者は,補助金の交付を受けようとするときは,平成23年12月20日から平成25年1月31日までに道路運送車両法第7条に規定する新車の登録(以下「新規登録」という。)又は道路運送車両法第59条第1項に規定する新車の検 を受けようとするときは,平成23年12月20日から平成25年1月31日までに道路運送車両法第7条に規定する新車の登録(以下「新規登録」という。)又は道路運送車両法第59条第1項に規定する新車の検査の届出(以下「新規検査届出」という。)を行い,別表2に定める期限までに,様式第1-1又は様式第1-2による補助金交付申請書兼実績報告書(以下「申請書」という。)および必要書類をセンターに提出しなければならない。 2項-33-申請は,次の各号の全てに該当するものでなければならない。 一別表2の申請要件を満たすこと。 二申請は,導入する環境対応車の1台ごとに行われること。 三別表3に定める書類が添付されること。 四他の国庫補助金(センターが行う他の事業の補助金等,国以外の第三者が国からの補助金を原資として交付する補助金を含む。ただし,そのうちセンターが別に定める補助金を除く。)と重複して申請しないこと。 7条(交付の決定および補助金の額の決定等)1項センターは,前条第1項の規定による申請書の提出があったときは,当該申請に係る書類の審査及び必要に応じて行う現地調査等により,補助金を交付すべきものと認めたときは,速やかに交付の決定及び補助金の額の確定を行い,様式第2による補助金交付決定通知書兼補助金の額の確定通知書により補助事業者に通知するものとする。この場合において,センターは,適正な交付を行うため必要があると認めるときは,補助金の交付の申請に係る事項につき修正を加えて通知を行うものとする。 2項センターは,審査の結果,補助金を交付すべきでないものと認めたときは,速やかに様式第3による補助金不交付通知書により補助事業者に通知するものとする。 3項センターは,第1項の通知に際して,必要な条件を付することができる 助金を交付すべきでないものと認めたときは,速やかに様式第3による補助金不交付通知書により補助事業者に通知するものとする。 3項センターは,第1項の通知に際して,必要な条件を付することができる。 9条(計画変更の承認等)1項補助事業者は,新車新規登録日または新車新規検査届出日から1年以内-34-に補助金の交付を受けた環境対応車の処分を行うときは,様式第5による計画変更承認申請書をセンターに提出し,様式第6による計画変更承認通知書により承認を受けなければならない。 2項センターは,前項の承認をする場合において,必要に応じ交付の決定の内容を変更し,又は条件を付することができる。 11条(交付決定の取消し等)1項センターは,第9条第1項の規定による計画変更等の申請があった場合又は次の各号のいずれかに該当すると認められる場合は,第7条第1項の規定による交付決定の全部又は一部を取消し,又は交付の決定の内容若しくはこれに付した条件を変更することができる。 一補助事業者が,新規登録または新規検査届出後一年以内に使用者を変更するなど,法令,本規程又は法令若しくは本規程に基づくセンターの処分若しくは指示に違反した場合。 二補助事業者が,補助事業に関して不正,怠慢その他の不適当な行為をした場合。 三前各号に掲げる場合のほか,交付の決定後に生じた事情の変更により,補助事業の全部又は一部を継続する必要がなくなった場合。 2項センターは,第1項の規定による取消しをしたときには,様式第7による補助金交付決定取消通知書により,速やかに補助事業者に通知するものとする。 3項センターは,第1項の規定による取消しをした場合において,その当該取消しに係る部分に関し,既に補助金が交付されているときは,様式第8-35-による かに補助事業者に通知するものとする。 3項センターは,第1項の規定による取消しをした場合において,その当該取消しに係る部分に関し,既に補助金が交付されているときは,様式第8-35-による補助金返還命令書により,期限を付して当該補助金の全部又は一部の返還を命じることができる。 4項センターは,前項の返還を命じる場合は,第1項第三号に規定する場合を除き,その命令に係る補助金の受領の日から納付の日までの日数に応じて,当該補助金の額(その一部を納付した場合におけるその後の期間については,既納付額を控除した額)につき年利10.95%の割合で計算した加算金の納付を併せて命ずることができる。 5項補助事業者は,第3項の補助金の返還の命令を受けた場合,返還期限までに補助金の返還を行わなければならない。 6項前項の補助金の返還の期限は,当該返還の命令のなされた日から20日以内とし,期限内に納付がない場合は,未納に係る金額に対して,その未納に係る期間に応じて年利10.95%の割合で計算した延滞金をセンターは請求することができるものとし,その場合には補助事業者は延滞金をセンターに納付しなければならない。
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