平成26(行ウ)56 法人税更正処分取消等請求事件

裁判年月日・裁判所
平成29年1月26日 名古屋地方裁判所 その他
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判決文本文94,116 文字)

平成29年1月26日判決言渡平成26年(行ウ)第56号法人税更正処分取消等請求事件 主文 1 処分行政庁が平成26年3月28日付けで原告に対してした原告の平成21年4月1日から平成22年3月31日までの事業年度の法人税の更正処分のうち翌期へ繰り越す欠損金133億5135万2262円を下回る部分を取り消す。 2 処分行政庁が平成26年3月28日付けで原告に対してした原告の平成22年4月1日から平成23年3月31日までの事業年度の法人税の更正処分のうち所得金額662億2736万3620円,納付すべき税額81億5503万5700円を超える部分を取り消す。 3 処分行政庁が平成24年6月22日付けで原告に対してした原告の平成22年4月1日から平成23年3月31日までの事業年度の法人税の過少申告加算税賦課決定処分のうち1184万2000円を超える部分を取り消す。 4 処分行政庁が平成25年9月10日付けで原告に対してした原告の平成22年4月1日から平成23年3月31日までの事業年度の法人税の過少申告加算税賦課決定処分のうち1億0007万8000円を超える部分を取り消す。 5 処分行政庁が平成26年3月28日付けで原告に対してした原告の平成22年4月1日から平成23年3月31日までの事業年度の法人税の過少申告加算税賦課決定処分のうち888万5000円を超える部分を取り消す。 6 本件訴えのうち,その余の請求に係る部分を却下する。 7 訴訟費用は被告の負担とする。 事実及び理由 第1 請求 1 主文第1項ないし第5項と同旨 2 処分行政庁が平成24年6月22日付けで原告に対してした原告の平成21 年4月1日から平成22年3月31日までの事業年度の法人税の更正処分の 請求 1 主文第1項ないし第5項と同旨 2 処分行政庁が平成24年6月22日付けで原告に対してした原告の平成21 年4月1日から平成22年3月31日までの事業年度の法人税の更正処分のうち翌期へ繰り越す欠損金159億5103万4554円を下回る部分を取り消す。 3 処分行政庁が平成25年9月10日付けで原告に対してした原告の平成21年4月1日から平成22年3月31日までの事業年度の法人税の更正処分のうち翌期へ繰り越す欠損金134億4071万1252円を下回る部分を取り消す。 4 処分行政庁が平成24年6月22日付けで原告に対してした原告の平成22年4月1日から平成23年3月31日までの事業年度の法人税の更正処分のうち所得金額588億4872万7618円,納付すべき税額70億6541万8500円を超える部分を取り消す。 5 処分行政庁が平成25年9月10日付けで原告に対してした原告の平成22年4月1日から平成23年3月31日までの事業年度の法人税の更正処分のうち所得金額658億7242万7665円,納付すべき税額80億6619万2400円を超える部分を取り消す。 第2 事案の概要 1 本件は,内国法人である原告が,平成21年4月1日から平成22年3月31日まで及び同年4月1日から平成23年3月31日までの各事業年度(以下,それぞれ「平成22年3月期」及び「平成23年3月期」といい,併せて「本件各事業年度」という。)の法人税の各確定申告をしたところ,処分行政庁から,租税特別措置法(平成22年3月期においては平成21年法律第13号による改正前のもの,平成23年3月期においては平成22年法律第6号による改正前のもの。以下,これらを併せて「措置法」という。)66条の6第1項により,シンガポール共和国(以下「シンガポール 13号による改正前のもの,平成23年3月期においては平成22年法律第6号による改正前のもの。以下,これらを併せて「措置法」という。)66条の6第1項により,シンガポール共和国(以下「シンガポール」という。)において設立された原告の子会社であるA1 PTE. LTD.(以下「A1」という。)の課税対象留保金額に相当する金額が原告の本件各事業年度の所得金額の計算上益金の額に算入されるなどとして,平成24年6月22日付けで本件各事業年度の法人税の更正処分及び平成23年3月期の法人税に係る過少申告加算税賦課決定処分を受けた上,平成25年9月10日付けで本件各事業年度 の法人税の再更正処分及び平成23年3月期の法人税に係る過少申告加算税賦課決定処分を,平成26年3月28日付けで本件各事業年度の法人税の再々更正処分及び平成23年3月期の法人税に係る過少申告加算税賦課決定処分を受けたため,上記各更正処分,各再更正処分,各再々更正処分及び各賦課決定処分(以下,上記各処分を全て併せて「本件各処分」という。)のうち原告主張金額を超える部分の取消しを求める事案である。 2 関係法令の定め(1) 関係法令の定めは,別紙「関係法令の定め」に記載したとおりである。 (2) タックスヘイブン対策税制についてア内国法人に係る特定外国子会社等の留保金額の益金算入措置法66条の6第1項は,同項各号に掲げる内国法人(国内に本店又は主たる事務所を有する法人等をいう。以下同じ。措置法2条2項1号の2,2号,法人税法(平成22年3月期においては平成21年法律第13号による改正前のもの,平成23年3月期においては平成22年法律第6号による改正前のもの。以下,これらを併せて「法人税法」という。)2条3号,8号)に係る外国関係会社のうち,本店又は主た 法律第13号による改正前のもの,平成23年3月期においては平成22年法律第6号による改正前のもの。以下,これらを併せて「法人税法」という。)2条3号,8号)に係る外国関係会社のうち,本店又は主たる事務所の所在する国又は地域におけるその所得に対して課される税の負担が本邦における法人の所得に対して課される税の負担に比して著しく低いものとして政令で定める外国関係会社に該当するもの(以下「特定外国子会社等」という。)が,昭和53年4月1日以後に開始する各事業年度において,その未処分所得の金額から留保したものとして,政令で定めるところにより,当該未処分所得の金額につき当該未処分所得の金額に係る税額及び法人税法23条1項1号に規定する剰余金の配当等の額に関する調整を加えた金額(平成22年法律第6号による改正前は適用対象留保金額,同改正後は適用対象金額。以下「適用対象留保金額」という。)を有する場合には,その適用対象留保金額のうちその内国法人の有する当該特定外国子会社等の直接及び間接保有の株式等の数に対応するものとしてその株式等の請求権の内容を勘案して政令で定めるところにより計算した金額(平成22年法 律第6号による改正前は課税対象留保金額,同改正後は課税対象金額。以下「課税対象留保金額」という。)に相当する金額は,その内国法人の収益の額とみなして当該各事業年度終了の日の翌日から2月を経過する日を含むその内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上,益金の額に算入する旨規定しており,措置法66条の6第1項1号には,「その有する外国関係会社の直接及び間接保有の株式等の数の当該外国関係会社の発行済株式又は出資(その有する自己の株式等を除く。)の総数又は総額のうちに占める割合が100分の5以上である内国法人」が掲げられている。 ここでいう「外国 接保有の株式等の数の当該外国関係会社の発行済株式又は出資(その有する自己の株式等を除く。)の総数又は総額のうちに占める割合が100分の5以上である内国法人」が掲げられている。 ここでいう「外国関係会社」とは,外国法人(内国法人以外の法人等をいう。措置法2条2項1号の2,2号,法人税法2条4号,8号)であって,その発行済株式又は出資(その有する自己の株式等を除く。)の総数又は総額のうちに居住者(措置法2条1項1号の2)及び内国法人が有する直接及び間接保有の株式等の数の合計数又は合計額の占める割合が100分の50を超えるものをいうものとされている(措置法66条の6第2項1号)。そして,「特定外国子会社等」とは,この外国関係会社のうち,①法人の所得に対して課される税が存在しない国若しくは地域に本店若しくは主たる事務所を有するもの又は②その各事業年度の所得に対して課される租税の額が当該所得の金額の100分の25以下であるものをいうものとされている(租税特別措置法施行令(平成22年3月期においては平成21年政令第108号による改正前のもの,平成23年3月期においては平成22年政令第58号による改正前のもの。以下,これらを併せて「措置法施行令」という。)39条の14第1項)。 このように,措置法66条の6は,特定外国子会社等,すなわち外国関係会社のうち,①法人の所得に対して課される税が存在しない国若しくは地域に本店若しくは主たる事務所を有するもの又は②その各事業年度における租税負担割合が政令で定める一定の税率(「トリガー税率」といわれる。平成22年政令第58号による租税特別措置法施行令の改正前は,上記のとおり25%とされていた。)以下であるものの適用対象留保金額のうち内国法人の持株割合に応じて計算される課税対象留保 金額を内国法人 政令第58号による租税特別措置法施行令の改正前は,上記のとおり25%とされていた。)以下であるものの適用対象留保金額のうち内国法人の持株割合に応じて計算される課税対象留保 金額を内国法人の収益の額とみなし,益金に算入して課税する制度(外国子会社合算税制の一種)を定めており,この制度は,一般に「タックスヘイブン対策税制」と称されている。 イ適用除外措置法66条の6第3項及び4項は,特定外国子会社等が,次の(ア)ないし(エ)に掲げる要件(以下,「適用除外要件」といい,(ア)ないし(エ)の基準を併せて「適用除外基準」という。)の全て(ただし,(エ)についてはa又はbのいずれかの要件)を満たしている場合には,特定外国子会社等のその該当する事業年度に係る適用対象留保金額については,同条1項の規定は適用しない旨規定している。 (ア) 当該特定外国子会社等が,株式(出資を含む。)若しくは債券の保有,工業所有権その他の技術に関する権利,特別の技術による生産方式若しくはこれらに準ずるもの(これらの権利に関する使用権を含む。)若しくは著作権(出版権及び著作隣接権その他これに準ずるものを含む。)の提供又は船舶若しくは航空機の貸付けを主たる事業とするものでないこと(以下「事業基準」という。)(3項括弧書き)(イ) 当該特定外国子会社等の本店又は主たる事務所の所在する国又は地域(以下「本店所在地国」ともいう。)において,その主たる事業を行うに必要と認められる事務所,店舗,工場その他の固定施設を有すること(以下「実体基準」という。)(3項)(ウ) 当該特定外国子会社等の本店所在地国において,その事業の管理,支配及び運営を自ら行っていること(以下「管理支配基準」という。)(3項)(エ) 各事業年度において当該特定外国子会社等の行 (ウ) 当該特定外国子会社等の本店所在地国において,その事業の管理,支配及び運営を自ら行っていること(以下「管理支配基準」という。)(3項)(エ) 各事業年度において当該特定外国子会社等の行う主たる事業が,次の各号に掲げる事業のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める場合に該当することa 当該特定外国子会社等の行う主たる事業が卸売業,銀行業,信託業,金融商品取引業,保険業,水運業又は航空運送業に該当する場合には,その事業を主として当該特定外国子会社等に係る関連者(当該特定外国子会社等に係る措置法40条の4第1項各号に掲げる居住者,措置法66条の6第1項各号に掲げる内国法人及 び措置法68条の90第1項各号に掲げる連結法人その他これらの者に準ずる者として政令で定めるもの)以外の者との間で行っている場合として政令で定める場合に該当すること(以下「非関連者基準」という。)(4項1号)b 当該特定外国子会社等の行う主たる事業が上記aに掲げる事業以外の事業に該当する場合には,その事業を主として本店又は主たる事務所の所在する国又は地域(当該国又は地域に係る水域で政令で定めるものを含む。)において行っている場合として政令で定める場合に該当すること(以下「所在地国基準」という。)(4項2号)ウ平成22年法律第6号によるタックスヘイブン対策税制の改正平成22年法律第6号による改正後の租税特別措置法(以下,「平成22年改正措置法」といい,同改正を「平成22年改正」という。)66条の6第3項は,その柱書き中の括弧書きにおいて,上記イ(ア)のとおり,タックスヘイブン対策税制の適用対象について,「株式等若しくは債券の保有《中略》を主たる事業とするものを除く。」と定めた上,当該括弧書き中に更に括弧書きを設け,上記「株式等若しく イ(ア)のとおり,タックスヘイブン対策税制の適用対象について,「株式等若しくは債券の保有《中略》を主たる事業とするものを除く。」と定めた上,当該括弧書き中に更に括弧書きを設け,上記「株式等若しくは債券の保有《中略》を主たる事業とするもの」から,「株式等の保有を主たる事業とする特定外国子会社等のうち,当該特定外国子会社等が他の外国法人の事業活動の総合的な管理及び調整を通じてその収益性の向上に資する業務を行う場合における当該他の外国法人として政令で定めるものの株式等の保有を行うものとして政令で定めるものを除く。」と規定している。 また,平成22年政令第58号による改正後の租税特別措置法施行令(以下「平成22年改正施行令」という。)39条の17第3項は,「法第66条の6第3項に規定する政令で定める特定外国子会社等は,一の内国法人によつてその発行済株式等の全部を直接又は間接に保有されている同条第1項に規定する特定外国子会社等で次に掲げる要件を満たすもの(以下この条において「統括会社」という。)のうち,株式等の保有を主たる事業とするもの(当該統括会社の当該事業年度終了の時において有する当該統括会社に係る被統括会社の株式等の帳簿価額の合計額が当該統括 会社の当該事業年度終了の時において有する株式等の帳簿価額の合計額の100分の50に相当する金額を超える場合における当該統括会社に限る。)とする。」とした上で,1号として,「当該特定外国子会社等に係る2以上の被統括会社に対して統括業務を行つていること。」,2号として,「その本店所在地国に統括業務に係る事務所,店舗,工場その他の固定施設及び当該統括業務を行うに必要と認められる当該統括業務に従事する者≪中略≫を有していること。」としている。 さらに,同条第4項は,「第1項及び前項各号に規定 係る事務所,店舗,工場その他の固定施設及び当該統括業務を行うに必要と認められる当該統括業務に従事する者≪中略≫を有していること。」としている。 さらに,同条第4項は,「第1項及び前項各号に規定する統括業務とは,法第66条の6第1項に規定する特定外国子会社等≪中略≫が被統括会社との間における契約に基づき行う業務のうち当該被統括会社の事業の方針の決定又は調整に係るもの(当該事業の遂行上欠くことのできないものに限る。)であつて,当該特定外国子会社等が2以上の被統括会社に係る当該業務を一括して行うことによりこれらの被統括会社の収益性の向上に資することとなると認められるものをいう。」と規定している。 これら平成22年改正後の規定は,特定外国子会社等の平成22年4月1日以後に開始する事業年度に係る適用対象金額及び当該適用対象金額に係る課税対象金額について適用され,同日前に開始した事業年度に係る適用対象金額及び当該適用対象金額に係る課税対象金額については,なお従前の例によるとされている(平成22年法律第6号附則90条1項)。 エ平成23年法律第82号による租税特別措置法66条の6第3項の文言整理平成23年法律第82号による改正後の租税特別措置法では,文言の整理が行われ,66条の6第3項柱書きの規定は,「第1項の規定は,同項各号に掲げる内国法人に係る特定外国子会社等で,株式等若しくは債券の保有,工業所有権その他の技術に関する権利,特別の技術による生産方式若しくはこれらに準ずるもの(これらの権利に関する使用権を含む。)若しくは著作権(出版権及び著作隣接権その他これに準ずるものを含む。)の提供又は船舶若しくは航空機の貸付け(次項において「特定事業」という。)を主たる事業とするもの(株式等の保有を主たる事業とする特定 外国子会社等 著作隣接権その他これに準ずるものを含む。)の提供又は船舶若しくは航空機の貸付け(次項において「特定事業」という。)を主たる事業とするもの(株式等の保有を主たる事業とする特定 外国子会社等のうち,当該特定外国子会社等が他の外国法人の事業活動の総合的な管理及び調整を通じてその収益性の向上に資する業務として政令で定めるもの(以下この項において「統括業務」という。)を行う場合における当該他の外国法人として政令で定めるものの株式等の保有を行うものとして政令で定めるもの(以下この項において「事業持株会社」という。)を除く。)以外のものが,その本店又は主たる事務所の所在する国又は地域においてその主たる事業(事業持株会社にあっては,統括業務とする。以下この項において同じ。)を行うに必要と認められる事務所,店舗,工場その他の固定施設を有し,かつ,その事業の管理,支配及び運営を自ら行っているものである場合であって,各事業年度においてその行う主たる事業が次の各号に掲げる事業のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める場合に該当するときは,当該特定外国子会社等のその該当する事業年度に係る適用対象金額については,適用しない。」と改められた。 3 前提事実(当事者間に争いのない事実並びに掲記の証拠及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実等。以下,書証番号は,特記しない限り枝番を含む。)(1) 原告及びA1の株式保有関係等ア原告は,自動車関連製品(自動車部品)の製造・販売等を目的とする株式会社(内国法人)である。なお,原告は,38の国と地域で事業を展開し,全世界に200以上のグループ会社を有する。(甲1001,1002,乙10,弁論の全趣旨)イ A1は,シンガポールに本店を置くシンガポール法人であり,平成21年3月31日及び平成22年 開し,全世界に200以上のグループ会社を有する。(甲1001,1002,乙10,弁論の全趣旨)イ A1は,シンガポールに本店を置くシンガポール法人であり,平成21年3月31日及び平成22年3月31日において,原告の100%子会社であった。(乙10,弁論の全趣旨)ウ A1は,平成20年(2008年)4月1日から平成21年(2009年)3月31日まで及び同年4月1日から平成22年(2010年)3月31日までの各事業年度(以下,それぞれ「2009事業年度」及び「2010事業年度」といい,併せて「A1各事業年度」という。なお,平成18年(2006年)4月1日 から平成19年(2007年)3月31日までの事業年度を「2007事業年度」と,同年4月1日から平成20年(2008年)3月31日までの事業年度を「2008事業年度」という。)において,別表1「A1各事業年度におけるA1に係る子会社及び関係会社」及び別表2「A1各事業年度におけるA1の子会社及び関係会社持分」のとおり,ASEAN(東南アジア諸国連合)地域に存する子会社11社及び関連会社3社の株式を保有していた。(弁論の全趣旨)エ A1のA1各事業年度における所得の金額及び租税の額は,別表3「A1のシンガポールにおける租税負担割合」のとおりであり,A1のシンガポールにおける所得に対する租税の負担割合は,2009事業年度においては16.64%,2010事業年度においては16.67%であった。(乙2,3,弁論の全趣旨)オ A1は,2009事業年度及び2010事業年度において,それぞれ,9761万8651.26星ドル及び1億1306万2548.81星ドルの適用対象留保金額・課税対象留保金額(措置法66条の6第1項,措置法施行令39条の16)を有していた。(乙2ないし4 それぞれ,9761万8651.26星ドル及び1億1306万2548.81星ドルの適用対象留保金額・課税対象留保金額(措置法66条の6第1項,措置法施行令39条の16)を有していた。(乙2ないし4,弁論の全趣旨)(2) 原告の確定申告ア原告は,平成22年6月30日,処分行政庁に対し,平成22年3月期の法人税について,別表4「課税の経緯(平成22年3月期)」の「確定申告」欄のとおり記載した確定申告書を提出した。(弁論の全趣旨)イ原告は,平成23年6月30日,処分行政庁に対し,平成23年3月期の法人税について,別表5「課税の経緯(平成23年3月期)」の「確定申告」欄のとおり記載した確定申告書を提出した。(弁論の全趣旨)ウ原告は,前記ア及びイの各確定申告書のいずれにおいても,A1について措置法66条の6第1項の適用が除外されることを前提に,原告の所得金額の計算をしていた。(弁論の全趣旨)(3) 本件各処分の経緯ア処分行政庁は,平成24年6月22日,原告に対し,平成22年3月期の法 人税について,別表4「課税の経緯(平成22年3月期)」の「第1次更正処分」欄のとおり,更正処分をした。 また,処分行政庁は,平成24年6月22日,原告に対し,平成23年3月期の法人税について,別表5「課税の経緯(平成23年3月期)」の「第1次更正処分」欄のとおり,更正処分(以下,平成22年3月期の法人税に係る上記更正処分と併せて「第1次更正処分」という。)をした上,同日,平成23年3月期の法人税に関し3億1323万6000円の過少申告加算税賦課決定処分(以下「第1次賦課決定処分」という。)をした。 第1次更正処分は,「A1は,措置法66条の6第1項所定の特定外国子会社等に該当し,その主たる事業は株式保有事業であ 円の過少申告加算税賦課決定処分(以下「第1次賦課決定処分」という。)をした。 第1次更正処分は,「A1は,措置法66条の6第1項所定の特定外国子会社等に該当し,その主たる事業は株式保有事業であり,同条4項所定の適用除外要件の前提となる同条3項括弧書き(事業基準)を満たさないから,同条1項が適用され,原告の本件各事業年度の所得金額の計算上,課税対象留保金額に相当する金額が益金の額に算入される。」との判断等に基づくものであった。(甲1,弁論の全趣旨)イ処分行政庁は,平成25年9月10日,原告に対し,平成22年3月期の法人税について,別表4「課税の経緯(平成22年3月期)」の「第2次更正処分」欄のとおり,再更正処分をした。 また,処分行政庁は,平成25年9月10日,原告に対し,平成23年3月期の法人税について,別表5「課税の経緯(平成23年3月期)」の「第2次更正処分」欄のとおり,再更正処分(以下,平成22年3月期の法人税に係る上記再更正処分と併せて「第2次更正処分」という。)をした上,同日,平成23年3月期の法人税に関し2億1071万1000円の過少申告加算税賦課決定処分(以下「第2次賦課決定処分」という。)をした。(甲2,弁論の全趣旨)ウ処分行政庁は,平成26年3月28日,原告に対し,平成22年3月期の法人税について,別表4「課税の経緯(平成22年3月期)」の「第3次更正処分」欄のとおり,再々更正処分をした。 また,処分行政庁は,平成26年3月28日,原告に対し,平成23年3月期の 法人税について,別表5「課税の経緯(平成23年3月期)」の「第3次更正処分」欄のとおり,再々更正処分(以下,平成22年3月期の法人税に係る上記再々更正処分と併せて「第3次更正処分」という。)をした上,同日,平成23年3月期の法 経緯(平成23年3月期)」の「第3次更正処分」欄のとおり,再々更正処分(以下,平成22年3月期の法人税に係る上記再々更正処分と併せて「第3次更正処分」という。)をした上,同日,平成23年3月期の法人税に関し1064万8000円の過少申告加算税賦課決定処分(以下「第3次賦課決定処分」という。)をした。(甲3,弁論の全趣旨)(4) 本件訴訟に至る経緯等ア原告は,第1次更正処分及び第1次賦課決定処分を不服として,平成24年8月20日,名古屋国税局長に対し,異議申立てをしたが,同国税局長は,同年11月16日,これを棄却する旨の決定をした。(乙1,弁論の全趣旨)イ原告は,上記決定を不服として,平成24年12月14日,国税不服審判所長に対し,審査請求をしたが,同所長は,第2次更正処分とあわせて審理した上,平成25年12月2日付けで,これを棄却する旨の裁決をし,同月9日,原告に対し,通知した。(乙1,弁論の全趣旨)ウ原告は,平成26年6月2日,第1次更正処分ないし第3次更正処分及び第1次賦課決定処分ないし第3次賦課決定処分のうちそれぞれ原告主張金額を超える部分の取消しを求めて(前記第1の各請求を掲げて)本件訴訟を提起した。(顕著な事実)(5) 税額等措置法66条の6第1項の適用に関する争点(後記4(1))について原告の主張がいれられた場合には,原告の平成22年3月期の法人税については,翌期へ繰り越す欠損金133億5135万2262円となり,原告の平成23年3月期の法人税については,所得金額662億2736万3620円,納付すべき税額81億5503万5700円,第1次賦課決定処分において賦課すべき税額1184万2000円,第2次賦課決定処分において賦課すべき税額1億0007万8000円,第3次賦課決定処分において 付すべき税額81億5503万5700円,第1次賦課決定処分において賦課すべき税額1184万2000円,第2次賦課決定処分において賦課すべき税額1億0007万8000円,第3次賦課決定処分において賦課すべき税額888万5000円となる。 他方,上記争点について被告の主張がいれられた場合には,原告の平成22年3 月期の法人税については,翌期へ繰り越す欠損金63億6556万9073円となり,原告の平成23年3月期の法人税については,所得金額812億3569万2027円,納付すべき税額126億4228万6000円,第1次賦課決定処分において賦課すべき税額3億1323万6000円,第2次賦課決定処分において賦課すべき税額2億1071万1000円,第3次賦課決定処分において賦課すべき税額1064万8000円となる。 なお,原告の予備的主張に関する措置法施行令39条の15第1項4号の適用に関する争点(後記4(2))について原告の主張がいれられた場合には,原告の平成23年3月期の法人税については,所得金額738億0253万2607円,納付すべき税額104億1233万8000円となる。 上記各争点について一方の当事者の主張を前提とした場合における原告の翌期へ繰り越す欠損金,所得金額,納付すべき税額及び賦課すべき税額が,それぞれ上記のとおりであることについては,当事者間に争いはない。 4 争点(本案の争点)(1) 措置法66条の6第1項の適用の有無(原告の主位的主張に関するもの。本件各事業年度に共通の争点)A1の「主たる事業」(措置法66条の6第3項括弧書き)が「株式の保有」事業(以下「株式保有業」という。)であるか否か。 (2) 上記(1)において措置法66条の6第1項の適用がないとされた場合における措置法施行令39 置法66条の6第3項括弧書き)が「株式の保有」事業(以下「株式保有業」という。)であるか否か。 (2) 上記(1)において措置法66条の6第1項の適用がないとされた場合における措置法施行令39条の15第1項4号の適用の有無(原告の予備的主張に関するもの。平成23年3月期のみについての争点)基準所得金額(措置法66条の6第2項2号に規定する「特定外国子会社等の各事業年度の決算に基づく所得の金額につき法人税法及びこの法律による各事業年度の所得の金額の計算に準ずるものとして政令で定める基準により計算した額」をいい,タックスヘイブン対策税制の適用がある場合に算定する課税対象金額の計算の基礎となる金額である。以下同じ。)を計算する際に,A1が子会社から受け取った 配当金が控除されるべきか否か。 5 争点に関する当事者の主張(1) 措置法66条の6第1項の適用の有無(原告の主位的主張に関するもの)【被告の主張】ア株式保有業の意義(ア) タックスヘイブン対策税制は,昭和53年3月31日に成立した「租税特別措置法及び国税収納金整理資金に関する法律の一部を改正する法律」(昭和53年法律第11号)によって新設され,その導入過程においては,米国等の制度が参考にされたところ,米国等の制度では,課税対象となる典型的な所得として,配当,利子,使用料及び賃貸料等を挙げ,その規制趣旨は,その所得の性質に照らし活動の拠点を本質的に自由に決定できる点にあるとされており,これらの所得はいわゆる事業基準(措置法66条の6第3項括弧書き)の対象となる業種(株式保有業等)によって稼得される所得とほぼ重なり,規制趣旨も同様である。そして,我が国のタックスヘイブン対策税制は,全ての業種を三つに分類した上で,株式保有業等を行う外国子会社等 対象となる業種(株式保有業等)によって稼得される所得とほぼ重なり,規制趣旨も同様である。そして,我が国のタックスヘイブン対策税制は,全ての業種を三つに分類した上で,株式保有業等を行う外国子会社等については,仮に実体があっても他の適用除外基準を初めから考えないものとして制度設計がされたところ(事業基準),これと米国等の制度の規制内容等を併せ鑑みると,我が国は,このような受動的な事業に基づく所得(受動的所得)を得る業種については,その業種の事業実体の有無にかかわらず規制対象として捕捉するために,事業基準を設けたというべきである。このことは,同項括弧書きが,同条4項を適用する前提として,そもそも適用除外が受けられない業種として,株式保有業を主たる事業とする特定外国子会社等を初めから同項の適用を判断すべき特定外国子会社等から除外するという条文構造に現れており,上記税制の立案担当者(以下,単に「立案担当者」という。)も,株式保有業の典型的なものとして,持株会社及び投資会社を摘示し,株式保有業という事業には,わざわざタックス・ヘイブンに子会社を設立して行うための経済的な合理性,必要性がなく,国内からでも十分に営むことのできるものであると説明しており,株式保有業は,配 当所得を稼得する事業として理解される。 (イ) 平成22年改正では,事業基準についての改正が行われ,適用除外基準を満たす特定外国子会社等であっても,一定の配当,利子,使用料などの付け替えのおそれの高い所得(いわゆる資産性所得)については合算対象に含めるという制度(資産性所得合算課税制度)が導入されたところ,これは,事業基準について適用除外基準を緩和したことに伴い,我が国に所在する法人が,適用除外基準を満たす特定外国子会社等に対し株式等の保有により得られる資産性所得を付け 課税制度)が導入されたところ,これは,事業基準について適用除外基準を緩和したことに伴い,我が国に所在する法人が,適用除外基準を満たす特定外国子会社等に対し株式等の保有により得られる資産性所得を付け替えることで課税を免れる行為が想定されたため,これに対処するための制度である。 ところで,事業基準は,その対象となる事業の性格上,我が国において十分に行うことができ,その地において行うことにつき積極的な経済合理性を見いだし難く,むしろ,特定外国子会社等に対する所得の付け替えに利用しやすいものであることから,株式保有業等を主たる事業とする特定外国子会社等について,会社単位で合算課税の対象とするものであるところ,上記の資産性所得合算課税制度は,これと同様の観点から,株式保有業等に関係する一定の所得を合算課税の対象とするものといえ,資産性所得合算課税制度における考え方は,事業基準における考え方と共通する。しかるに,資産性所得合算課税制度では対象となる所得として株式等の配当等による所得を挙げており,このことからも,配当等の所得を得る点に株式保有業の本質があると捉えられていたと理解される。 (ウ) 株式会社は営利を目的とする事業体であるから,株式等の保有を主たる事業とする株式保有業の意義を検討するに当たっても,その活動によって稼得される利益との関係を考慮しなければならないところ,株式保有業は,「株式の保有」によって利益を得る事業であり,その活動によって利益配当やキャピタルゲインを得る業態であることが当初から想定されていた。そうすると,株式等の保有を事業として営む場合には,当該事業においてかかる配当等を得るための諸活動が行われることもまた,当然に想定されているというべきであり,これを株式保有業の一部をなす事業活動と評価できる。 (エ て営む場合には,当該事業においてかかる配当等を得るための諸活動が行われることもまた,当然に想定されているというべきであり,これを株式保有業の一部をなす事業活動と評価できる。 (エ) 主たる事業が株式等の保有である会社とは,典型的には持株会社を指すと解されていたところ,タックスヘイブン対策税制の制定当時の私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(平成9年法律第87号による改正前のもの。以下「独占禁止法」という。)9条3項によれば,持株会社の要件として,①株式を所有すること,②株式の所有を通じて,国内の会社の事業活動を支配することを主たる事業とする会社であることが定められ,持株会社がその子会社に対する管理や契約に基づくサービス提供等を行うことは,事業活動を支配することに含まれると解され,他に持株会社の定義を定めていた法律は見当たらない。 (オ) 以上の点に鑑みると,タックスヘイブン対策税制において想定されていた株式保有業という業態は,独占禁止法上の持株会社のように,株式の保有及び子会社に対する積極的な関与等を通じて配当等による収益稼得を目的とした事業と評価できるから,子会社から配当を得るに当たり,その配当を増加させるために行われた活動もまた,その事業の一内容に含まれるということができる。 イ税法上の統括業務と原告が主張するA1が行っていた地域統括業務(ア) 税法上の統括業務は,平成22年改正施行令39条の17第4項において「法66条の6第1項に規定する特定外国子会社《中略》が被統括会社との間における契約に基づき行う業務のうち当該被統括会社の事業の方針の決定又は調整に係るもの(当該事業の遂行上欠くことのできないものに限る。)であつて,当該特定外国子会社等が2以上の被統括会社に係る当該業務を一括して行うことによ 業務のうち当該被統括会社の事業の方針の決定又は調整に係るもの(当該事業の遂行上欠くことのできないものに限る。)であつて,当該特定外国子会社等が2以上の被統括会社に係る当該業務を一括して行うことによりこれらの被統括会社の収益性の向上に資することとなると認められるもの」と初めて規定され,被統括会社は,統括業務を行う特定外国子会社等によって,その株式等の保有を通じて支配されることが前提となっているから(平成22年改正施行令39条の17第1項及び2項参照),特定外国子会社等の被統括会社に対する業務である税法上の統括業務が,被統括会社の株式等の保有を前提とした業務であることは明らかである。 (イ) また,平成22年改正措置法66条の6第3項は,主たる事業が「株式等の 保有」である統括会社で,被統括会社に対する統括業務を行うものについては,事業基準により適用除外規定の適用対象とならない特定外国子会社等から除く旨規定しているところ,これは,当該統括会社の主たる事業が「株式等の保有」であることを念頭に規定されたものである。したがって,統括業務を行っていることをもって,主たる事業が株式保有業でないと判断することはできない。なお,このことは,平成22年改正が議論された第174回国会の参議院財政金融委員会に参考人として出席した早稲田大学大学院会計研究科教授(当時の所属は筑波大学大学院ビジネス科学研究科教授)である青山慶二(以下「青山参考人」という。)の「主な事業が株式の保有等であれば合算対象から除外されないこととされておりました。」との発言や,平成22年改正に関する経済産業省作成資料である「平成22年度税制改正について」からも明らかである。 (ウ) さらに,税法上の統括業務は,「業務」と規定され,「事業」と規定されていない以上,税法上の統 2年改正に関する経済産業省作成資料である「平成22年度税制改正について」からも明らかである。 (ウ) さらに,税法上の統括業務は,「業務」と規定され,「事業」と規定されていない以上,税法上の統括業務が「事業」として認められていないことは明らかであって,主たる事業の判定の対象とならないことは,条文上明らかである。なお,原告が主張する統括業務の意義は明らかではない。 (エ) 以上の点に鑑みると,株式保有業は,税法上の統括業務を行うことを前提とするものであって,税法上の統括業務を行っていることは,主たる事業が株式保有業であることを否定する理由とはならない。 ウ本件へのあてはめ(ア) A1は,ASEAN地域に存する子会社等の株式を保有し,主に,これらの子会社等に対して株式保有業務を行っているところ,A1各事業年度におけるA1の損益計算は,別表6「A1の損益計算書」のとおりであり,A1の所得(税引前当期利益)のうち株式の保有に係る利益(所得金額)の割合は,2009事業年度においては100.11%,2010事業年度においては87.74%であって,A1が子会社の株式を保有することに起因する同子会社からの配当がA1の所得金額の大部分を占めている。また,A1の資産総額に占める保有株式の額の割合は, 2009事業年度においては38.65%,2010事業年度では43.41%であり,資産の部の約4割を占めている。 他方,A1の地域統括に係る業務(地域企画,調達,材料評価,人事,情報システム及び経理の各機能に係る業務)の利益金額がA1の利益金額全体に占める割合は,ごく僅かにすぎない。 (イ) また,A1の使用人は,2009事業年度において78人,2010事業年度において75人であり,A1のシンガポールにおける法人登録において「 金額全体に占める割合は,ごく僅かにすぎない。 (イ) また,A1の使用人は,2009事業年度において78人,2010事業年度において75人であり,A1のシンガポールにおける法人登録において「PrincipalActivity/Activities」(主たる事業)の欄の第1に「OTHERINVESTMENTHOLDINGCOMPANIES」(その他投資持株会社)と記載され,監査法人が作成したA1財務諸表報告書では,A1の「principalactivities」(主たる事業)として「aninvestmentholdingcompany」(投資持株会社)と記載されていることなども考慮すれば,A1各事業年度において,A1が株式保有業を営んでいたことは明らかである。 (ウ) A1の地域統括に係る業務は,集中生産・相互補完体制を強化し,各拠点の事業運営の効率化やコスト低減を図ることを目的とするものであって,相互に密接に関連し合い,有機的一体として機能するものであり,このような業務は,支配とそれに関する業務といえ,また,契約によって子会社にサービスを提供するものであるから,持株会社の業務の一環として行われているものにすぎず,株式保有業に含まれるべき業務である。 なお,A1は,これらの業務に係る収益をサービスフィーからではなく,配当の形で回収する仕組みを採用していたが,これは,シンガポールに所在する統括会社が被統括会社から受け取る配当については,通常,シンガポールにおける課税が生じないという税制上のメリットが存在したことによるものと考えられ,このことに照らしても,原告及びA1の意思として,地域統括に係る業務によって得られる収益を「配当」とは異なる性質のものと見ていなかったものである。 (エ) 税法上の統括業務の意義は,前 考えられ,このことに照らしても,原告及びA1の意思として,地域統括に係る業務によって得られる収益を「配当」とは異なる性質のものと見ていなかったものである。 (エ) 税法上の統括業務の意義は,前記イのとおりであるところ,平成22年改正 施行令39条の17の規定は,A1各事業年度には適用されない。しかし,原告が主張するA1がA1各事業年度において行っていた地域統括業務は,上記(ウ)のとおり,相互に密接に関連し合い,有機的一体として機能するものであり,また,契約によって子会社にサービスを提供するものであって,子会社等の係る当該業務を一括して行うことにより子会社等の収益性の向上に資するものであるから,正に税法上の統括業務に当たり,平成22年改正前においても,このような業務を「事業」と見るべきではない。 (オ) 以上によれば,A1は,ASEAN地域に存する子会社等の株式を保有し,これらの子会社等に対して,株式保有業の典型とされる持株会社の業務を行っていたと見るのが自然であり,それによる収益も,タックスヘイブン対策税制において規制すべき「配当」によるものであるから,A1の行う事業は,株式保有業である。 エ原告が主張するA1の地域統括業務が株式保有業に包含されない場合(ア) 仮に,原告が主張するA1の地域統括業務が株式保有業に包含されないとしても,特定外国子会社等に係る主たる事業の判定については,特定外国子会社等の事業活動の客観的結果として得られる収入金額又は所得金額の状況,使用人の数,固定施設の状況等を総合的に勘案して判定するべきである。 もっとも,事業基準の趣旨等を踏まえると,事業基準において,特定外国子会社等の主たる事業が株式の保有であるか否かを判断する場合には,その所在地国における株式保有に係る事業活動に要する使 である。 もっとも,事業基準の趣旨等を踏まえると,事業基準において,特定外国子会社等の主たる事業が株式の保有であるか否かを判断する場合には,その所在地国における株式保有に係る事業活動に要する使用人の数や固定施設等の状況という事業実体に係る人的・物的な規模を示す判断要素よりも,株式保有に係る事業活動の結果得られた収入金額や所得金額という金額的な規模を示す判断要素を重視して,総合的に勘案すべきである。仮に,常に事業実体に係る人的・物的な規模を示す判断要素を重視するということになれば,さしたる生産要素を要しない株式保有業と,相当規模の生産要素が投入された他の事業とを営む特定外国子会社等の場合には,当該株式の保有を通じていかに多額の所得を得ていたとしても,およそ株式の保有は主たる事業となり得ないという帰結を導くことになり,不合理であることは明らか である。 (イ) 本件においては,上記ウのとおり,A1の所得の大半を配当所得が占め,資産総額に占める保有株式の額の割合も高いことなどからすれば,A1の主たる事業は株式保有業である。 【原告の主張】ア株式保有業の意義(ア) 措置法66条の6第3項括弧書きの「株式《中略》の保有《中略》を主たる事業とするもの」に該当するためには,単に株式を保有しているのみならず,株式を保有することによって何らかの経済活動を自己完結的に行っていることを意味していると解するのが,文理解釈上,最も自然である。 また,上記「主たる事業」の判定については,当該特定外国子会社等の事業活動の実態に即して,事業相互の関係性や事業の目的等といった事情を含めた種々の要素を総合的に勘案して判定すべきであって,子会社に対する支援活動を行う特定外国子会社等においては,収入金額や所得金額という金額的な規模を示す 事業相互の関係性や事業の目的等といった事情を含めた種々の要素を総合的に勘案して判定すべきであって,子会社に対する支援活動を行う特定外国子会社等においては,収入金額や所得金額という金額的な規模を示す判断要素を重視して判定すべきものではない。 そして,タックスヘイブン対策税制の適用除外の趣旨は,民間企業の正常な海外投資活動を阻害しないため,所在地国において独立企業としての実体を備え,かつ,それぞれの業態に応じ,その地において事業活動を行うことについて経済合理性がある場合には,租税回避行為(異常又は不自然な行為形式をとり,税負担を不当に軽減させる行為)とはいえないことから,法人税法の内国法人課税の原則(外国法人については日本国内源泉所得のみに課税するという原則)に立ち返り,外国子会社の留保所得(課税対象金額相当額)を内国法人の収益とみなすような例外的課税である上記税制を適用しないという点にある。したがって,上記「主たる事業」の判定に当たっても,特定外国子会社等がタックスヘイブン地域に所在することに経済合理性があるか否かという観点を考慮すべきである。 (イ)a 被告は,株式保有業は,株式の保有及び子会社に対する積極的な関与等を 通じて配当等による収益稼得を目的とした事業と評価できると主張するが,ある事業の範囲について,目的や収益を得る方法といった形で拡張することは文理解釈に反する上,その範囲を際限なく広げるもので不当である。「保有」とは,自分のものとして持ち続けることを指す概念であり,「保有」という用語は,状態に着目した概念である。したがって,「株式《中略》の保有《中略》を主たる事業とするもの」とは,株式を自己のものとして持ち続けることを主たる事業とするものを意味することになる。 b また,被告は,株式保有業について,独占 たがって,「株式《中略》の保有《中略》を主たる事業とするもの」とは,株式を自己のものとして持ち続けることを主たる事業とするものを意味することになる。 b また,被告は,株式保有業について,独占禁止法上の持株会社の概念を用いて,「支配」や「管理」に関する活動を含めて解釈するが,このような解釈も文理解釈に反するものであるし,仮に,これらの要素が含まれるとしても,取締役の選任等,株主としての権利を通じたものに限定しなければ,その範囲が無限定なものになりかねない。さらに,持株会社は「株式の保有」を行うが,持株会社が行う事業が全て「株式の保有」事業に該当するわけではなく,独占禁止法上の持株会社と株式保有業は同義ではないことからすると,両者を同列に論じるべきではない。加えて,独占禁止法9条3項にいう持株会社は,企業支配そのものを目的とする我が国の会社を意味するものであって,独占禁止法は,事業支配力の過度の集中防止や独占・寡占市場構造の形成防止といった観点から,単なる持株会社ではなく,これに加えて国内子会社の支配をも行っている会社を規制の対象としているといえる。これに対して,措置法66条の6第3項括弧書きの「株式の保有」の主体として想定されるのは,特定外国子会社等であって内国法人ではない。同条項において,「株式の保有」が特定事業として掲げられているのは,「株式の保有」という事業にはわざわざタックス・ヘイブンに子会社を設立して行うための経済的な合理性等がなく,国内からでも十分に営むことができるからであって,独占禁止法の上記趣旨とは異なる。 c 仮に,株式保有業について,「当該株式発行会社を支配しかつ管理するための業務もまた,その一部をなす」という解釈を採用するとしても,その範囲について は,事業基準の立法趣旨をも踏まえた限定的な解釈 株式保有業について,「当該株式発行会社を支配しかつ管理するための業務もまた,その一部をなす」という解釈を採用するとしても,その範囲について は,事業基準の立法趣旨をも踏まえた限定的な解釈をしなければ,「株式の保有」の意義について行政庁に自由裁量を認めるのに等しく,租税法律主義,課税要件明確主義に反することになる。 d 被告は,税法上の統括業務を含めた平成22年改正措置法等の解釈に基づく主張をするが,本件は,平成22年改正措置法が適用される前のA1の事業年度に係る事案である以上,昭和53年の立法当時の事業基準の文理解釈を探究すべきである。措置法66条の6第3項括弧書きは,統括会社が事業基準を満たす場合も想定していると解すべきであり,地域統括業務のような実態のある事業こそが主たる事業であるというのがビジネス界の共通した認識であり,現地で実態ある会社がたまたま株式を保有しており,これによる配当等が他の事業の収入を上回るからといって,それだけで主たる事業が株式保有業になるというのは,実務的に全く想定していなかったというのが,ビジネス界の感覚であった。措置法の平成22年改正が議論された第174回国会の参議院財政金融委員会における青山参考人の発言は,国会における参考人として,議員に制度の概要を分かりやすく説明することに主眼があったもので,事業基準に関する精緻な法解釈を踏まえた発言となっていなかったことは明らかである。また,経済産業省作成の「平成22年度税制改正について」についても,「課税対象となる。」とするのではなく,「課税対象となるケースがあり」とあえて記載されている以上,統括会社であっても,事実関係次第では適用除外基準(改正前)を満たすため,課税対象にならない場合を当然に想定していたもので,統括会社が,改正前の主たる事業の解 スがあり」とあえて記載されている以上,統括会社であっても,事実関係次第では適用除外基準(改正前)を満たすため,課税対象にならない場合を当然に想定していたもので,統括会社が,改正前の主たる事業の解釈上,必ず株式保有業に該当するとの断定的解釈を示したものではない。 イ本件においてA1が行っていた地域統括業務(ア) A1は,子会社の株式を単に保有していただけで,租税回避の目的がないことは明らかであるから,このような株式の保有そのものは,「事業」には該当しない。 (イ) 仮に,A1による子会社の株式の保有が株式保有業に当たるとしても,A1の主たる事業は,ASEANにおけるA2グループ全体の集中生産・相互補完体制 の確立や決済システム等の構築・維持を内容とする「地域統括事業」(ASEANにおける原告グループ会社の統括事業)である。すなわち,A1は,集中生産・有機的な相互補完体制を円滑に運用するために,①生産・輸送等に関するルール設定やシステム管理をし,②各生産拠点の価格設定の確認や価格変更の指示を行い,③発注書等の各種書類の統一的なひな形を作成したりシステムを構築するなどして,各子会社間の連絡・調整を行い,④拠点間取引を一元的に管理する情報管理システム・決済システムを構築し,⑤決済をA1を介して行うことで為替リスクをA1のみが負うものとし,⑥現地のパートナー(共同出資者)との協議をしたり,顧客や政府との折衝を行うなどしてきた。 そして,A1は,株式を保有することによって,ASEAN域内の各製造会社(原告グループ会社)の親会社ないし主要株主として,地域会議を主催したり,株主総会への出席や現地パートナーとの折衝を行ってきたところ,これらも,集中生産・相互補完体制の構築・維持・発展に向けたものなのである。ASEANにおける ないし主要株主として,地域会議を主催したり,株主総会への出席や現地パートナーとの折衝を行ってきたところ,これらも,集中生産・相互補完体制の構築・維持・発展に向けたものなのである。ASEANにおける原告グループ会社は他にもあるが,A1は,同社によるパートナー対応が必要ないなどの事情から,これらの会社の株式を保有しておらず,A1が株式を保有しているのは,基本的には同社を中心とした集中生産・相互補完体制に深く関わっている子会社のみである。このことからも,A1の株式保有の目的が飽くまでも地域統括事業を円滑かつ効率的に推進することにあることは明らかである。 地域統括事業は,必ずしも被統括会社の株式を保有することを当然の前提とするものではなく,地域統括会社が被統括会社の株式を保有しない事例も数多く存在するところ,このような場合,地域統括事業の対価は,配当以外の形となり,株式保有業に包含される関係にはない。A1の何十人もの従業員が,ASEANにおける事業拡大のためにいかにして生産体制を運営していくかに頭を悩ませ,パートナーや子会社,顧客その他の取引先等と連絡を取り,また,実際に現地に赴いて直接協議や交渉等を行っているのであって,そうした事業活動の実態に即して「主たる事業」が判断されなければならない。特定外国子会社等が行っている実質的な能動的 活動実態が一つの「事業」を構成する場合にも,当該事業が現地で営まれた結果,子会社の利益が高まり,配当が増加することになったという間接的な関連性を捉えて,これが受動的性格を有する株式保有業であると結論付けるのは,相当ではない。 (ウ) A1の本店がシンガポールに所在する(シンガポールに地域統括会社が置かれた)のは,シンガポールの地理的な利便性(ASEAN,オーストラリア連邦,台湾,インドなど豪亜地 は,相当ではない。 (ウ) A1の本店がシンガポールに所在する(シンガポールに地域統括会社が置かれた)のは,シンガポールの地理的な利便性(ASEAN,オーストラリア連邦,台湾,インドなど豪亜地域へのアクセスの容易さ),産業インフラ(金融,物流,通信,情報等)の整備,政治の安定性,各種規制緩和,教育水準の高さ,法制度の整備,行政手続の容易・迅速性,為替の安定等の点で,経済合理性があるからにほかならず,A1の設立は租税回避目的でされたものではない。 なお,平成22年の時点で,アジア事業の地域マネジメントについて,約6割弱の企業グループが日本本社直轄で行っていたとされているが,A1が多くの経営資源を投下して所在地国で地域統括業務を行っているのに対し,これらの企業グループがどのような事業展開をしているのかその内容は明らかではない。むしろ約4割強は,「現地での地域統括」の必要性,経済合理性があるからこそ,現地に統括会社を設立していることがうかがえるのであり,一律に軽課税国に本店を置くことに積極的な経済合理性を認め難いとすることは,約4割強もの企業グループが現地で地域統括を行っている実態を根拠なく無視するものであり,地域統括の本質を見誤ったものである。 (エ) A1の地域統括事業によって,原告グループ会社は,ASEAN域内で業績が向上し,成功を収めた。A1の配当所得の大部分は,地域統括事業の成功の反射的効果であり,実質的にはその対価であるということができる。仮に,A1が,株式保有業を独立した事業として行っていると認められたとしても,株式保有業は,被統括会社に対する統率力や経営統制の強化等の地域統括業務を効果的に行うための一つの機能ないし手段という従たるものにすぎないのである。 なお,A1の子会社等への支援活動により生じた効果の対価は, 被統括会社に対する統率力や経営統制の強化等の地域統括業務を効果的に行うための一つの機能ないし手段という従たるものにすぎないのである。 なお,A1の子会社等への支援活動により生じた効果の対価は,サービスフィーとしてあらかじめ評価しきることが事実上不可能であるため,事後的に配当金とし て受領するのが合理的である(実際,A1の地域統括活動が開始された平成10年から直ちにその効果が現れたわけではなく,集中生産・相互補完体制が確立し発展していく中で徐々にその効果が現れたものであって,A1が行った上記活動については,直ちに効果が実現しないものであるから,サービスフィーとして随時対価を徴収することが難しいものというほかはない。)。他方,ASEANの自動車部品産業のように,特定外国子会社等が子会社の全株式を保有することが歴史的に見て必ずしも容易でなく,かつ,パートナーからの配当の要求も厳しいようなケースでは,配当を行わない(A1が配当金を受け取らない)という方針も採り得ない。 被告が主張するように,「主たる事業」が「株式の保有」か否かの判断に当たり収入金額又は所得金額を重視するとなると,支援活動が失敗したときには「主たる事業」が「地域統括事業」と判定され,支援活動が効を奏したときには「主たる事業」が「株式の保有」と判定されてしまうという不合理な事態が生じかねない。 また,仮に,被告が主張するように「配当金」という対価の形式のみに着目して「主たる事業」を判断することになると,例えば,ある原材料メーカーである親会社が,当該原材料を元に製品を製造する子会社に対して,原材料を供給するに際し,コストベースの対価を設定し,子会社の利益獲得を支援し,子会社から配当を得るような場合にも,子会社に提供するための原材料の製造業務は,「配当金」を獲得す する子会社に対して,原材料を供給するに際し,コストベースの対価を設定し,子会社の利益獲得を支援し,子会社から配当を得るような場合にも,子会社に提供するための原材料の製造業務は,「配当金」を獲得するための業務であり,株式保有業の一機能と評価されることになってしまう。 A1が受領した配当は,各生産子会社が実現した利益を原資とするものであるところ,この利益は,子会社がその固有の活動によって獲得した利益と,A1が提供した役務・便益を利用して獲得した利益により構成されると考えるのが合理的である。これについて定量的に分析し,A1の収入・所得額を実質的に考慮すると,地域統括事業の対価は,A1の収入合計の71%(2007事業年度)ないし66%(2008事業年度)を占め,地域統括事業の収入・所得の方が株式保有業の収入・所得を上回る。 (オ) A1の従業員(使用人)は,全員が株式保有以外の事業に従事しており,そ の大半が地域統括事業に従事している。 また,A1の固定施設は,全てが株式保有以外の事業に使用されており,その大半が地域統括事業に使用されている。 ウ以上によると,A1各事業年度において,A1は,株式の保有を主たる事業(措置法66条の6第3項括弧書き)とするものではなく,事業基準を満たすというべきである。 したがって,A1は,事業基準及び所在地国基準を満たし,実体基準及び管理支配基準も満たすから,原告には本件各事業年度において措置法66条の6第1項の適用が除外される。 (2) 上記(1)において措置法66条の6第1項の適用がないとされた場合における措置法施行令39条の15第1項4号の適用の有無(原告の予備的主張に関するもの)【被告の主張】ア子会社から受ける配当等の額の控除について定めた措置法施行令39条の いとされた場合における措置法施行令39条の15第1項4号の適用の有無(原告の予備的主張に関するもの)【被告の主張】ア子会社から受ける配当等の額の控除について定めた措置法施行令39条の15第1項4号の適用を受けるためには,同条8項本文に基づき,確定申告書に,基準所得金額から控除されることとなる金額の計算に関する明細書(以下「控除計算明細書」という。)を添付しなければならないところ,原告は,平成23年3月期に係る確定申告書に控除計算明細書に該当する書面を添付していなかった。 なお,原告は,上記確定申告書に「別表十七(三)「特定外国子会社等に係る課税対象金額又は個別課税対象金額の計算に関する明細書」(以下「別表17(3)」という。)及びその別紙として,「別表十七の(三)特定外国子会社に係る課税対象金額又は個別課税対象金額の計算に関する明細書別紙」と題する書面を添付したが,別表17(3)の「課税対象金額又は個別課税対象金額の計算」欄の「減算」欄の「子会社から受ける配当等の額 23」欄には記載がなく,その他の「特定外国子会社等の状況」欄の「本店又は主たる事務所の所在」欄の「国名又は地域名 2」ないし「課税対象金額又は個別課税対象金額の計算」欄の「課税対象金額又は個別 課税対象金額 33」欄にも記載はないなど,これらの書面からは,A1において子会社から受ける配当等の額があることを書面上読み取ることはできないから,これらの書面は,控除計算明細書に該当しない。 イまた,措置法施行令39条の15第8項ただし書は,確定申告書に控除計算明細書が添付されていない場合であっても,それについて,税務署長が「やむを得ない事情」があると認めるときは,同条1項4号の適用を認める旨規定するところ,上記「やむを得ない事情」とは,天災や交通 計算明細書が添付されていない場合であっても,それについて,税務署長が「やむを得ない事情」があると認めるときは,同条1項4号の適用を認める旨規定するところ,上記「やむを得ない事情」とは,天災や交通途絶などの納税者の責めに帰することのできない外部的・客観的事情に限られるというべきであって,本件ではそのような事情はない。 よって,原告には,措置法施行令39条の15第1項4号が適用されないから,平成23年3月期の基準所得金額を計算する場合において,A1がその子会社から受ける配当等の額を控除することはできない。 【原告の主張】ア確定申告時における「明細書」添付の必要性は確定申告時の課税要件事実を前提として判断されるべきであるところ,原告は,確定申告段階においては,A1が適用除外基準を充足するため,タックスヘイブン対策税制が適用除外になると判断していたものであり,更正により変更された課税要件事実に従って初めて基準所得金額の計算が必要となったのであるから,本件は,確定申告時の課税要件事実を前提にすると「基準所得金額を計算する場合」に該当せず,措置法施行令39条の15第8項は適用されない。同項の定め方を見ても,同条1項又は2項の規定により基準所得金額を計算する場合において,これらの規定により控除されることとなる金額がある場合は,確定申告書に明細書の添付を要するというものであって,同条8項は,飽くまで,確定申告時に,特定外国子会社等が適用対象金額を有しており,適用除外基準も満たさないと考えて,その旨確定申告しているような納税義務者に対して適用されると解される。 イ処分行政庁は,原告が確定申告書においてA1からの配当の5%相当額に関 して益金不算入計算書を添付していなかったにもかかわらず,平成21年法律第13号による改正後 れると解される。 イ処分行政庁は,原告が確定申告書においてA1からの配当の5%相当額に関 して益金不算入計算書を添付していなかったにもかかわらず,平成21年法律第13号による改正後の租税特別措置法(以下,「平成21年改正措置法」といい,平成22年改正措置法と併せて,「平成21年改正措置法等」という。)66条の8第7項及び平成22年改正措置法66条の8第14項所定の書面添付は不要であること又は添付していないことについて「やむを得ない事情」(平成21年改正措置法66条の8第8項及び平成22年改正措置法66条の8第15項)があることを前提に,平成21年改正措置法等66条の8第2項を適用して,費用相当額を益金不算入として所得金額から自ら減算処理をしており,このことは,被告が,これらの規定の適用を認めていることを表している。 ウ仮に,本件において,措置法施行令39条の15第8項の適用があるとしても,別表17(3)の23欄は「子会社から受ける配当等の額」が記載されることとなっており,「当該金額の計算」結果を示すことが予定されている。本件においては,上記23欄に配当等の額の記載はないが,これは原告が適用除外基準を充足すると考えていたことによるから,別表17(3)の明細書が,「当該金額の計算に関する明細書」に該当するというべきである。 エまた,措置法施行令39条の15第8項ただし書の「やむを得ない事情」の有無については,納税者が該当書類を提出しなかった具体的事情を検討した上で,当該租税特別措置の制度趣旨に照らし,納税者に対してその適用を拒否することが不当又は酷となる場合に当たるか否かを判断すべきである。 本件において,原告は,平成23年3月期の法人税について,タックスヘイブン対策税制の適用はないとの立場で確定申告を行い,上 を拒否することが不当又は酷となる場合に当たるか否かを判断すべきである。 本件において,原告は,平成23年3月期の法人税について,タックスヘイブン対策税制の適用はないとの立場で確定申告を行い,上記法人税に係る税務調査において,処分行政庁からタックスヘイブン対策税制の適用を前提とする更正処分を行う意向が示されたことを受けて受取配当額の控除を求めたが,処分行政庁がこれを拒否したことから,子会社受取配当金の控除を行うために必要な情報を処分行政庁に提供したものであるから,「やむを得ない事情」があったというべきである。 第3 当裁判所の判断 1 第1次更正処分及び第2次更正処分に係る取消しの訴えの適法性について(1) 更正処分がされた後にいわゆる増額再更正処分がされた場合,当初の更正処分は増額再更正処分に吸収され,当初の更正処分の取消しを求める訴えの利益は失われると解される(最高裁昭和27年(オ)第1058号同32年9月19日第一小法廷判決・民集11巻9号1608頁,最高裁昭和53年(行ツ)第55号同55年11月20日第一小法廷判決・裁判集民事131号135頁等参照)。 (2) 本件においては,前記前提事実によると,第1次更正処分がされた後,順次,第2次更正処分,第3次更正処分がされたところ,平成22年3月期の法人税に係る上記各処分については,いずれも欠損金額を減少させる処分であり,平成23年3月期の法人税に係る上記各処分については,所得金額を増加させる処分であるから,いずれも原告に不利な処分である。 したがって,第1次更正処分は第2次更正処分に吸収され,第2次更正処分は第3次更正処分に吸収されたと解するのが相当である。 そうすると,本件では,本件各事業年度の法人税について取消訴訟の対象とすべきは第3次更正処分に限 分は第2次更正処分に吸収され,第2次更正処分は第3次更正処分に吸収されたと解するのが相当である。 そうすると,本件では,本件各事業年度の法人税について取消訴訟の対象とすべきは第3次更正処分に限られ,もはや第1次更正処分及び第2次更正処分の取消しを求める訴えの利益はないというべきである。 (3) 以上によれば,本件訴えのうち,第1次更正処分及び第2次更正処分について取消しを求める訴えは,不適法というほかはない。 2 争点(1)(措置法66条の6第1項の適用の有無)について(1) A1の業務内容等に関する認定事実前記前提事実に掲記の証拠及び弁論の全趣旨を総合すると,次の事実が認められる。 ア A1設立の経緯等(ア) ASEAN地域においては,1970年代から1980年代にかけて,自国の自動車産業を保護する目的で,一定割合の国産部品の使用強制や完成車の輸入禁止といった国産化規制が設けられていた。こうした国産化規制の下において,原告 グループ会社を含む自動車部品メーカーは,ASEAN域内の各国ごとに,それぞれ,少量でも全種類(多種類)の部品を生産・供給することができるような生産拠点を設置していった。 その後,昭和60年(1985年)のプラザ合意による円高の影響で,日本企業は徹底したコスト削減を余儀なくされるようになり,1990年代以降になると,ASEAN地域においても,経済発展に伴って自動車の需要が拡大し,自由化が進展した結果,国産化規制が撤廃されるようになった。平成4年(1992年)には,ASEAN域内の新たな産業協力体制としてASEAN自由貿易地域(AFTA)が成立し,平成8年(1996年)には,ASEAN所在の企業が域内における生産分業を促進できるようにするための産業協力プログラムとして,AICO な産業協力体制としてASEAN自由貿易地域(AFTA)が成立し,平成8年(1996年)には,ASEAN所在の企業が域内における生産分業を促進できるようにするための産業協力プログラムとして,AICO(ASEAN産業協力体制)が構築され,ASEAN域内に立地する現地資本比率30%以上の企業は,各国政府に申請して認可を取得することにより,原材料,部品及び完成品を他のASEAN諸国から輸入する際に,0%ないし5%の特恵関税率の適用を受けられることとなった。その結果,自動車部品メーカーについても,ASEAN諸国に点在する拠点ごとに全種類の部品を生産し,自動車を組み立てる必要がなくなり,各拠点では特定の少品目の自動車部品のみを集中生産し,これらを拠点間で融通し合う(相互に補完する)ことで,各国に点在する自動車メーカーに対して多品目の自動車部品を効率的に提供する分業体制(集中生産・相互補完体制)を組むことが可能となった。 (甲1025,1026,1029ないし1031,乙9,10,弁論の全趣旨)(イ) このような状況の変化を受けて,原告は,平成7年(1995年)以降,ASEAN域内の各拠点が集中生産する品目の検討を進め,これに合わせてASEAN域内各国における生産会社の設立や新工場の建設を行って拠点を整備するとともに,域内での集中生産・相互補完体制の円滑化を図るため,平成7年(1995年)5月13日,ASEAN及び豪州における各拠点間の事業活動を調整・サポートする目的で,シンガポールに地域統括センターとして,100%子会社であるA3 PTE. LTD. (以下「A3」という。)を設立した。(甲1025,1026,1029,1032,乙10,弁論の全趣旨)(ウ) ASEAN域内における原告グループ会社は,1970年代初めから順次 LTD. (以下「A3」という。)を設立した。(甲1025,1026,1029,1032,乙10,弁論の全趣旨)(ウ) ASEAN域内における原告グループ会社は,1970年代初めから順次設立されていったが,当時は各所在地国の外資規制により現地資本の過半による資本参加が義務付けられており,多くの国において,株式の過半数が現地資本たる合弁パートナー(共同出資者)によって占められていた。このため,A3のASEAN域内の原告グループ会社に対する統率力は十分ではなく,各拠点間の調整・統括機能も不完全なものにとどまったことから,原告は,平成10年(1998年)11月にAICOの認可を取得した上,同年12月18日,自らが保有していたA3を含むASEAN・台湾地域のグループ会社7社(シンガポールのA3,タイ王国(以下「タイ」という。)のA4及びA5,インドネシア共和国(以下「インドネシア」という。)のA6,マレーシアのA7,フィリピン共和国のA8並びに台湾のA9)の株式を全て現物出資して,A1を設立した。(甲1025,1026,1032,乙10,11,弁論の全趣旨)(エ) A1の設立後,ASEAN域内の原告グループ会社間では,集中生産・相互補完体制の構築が進展した。例えば,スタータ(エンジンを始動させる際に用いるスターターモーター)やオルタネータ(交流発電機)は,平成11年(1999年)以前には,タイのA10工場,インドネシアのA11工場及びマレーシアのA12工場で各別に生産されていたが,同年に集中生産・相互補完体制を構築した後は,専らタイのA10工場で集中生産されるようになった。また,ホーン(自動車のクラクション機器)やスパークプラグ(エンジンの点火プラグ)は,同年以前には,タイのA10工場及びインドネシアのA11工場で各別に生産さ A10工場で集中生産されるようになった。また,ホーン(自動車のクラクション機器)やスパークプラグ(エンジンの点火プラグ)は,同年以前には,タイのA10工場及びインドネシアのA11工場で各別に生産されていたが,同年に集中生産・相互補完体制を構築した後は,専らインドネシアのA11工場で集中生産されるようになった。このような集中生産・相互補完体制の進展の結果,ASEAN域内の原告グループ会社では,効率化や規模の経済(スケールメリット)によって,原価率が大幅に低減し,グループ全体の利益が拡大することになった。(甲 1025,1026,1028,1030,1031,1033ないし1035,乙10,弁論の全趣旨)(オ) 近年,複数の国家間にまたがって世界的な規模で企業活動を行っている多国籍企業と呼ばれるような企業の間では,地域ごとに地域統括本社を置き,地域統括本社が当該地域内のグループ会社に対して生産,販売,物流,資材調達,研究開発,人事,財務等の各種業務の統括・支援活動を行う体制を採るのが世界的な潮流となっている。原告も,ASEAN地域以外の地域においても地域統括会社を設立し,これら地域統括会社が上記のような各種業務を担う体制を採っており,欧州ではA13.(その前身は昭和48年(1973年)設立のA2・ヨーロッパ )を,北米ではA14, INC.(その前身は昭和60年(1985年)設立のA2・アメリカ)を,中華人民共和国(以下「中国」という。)ではA15(中国)投資有限公司(平成15年(2003年)設立)を,豪亜地域ではA1を,それぞれ地域統括本社と位置付けている。(甲1006,1016,1018,1020,1021,1024,1025,1041,乙10,弁論の全趣旨)(カ) ASEAN域内における原告グループ会社は,前記( 域統括本社と位置付けている。(甲1006,1016,1018,1020,1021,1024,1025,1041,乙10,弁論の全趣旨)(カ) ASEAN域内における原告グループ会社は,前記(ウ)のとおり,設立当初は,外資規制のため,現地資本たる合弁パートナー(共同出資者)によってその株式の過半数が保有されていたが,その後,外資規制が緩和され,さらに,平成9年(1997年)に始まるアジア通貨危機を契機に,現地パートナーからの株式買収等が進んだこともあり,A1各事業年度(2009事業年度及び2010事業年度)には,A1がASEAN域内の原告グループ各社の株式の過半数を保有するようになっていた。A1は,このような株式保有によって上記グループ各社の最終的な支配権を有することになったことから,後記イの地域統括に関わる業務を行うに当たり,現地の有力者であり依然としてある程度の割合の株式を保有しているパートナーと協議・交渉をしたり,取引先や政府との折衝を行う際,対外的な約束をすることができる立場にあるものとして,これら交渉等を円滑に進めることが可能となった。 (甲1026,1027,1029,乙4,10,弁論の全趣旨) イ A1の業務内容等(ア) A1は,豪亜地域における地域統括会社として,集中生産・相互補完体制を強化し,各拠点の事業運営の効率化やコスト低減を図るため,その設立以来,順次業務を拡大してきたものであり,A1各事業年度には,その業務内容は,①地域企画,②調達,③財務,④材料技術,⑤人事,⑥情報システム,⑦物流改善,⑧株式保有,⑨その他という多方面にわたっていた。これらの具体的な内容は,次のとおりであった。(甲1022,1026,1027,1032,乙4,10,弁論の全趣旨)a 地域企画A1は,原告から 保有,⑨その他という多方面にわたっていた。これらの具体的な内容は,次のとおりであった。(甲1022,1026,1027,1032,乙4,10,弁論の全趣旨)a 地域企画A1は,原告から示されたグローバルな事業方針を具現化するため,豪亜地域の各国生産拠点と連携を図って課題の洗い出しや対応の検討等を行い,地域全体として損益目標に合致した計画を策定し,計画の遂行に必要な業務を行っている。地域企画に関する業務として,2007事業年度及び2008事業年度には,アジア地域社長会や機能別会議を開催・運営したほか,新AICO認可取得のための活動,FTA・関税の調査,A1タイ(A16)の新設やA1とA3との合併に伴う対応の検討等を行ったところ,このような状況は,A1各事業年度においても同様であった。 なお,地域企画に関する業務活動については,単独で定量的な効果を計ることが難しいため,A1は,グループ会社から各生産拠点の対国内第三者向け売上高に一定の料率を乗じた金額を徴収する方法によってその対価を回収していた。 b 調達A1は,コスト低減や供給の安定を図るため,各生産拠点が共通して使用する金属や樹脂材料等について,グループ会社に代わって仕入先の選定や価格交渉を一括して行っているほか,他の地域の地域統括会社とも連携して世界的規模での集中購買を実施している。部品についても,各生産拠点が現地仕入先から購入している部品の価格を調査し,複数の生産拠点が同様の部品を購入している場合には,より安 価な仕入先からの集中購買を提案したり,各生産拠点の購買担当者を集めてコストダウンやメーカー調査の手法等に関する実務教育を実施するなどしている。調達機能に関する業務として,A1各事業年度には,鉄鋼やアルミ板材の現地調達メーカーの発掘,PP.NY の購買担当者を集めてコストダウンやメーカー調査の手法等に関する実務教育を実施するなどしている。調達機能に関する業務として,A1各事業年度には,鉄鋼やアルミ板材の現地調達メーカーの発掘,PP.NY樹脂やアルミ押出等の世界的規模での調達交渉,部品調達システムの導入,地域標準購買マニュアルの策定等を行った。 なお,A1は,調達に関する業務活動についても,単独で定量的な効果を計ることが難しいため,グループ会社から各生産拠点の対国内第三者向け売上高に一定の料率を乗じた金額を徴収する方法によってその対価を回収していた。 c 財務A1は,豪亜地域内の拠点間取引に伴う為替リスクを回避するため,域内の取引に関しては各拠点の現地通貨を取引通貨とし,A1において集中的に決済・為替管理を行うとともに,域外の原告グループ会社との輸出入取引についても,ネッティングセンター(決済所)としての役割を果たしている。また,A1は,月次・四半期で各生産拠点の資金状況をモニタリングし,資金不足に陥る可能性がある拠点に対しては警鐘を鳴らして資金調達手段を助言する一方,資金余剰拠点に対しては運用に関するガイドラインを示して資金運用の行き過ぎを防止したり,域内各国における移転価格税制の調査検討や税務当局に対する対応の助言等をしている。財務に関する業務として,A1各事業年度には,グローバルネッティングの対象範囲の拡大,グループローンの推進や財経システムの標準化等を実施した。 なお,A1は,財務に関する業務活動についても,単独で定量的な効果を計ることが難しいため,グループ会社から各生産拠点の対国内第三者向け売上高に一定の料率を乗じた金額を徴収する方法によってその対価を回収していた。 d 材料技術A1は,集中購買の対象として選定した材料メーカーの供給する材料が原告 ら各生産拠点の対国内第三者向け売上高に一定の料率を乗じた金額を徴収する方法によってその対価を回収していた。 d 材料技術A1は,集中購買の対象として選定した材料メーカーの供給する材料が原告の品質基準を満たすかどうかを調査し,品質基準を満たさない材料メーカーに対する品質改善指導を行っているほか,平成15年(2003年)にEU諸国による環境負 荷物質対応(RoHS規制)が発効したのに伴い,各生産拠点が取り扱う製部品の原材料を詳細に調査し,RoHS規制の基準に適合するかどうかを確認する作業を実施している。材料技術に関する業務として,A1各事業年度には,定期的な工程監査,工程能力調査,材料検査といった材料品質保証の仕組みを策定したほか,上記の恒常的な原材料の品質調査等を実施した。 なお,A1は,材料技術に関する業務活動については,単独で定量的な効果を計ることが難しいため,グループ会社から,事前に取り決めたレートに所要時間を乗じて算出した実費相当額を徴収する方法によってその対価を回収していた。 e 人事A1は,原告グループ会社の幹部候補者となり得る人材を育成するため,域内の各拠点に代わって人材の統一的な評価・教育基準を策定し,研修の企画立案を行っている。また,A1自身が労務管理のために各拠点の労働者側と面談したり,日本人出向者やローカルスタッフを対象とした異文化理解のためのマネジメント研修を実施したり,各拠点の求めに応じて人事制度の見直しや人事考課制度の改善策の検討等も行っている。人事に関する業務として,A1各事業年度には,これら恒常的な研修や人事制度の見直し等を行った。 なお,A1は,人事に関する業務活動については,単独で定量的な効果を計ることが難しいため,グループ会社から,各会社の人員数で人事関係費用をあん分 これら恒常的な研修や人事制度の見直し等を行った。 なお,A1は,人事に関する業務活動については,単独で定量的な効果を計ることが難しいため,グループ会社から,各会社の人員数で人事関係費用をあん分した金額を徴収する方法によってその対価を回収していた。 f 情報システムA1は,域内で用いる生産管理,受発注,技術開発,債権債務管理,物流管理等の基幹システムを標準化した上で,A1が設置した統合サーバーに各拠点がネットワークをつなぐ体制を整え,これら情報の一元管理を行うとともに,そのバックアップやセキュリティー対策も実施している。情報システムに関する業務として,A1各事業年度には,上記統合サーバーへの集中化や各種ソフトの標準化を進めた。 なお,A1は,情報システムに関する業務活動については,単独で定量的な効果 を計ることが難しいため,グループ会社から各生産拠点の対国内第三者向け売上高に一定の料率を乗じた金額を徴収する方法によってその対価を回収していた。 g 物流改善A1は,域内の部品等の輸出入に係るインボイスの発行・決済を集中的に行っているほか,複数の船会社を対象に競争入札を実施するなどして,物流コストの削減を図っている。物流改善に関する業務として,A1各事業年度には,これら恒常的な業務のほか,リインボイスの自動化等を行った。 なお,A1は,物流改善に関する業務活動については,グループ会社から取引高に一定の料率を乗じた金額を徴収する方法によってその対価を回収していた。 h 株式保有A1は,前記ア(カ)のとおり,ASEAN域内における原告グループ会社の株式を保有していたが,原告グループにおいては,新規子会社の設立・増減資や企業買収,吸収・合併・分社・清算等は,原告の企画の下にその承認を受けて行われることに SEAN域内における原告グループ会社の株式を保有していたが,原告グループにおいては,新規子会社の設立・増減資や企業買収,吸収・合併・分社・清算等は,原告の企画の下にその承認を受けて行われることになっており,配当についても,基本的には,原告が設定した配当性向に従って実施されることになっているため,A1自身がこれら株式保有に関する業務に直接関与することはほとんどなかった。このような状況は,A1各事業年度においても変わるところはなく,A1が上記各事業年度にその保有する原告グループ会社その他の株式の売買等を行うことはなかった。 i その他A1は,前記aないしgの地域統括に関わる業務(地域統括業務)に加え,A1設立後は市販事業の統括業務を行っていたA3のために備品の手配や管理といった総務業務,給与計算等の人事業務,伝票処理や決算等の経理業務,システム管理等の各種業務を代行したり,産業用ロボットやQRコードリーダー等の開発・生産等を行っている原告子会社であるA17から受注してプログラムの設計業務を行うなどしている。これら代行業務やプログラム設計業務(以下「プログラム設計業務等」という。)に関する活動については,A1は,実費相当額を徴収していた。 (イ) A1が行っていた地域統括業務は,例えば,FTA・関税の調査といった地域企画に関わる業務の進捗状況に応じて材料の調達先等の見直しや交渉等が行われ,これと並行して行われる品質調査の結果によって調達先の再検討が行われることになったり,あるいは調達先の変更によって物流が変化するため,それに応じた物流改善や情報システムに関わる業務が発生するなど,相互に密接に関連し合っており,これらが有機的一体として機能していた。2007事業年度及び2008事業年度当時,A1は,地域統括業務に係るサー じた物流改善や情報システムに関わる業務が発生するなど,相互に密接に関連し合っており,これらが有機的一体として機能していた。2007事業年度及び2008事業年度当時,A1は,地域統括業務に係るサービスをASEAN,インド及び豪州の原告グループ会社合計13社(以下「被統括会社」ということがある。)に提供していた。 これらA1の地域統括業務によって集中生産・相互補完体制の構築・維持・発展が図られた結果,上記グループ会社全体に原価率の大幅な低減による利益がもたらされ,2007事業年度及び2008事業年度においても,それがA1の被統括会社からの配当収入の中に相当程度反映されることとなり,このような状況はA1各事業年度においても同様であった。(甲1025,1026,1028,乙10,弁論の全趣旨)ウ A1各事業年度におけるA1の従業員や固定資産,財務等の状況(ア) A1では,2007事業年度及び2008事業年度当時,シンガポールの現地事務所において,現地に在住する日本人の代表取締役と現地勤務の従業員が職務に従事していた。A1の従業員は,2007事業年度が35人,2008事業年度が34人であり,その大半(20人以上)は,地域統括業務に従事し,その余(11人ないし12人)は,前記イ(ア)iのプログラム設計業務等に従事していたものであり,持株機能(株主総会・配当処理等)に関する業務に従事している者は,1人もいなかった。なお,このような状況は,A1各事業年度においても同様であった(ただし,A1の従業員は,2009事業年度が78人,2010事業年度が75人である。)。(甲1026,乙10,弁論の全趣旨)(イ) A1は,2007事業年度及び2008事業年度当時,シンガポールの事務所を賃借し,事務用什器備品,車両,コンピューター等の有形固定資産を 人である。)。(甲1026,乙10,弁論の全趣旨)(イ) A1は,2007事業年度及び2008事業年度当時,シンガポールの事務所を賃借し,事務用什器備品,車両,コンピューター等の有形固定資産を保有して その業務に供していた。A1自身は,製造業務を行っていないため,これらのほかには有形固定資産はなく,保有している子会社等の株式の資産計上額が大きい(資産総額に占める保有株式の額の割合は2007事業年度が約60.1%,2008事業年度が約53.1%)ことから,これら有形固定資産の額が資産総額に占める割合は,約0.2%にとどまった。もっとも,これら有形固定資産は,全て株式保有業務(持株機能に係る業務)以外の業務に使用されており,なかでも,地域統括業務に供されているものが大半を占めていた。なお,このような状況はA1各事業年度においても同様であり,資産総額に占める保有株式の額の割合は,2009事業年度が約38.7%,2010事業年度が約43.4%であったが,有形固定資産の額が資産総額に占める割合は,約0.1ないし0.2%にとどまった。(甲1022,乙2ないし4,10,弁論の全趣旨)(ウ) A1各事業年度におけるA1の損益計算書の内容は,別表6「A1の損益計算書」のとおりであり,地域統括業務のうちの物流改善業務に関する売上額は,2009事業年度では約7億5000万星ドル,2010事業年度では約8億4000万星ドルに上り,収入金額の約85%を占めていた。もっとも,物流改善業務については,原価率が高いことから,物流改善業務に係る売上総利益(売上額から売上原価を控除したもの)がA1の所得金額(税引前当期利益)の総額に占める割合は,2009事業年度では約17.7%,2010事業年度では約17.2%にとどまり,保有株式の受取配当が占める割 上額から売上原価を控除したもの)がA1の所得金額(税引前当期利益)の総額に占める割合は,2009事業年度では約17.7%,2010事業年度では約17.2%にとどまり,保有株式の受取配当が占める割合(2009事業年度は約100.1%,2010事業年度は約87.7%)を大きく下回っていた。(乙3,弁論の全趣旨)(エ) A1は,2007事業年度及び2008事業年度当時,シンガポールにおいて,株主総会及び取締役会を開催し,1か月に1回,幹部会を開催していた。また,A1の会計帳簿も,シンガポールの事務所において作成,保管されていた。なお,このような状況はA1各事業年度においても同様であった。(甲1022,1026ないし1028,乙4,10,弁論の全趣旨)エ A1の法人登録の内容等 (ア) シンガポールにおけるA1の法人登録(BusinessProfile)では,「PrincipalActivity/Activities」(主たる活動)の欄の第1に「OTHERINVESTMENTHOLDINGCOMPANIES」(その他投資持株会社)と記載され,第2に「MANUFACTUREOFPARTS &ACCESSORIESFORMOTORVEHS (EGENGINEPARTS, BRAKES, CLUTCHES, AXLES,GEARBOXES)」(自動車部品及び周辺機器製造(例:エンジン,ブレーキ,クラッチ,車軸,ギアボックス))と記載されている。 もっとも,シンガポールにおいては,会社設立(法人格付与)の際の手続として,シンガポール会計企業規制庁に対して,電子届出システムにより申請書類を提出しなければならないものとされており,その申請書式には,シンガポール標準産業分類のコードに従って一つ又は二つの活動 続として,シンガポール会計企業規制庁に対して,電子届出システムにより申請書類を提出しなければならないものとされており,その申請書式には,シンガポール標準産業分類のコードに従って一つ又は二つの活動を入力する欄が設けられているところ,この届出は,監督官庁の許認可が必要となるような業種について当該監督官庁が入力された上記コードを参照して早期に許認可の審査を進めることを可能とするために行われるものである。また,シンガポールの会社法においては,会社は法律及び定款の規定に従ってあらゆる事業又は活動を行う権能を有するものとされており,定款や法人登録に事業の目的等を記載して会社の事業活動の範囲を制約するという制度は採られていない。(甲4,乙11,弁論の全趣旨)(イ) 監査法人が2010事業年度のA1について作成した監査報告書では,財務諸表に関する注記において,A1の「principalactivities」(主たる活動)は,「aninvestmentholdingcompany」(投資持株会社)及び「tradinginautomotivecomponents」(自動車部品の販売)であると記載されている。(乙4)オシンガポールにおける地域統括会社の設置状況等(ア) シンガポールにおいては,近年,日系企業や欧米企業がアジアにおける地域統括拠点を開設する動きが広がっており,平成17年以降,我が国有数の電気機器会社や商社,食品会社,化学会社等が順次地域統括会社を設立し,平成20年頃からは,欧米や中国の大手企業も相次いで地域統括拠点を設置している。このように,シンガポールが世界の大企業からアジアの地域統括拠点として選択される背景には, シンガポールが豪亜地域全体の中心部に位置し,利便性の高い空港が整備されていることのほか ている。このように,シンガポールが世界の大企業からアジアの地域統括拠点として選択される背景には, シンガポールが豪亜地域全体の中心部に位置し,利便性の高い空港が整備されていることのほか,英語が公用語とされていて,国民の教育水準も高いこと,国内法人からの配当金やキャピタルゲイン(投資有価証券売却益等)の非課税措置が採られているなど,企業や特定の産業に対して各種の優遇税制が設けられていること等が影響している。(甲1021,乙9,10,弁論の全趣旨)(イ) ジェトロ・シンガポール,シンガポール日本商工会議所及び在シンガポール日本国大使館は,平成23年12月から平成24年1月にかけて,同商工会議所会員企業627社を対象にして,シンガポール日系企業の地域統括機能に関するアンケート調査を実施した。その結果によると,回答した企業213社のうち,日系シンガポール法人が豪亜地域のグループ企業に対して何らかの地域統括機能を有しているのは77社(36.2%),地域統括機能はないが将来設置することを予定しているのは57社(26.8%)であった。 これら日系シンガポール法人が地域統括機能を有していると回答した企業77社のうち,55社(71.4%)が域内グループ企業の株式を全部又は一部保有していた。このように域内グループ企業の株式を保有している企業においては,地域統括機能を設置する目的として,「経営統制を強化し,迅速な意思決定,市場ニーズに即した経営を行うため」という理由を挙げるものが多く,その割合は78.2%に達していた。 また,地域統括機能をシンガポールに設置する理由を問う質問に対しては,「周辺地域へのアクセスが容易な立地にあるため」という回答(81.8%)が圧倒的多数を占めており,次いで,「物流,輸送,通信等のインフラが整備されている ンガポールに設置する理由を問う質問に対しては,「周辺地域へのアクセスが容易な立地にあるため」という回答(81.8%)が圧倒的多数を占めており,次いで,「物流,輸送,通信等のインフラが整備されているため」(55.8%),「政治的に安定しているため」(54.5%),「低い法人税率,地域統括会社に対する優遇税制など税制上の恩典が充実しているため」(48.1%),「地域統括業務に必要な優秀な人材を確保しやすいため」及び「柔軟な金融規制,資金調達市場の整備等金融面での優位性があるため」(各42.9%),「法制度の整備,行政手続の透明性,効率性があるため」(39.0%)などの回答が続いた。(甲 1021)(ウ) 原告がASEAN地域のグループ会社の本拠としてA3,A1をシンガポールに設置するに当たっても,同国の地理的な便利性,優れたインフラ,政治的安定性,国際性,労働者の教育レベルや英語レベルの高さ等が勘案された。 (甲1026,1032,乙10,弁論の全趣旨)カタックスヘイブン対策税制に関する資料等(ア) 制度導入時a 「昭和52年12月昭和53年度の税制改正に関する答申」(税制調査会,昭和52年12月20日)には,「タックスヘイブン対策税制の導入」,「近年,我が国経済の国際化に伴い,いわゆるタックスヘイブンに子会社等を設立し,これを利用して税負担の不当な軽減を図る事例が見受けられる。このような事例は,税負担の公平の見地から問題のあるところであり,また,諸外国においてもこれに対処するための立法措置が講じられていることを考えると,我が国においても以下のような考え方に基づき,昭和53年度において所要の立法措置を講ずることが適当である。」,「正常な海外投資活動を阻害しないため,所在地国において独立企業としての実体 を考えると,我が国においても以下のような考え方に基づき,昭和53年度において所要の立法措置を講ずることが適当である。」,「正常な海外投資活動を阻害しないため,所在地国において独立企業としての実体を備え,かつ,それぞれの業態に応じ,その地において事業活動を行うことに十分な経済合理性があると認められる海外子会社等は適用除外とする。」との記載がある。(乙23)b 昭和53年にタックスヘイブン対策税制が導入された際の立法作業に関与した大蔵省(当時の名称。以下同じ。)主税局国際租税課,税制第一課及び国税庁の職員が関与して作成された文献である「タックスヘイブン対策税制の解説」(大蔵省主税局長・高橋元監修,昭和54年1月10日発行)には,「タックス・ヘイブン子会社の事業形態は様々であるが,まず典型的な第一形態は,持株会社,投資会社,パテント・ホールディング・カンパニーのように何らかの資産の保有,運用から投資所得を得るものがあげられる。持株会社と投資会社は,株式その他の証券により他の法人に資本参加する点では同じであり,前者は経営管理にも実質的に参加する点 で後者と異なるといわれるが,この区分は必ずしも確立されたものではない。株式の保有という事業には,わざわざタックス・ヘイブンに子会社を設立して行うための経済的な合理性,必要性がなく,国内からでも十分に営むことができるものである。この点で,特許権,著作権,商標権,意匠権,秘密の公式又は方式等を提供することによって使用料,賃貸料などの投資所得を得る会社も同一のカテゴリーに属すると考えられる。」,「軽課税国に所在する子会社等であっても,その地に所在することに十分な経済合理性があれば課税の対象とはされない。この『十分な経済合理性』を業種に即して具体化したものが適用除外の規定であり,本税制の一大 軽課税国に所在する子会社等であっても,その地に所在することに十分な経済合理性があれば課税の対象とはされない。この『十分な経済合理性』を業種に即して具体化したものが適用除外の規定であり,本税制の一大特徴をなしている。≪中略≫業態によってあり得べき租税回避のパターンが異なると考えられる以上,業種別のアプローチをとることが相当と考えられた。本税制においては,全ての業種を三つに大別しており,第一のカテゴリーに属するもの-株式の保有,船舶の賃貸等-については適用除外基準自体を適用せず,軽課税国に子会社等があればはじめからその株主は納税義務者となることとされている。これは,これらの事業が,軽課税国に本店を置くことに十分な合理性を見出し難く,我が国に本店を置いても十分に営むことのできるものである,という考え方に立脚しているからである。」などの記載がある。(甲5,乙6,22)c 「昭和53年改正税法のすべて」(国税庁,昭和53年6月1日発行)の「タックスヘイブン対策税制の導入」(担当者:主税局国際租税課課長補佐・石山嘉英)には,「五適用除外」として,「本税制の重要な特色は,適用除外規定の設定です。 この際注意を要するのは,本税制が業態に即したアプローチをとっており,すべての業種を三つに大別していることです。このうち,株式の保有や船舶の貸付け等の事業は,我が国からでも十分に営むことができるものであり,その地に本店を置くことに積極的な経済合理性を認め難いので,これら業種に属する外国子会社等はかりに実体があっても適用除外基準をはじめから考えないこととしています(必ずその留保所得を親会社に帰属させます)。これらの業種とは,株式(出資を含む。)又は債券の保有,工業所有権等又は著作権等の提供,船舶又は航空機の貸付けです」 などの記載がある。(乙 す(必ずその留保所得を親会社に帰属させます)。これらの業種とは,株式(出資を含む。)又は債券の保有,工業所有権等又は著作権等の提供,船舶又は航空機の貸付けです」 などの記載がある。(乙5)d 「租税研究343号」(公益社団法人日本租税研究協会,昭和53年5月発行)の「海外子会社課税について」(大蔵省主税局国際租税課長・宮本英利著)には,「適用除外の基本的な理念は,そこで実際に独立企業として事業をやっておられればセーフにすべきであるという考え方が出ておるわけであります。もちろん,我が国の場合には非常に資源が乏しくて,海外での積極的な事業活動は必要なことでありますし,貿易立国としての立場からすれば,そういう正常な投資活動を妨げることはもってのほかである。さらに先進国として後進国援助あるいは資本投下を非常に要請されておるような立場からしても,この法律がむげに正常な活動を阻止するようなことがあっては,角を矯めて牛を殺すようなことにもなりかねないということで適用除外を考えているわけでありまして,その地で事業活動を行われることについては十分な経済合理性があれば結構ではないかということを,一つの基本的な考えにいたしております。」,「そういう考えのもとに五つほどの要件が挙げられております。」などの記載がされた上で,五つの要件について並列的に説明している。(甲6)e 「産業経理12月号(38号)」(一般社団法人産業経理協会,昭和53年11月15日発行)の「タックスヘイブン対策税制の導入」(大蔵省主税局国際租税課長・宮本英利著)には,適用除外要件に関連して,「本適用除外規定は,純粋に納税回避を推認しうるもののみを対象とすべきであり,正常な事業活動は対象外とすべきであるとの基本的な認識の下に置かれたものということができる。法律要綱で 除外要件に関連して,「本適用除外規定は,純粋に納税回避を推認しうるもののみを対象とすべきであり,正常な事業活動は対象外とすべきであるとの基本的な認識の下に置かれたものということができる。法律要綱では『特定外国子会社等が独立企業としての実体を備え,かつ,その地で事業活動を行うことにつき十分な経済合理性があると認められる等一定の要件に該当する場合には,この措置は適用しない。』とされているが,この一定の要件を列挙すれば次の5項目となり,これら全ての要件が充たされる限り,≪中略≫本税制の適用が除外されることになる」と記載された上で,実体基準,管理支配基準等の後に,「その営む主たる事業が株式等の保有(持株会社等),工業所有権や著作権等の提供又は船舶や航空機の貸付け(いわゆる便宜置籍会社等)のいずれにも該当しないものであるこ と(非持株会社等基準)」との記載がある。(乙61)(イ) 平成22年改正a 経済産業省が作成した「平成22年度税制改正について」(平成21年12月)と題する書面には,「グローバル経営を効率的に行うためにアジアや欧州等の地域ごとに置かれる統括会社(地域の「ミニ本社」)が,実体あるビジネスをしているにもかかわらず,関連会社間の取引や配当収入が多いことから,課税対象になるケースあり。」,「→統括会社の実態に即した適用除外基準の見直しを実現」などの記載がある。(乙16)b 「平成22年税制改正の解説」(国税庁,平成22年発行)には,適用除外基準等の見直しとして,「最近のわが国企業のグローバル経営の形態をみると,世界における地域経済圏の形成を背景に,地域ごとの海外拠点を統合する統括会社を活用した経営形態に変化してきています。そうしたいわば『ミニ本社』としての機能を有する統括会社の活用が,地域経済圏に展開す 界における地域経済圏の形成を背景に,地域ごとの海外拠点を統合する統括会社を活用した経営形態に変化してきています。そうしたいわば『ミニ本社』としての機能を有する統括会社の活用が,地域経済圏に展開するグループ企業の商流の一本化や間接部門(経理・人事・システム・事業管理等)の合理化を通じて,グループ傘下の企業収益の向上に著しく寄与している実状にあります。そうした統括会社は,租税回避目的で設立されたものとして捉えるのではなく,その地において事業活動を行うことに十分な経済合理性があるものと評価することが適当であることから,具体的には以下のとおり適用除外基準等について見直しが行われました。」との記載があるほか,事業基準について,「株式等の保有業は,その性格からして我が国においても十分行い得るものであり,その地に所在することについて積極的な経済合理性を見出すことは困難であることから,適用除外の対象外とされています。今回の改正では,適用除外とならない株式等の保有を主たる事業とする特定外国子会社等から被統括会社の株式等の保有を行う統括会社を除外することとされました」などの記載がある。(乙17)c 平成22年3月23日に行われた第174回国会・参議院財政金融委員会の平成22年改正に係る審議において,青山参考人は,適用除外基準に関連して,「こ れまでは主な事業が株式の保有等であれば合算対象から除外されないこととされておりました。いわゆる持ち株会社等は合算対象にしてしまうということでございました。今回の法案によりますと,企業実体を伴っていると認められる統括会社につきましては,資産所得を除いて合算対象から除外することを認めることとされております。」と説明した。(乙15)(2) 措置法66条の6の要件と「主たる事業」の判定方法について る統括会社につきましては,資産所得を除いて合算対象から除外することを認めることとされております。」と説明した。(乙15)(2) 措置法66条の6の要件と「主たる事業」の判定方法についてア措置法66条の6第1項の規定は,内国法人が,法人の所得等に対する租税の負担がないか又は極端に低い国又は地域(タックスヘイブン)に子会社を設立して経済活動を行い,当該法人に所得を留保することにより,我が国における租税の負担を回避しようとする事例が生ずるようになったことから,課税要件を明確化して課税執行面における安定性を確保しつつ,このような事例に対処して税負担の実質的な公平を図ることを目的として,一定の要件を満たす外国会社を特定外国子会社等と規定し,これが適用対象留保金額を有する場合に,その内国法人の有する株式等に対応するものとして算出された一定の金額(課税対象留保金額)を内国法人の所得の計算上益金の額に算入することとしたものであると解される(最高裁平成17年(行ヒ)第89号同19年9月28日第二小法廷判決・民集61巻6号2486頁参照)。 しかしながら,特定外国子会社等であっても,独立企業としての実体を備え,その所在する国又は地域において事業活動を行うことにつき十分な経済合理性がある場合にまで上記の取扱いを及ぼすとすれば,我が国の民間企業の海外における正常かつ合理的な経済活動を阻害するおそれがある。そこで,措置法66条の6第3項及び4項は,①株式の保有等を主たる事業とするものでないこと(事業基準),②本店所在地国においてその主たる事業を行うに必要と認められる事務所,店舗,工場その他の固定施設を有すること(実体基準),③本店所在地国においてその事業の管理,支配及び運営を自ら行っていること(管理支配基準),④その主たる事業が卸売業,銀行業 要と認められる事務所,店舗,工場その他の固定施設を有すること(実体基準),③本店所在地国においてその事業の管理,支配及び運営を自ら行っていること(管理支配基準),④その主たる事業が卸売業,銀行業,信託業,金融商品取引業,保険業,水運業又は航空運送業に該当する 場合においては,その事業を主として関連者以外の者(非関連者)との間で行っていること(非関連者基準),その主たる事業がこれ以外の事業に該当する場合においては,その事業を主として本店所在地国において行っていること(所在地国基準)という要件を定め,これらの要件が満たされる場合には,同条1項の規定を適用しないこととしたものである。 イこのようなタックスヘイブン対策税制の適用除外要件のうち事業基準を定めた措置法66条の6第3項が,特定外国子会社等が株式の保有を主たる事業とする場合を同条1項の適用除外の対象としない旨を規定している趣旨は,株式を保有又は運用することにより利益配当又はキャピタルゲインを得るといった株式の保有に係る事業は,その性質上,我が国においても十分に行うことができるものであって,これを主たる事業とする特定外国子会社等が,我が国ではなくわざわざタックスヘイブンに所在する積極的な経済合理性は税負担の軽減以外には見いだし難いため,上記のような場合には,タックスヘイブン対策税制の適用除外とする必要性をそもそも認めることができないことにあるものと解される。 また,措置法66条の6第4項が,事業基準,実体基準及び管理支配基準のほかに,特定外国子会社等の行う主たる事業の内容に応じて,非関連者基準又は所在地国基準を満たすことを要するものと規定しているのは,①特定外国子会社等がその地において当該事業活動を営むことにつき正当かつ十分な経済合理性があるかどうかの判定は,当該事 じて,非関連者基準又は所在地国基準を満たすことを要するものと規定しているのは,①特定外国子会社等がその地において当該事業活動を営むことにつき正当かつ十分な経済合理性があるかどうかの判定は,当該事業の本質的な行為が物理的にその所在地国内で行われているかどうかをみること(所在地国基準)によって行うのが最も基本的かつ簡明である一方,②同項1号が掲げる事業(卸売業,銀行業,信託業,金融商品取引業,保険業,水運業又は航空運送業)については,その性質上,場所的な結び付きが乏しく,どの国で業務を行っているかにさほど意味はないため,所在地国基準を適用するのは現実的に困難であり,無意味でもあることから,所在地国基準に代えて,親会社等の関連者の間に介在するだけの取引には経済合理性が乏しいという観点から,当該事業活動が主として関連者以外の者との取引から成り立っていること(非関連者基 準)という要件が採用されることになったものと解される。 ウそして,上記の「主たる事業」については,特定外国子会社等の当該事業年度における事業活動の具体的かつ客観的な内容から判定するほかないのであって,特定外国子会社等が複数の事業を営んでいるときは,そのいずれが主たる事業であるかに関しては,当該外国子会社等におけるそれぞれの事業活動によって得られた収入金額又は所得金額,それぞれの事業活動に要する使用人の数,事務所,店舗,工場その他の固定施設の状況等の具体的かつ客観的な事業活動の内容を総合的に勘案して判定するのが相当である。 (3) A1の主たる事業が株式の保有であるかについて前記認定事実のとおり,A1各事業年度当時,A1は,地域統括業務(具体的には,地域企画,調達,財務,材料技術,人事,情報システム及び物流改善に関する業務),株式保有業務(持株機能に係る業 ついて前記認定事実のとおり,A1各事業年度当時,A1は,地域統括業務(具体的には,地域企画,調達,財務,材料技術,人事,情報システム及び物流改善に関する業務),株式保有業務(持株機能に係る業務),プログラム設計業務等(具体的には,A3のための代行業務とプログラム設計業務)を行っていたところ,本件においては,A1の主たる事業が株式の保有であるかどうか(事業基準の充足の有無)が問題になっている。そこで,上記(2)の見地から,この点について検討する。 前記認定事実によると,①2007事業年度及び2008事業年度当時,A1は,シンガポールに現地事務所を構え,現地に在住する日本人の代表取締役と現地勤務の従業員三十四,五人の態勢で職務に当たっていたところ,これら従業員の大半(20人以上)は,地域統括業務に従事し,その余(11人ないし12人)は,プログラム設計業務等に従事していたものであって,株式保有業務(持株機能に係る業務)に従事している者は1人もいなかったこと,②2007事業年度及び2008事業年度当時,A1は,シンガポールの事務所を賃借し,事務用什器備品,車両,コンピューター等の有形固定資産を保有してその業務に供していたところ,これら有形固定資産は,全て株式保有業務(持株機能に係る業務)以外の業務に使用されており,なかでも,地域統括に関わる業務に供されているものが大半を占めていたこと,③上記①及び②の状況は,A1各事業年度においても変わることはなかったこと, ④A1の地域統括業務の中の物流改善業務に関する売上額は,2009事業年度において約7億5000万星ドル,2010事業年度では約8億4000万星ドル(A1の収入金額の約85%)に上っていたこと,⑤原告は,ASEAN域内での集中生産・相互補完体制の円滑化を図り,豪亜地域にお おいて約7億5000万星ドル,2010事業年度では約8億4000万星ドル(A1の収入金額の約85%)に上っていたこと,⑤原告は,ASEAN域内での集中生産・相互補完体制の円滑化を図り,豪亜地域における各拠点間の事業活動を調整・サポートする目的で,平成7年,シンガポールに地域統括センターとしてA3を設立し,その後,被統括会社に対する統率力を高めるために,平成10年に,A3を含むASEAN地域の原告グループ会社の保有株式を現物出資してA1を設立したものであり,A1の設立目的は,そもそも地域統括業務を行うことであったこと,⑥A1は,その設立以来,豪亜地域における地域統括会社として,集中生産・相互補完体制を強化し,各拠点の事業運営の効率化やコスト低減を図るために順次業務を拡大してきたものであり,A1各事業年度には,地域統括に係る業務内容は,地域企画,調達,財務,材料技術,人事,情報システム,物流改善といった多方面にわたるものとなっていたこと,⑦A1各事業年度当時,A1は,現に,アジア地域社長会や機能別会議の開催,新AICOの認可取得活動,FTA・関税の調査,材料・資材の調達交渉や廉価調達先の発掘,グローバルネッティングの運営とその対象範囲の拡大作業,グループローンの推進,財経システムの標準化,材料品質保証の仕組みの策定,原材料の品質調査,マネジメント研修の実施,人事制度の見直し検討,統合サーバーへの集中化や各種ソフトの標準化の推進,インボイスの集中発行決済,リインボイスの自動化等,多岐にわたる地域統括業務を行っていたこと,⑧これらA1の地域統括業務によって集中生産・相互補完体制の構築・維持・発展が図られた結果,上記グループ会社全体に原価率の大幅な低減による利益がもたらされ,A1各事業年度においても,これがA1の被統括会社からの配当収入の中に よって集中生産・相互補完体制の構築・維持・発展が図られた結果,上記グループ会社全体に原価率の大幅な低減による利益がもたらされ,A1各事業年度においても,これがA1の被統括会社からの配当収入の中に相当程度反映されることとなったこと等を指摘することができる。 これら諸点に照らすと,A1各事業年度において,A1の主たる事業は,株式保有業ではなく,地域統括事業(地域企画,調達,財務,材料技術,人事,情報システム,物流改善等に係る地域統括業務を行うこと)であったことは明らかというべ きである。 (4) 被告の主張についてア被告は,事業基準は,受動的な事業に基づく所得(受動的所得)を得る業種については,その業種の事業実体の有無にかかわらず規制対象として捕捉するために設けられたもので,措置法66条の6第3項の条文構造,立案担当者の説明等を考慮すれば,株式保有業は,配当所得を稼得する事業(子会社を支配しかつ管理するものに限る。)として理解される旨主張する。 しかしながら,事業基準であっても,適用除外基準の適否を検討するための要件のうちの一つであるという点においては,他の基準と特に異なることはなく,前記認定事実カ(ア)によれば,立案担当者の解説を見ても,適用除外基準の中で事業基準を特別視せず,他の基準と並列的に論じているものもある。また,立案担当者の解説の中には,株式保有業について「かりに実体があっても適用除外基準をはじめから考えない」と説明をするものもあるが,その文脈からすれば,主たる事業を株式保有業とするものを前提にしていると理解され,海外子会社等が複数の事業を営むことは当然に予定されていることからすると,上記説明においても,株式保有業を営んでいる海外子会社等であれば,それが主たる事業であるか否かにかかわらず,全て適用除 され,海外子会社等が複数の事業を営むことは当然に予定されていることからすると,上記説明においても,株式保有業を営んでいる海外子会社等であれば,それが主たる事業であるか否かにかかわらず,全て適用除外基準を考えないとするものではなく,主たる事業を株式保有業とする海外子会社等については実体があっても適用除外基準を考えないと説明するにとどまるものと解され,事業基準を定めた趣旨から,直ちに,株式保有業が,配当所得を稼得する事業(子会社を支配しかつ管理するものに限る。)として理解されるということはできない。 そして,租税法律主義の原則に照らすと,租税法規はみだりに規定の文言を離れて解釈すべきものではないというべきであるところ(最高裁昭和43年(行ツ)第90号同48年11月16日第二小法廷判決・民集27巻10号1333頁,最高裁平成19年(行ヒ)第105号同22年3月2日第三小法廷判決・民集64巻2号420頁,最高裁平成26年(行ヒ)第190号同27年7月27日第二小法廷 判決・裁判集民事250号29頁),措置法66条の6第3項は,「株式《中略》の保有《中略》を主たる事業とするもの」と規定し,「保有」とは,自分のものとして持ち続けることを指す概念であるから,「株式《中略》の保有《中略》を主たる事業とするもの」とは,文理上,株式を自己のものとして持ち続けることを主たる事業とするものを意味すると考えられる。そうすると,仮に,株式会社が株式を保有する目的が配当所得を得ることにあるという点等に鑑みて,株式保有業が配当所得を稼得する点を含むものと理解したとしても,同項の上記文言並びに「株式の保有」という文言から支配及び管理という概念が必ずしも生じないことなどに照らせば,株式保有業を,「株式の保有」との概念から離れて,配当所得を得るための子会社に たとしても,同項の上記文言並びに「株式の保有」という文言から支配及び管理という概念が必ずしも生じないことなどに照らせば,株式保有業を,「株式の保有」との概念から離れて,配当所得を得るための子会社に対する広範な支配・管理業務を含む事業と解釈することは許されず,配当所得を得るための支配・管理業務のうち,株式保有業として考慮することが許されるのは,株主としての地位に基づく権利の行使(利益配当請求,取締役の選任・解任等)等の「株式の保有」から当然に予定される支配・管理業務ないしこれに付随する業務に限られるというべきである。このような理解は,前記(2)イで説示したとおり,同項の趣旨が,株式を保有又は運用することにより利益配当又はキャピタルゲインを得るといった株式の保有に係る事業は,その性質上,我が国においても十分に行うことができるものであって,これを主たる事業とする特定外国子会社等が,我が国ではなくわざわざタックスヘイブンに所在する積極的な経済合理性は税負担の軽減以外には見いだし難いため,上記のような場合には,タックスヘイブン対策税制の適用除外とする必要性をそもそも認めることができない点にあるということとも整合するものである。 したがって,被告の上記主張は,採用することができない。 イ被告は,平成22年改正で導入された資産性所得合算課税制度は,事業基準の導入と同様の観点から,株式保有業等に関係する一定の所得を合算課税の対象とするところ,資産性所得合算課税制度では対象となる所得として株式等の配当等による所得を挙げており,配当等の所得を得る点に株式保有業の本質があると捉えら れていたと理解される旨主張する。 しかしながら,平成22年改正の趣旨については,タックスヘイブン対策税制の導入時の趣旨を推認する上で参考になるとはいえるも 保有業の本質があると捉えら れていたと理解される旨主張する。 しかしながら,平成22年改正の趣旨については,タックスヘイブン対策税制の導入時の趣旨を推認する上で参考になるとはいえるものの,仮に配当等の所得を得る点に株式保有業の本質があると捉えられるとしても,株式保有業を配当所得を得るための子会社に対する広範な支配・管理業務を含む事業と解釈することは許されず,配当所得を得るための支配・管理業務のうち,株式保有業として考慮することが許されるのは,株主としての地位に基づく権利の行使等の「株式の保有」から当然に予定される支配・管理業務に限られることは,上記アで説示したとおりである。 したがって,被告の上記主張は,採用することができない。 ウ被告は,株式会社は営利を目的とする事業体であるから,株式保有業の意義を検討するに当たっても,その活動によって稼得される利益との関係を考慮しなければならず,株式等の保有を事業として営む場合には,配当等を得るための諸活動が行われることも想定され,これを株式保有業の一部をなす事業活動と評価できる旨主張する。 しかしながら,株式保有業の意義を検討するに当たって,株式会社の活動によって稼得される利益との関係を考慮するとしても,株式会社は様々な種類の事業活動を通じて利益を得ているところ,株式会社が行う各事業が相互に関連して利益を得られる場合もあるから,上記各事業と得られる利益との関係は必ずしも明確ではない。また,株式会社が行うほとんどの事業は利益に向けられたものであり,株式会社が利益を得れば,最終的には配当等の増加につながるものであるから,配当等を得るための諸活動を株式保有業の一部をなす事業活動と評価すると,特定外国子会社等は,独立企業としての実体を備え,その所在する国又は地域において事業活動 配当等の増加につながるものであるから,配当等を得るための諸活動を株式保有業の一部をなす事業活動と評価すると,特定外国子会社等は,独立企業としての実体を備え,その所在する国又は地域において事業活動を行うことにつき十分な経済合理性がある場合であっても,子会社の株式を保有して,主として子会社に関連する事業を行っていれば,原則として株式の保有を主たる事業とするものとなりかねず,措置法66条の6第3項及び4項が,我が国の民間企業の海外における正常かつ合理的な経済活動を阻害するおそれを防止するため に適用除外要件を設けた趣旨を没却することになりかねない。 したがって,被告の上記主張は,採用することができない。 エ被告は,主たる事業が株式等の保有である会社とは,典型的には持株会社を指すと解されていたところ,独占禁止法9条3項によれば,持株会社は,株式の所有を通じて国内の会社の事業活動を支配することを主たる事業とする会社などと定められ,持株会社がその子会社に対する管理や契約に基づくサービス提供等を行うことは,事業活動を支配することに含まれることなどから,株式保有業は,独占禁止法上の持株会社のように,株式の保有及び子会社に対する積極的な関与等を通じて配当等による収益稼得を目的とした事業(子会社を支配しかつ管理するものに限る。)と評価できるから,子会社から配当を得るに当たり,その配当を増加させるために行われた活動もまた,その事業の一内容に含まれる旨主張する。 しかしながら,「持株会社」は,立案担当者が作成した文献において,タックスヘイブンの利用を事業形態の角度から捉えて説明する際の例として挙げられたものであるところ,上記文献においては,「持株会社,投資会社≪中略≫のように何らかの資産の保有,運用から投資所得を得るもの」を一つの形態とし 用を事業形態の角度から捉えて説明する際の例として挙げられたものであるところ,上記文献においては,「持株会社,投資会社≪中略≫のように何らかの資産の保有,運用から投資所得を得るもの」を一つの形態とし,持株会社と投資会社の区別は明確ではないなどとした上で,株式の保有という事業については,国内からでも十分に営むことができるものである旨の説明がされているから,上記説明においては,「持株会社」の経営管理という側面を重視していないことがうかがわれる。そして,これに,独占禁止法9条3項の「持株会社」の解釈においては,「投資会社」のようなものは「持株会社」に属しないと考えられていること,立案担当者が作成した文献が複数ある中で,事業基準に関する説明の例として「持株会社」を挙げた文献は一つにとどまることなども併せて考慮すれば,上記文献の記載が,独占禁止法上の「持株会社」の定義を前提とするものとも,株式保有業が子会社に対する積極的な関与を前提としたものであるとの見解に立っていたものとも考え難い。 また,この点をおくとしても,独占禁止法9条3項の趣旨は,①持株会社制度を認めると,これが財閥組織の中枢機関として機能し,財閥会社に「事業支配力の過 度の集中」がもたらされ,これによって,私法体系の利益調整機能の前提である競争秩序の機能が危険にさらされること,②持株会社によるピラミッド的企業支配は,市場独占・寡占市場構造の形成のための有効な手段となり得ることから,持株会社の設立を禁止という要件を設けて,国内子会社の支配を行っている会社を規制の対象としたものと解される。これに対し,措置法66条の6第3項及び4項の適用除外要件の趣旨は,正常な海外投資活動を阻害しないため,所在地国において独立企業としての実体を備え,かつ,それぞれの業態に応じ,その地において される。これに対し,措置法66条の6第3項及び4項の適用除外要件の趣旨は,正常な海外投資活動を阻害しないため,所在地国において独立企業としての実体を備え,かつ,それぞれの業態に応じ,その地において事業活動を行うことに十分な経済合理性があると認められる特定外国子会社等を同条1項の適用除外とするというものであって,その対象は,特定外国子会社等であり,その要件の一つとして,「株式の保有」を主たる事業としないことが定められているのであって,同条項の趣旨,要件は,独占禁止法9条3項の趣旨とは全く異なるものである。そうすると,「持株会社」が,株式の保有を前提とするものであるからといって,直ちに持株会社が行う事業は全て株式保有業に当たるということはできず,また,持株会社に該当する会社であっても,当該外国において事業活動を行うことに十分な経済合理性があると認められる場合もあると考えられるから,独占禁止法の「持株会社」の概念を用いて,同条項の「株式の保有」を主たる事業とするものを定義することは相当ではないというべきである。 したがって,被告の上記主張は,採用することができない。 オ被告は,平成22年改正施行令39条の17第4項によれば,被統括会社は,統括業務を行う特定外国子会社等によって,その株式等の保有を通じて支配されることが前提となっており,平成22年改正措置法66条の6第3項においても,統括会社の主たる事業が「株式等の保有」であることを念頭に規定されているから,特定外国子会社等の被統括会社に対する業務である税法上の統括業務は,被統括会社の株式等の保有を前提とした業務であって,統括業務を行っていることから主た る事業が株式保有業でないと判断することはできない旨主張する。 しかしながら,措置法66条の6第3項及び平成22年改正前の 保有を前提とした業務であって,統括業務を行っていることから主た る事業が株式保有業でないと判断することはできない旨主張する。 しかしながら,措置法66条の6第3項及び平成22年改正前の措置法施行令39条の17には,統括業務についての定めはなかったのであるから,平成22年改正後の文言を根拠に,統括業務を行う特定外国子会社等の主たる業務は当然に「株式等の保有」に該当すると断ずることはできない。また,前記認定事実カ(イ)によれば,平成22年改正においては,我が国のグローバルな企業は,地域ごとの海外拠点を統合する統括会社を活用した経営形態に変化しており,統括会社が,実体あるビジネスをしているにもかかわらず,関連会社間の取引や配当収入が多いために課税対象になる場合があったことから,実状に合わせるために適用除外基準の見直しがされたものであって,従前から,株式保有業を主たる事業をしない統括会社があることが前提となっていたと考えられる。 そして,平成22年改正措置法66条の6第3項は,タックスヘイブン対策税制の適用対象について,「株式等若しくは債券の保有《中略》を主たる事業とするものを除く。」という括弧書きの枠組みを維持した上,当該括弧書き中に更に括弧書きを設け,上記「株式等若しくは債券の保有《中略》を主たる事業とするもの」から,「株式等の保有を主たる事業とする特定外国子会社等のうち,当該特定外国子会社等が他の外国法人の事業活動の総合的な管理及び調整を通じてその収益性の向上に資する業務を行う場合における当該他の外国法人として政令で定めるものの株式等の保有を行うものとして政令で定めるものを除く。」と規定しており,平成22年改正施行令39条の17第4項は,主たる事業が株式保有業であるものが行う統括業務について規定したものであることからする 式等の保有を行うものとして政令で定めるものを除く。」と規定しており,平成22年改正施行令39条の17第4項は,主たる事業が株式保有業であるものが行う統括業務について規定したものであることからすると,主たる事業が株式保有業ではない統括業務が存在すると解されるほか,主たる事業が株式保有業ではない会社が同項の定義する統括業務を行う場合も否定できないのであるから,平成22年改正措置法66条の6第3項や平成22年改正施行令39条の17第4項が,被統括会社の株式等の保有を前提としていることは,主たる事業の判定において地域統括事業を考慮することの妨げになるものではない。 したがって,被告の上記主張は,採用することができない。 なお,平成22年改正に係る立法資料に関し,青山参考人は,平成22年改正の国会審議において,「これまでは主な事業が株式の保有等であれば合算対象から除外されないこととされておりました。いわゆる持ち株会社等は合算対象にしてしまうということでございました。」と説明したことは認められるが(前記認定事実カ(イ)c),経済産業省が作成した資料(前記認定事実カ(イ)a)では,「課税対象になるケースあり。」という表現にとどまる上,証拠(甲10,14,1041,1064,1073)によれば,青山参考人と同様に,平成22年改正の際に経済産業省に設置されていた国際課税研究会の委員の1人は,上記研究会においては,統括会社が事業基準により適用除外となるか否かについて当然に除外対象とされない又は必ず除外対象となるといった一方的な見方はされていなかった旨述べていること,別の委員も,ビジネス界においては,株式保有業になるということを想定していなかったなどと述べていること,他に統括事業が株式保有業に包含されるという解釈論が事業基準の趣旨を逸 かった旨述べていること,別の委員も,ビジネス界においては,株式保有業になるということを想定していなかったなどと述べていること,他に統括事業が株式保有業に包含されるという解釈論が事業基準の趣旨を逸脱するものであるなどの意見を述べている学者も複数存在することなどが認められ,これらの事実に照らすと,上記青山参考人の説明が,事業基準に関する理解として一般的に浸透していた解釈であるということはできない。 カ被告は,税法上の統括業務は,「業務」と規定され,「事業」と規定されていない以上,税法上の統括業務は主たる事業の判定の対象とならないなどとも主張する。 しかしながら,実際に存在する様々な業種の中には,日本標準産業分類(総務省告示)の中に定義されていない業種もあることなどからすると,殊に新しい事業や業務においては,「業務」と「事業」という呼称の差で明確な違いがあるとはいえず,また,上記のとおり,平成22年改正前の措置法の下では,統括会社や統括業務について何らの定めも置かれていなかったものである上,平成22年改正施行令39条の17第4項は,統括業務について,「法第66条の6第1項に規定する特定外国子会社等≪中略≫が被統括会社との間における契約に基づき行う業務のうち当該被 統括会社の事業の方針の決定又は調整に係るもの(当該事業の遂行上欠くことのできないものに限る。)であつて,当該特定外国子会社等が2以上の被統括会社に係る当該業務を一括して行うことによりこれらの被統括会社の収益性の向上に資することとなると認められるもの」と定義するところ,前記(3)で説示したとおり,A1の地域統括業務は極めて多様なものであって,同項が定める統括業務はもちろんのこと,被統括会社の事業の方針の決定又は調整にとどまらない統括業務も行っていたと認められるか 記(3)で説示したとおり,A1の地域統括業務は極めて多様なものであって,同項が定める統括業務はもちろんのこと,被統括会社の事業の方針の決定又は調整にとどまらない統括業務も行っていたと認められるから,これが事業の判定の対象とならないということはできない。 したがって,被告の上記主張は,採用することができない。 キ被告は,仮に,原告が主張するA1の地域統括業務が株式保有業に包含されないとしても,①特定外国子会社等が株式の保有を主たる事業とするか否かの判定に当たり,事業実体に係る人的・物的な規模を示す判断要素を常に重視するとすれば,さしたる生産要素を要しない株式保有業と相当規模の生産要素が投入された他の事業とを営む特定外国子会社等については,いかに当該株式の保有を通じて多額の所得を得ていたとしても,およそ株式の保有は主たる事業となり得ないという帰結を導くことになり,不合理であるから,株式保有に係る事業活動の結果得られた収入金額や所得金額という金額的な規模を示す判断要素を重視すべきであるところ,本件では,A1の所得の大半を配当所得が占め,A1の資産総額に占める保有株式の額の割合も高いことから,A1の主たる事業は,株式保有業である旨主張する。 しかしながら,前記(2)アで説示したとおり,措置法66条の6第3項及び4項は,特定外国子会社等であっても,独立企業としての実体を備え,その所在する国又は地域において事業活動を行うことにつき十分な経済合理性がある場合にまでタックスヘイブン対策税制の対象とすることは,我が国の民間企業の海外における正常かつ合理的な経済活動を阻害することになって適当ではないことから,正常かつ合理的な経済活動について同税制の適用を除外する目的で,適用除外要件を定めたものである。特定外国子会社等が株式の保有に係る事業の他に 理的な経済活動を阻害することになって適当ではないことから,正常かつ合理的な経済活動について同税制の適用を除外する目的で,適用除外要件を定めたものである。特定外国子会社等が株式の保有に係る事業の他に実体的な事業活動をしており,これを当該国において行うことに十分な経済合理性がある場合には,当該事 業が主たる事業であるかどうかを検討しなければならないのは当然のことであり,たとえ株式の配当による所得金額が大きいとしても,株式保有以外の実体的な事業活動が現実に行われており,当該事業活動に相応の経営資源が投入されている場合には,事業基準(株式の保有等を主たる事業とするものでないこと)を満たすと解することこそが,タックスヘイブン対策税制の制度趣旨にかなうものというべきである(そうでなければ,株式保有以外の実体的な事業活動にいかに多大な経営資源が投入されていても,当該事業活動の収益状況が芳しくない状況の下では,当該特定外国子会社等の主たる事業は株式保有業と判定されるという不合理な結果になりかねない。)。そうすると,特定外国子会社等が株式の保有を主たる事業とするものか否かの判定に当たり,収入金額や所得金額という金額的な規模を示す判断要素のみを重視すべきであるということはできないし,前記(1)ア(ウ)・(カ),ウ(イ),オ(イ)で認定したとおり,地域統括事業においては,被統括会社に対する統率力や経営統制の強化,意思決定の迅速化を図り,更には現地パートナー等との交渉等を円滑に進める上で,被統括会社の株式保有が重要な意味を持つ一方で,さほど多くの固定資産等を必要とするものでないことは,事業の性質上,当然のことであるから,上記判定に当たって資産総額に占める保有株式の額の割合を重視することが相当であるということもできない。 したがって,被告の上記主 を必要とするものでないことは,事業の性質上,当然のことであるから,上記判定に当たって資産総額に占める保有株式の額の割合を重視することが相当であるということもできない。 したがって,被告の上記主張は,採用することができない。 ク以上によると,A1各事業年度において,A1の主たる事業は,地域統括事業であったというべきであり,A1が株式の保有を主たる事業としていたということはできないから,事業基準を満たすことになる。 (5) 実体基準及び管理支配基準の充足についてア前記認定事実によると,A1は,シンガポールにおいて,事務所を賃借して,地域統括事業に使用しているというのである。そうすると,A1は,その本店所在地国であるシンガポールにおいて,その主たる事業である地域統括事業を行うのに必要と認められる固定施設を有しているということができるから,実体基準(措置 法66条の6第4項,3項)を満たすことになる。 イまた,前記認定事実によると,A1は,シンガポールにおいて,株主総会及び取締役会を開催し,役員の職務執行や会計帳簿の作成及び保管を行っているというのである。そうすると,A1は,その本店所在地国において,事業の管理,支配及び運営を自ら行っているということができるから,管理支配基準(措置法66条の6第4項,3項)を満たすことになる。 (6)小括以上によると,A1は,適用除外要件である事業基準,所在地国基準,実体基準及び管理支配基準をいずれも満たすから,原告には,本件各事業年度において,措置法66条の6第1項の適用が除外されることになる。 3 本件各処分の適法性について(1) 平成22年3月期第3次更正処分の適法性について前記前提事実(5)及び前記2で説示したところによると,原告の平成22年3月期 外されることになる。 3 本件各処分の適法性について(1) 平成22年3月期第3次更正処分の適法性について前記前提事実(5)及び前記2で説示したところによると,原告の平成22年3月期の法人税については,翌期へ繰り越す欠損金133億5135万2262円となるから,平成22年3月期の第3次更正処分のうち,上記繰越欠損金額を下回る部分は,実体的に違法というべきである。 (2) 平成23年3月期第3次更正処分の適法性について前記前提事実(5)及び前記2で説示したところによると,原告の平成23年3月期の法人税については,所得金額662億2736万3620円,納付すべき税額81億5503万5700円となるから,平成23年3月期の第3次更正処分のうち,これらの金額を超える部分は違法というべきである。 (3) 第1次賦課決定処分ないし第3次賦課決定処分上記(2)によると,第1次賦課決定処分のうち,1184万2000円を超える部分,第2次賦課決定処分のうち,1億0007万8000円を超える部分,及び第3次賦課決定処分のうち,888万5000円を超える部分は,いずれも国税通則法65条1項の要件を欠き,違法というべきである。 (4) 以上によれば,その余の点について判断するまでもなく,第3次更正処分及び第1次賦課決定処分ないし第3次賦課決定処分に係る各取消請求はいずれも理由がある。 第4 結論以上の次第で,本件訴えのうち,第1次更正処分及び第2次更正処分について各取消しを求める部分はいずれも不適法であるからこれを却下し,原告のその余の訴えに係る請求(第3次更正処分及び第1次賦課決定処分ないし第3次賦課決定処分に係る各取消請求)はいずれも理由があるからこれを認容することとし,訴訟費用の負担につき,行政事件訴 下し,原告のその余の訴えに係る請求(第3次更正処分及び第1次賦課決定処分ないし第3次賦課決定処分に係る各取消請求)はいずれも理由があるからこれを認容することとし,訴訟費用の負担につき,行政事件訴訟法7条,民訴法61条,64条ただし書を適用して,主文のとおり判決する。 名古屋地方裁判所民事第9部 裁判長裁判官市原義孝 裁判官平田晃史 裁判官山口貴央 (別紙)関係法令の定め 1 租税特別措置法(平成21年法律第13号による改正前のもの)2条1項第2章において,次の各号に掲げる用語の意義は,当該各号に定めるところによる。 1号 《省略》1号の2 居住者又は非居住者それぞれ所得税法第2条第1項第3号又は第5号に規定する居住者又は非居住者をいう。 2号~15号 《省略》2条2項第3章において,次の各号に掲げる用語の意義は,当該各号に定めるところによる。 1号国内又は国外それぞれ法人税法第2条第1号又は第2号に規定する国内又は国外をいう。 1号の2 内国法人又は外国法人それぞれ法人税法第2条第3号又は第4号に規定する内国法人又は外国法人をいい,それぞれ次号に規定する人格のない社団等で,前号に規定する国内に本店若しくは主たる事務所を有するもの又は同号に規定する国外に本店若しくは主たる事務所を有するものを含む。 2号人格のない社団等法人税法第2条第8号に規定する人格のない社団等をいう。 3号~18号 《省略》19号事業年度法人税法第13条及び第14条に規定する事業年度をいう。 19号の2~29号 《省略》40条の4第1項 定する人格のない社団等をいう。 3号~18号 《省略》19号事業年度法人税法第13条及び第14条に規定する事業年度をいう。 19号の2~29号 《省略》40条の4第1項 次に掲げる居住者に係る外国関係会社のうち,本店又は主たる事務所の所在する国又は地域におけるその所得に対して課される税の負担が本邦における法人の所得に対して課される税の負担に比して著しく低いものとして政令で定める外国関係会社に該当するもの(以下この款において「特定外国子会社等」という。)が,昭和53年4月1日以後に開始する各事業年度(第2条第2項第19号に規定する事業年度をいう。以下この条において同じ。)において,その未処分所得の金額から留保したものとして,政令で定めるところにより,当該未処分所得の金額につき当該未処分所得の金額に係る税額及び法人税法第23条第1項第1号に規定する剰余金の配当,利益の配当又は剰余金の分配(以下この項及び次項において「剰余金の配当等」という。)の額に関する調整を加えた金額(以下この条において「適用対象留保金額」という。)を有する場合には,その適用対象留保金額のうちその者の有する当該特定外国子会社等の直接及び間接保有の株式等の数に対応するものとしてその株式等(株式又は出資をいう。以下この項及び次項において同じ。)の請求権(剰余金の配当等,財産の分配その他の経済的な利益の給付を請求する権利をいう。以下この項及び次項において同じ。)の内容を勘案して政令で定めるところにより計算した金額(次条において「課税対象留保金額」という。)に相当する金額は,その者の雑所得に係る収入金額とみなして当該各事業年度終了の日の翌日から2月を経過する日の属する年分のその者の雑所得の金額の計算上,総収入金額に算入する。 1号その有す う。)に相当する金額は,その者の雑所得に係る収入金額とみなして当該各事業年度終了の日の翌日から2月を経過する日の属する年分のその者の雑所得の金額の計算上,総収入金額に算入する。 1号その有する外国関係会社の直接及び間接保有の株式等の数の当該外国関係会社の発行済株式又は出資(当該外国関係会社が有する自己の株式等を除く。)の総数又は総額のうちに占める割合(当該外国関係会社が次のイからハまでに掲げる法人である場合には,当該割合とそれぞれイからハまでに定める割合のいずれか高い割合。次号において「直接及び間接の外国関係会社株式等の保有割合」という。)が100分の5以上である居住者イ議決権(剰余金の配当等に関する決議に係るものに限る。以下この号及び次項において同じ。)の数が1個でない株式等を発行している法人(ハに掲げる法人を 除く。) その有する当該外国関係会社の直接及び間接保有の議決権の数の当該外国関係会社の議決権の総数のうちに占める割合ロ請求権の内容が異なる株式等を発行している法人(ハに掲げる法人を除く。)その有する当該外国関係会社の直接及び間接保有の請求権に基づく剰余金の配当等の額の当該外国関係会社の株式等の請求権に基づき受けることができる剰余金の配当等の総額のうちに占める割合ハ議決権の数が1個でない株式等及び請求権の内容が異なる株式等を発行している法人イ又はロに定める割合のいずれか高い割合2号直接及び間接の外国関係会社株式等の保有割合が100分の5以上である一の同族株主グループに属する居住者(前号に掲げる居住者を除く。)66条の4第1項法人が,昭和61年4月1日以後に開始する各事業年度において,当該法人に係る国外関連者(外国法人で,当該法人との間にいずれか一方の法人が他方の法人の発行 げる居住者を除く。)66条の4第1項法人が,昭和61年4月1日以後に開始する各事業年度において,当該法人に係る国外関連者(外国法人で,当該法人との間にいずれか一方の法人が他方の法人の発行済株式又は出資(当該他方の法人が有する自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額の100分の50以上の数又は金額の株式又は出資を直接又は間接に保有する関係その他の政令で定める特殊の関係(次項及び第6項において「特殊の関係」という。)のあるものをいう。以下この条において同じ。)との間で資産の販売,資産の購入,役務の提供その他の取引を行った場合に,当該取引(当該国外関連者が法人税法第141条第1号から第3号までに掲げる外国法人のいずれに該当するかに応じ,当該国外関連者のこれらの号に掲げる国内源泉所得に係る取引のうち政令で定めるものを除く。以下この条において「国外関連取引」という。)につき,当該法人が当該国外関連者から支払を受ける対価の額が独立企業間価格に満たないとき,又は当該法人が当該国外関連者に支払う対価の額が独立企業間価格を超えるときは,当該法人の当該事業年度の所得及び解散(合併による解散を除く。以下この条において同じ。)による清算所得(清算所得に対する法人税を課される法人の清算中の事業年度の所得及び同法第103条第1項第2号の規定により解散による清算所得と みなされる金額を含む。第7項において同じ。)に係る同法その他法人税に関する法令の規定の適用については,当該国外関連取引は,独立企業間価格で行われたものとみなす。 66条の6第1項次に掲げる内国法人に係る外国関係会社のうち,本店又は主たる事務所の所在する国又は地域におけるその所得に対して課される税の負担が本邦における法人の所得に対して課される税の負担に比して著しく低いものと 次に掲げる内国法人に係る外国関係会社のうち,本店又は主たる事務所の所在する国又は地域におけるその所得に対して課される税の負担が本邦における法人の所得に対して課される税の負担に比して著しく低いものとして政令で定める外国関係会社に該当するもの(以下この款において「特定外国子会社等」という。)が,昭和53年4月1日以後に開始する各事業年度において,その未処分所得の金額から留保したものとして,政令で定めるところにより,当該未処分所得の金額につき当該未処分所得の金額に係る税額及び法人税法第23条第1項第1号に規定する剰余金の配当,利益の配当又は剰余金の分配(以下この項及び次項において「剰余金の配当等」という。)の額に関する調整を加えた金額(以下この条において「適用対象留保金額」という。)を有する場合には,その適用対象留保金額のうちその内国法人の有する当該特定外国子会社等の直接及び間接保有の株式等の数に対応するものとしてその株式等(株式又は出資をいう。以下この項及び次項において同じ。)の請求権(剰余金の配当等,財産の分配その他の経済的な利益の給付を請求する権利をいう。 以下この項及び次項において同じ。)の内容を勘案して政令で定めるところにより計算した金額(以下この款において「課税対象留保金額」という。)に相当する金額は,その内国法人の収益の額とみなして当該各事業年度終了の日の翌日から2月を経過する日を含むその内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上,益金の額に算入する。 1号その有する外国関係会社の直接及び間接保有の株式等の数の当該外国関係会社の発行済株式又は出資(当該外国関係会社が有する自己の株式等を除く。)の総数又は総額のうちに占める割合(当該外国関係会社が次のイからハまでに掲げる法人である場合には,当該割合とそれぞれイからハまでに定める 済株式又は出資(当該外国関係会社が有する自己の株式等を除く。)の総数又は総額のうちに占める割合(当該外国関係会社が次のイからハまでに掲げる法人である場合には,当該割合とそれぞれイからハまでに定める割合のいずれか高い 割合。次号において「直接及び間接の外国関係会社株式等の保有割合」という。)が100分の5以上である内国法人イ議決権(剰余金の配当等に関する決議に係るものに限る。以下この号及び次項において同じ。)の数が1個でない株式等を発行している法人(ハに掲げる法人を除く。) その有する当該外国関係会社の直接及び間接保有の議決権の数の当該外国関係会社の議決権の総数のうちに占める割合ロ請求権の内容が異なる株式等を発行している法人(ハに掲げる法人を除く。)その有する当該外国関係会社の直接及び間接保有の請求権に基づく剰余金の配当等の額の当該外国関係会社の株式等の請求権に基づき受けることができる剰余金の配当等の総額のうちに占める割合ハ議決権の数が1個でない株式等及び請求権の内容が異なる株式等を発行している法人イ又はロに定める割合のいずれか高い割合2号 《省略》66条の6第2項前項及びこの項において,次の各号に掲げる用語の意義は,当該各号に定めるところによる。 1号外国関係会社外国法人で,その発行済株式又は出資(その有する自己の株式等を除く。)の総数又は総額のうちに居住者(第2条第1項第1号の2に規定する居住者をいう。以下この号及び第6号において同じ。)及び内国法人並びに特殊関係非居住者(居住者又は内国法人と政令で定める特殊の関係のある同項第1号の2に規定する非居住者をいう。以下この号において同じ。)が有する直接及び間接保有の株式等の数の合計数又は合計額の占める割合(当該外国法人が次のイからハ 国法人と政令で定める特殊の関係のある同項第1号の2に規定する非居住者をいう。以下この号において同じ。)が有する直接及び間接保有の株式等の数の合計数又は合計額の占める割合(当該外国法人が次のイからハまでに掲げる法人である場合には,当該割合とそれぞれイからハまでに定める割合のいずれか高い割合)が100分の50を超えるものをいう。 イ議決権の数が1個でない株式等を発行している法人(ハに掲げる法人を除く。)当該外国法人の議決権の総数のうちに居住者及び内国法人並びに特殊関係非居住者 が有する当該外国法人の直接及び間接保有の議決権の数の合計数の占める割合ロ請求権の内容が異なる株式等を発行している法人(ハに掲げる法人を除く。)当該外国法人の株式等の請求権に基づき受けることができる剰余金の配当等の総額のうちに居住者及び内国法人並びに特殊関係非居住者が有する当該外国法人の直接及び間接保有の請求権に基づく剰余金の配当等の額の合計額の占める割合ハ議決権の数が1個でない株式等及び請求権の内容が異なる株式等を発行している法人イ又はロに定める割合のいずれか高い割合2号未処分所得の金額特定外国子会社等の各事業年度の決算に基づく所得の金額につき,法人税法及びこの法律による各事業年度の所得の金額の計算に準ずるものとして政令で定める基準により計算した金額を基礎として政令で定めるところにより当該各事業年度開始の日前7年以内に開始した各事業年度において生じた欠損の金額に係る調整を加えた金額をいう。 3号直接及び間接保有の株式等の数個人又は内国法人が直接に有する外国法人の株式の数又は出資の金額及び他の外国法人を通じて間接に有するものとして政令で定める当該外国法人の株式の数又は出資の金額の合計数又は合計額をいう。 4号直接及 又は内国法人が直接に有する外国法人の株式の数又は出資の金額及び他の外国法人を通じて間接に有するものとして政令で定める当該外国法人の株式の数又は出資の金額の合計数又は合計額をいう。 4号直接及び間接保有の議決権の数個人又は内国法人が直接に有する外国法人の議決権の数及び他の外国法人を通じて間接に有するものとして政令で定める当該外国法人の議決権の数の合計数をいう。 5号直接及び間接保有の請求権に基づく剰余金の配当等の額個人又は内国法人が直接に有する外国法人の株式等の請求権に基づき受けることができる剰余金の配当等の額及び他の外国法人を通じて間接に有する当該外国法人の株式等の請求権に基づき受けることができる剰余金の配当等の額として政令で定めるものの合計額をいう。 6号同族株主グループ外国関係会社の株式等を直接又は間接に保有する者のうち,一の居住者又は内国法人及び当該一の居住者又は内国法人と政令で定める特殊の関係のある者(外国法人を除く。)をいう。 66条の6第3項第1項各号に掲げる内国法人に係る特定外国子会社等(株式(出資を含む。)若しくは債券の保有,工業所有権その他の技術に関する権利,特別の技術による生産方式若しくはこれらに準ずるもの(これらの権利に関する使用権を含む。)若しくは著作権(出版権及び著作隣接権その他これに準ずるものを含む。)の提供又は船舶若しくは航空機の貸付けを主たる事業とするものを除く。)がその本店又は主たる事務所の所在する国又は地域においてその主たる事業を行うに必要と認められる事務所,店舗,工場その他の固定施設を有し,かつ,その事業の管理,支配及び運営を自ら行っているものである場合(次項において「固定施設を有するものである場合」という。)における第1項の規定の適用については,同項中「調 場その他の固定施設を有し,かつ,その事業の管理,支配及び運営を自ら行っているものである場合(次項において「固定施設を有するものである場合」という。)における第1項の規定の適用については,同項中「調整を加えた金額」とあるのは,「調整を加えた金額から当該特定外国子会社等の事業に従事する者の人件費として政令で定める費用の額の100分の10に相当する金額を控除した金額」とする。 66条の6第4項第1項及び前項の規定は,第1項各号に掲げる内国法人に係る前項に規定する特定外国子会社等がその本店又は主たる事務所の所在する国又は地域において固定施設を有するものである場合であって,各事業年度においてその行う主たる事業が次の各号に掲げる事業のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める場合に該当するときは,当該特定外国子会社等のその該当する事業年度に係る適用対象留保金額については,適用しない。 1号卸売業,銀行業,信託業,金融商品取引業,保険業,水運業又は航空運送業その事業を主として当該特定外国子会社等に係る第40条の4第1項各号に掲げる居住者,当該特定外国子会社等に係る第1項各号に掲げる内国法人,当該特定外国子会社等に係る第68条の90第1項各号に掲げる連結法人その他これらの者に準ずる者として政令で定めるもの以外の者との間で行っている場合として政令で定める場合 2号前号に掲げる事業以外の事業その事業を主として本店又は主たる事務所の所在する国又は地域(当該国又は地域に係る水域で政令で定めるものを含む。)において行っている場合として政令で定める場合66条の6第6項第3項又は第4項の規定は,確定申告書にこれらの規定の適用がある旨を記載した書面を添付し,かつ,その適用があることを明らかにする書類その他の資料を保存してい 政令で定める場合66条の6第6項第3項又は第4項の規定は,確定申告書にこれらの規定の適用がある旨を記載した書面を添付し,かつ,その適用があることを明らかにする書類その他の資料を保存している場合に限り,適用する。 68条の90第1項次に掲げる連結法人に係る外国関係会社のうち,本店又は主たる事務所の所在する国又は地域におけるその所得に対して課される税の負担が本邦における法人の所得に対して課される税の負担に比して著しく低いものとして政令で定める外国関係会社に該当するもの(以下この款において「特定外国子会社等」という。)が,各事業年度において,その未処分所得の金額から留保したものとして,政令で定めるところにより,当該未処分所得の金額につき当該未処分所得の金額に係る税額及び法人税法第23条第1項第1号に規定する剰余金の配当,利益の配当又は剰余金の分配(以下この項において「剰余金の配当等」という。)の額に関する調整を加えた金額(以下この条において「適用対象留保金額」という。)を有する場合には,その適用対象留保金額のうちその連結法人の有する当該特定外国子会社等の直接及び間接保有の株式等の数に対応するものとしてその株式等(株式又は出資をいう。以下この項において同じ。)の請求権(第66条の6第1項に規定する請求権をいう。第1号において同じ。)の内容を勘案して政令で定めるところにより計算した金額(以下この款において「個別課税対象留保金額」という。)に相当する金額は,その連結法人の収益の額とみなして当該各事業年度終了の日の翌日から2月を経過する日を含むその連結法人の各連結事業年度の連結所得の金額の計算上,益金の額に算入する。 1号その有する外国関係会社の直接及び間接保有の株式等の数の当該外国関係会社の発行済株式又は出資(当該外国関係会社 むその連結法人の各連結事業年度の連結所得の金額の計算上,益金の額に算入する。 1号その有する外国関係会社の直接及び間接保有の株式等の数の当該外国関係会社の発行済株式又は出資(当該外国関係会社が有する自己の株式等を除く。)の総 数又は総額のうちに占める割合(当該外国関係会社が次のイからハまでに掲げる法人である場合には,当該割合とそれぞれイからハまでに定める割合のいずれか高い割合。次号において「直接及び間接の外国関係会社株式等の保有割合」という。)が100分の5以上である連結法人イ議決権(剰余金の配当等に関する決議に係るものに限る。以下この号において同じ。)の数が1個でない株式等を発行している法人(ハに掲げる法人を除く。)その有する当該外国関係会社の直接及び間接保有の議決権の数の当該外国関係会社の議決権の総数のうちに占める割合ロ請求権の内容が異なる株式等を発行している法人(ハに掲げる法人を除く。)その有する当該外国関係会社の直接及び間接保有の請求権に基づく剰余金の配当等の額の当該外国関係会社の株式等の請求権に基づき受けることができる剰余金の配当等の総額のうちに占める割合ハ議決権の数が1個でない株式等及び請求権の内容が異なる株式等を発行している法人イ又はロに定める割合のいずれか高い割合2号直接及び間接の外国関係会社株式等の保有割合が100分の5以上である一の同族株主グループに属する連結法人(前号に掲げる連結法人を除く。) 2 租税特別措置法(平成22年法律第6号による改正前のもの。なお,上記1の後,改正のない条文については再掲しない。)40条の4第1項次に掲げる居住者に係る外国関係会社のうち,本店又は主たる事務所の所在する国又は地域におけるその所得に対して課される税の負担が本邦 の後,改正のない条文については再掲しない。)40条の4第1項次に掲げる居住者に係る外国関係会社のうち,本店又は主たる事務所の所在する国又は地域におけるその所得に対して課される税の負担が本邦における法人の所得に対して課される税の負担に比して著しく低いものとして政令で定める外国関係会社に該当するもの(以下この款において「特定外国子会社等」という。)が,昭和53年4月1日以後に開始する各事業年度(第2条第2項第19号に規定する事業年度をいう。以下この条において同じ。)において適用対象金額を有する場合には,そ の適用対象金額のうちその者の有する当該特定外国子会社等の直接及び間接保有の株式等の数に対応するものとしてその株式等(株式又は出資をいう。以下この項及び次項において同じ。)の請求権(剰余金の配当等(法人税法第23条第1項第1号に規定する剰余金の配当,利益の配当又は剰余金の分配をいう。以下この項及び次項において同じ。),財産の分配その他の経済的な利益の給付を請求する権利をいう。 以下この項及び次項において同じ。)の内容を勘案して政令で定めるところにより計算した金額(次条において「課税対象金額」という。)に相当する金額は,その者の雑所得に係る収入金額とみなして当該各事業年度終了の日の翌日から2月を経過する日の属する年分のその者の雑所得の金額の計算上,総収入金額に算入する。 1号・2号 ≪省略≫66条の6第1項次に掲げる内国法人に係る外国関係会社のうち,本店又は主たる事務所の所在する国又は地域におけるその所得に対して課される税の負担が本邦における法人の所得に対して課される税の負担に比して著しく低いものとして政令で定める外国関係会社に該当するもの(以下この款において「特定外国子会社等」という。)が,昭和53年4月1日以 の負担が本邦における法人の所得に対して課される税の負担に比して著しく低いものとして政令で定める外国関係会社に該当するもの(以下この款において「特定外国子会社等」という。)が,昭和53年4月1日以後に開始する各事業年度において適用対象金額を有する場合には,その適用対象金額のうちその内国法人の有する当該特定外国子会社等の直接及び間接保有の株式等の数に対応するものとしてその株式等(株式又は出資をいう。以下この項及び次項において同じ。)の請求権(剰余金の配当等(法人税法第23条第1項第1号に規定する剰余金の配当,利益の配当又は剰余金の分配をいう。以下この項及び次項において同じ。),財産の分配その他の経済的な利益の給付を請求する権利をいう。以下この項及び次項において同じ。)の内容を勘案して政令で定めるところにより計算した金額(以下この款において「課税対象金額」という。)に相当する金額は,その内国法人の収益の額とみなして当該各事業年度終了の日の翌日から2月を経過する日を含むその内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上,益金の額に算入する。 1号その有する外国関係会社の直接及び間接保有の株式等の数の当該外国関係会社の発行済株式又は出資(当該外国関係会社が有する自己の株式等を除く。)の総数又は総額のうちに占める割合(当該外国関係会社が次のイからハまでに掲げる法人である場合には,当該割合とそれぞれイからハまでに定める割合のいずれか高い割合。次号において「直接及び間接の外国関係会社株式等の保有割合」という。)が100分の5以上である内国法人イ議決権(剰余金の配当等に関する決議に係るものに限る。以下この号及び次項において同じ。)の数が1個でない株式等を発行している法人(ハに掲げる法人を除く。) その有する当該外国関係会社の直 イ議決権(剰余金の配当等に関する決議に係るものに限る。以下この号及び次項において同じ。)の数が1個でない株式等を発行している法人(ハに掲げる法人を除く。) その有する当該外国関係会社の直接及び間接保有の議決権の数の当該外国関係会社の議決権の総数のうちに占める割合ロ請求権の内容が異なる株式等を発行している法人(ハに掲げる法人を除く。)その有する当該外国関係会社の直接及び間接保有の請求権に基づく剰余金の配当等の額の当該外国関係会社の株式等の請求権に基づき受けることができる剰余金の配当等の総額のうちに占める割合ハ議決権の数が1個でない株式等及び請求権の内容が異なる株式等を発行している法人イ又はロに定める割合のいずれか高い割合66条の6第2項この条において,次の各号に掲げる用語の意義は,当該各号に定めるところによる。 1号 ≪省略≫2号適用対象金額特定外国子会社等の各事業年度の決算に基づく所得の金額につき法人税法及びこの法律による各事業年度の所得の金額の計算に準ずるものとして政令で定める基準により計算した金額 (以下この号において「基準所得金額」という。)を基礎として,政令で定めるところにより,当該各事業年度開始の日前七年以内に開始した各事業年度において生じた欠損の金額及び当該基準所得金額に係る税額に関する調整を加えた金額をいう。 3号~6号≪省略≫66条の6第3項第1項各号に掲げる内国法人に係る特定外国子会社等(株式(出資を含む。)若しくは債券の保有,工業所有権その他の技術に関する権利,特別の技術による生産方式若しくはこれらに準ずるもの(これらの権利に関する使用権を含む。)若しくは著作権(出版権及び著作隣接権その他これに準ずるものを含む。)の提供又は船舶若し 他の技術に関する権利,特別の技術による生産方式若しくはこれらに準ずるもの(これらの権利に関する使用権を含む。)若しくは著作権(出版権及び著作隣接権その他これに準ずるものを含む。)の提供又は船舶若しくは航空機の貸付けを主たる事業とするものを除く。)がその本店又は主たる事務所の所在する国又は地域においてその主たる事業を行うに必要と認められる事務所,店舗,工場その他の固定施設を有し,かつ,その事業の管理,支配及び運営を自ら行つているものである場合(次項において「固定施設を有するものである場合」という。)における適用対象金額の計算については,前項第2号中「調整を加えた金額」とあるのは,「調整を加えた金額から当該特定外国子会社等の事業に従事する者の人件費として政令で定める費用の額の100分の10に相当する金額を控除した金額」とする。 66条の6第4項第1項及び前項の規定は,第1項各号に掲げる内国法人に係る前項に規定する特定外国子会社等がその本店又は主たる事務所の所在する国又は地域において固定施設を有するものである場合であつて,各事業年度においてその行う主たる事業が次の各号に掲げる事業のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める場合に該当するときは,当該特定外国子会社等のその該当する事業年度に係る適用対象金額については,適用しない。 1号・2号 《省略》66条の8第2項内国法人が当該内国法人に係る特定外国子会社等から受ける剰余金の配当等の額(法人税法第23条の2第1項の規定の適用を受けるものに限る。以下この項において同じ。)がある場合には,当該剰余金の配当等の額のうち当該特定外国子会社等 に係る特定課税対象金額に達するまでの金額についての同条第1項の規定の適用については,同項中「以下この項及び次項において「剰余金の配 には,当該剰余金の配当等の額のうち当該特定外国子会社等 に係る特定課税対象金額に達するまでの金額についての同条第1項の規定の適用については,同項中「以下この項及び次項において「剰余金の配当等の額」という。)がある場合には,当該剰余金の配当等の額から当該剰余金の配当等の額に係る費用の額に相当するものとして政令で定めるところにより計算した金額を控除した金額」とあるのは,「次項において「剰余金の配当等の額」という。)」とする。この場合において,当該剰余金の配当等の額に係る同法第39条の2に規定する外国源泉税等の額については,同条の規定は,適用しない。 66条の8第7項第1項及び第2項の規定は,課税済金額に係る事業年度又は連結事業年度のうち最も古い事業年度又は連結事業年度以後の各事業年度の法人税法第2条第31号に規定する確定申告書又は各連結事業年度の同条第32号に規定する連結確定申告書に当該課税済金額又は個別課税済金額に関する明細書の添付があり,かつ,第1項及び第2項の規定の適用を受けようとする事業年度の確定申告書等に,これらの規定の適用を受ける金額の申告の記載及びその金額の計算に関する明細書の添付がある場合に限り,適用する。この場合において,これらの規定の適用を受ける金額は,当該申告に係るその適用を受けるべき金額に限るものとする。 66条の8第8項税務署長は,第1項及び第2項の規定の適用を受けるべきこととなる金額又は課税済金額若しくは個別課税済金額の全部又は一部につき前項の記載又は明細書の添付がない確定申告書等又は同項に規定する連結確定申告書の提出があつた場合においても,同項の記載又は明細書の添付がなかつたことについてやむを得ない事情があると認める場合において,これらの明細書の提出があつたときは,その記載又は明細書の る連結確定申告書の提出があつた場合においても,同項の記載又は明細書の添付がなかつたことについてやむを得ない事情があると認める場合において,これらの明細書の提出があつたときは,その記載又は明細書の添付がなかつた金額につき第1項及び第2項の規定を適用することができる。 68条の90第1項次に掲げる連結法人に係る外国関係会社のうち,本店又は主たる事務所の所在す る国又は地域におけるその所得に対して課される税の負担が本邦における法人の所得に対して課される税の負担に比して著しく低いものとして政令で定める外国関係会社に該当するもの(以下この款において「特定外国子会社等」という。)が,各事業年度において適用対象金額を有する場合には,その適用対象金額のうちその連結法人の有する当該特定外国子会社等の直接及び間接保有の株式等の数に対応するものとしてその株式等(株式又は出資をいう。以下この項において同じ。)の請求権(第66条の6第1項に規定する請求権をいう。第1号において同じ。)の内容を勘案して政令で定めるところにより計算した金額(以下この款において「個別課税対象金額」という。)に相当する金額は,その連結法人の収益の額とみなして当該各事業年度終了の日の翌日から2月を経過する日を含むその連結法人の各連結事業年度の連結所得の金額の計算上,益金の額に算入する。 1号その有する外国関係会社の直接及び間接保有の株式等の数の当該外国関係会社の発行済株式又は出資(当該外国関係会社が有する自己の株式等を除く。)の総数又は総額のうちに占める割合(当該外国関係会社が次のイからハまでに掲げる法人である場合には,当該割合とそれぞれイからハまでに定める割合のいずれか高い割合。次号において「直接及び間接の外国関係会社株式等の保有割合」という。)が百分の五以上で 社が次のイからハまでに掲げる法人である場合には,当該割合とそれぞれイからハまでに定める割合のいずれか高い割合。次号において「直接及び間接の外国関係会社株式等の保有割合」という。)が百分の五以上である連結法人イ議決権(剰余金の配当等(法人税法第二十三条第一項第一号に規定する剰余金の配当,利益の配当又は剰余金の分配をいう。ロにおいて同じ。)に関する決議に係るものに限る。以下この号において同じ。)の数が一個でない株式等を発行している法人(ハに掲げる法人を除く。) その有する当該外国関係会社の直接及び間接保有の議決権の数の当該外国関係会社の議決権の総数のうちに占める割合ロ・ハ ≪省略≫2号 ≪省略≫ 3 租税特別措置法(平成23年法律第82号による改正前のもの。平成22年 改正措置法)66条の6第1項次に掲げる内国法人に係る外国関係会社のうち,本店又は主たる事務所の所在する国又は地域におけるその所得に対して課される税の負担が本邦における法人の所得に対して課される税の負担に比して著しく低いものとして政令で定める外国関係会社に該当するもの(以下この条及び次条において「特定外国子会社等」という。)が,昭和五十三年四月一日以後に開始する各事業年度において適用対象金額を有する場合には,その適用対象金額のうちその内国法人の有する当該特定外国子会社等の直接及び間接保有の株式等の数に対応するものとしてその株式等(株式又は出資をいう。以下第四項までにおいて同じ。)の請求権(剰余金の配当等(法人税法第二十三条第一項第一号に規定する剰余金の配当,利益の配当又は剰余金の分配をいう。 以下この項,次項及び第四項において同じ。),財産の分配その他の経済的な利益の給付を請求する権利をいう。以下この項,次項及び第四項において同じ。) する剰余金の配当,利益の配当又は剰余金の分配をいう。 以下この項,次項及び第四項において同じ。),財産の分配その他の経済的な利益の給付を請求する権利をいう。以下この項,次項及び第四項において同じ。)の内容を勘案して政令で定めるところにより計算した金額(以下この款において「課税対象金額」という。)に相当する金額は,その内国法人の収益の額とみなして当該各事業年度終了の日の翌日から二月を経過する日を含むその内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上,益金の額に算入する。 1号・2号 ≪省略≫66条の6第3項第1項の規定は,同項各号に掲げる内国法人に係る特定外国子会社等(株式等若しくは債券の保有,工業所有権その他の技術に関する権利,特別の技術による生産方式若しくはこれらに準ずるもの(これらの権利に関する使用権を含む。)若しくは著作権(出版権及び著作隣接権その他これに準ずるものを含む。)の提供又は船舶若しくは航空機の貸付け(次項において「特定事業」という。)を主たる事業とするもの(株式等の保有を主たる事業とする特定外国子会社等のうち,当該特定外国子会社等が他の外国法人の事業活動の総合的な管理及び調整を通じてその収益性の向上 に資する業務を行う場合における当該他の外国法人として政令で定めるものの株式等の保有を行うものとして政令で定めるものを除く。)を除く。)が,その本店又は主たる事務所の所在する国又は地域においてその主たる事業を行うに必要と認められる事務所,店舗,工場その他の固定施設を有し,かつ,その事業の管理,支配及び運営を自ら行つているものである場合であつて,各事業年度においてその行う主たる事業が次の各号に掲げる事業のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める場合に該当するときは,当該特定外国子会社等のその該当する事業年度に ているものである場合であつて,各事業年度においてその行う主たる事業が次の各号に掲げる事業のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める場合に該当するときは,当該特定外国子会社等のその該当する事業年度に係る適用対象金額については,適用しない。 1号・2号 ≪省略≫66条の8第2項内国法人が外国法人から受ける剰余金の配当等の額(法人税法第23条の2第1項の規定の適用を受けるものに限る。以下この項において同じ。)がある場合には,当該剰余金の配当等の額のうち当該外国法人に係る特定課税対象金額に達するまでの金額についての同条第1項の規定の適用については,同項中「以下第3項までにおいて「剰余金の配当等の額」という。)がある場合には,当該剰余金の配当等の額から当該剰余金の配当等の額に係る費用の額に相当するものとして政令で定めるところにより計算した金額を控除した金額」とあるのは,「次項及び第3項において「剰余金の配当等の額」という。)」とする。この場合において,この項前段の規定の適用を受ける剰余金の配当等の額に係る同法第39条の2に規定する外国源泉税等の額については,同条の規定は,適用しない。 66条の8第14項第1項から第3項まで及び第8項から第10項までの規定は,課税済金額又は間接配当等若しくは間接課税済金額に係る事業年度又は連結事業年度のうち最も古い事業年度又は連結事業年度以後の各事業年度の法人税法第2条第31号に規定する確定申告書又は各連結事業年度の同条第32号に規定する連結確定申告書に当該課税済金額,間接配当等若しくは間接課税済金額又は個別課税済金額,個別間接配当 等(第68条の92第11項第1号に規定する個別間接配当等をいう。)若しくは個別間接課税済金額(次項において「課税済金額等」という。)に関する明細書の添付 又は個別課税済金額,個別間接配当 等(第68条の92第11項第1号に規定する個別間接配当等をいう。)若しくは個別間接課税済金額(次項において「課税済金額等」という。)に関する明細書の添付があり,かつ,第1項から第3項まで及び第8項から第10項までの規定の適用を受けようとする事業年度の確定申告書等に,これらの規定の適用を受ける金額の申告の記載及びその金額の計算に関する明細書の添付がある場合に限り,適用する。 この場合において,これらの規定の適用を受ける金額は,当該申告に係るその適用を受けるべき金額に限るものとする。 66条の8第15項税務署長は,第1項から第3項まで及び第8項から第10項までの規定の適用を受けるべきこととなる金額又は課税済金額等の全部又は一部につき前項の記載又は明細書の添付がない確定申告書等又は同項に規定する連結確定申告書の提出があつた場合においても,同項の記載又は明細書の添付がなかつたことについてやむを得ない事情があると認める場合において,これらの明細書の提出があつたときは,その記載又は明細書の添付がなかつた金額につき第1項から第3項まで及び第8項から第10項までの規定を適用することができる。 平成22年法律第6号附則1条この法律は,平成22年4月1日から施行する。《以下省略》平成22年法律第6号附則90条1項新租税特別措置法第66条の6第1項及び第3項の規定は,同条第1項に規定する特定外国子会社等の施行日以後に開始する事業年度に係る同項に規定する適用対象金額及び当該適用対象金額に係る同項に規定する課税対象金額について適用し,旧租税特別措置法第66条の6第1項に規定する特定外国子会社等の施行日前に開始した事業年度に係る同項に規定する適用対象金額及び当該適用対象金額に係る同項に規定する課税対 課税対象金額について適用し,旧租税特別措置法第66条の6第1項に規定する特定外国子会社等の施行日前に開始した事業年度に係る同項に規定する適用対象金額及び当該適用対象金額に係る同項に規定する課税対象金額については,なお従前の例による。 4 租税特別措置法(平成23年法律第82号による改正後,平成27年法律第 9号による改正前のもの)66条の6第3項第1項の規定は,同項各号に掲げる内国法人に係る特定外国子会社等で,株式等若しくは債券の保有,工業所有権その他の技術に関する権利,特別の技術による生産方式若しくはこれらに準ずるもの(これらの権利に関する使用権を含む。)若しくは著作権(出版権及び著作隣接権その他これに準ずるものを含む。)の提供又は船舶若しくは航空機の貸付け(次項において「特定事業」という。)を主たる事業とするもの(株式等の保有を主たる事業とする特定外国子会社等のうち,当該特定外国子会社等が他の外国法人の事業活動の総合的な管理及び調整を通じてその収益性の向上に資する業務として政令で定めるもの(以下この項において「統括業務」という。)を行う場合における当該他の外国法人として政令で定めるものの株式等の保有を行うものとして政令で定めるもの(以下この項において「事業持株会社」という。)を除く。)以外のものが,その本店又は主たる事務所の所在する国又は地域においてその主たる事業(事業持株会社にあっては,統括業務とする。以下この項において同じ。)を行うに必要と認められる事務所,店舗,工場その他の固定施設を有し,かつ,その事業の管理,支配及び運営を自ら行っているものである場合であって,各事業年度においてその行う主たる事業が次の各号に掲げる事業のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める場合に該当するときは,当該特定外国子会社 理,支配及び運営を自ら行っているものである場合であって,各事業年度においてその行う主たる事業が次の各号に掲げる事業のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める場合に該当するときは,当該特定外国子会社等のその該当する事業年度に係る適用対象金額については,適用しない。 1号卸売業,銀行業,信託業,金融商品取引業,保険業,水運業又は航空運送業その事業を主として当該特定外国子会社等に係る第40条の4第1項各号に掲げる居住者,当該特定外国子会社等に係る第1項各号に掲げる内国法人,当該特定外国子会社等に係る第68条の90第1項各号に掲げる連結法人その他これらの者に準ずる者として政令で定めるもの以外の者との間で行っている場合として政令で定める場合2号前号に掲げる事業以外の事業その事業を主として本店又は主たる事務所 の所在する国又は地域(当該国又は地域に係る水域で政令で定めるものを含む。)において行っている場合として政令で定める場合 5 国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)24条税務署長は,納税申告書の提出があった場合において,その納税申告書に記載された課税標準等又は税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったとき,その他当該課税標準等又は税額等がその調査したところと異なるときは,その調査により,当該申告書に係る課税標準等又は税額等を更正する。 26条税務署長は,前2条又はこの条の規定による更正又は決定をした後,その更正又は決定をした課税標準等又は税額等が過大又は過少であることを知ったときは,その調査により,当該更正又は決定に係る課税標準等又は税額等を更正する。 29条1項第24条(更正)又は第26条(再更正)の規定による更正(以下「更正」という。)で既に確定した納付す ときは,その調査により,当該更正又は決定に係る課税標準等又は税額等を更正する。 29条1項第24条(更正)又は第26条(再更正)の規定による更正(以下「更正」という。)で既に確定した納付すべき税額を増加させるものは,既に確定した納付すべき税額に係る部分の国税についての納税義務に影響を及ぼさない。 65条1項期限内申告書(還付請求申告書を含む。第3項において同じ。)が提出された場合(期限後申告書が提出された場合において,次条第1項ただし書又は第6項の規定の適用があるときを含む。)において,修正申告書の提出又は更正があったときは,当該納税者に対し,その修正申告又は更正に基づき第35条第2項(期限後申告等による納付)の規定により納付すべき税額に100分の10の割合を乗じて計算した金額に相当する過少申告加算税を課する。 104条2項更正決定等について不服申立てがされている場合において,当該更正決定等に係 る国税の課税標準等又は税額等についてされた他の更正決定等があるときは,国税不服審判所長等は,前項の規定によるもののほか,当該他の更正決定等についてあわせて審理することができる。ただし,当該他の更正決定等について不服申立ての決定又は裁決がされているときは,この限りでない。 6 法人税法(平成21年法律第13号による改正前のもの)2条この法律において,次の各号に掲げる用語の意義は,当該各号に定めるところによる。 1号国内この法律の施行地をいう。 2号国外この法律の施行地外の地域をいう。 3号内国法人国内に本店又は主たる事務所を有する法人をいう。 4号外国法人内国法人以外の法人をいう。 5号~7号 《省略》8号人格のない社団等法人でない社団又は財団で代表者又は管理人 内国法人国内に本店又は主たる事務所を有する法人をいう。 4号外国法人内国法人以外の法人をいう。 5号~7号 《省略》8号人格のない社団等法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるものをいう。 9号~48号 《省略》23条1項内国法人が受ける次に掲げる金額(外国法人若しくは公益法人等又は人格のない社団等から受ける第1号に掲げるものを除く。以下この条において「配当等の額」という。)のうち,連結法人株式等(連結法人の株式又は出資のうち政令で定めるものをいう。以下この条において同じ。)及び関係法人株式等のいずれにも該当しない株式等(株式,出資又は受益権をいう。以下この条において同じ。)に係る配当等の額の100分の50に相当する金額並びに関係法人株式等に係る配当等の額は,その内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上,益金の額に算入しない。 1号剰余金の配当(株式又は出資に係るものに限るものとし,資本剰余金の額 の減少に伴うもの及び分割型分割によるものを除く。)若しくは利益の配当(分割型分割によるものを除く。)又は剰余金の分配(出資に係るものに限る。)の額2号,3号 ≪省略≫28条内国法人が各事業年度において第69条第8項(外国税額の控除)に規定する外国子会社の所得に対して課される外国法人税の額(同条第9項の規定により当該外国子会社の所得に対して課される外国法人税の額とみなされる金額を含む。)につき同条第8項の規定の適用を受ける場合には,同項に規定する政令で定めるところにより計算した金額は,その内国法人の政令で定める事業年度の所得の金額の計算上,益金の額に算入する。 69条1項内国法人が各事業年度において外国法人税(外国の法令により課される法人税に相当する税で政令で た金額は,その内国法人の政令で定める事業年度の所得の金額の計算上,益金の額に算入する。 69条1項内国法人が各事業年度において外国法人税(外国の法令により課される法人税に相当する税で政令で定めるものをいう。以下この条において同じ。)を納付することとなる場合(内国法人が通常行われる取引と認められないものとして政令で定める取引に基因して生じた所得に対する外国法人税を納付することとなる場合を除く。)には,当該事業年度の所得の金額につき第66条第1項から第3項まで(各事業年度の所得に対する法人税の税率)の規定を適用して計算した金額のうち当該事業年度の所得でその源泉が国外にあるものに対応するものとして政令で定めるところにより計算した金額(以下この条において「控除限度額」という。)を限度として,その外国法人税の額(その所得に対する負担が高率な部分として政令で定める金額を除く。以下この条において「控除対象外国法人税の額」という。)を当該事業年度の所得に対する法人税の額から控除する。 69条2項内国法人が各事業年度において納付することとなる控除対象外国法人税の額が当該事業年度の控除限度額と地方税控除限度額として政令で定める金額との合計額を超える場合において,前3年内事業年度(当該事業年度開始の日前3年以内に開始 した各事業年度をいう。以下この条において同じ。)の控除限度額のうち当該事業年度に繰り越される部分として政令で定める金額(以下この項及び第17項において「繰越控除限度額」という。)があるときは,政令で定めるところにより,その繰越控除限度額を限度として,その超える部分の金額を当該事業年度の所得に対する法人税の額から控除する。 69条3項内国法人が各事業年度において納付することとなる控除対象外国法人税の額が当該事業年 控除限度額を限度として,その超える部分の金額を当該事業年度の所得に対する法人税の額から控除する。 69条3項内国法人が各事業年度において納付することとなる控除対象外国法人税の額が当該事業年度の控除限度額に満たない場合において,その前3年内事業年度において納付することとなった控除対象外国法人税の額のうち当該事業年度に繰り越される部分として政令で定める金額(以下この項及び第17項において「繰越控除対象外国法人税額」という。)があるときは,政令で定めるところにより,当該控除限度額から当該事業年度において納付することとなる控除対象外国法人税の額を控除した残額を限度として,その繰越控除対象外国法人税額を当該事業年度の所得に対する法人税の額から控除する。 69条8項内国法人が外国子会社(当該内国法人が保有しているその株式又は出資の数又は金額がその発行済株式又は出資(その有する自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額の100分の25以上に相当する数又は金額となっていることその他の政令で定める要件を備えている外国法人をいう。)から受ける剰余金の配当(株式又は出資に係るものに限るものとし,資本剰余金の額の減少に伴うもの及び分割型分割によるものを除く。)若しくは利益の配当(分割型分割によるものを除く。)又は剰余金の分配(出資に係るものに限る。)の額(以下この条において「配当等の額」という。)がある場合には,当該外国子会社の所得に対して課される外国法人税の額のうち当該配当等の額に対応するもの(当該配当等の額を課税標準として課される控除対象外国法人税の額との合計額が当該配当等の額に対して高率な負担となる部分を除く。)として政令で定めるところにより計算した金額は,政令で定めるところによ り,当該内国法人が納付する控除対象外国法人税の額 の額との合計額が当該配当等の額に対して高率な負担となる部分を除く。)として政令で定めるところにより計算した金額は,政令で定めるところによ り,当該内国法人が納付する控除対象外国法人税の額とみなして,第1項から第3項までの規定を適用する。 74条1項内国法人(清算中の内国法人である普通法人及び清算中の協同組合等を除く。)は,各事業年度終了の日の翌日から2月以内に,税務署長に対し,確定した決算に基づき次に掲げる事項を記載した申告書を提出しなければならない。 1号当該事業年度の課税標準である所得の金額又は欠損金額2号前号に掲げる所得の金額につき前節(税額の計算)の規定を適用して計算した法人税の額3号第68条及び第69条(所得税額等の控除)の規定による控除をされるべき金額で前号に掲げる法人税の額の計算上控除しきれなかったものがある場合には,その控除しきれなかった金額4号その内国法人が当該事業年度につき中間申告書を提出した法人である場合には,第2号に掲げる法人税の額から当該申告書に係る中間納付額を控除した金額5号前号に規定する中間納付額で同号に掲げる金額の計算上控除しきれなかったものがある場合には,その控除しきれなかった金額6号前各号に掲げる金額の計算の基礎その他財務省令で定める事項 7 法人税法(平成22年法律第6号による改正前のもの。なお,上記6の後,改正のない条文については再掲しない。)28条削除69条1項内国法人が各事業年度において外国法人税(外国の法令により課される法人税に相当する税で政令で定めるものをいう。以下この項及び第八項において同じ。)を納付することとなる場合には,当該事業年度の所得の金額につき第66条第1項から第3項まで(各事業年度の所得に対する法人 税に相当する税で政令で定めるものをいう。以下この項及び第八項において同じ。)を納付することとなる場合には,当該事業年度の所得の金額につき第66条第1項から第3項まで(各事業年度の所得に対する法人税の税率)の規定を適用して計算した 金額のうち当該事業年度の所得でその源泉が国外にあるものに対応するものとして政令で定めるところにより計算した金額(以下この条において「控除限度額」という。)を限度として,その外国法人税の額(その所得に対する負担が高率な部分として政令で定める外国法人税の額,内国法人の通常行われる取引と認められないものとして政令で定める取引に基因して生じた所得に対して課される外国法人税の額,内国法人の法人税に関する法令の規定により法人税が課されないこととなる金額を課税標準として外国法人税に関する法令により課されるものとして政令で定める外国法人税の額その他政令で定める外国法人税の額を除く。以下この条において「控除対象外国法人税の額」という。)を当該事業年度の所得に対する法人税の額から控除する。 69条2項内国法人が各事業年度において納付することとなる控除対象外国法人税の額が当該事業年度の控除限度額と地方税控除限度額として政令で定める金額との合計額を超える場合において,前3年内事業年度(当該事業年度開始の日前3年以内に開始した各事業年度をいう。以下この条において同じ。)の控除限度額のうち当該事業年度に繰り越される部分として政令で定める金額(以下この項及び第11項において「繰越控除限度額」という。)があるときは,政令で定めるところにより,その繰越控除限度額を限度として,その超える部分の金額を当該事業年度の所得に対する法人税の額から控除する。 69条3項内国法人が各事業年度において納付することとなる控除対 定めるところにより,その繰越控除限度額を限度として,その超える部分の金額を当該事業年度の所得に対する法人税の額から控除する。 69条3項内国法人が各事業年度において納付することとなる控除対象外国法人税の額が当該事業年度の控除限度額に満たない場合において,その前3年内事業年度において納付することとなつた控除対象外国法人税の額のうち当該事業年度に繰り越される部分として政令で定める金額(以下この項及び第11項において「繰越控除対象外国法人税額」という。)があるときは,政令で定めるところにより,当該控除限度額から当該事業年度において納付することとなる控除対象外国法人税の額を控除した 残額を限度として,その繰越控除対象外国法人税額を当該事業年度の所得に対する法人税の額から控除する。 69条8項内国法人が納付することとなつた外国法人税の額につき第1項から第3項まで又は第81条の15第1項から第3項までの規定の適用を受けた事業年度又は連結事業年度(以下この項において「適用事業年度」という。)開始の日後7年以内に開始する当該内国法人の各事業年度(連結事業年度に該当する期間を除く。以下この項において同じ。)において当該外国法人税の額が減額された場合(当該内国法人が適格組織再編成により被合併法人等から事業の全部又は一部の移転を受けた場合にあつては,当該被合併法人等が納付することとなつた外国法人税の額のうち当該内国法人が移転を受けた事業に係る所得に基因して納付することとなつた外国法人税の額に係る当該被合併法人等の適用事業年度開始の日後7年以内に開始する当該内国法人の各事業年度において当該外国法人税の額が減額された場合を含む。)における第1項から第3項までの規定の適用については,政令で定めるところによる。 8 所得税法2条 内に開始する当該内国法人の各事業年度において当該外国法人税の額が減額された場合を含む。)における第1項から第3項までの規定の適用については,政令で定めるところによる。 8 所得税法2条1項この法律において,次の各号に掲げる用語の意義は,当該各号に定めるところによる。 1号国内この法律の施行地をいう。 2号 《省略》3号居住者国内に住所を有し,又は現在まで引き続いて1年以上居所を有する個人をいう。 4号~48号 《省略》 9 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(平成9年法律第87号に よる改正前のもの)9条1項持株会社は,これを設立してはならない。 9条2項会社(外国会社を含む。以下同じ。)は,国内において持株会社となつてはならない。 9条3項前2項において持株会社とは,株式(社員の持分を含む。以下同じ。)を所有することにより,国内の会社の事業活動を支配することを主たる事業とする会社をいう。 10 租税特別措置法施行令(平成21年政令第108号による改正前のもの)39条の14第1項法第66条の6第1項に規定する政令で定める外国関係会社は,次に掲げるものとする。 1号法人の所得に対して課される税が存在しない国又は地域に本店又は主たる事務所を有する外国関係会社(法第66条の6第2項第1号に規定する外国関係会社をいう。以下この節において同じ。)2号その各事業年度の所得に対して課される租税の額が当該所得の金額の100分の25以下である外国関係会社39条の14第2項外国関係会社が前項第2号の外国関係会社に該当するかどうかの判定については,次に定めるところによる。 1号前項第2号の所得の金額は,当該外国関係会社の当該各事 関係会社39条の14第2項外国関係会社が前項第2号の外国関係会社に該当するかどうかの判定については,次に定めるところによる。 1号前項第2号の所得の金額は,当該外国関係会社の当該各事業年度の決算に基づく所得の金額につき,その本店又は主たる事務所の所在する国又は地域(以下この節において「本店所在地国」という。)の外国法人税(法人税法第69条第1項に規定する外国法人税をいう。以下この節において同じ。)に関する法令(当該外国 法人税に関する法令が2以上ある場合には,そのうち主たる外国法人税に関する法令をいう。以下この項において「本店所在地国の法令」という。)の規定により計算した所得の金額に当該所得の金額に係るイからホまでに掲げる金額の合計額を加算した金額から当該所得の金額に係るヘに掲げる金額を控除した残額とする。 イその本店所在地国の法令により外国法人税の課税標準に含まれないこととされる所得の金額(次に掲げる金額を除く。)(1) その本店所在地国に所在する法人から受ける法人税法第23条第1項第1号に規定する剰余金の配当,利益の配当又は剰余金の分配(以下この節において「剰余金の配当等」という。)の額(法第66条の8第1項第2号に定める金額を含む。 以下この項において「配当等の額」という。)(2) その本店所在地国以外の国又は地域に所在する法人から受ける配当等の額でその有する株式等(株式又は出資をいう。以下この節において同じ。)の数又は金額の当該法人の発行済株式又は出資(自己が有する自己の株式等を除く。)の総数又は総額(以下この節において「発行済株式等」という。)のうちに占める割合が当該本店所在地国の法令に定められた割合以上であることを要件として課税標準に含まれないこととされるものロその支払う配当等の 額(以下この節において「発行済株式等」という。)のうちに占める割合が当該本店所在地国の法令に定められた割合以上であることを要件として課税標準に含まれないこととされるものロその支払う配当等の額で損金の額に算入している金額ハその納付する外国法人税の額で損金の額に算入している金額ニその積み立てた法第57条の5第1項又は第57条の6第1項の異常危険準備金に類する準備金(以下この項及び次条第2項において「保険準備金」という。)の額のうち損金の額に算入している金額で法第57条の5又は第57条の6の規定の例によるものとした場合に損金の額に算入されないこととなる金額に相当する金額ホその積み立てた保険準備金(法第57条の5又は第57条の6の規定の例によるものとした場合に積み立てられるものに限る。)につき益金の額に算入した金額がこれらの規定の例によるものとした場合に益金の額に算入すべき金額に相当する 金額に満たない場合におけるその満たない部分の金額ヘその還付を受ける外国法人税の額で益金の額に算入している金額2号前項第2号の租税の額は,次に掲げる金額の合計額とする。 イ当該外国関係会社の当該各事業年度の決算に基づく所得の金額につき,その本店所在地国又は本店所在地国以外の国若しくは地域において課される外国法人税の額(その本店所在地国の法令により当該外国関係会社が納付したものとみなしてその本店所在地国の外国法人税の額から控除されるものを含むものとし,前号イ(2)に掲げる金額に対して課されるものを除く。)ロ当該外国関係会社が当該各事業年度においてその本店所在地国において軽減され,又は免除された外国法人税の額で,当該外国関係会社に係る内国法人が法人税法第69条第8項又は第81条の15第8項の規定の適用を 該外国関係会社が当該各事業年度においてその本店所在地国において軽減され,又は免除された外国法人税の額で,当該外国関係会社に係る内国法人が法人税法第69条第8項又は第81条の15第8項の規定の適用を受ける場合に第1条の3第1項第2号に規定する租税条約の規定により当該外国関係会社が納付したものとみなされるもの3号その本店所在地国の外国法人税の税率が所得の額に応じて高くなる場合には,前号イの外国法人税の額は,これらの税率をこれらの税率のうち最も高い税率であるものとして算定した外国法人税の額とすることができる。 4号前項第2号の所得の金額が欠損の金額となる場合には,その行う主たる事業に係る収入金額(当該収入金額が第1号イ(1)又は(2)に掲げる金額である場合には,当該収入金額以外の収入金額)から所得が生じたとした場合にその所得に対して適用されるその本店所在地国の外国法人税の税率により判定するものとする。 39条の15第3項法第66条の6第1項各号に掲げる内国法人に係る特定外国子会社等の各事業年度につき控除対象配当等の額(次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める金額に相当する金額をいう。以下この項において同じ。)がある場合には,同条第2項第2号に規定する政令で定める基準により計算した金額は,第1項又は前項の規定にかかわらず,これらの規定により計算した金額から当該控除対象配当等の額 を控除した残額とする。 1号当該特定外国子会社等が当該各事業年度において当該内国法人に係る他の特定外国子会社等(法第68条の90第1項に規定する特定外国子会社等を含む。 以下この項において「他の特定外国子会社等」という。)から受ける配当等の額が当該他の特定外国子会社等の当該配当等の額の支払に係る基準日の属する事業年度(以下この 項に規定する特定外国子会社等を含む。 以下この項において「他の特定外国子会社等」という。)から受ける配当等の額が当該他の特定外国子会社等の当該配当等の額の支払に係る基準日の属する事業年度(以下この項において「基準事業年度」という。)の配当可能金額のうち当該特定外国子会社等の出資対応配当可能金額を超えない場合であつて,当該基準事業年度が法第66条の6第1項に規定する課税対象留保金額(以下この節において「課税対象留保金額」という。)又は法第68条の90第1項に規定する個別課税対象留保金額(以下この節において「個別課税対象留保金額」という。)の生ずる事業年度である場合当該配当等の額2号当該特定外国子会社等が当該各事業年度において当該内国法人に係る他の特定外国子会社等から受ける配当等の額が当該配当等の額に係る基準事業年度の出資対応配当可能金額を超える場合当該他の特定外国子会社等の基準事業年度以前の各事業年度の出資対応配当可能金額をそれぞれ最も新しい事業年度のものから順次当該配当等の額に充てるものとして当該配当等の額を当該各事業年度の出資対応配当可能金額に応じそれぞれの事業年度ごとに区分した場合において,課税対象留保金額又は個別課税対象留保金額の生ずる事業年度の出資対応配当可能金額から充てるものとされた配当等の額の合計額39条の16第1項法第66条の6第1項の未処分所得の金額につき当該未処分所得の金額に係る税額及び剰余金の配当等の額に関する調整を加えた金額は,特定外国子会社等の各事業年度の同条第2項第2号に規定する未処分所得の金額(以下この項において「未処分所得の金額」という。)から次に掲げる金額の合計額を控除した残額(第1号に規定する還付を受けることとなる法人所得税の額が同号に規定する納付をすることとなる法人所得税の 額(以下この項において「未処分所得の金額」という。)から次に掲げる金額の合計額を控除した残額(第1号に規定する還付を受けることとなる法人所得税の額が同号に規定する納付をすることとなる法人所得税の額を超えることとなる場合には,未処分所得の金額にその超え る部分の金額を加算した金額から第2号に掲げる金額を控除した残額)とする。この場合において,第1号及び第2号に掲げる金額の合計額が当該未処分所得の金額を超えるときは,まず第1号に掲げる金額の控除を行い,次に第2号に掲げる金額の控除を行うものとする。 1号当該各事業年度において納付をすることとなる法人所得税の額(当該各事業年度において還付を受けることとなる法人所得税の額がある場合には,当該還付を受けることとなる法人所得税の額を控除した残額)2号当該各事業年度を基準事業年度(剰余金の配当等の支払に係る基準日の属する事業年度をいう。以下この号において同じ。)とする剰余金の配当等の額(当該各事業年度終了の日の翌日から2月を経過する日を含む当該特定外国子会社等に係る内国法人の事業年度終了の日までに支払義務が確定したものに限る。以下この号において同じ。)の合計額(当該各事業年度を基準事業年度とする剰余金の配当等の額の全部又は一部が次に掲げる者に支払われた場合には,当該合計額は零とする。)イ当該内国法人に係る外国関係会社(当該内国法人に係る特定外国子会社等(法第68条の90第1項に規定する特定外国子会社等を含む。)を除く。)でその受ける剰余金の配当等の額につきその本店所在地国において課される税の負担が本邦における法人の所得に対して課される税の負担に比して著しく低い税の負担として財務省令で定める基準(第39条の19第2項において「軽課税基準」という。)以下のものロ当該 課される税の負担が本邦における法人の所得に対して課される税の負担に比して著しく低い税の負担として財務省令で定める基準(第39条の19第2項において「軽課税基準」という。)以下のものロ当該内国法人に係る他の特定外国子会社等(法第68条の90第1項に規定する特定外国子会社等を含む。次項第3号において同じ。)39条の16第2項法第66条の6第1項に規定する政令で定めるところにより計算した金額は,同項各号に掲げる内国法人に係る特定外国子会社等の各事業年度の同項に規定する適用対象留保金額(以下この節において「適用対象留保金額」という。)に,当該特定外国子会社等の当該各事業年度終了の時における発行済株式等のうちに当該各事業 年度終了の時における当該内国法人の有する当該特定外国子会社等の請求権勘案保有株式等の占める割合を乗じて計算した金額(当該内国法人の同項の規定の適用に係る各事業年度において,当該特定外国子会社等につき第1号若しくは第2号に掲げる事実が生じた場合又は当該内国法人に係る外国関係会社(当該特定外国子会社等に係る控除未済課税済配当等の額を有するものに限る。)につき第3号に掲げる事実が生じた場合には,当該計算した金額からそれぞれこれらの号に定める金額を控除した残額)とする。 1号法第66条の8第1項第1号に掲げる事実(当該特定外国子会社等の当該適用対象留保金額の計算上控除されなかった剰余金の配当等の支払の事実に限る。)当該剰余金の配当等の額(当該剰余金の配当等の額が当該適用対象留保金額を超える場合には,当該適用対象留保金額に相当する金額)に当該適用対象留保金額に係る事業年度終了の時における当該特定外国子会社等の発行済株式等のうちに当該事業年度終了の時における当該内国法人の有する当該特定外国子会社等の請求権 象留保金額に相当する金額)に当該適用対象留保金額に係る事業年度終了の時における当該特定外国子会社等の発行済株式等のうちに当該事業年度終了の時における当該内国法人の有する当該特定外国子会社等の請求権勘案保有株式等(当該内国法人に係る前項第2号イ及びロに掲げる者を通じて保有する請求権勘案間接保有株式等を除く。)の占める割合を乗じて計算した金額2号法第66条の8第1項第2号に掲げる事実同号に定める金額に当該事実が生じた時における当該特定外国子会社等の発行済株式等のうちに当該事実が生じた時における当該内国法人の有する当該特定外国子会社等の請求権勘案保有株式等(同号に定める金額が当該内国法人に係る前項第2号イ及びロに掲げる者に対して交付された場合におけるこれらの者を通じて保有する請求権勘案間接保有株式等を除く。)の占める割合を乗じて計算した金額3号法第66条の8第1項第3号に掲げる事実同号に定める金額(当該金額が他の特定外国子会社等に該当する外国関係会社から受けたものである場合には,当該金額から当該他の特定外国子会社等に係る適用対象留保金額又は課税対象留保金額若しくは個別課税対象留保金額の計算上控除される金額と当該事実が生じたことにより同項又は法第68条の92第1項の規定により損金の額に算入される金額 との合計額に相当する金額を控除した残額)のうち控除未済課税済配当等の額に達するまでの金額39条の17第2項法第66条の6第4項第1号に規定する政令で定める場合は,同項に規定する特定外国子会社等の各事業年度において行う主たる事業が次の各号に掲げる事業のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める場合とする。 1号卸売業当該各事業年度の棚卸資産の販売に係る収入金額(当該各事業年度において棚卸資産の売買の代理又は たる事業が次の各号に掲げる事業のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める場合とする。 1号卸売業当該各事業年度の棚卸資産の販売に係る収入金額(当該各事業年度において棚卸資産の売買の代理又は媒介に関し受け取る手数料がある場合には,その手数料を受け取る基因となった売買の取引金額を含む。以下この号において「販売取扱金額」という。)の合計額のうちに関連者(当該特定外国子会社等に係る法第40条の4第1項各号,第66条の6第1項各号,第68条の90第1項各号及び前項各号に掲げる者をいう。以下この項及び次項において同じ。)以外の者との間の取引に係る販売取扱金額の合計額の占める割合が100分の50を超える場合又は当該各事業年度において取得した棚卸資産の取得価額(当該各事業年度において棚卸資産の売買の代理又は媒介に関し受け取る手数料がある場合には,その手数料を受け取る基因となった売買の取引金額を含む。以下この号において「仕入取扱金額」という。)の合計額のうちに関連者以外の者との間の取引に係る仕入取扱金額の合計額の占める割合が100分の50を超える場合2号銀行業 《省略》3号信託業 《省略》4号金融商品取引業 《省略》5号保険業 《省略》6号水運業又は航空運送業 《省略》39条の17第5項法第66条の6第4項第2号に規定する政令で定める場合は,同項に規定する特定外国子会社等の各事業年度において行う主たる事業が次の各号に掲げる事業のい ずれに該当するかに応じ当該各号に定める場合とする。 1号不動産業主として本店所在地国にある不動産(不動産の上に存する権利を含む。以下この号において同じ。)の売買又は貸付け(当該不動産を使用させる行為を含む。),当該不動産の売買又は貸付けの代理又は媒介及び当該 主として本店所在地国にある不動産(不動産の上に存する権利を含む。以下この号において同じ。)の売買又は貸付け(当該不動産を使用させる行為を含む。),当該不動産の売買又は貸付けの代理又は媒介及び当該不動産の管理を行っている場合2号物品賃貸業主として本店所在地国において使用に供される物品の貸付けを行っている場合3号第2項及び前2号に掲げる事業以外の事業主として本店所在地国において行っている場合39条の20第1項法第66条の6第1項の場合において,外国法人が外国関係会社に該当するかどうかの判定は,当該外国法人の各事業年度終了の時の現況によるものとし,内国法人が同項各号に掲げる法人に該当するかどうかの判定は,これらの法人に係る外国関係会社の各事業年度終了の時の現況による。 11 租税特別措置法施行令(平成22年政令第58号による改正前のもの)39条の14第1項法第66条の6第1項に規定する政令で定める外国関係会社は,次に掲げるものとする。 1号法人の所得に対して課される税が存在しない国又は地域に本店又は主たる事務所を有する外国関係会社(法第66条の6第2項第1号に規定する外国関係会社をいう。以下この条において同じ。)2号 ≪省略≫39条の14第2項外国関係会社が前項第2号の外国関係会社に該当するかどうかの判定については,次に定めるところによる。 1号前項第2号の所得の金額は,当該外国関係会社の当該各事業年度の決算に基づく所得の金額につき,その本店又は主たる事務所の所在する国又は地域(以下この節において「本店所在地国」という。)の外国法人税(法人税法第69条第1項に規定する外国法人税をいう。以下この節において同じ。)に関する法令(当該外国法人税に関する法令が2以上 国又は地域(以下この節において「本店所在地国」という。)の外国法人税(法人税法第69条第1項に規定する外国法人税をいう。以下この節において同じ。)に関する法令(当該外国法人税に関する法令が2以上ある場合には,そのうち主たる外国法人税に関する法令をいう。以下この項において「本店所在地国の法令」という。)の規定により計算した所得の金額に当該所得の金額に係るイからホまでに掲げる金額の合計額を加算した金額から当該所得の金額に係るヘに掲げる金額を控除した残額とする。 イその本店所在地国の法令により外国法人税の課税標準に含まれないこととされる所得の金額(次に掲げる金額を除く。)(1) その本店所在地国に所在する法人から受ける法人税法第23条第1項第1号に掲げる金額(同法第24条第1項各号に掲げる事由による金銭その他の資産の交付により減少することとなる利益積立金額に相当する金額を含む。以下この号及び次条において「配当等の額」という。)(2) ≪省略≫ロ~ヘ ≪省略≫2号前項第2号の租税の額は,次に掲げる金額の合計額とする。 イ ≪省略≫ロ当該外国関係会社が当該各事業年度においてその本店所在地国において軽減され,又は免除された外国法人税の額で,第1条の3第1項第2号に規定する租税条約の規定により当該外国関係会社が納付したものとみなされるもの3号・4号 ≪省略≫39条の15第1項法第66条の6第2項第2号に規定する政令で定める基準により計算した金額は,同条第1項に規定する特定外国子会社等(以下この条及び次条第1項において「特定外国子会社等」という。)の各事業年度の決算に基づく所得の金額に係る第1号及 び第2号に掲げる金額の合計額から当該所得の金額に係る第3号及び第4号に掲げる金額の合計額を控 項において「特定外国子会社等」という。)の各事業年度の決算に基づく所得の金額に係る第1号及 び第2号に掲げる金額の合計額から当該所得の金額に係る第3号及び第4号に掲げる金額の合計額を控除した残額(当該所得の金額に係る第1号に掲げる金額が欠損の金額である場合には,当該所得の金額に係る第2号に掲げる金額から当該欠損の金額と当該所得の金額に係る第3号及び第4号に掲げる金額との合計額を控除した残額)とする。 1号~3号 ≪省略≫4号当該各事業年度において子会社(他の法人の発行済株式等のうちに当該特定外国子会社等が保有しているその株式等の数若しくは金額の占める割合又は当該他の法人の発行済株式等のうちの議決権のある株式等の数若しくは金額のうちに当該特定外国子会社等が保有している当該株式等の数若しくは金額の占める割合のいずれかが100分の25以上であり,かつ,その状態が当該特定外国子会社等が当該他の法人から受ける配当等の額の支払義務が確定する日(当該配当等の額が法人税法第24条第1項に規定する事由に係る財務省令で定める配当等の額である場合には,同日の前日。以下この号において同じ。)以前6月以上(当該他の法人が当該確定する日以前6月以内に設立された法人である場合には,その設立の日から当該確定する日まで)継続している場合の当該他の法人(次に掲げる法人を除く。)をいう。)から受ける配当等の額イ法第67条の14第1項に規定する特定目的会社ロ法第67条の15第2項に規定する投資法人ハ法第68条の3の2第1項に規定する特定目的信託に係る同項又は同条第9項に規定する受託法人ニ法第68条の3の3第1項に規定する特定投資信託(同項第1号ロ及びハに掲げる要件を満たすものに限る。)に係る同項又は同条第9項に規定する受託法人 係る同項又は同条第9項に規定する受託法人ニ法第68条の3の3第1項に規定する特定投資信託(同項第1号ロ及びハに掲げる要件を満たすものに限る。)に係る同項又は同条第9項に規定する受託法人39条の15第2項法第66条の6第1項各号に掲げる内国法人は,前項の規定にかかわらず,特定外国子会社等の各事業年度の決算に基づく所得の金額につき,当該特定外国子会社 等の本店所在地国の法人所得税に関する法令(当該法人所得税に関する法令が2以上ある場合には,そのうち主たる法人所得税に関する法令をいう。以下この項において「本店所在地国の法令」という。)の規定により計算した所得の金額(当該特定外国子会社等と当該内国法人との間の取引につき法第66条の4第1項又は第68条の88第1項の規定の適用がある場合には,当該取引がこれらの規定に規定する独立企業間価格で行われたものとして本店所在地国の法令の規定により計算した場合に算出される所得の金額)に当該所得の金額に係る第1号から第13号までに掲げる金額の合計額を加算した金額から当該所得の金額に係る第14号から第17号までに掲げる金額の合計額を控除した残額(本店所在地国の法令の規定により計算した金額が欠損の金額となる場合には,当該計算した金額に係る第1号から第13号までに掲げる金額の合計額から当該欠損の金額に当該計算した金額に係る第14号から第17号までに掲げる金額の合計額を加算した金額を控除した残額)をもつて法第66条の6第2項第2号に規定する政令で定める基準により計算した金額とすることができる。 1号~16号 ≪省略≫17号前項第4号に掲げる金額39条の15第8項第1項(第4号に係る部分に限る。)又は第2項(第17号に係る部分に限る。)の規定により基準所得金額を計算する場合 1号~16号 ≪省略≫17号前項第4号に掲げる金額39条の15第8項第1項(第4号に係る部分に限る。)又は第2項(第17号に係る部分に限る。)の規定により基準所得金額を計算する場合において,これらの規定により当該各事業年度において控除されることとなる金額があるときは,当該各事業年度に係る確定申告書に当該金額の計算に関する明細書の添付がある場合に限り,当該金額を当該各事業年度の基準所得金額の計算上控除する。ただし,その添付がなかつたことについて税務署長がやむを得ない事情があると認める場合において,当該明細書の提出があつたときは,この限りでない。 39条の16第1項法第66条の6第1項に規定する政令で定めるところにより計算した金額は,同 項各号に掲げる内国法人に係る特定外国子会社等の各事業年度の同項に規定する適用対象金額に,当該特定外国子会社等の当該各事業年度終了の時における発行済株式等のうちに当該各事業年度終了の時における当該内国法人の有する当該特定外国子会社等の請求権勘案保有株式等の占める割合を乗じて計算した金額とする。 39条の16第2項前項及びこの項において,次の各号に掲げる用語の意義は,当該各号に定めるところによる。 1号請求権勘案保有株式等内国法人が直接に有する外国法人の株式等の数又は金額(当該外国法人が請求権の内容が異なる株式等を発行している場合には,当該外国法人の発行済株式等に,当該内国法人が当該請求権に基づき受けることができる法人税法第23条第1項第1号に規定する剰余金の配当,利益の配当又は剰余金の分配(以下この条及び第39条の19第1項において「剰余金の配当等」という。)の額がその総額のうちに占める割合を乗じて計算した数又は金額)及び請求権勘案間接保有株式等を合計した数又は 当又は剰余金の分配(以下この条及び第39条の19第1項において「剰余金の配当等」という。)の額がその総額のうちに占める割合を乗じて計算した数又は金額)及び請求権勘案間接保有株式等を合計した数又は金額をいう。 2号請求権勘案間接保有株式等外国法人の発行済株式等に,次に掲げる場合の区分に応じそれぞれ次に定める割合(次に掲げる場合のいずれにも該当する場合には,それぞれ次に定める割合の合計割合)を乗じて計算した株式等の数又は金額をいう。 イ当該外国法人の株主等(法人税法第2条第14号に規定する株主等をいう。 以下この条において同じ。)である他の外国法人(イにおいて「他の外国法人」という。)の発行済株式等の全部又は一部が内国法人により所有されている場合当該内国法人の当該他の外国法人に係る持株割合(その株主等の有する株式等の数又は金額が当該株式等の発行法人の発行済株式等のうちに占める割合(当該発行法人が請求権の内容が異なる株式等を発行している場合には,その株主等が当該請求権に基づき受けることができる剰余金の配当等の額がその総額のうちに占める割合)をいう。以下この号において同じ。)に当該他の外国法人の当該外国法人に係る持株割合 を乗じて計算した割合(当該他の外国法人が2以上ある場合には,2以上の当該他の外国法人につきそれぞれ計算した割合の合計割合)ロ当該外国法人と他の外国法人(その発行済株式等の全部又は一部が内国法人により所有されているものに限る。以下この号において「他の外国法人」という。)との間に1又は2以上の外国法人(以下この号において「出資関連外国法人」という。)が介在している場合であつて,当該内国法人,当該他の外国法人,出資関連外国法人及び当該外国法人が株式等の所有を通じて連鎖関係にある場合当該内国法人の当 この号において「出資関連外国法人」という。)が介在している場合であつて,当該内国法人,当該他の外国法人,出資関連外国法人及び当該外国法人が株式等の所有を通じて連鎖関係にある場合当該内国法人の当該他の外国法人に係る持株割合,当該他の外国法人の出資関連外国法人に係る持株割合,出資関連外国法人の他の出資関連外国法人に係る持株割合及び出資関連外国法人の当該外国法人に係る持株割合を順次乗じて計算した割合(当該連鎖関係が2以上ある場合には,当該2以上の連鎖関係につきそれぞれ計算した割合の合計割合) 12 租税特別措置法施行令(平成23年政令第199号による改正前のもの。平成22年改正施行令)39条の17第1項法第66条の6第3項に規定する政令で定める他の外国法人は,次に掲げる外国法人で,当該外国法人の発行済株式等のうちに同条第1項に規定する特定外国子会社等(当該外国法人に対して統括業務を行うものに限る。以下この項において「特定外国子会社等」という。)の有する当該外国法人の株式等の数又は金額の占める割合及び当該外国法人の議決権の総数のうちに当該特定外国子会社等の有する当該外国法人の議決権の数の占める割合のいずれもが100分の25以上であり,かつ,その本店所在地国にその事業を行うに必要と認められる当該事業に従事する者を有するもの(以下この条において「被統括会社」という。)とする。 1号~3号 ≪省略≫39条の17第2項 法人税法施行令第4条第3項の規定は,前項各号に掲げる外国法人を支配している場合について準用する。 39条の17第3項法第66条の6第3項に規定する政令で定める特定外国子会社等は,一の内国法人によつてその発行済株式等の全部を直接又は間接に保有されている同条第1項に規定する特定外国子会社等で 39条の17第3項法第66条の6第3項に規定する政令で定める特定外国子会社等は,一の内国法人によつてその発行済株式等の全部を直接又は間接に保有されている同条第1項に規定する特定外国子会社等で次に掲げる要件を満たすもの(以下この条において「統括会社」という。)のうち,株式等の保有を主たる事業とするもの(当該統括会社の当該事業年度終了の時において有する当該統括会社に係る被統括会社の株式等の帳簿価額の合計額が当該統括会社の当該事業年度終了の時において有する株式等の帳簿価額の合計額の100分の50に相当する金額を超える場合における当該統括会社に限る。)とする。 1号当該特定外国子会社等に係る2以上の被統括会社に対して統括業務を行つていること。 2号その本店所在地国に統括業務に係る事務所,店舗,工場その他の固定施設及び当該統括業務を行うに必要と認められる当該統括業務に従事する者(専ら当該統括業務に従事する者に限るものとし,当該特定外国子会社等の役員及び当該役員に係る法人税法施行令第72条各号に掲げる者を除く。)を有していること。 39条の17第4項第1項及び前項各号に規定する統括業務とは,法第66条の6第1項に規定する特定外国子会社等(以下この項及び次項において「特定外国子会社等」という。)が被統括会社との間における契約に基づき行う業務のうち当該被統括会社の事業の方針の決定又は調整に係るもの(当該事業の遂行上欠くことのできないものに限る。)であつて,当該特定外国子会社等が2以上の被統括会社に係る当該業務を一括して行うことによりこれらの被統括会社の収益性の向上に資することとなると認められるものをいう。 以上 らの被統括会社の収益性の向上に資することとなると認められるものをいう。 以上

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