昭和33(オ)467 損害賠償請求

裁判年月日・裁判所
昭和35年6月28日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 福岡高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告代理人野尻昌次の上告理由第一点について。  本件は所有権侵害に基く損害賠償

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判決文本文1,403 文字)

主文本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理由上告代理人野尻昌次の上告理由第一点について。 本件は所有権侵害に基く損害賠償請求の訴であるから、被上告人(原告)は請求原因として本件物件の所有者は被上告人であつて上告人がこれを他に売却処分したことにより損害を蒙つたことを主張すれば足りるが、上告人(被告)は右所有権を争つたのであるから、然る以上、被上告人は右請求を理由あらしめる事実として所有権を取得した事実を主張立証することを要し、そして、この主張立証は攻撃防禦の方法としてなされるものであるから、裁判所がその主張と異る事実を認定して被上告人勝訴の判決をすることは許されないところである。しかし、本件においては、被上告人が第一審で本件ジュラルミン屑を昭和二六年一二月一五日訴外Dから買受け、引渡を受けた旨主張したこと原判決の引用する第一審判決事実摘示のとおりであるから、原判決が右主張を肯認するに当り論旨摘録の如く一層詳細な事実認定をしたからといつて、当事者の主張しない事実を認定したものというをえない。論旨引用の判例は当事者の全く主張しない事実を認定した場合に関するもので事案を異にし本件に適切でない。原判決には所論の違法なく論旨は理由がない。 同第二点について。 所論甲一八号証、同一九号証には、原判示ジュラルミンのうちE株式会社F営業所(G支店所管)に保管の分につき所論のような仮処分がなされていたことを示す記載があること所論のとおりであるが、しかし、執行吏保管の仮処分中の物件について仮処分債務者は処分権を失わないのみならず、指図による占有移転による引渡ができると解すべきことは当裁判所の判例とするところであり(昭和三〇年(オ)- 1 -第七一二号同三四年八月二八日第二小法廷 て仮処分債務者は処分権を失わないのみならず、指図による占有移転による引渡ができると解すべきことは当裁判所の判例とするところであり(昭和三〇年(オ)- 1 -第七一二号同三四年八月二八日第二小法廷判決、集一三巻一〇号一三一一頁)、そして、原判決中「前記ジュラルミン屑の各保管場所に臨んで現実の引渡を受けた」との判示は右引渡が直接占有者たる保管者E会社に対する指図による占有移転の趣旨であること判示自体から十分窺うことができるので、甲一八号証、一九号証の存在は論旨摘録の如き事実認定の妨げとはならず、原判決には所論の違法はない。 同第三点について。 原判文を通読すれば、原審は当時訴外DにおいてE会社その他に本件ジュラルミン屑を保管させて間接にこれを占有していたものと認定した趣旨であることを窺うに足りる。引用の判例は事案を異にし本件に適切でない。論旨は理由がない。 同第四点について。 原判決の確定した事実関係の下では、原審が上告人の本件ジュラルミン売却処分につき不法行為の要件たる過失ありとした判断には何ら違法はない。所論は独自の見解で採用のかぎりでない。論旨のうち違憲をいう部分は実質は原審が右過失ありとした判断の単なる法令違反を非難するものに過ぎず、採用できない。 よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官島保裁判官垂水克己裁判官河村又介裁判官高橋潔裁判官石坂修一- 2 - 村又介裁判官高橋潔裁判官石坂修一- 2 -

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