平成7(行コ)9 仮換地指定処分取消請求控訴事件

裁判年月日・裁判所
平成8年10月8日 名古屋高等裁判所 公用負担・公用収用など
ファイル
hanrei-pdf-16294.txt

判決文本文42,395 文字)

○ 主文一控訴人らの当審における請求をいずれも棄却する。 二当審における訴訟費用は控訴人らの負担とする。 ○ 事実第一当事者の求めた裁判一控訴人ら 1 被控訴人が控訴人aに対して別紙目録(1)「従前の土地」欄記載の各土地について平成七年六月六日付けでした各仮換地指定処分をいずれも取り消す。 2 被控訴人が控訴人bに対して別紙目録(2)「従前の土地」欄記載の各土地について平成七年六月六日付けでした各仮換地指定処分をいずれも取り消す。 3 当審における訴訟費用は被控訴人の負担とする。 (なお、控訴人らの原審における請求は、当審において、右のとおりの請求に交換的に変更され、被控訴人はこれに同意した。)二被控訴人主文一、二項と同旨。 第二当事者の主張地下のとおり付加訂正するほか、原判決「事実」欄第二の記載と同一であるから、これを引用する。 一原判決四頁末行から同五頁五行目までを次のように改める。 「2(一)被控訴人は、控訴人aに対し、別紙目録(1)「従前の土地」欄記載の各土地につき、平成七年六月六日付けで仮換地指定をした。 (二) 被控訴人は、控訴人bに対し、別紙目録(2)「従前の土地」欄記載の各土地につき、平成七年六月六日付けで仮換地指定をした。」二原判決五頁九行目を「(1)不明朗な原図の修正、関係簿書の閲覧請求拒否」と改め、同六頁二行目「ため、一部の役員が役得を図る等の不公正が発生した」から九行目末までを削除し、同七行目の次に行を変えて以下のとおり付加する。 「 控訴人らは、土地区画整理法八四条に基づき、平成元年七月ころから平成三年一月ころにかけて、被控訴人に対し、繰り返し仮換地台帳(各人ごとに従前地と仮換地を一覧表にしたもの)及び氏名入り全体図等の関係簿書の閲覧請求をしてきたが、被控訴人は当初は右簿書の閲覧を妨げないと回答し 月ころにかけて、被控訴人に対し、繰り返し仮換地台帳(各人ごとに従前地と仮換地を一覧表にしたもの)及び氏名入り全体図等の関係簿書の閲覧請求をしてきたが、被控訴人は当初は右簿書の閲覧を妨げないと回答していたものの、その後は右閲覧請求をすべて拒否した。 同法八四条は、「事業計画及び換地計画に関する図書その他政令で定める簿書」の閲覧権を認め、「その他政令で定める簿書」として同法施行令七三条四号は「施行区域内の宅地について権利を有する者の氏名及びその権利の内容を記載した簿書」が含まれることを明記している。 このような利害関係人の関係簿書の閲覧請求権は、仮換地指定の内容が全体として不公正なものでないかどうか等を地権者など利害関係人の立場から監視し得るために認められたもので、手続面から仮換地の公平さを担保するための重要な権利であり、かかる閲覧請求が不当に拒否されたような場合には、仮換地の指定の内容に不公正なものがあることを強く疑わせるものであり、それだけで仮換地指定手続に重大な瑕疵があるものとみなすべきであって、手続全体の違法をもたらすものである。」三原判決一二頁一一行目「<地名略>」を「<地名略>」に改め、同一三頁四行目から同九行目までを削除し、同一〇行目「(4)」を「(3)」に改める。 四原判決一四頁四行目の次に行を変えて以下のとおり付加する。 「(三) 一部役員に対する不公正な仮換地(いわゆる役得換地)について本件仮換地指定処分には以下のように役得換地が含まれているので、本件仮換地は、その全体が不公正で違法というべきである。 (1) 被控訴人の理事であるcについてcの自宅のある従前地<地名略>など近接する七筆合計面積二八四九・〇八平方メートルに対して、仮換地<地名略>など五筆合計面積二七五〇平方メートルが与えられており、当該部分の換地交付率 あるcについてcの自宅のある従前地<地名略>など近接する七筆合計面積二八四九・〇八平方メートルに対して、仮換地<地名略>など五筆合計面積二七五〇平方メートルが与えられており、当該部分の換地交付率は九六・五二パーセントになる。また、cの第二種生産緑地を除く日高全体をみても、従前地四八五六・〇八平方メートルに対して、仮換地三九九四平方メートルが与えられていて、当該部分の換地交付率は八二・二二パーセントになる。右の如き換地交付率は、本件仮換地における平均減歩率が二五・五八パーセントであるのに照らすと、極めて高い。これは、換地規程に違反して、原位置換地の原則を逸脱し、飛び換地により、不当に自宅建付地又はその付近に土地を集約するものにほかならない。 また、従前地<地名略>など七筆合計面積一九九三平方メートルに対して、日高地区の第二種生産緑地である仮換地<地名略>一〇六六平方メートルが与えられているところ、右従前地のうち畑は二筆合計三六六平方メートルに過ぎず、その余の一六二七平方メートルはすべて山林であるから、これは、耕作していなかった山林を従前地として、優良な第二種生産緑地を仮換地としているものといわざるを得ず、控訴人らにおいては優良な農地を従前地として提供したのに、必ずしも優良とはいえない仮換地<地名略>を与えられたのに比して、著しく不公平である。 以上のように、cについて、役得換地がなされている。 (2) 被控訴人の副理事長であるdについてdの従前地二九筆に対して、仮換地は一六筆であり、しかも、右仮換地は、接続しているものを一箇所とすると、八箇所にまとめて与えられている。これは、一筆の従前地が分割されて仮換地された例も少なくない中で、不当に集約された仮換地といわねばならない。 そればかりか、右八箇所のうち六箇所が角地であり、しかも、角地への仮 とめて与えられている。これは、一筆の従前地が分割されて仮換地された例も少なくない中で、不当に集約された仮換地といわねばならない。 そればかりか、右八箇所のうち六箇所が角地であり、しかも、角地への仮換地は、(1)区画整理区域外におけるdの所有地に飛び換地で付け地した仮換地<地名略>、(2)従前地<地名略>、同<地名略>、同<地名略>、同<地名略>の四筆合計面積四七五平方メートルに対して、五六パーセント増しの七四四平方メートルを与えられた仮換地<地名略>区二筆、(3)従前地中畠<地名略>は道路中心線から離れているため角地に換地される条件を満たさないのに、これに対して角地を与えた仮換地<地名略>など、いずれも換地規程に違反するものである。 さらに、従前地<地名略>など三筆の山林合計九〇八平方メートルに対して、日高地区の集合農地である仮換地<地名略>が与えられているが、これは、耕作していなかった山林を従前地として、優良な集合農地を仮換地としているものであって、cの場合と同様、著しく不公平な仮換地である。 以上のように、dについても、役得換地がなされている。」五原判決一四頁六行目から同一五頁末行までを削除し、同一六頁初行「四」を「二」に改め、同頁八行目の末尾に次のとおり追加し、同頁九行目から一一行目までを削除する。 「被控訴人においては、未だ換地計画土地区画整理法八六条以下)を定めていないから、控訴人らの主張する簿書は「換地計画に関する図書」に該当しない。また、「権利を有する者の氏名及びその権利の内容」(所有権、借地権等)は、いわゆる組合員名簿のことであり、これについて控訴人らから閲覧を請求されたことはなく、拒否したこともない。」六原判決一八頁二行目「同3の(二)は争う」を「同3の(二)及び(三)は争う」に、同三行目「五」を「三」に各改め、 あり、これについて控訴人らから閲覧を請求されたことはなく、拒否したこともない。」六原判決一八頁二行目「同3の(二)は争う」を「同3の(二)及び(三)は争う」に、同三行目「五」を「三」に各改め、同「(照応原則について)」を改行して独立の行とし、同二五頁四行目「<地名略>」を「<地名略>」に改め、同九行目から同二六頁六行目までを削除し、同七行目「(四)」を「(三)」に改める。 七原判決二六頁一二行目の次に行を変えて以下のとおり付加する。 「(役得換地について)(1) c理事についてcの自宅敷地である従前地<地名略>及びその付近の従前地合計八筆(合計面積三一二一二・〇八平方メートル)に、同人の他所の従前地<地名略>(面積六六平方メートル)を加えた従前地合計面積三一八九・〇八平方メートルに対応する仮換地は、<地名略>など五筆合計面積二八六九・五九平方メートルであり、その換地交付率は八九・九八パーセントになる。このように換地交付率が高いのは、被控訴人の換地規程一六条により、既存建付地については負担軽減が図られているからであり、また、他所の従前地を持ち込み充当したのは、建付地の減歩相当分を他の土地から補充しないと、建物移転除去の問題が生ずるからである。なお、cの字日高における従前地五八八三・〇八平方メートルに対応する仮換地は、四七三八・九一平方メートルであり、その換地交付率は八〇・五五パーセントとなるが、これも、右各従前地のうち一五〇六・〇八平方メートルが建付地であって、その部分につき負担軽減が図られているからである。 また、第二種生産緑地である仮換地<地名略>に対応する従前地は、すべて畑か田であり、山林は含まれていない。 以上のように、cに対して役得換地はない。 (2) d副理事長についてdの従前地は、一二筆で、仮換地は四筆であり、その妻e 地<地名略>に対応する従前地は、すべて畑か田であり、山林は含まれていない。 以上のように、cに対して役得換地はない。 (2) d副理事長についてdの従前地は、一二筆で、仮換地は四筆であり、その妻eの従前地は一二筆で、仮換地は八筆であり、その他、長男fの従前地等を合わせると、d及びその関係者(以下「dら」という。)の従前地三二筆に対応する仮換地は一六筆で、その箇所数は一〇箇所であるが、これは役得換地にはあたらない。 また、換地規程七条には、角地へ換地を定める順位が定めてあり、dらの従前地の殆どは、同条所定の「従前の土地が道路中心線の交点を含むもの」、「道路中心線の交点から従前の土地までの距離が近いもの」に該当するものであったから、これに対応する仮換地として角地が七箇所となったものである。 さらに、dらの集合農地である仮換地<地名略>に対応する従前地は、中畠<地名略>などすべて畑であって、山林は含まれていない。 以上のように、dに対して役得換地はない。 」八原判決二六頁末行「六被告の主張に対する認否」を「四被控訴人の主張(照応原則について)に対する認否」に、同二七頁四行目「<地名略>」を「<地名略>」に、同七行目「七被告の主張に対する反論」を「五被控訴人の主張(照応原則について)に対する反論」に改める。 第三証拠(省略)○ 理由一当裁判所は、控訴人の当審における請求は、いずれも失当であると判断する。 その理由は、以下のとおり付加訂正するほか、原判決理由説示(原判決三一頁四行目から同五一頁七行目まで)と同一であるから、これを引用する。 1 原判決三二頁九、一〇行目「修正の合理性、妥当性が全く検討されずに一部の役員が役得を図るなどの不公正が生じたこと」を「右理事会において、仮換地図面案について、修正の合理性、妥当性が全く検討されなか 原判決三二頁九、一〇行目「修正の合理性、妥当性が全く検討されずに一部の役員が役得を図るなどの不公正が生じたこと」を「右理事会において、仮換地図面案について、修正の合理性、妥当性が全く検討されなかったこと」に改める。 2 原判決三三頁六、七行目「同月三一日に仮換地指定がされたこと」を、「同月三一日に仮換地指定(以下「旧処分」という。)がなされたこと、しかし、平成三年三月二八日付けで、別紙目録(1)「従前の土地」欄記載の符号JないしMの各土地及び同目録(2)「従前の土地」欄記載の符号XないしZの各土地に対し、旧処分が取り消され、同日付けで、若干その内容を変更した新仮換地指定(以下「新処分」という。)がなされ、さらに、その後仮換地の対象地について確定測量がなされ、その面積が確定したことから、平成七年六月六日付けで、別紙目録(1)及び同目録(2)「従前の土地」欄記載の各土地全部に対し、右の旧処分(但し、右のとおり取り消された部分を除く。)あるいは新処分が取り消され、同日付けをもって、仮換地の面積を正確に是正した本件各仮換地指定がなされたこと」に改める。 3 原判決三三頁九行目から同三四頁三行目までを次のとおり改める。 「次に閲覧請求拒否について判断する。 土地区画整理法八四条は、施行者に対し、「規準、規約、定款又は施行規程並びに事業計画及び換地計画に関する図書その他政令で定める簿書」を主たる事務所に備え付けることを義務づけ、正当な理由がない限り、利害関係人からの閲覧請求を拒んではならないと規定し、政令で定める簿書として同法施行令七三条四号は「施行区域内の宅地について権利を有する者の氏名及び権利の内容を記載した簿書」を定めている。しかしながら、右図書あるいは簿書は、制限的に解すべきものであるから、控訴人らが主張する仮換地台帳(各人ごとに従前地と仮 の宅地について権利を有する者の氏名及び権利の内容を記載した簿書」を定めている。しかしながら、右図書あるいは簿書は、制限的に解すべきものであるから、控訴人らが主張する仮換地台帳(各人ごとに従前地と仮換地を一覧表にしたもの)や氏名入り全体図は、同法八四条一項の「換地計画に関する図書」には該当しないものと解すべきであり、また、同法施行令七三条四号の簿書は、権利を有する者の氏名と権利の内容を記載した簿書というに過ぎないから、被控訴人が主張するように組合員名簿のような簿書を指し、控訴人らが主張するような各人別仮換地台帳、氏名入り全体図の如き簿書まで含むものではないと解すべきである。したがって、本件においては、控訴人らから閲覧請求権のある図書、簿書の閲覧請求があったものということはできないし、閲覧請求の拒否を被控訴人がなしたとみることもできないところである。」 4 原判決三四頁六行目から同三六頁四行目までを次のとおり改める。 「証拠(甲一の一ないし三、乙二、三、乙九の一ないし一〇、乙一〇の一ないし一一、乙一一の一ないし五、乙一二の一ないし五、乙一三の一ないし三、乙七四、七八、八三、一六〇、一六二、一六四、一六六、原審証人d)によれば、本件特定土地区画整理事業においては、施工区の北東部に位置する字少々腰及び字宮西と、南西部に位置する字日高及び字中畠にそれぞれ集合農地区(集合農地、第二種生産緑地)を設ける計画であったこと、被控訴人の設立準備時期には、右集合農地区は、少々腰、宮西、日高、中畠と字名をもって表示されていたこと、その後、右集合農地区は、主として水田の用地とする北東部の字少々腰及び字宮西を少々腰・宮西地区とし、専ら畑の用地とする南西部の字日高及び字中畠を日高・中畠地区として、二箇所の地区に分けて表示されるようになり、昭和六二年八月ころ、被控訴人 用地とする北東部の字少々腰及び字宮西を少々腰・宮西地区とし、専ら畑の用地とする南西部の字日高及び字中畠を日高・中畠地区として、二箇所の地区に分けて表示されるようになり、昭和六二年八月ころ、被控訴人から権利者に対してなされた農業経営に関するアンケート調査においても、その調査用紙(乙丸の四)には、希望する集合農地区の記入欄として、少々腰・宮西地区と、日高・中畠地区の二枠の欄のみが設けられていたこと、同年八月二〇日開催の理事会において準備された集合農地区換地申し出書用紙(乙丸の七)には、北東部の少々腰・宮西地区を妙徳寺地区と、日高・中畠地区を日高地区と改めた表示記載がなされていたが、同年八月二五日に開催された理事会において、右妙徳寺地区を単に「少々腰地区」と修正することにし、結局、集合農地区は、北東部を「少々腰地区」と、南西部を「日高地区」と二箇所に分けて正式に表示することが決議されたこと、この表示について、権利者に対し、同年九月五日及び同年九月一一日の二度にわたって説明会が開かれ、右五日の説明会には控訴人aも、右一一日の説明会には控訴人bも各出席したこと、しかして、被控訴人は、同年九月、権利者に対し、集合農地区換地指定の申出については、それ以前の調査とは関係なく、改めて正規に中出すべき旨を通知し、集合農地区換地(仮)申し出書用紙(乙一〇の八)には、希望すべき集合農地及び第二種生産緑地として、「少々腰地区」と「日高地区」のみを表示して記載したこと、なお、集合農地区換地の申出については、「少々腰地区」か、あるいは「日高地区」かを特定して申し出るものとし、地区内での具体的な位置まで申出することにはなっていないこと、控訴人らはいずれも、集合農地区換地(仮)申し出書用紙の希望欄に「日二」と記載して、日高地区の第二種生産緑地に対して換地を希望する旨 し、地区内での具体的な位置まで申出することにはなっていないこと、控訴人らはいずれも、集合農地区換地(仮)申し出書用紙の希望欄に「日二」と記載して、日高地区の第二種生産緑地に対して換地を希望する旨の申出をしたところ、控訴人aについては右申出の一部に対し、控訴人bについては右申出の全部に対し、「日高地区」に属する字中畠に位置する<地名略>が仮換地指定されたこと、右<地名略>は第二種生産緑地であること、以上の事実が認められ、右認定に反する証拠(甲五八、六六、控訴人a原審本人、控訴人b原審本人)の該当部分は採用できない。 以上の事実からすると、本件特定土地区画整理事業においては、集合農地区は、主として水田の用地とする「少々腰地区」と、専ら畑の用地とする南西部の「日高地区」の二箇所とされたもので、字中畠は右の「日高地区」に含まれるものというほかはない。また、集合農地区換地の申出は、地区内の具体的な位置まで特定あるいは指定してすることのできるものではないから、控訴人らが日高地区の生産緑地を申し出たことに対し、被控訴人が字中畠に位置する<地名略>に仮換地指定したのは、まさにその申出にしたがって仮換地指定したものというべきである。 したがって、控訴人らが日高地区の第二種生産緑地につき換地の申出をしたのに対し、被控訴人において右<地名略>に仮換地指定したことをもって、違法とすることはできない。」 5 原判決三六頁一二行目から同三七頁八行目までを次のとおり改める。 「しかしながら、宮西地区なる集合農地区は存在せず、字宮西に対応する施工区北東部の集合農地区が「少々腰地区」に含まれることは、前記(引用し、かつ改めた原判決理由欄)二3で認定したとおりであり、また、証拠(乙二、三、一六〇)によれば、「少々腰地区」は一二〇、一一九、一〇六、一〇五及び<地名略>で構成 区」に含まれることは、前記(引用し、かつ改めた原判決理由欄)二3で認定したとおりであり、また、証拠(乙二、三、一六〇)によれば、「少々腰地区」は一二〇、一一九、一〇六、一〇五及び<地名略>で構成され、<地名略>は第二種生産緑地であることが認められるから、控訴人aが宮西と表示して第二種生産緑地を申し出たことに対し、被控訴人が、これを少々腰地区の第二種生産緑地への申出であるとして、<地名略>へ仮換地したことをもって、違法とすることも勿論できない。」 6 原判決三七頁一〇行目から同三八頁四行目までを次のとおり改める。 「(一)控訴人らのうち、控訴人bが、被控訴人の運営から排除されたことを認めるに足りる証拠はない。 また、証拠(甲三一、三二、甲三八の一ないし三、甲三九ないし四三、甲四四の一、二)及び弁論の全趣旨によれば、被控訴人の理事会では、理事の控訴人aに対し、同控訴人の理事会への対応等に関して、他の理事らから非難が集中し、平成元年一月ころ、控訴人aが高血圧症で長期にわたり休養と加療を要する旨の診断書を理事会に提出したのを機に、理事会は控訴人aを休職扱いにすることとし、以後控訴人aに対して、理事会開催の通知等をしなくなったこと、控訴人aは、同年一〇月ころ、理事会に対し、病気回復の旨と理事会出席の意向を伝えたが、理事会は、控訴人aには反省の姿勢がないとして、以後も控訴人aに対しては理事会開催の通知等をしなかったことが認められる。以上の事実によれば、理事会の控訴人らに対する対応には些か不相当な点もあったというべきであるが、これをもって直ちに本件仮換地指定処分全部が違法になるとまではいえない。 (二) さらに、証拠(甲三四ないし三七、四八、乙二六の一、二、乙二七の一、二、乙一四〇、一六六、原審証人d)によれば、旧仮換地指定処分に基づき、平成元年五月 処分全部が違法になるとまではいえない。 (二) さらに、証拠(甲三四ないし三七、四八、乙二六の一、二、乙二七の一、二、乙一四〇、一六六、原審証人d)によれば、旧仮換地指定処分に基づき、平成元年五月一日より従前地の使用収益が停止になったことから、被控訴人は同年六月一〇日及び同年九月一日ころ、仮換地地区内の道路予定地である控訴人らの従前地において、道路工事のため、控訴人らが仮換地指定後に作付けした農作物を、その了解なく除去したことが認められるが、これにより本件仮換地指定処分そのものが違法となるものではない。 」 7 原判決四二頁六行目の次に行を変えて以下のとおり追加する。 「(4) 従前地宮西<地名略>は、北側が幅員約四メートルの道路に、西側が幅員約二・四メートルの道路に面した奥行(南北)約二二メートル、間口(東西)約一九メートルの角地、同<地名略>は、同<地名略>の東側に隣接し、北側が幅員約四メートルの道路に面した奥行(南北)約二二メートル、間口(東西)約一八・七メートルの土地、従前地少々腰<地名略>は、道路に面しない島地であって、西側約七〇メートル離れたところに、幅員約二・四メートルの道路があるに過ぎない土地、同<地名略>は、東側が幅員約二・四メートルの道路に面した奥行(東西)約八メートル、間口(南北)約一四・五メートルの不整形な比較的狭い土地であるのに対して、仮換地<地名略>は、生産緑地内で、南側が幅員六メートル、東側が幅員四メートルの道路の面する奥行(南北)約四五メートル、間口(東西)約二六・五メートルの一筆の土地に集約された角地であること。」 8 原判決四二頁一二、一三行目「日高地区の第二種生産緑地を」の下に「、また、従前地宮西<地名略>・同<地名略>、少々腰<地名略>及び同<地名略>に対する換地として少々腰地区の第二種生産緑地を」 」 8 原判決四二頁一二、一三行目「日高地区の第二種生産緑地を」の下に「、また、従前地宮西<地名略>・同<地名略>、少々腰<地名略>及び同<地名略>に対する換地として少々腰地区の第二種生産緑地を」を、同四三頁初行「日高地区に」の下に「、また、<地名略>は少々腰地区に」を、同四行目「甲第二七号証によれば」の下に「、平成五年一一月二七日ころにおいては」を追加し、同七行目「(3)」を「(2)」に、同一一行目「(4)」を「(3)」に改め、同四四頁三行目の次に行を変えて「(4)<地名略>は、ほぼ整形であること。」を追加する。 9 原判決四四頁四行目「右(1)ないし(3)」を「(1)ないし(4)」に改め、同五、六行目「確保されており」の下に「、また、仮換地<地名略>は、その形状等において不良とはいえず」を、同四五頁初行「理由で」の下に「、また、<地名略>への換地は、より遠方に飛び換地され、しかも整形でない土地への換地であって、農作業上不便であるとの理由で」を、同三行目「特に悪いものではないこと」の下に、「、そして、<地名略>の土地の形状等が不良とはいえないこと」を追加する。 10 原判決四八頁八行目の次に行を変えて以下のとおり追加し、同九行目から同四九頁一二行目までを削除する。 「(2)従前地若ケ橋<地名略>・同<地名略>・同<地名略>と仮換地<地名略>従前地若ケ橋<地名略>は、西側の約二九メートル離れたところに幅員約二メートルの道路があるに過ぎない島地、同<地名略>及び同<地名略>は、相互に隣接しており、二筆全体として鍵型を呈し、そのうち前者は、西側が幅員約二・一メートルの道路に面し、奥行(東西)約一九メートル、間口(南北)約一七・五メートルの土地、後者は、前者の南側に短辺(東西)約七・五メートル、長辺(南北)約一七メートルで接する土地であるの 員約二・一メートルの道路に面し、奥行(東西)約一九メートル、間口(南北)約一七・五メートルの土地、後者は、前者の南側に短辺(東西)約七・五メートル、長辺(南北)約一七メートルで接する土地であるのに対し、仮換地<地名略>は、生産緑地内で、南側が幅員六メートルの道路に面し、奥行(南北)約四五メートル、間口(東西)約一三メートルの整形な普通地であること、以上の事実については、控訴人bが明らかに争わない。そして、甲第三号証によれば、控訴人bは、右各従前地に対する換地として、いずれも少々腰地区の第二種生産緑地を希望していたことが認められる。 右の各事実を併せて考えると、右仮換地指定処分により、土地の利用価値は増進したものと認められるのであり、全体として充分照応しているというべきである。この点、控訴人bは、仮換地<地名略>は右各従前地と比較して自宅からの距離が遠くなることを理由に照応していない旨主張するが、前認定のとおり同控訴人が第二種生産緑地を希望した以上、単に自宅から仮換地までの距離が遠くなるというだけの理由をもって、照応の原則に反するとは到底いえない。」 11 原判決五一頁七行目の次に行を変えて以下のとおり追加する。 「7同3(三)について(一) c理事の仮換地(1) 控訴人らは、cについての仮換地指定処分は、原位置換地の原則を逸脱し、飛び換地により、不当に自宅付近に土地を集約するものである旨主張する。 そこで検討するに、証拠(乙一一〇、一二六、乙一二七の一ないし一〇、乙一二八の一ないし五、乙一二九の一ないし三、乙一三五、一三六、一六三)によれば、cの建付地である従前地<地名略>(但し、一部)・同<地名略>・同<地名略>・同<地名略>、及びこれと一団を形成する従前地<地名略>(但し、建付地の残部)・同<地名略>・同<地名略>・同<地名略>、 の建付地である従前地<地名略>(但し、一部)・同<地名略>・同<地名略>・同<地名略>、及びこれと一団を形成する従前地<地名略>(但し、建付地の残部)・同<地名略>・同<地名略>・同<地名略>、並びにその付近の従前地である<地名略>(合計面積三一二三・〇八平方メートル、うち建付地合計面積一五〇六・〇八平方メートル)に、これとは離れた従前地<地名略>(面積六六平方メートル)を加えた従前地合計面積三一八九・〇八平方メートルに対応する仮換地は、<地名略>・同<地名略>・同<地名略>・同<地名略>・同<地名略>の五筆合計面積二八六九・五九平方メートル(うち建付地合計面積一四三〇・一二平方メートル)であって、その換地交付率は約八九パーセントであり、また、cの日高全体での第二種生産緑地を除く従前地五八八三・〇八平方メートルに対応する仮換地は四七三八・九一平方メートルであって、その換地交付率は八〇・五五パーセント(減歩率一九・四五パーセント)であるところ、本件事業計画上の全体の平均減歩率は二五・五六パーセントであるから、なるほど、右換地交付率はいずれも平均に比べて高いといわざるを得ない。 しかしながら、右証拠のほか、乙第七、第一三〇号証によると、cの右建付地から離れた従前地で、飛び換地となるものは、<地名略>一面積六六平方メートル)一筆に過ぎない。建物の移転除却の問題を避けるため、建付地及びその付近に、仮換地をまとめるには、建付地減歩率相当分を他の土地から補充することとせざるを得ないから、右<地名略>の一筆程度の飛び換地があったからといって、全体が不公正な仮換地指定処分とみることはできない。更に、右建付地及びその付近一帯の換地交付率が高いのは、換地規程上、既存建付地については負担軽減が図られているからにはかならず、換地交付率が同人について右認定の な仮換地指定処分とみることはできない。更に、右建付地及びその付近一帯の換地交付率が高いのは、換地規程上、既存建付地については負担軽減が図られているからにはかならず、換地交付率が同人について右認定のようにやや高いのも、日高全体の従前地のうち負担軽減の対象となる右建付地の割合が同人については、約四分の一の高率を占めることによるものと認められる。 したがって、右仮換地指定処分をもって、原位置換地の原則を逸脱したとか、あるいは不当に自宅付近に土地を集約したものと認めることはできない。 (2) また、控訴人らは、cの仮換地<地名略>に対応する従前地の多くが山林である旨主張するが、前掲各証拠によれば、右従前地はすべて畑又は田であり、山林は含まれていないものと認められる。 (3) その他、cが不当に優遇された仮換地を受けたとする事由は認め難く、ましてや、cに対する仮換地について、本件仮換地指定処分全体を違法とするような違法事由の存在を認めることはできない。 (二) d副理事長の仮換地(1) 控訴人らは、dについての仮換地指定処分は、著しく集約的で、しかも、換地規程に反して角地を仮換地とするものが多い旨主張する。 そこで、検討するに、証拠(乙一一三、一一六、一一九、一二二、一二五、一三一、乙一三二の一ないし一〇、乙一三三の一ないし七、乙一三四の一ないし一一)によれば、dらの従前地は三二筆であるのに対して、仮換地は、一六筆で、その箇所数は一〇箇所であること、また、そのうち角地は、従前地<地名略>など六筆に対する仮換地<地名略>(以下「仮換地A」という。)、従前地中畠<地名略>など二筆に対する仮換地<地名略>(以下「仮換地B」という。)、従前地中畠<地名略>に対する仮換地<地名略>(以下「仮換地C」という。)、従前地権現邁志<地名略>に対する仮換地<地名略> <地名略>など二筆に対する仮換地<地名略>(以下「仮換地B」という。)、従前地中畠<地名略>に対する仮換地<地名略>(以下「仮換地C」という。)、従前地権現邁志<地名略>に対する仮換地<地名略>(以下「仮換地D」という。)、従前地若ケ瀬<地名略>など二筆に対する仮換地<地名略>(以下「仮換地E」という。)、従前地<地名略>など二筆に対する仮換地<地名略>(以下「仮換地F」という。)、従前地権現二氏<地名略>に対する仮換地<地名略>(以下「仮換地G」という。)の七箇所であることが認められる。 しかしながら、dらの右のような仮換地を捉えて、直ちに、本件仮換地指定処分全体の中で、それが不当に集約的であるということはできない。そればかりか、乙第一三六号証及び弁論の全趣旨によれば、控訴人aについては、従前地八筆に対して、仮換地は五筆で、その箇所数は三箇所であり、控訴人bについては、従前地一九筆に対して、仮換地は四筆で、その箇所数は四箇所であることが認められるから、これらと比較して、dの右仮換地をもって不当に集約的なものであるとまで認め得ない。 また、仮換地A、仮換地B、仮換地C及び仮換地Eは、従前地の全部又は一部が原位置換地ではなく、飛び換地によるものであることが認められるが、それには、従前地が集合農地区等に該当するため(仮換地A、仮換地B)、他の土地の従前の機能を確保するため(仮換地C)、仮換地指定先が集合農地区であるため(仮換地E)など、それぞれ一応合理的理由が窺われるものであり、しかも、仮換地AないしGが角地であることについては、いずれも換地規程に反するところはないというべきであるから、右角地への仮換地をもって、直ちに不当ということもできない。 (2) さらに、控訴人らは、dについての集合農地である仮換地<地名略>に対応する従前地は山林で に反するところはないというべきであるから、右角地への仮換地をもって、直ちに不当ということもできない。 (2) さらに、控訴人らは、dについての集合農地である仮換地<地名略>に対応する従前地は山林である旨主張するが、右各証拠によれば、右従前地はすべて畑であり、山林は含まれていないものと認められる。 (3) その他、dが不当に優遇された仮換地を受けたとする事由は認め難く、ましてや、dに対する仮換地について、本件仮換地全体を違法とするような違法事由の存在を認めることはできない。」二よって、控訴人らの当審における請求をいずれも棄却することとし、当審における訴訟費用について、民事訴訟法九五条、八九条を適用して、主文のとおり判決する。 (裁判官水野祐一岩田好二山田貞夫)参考本控訴審判決において付加、訂正、削除の上、引用された原審判決部分を組み込んだ判決の事実及び理由(注)原審判決が、本控訴審判決により付加、訂正されている部分には傍線を、削除されている部分には(※)を付した。 なお、引用された部分の当事者の表記は、原審判決の表記のままとした。 ○ 事実第一当事者の求めた裁判一控訴人ら 1 被控訴人が控訴人aに対して別紙目録(1)「従前の土地」欄記載の各土地について平成七年六月六日付けでした各仮換地指定処分をいずれも取り消す。 2 被控訴人が控訴人bに対して別紙目録(2)「従前の土地」欄記載の各土地について平成七年六月六日付けでした各仮換地指定処分をいずれも取り消す。 3 当審における訴訟費用は被控訴人の負担とする。 (なお、控訴人らの原審における請求は、当審において、右のとおりの請求に交換的に変更され、被控訴人はこれに同意した。)二被控訴人主文一、二項と同旨。 第二当事者の主張以下のとおり付加訂正するほか、原判決「事実」欄第二の る請求は、当審において、右のとおりの請求に交換的に変更され、被控訴人はこれに同意した。)二被控訴人主文一、二項と同旨。 第二当事者の主張以下のとおり付加訂正するほか、原判決「事実」欄第二の記載と同一であるから、これを引用する。 〔付加、訂正、削除の上、引用された原審判決部分〕第二当事者の主張一請求原因 1 (一)原告らは、いずれも愛知県丹羽郡<地名略>の地域において、農業に従事する者であり、原告aは、別紙目録(1)「従前の土地」欄記載の各従前地を、原告bは、別紙目録(2)「従前の土地」欄記載の各従前地をそれぞれ所有していた。 (二) 被告は、愛知県丹羽郡<地名略>の地域において、土地区画整理事業を実施するために、昭和六二年一月二六日、愛知県知事の認可を受けて設立された特定土地区画整理組合である。 2 (一) 被控訴人は、控訴人aに対し、別紙目録(1)「従前の土地」欄記載の各土地につき、平成七年六月六日付けで仮換地指定をした。 (二) 被控訴人は、控訴人bに対し、別紙目録(2)「従前の土地」欄記載の各土地につき、平成七年六月六日付けで仮換地指定をした。 3 しかしながら、右各仮換地指定(以下「本件各仮換地指定処分」という。)は、次の各事由により違法である。 (一) 手続違反(1) 不明朗な原図の修正、関係簿書の閲覧請求拒否本件各仮換地指定処分については、昭和六三年八月一日、被告から委託を受けた訴外愛知県都市整備協会の作成した原案(以下「本件原案」という。)が被告に提出されたが、本件原案は、同年八月四日及び五日の被告理事会の前に、一部の役員のみで恣意的に修正が加えられた。右理事会においては、修正された案が提出されただけであり、修正の合理性、妥当性については全く検討されなかった(※)。 控訴人らは、土地区画整理法八四条に基づき、平 役員のみで恣意的に修正が加えられた。右理事会においては、修正された案が提出されただけであり、修正の合理性、妥当性については全く検討されなかった(※)。 控訴人らは、土地区画整理法八四条に基づき、平成元年七月ころから平成三年一月ころにかけて、被控訴人に対し、繰り返し仮換地台帳(各人ごとに従前地と仮換地を一覧表にしたもの)及び氏名入り全体図等の関係簿書の閲覧請求をしてきたが、被控訴人は当初は右簿書の閲覧を妨げないと回答していたものの、その後は右閲覧請求をすべて拒否した。 同法八四条は、「事業計画及び換地計画に関する図書その他政令で定める簿書」の閲覧権を認め、「その他政令で定める簿書」として同法施行令七三条四号は「施行区域内の宅地について権利を有する者の氏名及びその権利の内容を記載した簿書」が含まれることを明記しているこのような利害関係人の関係簿書の閲覧請求権は、仮換地指定の内容が全体として不公正なものでないかどうか等を地権者など利害関係人の立場から監視し得るために認められたもので、手続面から仮換地の公平さを担保するための重要な権利であり、かかる閲覧請求が不当に拒否されたような場合には仮換地の指定の内容に不公正なものがあることを強く疑わせるものであり、それだけで仮換地指定手続に重大な瑕疵があるものとみなすべきであって、手続全体の違法をもたらすものである。 (2) <地名略>への仮換地指定処分昭和六二年九月ころ、仮換地指定に先立ち、集合農地区又は第二種生産緑地を仮換地の指定先として希望する者によるその申込手続が行われたが、申込受付開始時に配布された申込用紙には、集合農地区及び第二種生産緑地として、「日高地区」と「少々腰地区」との記載しかなかったため、原告らを初めとする申込者は、<地名略>の集合農地区及び第二種生産緑地への畑地の仮換地を希望 た申込用紙には、集合農地区及び第二種生産緑地として、「日高地区」と「少々腰地区」との記載しかなかったため、原告らを初めとする申込者は、<地名略>の集合農地区及び第二種生産緑地への畑地の仮換地を希望してその申込みをした。そして、同年一〇月、被告から原告らを含も申込者に対して「別紙申出書の宅地について換地を集合農地区内に定めれられるべき宅地として指定します」との通知書が送付されたが、同通知書においても、集合農地区及び第二種生産緑地としては「日高地区」と「少々腰地区」しか記載されていなかった。 しかしながら、本件各仮換地指定処分の際には、集合農地区及び第二種生産緑地として<地名略>のほかに、いつの間にか<地名略>も仮換地の指定先とされ、原告aについては申出の一部が、原告bについては申出の全部が<地名略>へ仮換地指定された。 すなわち、被告は、集合農地区・第二種生産緑地への換地申出手続において、申出書に「日高地区」等の字名により「地区を定めて」申出をすべきものとしていたので、申出をする側としてはその字名の地区内に定められた集合農地区・第二種生産緑地に換地されることを期待して申出をするのが通常であり、他方、実際、被告自身もこの字名により地域を特定する扱いをしていた。したがって、「字日高」地区内に設けられた集合農地区・第二種生産緑地以外の地区に仮換地指定をすることは許されないところ、原告らを含む申込者が、<地名略>へ仮換地指定されることを前提に各申込みを行ったのに、被告は、これを無視して<地名略>へ仮換地の指定をした。 (3) 原告aに対する<地名略>への仮換地指定処分について原告aは、集合農地区・第二種生産緑地への換地申出手続において、水田用地については、申出書の「希望」欄に「宮二」と記載して「宮西地区」の「第二種生産緑地」地区(<地名略>)へ 仮換地指定処分について原告aは、集合農地区・第二種生産緑地への換地申出手続において、水田用地については、申出書の「希望」欄に「宮二」と記載して「宮西地区」の「第二種生産緑地」地区(<地名略>)への換地の申出を行い、被告もこの申出のとおりの指定通知をしたにもかかわらず、実際には、少々腰にある<地名略>へ仮換地指定をした。 したがって、特に右仮換地指定処分は、原告aがした申出及び被告のした指定通知と異なる内容であり、その点においても違法である。 (4) 原告らの排除と工事の強行被告は、本件仮換地に対して審査請求を行った原告ら、特に理事である原告aを組合運営から排除し、それらの従前地に対して、強引に工事を強行した。 (二) 照応原則違反法九八条、八九条により、仮換地指定処分に当たっても照応の原則の適用があるが、さらに、被告の換地規程(以下、単に「換地規程」という。)三条、六条により、仮換地について「なるべく原位置に近い位置にわいて従前の土地の位置に照応するように定める」ことになっている。すなわち、原位置換地の原則は、これが満たされる場合には他の要因についても照応していることが多いのであるから、照応の原則を要請する法の趣旨からすれば、可能な限り原位置に換地すべきである。 しかしながら、本件各仮換地指定処分は、以下のような照応原則違反の点が存在する(なお、以下では土地の表示につき、例えば従前地の<地名略>を「従前地<地名略>」、仮換地の<地名略>を「仮換地<地名略>」などと略記する。)。 (1) 原告aについて(1) 従前地<地名略>・同<地名略>と仮換地<地名略>、従前地<地名略>と仮換地<地名略>、従前地<地名略>と仮換地<地名略>・同<地名略>について右各従前地は、いずれも地味の肥えた日高地区にあり、しかも原告aの自宅からも近く、農耕に 地<地名略>、従前地<地名略>と仮換地<地名略>、従前地<地名略>と仮換地<地名略>・同<地名略>について右各従前地は、いずれも地味の肥えた日高地区にあり、しかも原告aの自宅からも近く、農耕には極めて良好な環境にあった。しかし、<地名略>への換地は、それによって自宅から遠くなるだけでなく、地味の悪い土地への換地であって、農業経営上大きな不利益を受ける。 また、従前地<地名略>は、<地名略>の集合農地区及び第二種生産緑地に近接しており、従前地<地名略>は同生産緑地に一部かかっているにもかかわらず、換地規定による原位置換地の原則から外れて、<地名略>の中でもより遠方の土地に飛び換地されている。 (2) 従前地宮西<地名略>・同<地名略>・従前地少々腰<地名略>・同<地名略>と仮換地<地名略>について右従前地は、いずれも少々腰集合農地区及び第二種生産緑地内にあり、特に、従前地宮西<地名略>・同<地名略>はともに区画整理道路に面した正方形の土地であったが、より遠方の<地名略>に飛換地されて不便となり、また、<地名略>は整形ではなく農作業上も不便である。 (2) 原告bについて(1) 従前地中畠<地名略>・同<地名略>・同<地名略>・同<地名略>・従前地権現西<地名略>・同<地名略>・同<地名略>・同<地名略>・同<地名略>・同<地名略>・同<地名略>・同<地名略>・従前地権現浦<地名略>と仮換地<地名略>について右各従前地は、いずれも地味の肥えた土地であり、しかも原告bの自宅からも近く、農耕には極めて良好な環境にあった。しかし、仮換地<地名略>への換地は、それによって自宅から遠くなるだけでなく、地味の悪い土地への換地であって農業経営上大きな不利益を受けるものである。右従前地のうち中畠<地名略>・同<地名略>については、同じ中畠地区といっ の換地は、それによって自宅から遠くなるだけでなく、地味の悪い土地への換地であって農業経営上大きな不利益を受けるものである。右従前地のうち中畠<地名略>・同<地名略>については、同じ中畠地区といっても仮換地<地名略>に比べて格段に地味がよく、従前地権現西<地名略>以下の土地についても同様に地味がよい。しかし、被告は、これら生産緑地北側の土地を換地規程による原位置換地の原則から外れて、すべて生産緑地の一番南側に押し込めるような形で仮換地指定をした。 (2) 従前地若ケ橋<地名略>・同<地名略>・同<地名略>と仮換地<地名略>について右従前地は、いずれも本件土地区画整理事業地域の南側に位置しているにもかかわらず、仮換地は少々腰集合農地区及び第二種生産緑地の北方の位置に、すなわち自宅からより遠くへ換地されており、著しく不便となっている。 (※)(3) 従前地権現西<地名略>と仮換地<地名略>について右従前地には、プレハブ一棟、バラック二棟の農機具小屋があり、原告bの所有する権現西<地名略>、同<地名略>、同<地名略>、同<地名略>、同<地名略>、同<地名略>、同<地名略>と隣接し、また、同<地名略>、同<地名略>、同<地名略>にも近く、他の従前地からもほぼ中心に位置しており、農機具の保管や収穫した農作物の集積等に極めて便利であった。しかし、本件仮換地指定処分により、これらを移動する必要が生じ、農地から遠く離れた場所に農機具等を保管しなければならないという不都合が生じた。 (三) 一部役員に対する不公正な仮換地(いわゆる役得換地)について本件仮換地指定処分には以下のように役得換地が含まれているので、本件仮換地は、その全体が不公正で違法というべきである。 (1) 被控訴人の理事であるcについてcの自宅のある従前地<地名略>など近接する七筆合計面 定処分には以下のように役得換地が含まれているので、本件仮換地は、その全体が不公正で違法というべきである。 (1) 被控訴人の理事であるcについてcの自宅のある従前地<地名略>など近接する七筆合計面積二八四九・〇八平方メートルに対して、仮換地<地名略>など五筆合計面積二七五〇平方メートルが与えられており、当該部分の換地交付率は九六・五二パーセントに引る。また、cの第二種生産緑地を除く日高全体をみても、従前地四八五六・〇八平方メートルに対して、仮換地三九九四平方メートルが与えられていて、当該部分の換地交付率は八二・二二パーセントになる。右の如き換地交付率は、本件仮換地における平均減歩率が二五・五八パーセントであるのに照らすと、極めて高い。これは、換地規程に違反して、原位置換地の原則を逸脱し、飛び換地により、不当に自宅建付地又はその付近に土地を集約するものにほかならない。 また、従前地<地名略>など七筆合計面積一九九三平方メートルに対して、日高地区の第二種生産緑地である仮換地<地名略>一〇六六平方メートルが与えられているところ、右従前地のうち畑は二筆合計三六六平方メートルに過ぎず、その余の一六二七平方メートルはすべて山林であるから、これは、耕作していなかった山林を従前地として、優良な第二種生産緑地を仮換地としているものといわざるを得ず、控訴人らにおいては優良な農地を従前地として提供しだのに、必ずしも優良とはいえない仮換地<地名略>を与えられたのに比して、著しく不公平である。 以上のように、cについて、役得換地がなされている。 (2) 被控訴人の副理事長であるdについてdの従前地二九筆に対して、仮換地は一六筆であり、しかも、右仮換地は、接続しているものを一箇所とすると、八箇所にまとめて与えられている。これは、一筆の従前地が分割されて仮換地され 長であるdについてdの従前地二九筆に対して、仮換地は一六筆であり、しかも、右仮換地は、接続しているものを一箇所とすると、八箇所にまとめて与えられている。これは、一筆の従前地が分割されて仮換地された例も少なくない中で、不当に集約された仮換地といわねばならない。 そればかりか、右八箇所のうち六箇所が角地であり、しかも、角地への仮換地は、(1)区画整理区域外におけるdの所有地に飛び換地で付け地した仮換地<地名略>、(2)従前地<地名略>、同<地名略>、同<地名略>、同<地名略>の四筆合計面積四七五平方メートルに対して、五六パーセント増しの七四四平方メートルを与えられた仮換地<地名略>二筆、(3)従前地中畠<地名略>は道路中心線から離れているため角地に換地される条件を満たさないのに、これに対して角地を与えた仮換地<地名略>など、いずれも換地規程に違反するものである。 さらに、従前地<地名略>など三筆の山林合計九〇八平方メートルに対して、日高地区の集合農地である仮換地<地名略>力与えられているが、これは、耕作していなかった山林を従前地として、優良な集合農地を仮換地としているものであって、cの場合と同様、著しく不公平な仮換地である。 以上のように、dについても、役得換地がなされている。 4 よって、原告らは、本件各仮換地指定処分の取消しを求める。 (※)二請求原因に対する認否及び反論 1 請求原因1及び2の事実は認める。 2 同3の(一)(1)のうち、被告が、仮換地の指定案の作成を委託した訴外愛知県都市整備協会が仮換地の指定案を昭和六三年七月下旬に被告に提出したこと、換地担当理事会において一部修正をしたことは認め、その余は否認ないし争う。 同年八月四日及び五日の全体理事会で、右修正のみならず、地区全体の仮換地の合理性、妥当性について審議検討し、多少の したこと、換地担当理事会において一部修正をしたことは認め、その余は否認ないし争う。 同年八月四日及び五日の全体理事会で、右修正のみならず、地区全体の仮換地の合理性、妥当性について審議検討し、多少の紆余曲折を経て全会一致で議決したものであり、議決の適法性に何ら問題はない。被控訴人においては、未だ換地計画(土地区画整理法八六条以下)を定めていないから、控訴人らの主張する簿書は「換地計画に関する図書」に該当しない。また、「権利を有する者の氏名及びその権利の内容」(所有権、借地権等)は、いわゆる組合員名簿のことであり、これについて控訴人らから閲覧を請求されたことはなく、拒否したこともない。 (※) 3 同3の(一)(2)のうち、申込書(集合農地区換地(仮)申し出書)及び通知書(集合農地区換地指定通知書)の記載及び同通知書の送付は認め、その余は否認ないし争う。 <地名略>及び<地名略>は、当初から集合農地区であり、第二種生産緑地予定地であった。被告においては、「字」と「街区」の名称について、関係付けをしていない。また、右申出書及び通知書で予定している<地名略>は、「日高地区」そのものであるから、原告らの申出と異なる地区への仮換地指定をしたものではない。 4 同3の(一)(3)のうち、原告aが、申出書の「希望」欄に「宮二」と記載していたことは認める。 しかしながら、「宮西地区」なる集合農地区は存在しない。施工区の北東部は、少々腰地区のみであり、少々腰地区は、<地名略>、<地名略>、<地名略>、<地名略>及び<地名略>であるところ、その中の第二種生産緑地である<地名略>へ仮換地指定したものである。したがって、申出書及び指定通知書と異なる地区に仮換地指定をしたものではない。 5 同3の(一)(4)の事実は否認する。 6 同3の(二)及び(三)は争う。 三 地名略>へ仮換地指定したものである。したがって、申出書及び指定通知書と異なる地区に仮換地指定をしたものではない。 5 同3の(一)(4)の事実は否認する。 6 同3の(二)及び(三)は争う。 三被告の主張(照応原則について)集合農地区内に(仮)換地を定められるべき土地については、(仮)換地を集合農地区内に定めなければならない(大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法一九条(平成二年法律第六二号による改正前のもの。改正前の法律の題名は「大都市地域における住宅地等の供給の促進に関する特別措置法」。 以下これを「大都市法」という。))ので、その限りにおいて、照応の原則(法九八条、八九条、換地規程六条本文)は修正を免れず、照応を保つことができないとしても、集合農地区への(仮)換地は、農地等の宅地の所有者の申出によるものであること(大都市法一八条)、集合農地区は「用排水その他の状況を勘案して農林業の継続が可能な条件を備えていること」(同法一七条二項二号)、申出に係る宅地の地積と集合農地区の面積の均衡がとれていること(同法一八条二項)等の要件を必要としていることから所有者の権利を侵害するものではない。以上から、集合農地区内に(仮)換地を定められるべき土地についての仮換地指定処分は、照応の原則に拘束されるものではない。 また、集合農地区を定める土地区画整理事業では、農地は集合農地を指定する(その前提として申出が必要)のが妥当であるから、従前地の地味の主張は失当であるし、集合農地区の地味は、換地を受けた者が施肥するなどによって改良できるものであり、希望にそって集合農地区へ換地すれば、農地としては最も地味のよい土地への換地というべきである上、集合農地区への換地を希望した以上、自宅住所からの遠近を論ずることは失当である。さらに、集 ものであり、希望にそって集合農地区へ換地すれば、農地としては最も地味のよい土地への換地というべきである上、集合農地区への換地を希望した以上、自宅住所からの遠近を論ずることは失当である。さらに、集合農地区、生産緑地への換地は、他の地域から飛び換地を受ける者に対してされる分もあって、従前地の位置関係を相対的に勘案して換地すべきであるから、従前地が集合農地区、生産緑地に隣接し、又は生産緑地内に存在するからといって、必ずしも原位置あるいはその近くに換地されるべきものではない。 以上を前提とすると、以下のとおり、本件各仮換地指定処分はいずれも適法である。 1 原告aについて(一) 従前地<地名略>は、幅員一・二メートルの道路より約四五メートル隔てた島地であり、同<地名略>は、西側が幅員一・二メートルの道路に面した奥行約四六メートル、間口約七・八メートルの奥行の長い土地である。 これに対して、仮換地<地名略>は、生産緑地内で北側が幅員六メートルの道路に面した奥行三三メートル、間口約一四・五メートルの普通地であり、原告aの希望により生産緑地内に換地したものである。 よって、右仮換地指定処分は適法である。 (二) 従前地<地名略>は、北側が幅員〇・九メートルの道路(自動車の進入は難しい。)に面した奥行約二四メートル、間口約一九・五メートルの普通地である。 これに対して、仮換地<地名略>は、生産緑地内に南側が幅員四メートルの道路に面した奥行約三七・六メートル、間口約一二・一メートルの普通地であり、原告aの希望により生産緑地内に換地したものである。 よって、右仮換地指定処分は適法である。 (三) 従前地<地名略>は、南側が幅員〇・九メートルの道路(自動車の進入は難しい。)に面した奥行約八メートル、間口約二七・二メートルの普通地である。 これに対して、二箇所に 地指定処分は適法である。 (三) 従前地<地名略>は、南側が幅員〇・九メートルの道路(自動車の進入は難しい。)に面した奥行約八メートル、間口約二七・二メートルの普通地である。 これに対して、二箇所に換地した仮換地<地名略>・同<地名略>のうち、前者は生産緑地内で南側が幅員四メートルの道路に面した奥行約三七・六メートル、間口約二・五メートルの普通地であり、後者は生産緑地内で北側が幅員六メートルの道路に面した奥行約三三メートル、間口約三・〇メートルの普通地であり、いずれも原告aの希望により生産緑地内に換地したものである。 よって、右仮換地指定処分は適法である。 (四) 従前地宮西<地名略>は、北側が幅員約四メートルの道路に、西側が幅員二・四メートルの道路に面した奥行(南北)約二二メートル、間口(東西)約一九メートルの角地、同<地名略>は、同<地名略>の東側に隣接し、北側が幅員約四メートルの道路に面した奥行(南北)約二二メートル、間口(東西)約一八・七メートルの土地、従前地少々腰<地名略>は、道路に面しない島地であって、西側約七〇メートル離れたところに、幅員約二・四メートルの道路があるに過ぎない土地、同<地名略>は、東側が幅員約二・四メートルの道路に面した奥行(東西)約八メートル、間口(南北)約一四・五メートルの不整形な比較的狭い土地である。 これに対して、仮換地<地名略>は、原告aの希望どおり生産緑地内で、南側が幅員六メートル、東側が幅員四メートルの道路の面する奥行(南北)約四五メートル、間口(東西)約二六・五メートルのほぼ整形な角地で、極めて利用しやすい土地であり、従前地四筆が一筆に見事に集団化され、農業生産性の向上に顕著に効果を上げており、十分に利用価値は増進し照応している。 よって、右仮換地指定処分は適法である。 2 原告bについて(一 い土地であり、従前地四筆が一筆に見事に集団化され、農業生産性の向上に顕著に効果を上げており、十分に利用価値は増進し照応している。 よって、右仮換地指定処分は適法である。 2 原告bについて(一) 従前地中畠<地名略>は、東側が幅員一・八メートルの道路に面した奥行約三三メートル、間口約七メートルの普通地、同<地名略>は、東側が幅員一・八メートルの道路に面した奥行約五九メートル、間口約七・八メートルの普通地、同<地名略>及び同<地名略>は、南側が幅員一・八メートルの道路に約一三・七メートル、北側が幅員一・二メートルの道路に約六・七メートル面した奥行約四八メートルの正背地、従前地権現西<地名略>は、南側が幅員二・七メートルの道路に面した奥行約一五メートル、間口約五・八メートルの普通地、同<地名略>、同<地名略>、同<地名略>及び同<地名略>は、東側が幅員五・四メートルの道路に約一二・七メートル、北側が幅員二・七メートルの道路に約四七・二メートル面した奥行約五〇メートルのL字型の角地、同<地名略>は、東側が幅員五・四メートルの道路に、西側が幅員一・二メートルの道路に約一〇・三メートル面した奥行約一〇メートルの正背地、同<地名略>は、西側が幅員五・四メートルの道路に面した奥行約五メートル、間口約一〇・二メートルの普通地、同<地名略>は、幅員五・四メートルの道路より約三三メートル隔てた島地、従前地権現浦<地名略>は、北側及び南側が幅員一・五メートルの道路に面した奥行約三八メートル、間口約九・九メートルの正背地である。 これに対し、仮換地<地名略>は、生産緑地内で南側及び東側が幅員六メートルの道路に面した奥行三四メートル、間口約七一メートルの角地であり、従前地一三筆が二三五六平方メートルという大きな一筆にまとめられたもので、生産緑地としては大き 産緑地内で南側及び東側が幅員六メートルの道路に面した奥行三四メートル、間口約七一メートルの角地であり、従前地一三筆が二三五六平方メートルという大きな一筆にまとめられたもので、生産緑地としては大きな恩恵を受ける筆の一つである。 よって、右仮換地指定処分は適法である。 (二) 従前地若ケ橋<地名略>は、西側の約二九メートル離れたところに幅員約二メートルの道路があるに過ぎない島地、同<地名略>及び同<地名略>は、相互に隣接しており、二筆全体として鍵型を呈し、そのうち前者は、西側が幅員約二・一メートルの道路に面し、奥行(東西)約一九メートル、間口(南北)約一七・五メートルの土地、後者は前者の南側に短辺(東西)約七・五メートル、長辺(南北)約一七メートルで接する土地である。 これに対し、仮換地<地名略>は、原告bの希望どおり生産緑地内で、南側が幅員六メートルの道路に面し、奥行(南北)約四五メートル、間口(東西)約一三メートルの整形な普通地で、非常に利用しやすい土弛であり、十分に利用価値は増進し照応している。 よって、右仮換地指定処分は適法である。 (※)(三) 従前地権現西<地名略>は、南側が幅員二・七メートルの道路に面した奥行約一五メートル、間口約一一・三メートルの普通地である。 これに対して、仮換地<地名略>は、右従前地のほぼ原位置で、南側が幅員四メートルの道路に面した奥行約一四メートル、間口約一三メートルの普通地である。 よって、右仮換地指定処分は適法である。 (役得換地について)(1) c理事についてcの自宅敷地である従前地<地名略>及びその付近の従前地合計八筆(合計面積一霜三一二三・〇八平方メートル)に、同人の他所の従前地<地名略>(面積六六平方メートル)を加えた従前地合計面積三一八九・〇八平方メートルに対応する仮換地は、<地名略>など 従前地合計八筆(合計面積一霜三一二三・〇八平方メートル)に、同人の他所の従前地<地名略>(面積六六平方メートル)を加えた従前地合計面積三一八九・〇八平方メートルに対応する仮換地は、<地名略>など五筆合計面積二八六九・五九平方メートルであり、その換地交付率は八九・九八パーセントになる。このように換地交付率が高いのは、被控訴人の換地規程一六条により、既存建付地については負担軽減が図られているからであり、また、他所の従前地を持ち込み充当したのは、建付地の減歩相当分を他の土地から補充しないと、建物移転除去の問題が生ずるからである。なお、cの字日高における従前地五八八三・〇八平方メートルに対応する仮換地は、四七三八・九一平方メートルであり、その換地交付率は八〇・五五パーセントとなるが、これも右各従前地のうち一五〇六・〇八平方メートルが建付地であって、その部分につき負担軽減が図られているからである。 また、第二種生産緑地である仮換地<地名略>に対応する従前地は、すべて畑か田であり、山林は含まれていない。以上のように、cに対して役得換地はない。 (2) d副理事長についてdの従前地は、一二筆で、仮換地は四筆であり、その妻eの従前地は一二筆で、仮換地は八筆であり、その他、長男fの従前地等を合わせると、d及びその関係者(以下「dら」という。)の従前地三二筆に対応する仮換地は一六筆で、その箇所数は一〇箇所であるが、これは役得換地にはあたらないまた、換地規程七条には、角地へ換地を定める順位力定めてあり dらの従前地の殆どは同条所定の「従前の土地が道路中心線の交点を含むもの」、「道路中心線の交点から従前の土地までの距離が近いもの」に該当するものであったから、これに対応する仮換地として角地が七箇所となったものである。 さらに、dらの集合農地である仮換地<地名 を含むもの」、「道路中心線の交点から従前の土地までの距離が近いもの」に該当するものであったから、これに対応する仮換地として角地が七箇所となったものである。 さらに、dらの集合農地である仮換地<地名略>に対応する従前地は、中畠<地名略>などすべて畑であって、山林は含まれていない。 以上のように、dに対して役得換地はない。 四被控訴人の主張(照応原則について)に対する認否 1 右五の1(四)のうち、仮換地<地名略>が、原告aの希望どおりであって、極めて利用しやすい土地であり、十分に土地の利用価値は増進し照応しているとする点は否認し、その余は認める。 2 右五の2(二)のうち、仮換地<地名略>が、原告bの希望どおりであって、非常に利用しやすい土地であり、十分に利用価値は増進し照応しているとする点は否認し、その余は認める。 五被控訴人の主張(照応原則について)に対する反論集合農地区の特殊性は、換地に当たって、直ちに照応の原則一般の否定を正当化するものではなく、「位置」の照応について特別の考慮を要するに過ぎない。しかも、その「位置」についても、従前地は集合農地区内にあって、「飛び換地」とならずに換地が可能な場合には、原位置換地の原則を貫くことができないわけではないのであるから、そのような場合にこの原則に従えない理由はないのである。被告の主張によれば、集合農地区への換地は全くの裁量による恣意的な換地を許すことになり、到底公正さを保持し難い結果となる。また、大都市法が、集合農地区は「用排水その他の状況を勘案して農林漁業の継続が可能な条件を備えていること」(同法一七条二項)等の要件を定めているからといって、それが実際にあいて実現しているとは限らないのであり、集合農地であれば、土質等は事業計画で照応するように整備改善するものとの前提で換地設計がされるの 同法一七条二項)等の要件を定めているからといって、それが実際にあいて実現しているとは限らないのであり、集合農地であれば、土質等は事業計画で照応するように整備改善するものとの前提で換地設計がされるのであるから、集合農地としてふさわしい整備改善がされていなければ、照応性が確保されないことは当然のことである。このような場合は、そのような不適格な集合農地区への仮換地指定は照応の原則に違反するものとして取り消されなければならない。そうでないと、集合農地区の設定自体による地権者の不利益は救済されないからである。 〔引用部分終了〕第三証拠(省略)○ 理由一当裁判所は、控訴人の当審における請求は、いずれも失当であると判断する。 その理由は、以下のとおり付加訂正するほか、原判決理由説示(原判決三一頁四行目から同五一頁七行目まで)と同一であるから、これを引用する。 〔付加、訂正、削除の上、引用された原審判決部分〕二請求原因について 1 請求原因1及び2の事実は、当事者間に争いがない。 2 同3(一)(1)について右のうち、被告が仮換地指定案の作成を委託した訴外愛知県都市整備協会が、仮換地指定案を昭和六三年七月二五日ころに被告に提出したこと、換地担当理事会において、仮換地案の一部修正がされたこと、以上の事実は当事者間に争いがないところ、証拠(証人g、同h、同d、原告a本人)及び弁論の全趣旨によれば、さらに次の事実が認められる。 被告は、換地計画の策定その他の業務を訴外愛知県都市整備協会に委託し、同協会は、さらに、土地評価業務、仮換地指定業務等を訴外中央コンサルタンツ株式会社に委託した。同会社作成の仮換地図面案は、昭和六三年七月二七日に被告理事会に持ち込まれ、同日及び翌二八日、換地担当理事会において検討され、墓地関連の土地、相続が生じたため実際の所有者 タンツ株式会社に委託した。同会社作成の仮換地図面案は、昭和六三年七月二七日に被告理事会に持ち込まれ、同日及び翌二八日、換地担当理事会において検討され、墓地関連の土地、相続が生じたため実際の所有者と登記名義人が一致していない宅地などについて修正案が出され、後日修正が行われた。その後、同年八月四日から五日にかけて、仮換地図面案についての理事会が開催され、理事長により右修正が説明された上、一筆の土地毎に仮換地内容が審議され、多数決で承認された。 以上の事実からすると、右理事会における承認手続は、法二八条二項及び被告組合定款一二条本文に従い適法にされたもの認められる(本件全証拠によるも、事前に一部の役員のみで恣意的に仮換地図面案が修正されたこと、右理事会において、仮換地図面案について、修正の合理性、妥当性力全く検討されなかったことを認めることはできない。)。 そして、前掲証拠と弁論の全趣旨によれば、同年八月四、五日に理事会において仮換地案が決定された後、同年八月一一日から同月一九日まで、個人説明会において右仮換地案が権利者に説明され、他方、同月一六日から同月二九日まで、仮換地案が縦覧に供されたこと、縦覧の後、換地担当理事会において、権利者から提出された意見書に基づいて、不服のある部分につき、関係する権利者全員の承諾が得られたものについては仮換地案を変更するという方法によりさらに仮換地案の調整が行われ、同年一〇月一四日、理事会において仮換地指定総代会議案が決定され、同月二三日の総代会において、最終的に仮換地案が承認された上で、同月三一日に仮換地指定(以下「旧処分」という。)がなされたこと、しかし、平成三年三月二八日付けで、別紙目録(1)「従前の土地」欄記載の符号JないしMの各土地及び同目録(2)「従前の土地」欄記載の符号xないしZの各土地に対し 下「旧処分」という。)がなされたこと、しかし、平成三年三月二八日付けで、別紙目録(1)「従前の土地」欄記載の符号JないしMの各土地及び同目録(2)「従前の土地」欄記載の符号xないしZの各土地に対し、旧処分力取り消され、同日付けで、若干その内容を変更した新仮換地指定(以下「新処分」という。)がなされ、さらにその後仮換地の対象地について確定測量がなされ、その面積が確定したことから、平成七年六月六日付けで、別紙目録(1)及び同目録(2)「従前の土地」欄記載の各土地全部に対し、右の旧処分(但し、右のとおり取り消された部分を除く。)あるいは新処分が取り消され、同日付けをもって、仮換地の面積を正確に是正した本件各仮換地指定がなされたことが認められるのであり、以上の手続に違法な点は見当たらない。 次に閲覧請求拒否について判断する。 土地区画整理法八四条は、施行者に対し、「規準、規約、定款又は施行規程並びに事業計画及び換地計画に関する図書その他政令で定める簿書」を主たる事務所に備え付けることを義務づけ、正当な理由がない限り、利害関係人からの閲覧請求を拒んではならないと規定し、政令で定める簿書として同法施行令七三条四号は「施行区域内の宅地仁ついて権利を有する者の氏名及び権利の内容を記載した簿書」を定めている。しかしながら、右図書あるいは簿書は、制限的に解すべきものであるから、控訴人らが主張する仮換地台帳(各人ごとに従前地と仮換地を一覧表にしたもの)や氏名入り全体図は、同法八四条一項の「換地計画に関する図書」には該当しないものと解すべきであり、また、同法施行令七三条四号の簿書は、権利を有する者の氏名と権利の内容を記載した簿書というに過ぎないから、被控訴人力主張するように組合員名簿のような簿書を指し、控訴人らが主張するような各人別仮換地台帳、氏名入り全体図 条四号の簿書は、権利を有する者の氏名と権利の内容を記載した簿書というに過ぎないから、被控訴人力主張するように組合員名簿のような簿書を指し、控訴人らが主張するような各人別仮換地台帳、氏名入り全体図の如き簿書まで含むものではないと解すべきである。したがって、本件においては、控訴人らから閲覧請求権のある図書、簿書の閲覧請求力あったものということはできないし、閲覧請求の拒否を被控訴人がなしたとみることもできないところであるしたがって、請求原因3(一)(1)の主張は、失当である。 3 同3(一)(2)について証拠(甲一の一ないし三、乙二、三、乙九の一ないし一〇、乙一〇の一ないし一一、乙一一の一ないし五、乙一二の一ないし五、乙一三の一ないし三、乙七四、七八・八三、一六〇、一六二、一六四、一六六、原審証人d)によれば、本件特定土地区画整理事業においては、施工区の北東部に位置する字少々腰及び字宮西と、南西部に位置する字日高及び字中畠にそれぞれ集合農地区(集合農地、第二種生産絹地)を設ける計画であったこと、被控訴人の設立準備時期には、右集合農地区は、少々腰、宮西、日高、中畠と字名をもって表示されていたこと、その後、右集合農地区は、主として水田の用地とする北東部の字少々腰及び字宮西を少々腰・宮西地区とし、専ら畑の用地とする南西部の字日高及び字中畠を日高・中畠地区として、二箇所の地区に分けて表示されるようになり、昭和六二年八月ころ、被控訴人から権利者に対してなされた農業経営に関するアンケート調査においても、その調査用紙(乙九の四〉には、希望する集合農地区の記入欄として、少々腰・宮西地区と、日高・中畠地区の二枠の欄のみ力設けられていたこと、同年八月二〇日開催の理事会において準備された集合農地区換地申し出書用紙(乙九の七)には、北東部の少々腰・宮西地区を妙 として、少々腰・宮西地区と、日高・中畠地区の二枠の欄のみ力設けられていたこと、同年八月二〇日開催の理事会において準備された集合農地区換地申し出書用紙(乙九の七)には、北東部の少々腰・宮西地区を妙徳寺地区と、日高・中畠地区を日高地区と改めた表示記載がなされていたが、同年八月二五日に開催された理事会において、右妙徳寺地区を単に「少々腰地区」と修正することにし、結局、集合農地区は、北東部を「少々腰地区」と、南西部を「日高地区」と二箇所に分けて正式に表示することが決議されたこと、この表示について、権利者に対し、同年九月五日及び同年九月一一日の二度にわたって説明会が開かれ、右五日の説明会には控訴人aも、右一一日の説明会には控訴人bも各出席したこと、しかして、被控訴人は、同年九月、権利者に対し、集合農地区換地指定の申出については、それ以前の調査とは関係なく、改めて正規に申出すべき旨を通知し、集合農地区換地(仮)申し出書用紙(乙一〇の八)には、希望すべき集合農地及び第二種生産緑地として、「少々腰地区」と「日高地区」のみを表示して記載したこと、なお、集合農地区換地の申出については、「少々腰地区」か、あるいは「日高地区」かを特定して申し出るものとし、地区内での具体的な位置まで申出することにはなっていないこと、控訴人らはいずれも、集合農地区換地(仮)申し出書用紙の希望欄に「日二」と記載して、日高地区の第二種生産緑地に対して換地を希望する旨の申出をしたところ、控訴人aについては右申出の一部に対し、控訴人bについては右申出の全部に対し、「日高地区」に属する字中畠に位置する<地名略>が仮換地指定されたこと、右<地名略>は第二種生産緑地であること、以上の事実が認められ、右認定に反する証拠(甲五八、六六、控訴人a原審本人、控訴人b原審本人)の該当部分は採用できな 位置する<地名略>が仮換地指定されたこと、右<地名略>は第二種生産緑地であること、以上の事実が認められ、右認定に反する証拠(甲五八、六六、控訴人a原審本人、控訴人b原審本人)の該当部分は採用できない。 以上の事実からすると、本件特定土地区画整理事業においては、集合農地区は、主として水田の用地とする「少々腰地区」と、専ら畑の用地とする南西部の「日高地区」の二箇所とされたもので、字中畠は右の「日高地区」に含まれるものというほかはない。また、集合農地区換地の申出は、地区内の具体的な位置まで特定あるいは指定してすることのできるものではないから、控訴人らが日高地区の生産緑地を申し出たことに対し、被控訴人が字中畠に位置する<地名略>に仮換地指定したのは、まさにその申出にしたがって仮換地指定したものというべきである。 したがって、控訴人らが日高地区の第二種生産緑地につき換地の申出をしたのに対し、被控訴人において右<地名略>に仮換地指定したことをもって、違法とすることはできない。 なお、仮に、原告らが、「日高地区」の一部に<地名略>が含まれることを知らないで、「日高地区」への換地の申出をし、これに対して、被告が、<地名略>への仮換地を定めたものであるとしても、そのような原告らの主観的事情によって本件各仮換地指定処分が違法となるものではない。 4 同3(一)(3)について右のうち、原告aが、申出書の「希望」欄に「宮二」と記載していたことは、当事者間に争いがない。 しかしながら、宮西地区なる集合農地区は存在せず、字宮西に対応する施工区北東部の集合農地区が「少々腰地区」に含まれることは、前記(引用し、かつ改めた原判決理由欄)二3で認定したとおりであり、また、証拠(乙二、三、一六〇)によれば、「少々腰地区」は一二〇、一一九、一〇六、一〇五及び<地名略>で構成さ 」に含まれることは、前記(引用し、かつ改めた原判決理由欄)二3で認定したとおりであり、また、証拠(乙二、三、一六〇)によれば、「少々腰地区」は一二〇、一一九、一〇六、一〇五及び<地名略>で構成され、<地名略>は第二種生産緑地であることが認められるから、控訴人aが宮西と表示して貸二種生産緑地を申し出たことに対し、被控訴人が、これを少々腰地区の第二種生産緑地への申出であるとして、<地名略>へ仮換地したことをもって、違法とすることも勿論できない。 5 同3(一)(4)について(一) 控訴人らのうち、控訴人bが、被控訴人の運営から排除されたことを認めるに足りる証拠はない。 また、証拠(甲三一、三二、甲三八の一ないし三、甲三九ないし四三、甲四四の一、二)及び弁論の全趣旨によれば、被控訴人の理事会では、理事の控訴人aに対し、同控訴人の理事会への対応等に関して、他の理事らから非難力集中し、平成元年一月ころ、控訴人aが高血圧症で長期にわたり休養と加療を要する旨の診断書を理事会に提出したのを機に、理事会は控訴人aを休職扱いにすることとし、以後控訴人aに対して、理事会開催の通知等をしなくなったこと、控訴人aは、同年一〇月ころ、理事会に対し、病気回復の旨と理事会出席の意向を伝えたが、理事会は、控訴人aには反省の姿勢がないとして、以後も控訴人aに対しては理事会開催の通知等をしなかったことが認められる。以上の事実によれば、理事会の控訴人らに対する対応には些か不相当な点もあったというべきであるか、これをもって直ちに本件仮換地指定処分全部が違法になるとまではいえない。 (二) さらに、証拠(甲三四ないし三七、四八、乙二六の一、二、乙二七の一、二、乙一四〇、一六六、原審証人d)によれば、旧仮換地指定処分に基づき、平成元年五月一日より従前地の使用収益が停止になったこと 二) さらに、証拠(甲三四ないし三七、四八、乙二六の一、二、乙二七の一、二、乙一四〇、一六六、原審証人d)によれば、旧仮換地指定処分に基づき、平成元年五月一日より従前地の使用収益が停止になったことから、被控訴人は同年六月一〇日及び同年九月一日ころ、仮換地地区内の道路予定地である控訴人らの従前地において、道路工事のため、控訴人らが仮換地指定後に作付けした農作物を、その了解なく除去したことが認められるが、これにより本件仮換地指定処分そのものが違法となるものではない 6 同3(二)について法九八条二項、八九条一項は、(仮)換地を定める場合においては、(仮)換地及び従前の宅地の位置、地積、土質、水利、利用状況、環境等が照応するよう考慮しなければならないという照応の原則を定めているところ、すべての条件が従前の土地に照応するように(仮)換地を定めることは、技術的にほとんど不可能であるから、照応の原則を定めた右規定の趣旨は、右の諸要素を総合的に勘案して、(仮)換地が、従前地と大体同一の条件をもって、しかも公平に定められるべきことを求めたところにあると解すべきである。 したがって、仮換地指定処分が照応の原則に反して違法とされるには、単に仮換地が従前の土地と比較して多少の不照応の点があるというだけでは足りず、前記諸要素等を総合的に勘案してもなお従前の土地と著しく条件が異なり、かつ、殊更に特定の者の不利益を図ったとか、あるいは近隣の土地と比較して著しく不利益でそのことにつき合理的理由がない場合等の事情がなければならないものと解するのが相当である(なお、換地規程三条、六条は、仮換地について「なるべく原位置に近い位置において従前の土地の位置に照応するように定める」旨規定しているが、法の趣旨を再確認したに過ぎず、右判断基準に影響を与えるものではない。)。 さら 条、六条は、仮換地について「なるべく原位置に近い位置において従前の土地の位置に照応するように定める」旨規定しているが、法の趣旨を再確認したに過ぎず、右判断基準に影響を与えるものではない。)。 さらに、大都市法一七条一項は、特定土地区画整理事業の事業計画においては、建設省令で定めるところにより集合農地区を定めることができる旨規定し、同条二項二号で、右集合農地区は「用排水その他の状況を勘案して農林漁業の継続が可能であること」との要件を定め、さらに、同法一八条一項は、集合農地区への換地は、申出によることと規定した上、同法一八条二項の指定を受けた宅地については、同法一九条により集合農地区に換地すべき旨規定している。 そうすると、右各規定により認められた集合農地区内への(仮)換地については、その性質上、一般の換地の場合と異なり、従前地と換地との間に位置・土質の違い等が生ずることが多く、一般の換地の場合と同様の照応を要求することができないことは、法が当然に予定しているところというべきである(申出を要件としているのはそのためでもある。)。 したがって、特定土地区画整理事業について、「土地区画整理法及びこの章の定めるところによる」と規定している同法一〇条の規定に基づき法八九条一項を適用するに当たっては、位置・土質についてある程度の違いが生じても、それを特に不合理とすべき特段の事情がない限り、照応の原則に反しているとすることはできない。 以下、右のような観点から、本件各仮換地につき検討する。 (一) 原告aの仮換地(従前地<地名略>・同<地名略>と仮換地<地名略>、従前地<地名略>と仮換地<地名略>、従前地<地名略>と仮換地<地名略>・同<地名略>)(4) 以下の事実については、原告aが明らかに争わない。 (1) 従前地<地名略>は、幅員一・二メートルの道 従前地<地名略>と仮換地<地名略>、従前地<地名略>と仮換地<地名略>・同<地名略>)(4) 以下の事実については、原告aが明らかに争わない。 (1) 従前地<地名略>は、幅員一・二メートルの道路より約四五メートル隔てた島地であり、同<地名略>は、西側が幅員一・二メートルの道路に面した奥行約四六メートル、間口約七・八メートルの奥行の長い土地であるのに対し、仮換地<地名略>は、生産緑地内で北側が幅員六メートルの道路に面した奥行三三メートル、間口約一四・五メートルの普通地であること。 (2) 従前地<地名略>は、北側が幅員〇・九メートルの道路(自動車の進入は難しい。)に面した奥行約二四メートル、間口約一九・五メートルの普通地であるのに対し、仮換地<地名略>は、生産緑地内で南側が幅員四メートルの道路に面した奥行約三七・六メートル、間口約一二・一メートルの普通地であること。 (3) 従前地<地名略>は、南側が幅員〇・九メートルの道路に面した奥行約八メートル、間口約二七・二メートルの普通地であるのに対し、二箇所に換地した仮換地<地名略>・同<地名略>のうち、前者は生産緑地内で南側が幅員四メートルの道路に面した奥行約三七・六メートル、間口約二・五メートルの普通地であり、後者は生産緑地内で北側が幅員六メートルの道路に面した奥行約三三メートル、間口約三・〇メートルの普通地であること。 (4) 従前地宮西<地名略>は、北側が幅員約四メートルの道路に、西側が幅員約二・四メートルの道路に面した奥行(南北一約二二メートル、間口(東西)約一九メートルの角地、同<地名略>は、同<地名略>の東側に隣接し、北側が幅員約四メートルの道路に面した奥行(南北)約二二メートル、間口(東西)約一八・七メートルの土地、従前地少々腰<地名略>は、道路に面しない島地であって、西側約 は、同<地名略>の東側に隣接し、北側が幅員約四メートルの道路に面した奥行(南北)約二二メートル、間口(東西)約一八・七メートルの土地、従前地少々腰<地名略>は、道路に面しない島地であって、西側約七〇メートル離れたところに、幅員約二・四メートルの道路力あるに過ぎない土地、同<地名略>は、東側力幅員約二・四メートルの道路に面した奥行(東西)約八メートル、間口(南北)約一四・五メートルの不整形な比較的狭い土地であるのに対して、仮換地<地名略>は、生産緑地内で、南側が幅員六メートル、東側が幅員四メートルの道路の面する奥行(南北)約四五メートル、間口(東西〉約二六・五メートルの一筆の土地に集約された角地であること。 (2) そして、証拠(甲二の二、甲七、甲二四の一、二、四、五、甲二六の一ないし二九、三三、甲二七の三、四、乙一九の一ないし三、乙二〇の一、二、乙二一ないし二三、乙二四の一、二、乙二五の一ないし四、乙六五、六八、七一、八三、八六、八七、八九ないし九二、九三、一〇一、証人h、同d、原告a本人、同b本人)と弁論の全趣旨によれば、原告aは、従前地<地名略>、同<地名略>、同<地名略>及び同<地名略>に対する換地として日高地区の第二種生産緑地を、また、従前地宮西<地名略>・同<地名略>、少々腰<地名略>及び同<地名略>に対する換地として少々腰地区の第二種生産緑地を希望していたこと(<地名略>及び<地名略>は、いずれも日高地区に、また、<地名略>は少々腰地区に含まれる。)のほか、以下の事実を認めることができる。 (1) 同じ時期における従前地<地名略>、同<地名略>及び同<地名略>と仮換地<地名略>の里芋の作柄を比較すると、仮換地<地名略>の方が作柄が良く順調に成育していること(なお、甲第二七号証によれば、平成五年一一月二七日ころにおいては、< 同<地名略>及び同<地名略>と仮換地<地名略>の里芋の作柄を比較すると、仮換地<地名略>の方が作柄が良く順調に成育していること(なお、甲第二七号証によれば、平成五年一一月二七日ころにおいては、<地名略>の里芋より<地名略>の里芋の方が良く成育しているが、乙第六八、六九、七一号証に照し、<地名略>より<地名略>の方が土賢が良いとまでは認められない)。 (2) <地名略>の土地は、やや酸性で豊肥力に欠けるものの施肥などの若干の改良で農業に支障がなく、放置すれば雑草雑木が生え、実際に農業が営まれてさつまいもだけでなく、キャベツ、ブロッコリー、大根等の農業生産物が成育していること。 (3) <地名略>はもともと西へ行くほど耕土が浅くなるものであり、そのため、被告は耕土が浅いところについては深さが一メートル程度となるよう耕土入れ替え工事を実施したこと、工事を実施していない<地名略>の土地の西側は耕土の深さが約一メートル、<地名略>の土地の南側は耕土の深さが約一・四メートル、<地名略>と<地名略>との境界付近の北側の耕土の深さは一・二メートル程度あること。 (4) <地名略>は、ほぼ整形であること。 (5) 右(1)ないし(4)の事実からすると、仮換地<地名略>及び同<地名略>は、特に土質が悪いということはなく、耕土の深さも一メートル程度は確保されており、また、仮換地<地名略>は、その形状等において不良とはいえず、いずれも農業を継続するのに特段の支障はないと考えられること。 (3) 以上の(1)(2)の各事実からすると、右各従前地とこれらに対応する各仮換地の間には、殊更に原告aの不利益を図った等の事実は認められず、いずれも全体として照応しているものと認められる。 原告aは、<地名略>への換地は、自宅から遠くなるだけでなく、地味の悪い土地への換地であ の間には、殊更に原告aの不利益を図った等の事実は認められず、いずれも全体として照応しているものと認められる。 原告aは、<地名略>への換地は、自宅から遠くなるだけでなく、地味の悪い土地への換地であって、農業経営上大きな不利益となる、<地名略>への換地は、現位置換地の原則(従前地<地名略>及び同<地名略>に最も近接した<地名略>の土地に換地されること)から離れて、<地名略>の中でも遠力に飛換地されているとの理由で、また、<地名略>への換地は、より遠方に飛び換地され、しかも整形でない土地への換地であって、農作業上不便であるとの理由で、照応の原則に反する旨主張する。 しかしながら、<地名略>の地味が、従前地<地名略>、<地名略>及び<地名略>より特に悪いものではないこと、そして、<地名略>の土地の形状等が不良とはいえないことは右(2)で認定したとおりであり、また、前示のとおり、そもそも特定土地区画整理事業において施工区に集合農地区を定めた場合、位置・土質については、一般の換地の場合と同様の要求をすることができないことは法が予定しているものである上、証人hの証言によれば、本件においては、集合農地区内での換地の位置についても、各地権者の従前地の位置関係を相対的に勘案して決定され、その上で被相続人名義の土地や同一家族の宅地については集合させるよう配慮して仮換地を決定したことが認められるのであり、殊更に原告aの不利益を図った等の事情は認められず、照応の原則に反するとまではいえない。 (二) 原告bの仮換地(1) 従前地中畠<地名略>・同<地名略>・同<地名略>・同<地名略>・従前地権現西<地名略>・同<地名略>・同<地名略>・同<地名略>・同<地名略>・同<地名略>・同<地名略>・同<地名略>・従前地権現浦<地名略>と仮換地<地名略>(1) 従前 >・同<地名略>・従前地権現西<地名略>・同<地名略>・同<地名略>・同<地名略>・同<地名略>・同<地名略>・同<地名略>・同<地名略>・従前地権現浦<地名略>と仮換地<地名略>(1) 従前地中畠<地名略>は、東側が幅員一・八メートルの道路に面した奥行約三三メートル、間口約七メートルの普通地、同<地名略>は、東側が幅員一・八メートルの道路に面した奥行約五九メートル、間口約七・八メートルの普通地、同<地名略>及び同<地名略>は、南側が幅員一・八メートルの道路に約一三・七メートル、北側が幅員一・二メートルの道路に約六・七メートルに面した奥行約四八メートルの正背地、従前地権現西<地名略>は、南側が幅員二・七メートルの道路の面した奥行約一五メートル、間口約五・八メートルの普通地、同<地名略>、同<地名略>、同<地名略>及び同<地名略>は、東側が幅員五・四メートルの道路に約一二・七メートル、北側が幅員二・七メートルの道路に約四七・二メートル面した奥行約五〇メートルのL字型の角地、同<地名略>は、東側が幅員五・四メートルの道路に、西側が幅員一・二メートルの道路に約一〇・三メートル面した奥行約一〇メートルの正背地、同<地名略>は、西側が幅員五・四メートルの道路に面した奥行約五メートル、間口約一〇・二メートルの普通地、同<地名略>は、幅員五・四メートルの道路より約三三メートル隔てた島地、従前地権現浦<地名略>は、北側及び南側が幅員一・五メートルの道路に面した奥行約三八メートル、間口約九・九メートルの正背地であるのに対し、仮換地<地名略>は、生産緑地内で南側及び東側が幅員六メートルの道路に面した奥行三四メートル、間口約七一メートルの角地であり、従前地一三筆が二三五六平方メートルという大きな一筆にまとめられたこと、以上の事実については、原告bが明ら 南側及び東側が幅員六メートルの道路に面した奥行三四メートル、間口約七一メートルの角地であり、従前地一三筆が二三五六平方メートルという大きな一筆にまとめられたこと、以上の事実については、原告bが明らかに争わない。 (2) そして、甲第三号証によれば、原告bは右各従前地に対する換地として、いずれも日高地区の第二種生産緑地を希望していたことが認められる。 (3) 以上の(1)(2)の各事実と、右(一)の(2)(1)ないし(3)で認定した事実を併せて考えると、右各従前地とこれに対応する仮換地は、全体として照応しているということができる。 原告bは、右各従前地の地味の良さと比較し、また、自宅からの距離が遠くなることを理由に照応していない旨主張するが、地味の点については、仮換地の地味が近隣の土地と比較して格段に劣っており、原告bに対し、殊更にそのような仮換地を指定したというような事情を認めるに足りる証拠はないし、また、第二種生産緑地を希望した以上、その範囲で自宅からの距離が遠くなることは当然に予想されるところであるから、照応の原則に反するとまではいえない。 (2) 従前地若ケ橋<地名略>・同<地名略>・同<地名略>と仮換地<地名略>従前地若ケ橋<地名略>は、西側の約二九メートル離れたところに幅員約二メートルの道路があるに過ぎない島地、同<地名略>及び同<地名略>は、相互に隣接しており、二筆全体として鍵型を呈し、そのうち前者は、西側が幅員約二・一メートルの道路に面し、奥行(東西)約一九メートル、間口(南北)約一七・五メートルの土地、後者は、前者の南側に短辺(東西)約七・五メートル、長辺(南北)約一七メートルで接する土地であるのに対し、仮換地<地名略>は、生産緑地内で、南側が幅員六メートルの道路に面し、奥行(南北)約四五メートル、間口(東西)約一三メ 東西)約七・五メートル、長辺(南北)約一七メートルで接する土地であるのに対し、仮換地<地名略>は、生産緑地内で、南側が幅員六メートルの道路に面し、奥行(南北)約四五メートル、間口(東西)約一三メートルの整形な普遍地であること、以上の事実については、控訴人bが明らかに争わない。そして、甲第三号証によれば、控訴人bは、右各従前地に対する換地として、いずれも少々腰地区の第二種生産緑地を希望していたことが認められる。 右の各事実を併せて考えると、右仮換地指定処分により、土地の利用価値は増進したものと認められるのであり、全体として充分照応しているというべきである。この点、控訴人bは、仮換地<地名略>は右各従前地と比較して自宅からの距離が遠くなることを理由に照応していない旨主張するが前認定のとおり同控訴人が第二種生産緑地を希望した以上、単に自宅から仮換地までの距離が遠くなるというだけの理由をもって、照応の原却に反するとは到底いえない(※)(3) 従前地権現西<地名略>と仮換地<地名略>従前地権現西<地名略>は、南側が幅員二・七メートルの道路に面した奥行約一五メートル、間口約一一・三メートルの普通地であるのに対して、仮換地<地名略>は、右従前地のほぼ原位置で、南側が幅員四メートルの道路に面した奥行約一四メートル、間口約一三メートルの普通地であること、以上の事実については、原告bが明らかに争わない。 右事実からすると、右仮換地指定処分は、全体として照応しているものと認められる。 この点、原告bは、右従前地に存在したプレハブ一棟、バラック二棟の農機具小屋を移動する必要が生じ、農地から遠く離れた場所に農機具等を保管しなければならなくなったと主張するが、証拠(甲二九、乙七四、七七)によれば、従前地の最も南に存在したバラックの移転については、補償契約に基 移動する必要が生じ、農地から遠く離れた場所に農機具等を保管しなければならなくなったと主張するが、証拠(甲二九、乙七四、七七)によれば、従前地の最も南に存在したバラックの移転については、補償契約に基づいて補償金が支払われた上、北側のプレハブについては、東側の他人の仮換地との境界線との間隔が九〇センチメートルあることから、組合としては、農作業のための出入りに支障がないとの理由で補償を要しないものと判断したことが認められ、以上の事実からすると、使用状況の点で、原告bの主張するような多少照応していない点が出てくるとしても、原告bに対して殊更に不利益を図った等の事情は認められないというべきであるし、補償額については、そもそも損失補償の問題(法七八条一項、三項、七三条二項、三項)として解決されるべきであって、仮換地指定処分そのものを違法ならしめるものではないから、右主張は、失当というほかはない。 7 同3(三)について(一) c理事の仮換地(1) 1控訴人らは、cについての仮換地指定処分は、原位置換地の原則を逸脱し、飛び換地により、不当に自宅付近に土地を集約するものである旨主張する。 そこで検討するに、証拠(乙一一〇、一二六、乙一二七の一ないし一〇、乙一二八の一ないし五、乙一二九の一ないし三、乙一三五、一三六、一六三)によれば、cの建付地である従前地<地名略>(但し、一部)・同<地名略>・同<地名略>・同<地名略>、及びこれと一団を形成する従前地<地名略>(但し、建付地の残部)・同<地名略>・同<地名略>・同<地名略>、並びにその付近の従前地である<地名略>(合計面積三一二三・〇八平方メートル、うち建付地合計面積一五〇六・〇八平方メートル)に、これとは離れた従前地<地名略>(面積六六平方メートル)を加えた従前地合計面積三一八九・〇八平方メートル 名略>(合計面積三一二三・〇八平方メートル、うち建付地合計面積一五〇六・〇八平方メートル)に、これとは離れた従前地<地名略>(面積六六平方メートル)を加えた従前地合計面積三一八九・〇八平方メートルに対応する仮換地は、<地名略>・同<地名略>・同<地名略>・同<地名略>・同<地名略>の五筆合計面積二八六九・五九平方メートル(うち建付地合計面積一四三〇・「平方メートル)であって、その換地交付率は約八九パーセントであり、また、cの日高全体での第二種生産緑地を除く従前地五八八三・〇八平方メートルに対応する仮換地は四七三八・九一平方メートルであって、その換地交付率は八〇・五五パーセント(減歩率一九・四五パーセントであるところ、本件事業計画上の全体の平均減歩率は二五・五六パーセントであるから、なるほど、右換地交付率はいずれも平均に比べて高いといわざるを得ない。 しかしながら、右証拠のほか、乙第七、第一三〇号証によると、cの右建付地から離れた従前地で、飛び換地となるものは、<地名略>(面積六六平方メートル)一筆に過ぎない。建物の移転除却の問題を避けるため、建付地及びその付近に、仮換地をまとめるには、建付地減歩率相当分を他の土地から補充することとせざるを得ないから、右<地名略>の一筆程度の飛び換地があったからといって、全体が不公正な仮換地指定処分とみることはできない。更に、右建付地及びその付近一帯の換地交付率が高いのは、換地規程上、既存建付地については負担軽減が図られているからにほかならず、換地交付率が同人について右認定のようにやや高いのも日高全体の従前地のうち負担軽減の対象となる右建付地の割合が同人については、約四分の一の高率を占めることによるものと認められる。 したがって、右仮換地指定処分をもって、原位置換地の原則を逸脱したとか、あるいは不当に のうち負担軽減の対象となる右建付地の割合が同人については、約四分の一の高率を占めることによるものと認められる。 したがって、右仮換地指定処分をもって、原位置換地の原則を逸脱したとか、あるいは不当に自宅付近に土地を集約したものと認めることはできない。 (2) また、控訴人らは、cの仮換地<地名略>に対応する従前地の多くが山林である旨主張するが、前掲各証拠によれば、右従前地はすべて畑又は田であり、山林は含まれていないものと認められる。 (3) その他、cが不当に優遇された仮換地を受けたとする事由は認め難くましてや cに対する仮換地について本件仮換地指定処分全体を違法とするような違法事由の存在を認めることはできない。 (二) d副理事長の仮換地(1) 控訴人らは、dについての仮換地指定処分は、著しく集約的で、しかも、換地規程に反して角地を仮換地とするものが多い旨主張するそこで、検討するに、証拠(乙一一三、一一六、一一九、一二二、一二五、一三一、乙一三二の一ないし一〇、乙一三三の一ないし七、乙一三四の一ないし一一)によれば、dらの従前地は三二筆であるのに対して、仮換地は、一六筆で、その箇所数は一〇箇所であること、また、そのうち角地は、従前地<地名略>など六筆に対する仮換地<地名略>(以下「仮換地A」という。)、従前中畠<地名略>など二筆に対する仮換地<地名略>(以下「仮換地B」という。)、従前地中畠<地名略>に対する仮換地<地名略>(以下「仮換地C」という。)、従前地権現講志<地名略>に対する仮換地<地名略>(以下「仮換地D」という。)、従前地若ケ瀬<地名略>など二筆に対する仮換地<地名略>(以下「仮換地E」という。)、従前地<地名略>など二筆に対する仮換地<地名略>(以下「仮換地F」という。)、従前地権現二氏<地名略>に対する仮換地<地名略> 地名略>など二筆に対する仮換地<地名略>(以下「仮換地E」という。)、従前地<地名略>など二筆に対する仮換地<地名略>(以下「仮換地F」という。)、従前地権現二氏<地名略>に対する仮換地<地名略>(以下「仮換地G」という。)の七箇所であることが認められる。 しかしながら、dらの右のような仮換地を捉えて、直ちに、本件仮換地指定処分全体の中で、それが不当に集約的であるということはできない。そればかりか、乙第一三六号証及び弁論の全趣旨によれば、控訴人aについては、従前地八筆に対して、仮換地は五筆で、その箇所数は三箇所であり、控訴人bについては、従前地一九筆に対して、仮換地は四筆で、その箇所数は四箇所であることが認められるから、これらと比較して、dの右仮換地をもって不当に集約的なものであるとまで認め得ない。 また、仮換地A、仮換地B、仮換地C及び仮換地Eは、従前販の全部又は一部が原位置換地ではなく、飛び換地によるものであることが認められるが、それには、従前地が集合農地区等に該当するため(仮換地A仮換地B)他の土地の従前の機能を確保するため(仮榔地C)、仮換地指足先が集合農地区であるため(仮換地E)など、それぞれ一応合理的理由が窺われるものであり、しかも、仮換地AないしGが角地であることについては、いずれも換地規程に反するところはないというべきであるから、右角地への仮換地をもって、直ちに不当ということもできない。 (2) さらに、控訴人らは、dについての集合農地である仮換地<地名略>に対応する従前地は山林である旨主張するが右各証拠によれば、右従前地はすべて畑であり、山林は含まれていないものと認められる。 (3) その他、dが不当に優遇された仮換地を受けたとする事由は認め難く、ましてや、dに対する仮換地について、本川仮換地全体を違法とするような違法事 畑であり、山林は含まれていないものと認められる。 (3) その他、dが不当に優遇された仮換地を受けたとする事由は認め難く、ましてや、dに対する仮換地について、本川仮換地全体を違法とするような違法事由の存在を認めることはできない。 〔引用部分終了〕二よって、控訴人らの当審における請求をいずれも棄却することとし、当審における訴訟費用について、民事訴訟法九五条、八九条を適用して、主文のとおり判決する。

▼ クリックして全文を表示

🔍 類似判例を検索𝕏 でシェア← 一覧に戻る