- 1 - 主文 1 原判決を次のように変更する。 (1) 処分行政庁が平成20年3月11日付けでした控訴人の平成16年分の所得税の更正処分(ただし,平成21年3月24日付け審査裁決により一部取り消された後のもの)のうち,総所得金額1377万5763円及び納付すべき税額マイナス512万4412円をそれぞれ超える部分並びに過少申告加算税の賦課決定処分(ただし,上記裁決により一部取り消された後のもの)のうち,過少申告加算税額1万7000円を超える部分をいずれも取り消す。 (2) 処分行政庁が平成20年3月11日付けでした控訴人の平成17年分の所得税の更正処分のうち,総所得金額3195万2543円及び納付すべき税額392万8300円をそれぞれ超える部分並びに過少申告加算税の賦課決定処分のうち,過少申告加算税額5万8000円を超える部分をいずれも取り消す。 (3) 処分行政庁が平成20年3月11日付けでした控訴人の平成17年1月1日から同年12月31日までの課税期間の消費税及び地方消費税の更正処分のうち,納付すべき消費税の額204万8100円及び納付すべき地方消費税の額51万2000円をそれぞれ超える部分並びに過少申告加算税の賦課決定処分のうち,過少申告加算税額7000円を超える部分をいずれも取り消す。 - 2 -(4) 控訴人のその余の請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は第1,2審を通じて4分し,その1を被控訴人の負担とし,その余を控訴人の負担とする。 事実 及び理由 第1 控訴の趣旨 1 原判決を取り消す。 2 処分行政庁が平成20年3月 担とし,その余を控訴人の負担とする。 事実 及び理由 第1 控訴の趣旨 1 原判決を取り消す。 2 処分行政庁が平成20年3月11日付けでした控訴人の平成16年分の所得税の更正処分(ただし,平成21年3月24日付け審査裁決により一部取り消された後のもの,以下「本件平成16年分所得税更正処分」という。)のうち,総所得金額1321万5681円及び納付すべき税額マイナス529万2412円をそれぞれ超える部分並びに過少申告加算税の賦課決定処分(ただし,上記裁決により一部取り消された後のもの,以下「本件平成16年分所得税賦課決定処分」という。)をいずれも取り消す。 3 処分行政庁が平成20年3月11日付けでした控訴人の平成17年分の所得税の更正処分(以下「本件平成17年分所得税更正処分」という。)のうち,総所得金額3073万4661円及び納付すべき税額347万7600円をそれぞれ超える部分並びに過少申告加算税の賦課決定処分(以下「本件平成17年分所得税賦課決定処分」という。)のうち,過少申告加算税額1万3000円を超える部分をいずれも取り消す。 4 処分行政庁が平成20年3月11日付けでした控訴人の平成17年1月1日から同年12月31日までの課税期間の消費税及び地方消費税の更正処分のうち,納付すべき消費税の額200万2100円及び納付すべき地方消費税の額50万0500円をそれぞれ超える部分並びに過少申告加算税の賦課決定処分をいずれも取り消す。 第2 事案の概要次のように付加,訂正するほかは,原判決の事実及び理由の第2に記載のとおり- 3 -であるから,これを引用する。 1 原判決2頁21行目の次に行を改めて次のように加える。 「 原審は,控訴人の請求 うに付加,訂正するほかは,原判決の事実及び理由の第2に記載のとおり- 3 -であるから,これを引用する。 1 原判決2頁21行目の次に行を改めて次のように加える。 「 原審は,控訴人の請求をいずれも棄却した。これに対し,控訴人が控訴した。」 2 原判決6頁5行目の「本件所得税賦課決定処分」を「本件所得税各賦課決定処分」に改める。 3 原判決6頁15行目から17行目までを次のように改める。 「 3 税額等に関する当事者の主張被控訴人の主張する本件課税処分等の根拠及び適法性は,原判決別紙8記載のとおりであり,本件所得税各更正処分における必要経費の合計額(後記4の争点(1))及び本件消費税等更正処分における課税仕入れに係る消費税額(後記4の争点(2))を除き,税額等の計算の根拠となる金額及び計算方法については,当事者間に争いがない。」 4 原判決8頁19行目の次に行を改めて次のように加える。 「 また,酒食を伴う懇親会は,その性格上,個人的な知己との交際や旧交を温めるといった側面を含むことから,そのために支出した懇親会費は,一般的には,家事費としての性質を有するものである。したがって,仮に業務遂行上の費用が含まれていたとしても,その区分が明確でない家事関連費に相当し,控訴人の弁護士としての事業の遂行上必要な部分を明らかにすることができない以上,控訴人の弁護士としての事業所得の必要経費には該当しない。」 5 原判決8頁20行目の「したがって,」の次に次のように加える。 「弁護士会及び日弁連の会員としての資格を維持するための弁護士会費の支出が事業所得の必要経費に該当することはあっても,」 6 原判決15頁21行目の「事業所得」から24行目末尾までを次のように改める。 「弁護士が顧問会社から得た顧問料収入が事 の弁護士会費の支出が事業所得の必要経費に該当することはあっても,」 6 原判決15頁21行目の「事業所得」から24行目末尾までを次のように改める。 「弁護士が顧問会社から得た顧問料収入が事業所得と給与所得のいずれに該当するかを判断する基準として述べられたものであり,「事業所得の必要経費」の判断- 4 -基準を示したものではない。「事業所得の必要経費」の判断基準を示した判例は,大阪高裁昭和54年11月7日判決であり,これを認容した最高裁昭和60年3月27日判決である。上記大阪高裁判決は,「収入を終局の目的として直接あるいは間接に支出を余儀なくされたもの」を必要経費とすべきであると判断しており,必要経費と収入との個別対応が必ずしも必要でないことを明示している。 また,処分行政庁は,控訴人が弁護士会の会員として行った会務活動に伴う支出は必要経費であると認めている。弁護士が行う会務活動は,弁護士会等の会員としてであれ,役員としてであれ,その効果が弁護士会等ないし弁護士を含む弁護士全体に帰属することに変わりはない。そして,弁護士会等の制度上,弁護士会等の役員として活動することは,すべての弁護士に課せられた義務というべきものである。 したがって,会務活動に伴う支出について,会員としてした場合と役員としてした場合とで必要経費に該当するか否かを区別する合理的な理由はない。」第3 当裁判所の判断 1 争点(1)(本件各支出を所得税法37条1項に規定する必要経費に算入することができるか否か。)について(1) 所得税法37条1項の解釈,本件各支出の内容等について次のように補正するほかは,原判決の事実及び理由の第3の1の(1)から(3)まで(原判決19頁19行目から33頁23行目まで)に記載のとおりであるから,これを引用する。 各支出の内容等について次のように補正するほかは,原判決の事実及び理由の第3の1の(1)から(3)まで(原判決19頁19行目から33頁23行目まで)に記載のとおりであるから,これを引用する。 ア原判決20頁18行目から19行目にかけての「所得を生ずべき事業と直接関係し,かつ当該業務の遂行上必要であること」を「事業所得を生ずべき業務の遂行上必要であること」に改める。 イ原判決20頁22行目の次に行を改めて次のように加える。 「 これに対し,被控訴人は,一般対応の必要経費の該当性は,当該事業の業務と直接関係を持ち,かつ,専ら業務の遂行上必要といえるかによって判断すべきであると主張する。しかし,所得税法施行令96条1号が,家事関連費のうち必要経- 5 -費に算入することができるものについて,経費の主たる部分が「事業所得を…生ずべき業務の遂行上必要」であることを要すると規定している上,ある支出が業務の遂行上必要なものであれば,その業務と関連するものでもあるというべきである。 それにもかかわらず,これに加えて,事業の業務と直接関係を持つことを求めると解釈する根拠は見当たらず,「直接」という文言の意味も必ずしも明らかではないことからすれば,被控訴人の上記主張は採用することができない。」ウ原判決20頁24行目から25行目にかけての「原告の事業所得を生ずべき業務と直接関係し,かつその業務の遂行上必要であること」を「控訴人の事業所得を生ずべき業務の遂行上必要であること」に改める。 エ原判決21頁3行目から5行目にかけての「原告が弁護士として行う事業所得を生ずべき業務と直接関係し,かつ当該業務の遂行上必要なもの」を「控訴人が弁護士として行う事業所得を生ずべき業務の遂行上必要なもの」に改める。 オ原判決21頁6行目の「所得税 として行う事業所得を生ずべき業務と直接関係し,かつ当該業務の遂行上必要なもの」を「控訴人が弁護士として行う事業所得を生ずべき業務の遂行上必要なもの」に改める。 オ原判決21頁6行目の「所得税法」から7行目末尾までを次のように改める。 「事業所得を生ずべき業務とは,自己の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ反覆継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務のことをいう」カ原判決21頁10行目,16行目及び18行目の「「事業」」を「事業所得を生ずべき業務」に改める。 キ原判決21頁19行目から20行目にかけての「当該活動」から23行目末尾までを次のように改める。 「当該活動の内容等を総合考慮し,社会通念に照らして客観的に判断されるべきものであると解するのが相当である。」ク原判決21頁24行目から25行目にかけての「原告の所得を生ずべき業務と直接関係し,かつ当該業務の遂行上必要な支出」を「控訴人が弁護士として行う事業所得を生ずべき業務の遂行上必要な支出」に改める。 ケ原判決22頁1行目の「甲76」の次に「,88」を加える。 - 6 -コ原判決22頁8行目から9行目にかけての「同日以降の同会執行部の在り方」を「平成16年度の同会執行部(会長,副会長,庶務委員長,庶務副委員長及び常議員会議長で構成される事実上の同会の執行機関をいう。)の在り方」に改める。 サ原判決22頁14行目の「であった」から15行目の「会議」までを次のように改める。 「であった。同委員会は,毎年1回,全国の各弁護士会の弁護士業務改革委員会委員長を集めて,各地の弁護士業務改革についての活動状況等を協議する全国委員長会議を開催していたところ,同月26日に開催された同会議」シ原判決23頁1 ,全国の各弁護士会の弁護士業務改革委員会委員長を集めて,各地の弁護士業務改革についての活動状況等を協議する全国委員長会議を開催していたところ,同月26日に開催された同会議」シ原判決23頁16行目冒頭から同行目末尾までを次のように改める。 「その後の懇親会及び二次会にも出席して,懇親会の費用1万円及び二次会の費用2万4100円の合計3万4100円を支出した。」ス原判決23頁20行目の「常議員会」を「平成15年度最後の常議員会」に改める。 セ原判決23頁24行目の「理事会」を「平成15年度最後の理事会」に改める。 ソ原判決24頁7行目の「第1回α弁連理事会」を「平成16年度の第1回α弁連理事会」に改める。 タ原判決24頁10行目から11行目にかけての「第1回常議員会」を「平成16年度の第1回常議員会」に改める。 チ原判決25頁2行目の「β弁護士会執行部会」の次に「(同会執行部メンバーにより,原則として毎週火曜日にβ弁護士会館2階において行われる会議)」を加える。 ツ原判決25頁24行目の「1万円」を「5000円」に改める。 テ原判決30頁10行目の「平成17年4月28日」を「平成17年度の日弁連執行部が発足して間もない同年4月28日」に改める。 ト原判決30頁24行目の「開催した」を次のように改める。 - 7 -「,控訴人が日弁連副会長として活動していることを激励する趣旨で開催した」(2) 検討ア先に引用した原判決の事実及び理由の第3の1の(3)で認定した本件各支出の内容によれば,本件各支出は,控訴人が,β弁護士会の次期会長予定者若しくは会長若しくは常議員会の常議員又はα弁連の理事又は日弁連の次期副会長予定者若しくは副会長,理事若しくは業務改革委員会の副委員長又は弁護士 ば,本件各支出は,控訴人が,β弁護士会の次期会長予定者若しくは会長若しくは常議員会の常議員又はα弁連の理事又は日弁連の次期副会長予定者若しくは副会長,理事若しくは業務改革委員会の副委員長又は弁護士として行った活動に要した費用である。 ここで,弁護士会とは,弁護士及び弁護士法人(以下「弁護士等」という。)を会員とし,弁護士等の指導,連絡及び監督に関する事務を行うことを目的とする法人であり(弁護士法31条,36条,36条の2),日弁連は,弁護士等及び弁護士会を会員とし,弁護士等及び弁護士会の指導,連絡及び監督に関する事務を行うことを目的とする法人である(同法45条,47条)。また,α弁連は,仙台高等裁判所の管轄区域内の弁護士会が,共同して特定の事項を行うため,日弁連の承認を受けて設けた法人格なき社団であり(同法44条参照),仙台高等裁判所の管轄区域内の弁護士会の連絡及びこれらの弁護士会所属会員相互間の協調,共済並びに懇親に関する事項のほか,弁護士等の品位保持及び業務改善に関する事項を行うこと等を目的としている(甲4の7)。なお,β弁護士会会長,α弁連理事,日弁連理事及び日弁連副会長は,それぞれの団体の役員である(甲4の2及び7,乙10)。 また,β弁護士会常議員会とは,同弁護士会の運営に関する事項等を審議することを目的とする同会の機関であり(甲4の2),日弁連弁護士業務改革委員会とは,弁護士業務改革のため調査,研究等を行うことを目的とする日弁連の機関である(甲76)。 そうすると,弁護士会等と個々の弁護士は異なる人格であり,弁護士会等の機関を構成する弁護士がその権限内でした行為の効果は,弁護士会等に帰属するものであるから,控訴人が弁護士会等の役員等(弁護士会等の各種委員会の委員等を含む。 以下同じ。)として行う活動は,弁護士会等の業務 を構成する弁護士がその権限内でした行為の効果は,弁護士会等に帰属するものであるから,控訴人が弁護士会等の役員等(弁護士会等の各種委員会の委員等を含む。 以下同じ。)として行う活動は,弁護士会等の業務に該当する余地はあるとしても,- 8 -社会通念上,控訴人の「事業所得を生ずべき業務」に該当すると認めることはできない。 これに対し,控訴人は,弁護士による弁護士会等の会務活動が弁護士の事業所得を生ずべき業務に該当すると主張するが,弁護士会等と個々の弁護士は異なる人格であり,弁護士会等の機関を構成する弁護士がその権限内でした行為によりその弁護士が事業所得を得ることはないから,これを採用することはできない。また,そもそも,本件各支出の内容からすれば,その原因となった控訴人の弁護士会等の役員等としての活動は,いずれも,営利性,有償性を有するものではないことが明らかであるから,その点からいっても,控訴人の上記主張は採用することができない。 イもっとも,控訴人の弁護士会等の役員等としての活動が控訴人の「事業所得を生ずべき業務」に該当しないからといって,その活動に要した費用が控訴人の弁護士としての事業所得の必要経費に算入することができないというものではない。 なぜなら,控訴人が弁護士会等の役員等として行った活動に要した費用であっても,これが,先に判示したように,控訴人が弁護士として行う事業所得を生ずべき業務の遂行上必要な支出であれば,その事業所得の一般対応の必要経費に該当するということができるからである。 そこで検討するに,先に判示したとおり,弁護士会及び日弁連は,弁護士等及び弁護士会の指導,連絡及び監督に関する事務を行うことを目的とするものであり,α弁連は,仙台高等裁判所の管轄区域内の弁護士会の連絡及びこれらの弁護士会所属会員相互間の協調 会及び日弁連は,弁護士等及び弁護士会の指導,連絡及び監督に関する事務を行うことを目的とするものであり,α弁連は,仙台高等裁判所の管轄区域内の弁護士会の連絡及びこれらの弁護士会所属会員相互間の協調,共済並びに懇親に関する事項等を行うことを目的とするものである。そして,弁護士会等は,弁護士法に定められている弁護士の資格審査又は懲戒についての事務を行うほか,本件訴訟に提出された証拠(甲4の3及び4,甲6,7の1から8まで,甲76,78,乙10)から認められるだけでも,平成16年度から平成17年度にかけて,国選弁護報酬や民事法律扶助制度への補助金の増額に関する国会議員等への働きかけ,弁護士倫理の遵守を目的とした弁護士職務基本規程の制定,弁護士新人研修制度の充実のための資料作成,弁護士補助職認定- 9 -制度の創設に向けた準備等の活動を行っており,これらが弁護士の使命の実現並びに我が国の社会秩序の維持及び法律制度の改善(弁護士法1条参照)のためであることはいうまでもない。 また,弁護士となるには日弁連に備えた弁護士名簿に登録されなければならず(同法8条),弁護士名簿に登録された者は,当然入会しようとする弁護士会の会員となり(同法36条1項),弁護士は,当然,日弁連の会員となる(同法47条)とされているとおり,弁護士については,弁護士会及び日弁連へのいわゆる強制入会制度が採られている。そのため,弁護士が,弁護士としての事業所得を生ずべき業務を行うためには,弁護士会及び日弁連の会員でなければならない上,弁護士会等の役員等は,その団体の性質上,会員である弁護士の中から選任するのが一般的であり,少なくとも,β弁護士会,α弁連及び日弁連の役員並びにβ弁護士会常議員会の常議員は,会則等において,その会員である弁護士の中から選任することとされている( る弁護士の中から選任するのが一般的であり,少なくとも,β弁護士会,α弁連及び日弁連の役員並びにβ弁護士会常議員会の常議員は,会則等において,その会員である弁護士の中から選任することとされている(甲4の2及び7,乙10,弁論の全趣旨)。要するに,上記のような弁護士会等の活動は,すべてその役員等に選任された弁護士が現実に活動することによって成り立っているものである(弁護士法24条,弁護士職務基本規程79条参照)。 そして,弁護士会等は,独自に資産を有し,会員や所属の弁護士会から会費を徴収すること等により,その活動に要する費用を支出している(甲4の2及び7,乙10から12まで)ものの,そのすべてを弁護士会等が支出するものではなく,弁護士会等が支出しない分は,弁護士会等の役員等に選任された個々の弁護士が自ら支出しているのが実情である(甲76,78,81,弁論の全趣旨)。 以上によれば,弁護士会等の活動は,弁護士に対する社会的信頼を維持して弁護士業務の改善に資するものであり,弁護士として行う事業所得を生ずべき業務に密接に関係するとともに,会員である弁護士がいわば義務的に多くの経済的負担を負うことにより成り立っているものであるということができるから,弁護士が人格の異なる弁護士会等の役員等としての活動に要した費用であっても,弁護士会等の役- 10 -員等の業務の遂行上必要な支出であったということができるのであれば,その弁護士としての事業所得の一般対応の必要経費に該当すると解するのが相当である。 ウ前記の観点から,本件各支出の内容に応じて個別に検討する。 (ア) 弁護士会等の役員等として出席した懇親会等の費用a 先に引用した原判決の事実及び理由の第3の1の(3)によれば,本件各支出のうち,原判決別紙9(以下「別紙9」という。)の番 討する。 (ア) 弁護士会等の役員等として出席した懇親会等の費用a 先に引用した原判決の事実及び理由の第3の1の(3)によれば,本件各支出のうち,原判決別紙9(以下「別紙9」という。)の番号16-1,16-3から16-7まで,16-10,16-12から16-34まで及び16-36並びに原判決別紙10(以下「別紙10」という。)の番号17-1から17-4まで及び17-7は,β弁護士会の次期会長予定者又は会長として,別紙9の番号16-2は,日弁連業務改革委員会の副委員長として,別紙9の番号16-8は,β弁護士会常議員会の常議員として,別紙9の番号16-9及び16-11並びに別紙10の番号17-6は,α弁連の理事として,別紙9の番号16-35は,日弁連の理事として,別紙10の番号17-5,17-8,17-10から17-12まで,17-14から17-21まで及び17-23から17-28までは,日弁連の次期副会長予定者又は副会長として,それぞれ控訴人が出席した酒食を伴う懇親会等の費用である。 b 先に判示した弁護士会等の目的やその活動の内容からすれば,弁護士会等の役員等が,① 所属する弁護士会等又は他の弁護士会等の公式行事後に催される懇親会等,② 弁護士会等の業務に関係する他の団体との協議会後に催される懇親会等に出席する場合であって,その費用の額が過大であるとはいえないときは,社会通念上,その役員等の業務の遂行上必要な支出であったと解するのが相当である。 また,弁護士会等の役員等が,③ 自らが構成員である弁護士会等の機関である会議体の会議後に,その構成員に参加を呼び掛けて催される懇親会等,④ 弁護士会等の執行部の一員として,その職員や,会務の執行に必要な事務処理をすることを目的とする委員会を構成する委員に参加を呼び掛けて催される懇 後に,その構成員に参加を呼び掛けて催される懇親会等,④ 弁護士会等の執行部の一員として,その職員や,会務の執行に必要な事務処理をすることを目的とする委員会を構成する委員に参加を呼び掛けて催される懇親会等に出席することは,それらの会議体や弁護士会等の執行部の円滑な運営に資するものである- 11 -から,これらの懇親会等が特定の集団の円滑な運営に資するものとして社会一般でも行われている行事に相当するものであって,その費用の額も過大であるとはいえないときは,社会通念上,その役員等の業務の遂行上必要な支出であったと解するのが相当である。 c そこで,前記aの各支出の内容を見るに,次の各支出が前記bの①から④までに該当するものと認められる。 (a) 前記bの①に該当する支出別紙9の16-2,16-15,16-21及び16-24並びに別紙10の番号17-11,17-12,17-16から17-19まで,17-21,17-24及び17-25(ただし,二次会を除く。)(b) 前記bの②に該当する支出別紙9の番号16-18,16-26(ただし,二次会を除く。),16-29,16-30及び16-32並びに別紙10の番号17-1及び17-8(c) 前記bの③に該当する支出別紙9の番号16-7(ただし,二次会を除く。),16-8,16-9,16-11,16-12及び16-35並びに別紙10の番号17-2(ただし,二次会を除く。),17-3(ただし,二次会を除く。),17-5,17-6,17-10,17-26,17-27(ただし,二次会を除く。)及び17-28(d) 前記bの④に該当する支出別紙9の番号16-5,16-13(ただし,二次会を除く。),16-25(ただし,二次会を除く。)及び16-28(ただし,二次会を除く 除く。)及び17-28(d) 前記bの④に該当する支出別紙9の番号16-5,16-13(ただし,二次会を除く。),16-25(ただし,二次会を除く。)及び16-28(ただし,二次会を除く。)並びに別紙10の番号17-4,17-15及び17-23d 前記aの各支出のうち前記cに掲げる各支出を除くものは,前記bの①から④までに該当すると認めることはできず,他に弁護士会等の役員等として業務の遂行上必要な支出であったと認めるに足りる証拠はない。その理由は,次のとおりである。 - 12 -(a) 別紙9の番号16-1,16-3,16-4,16-10,16-14,16-16,16-17,16-19,16-20,16-22,16-23,16-27,16-31,16-34及び16-36並びに別紙10の番号17-7についてこれらの各支出は,いずれも,控訴人が,β弁護士会の次期会長予定者又は会長として,同会の執行部を構成するメンバーとの懇親会等に出席した費用である。しかし,これらの懇親会等の態様を見ると,毎週行われる執行部会(その準備会を含む。)後に引き続いて行われたものか,控訴人が他の執行部のメンバーを慰労するためにホテルに1泊して行われたものであって,いずれも,弁護士会等の公式行事とも,特定の集団の円滑な運営に資するものとして社会一般でも行われている行事に相当するものともいうことはできず,その費用の額も,控訴人が参加者全員の費用も含めて全額負担し,又は他の参加者よりも多く負担することがあるなど,過大であるといわざるを得ない。 したがって,これらの各支出が前記bの①から④までに該当すると認めることはできない。 (b) 別紙9の番号16-6,16-7(ただし,二次会に限る。),16-13(ただし,二次会に限る。),16- たがって,これらの各支出が前記bの①から④までに該当すると認めることはできない。 (b) 別紙9の番号16-6,16-7(ただし,二次会に限る。),16-13(ただし,二次会に限る。),16-25(ただし,二次会に限る。),16-26(ただし,二次会に限る。),16-28(ただし,二次会に限る。)及び16-33並びに別紙10の番号17-2(ただし,二次会に限る。),17-3(ただし,二次会に限る。),17-14,17-20,17-25(ただし,二次会に限る。)及び17-27(ただし,二次会に限る。)についてこれらの各支出は,前記cの懇親会等後に開催された二次会に出席した費用である。しかし,前記cの懇親会等に出席すれば,社会通念上,前記bで判示した弁護士会等の役員等の業務遂行上の必要性は満たしたものということができ,その後の二次会への出席は,個人的な知己との交際や旧交を温めるといった側面を含むといわざるを得ず,仮に業務の遂行上必要な部分が含まれていたとしても,その部分を- 13 -明らかに区分することができると認めるに足りる証拠はない。 したがって,これらの各支出が前記bの①から④までに該当すると認めることはできない。 (イ) β弁護士会会長又は日弁連副会長に立候補した際の活動等に要した費用a 先に引用した原判決の事実及び理由の第3の1の(3)によれば,本件各支出のうち,別紙9の番号16-37は,控訴人がβ弁護士会会長に立候補した際の活動に要した費用であり,別紙10の番号17-29から17-31までは,控訴人が日弁連副会長に立候補した際の活動等に要した費用である。 b 弁護士会等の活動が,弁護士として行う事業所得を生ずべき業務に密接に関係しているものであり,β弁護士会及び日弁連の役員は,会則において,その会員であ 立候補した際の活動等に要した費用である。 b 弁護士会等の活動が,弁護士として行う事業所得を生ずべき業務に密接に関係しているものであり,β弁護士会及び日弁連の役員は,会則において,その会員である弁護士の中から選任することとされていることは,上記イで判示したとおりである。確かに,被控訴人が主張するように,弁護士会等の役員になることが弁護士法等によって個々の弁護士に義務付けられているとは認められないものの,いずれかの弁護士が弁護士会等の役員に選任されない限り,弁護士会等が機能しないことは明らかである。もっとも,弁護士が弁護士会等の役員に立候補した後,役員に選任されるため,投票権を有する者に対して自らへの投票を呼び掛ける活動は,自らの弁護士会等の運営に関する意見を実現するために行われるものであるというべきであり,弁護士会等の活動と同視することができないのはもちろんのこと,弁護士として行う事業所得を生ずべき業務と密接に関係しているとも認めることはできない。 以上の事情を総合考慮すると,弁護士が弁護士会等の役員に立候補した際の活動に要した費用のうち,立候補するために不可欠な費用であれば,その弁護士の事業所得を生ずべき業務の遂行上必要な支出に該当するが,その余の費用については,これに該当しないと解するのが相当である。 c そこで,前記aの各支出を見るに,別紙10の番号17-31は,日弁連副会長に立候補するために,日弁連副会長候補者選挙規定に基づく費用を支出したと- 14 -いうものであり,立候補するために不可欠な費用であると認めることができるので,控訴人の事業所得を生ずべき業務の遂行上必要な支出に該当するが,その余の各支出については,控訴人がβ弁護士会会長又は日弁連副会長に立候補するために不可欠な費用であると認めることはできないから, で,控訴人の事業所得を生ずべき業務の遂行上必要な支出に該当するが,その余の各支出については,控訴人がβ弁護士会会長又は日弁連副会長に立候補するために不可欠な費用であると認めることはできないから,控訴人の事業所得を生ずべき業務の遂行上必要な支出には該当しない。 (ウ) その他の費用a 別紙10の番号17-9日弁連副会長の活動の補助者である日弁連事務次長の父親の逝去に伴う香典であるが,日弁連を代表して控訴人が支出したというようなものではないことは明らかであり,控訴人とその日弁連事務次長とは日弁連執行部メンバーとしての交流しかなかったこと(甲76)を考慮しても,社会通念上,日弁連副会長の業務の遂行上必要な支出であったとまではいえない。 したがって,控訴人の事業所得の一般対応の必要経費に該当すると認めることはできない。 b 別紙10の番号17-13β弁護士会の平成16年度執行部会メンバーが,控訴人が日弁連副会長として活動していることを激励する趣旨で開催した二次会の費用を負担したものであり,その趣旨からいって,弁護士会等の役員等として支出したものではない上,個人的な知己との交際や旧交を温めるといった側面を含むといわざるを得ず,仮に弁護士としての業務の遂行上必要な部分が含まれていたとしても,その部分を明らかに区分することができると認めるに足りる証拠はない。 したがって,控訴人の事業所得の一般対応の必要経費に該当すると認めることはできない。 c 別紙10の番号17-22β弁護士会事務員会の活動費として寄附したものであり,その趣旨からいって,弁護士会等の役員等として支出したものではない上,個人的な知己との交際といっ- 15 -た側面を含むといわざるを得ず,仮に弁護士としての業務の遂行上必要な部分が含まれていた ,その趣旨からいって,弁護士会等の役員等として支出したものではない上,個人的な知己との交際といっ- 15 -た側面を含むといわざるを得ず,仮に弁護士としての業務の遂行上必要な部分が含まれていたとしても,その部分を明らかに区分することができると認めるに足りる証拠はない。 したがって,控訴人の事業所得の一般対応の必要経費に該当すると認めることはできない。 (3) 小括以上によれば,本件各支出のうち,別紙9の16-2,16-5,16-7(ただし,二次会を除く。),16-8,16-9,16-11,16-12,16-13(ただし,二次会を除く。),16-15,16-18,16-21,16-24,16-25(ただし,二次会を除く。),16-26(ただし,二次会を除く。),16-28(ただし,二次会を除く。),16-29,16-30,16-32及び16-35並びに別紙10の番号17-1,17-2(ただし,二次会を除く。),17-3(ただし,二次会を除く。),17-4から17-6まで,17-8,17-10から17-12まで,17-15から17-19まで,17-21,17-23,17-24,17-25(ただし,二次会を除く。),17-26,17-27(ただし,二次会を除く。),17-28及び17-31は,控訴人の事業所得を生ずべき業務の遂行上必要な支出に該当するので,必要経費に算入することができるが,その余は,必要経費に算入することはできない。 2 争点(2)(本件各消費税関係支出が消費税法2条1項12号の課税仕入れに該当するか否か。)について次のように補正するほかは,原判決の事実及び理由の第3の2(原判決41頁3行目から21行目まで)に記載のとおりであるから,これを引用する。 (1) 原判決41頁3行目の「本件各支出の一部で て次のように補正するほかは,原判決の事実及び理由の第3の2(原判決41頁3行目から21行目まで)に記載のとおりであるから,これを引用する。 (1) 原判決41頁3行目の「本件各支出の一部である」を削る。 (2) 原判決41頁18行目の「本件各支出」から21行目末尾までを次のように改める。 「本件各消費税関係支出のうち,前記1の(3)に掲記した各支出は,所得税法上の- 16 -必要経費に算入することができるので,「課税仕入れ」に該当するが,その余の支出は,必要経費に算入することができないから,「課税仕入れ」に該当するものではない。」 3 本件課税処分等の適法性について(1) 控訴人の平成16年分の所得税の総所得金額及び納付すべき税額について以上を前提として,控訴人の平成16年分の所得税の総所得金額及び納付すべき税額を算出すると,次のようになる。なお,必要経費の合計額の部分を除き,計算の基礎となる金額及び計算方法については,先に引用した原判決別紙8の1の(1)記載のとおりであるから,特に説明を付さない。 ア総所得金額 1377万5763円(ア) 総収入金額 8616万8334円(イ) 必要経費の合計額 6565万0571円a 接待交際費 269万5628円上記金額は,次の(a)の金額から(b)の金額を差し引いた金額である。 (a) 修正申告額 328万0710円(b) 必要経費不算入額 58万5082円上記金額は,控訴人の事業所得の金額の計算上,所得税法37条1項に規定する必要経費に算入できないと認 328万0710円(b) 必要経費不算入額 58万5082円上記金額は,控訴人の事業所得の金額の計算上,所得税法37条1項に規定する必要経費に算入できないと認められる接待交際費に係る各支出の合計額であり,本件訴訟において控訴人が必要経費に算入することができると主張する金額86万9692円(別紙9の番号16-1から16-37までの各金額の合計額)に本件訴訟外で必要経費に算入することができないと認められる2万5000円を加えた金額から前記1の(3)で判示した必要経費に算入できる支出(別紙9の16-2,16-5,16-7(ただし,二次会を除く。),16-8,16-9,16-11,16-12,16-13(ただし,二次会を除く。),16-15,16-18,16-21,16-24,16-25(ただし,二次会を除く。),16-26(ただし,二次会を除く。),16-28(ただし,二次会を除く。),16-29,- 17 -16-30,16-32及び16-35)の各金額の合計額30万9610円を差し引いた金額である。 b 福利厚生費 374万3153円c 上記以外の経費 5921万1790円(ウ) 専従者給与 619万2000円(エ) 青色申告特別控除額 55万0000円イ所得控除の額の合計額 375万6810円ウ課税総所得金額 1001万8000円エ納付すべき税額 △512万4412円(ア) 課税総所得金額に対する税額 177万5400円(イ) 定率減税額 1001万8000円エ納付すべき税額 △512万4412円(ア) 課税総所得金額に対する税額 177万5400円(イ) 定率減税額 25万0000円(ウ) 源泉徴収税額 470万3412円(エ) 予定納税額 194万6400円(2) 控訴人の平成17年分の所得税の総所得金額及び納付すべき税額について以上を前提として,控訴人の平成17年分の所得税の総所得金額及び納付すべき税額を算出すると,次のようになる。なお,必要経費の合計額の部分を除き,計算の基礎となる金額及び計算方法については,先に引用した原判決別紙8の1の(2)記載のとおりであるから,特に説明を付さない。 ア総所得金額 3195万2543円(ア) 事業所得の金額 3189万4443円a 総収入金額 9204万7006円b 必要経費の合計額 5672万5063円(a) 接待交際費 151万4529円 上記金額は,次の①の金額から②の金額を差し引いた後の金額である。 ① 修正申告額 305万1446円② 必要経費不算入額 153万6917円- 18 -上記金額は,控訴人の事業所得の金額の計算上,所得税法37条1項に規定する必要経費に算入できないと認められる接待交際費に係る各支出の合計額であり,本件訴訟において控訴人が必要経費に算入することができると主張する金 訴人の事業所得の金額の計算上,所得税法37条1項に規定する必要経費に算入できないと認められる接待交際費に係る各支出の合計額であり,本件訴訟において控訴人が必要経費に算入することができると主張する金額148万3777円(別紙10の番号17-1から同17-29までの各金額の合計額)に本件訴訟外で必要経費に算入することができないと認められる37万5000円を加えた金額から前記1の(3)で判示した必要経費に算入できる支出(17-1,17-2(ただし,二次会を除く。),17-3(ただし,二次会を除く。),17-4から17-6まで,17-8,17-10から17-12まで,17-15から17-19まで,17-21,17-23,17-24,17-25(ただし,二次会を除く。),17-26,17-27(ただし,二次会を除く。),17-28)の各金額の合計額32万1860円を差し引いた金額である。 (b) 福利厚生費 364万7859円(c) 雑費 40万6776円上記金額は,次の①の金額から②の金額を差し引いた後の金額である。 ① 修正申告額 46万2741円② 必要経費不算入額 5万5965円上記金額は,控訴人の事業所得の金額の計算上,所得税法37条1項に規定する必要経費に算入できないと認められる雑費に係る各支出の合計額であり,本訴において控訴人が必要経費に算入することができると主張する金額15万5965円(別紙10の番号17-30及び17-31の合計額)から前記1の(3)で判示した必要経費に算入できる支出(別紙10の番号17-31)の金額10万円を控除した金額である。 (d) 上記 5965円(別紙10の番号17-30及び17-31の合計額)から前記1の(3)で判示した必要経費に算入できる支出(別紙10の番号17-31)の金額10万円を控除した金額である。 (d) 上記以外の経費 5115万5899円c 専従者給与 277万7500円d 青色申告特別控除額 65万0000円(イ) 雑所得の金額 5万8100円- 19 -イ所得控除の額の合計額 321万8850円ウ課税総所得金額 2873万3000円エ納付すべき税額 392万8300円(ア) 課税総所得金額に対する税額 814万1210円(イ) 定率減税額 25万0000円(ウ) 源泉徴収税額 396万2890円(3) 本件所得税各更正処分の適法性についてア本件平成16年分所得税更正処分の適法性について前記(1)によれば,本件平成16年分所得税更正処分のうち総所得金額1377万5763円及び納付すべき税額△512万4412円を超える部分が違法である。 イ本件平成17年分所得税更正処分の適法性について前記(2)によれば,本件平成17年分所得税更正処分のうち総所得金額3195万2543円及び納付すべき税額392万8300円を超える部分が違法である。 (4) 本件所得税各賦課決定処分の適法性について上記(1)及び(2)で認定した納付すべき税額の計算の基礎となっていた事実のうちに,本件所得税各更正処分前における税 超える部分が違法である。 (4) 本件所得税各賦課決定処分の適法性について上記(1)及び(2)で認定した納付すべき税額の計算の基礎となっていた事実のうちに,本件所得税各更正処分前における税額の計算の基礎とされていなかったことについて,国税通則法65条4項に規定する正当な理由があると認められるものはない。 したがって,控訴人に課せられる過少申告加算税の額は,平成16年分について,控訴人が新たに納付すべきこととなった税額17万円(ただし,国税通則法118条3項により1万円未満の端数を切り捨てた後のもの。以下同じ。)を基礎として,これに同法65条1項の規定に基づく100分の10の割合を乗じて算出した金額1万7000円となり,平成17年分について,控訴人が新たに納付すべきこととなった税額58万円を基礎として,これに上記割合を乗じて算出した金額5万8000円となる。 そうすると,本件平成16年分所得税賦課決定処分のうち過少申告加算税額1万- 20 -7000円を超える部分及び本件平成17年分所得税賦課決定処分のうち過少申告加算税額5万8000円を超える部分がそれぞれ違法である。 (5) 控訴人の平成17年課税期間の消費税等の納付すべき税額について以上を前提として,控訴人の平成17年課税期間の消費税等の納付すべき税額を算出すると,次のようになる。なお,課税仕入れに係る消費税額の部分を除き,計算の基礎となる金額及び計算方法については,先に引用した原判決別紙8の4記載のとおりであるから,特に説明を付さない。 ア消費税(ア) 課税標準額 8766万3000円(イ) 消費税額 350万6520円(ウ) 控除対象仕入税額 課税標準額 8766万3000円(イ) 消費税額 350万6520円(ウ) 控除対象仕入税額 63万7762円上記金額は,消費税法30条の規定に基づき算出した原告の平成17年課税期間における課税仕入れに係る消費税額であり,次のaの金額からbの金額を差し引いた後の金額1674万1267円に同条1項の規定に基づく105分の4の割合を乗じて算出した金額である。 a 課税仕入れに係る支払対価の額(修正申告) 1829万4149円b 課税仕入れに係る支払対価の額の過大額 155万2882円上記金額は,上記aの金額のうち,上記(2)のアの(ア)のbの(a)の②及び(c)の②において述べた事業所得の計算上必要経費に算入できないと認められる,接待交際費の金額153万6917円及び雑費の金額5万5965円の合計額159万2882円から先に引用した原判決別紙8の4の(1)のウの(イ)中の表の3及び4記載の課税取引以外の支出(不課税取引)合計4万円を控除した後の金額であり,消費税法30条1項に規定する「課税仕入れに係る支払対価の額」に該当しない金額である。 (エ) 差引税額 286万8700円(オ) 中間納付税額 82万0600円- 21 -(カ) 差引納付すべき税額 204万8100円イ地方消費税(ア) 課税標準となる消費税額 286万8700円(イ) 譲渡割額(納税額) 71万7100円(ウ) 中間納付譲渡割額 20万5100円 消費税額 286万8700円(イ) 譲渡割額(納税額) 71万7100円(ウ) 中間納付譲渡割額 20万5100円(エ) 差引納付すべき譲渡割額 51万2000円ウ消費税等合計額 256万0100円(6) 本件消費税等更正処分の適法性について上記(5)によれば,本件消費税等更正処分のうち納付すべき消費税の額204万8100円及び納付すべき地方消費税の額51万2000円をそれぞれ超える部分がいずれも違法である。 (7) 本件消費税等賦課決定処分の適法性について上記(5)で認定した納付すべき税額の計算の基礎となっていた事実のうちに,本件消費税等更正処分前における税額の計算の基礎とされていなかったことについて,国税通則法65条4項に規定する正当な理由があると認められるものはない。 したがって,控訴人に課される過少申告加算税の額は,控訴人が新たに納付すべきこととなった税額7万円(ただし,国税通則法118条3項により1万円未満の端数を切り捨てた後のもの)を基礎として,これに同法65条1項の規定に基づく100分の10の割合を乗じて算出した金額7000円となる。 そうすると,本件消費税等賦課決定処分のうち過少申告加算税額7000円を超える部分が違法である。 4 以上によれば,控訴人の請求は,本件平成16年分所得税更正処分のうち,総所得金額1377万5763円及び納付すべき税額マイナス512万4412円をそれぞれ超える部分,本件平成16年分所得税賦課決定処分のうち,過少申告加算税額1万7000円を超える部分,本件平成17年分所得税更正処分のうち,総所得金額3195万2543円及び納付 4412円をそれぞれ超える部分,本件平成16年分所得税賦課決定処分のうち,過少申告加算税額1万7000円を超える部分,本件平成17年分所得税更正処分のうち,総所得金額3195万2543円及び納付すべき税額392万8300円をそれぞれ- 22 -超える部分,本件平成17年分所得税賦課決定処分のうち,過少申告加算税額5万8000円を超える部分,本件消費税等更正処分のうち,納付すべき消費税の額204万8100円及び納付すべき地方消費税の額51万2000円をそれぞれ超える部分並びに本件消費税等賦課決定処分のうち,過少申告加算税額7000円を超える部分の取消しを求める限度で理由があるから一部認容し,その余は理由がないから棄却すべきである。 よって,控訴人の控訴は一部理由があるから,以上と結論を異にする原判決を変更することとし,主文のとおり判決する。 東京高等裁判所第20民事部 裁判長裁判官春日通良 裁判官太田武聖 裁判官一場康宏 (原裁判等の表示) 主文 1 原告の請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 - 23 -第1 請求 1 処分行政庁が平成20年3月11日付けでした原告の平成16年分の所得税の更正処分(ただし,平成21年3月24日付け審査裁決により一部取り消された後のもの)のうち,総所得金額1321万5681円及び納付すべき税額マイナス529万2412円をそれぞれ超える部分並びに過少申告加算 分(ただし,平成21年3月24日付け審査裁決により一部取り消された後のもの)のうち,総所得金額1321万5681円及び納付すべき税額マイナス529万2412円をそれぞれ超える部分並びに過少申告加算税の賦課決定処分(ただし,上記裁決により一部取り消された後のもの)をいずれも取り消す。 2 処分行政庁が平成20年3月11日付けでした原告の平成17年分の所得税の更正処分のうち,総所得金額3073万4661円及び納付すべき税額347万7600円をそれぞれ超える部分並びに過少申告加算税の賦課決定処分のうち1万3000円を超える部分をいずれも取り消す。 3 処分行政庁が平成20年3月11日付けでした原告の平成17年1月1日から同年12月31日までの課税期間の消費税及び地方消費税の更正処分のうち,納付すべき消費税の額200万2100円及び納付すべき地方消費税の額50万0500円をそれぞれ超える部分並びに過少申告加算税の賦課決定処分をいずれも取り消す。 第2 事案の概要本件は,弁護士業を営み,β 弁護士会会長や日本弁護士連合会(以下「日弁連」という。)副会長等の役員を務めた原告が,これらの役員としての活動に伴い支出した懇親会費等を事業所得の金額の計算上必要経費に算入し,また,消費税及び地方消費税(以下「消費税等」という。)の額の計算上課税仕入れに該当するとして,所得税及び消費税等の確定申告をしたところ,処分行政庁である仙台中税務署長が,これらの費用については,所得税法37条1項に規定する必要経費に算入することはできず,また,消費税法2条1項12号に規定する課税仕入れには該当しないなどとして,所得税及び消費税等の更正処分並びに過少申告加算税の賦課決定処分を行ったのに対し,原告が,これらの支- 24 -出の大部分が事業所得 法2条1項12号に規定する課税仕入れには該当しないなどとして,所得税及び消費税等の更正処分並びに過少申告加算税の賦課決定処分を行ったのに対し,原告が,これらの支- 24 -出の大部分が事業所得の金額の計算上必要経費に当たり,また,消費税等の額の計算上課税仕入れにも該当すると主張して,上記各処分の一部の取消しを求めている事案である。 1 関係法令の定め等(1) 所得税法等ア(ア) 所得税法27条は,事業所得とは,農業,漁業,製造業,卸売業,小売業,サービス業その他の事業で政令で定めるものから生ずる所得(山林所得又は譲渡所得に該当するものを除く。)をいい(1項),事業所得の金額は,その年中の事業所得に係る総収入金額から必要経費を控除した金額とする(2項)旨定めている。 (イ) 所得税法施行令63条11号は,所得税法27条1項に規定する政令で定める事業として,医療保健業,著述業その他のサービス業を定めている。 イ所得税法37条1項は,その年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額は,別段の定めがあるものを除き,事業所得の総収入金額に係る売上原価その他当該総収入金額を得るため直接に要した費用の額及びその年における販売費,一般管理費その他事業所得を生ずべき業務について生じた費用(償却費以外の費用でその年において債務の確定しないものを除く。)の額とする旨定めている。 ウ(ア) 所得税法45条1項は,居住者が支出し又は納付する家事上の経費及びこれに関連する経費で政令で定めるもの(1号)の額は,その者の事業所得の金額の計算上,必要経費に算入しない旨定めている。 (イ) 所得税法施行令96条は,事業所得に関し所得税法45条1項1号に規定する政令で定める経費は 1号)の額は,その者の事業所得の金額の計算上,必要経費に算入しない旨定めている。 (イ) 所得税法施行令96条は,事業所得に関し所得税法45条1項1号に規定する政令で定める経費は,次に掲げる経費以外の経費とすると定めている。 a 家事上の経費に関連する経費の主たる部分が事業所得を生ずべき業- 25 -務の遂行上必要であり,かつ,その必要である部分を明らかに区分することができる場合における当該部分に相当する経費(1号)b 1号に掲げるもののほか,青色申告書を提出することにつき税務署長の承認を受けている居住者に係る家事上の経費に関連する経費のうち,取引の記録等に基づいて,事業所得を生ずべき業務の遂行上直接必要であったことが明らかにされる部分の金額に相当する経費(2号)(2) 消費税法等ア消費税法4条1項は,国内において事業者が行った資産の譲渡等(同法2条1項8号に規定するもの)には,同法により消費税を課する旨定め,同法28条1項本文は,課税資産の譲渡等に係る消費税の課税標準は,課税資産の譲渡等の対価の額(対価として収受し,又は収受すべき一切の金銭又は金銭以外の物若しくは権利その他経済的な利益の額とし,課税資産の譲渡等につき課されるべき消費税額及び当該消費税額を課税標準として課されるべき地方消費税額に相当する額を含まないものとする。)とする旨定めている。 イ消費税法30条1項は,事業者が国内において行う課税仕入れについては,課税期間における課税標準額に対する消費税額から,当該課税期間において行った課税仕入れに係る消費税額を控除する旨定めている。 同法2条1項12号は,課税仕入れとは,事業者が,事業として他の者から資産を譲り 準額に対する消費税額から,当該課税期間において行った課税仕入れに係る消費税額を控除する旨定めている。 同法2条1項12号は,課税仕入れとは,事業者が,事業として他の者から資産を譲り受け,若しくは借り受け,又は役務の提供(給与等を対価とする役務の提供を除く。)を受けること(当該他の者が事業として当該資産を譲り渡し,若しくは貸し付け,又は当該役務の提供をしたとした場合に課税資産の譲渡等に該当することになるもので,消費税が免除されるもの以外のものに限る。)をいう旨定めている。 2 争いのない事実等(証拠等により容易に認められる事実は,末尾に証拠等を掲記した。)- 26 -(1) 原告原告は,仙台市内に事務所を構え,弁護士業を営んで事業所得を得ている者であり,β 弁護士会の会員である。 原告は,平成13年6月から平成16年6月まで日弁連の弁護士業務改革委員会副委員長兼パラリーガル検討プロジェクトチームリーダーを,平成15年4月1日から平成17年3月31までα 弁護士会連合会(以下「α 弁連」という。)の理事を,平成15年4月1日から平成16年3月31日までβ 弁護士会の常議員を務めていた。 また,原告は,平成16年4月1日から平成17年3月31日までβ 弁護士会会長及び日弁連理事を務め,同年4月1日から平成18年3月31日まで日弁連副会長を務めた。 (以上につき,甲76,弁論の全趣旨)(2) 原告に対する課税処分の経緯等ア原告は,仙台中税務署長に対し,平成17年3月8日には原告の平成16年分の所得税につき,平成18年3月8日には原告の平成17年分の所得税並びに平成17年1月1日から同年12月31日までの課税期間(以下「平成 台中税務署長に対し,平成17年3月8日には原告の平成16年分の所得税につき,平成18年3月8日には原告の平成17年分の所得税並びに平成17年1月1日から同年12月31日までの課税期間(以下「平成17年課税期間」という。)に係る消費税等につき,それぞれ確定申告書を提出し,平成20年2月29日,上記各確定申告書に関し,修正申告をした。(乙1,2,5,6,8)イ仙台中税務署長は,平成20年3月11日付けで,原告の平成16年分及び平成17年分の所得税の更正処分及び上記各年分の過少申告加算税の賦課決定処分をした。 また,仙台中税務署長は,同日付けで,原告の平成17年課税期間の消費税等の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分をした。 ウ原告は,平成20年5月2日,仙台中税務署長に対し,上記イの各処分を不服として異議申立てをしたところ,仙台中税務署長は,同年7月4日- 27 -付けで,原告の異議申立てをいずれも棄却する旨の決定をした。(乙4)エ原告は,平成20年8月1日,国税不服審判所長に対し,上記イの各処分に対する審査請求をしたところ,国税不服審判所長は,平成21年3月24日付けで,平成16年分の所得税についての更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分を一部取り消し,その余の審査請求をいずれも棄却する旨の裁決をした。 オ原告は,平成21年9月17日,本件訴えを提起した。(当裁判所に顕著な事実)カ以上の原告の平成16年分及び17年分の所得税の確定申告,修正申告,各更正処分(以下「本件所得税各更正処分」という。ただし,平成16年分については,上記エの審査裁決により取り消された後のものを指す。)及び各過少申告加算税の賦課決定処分(以下「本件所得税 修正申告,各更正処分(以下「本件所得税各更正処分」という。ただし,平成16年分については,上記エの審査裁決により取り消された後のものを指す。)及び各過少申告加算税の賦課決定処分(以下「本件所得税賦課決定処分」といい,本件所得税各更正処分と併せて「本件所得税各更正処分等」という。ただし,平成16年分については,上記エの審査裁決により取り消された後のものを指す。)並びにこれらに対する不服申立て等の経緯は,別紙2から6まで記載のとおりであり,原告の平成17年課税期間の消費税等の確定申告,修正申告,更正処分(以下「本件消費税等更正処分」という。)及び過少申告加算税の賦課決定処分(以下「本件消費税等賦課決定処分」という。また,本件所得税各更正処分等と本件消費税等更正処分及び本件消費税等賦課決定処分とを併せて「本件課税処分等」という。)並びにこれらに対する不服申立て等の経緯は,別紙7記載のとおりである。 3 被告の主張する本件課税処分等の根拠及び適法性被告の主張する本件課税処分等の根拠及び適法性は,別紙8記載のとおりである。 4 争点本件の主要な争点は,次のとおりである。 - 28 -(1) 別紙9及び10記載の各支出(以下「本件各支出」という。)を所得税法37条1項に規定する必要経費に算入することができるか否か。 (2) 別紙10記載の各支出のうち番号17-9,17-22及び17-31を除いたもの(以下「本件各消費税関係支出」という。)が消費税法2条1項12号の課税仕入れに該当するか否か。 5 争点に対する当事者の主張の概要(1) 争点(1)(本件各支出を所得税法37条1項に規定する必要経費に算入することができるか否か。)について(被告の主張) 5 争点に対する当事者の主張の概要(1) 争点(1)(本件各支出を所得税法37条1項に規定する必要経費に算入することができるか否か。)について(被告の主張)ア本件各支出は,所得税法37条1項に規定する事業所得に係る必要経費のうち,販売費や一般管理費のように特定の収入との対応関係を明らかにできないもの(その年における販売費,一般管理費その他これらの所得を生ずべき業務について生じた費用。以下「一般対応の必要経費」という。)に該当するか否かが問題となるところ,一般対応の必要経費の該当性は,当該事業の業務内容,当該支出の相手方,当該支出の内容等の個別具体的な諸事情から社会通念に従って客観的に判断して,当該事業の業務と直接関係を持ち,かつ,専ら業務の遂行上必要といえるかによって判断すべきであり,そのような判断の下必要経費と認識し得ない支出や費用については,家事費として経費不算入とすべきであり,また,それが必要経費であるか家事費であるか判然としない支出や費用については,家事関連費として,原則経費不算入とすべきである(所得税法37条1項,45条1項1号,所得税法施行令96条参照)。 イそして,本件各支出が必要経費に該当し経費として算入されるためには,原告の事業である弁護士としての事業内容,当該支出の相手方,当該支出の内容等の個別具体的な諸事情から社会通念に従って客観的に判断して原告の弁護士としての事業と直接関係を持ち,かつ,専ら原告の弁護士とし- 29 -ての事業の遂行上必要といえる必要がある。そして,「事業」とは,自己の計算と危険において営利を目的として対価を得て継続的に行う経済活動のことをいい,弁護士の職務は,「当事者その他関係人の依頼又は官公署の委嘱によって,訴訟事件,非訟事件及び して,「事業」とは,自己の計算と危険において営利を目的として対価を得て継続的に行う経済活動のことをいい,弁護士の職務は,「当事者その他関係人の依頼又は官公署の委嘱によって,訴訟事件,非訟事件及び審査請求,異議申立て,再審査請求等行政庁に対する不服申立事件に関する行為その他一般の法律事務を行うこと」(弁護士法3条1項)であるから,事業所得を生み出す弁護士としての事業とは,大略,営利を目的として対価を得て継続的に一般の法律事務を行う活動をいうというべきである。 以上を前提に,本件各支出について,その内容に応じて①酒食を伴う懇親会費(別紙9の番号16-1から16-37まで,別紙10の番号17-1から17-8まで,17-10から17-12まで,17-14から17-21まで及び17-23から17-28まで),②日弁連副会長立候補費用(別紙10の番号17-29から17-31まで),③その他の費用(別紙10の番号17-9,17-13及び17-22)に大別すると,次のとおり,いずれも必要経費には該当しない。 (ア) 酒食を伴う懇親会費について(上記①)この各支出は,β 弁護士会,α 弁連及び日弁連(以下,まとめて「弁護士会等」という。)の会長又は副会長等の役員として,原告が弁護士会等の活動の遂行に関して支出した懇親会費と認められるところ,弁護士は,弁護士会に入会し,日弁連の弁護士名簿に登録されなければならず,当然入会した弁護士会及び日弁連の会員となるが,弁護士会等の役員になることまでもが弁護士法等によって個々の弁護士に義務付けられているとは認められないのであって,仮に弁護士会等の活動を通じて,弁護士会等の役員等に選任されることがあったとしても,弁護士個人とは異なる人格である弁護士会等の 等によって個々の弁護士に義務付けられているとは認められないのであって,仮に弁護士会等の活動を通じて,弁護士会等の役員等に選任されることがあったとしても,弁護士個人とは異なる人格である弁護士会等の役員としての活動を弁護士個人が事業所得を得るための事業活動と同一視することはできない。 - 30 -したがって,原告が,弁護士会等の役員等として支出した酒食を伴う懇親会費等は,原告の弁護士としての事業(営利を目的として対価を得て継続的に一般の法律事務を行う活動)と直接関係をもつものとも専ら弁護士としての事業の遂行上必要な支出であったとも認められないから,これを原告の事業所得の計算上必要経費に算入できないことは明らかである。 (イ) 日弁連副会長立候補費用(上記②)上記(ア)のとおり,弁護士会等の役員になることまでもが弁護士法等によって個々の弁護士に義務付けられているとは認められないこと及び弁護士会等が法人であって弁護士個人とは異なる人格であることからすれば,弁護士会等の役員に就任するための費用が弁護士としての事業と直接関係を持ち,かつ,専ら原告の弁護士としての事業の遂行上必要な支出といえないことは明らかである。 また,日弁連副会長立候補費用の各支出は,客観的に見れば,最終的に原告らの判断及び意思に基づいて,法人たる日弁連の副会長選挙に立候補したことに伴う支出というべきであり,仮に日弁連の副会長を務めることによって,多くの弁護士と接する機会を得て,様々な情報交換や意見交換などを通じて信頼関係を構築し,結果として多くの弁護士から紹介案件が得られ,弁護士個人としての業務の収益獲得に資することがあるなど,原告の弁護士の業務に有益なものとも考えられることがあると 意見交換などを通じて信頼関係を構築し,結果として多くの弁護士から紹介案件が得られ,弁護士個人としての業務の収益獲得に資することがあるなど,原告の弁護士の業務に有益なものとも考えられることがあるとしても,それは飽くまでも間接的に生ずる効果にすぎないものであって,日弁連の副会長としての活動は,弁護士等及び弁護士会の指導,連絡及び監督に関する事務を行うことを目的とする日弁連に直接的に帰属し,その効果は広く弁護士一般あるいは弁護士会一般に及ぶものであるから,弁護士個人が事業所得を得るための事業活動と同一視することはできず,日弁連副会長立候補費用は,原告の家事費あるいは家事関連費- 31 -に該当し,原告の事業所得の計算上必要経費に算入できないことは明らかである。 (ウ) その他の費用(上記③)その他の費用のうち,別紙10の番号17-9は,原告が日弁連副会長として支出した日弁連事務次長への香典であり,同番号17-13及び17-22は,原告がβ 弁護士会会長として支出した懇親会補助金であるところ,弁護士個人とは異なる人格である弁護士会等の役員等としての活動を弁護士個人が事業所得を得るための事業活動と同一視することはできないから,弁護士会等の役員等として支出した上記各費用は,弁護士としての事業と直接関係をもつものでも専ら原告の弁護士としての事業の遂行上必要な支出ともいえないことは明らかである。 また,仮に上記各支出を原告が負担することによって,弁護士会活動がスムーズに行われ,結果として原告の弁護士個人としての業務の収益獲得に資することがあるなど原告の弁護士業務に有益なものとなり得るとしても,当該支出は,個人的な義理や人間関係の維持といった側面をも含むものであるから,家事関連費に該当 弁護士個人としての業務の収益獲得に資することがあるなど原告の弁護士業務に有益なものとなり得るとしても,当該支出は,個人的な義理や人間関係の維持といった側面をも含むものであるから,家事関連費に該当し,原告の弁護士業務の遂行上直接必要である部分を明らかにすることができないものというべきであり,原告の事業所得の計算上必要経費に算入できないというべきである。 ウこれに対し,原告は,日弁連及び弁護士会の事務の遂行も含めた弁護士業務全体が所得税法37条1項に定める「所得を生ずべき業務」に当たる旨の主張をする。 (ア) しかし,所得税法27条1項及び所得税法施行令63条に照らせば,一義的には事業所得を生ずべき「事業」とは,「自己の計算と危険において営利を目的とし対価を得て継続的に行う事業」といえるが,事業と非事業の区別の基準は必ずしも明確ではなく,ある経済的活動が事業に- 32 -該当するかどうかは,活動の規模と態様,相手方の範囲等,種々のファクターを参考として判断すべきであり,最終的には社会通念によって決定するほかない。 したがって,弁護士が弁護士としての地位に基づいて行った活動により得た所得がすべからく事業所得に分類されるとは解されず,個々の弁護士の経済的活動の営利性や有償性の有無,継続性や反復性の有無のほか,自己の危険と計算による企画遂行性の有無,その行為に費やした精神的・肉体的労力の程度,人的及び物的設備の有無,資金の調達方法,その経済的行為の目的,その行為をすることにより相当程度の期間継続して安定した収益を得られる可能性の有無などの客観的な諸要素を総合考慮して社会通念に照らして客観的に判断すべきものであり,このような考察,検討を行わずに,「弁護士業」が所得税法27条1項及び所得税 して安定した収益を得られる可能性の有無などの客観的な諸要素を総合考慮して社会通念に照らして客観的に判断すべきものであり,このような考察,検討を行わずに,「弁護士業」が所得税法27条1項及び所得税法施行令63条11号に規定する事業所得の対象となる「事業」に該当することの一事をもって,弁護士の業務全般に関連して生じた費用が事業所得に係る一般対応の必要経費に該当するとの原告の主張は,独自の見解を論ずるものというほかなく,失当である。 (イ) また,原告は,弁護士会等の会務活動が事業所得を生ずべき「事業」に当たるとした上,本件各支出がそのような事業との関係で一般対応の必要経費に該当すると主張しているものと思われる。 しかし,弁護士会等とその役員との間の法的関係については,民法643条以下に定められた委任(準委任を含む。)又はこれに類する関係にあると認められ,弁護士会等の役員は,法人又は法人格なき社団である弁護士会等の機関(組織)として定められた職務権限の範囲内で人的役務を提供し,その活動から生じた成果又は結果は,その全てが直接弁護士会等に帰属するものと認められるから,危険負担は役員個人ではなく弁護士会等が負うのであって,弁護士会等の役員が人的役務等を提供- 33 -するに当たっては,役員個人の知識や経験等に基づく自主性がある程度認められるにしても,当該人的役務等は基本的に,弁護士会等の目的や弁護士会等が機関決定した運営方針等の枠組みの下に提供されるのであるから,弁護士会等の一般的指揮監督に服するものということができる。 このような観点から,弁護士会等の役員が提供する上記人的役務等の性質に鑑みると,弁護士会等の役員が提供する人的役務等は,自己の計算と危険において独立して提供さ とができる。 このような観点から,弁護士会等の役員が提供する上記人的役務等の性質に鑑みると,弁護士会等の役員が提供する人的役務等は,自己の計算と危険において独立して提供されるものには該当せず,他人の指揮監督(弁護士会等が機関決定した方針など)の下に提供されるものであるから,そのような活動は継続的に行われていたとしても,事業所得を生ずべき「事業」には該当しないというべきである。 したがって,仮にその人的役務等の提供の対価として受領する金員があるとすれば,当該金員は,事業所得ではなく給与所得の性質を有しているということができるのであって,弁護士会等の役員等としての人的役務等の提供が,事業所得を生ずべき「事業」に当たるという前提で,本件各支出が,そのような事業との関係で一般対応の必要経費に該当するか否かを検討する判断手法は誤りである。 (ウ) そうすると,本件各支出が事業所得の計算上必要経費に該当するか否かは,原告が弁護士として行った所得獲得活動のうち,事業所得を生ずべき「事業」すなわち,「自己の計算と危険において営利を目的とし対価を得て継続的に行う事業」,別の表現をすれば「自己の計算と危険において独立して営まれ,営利性,有償性を有し,かつ,反覆継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務」と直接関連を持ち,かつ,専らそのような経済的活動の遂行上必要といえるか否か検討すべきである。 そして,その判断は,上記(ア)のとおり,当該事業の内容,当該支出の相手方,当該支出の内容等の個別具体的な諸事情から社会通念に従っ- 34 -て客観的になされるべきところ,そのような観点から判断して,本件各支出はいずれも必要経費になり得ないのであって,原 支出の相手方,当該支出の内容等の個別具体的な諸事情から社会通念に従っ- 34 -て客観的になされるべきところ,そのような観点から判断して,本件各支出はいずれも必要経費になり得ないのであって,原告が主張するように弁護士会等の会務活動の実践が,弁護士法に規定されている義務の履行であるとしても,その一事をもって当該会務活動に関して生じた支出が必要経費に該当するとする原告の主張は失当である。 また,原告が主張するように,日弁連の活動によってその成果が個々の弁護士業務に有益に作用する結果として原告個人の弁護士業にもその成果の恩恵があるとしても,それは日弁連の活動によってその成果が二次的あるいは反射的に全ての弁護士に等しく享受されたにすぎないのであるから,これをもって,弁護士会等の役員の活動を「弁護士個人が自己の計算と危険において営利を目的として対価を得て継続的に行う経済的活動」と同視できるということはできず,弁護士会等の役員の活動に関して生じた費用,とりわけ本件各支出が「所得を生ずべき事業について生じた費用」といえないことは明らかである。そもそも,弁護士法に基づいて設立された弁護士会は,法人税法上,「公益法人等」とされ(法人税法2条6号,別表第2),法人税法上の優遇措置を受けているところ(法人税法4条1項等),その趣旨は,弁護士会を含む「公益法人等」は公益(不特定多数の利益)を目的とし,かつ,営利を目的としないものであるからであり,それを,弁護士会等の活動が個々の弁護士の業務活動と同視できるとする原告の主張は,弁護士会等の活動は個々の弁護士の営利目的で行われていると主張するに等しいものであって,上記の法人税法の規定と矛盾するばかりか,弁護士法1条1項や同法31条1項の規定に反するものである。 の活動は個々の弁護士の営利目的で行われていると主張するに等しいものであって,上記の法人税法の規定と矛盾するばかりか,弁護士法1条1項や同法31条1項の規定に反するものである。 さらに,弁護士会等と役員の法的関係は,上記のとおり委任又は委任類似関係にあるから,受任者である役員が委任事務の処理に必要と認められる費用を負担した場合には,委任者たる弁護士会に対して費用償還- 35 -請求をし得るといえ,原告が弁護士会等の役員であるがゆえに負担した費用のうち,弁護士会等の事務の遂行上必要なものがあるというのであれば,それは弁護士会等に費用償還請求すべき費用というべきであるし,本件各支出は,およそ弁護士会の事務の処理に必要なものとすら認められない費用であり,費用償還請求し得るものではないとも解されるのであって,いずれにしても原告の事業所得の計算上必要経費たり得ないというべきである。 エ次に,原告は,所得税法45条に定める家事関連費について,家事関連費は,あくまで関連する経費であって,家事上の経費とは異なるから,本来,業務について生じた費用に当たり得るものであり,それを一定の基準で区分してそのうち「政令で定めるもの」は必要経費に算入しないこととしたものであるとした上で,所得税法45条と所得税法施行令96条は,必要経費とされない経費を創設したものではなく,必要経費と家事費との区分が困難な場合にこれを区別する基準を設定したものとみるべきであると主張し,このこと及び上記ウの主張を前提として,本件各支出は一般対応の必要経費に該当するものであって,いずれも原告が弁護士の業務を行っていないとすれば支出するはずのない費用であるから,明白に「個人の消費生活上の費用」ではないため,必要経費と家事費との区分が困難な場合 要経費に該当するものであって,いずれも原告が弁護士の業務を行っていないとすれば支出するはずのない費用であるから,明白に「個人の消費生活上の費用」ではないため,必要経費と家事費との区分が困難な場合にこれを区分する基準である所得税法45条及び所得税法施行令96条は適用されないとも主張する。 しかし,家事関連費とは,必要経費と家事費の性質を併有している費用であり,これは原則として必要経費に算入できないが,家事関連費のうち,所得税法施行令96条にいう「業務の遂行上必要であり,かつ,その必要である部分を明確に区分できる」場合等は,その部分に限って必要経費に算入されるものと解すべきであり,上記場合に該当し,必要経費であることについては,納税者側に主張立証責任があることになる。 - 36 -そして,前記イのとおり,本件各支出は,その内容等の具体的な諸事情から客観的に判断して,家事費あるいは家事関連費に該当し,原告の事業所得の計算上必要経費に算入できないことは明らかである。 (原告の主張)ア所得税法37条は,「所得を生ずべき業務について生じた費用」を事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額に該当するものとしている(一般対応の必要経費)ところ,この「所得を生ずべき業務」とは,同法27条及び37条に規定する「事業」と同一と解すべきであり,弁護士業は所得税法施行令63条11号に規定するサービス業に該当すると解されているから,弁護士の業務全体が「所得を生ずべき業務」に当たる。 ところで,弁護士は,弁護士会を設立し,弁護士会は日弁連を設立し,弁護士会等の活動を通し,最高度の自治の内で,弁護士自らが弁護士の使命を実践することが弁護士法により求められている。そして,弁護士にと ころで,弁護士は,弁護士会を設立し,弁護士会は日弁連を設立し,弁護士会等の活動を通し,最高度の自治の内で,弁護士自らが弁護士の使命を実践することが弁護士法により求められている。そして,弁護士にとって,弁護士会に入会し,日弁連に登録することは,弁護士の業務の開始及び存続の要件であり,日弁連及び弁護士会の会務活動は,弁護士制度と弁護士に対する社会的信頼を維持し弁護士の事務の改善に資するものである。したがって,会務活動は,弁護士としての業務のために必要かつ不可欠なものであり,弁護士業務の重要な一部であり,弁護士の事業活動そのものである。 そして,所得税法37条に定める必要経費のうち,いわゆる一般対応の必要経費については,その文言及び性質上,支出と収入の直接関連性は必要とされていないから,会務活動に伴う支出は,いずれも必要経費に該当するというべきである。 なお,事業所得を生ずべき事業全体の営利性と個別の業務の有償性との関係に関連した最高裁昭和56年4月24日判決は,事業所得とは,自己の計算と危険において独立して営まれ,営利性,有償性を有し,かつ,反- 37 -覆継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務から生ずる所得をいうとしているが,これは,事業所得の源泉としての事業が,全体として包括的に営利性,有償性を有する必要があると述べたものであって,個別の業務が逐一営利性,有償性を有する必要があると述べたものではない。 イ他方,所得税法45条は,家事上の経費及び家事関連費のうち政令で定めるものは,事業所得の金額の計算上必要経費に算入しないと定めているところ,家事関連費とは,個人の消費生活上の支出である家事上の経費に関連する支出を意味すると解され,これは,あくまで関連する経費であ めるものは,事業所得の金額の計算上必要経費に算入しないと定めているところ,家事関連費とは,個人の消費生活上の支出である家事上の経費に関連する支出を意味すると解され,これは,あくまで関連する経費であるから,本来「業務について生じた費用」に当たり得るものであり,それを一定の基準で区分して,そのうち「政令で定めるもの」は必要経費に算入しないこととしたものである。そして,所得税法45条と所得税法施行令96条は,事後的客観的にみた場合に一定の範囲で一般対応の必要経費と家事費との区別が困難な場合があり,そのような場合には,納税者において業務関連性に係る一定の区別の基準を設けてそれに該当することを明らかにすべき旨を規定したものと考えられる。 ウこのことを,本件各支出についてみると,次のとおりである。 (ア) β 弁護士会会長及び日弁連副会長の立候補費用(別紙9の番号16-37,別紙10の番号17-29から17-32まで)弁護士会においては,会長になるのも会務であり,原告は平成16年度のβ 弁護士会会長選挙に立候補したものであるところ,同選挙に対立候補はなく無競争であったが,そういう場合でも,同期の弁護士に立候補の挨拶をするとともに会長に就任した場合の会務活動への協力を求める必要があった。そこで,会務を遂行するために同期の弁護士全員と新年会と称する会を開いたのであるから,別紙9の番号16-37の費用は,会長選挙のための費用である。そして,これは,弁護士の業務につ- 38 -いて支出した費用であるから,所得税法37条1項に定める一般対応の必要経費であり,これについては特定の収入との対応関係は不要であるし,原告が弁護士業務を行っていなければ支出する可能性が全くない費用であるから,家事関連費にも ,所得税法37条1項に定める一般対応の必要経費であり,これについては特定の収入との対応関係は不要であるし,原告が弁護士業務を行っていなければ支出する可能性が全くない費用であるから,家事関連費にも当たらない。 同様に,日弁連の副会長選挙は,日弁連の円滑な活動のために必要不可欠のもので,これに立候補することは会務活動の一つであり,原告は,平成17年度の日弁連副会長候補者に立候補したところ,立候補者は原告のみであったが,原告の考え方を伝え,会務活動への協力を求めるため,立候補の挨拶をする必要があったのであり,別紙10の番号17-29から17-31までの費用は,弁護士の業務について支出した費用として,一般対応の必要経費に該当する。 (イ) β 弁護士会会長及び日弁連副会長等としての会務に係る支出(上記(ア)以外のもの)弁護士の会務活動は,弁護士業務そのものであるから,これに伴って支出した費用は弁護士の業務について支出した費用として,一般対応の必要経費に該当するのであって,会務に伴って行われる懇親会費等の飲食費の支払についても,機関決定に基づく懇親会や出席が必要な会合に出席して支出したものであり,原告の主観的判断に基づくものではないから,仮に原告が弁護士でなく,会務に従事していなければ,支出する可能性がないことが明らかな費用であり,客観的に明白に所得を生ずべき業務に関連して支出した経費であり,一般対応の必要経費に該当する。 そして,前記イのとおり,所得税法45条及び所得税法施行令96条は,必要経費でない経費を創設したものではなく,事後的及び客観的に見て納税者において業務関連性に係る一定の区別の基準を設けてそれに該当することを明らかにすべき旨を規定したものであると解されるから,飲 ,必要経費でない経費を創設したものではなく,事後的及び客観的に見て納税者において業務関連性に係る一定の区別の基準を設けてそれに該当することを明らかにすべき旨を規定したものであると解されるから,飲食を伴う会合の費用を,機械的に「家事関連費」とするのは誤りであっ- 39 -て,飲食を伴う会合の費用であっても,客観的に明白に所得を生ずべき業務に関連して支出した経費であるならば,一般対応の必要経費であり,家事関連費には当たらない。 なお,別紙10の番号17-9は,日弁連事務次長への香典であるが,事務次長は,副会長である原告を補佐する立場の弁護士であることから,原告の会務に付随する支出として香典を出したものであり,原告の会務活動に関連する支出として,一般対応の必要経費である。 ウこれに対し,被告は,弁護士会とその役員等の立場で業務を行う会員との関係は委任関係であり,したがって原告が行った弁護士会役員としての業務は給与所得を生ずべき業務であると主張するが,委任関係から生じる所得が一般的に給与所得であるということはいえないし,原告は現実に弁護士会等から給与や報酬の支払を受けておらず,弁護士会等との間に給与や報酬を支給する旨の合意もないから,上記主張は事実に即しないものである。なお,弁護士会等の役員としての活動は,当然ながら弁護士規則等に沿って行う必要があり,原告個人の随意で全てが決定できるものではないが,誰か雇用主に当たるものの指揮監督を受けて活動していたわけではないし,日々の行動について監視を受けていたものではないから,上記のような事情により,原告の行った弁護士会務活動が,事業所得を生ずべき活動の一部としての性質を失うものではない。 (2) 争点(2)(本件各消費税関係支出が消費税法2条1項12 いから,上記のような事情により,原告の行った弁護士会務活動が,事業所得を生ずべき活動の一部としての性質を失うものではない。 (2) 争点(2)(本件各消費税関係支出が消費税法2条1項12号の課税仕入れに該当するか否か。)について(被告の主張)ア課税事業者は,原則として,その課税期間における課税標準額に対する消費税額から,課税仕入れ等の税額を控除することとされている(消費税法30条1項)ところ,「課税仕入れ」とは,事業者が事業として他の者から資産を譲り受け,若しくは借り受け,又は役務の提供(給与等を対価- 40 -とする役務の提供を除く。)を受けることをいう(同法2条1項12号)のであるが,個人事業者が家事消費又は家事使用をするために資産を譲り受け,若しくは借り受け,又は役務の提供を受けることは,事業として行われるものではないから,課税仕入れに該当しないこととされている(消費税法基本通達11-1-1参照)。また,個人事業者が,資産を事業と家事の用途に共通して消費し,又は使用するものとして取得した場合は,その家事消費又は家事使用に係る部分は課税仕入れに該当しないものとされ(消費税法基本通達11-1-4参照),個人事業者が支出する水道光熱費等の支払対価の額のうち課税仕入れに係る支払対価の額に該当するのは,所得税法施行令96条各号に掲げる経費(所得税法上の必要経費)に係る部分に限られるものとされている(消費税法基本通達11-1-5参照)。 イ上記アのとおり,水道光熱費等の一般対応の必要経費が課税仕入れに該当するためには,所得税法上の必要経費であることが必要とされているところ,前記争点(1)に係る被告の主張のとおり,本件各支出は,所得税法37条1項に規定する「所得を生ずべき業務について生じ 入れに該当するためには,所得税法上の必要経費であることが必要とされているところ,前記争点(1)に係る被告の主張のとおり,本件各支出は,所得税法37条1項に規定する「所得を生ずべき業務について生じた費用」として当該事業との関連性又は事業の遂行上の必要性が認められず,家事費又は家事関連費として原告の事業所得の計算上必要経費に算入できないと認められるのであるから,これと連動して本件各消費税関係支出も消費税法上の課税仕入れに該当しないことは明らかである。 (原告の主張)争う。 第3 当裁判所の判断 1 争点(1)(本件各支出を所得税法37条1項に規定する必要経費に算入することができるか否か。)について(1) 所得税法37条1項は,事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金- 41 -額は,別段の定めがあるものを除き,①所得の総収入金額にかかる売上原価その他当該総収入金額を得るため直接に要した費用の額及び②販売費,一般管理費その他所得を生ずべき業務について生じた費用(償却費以外の費用でその年において債務の確定しないものを除く。)の額とする旨を定めている。 そして,前記争いのない事実等(第2の2(1))のとおり,原告は,弁護士業を営んで事業所得を得ているところ,本件各支出は,いずれも上記①の原告の弁護士業による収入を得るため直接に要した費用でないことは明らかであるから,これらが上記②の所得を生ずべき業務について生じた費用(一般対応の必要経費)に該当するか否かが問題となる。 ところで,事業所得の金額の計算上必要経費が総収入金額から控除されることの趣旨は,投下資本の回収部分に課税が及ぶことを避けることにあると解されるころ,個人の事業主は,日常生活において事業による所得の獲得活動のみならず,所 の計算上必要経費が総収入金額から控除されることの趣旨は,投下資本の回収部分に課税が及ぶことを避けることにあると解されるころ,個人の事業主は,日常生活において事業による所得の獲得活動のみならず,所得の処分としての私的な消費活動も行っているのであるから,事業所得の金額の計算に当たっては,事業上の必要経費と所得の処分である家事費とを明確に区分する必要がある。そして,所得税法37条1項は,上記のとおり,一般対応の必要経費について「所得を生ずべき業務について生じた費用」であると規定している。また,同法45条1項は,家事上の経費(以下「家事費」という。)及びこれに関連する経費(以下「家事関連費」という。)で政令に定めるものは必要経費に算入しない旨を定めているところ,同条項を受けた所得税法施行令96条1号は,家事関連費のうち必要経費に算入することができるものについて,経費の主たる部分が「事業所得…を生ずべき業務の遂行上必要」であることを要すると規定している。このような事業所得の金額の計算上必要経費が総収入金額から控除されることの趣旨や所得税法等の文言に照らすと,ある支出が事業所得の金額の計算上必要経費として控除されるためには,当該支出が所得を生ずべき事業と直接関係し,かつ当該業務の遂行上必要であることを要すると解するのが相当である。 - 42 -そして,その判断は,単に事業主の主観的判断によるのではなく,当該事業の業務内容等個別具体的な諸事情に即して社会通念に従って客観的に行われるべきである。 (2) そうすると,本件各支出が原告の事業所得の金額の計算上必要経費として控除されるためには,本件各支出が原告の事業所得を生ずべき業務と直接関係し,かつその業務の遂行上必要であることを要するということになる。 そして,前記争いのない 額の計算上必要経費として控除されるためには,本件各支出が原告の事業所得を生ずべき業務と直接関係し,かつその業務の遂行上必要であることを要するということになる。 そして,前記争いのない事実等(第2の2(1))のとおり,原告は弁護士業を営む者であるところ,弁護士業が所得税法施行令63条11号に規定するサービス業に該当し,弁護士業が所得税法27条1項にいう「事業」に該当することは明らかであるから,前記のとおり,本件各支出が原告が弁護士として行う事業所得を生ずべき業務と直接関係し,かつ当該業務の遂行上必要なものであれば,必要経費に該当するということになる。 もっとも,所得税法27条1項にいう事業所得を生ずべき「事業」とは,自己の計算と危険において対価を得て継続的に行う経済活動のことをいう(最高裁昭和56年4月24日第二小法廷判決・民集35巻3号672頁参照)のであるから,弁護士が弁護士としての地位に基づいて行った活動が全て所得税法上の「事業」に該当するということにはならないのであり,弁護士は,当事者その他関係人の依頼又は官公署の委嘱によって,訴訟事件,非訟事件及び審査請求,異議申立て,再審査請求等行政庁に対する不服申立事件に関する行為その他一般の法律事務を行うことを職務とし(弁護士法3条1項),上記法律事務を行う対価として報酬を得ることで事業所得を得ているのであるから,弁護士が弁護士の地位に基づいて行う活動のうち,所得税法上の「事業」に該当する活動とは,事業主である弁護士がその計算と危険において報酬を得ることを目的として継続的に法律事務を行う経済活動をいうことになる。そして,ある活動が当該弁護士の所得税法上の「事業」に該当するか否かは,当該弁護士の主観によって判断されるのではなく,当該活- 43 -動の営利性や 続的に法律事務を行う経済活動をいうことになる。そして,ある活動が当該弁護士の所得税法上の「事業」に該当するか否かは,当該弁護士の主観によって判断されるのではなく,当該活- 43 -動の営利性や有償性の有無,継続性や反復性の有無,当該活動から生じる成果の帰属先,当該活動に必要な資金や人的物的資源の調達方法,当該活動の目的等の客観的諸要素を総合考慮し,社会通念に照らして客観的に判断されるべきものであるというのが相当である。 そこで,以上の観点に基づき,本件各支出が,原告の所得を生ずべき業務と直接関係し,かつ当該業務の遂行上必要な支出として必要経費に該当するか否かを検討する。 (3) 証拠(甲76のほか括弧内に掲げたもの)及び弁論の全趣旨によれば,本件各支出の内容は,以下のとおりであると認められる。 ア平成16年度分(別紙9)(ア) 番号16-1(次期執行部新年会費)原告は,平成16年度(平成16年4月1日から平成17年3月31日までの間。以下同じ。)のβ 弁護士会会長に就任することがほぼ確実になっており,同会の副会長4名,庶務委員長1名,庶務副委員長2名及び常議員会議長1名への就任予定者も確定していたことから,同日以降の同会執行部の在り方についての意見交換をする目的で,同年1月8日,酒食を伴う会合を開催し,参加費として原告が3万7191円を支出した。(甲8)(イ) 番号16-2(日弁連業革委員会後の懇親会費)原告は,平成16年1月当時,日弁連弁護士業務改革委員会の副委員長であったところ,同月26日に開催された全国の各弁護士会の弁護士業務改革委員会委員長等による会議の後の懇親会に出席し,その懇親会費用として5000 6年1月当時,日弁連弁護士業務改革委員会の副委員長であったところ,同月26日に開催された全国の各弁護士会の弁護士業務改革委員会委員長等による会議の後の懇親会に出席し,その懇親会費用として5000円を支出した。(甲9)(ウ) 番号16-3(次期執行部準備会費とその後の懇親会費)原告は,平成16年2月26日,前記(ア)の平成16年度のβ 弁護士会執行部のメンバーと食事をとりながら意見交換をし,その後懇親会を- 44 -行って,その食事代及び懇親会費用合計7万0899円を原告が全額支出した。(甲10の1から5まで)(エ) 番号16-4(定期総会後の次期執行部メンバーとの懇親会費)原告は,平成16年2月28日に開催されたβ 弁護士会定期総会に出席し,次期会長に選出され,予定されていた他の執行部メンバーも全員選出されたことから,同会終了後,平成16年度の執行部メンバーと懇親会を開催して意見交換をし,原告がその費用3万6000円を全て支出した。(甲11)(オ) 番号16-5(庶務委員会初顔合わせ後の懇親会費)β 弁護士会の庶務委員会は,会長の指示に基づきβ 弁護士会会務の執行に必要な事務処理等をすることを目的とする委員会であり,平成16年4月の新執行部発足前に発足するものであるところ,原告は,同年3月17日,同委員会の委員15名に活動方針を伝えるなどするための顔合わせの懇親会を開き,その費用として1万5000円を支出した。 (甲4の3,甲12)(カ) 番号16-6(庶務委員会初顔合わせ後の二次会費)原告は,上記(オ)の懇親会の後慣例どおり開催された二次会に出席し,その費用として2万 の3,甲12)(カ) 番号16-6(庶務委員会初顔合わせ後の二次会費)原告は,上記(オ)の懇親会の後慣例どおり開催された二次会に出席し,その費用として2万円を支出した。(甲13)(キ) 番号16-7(新旧執行部引継会後の懇親会費)原告は,平成16年3月23日に行われたβ 弁護士会の平成15年度(平成15年4月1日から平成16年3月31日まで。以下同じ。)の執行部から平成16年度の執行部への引継ぎのための会合に出席し,その後の懇親会にも出席して,その費用合計3万4100円を支出した。 (甲14の1,2)(ク) 番号16-8(常議員会後の懇親会費)原告は,β 弁護士会の平成15年度の常議員であり,平成16年3月- 45 -24日に開催された常議員会及びその後の懇親会に出席し,懇親会費として1万円を支出した。(甲15)(ケ) 番号16-9(α 弁連理事会後の懇親会費)原告は,α 弁連の平成15年度の理事であったところ,平成16年3月27日に開催された理事会の後の懇親会に出席し,懇親会費として1万5000円を支出した。(甲16)(コ) 番号16-10(次期執行部準備会のための打合せ費用)原告は,平成16年3月30日に原告事務所でβ 弁護士会次期執行部のメンバーと準備のための会議を開いた後,引き続き居酒屋で飲食をしながら打合せを行い,出席者の飲食費3万5500円を支出した。(甲17)(サ) 番号16-11(α 弁連理事会後の懇親会費)原告は,平成16年4月1日からα 弁連の理事及び副会長となったとこ 万5500円を支出した。(甲17)(サ) 番号16-11(α 弁連理事会後の懇親会費)原告は,平成16年4月1日からα 弁連の理事及び副会長となったところ,同月3日に開催された第1回α 弁連理事会後の懇親会に出席し,懇親会費として1万5000円を支出した。(甲18)(シ) 番号16-12(常議員会後の懇親会費)原告は,平成16年4月8日に開催されたβ 弁護士会の第1回常議員会後の懇親会に執行部のメンバーとして出席し,懇親会費として1万2000円を支出した。(甲19)(ス) 番号16-13(弁護士会職員との懇親会費)原告は,平成16年4月14日に開催されたβ 弁護士会執行部と同会職員との意見交換及び情報交換等のための懇親会及びその二次会に出席し,会長として懇親会費4万円及び二次会費1万1970円の合計5万1970円を支出した。(甲20の1,2)(セ) 番号16-14(会長就任パーティーの慰労会費用)平成16年4月26日,原告の弁護士会長就任披露パーティーが行わ- 46 -れたところ,原告は,同日,その準備を担当した執行部及び庶務委員会の慰労会を開催し,その費用として3万9528円を支出した。(甲21)(ソ) 番号16-15(α 弁連定期総会後の懇親会費)原告は,平成16年7月9日α 弁連の定期総会にβ 弁護士会の会長として出席して,その後の懇親会にも出席し,懇親会費として同年5月10日に1万円を支出した。(甲22)(サ) 番号16-16(執行部会後の懇親会費)原告は,平成16年5月11日の の懇親会にも出席し,懇親会費として同年5月10日に1万円を支出した。(甲22)(サ) 番号16-16(執行部会後の懇親会費)原告は,平成16年5月11日のβ 弁護士会執行部会に引き続き行われた飲食店での懇親会に出席し,その飲食費として9200円を支出した。(甲23)(シ) 番号16-17(執行部会後の懇親会費)原告は,平成16年6月8日のβ 弁護士会執行部会に引き続き行われた飲食店での懇親会に出席し,その飲食費として5000円を支出した。 (甲24)(ス) 番号16-18(マスコミ記者との懇親会費)平成16年6月9日,β 弁護士会執行部は,マスコミ各社の記者を招いて飲食をしながら意見交換をしたが,原告は,その懇親会費として1万円を支出した。(甲25)(セ) 番号16-19(執行部会(方針策定会議)後の懇親会費)平成16年6月16日,前日のβ 弁護士会執行部会に引き続き臨時の執行部会が行われ,原告は,その後の懇親会にも出席して,懇親会費として1万8560円を支出した。(甲26)(ソ) 番号16-20(執行部会後の懇親会費)原告は,平成16年6月22日のβ 弁護士会執行部会に引き続き行われた飲食店での懇親会に出席し,その飲食費として1万円を支出した。 - 47 -(甲27)(タ) 番号16-21(α 弁連刑事弁護経験交流会後懇親会費)原告は,平成16年6月29日に行われたα 弁連刑事弁護経験交流会の後に開かれた懇親会において会長として挨拶をし,懇親会費として1万円を支出した。なお,原告は,飲食は 親会費)原告は,平成16年6月29日に行われたα 弁連刑事弁護経験交流会の後に開かれた懇親会において会長として挨拶をし,懇親会費として1万円を支出した。なお,原告は,飲食はせずに退席した。(甲28)(チ) 番号16-22(執行部会後の懇親会費)原告は,平成16年6月29日のβ 弁護士会執行部会に引き続き行われた飲食店での懇親会に出席し,その飲食費として1万円を支出した。 (甲29)(ツ) 番号16-23(執行部会後の懇親会費)原告は,平成16年7月13日のβ 弁護士会執行部会に引き続き行われた飲食店での懇親会に出席し,その飲食費として1万5000円を支出した。(甲30)(テ) 番号16-24(β 弁護士会支部会員との懇談会費)β 弁護士会執行部は,同会支部の会員とP1温泉のホテルに1泊しながら意見交換及び情報交換を行い,原告は,平成16年7月24日,その費用として2万4000円を支出した。(甲31)(ト) 番号16-25(庶務委員会暑気払い参加費,二次会費)β 弁護士会執行部は,平成16年7月28日,同会庶務委員会の慰労及び意見情報交換のため,庶務委員との暑気払いを行い,原告は,その参加費として3万円,二次会費として2万円の合計5万円を支出した。 (甲32の1,2)(ナ) 番号16-26(γ 弁護士会との意見交換後の懇親会費,二次会費)原告は,平成16年7月31日に行われたγ 弁護士会執行部メンバーらとβ 弁護士会執行部メンバーらとの意見交換会の後の懇親会及び二次会に出席し,懇親会費用として1万5000円,二次会 原告は,平成16年7月31日に行われたγ 弁護士会執行部メンバーらとβ 弁護士会執行部メンバーらとの意見交換会の後の懇親会及び二次会に出席し,懇親会費用として1万5000円,二次会費として35- 48 -00円の合計1万8500円を支出した。(甲33の1,2)(ニ) 番号16-27(執行部会後の懇親会費)原告は,平成16年8月10日のβ 弁護士会執行部会に引き続き行われた飲食店での懇親会に出席し,その飲食費として2万0884円を支出した。(甲34)(ヌ) 番号16-28(弁護士会職員との懇親会費)原告は,平成16年9月13日に開催されたβ 弁護士会執行部と同会職員との意見交換及び情報交換等のための懇親会及びその二次会に出席し,会長として懇親会費5万7610円,二次会費1万0980円の合計6万8590円を支出した。(甲35の1,2)(ネ) 番号16-29(β 弁護士協同組合との協議会後の懇親会費)原告は,平成16年9月27日に行われたβ 弁護士協同組合理事とβ弁護士会執行部の協議会及びその後の懇親会に出席し,懇親会費として1万円を支出した。(甲36)(ノ) 番号16-30(六県会長会議の会費)原告は,平成16年11月18日に行われた日弁連理事会の後,α ブロック連合会の6弁護士会の会長が集まった会食に出席し,その会費として1万円を支出した。(甲37)(ハ) 番号16-31(執行部会後の懇親会)原告は,平成16年11月22日のβ 弁護士会執行部会に引き続き行われた飲食店での懇親会に出席し,その飲食費として1万651 (ハ) 番号16-31(執行部会後の懇親会)原告は,平成16年11月22日のβ 弁護士会執行部会に引き続き行われた飲食店での懇親会に出席し,その飲食費として1万6510円を支出した。(甲38)(ヒ) 番号16-32(マスコミ記者との懇親会)平成16年11月26日,β 弁護士会執行部は,マスコミ各社の記者を招いて飲食をしながら意見交換をしたが,原告は,その懇親会費用として6000円を支出した。(甲39)- 49 -(フ) 番号16-33(マスコミ記者との懇親会費,二次会費)原告は,上記(ヒ)の懇親会後の二次会に出席し,その費用として1万円を支出した。(甲40)(ヘ) 番号16-34(執行部会後の懇親会費)原告は,平成16年11月30日のβ 弁護士会執行部会に引き続き行われた飲食店での懇親会に出席し,その飲食費として1万3700円を支出した。(甲41)(ホ) 番号16-35(日弁連理事会の忘年会費)原告は,日弁連理事を兼務していたところ,平成16年12月17日及び同月18日に行われた理事会に出席し,同月17日に行われた忘年会に出席して,その費用として1万円を支出した。(甲42)(マ) 番号16-36(β 弁護士会の執行部会後の忘年会費,二次会費)原告は,平成16年12月27日のβ 弁護士会の執行部会に引き続き行われた忘年会及び二次会に出席し,忘年会費用の大半である6万7410円及び二次会費用の大半である3万6000円の合計10万3410円を支出した。(甲43の1,2)(ミ) 番号16 われた忘年会及び二次会に出席し,忘年会費用の大半である6万7410円及び二次会費用の大半である3万6000円の合計10万3410円を支出した。(甲43の1,2)(ミ) 番号16-37(同期(○期)新年会)原告は,β 弁護士会会長に立候補していたところ,対立候補はなかったが,立候補の挨拶をするとともに,会長に就任した場合の協力を求めるため,平成16年2月2日,同会に所属する同期である○期の弁護士全員と「新年会」と称する会を開き,その費用として1万8150円を支出した。(甲44)イ平成17年度分(別紙10)(ア) 番号17-1(控訴審運営協議会後の懇親会費)原告は,平成17年2月4日,仙台高等裁判所で開催された仙台高等裁判所管内法曹三者控訴審運営協議会にβ 弁護士会会長として出席し,- 50 -その後の懇親会にも出席して,懇親会費として6000円を支出した。 (甲45)(イ) 番号17-2(最終常議員会後の懇親会費,二次会費)原告は,平成17年3月15日に行われた平成16年度最後の常議員会の懇親会及び二次会に出席し,懇親会費として1万円,二次会費として1万2000円の合計2万2000円を支出した。(甲46の1,2)(ウ) 番号17-3(現・次期執行部引継会後の懇親会費,二次会費)原告は,平成17年3月22日に行われたβ 弁護士会の平成16年度の執行部から平成17年度(平成17年4月1日から平成18年3月31日まで。以下同じ。)の執行部への引継会の後の懇親会及び二次会に出席し,懇親会費として1万円,二次会費として2万円の合計3万円を支出した。(甲47の1,2) 成17年4月1日から平成18年3月31日まで。以下同じ。)の執行部への引継会の後の懇親会及び二次会に出席し,懇親会費として1万円,二次会費として2万円の合計3万円を支出した。(甲47の1,2)(エ) 番号17-4(庶務委員会打ち上げ費)原告は,平成17年3月23日,β 弁護士会庶務委員会の慰労のため,打ち上げと称して慰労会を催し,その費用として6万円を支出した。(甲48)(オ) 番号17-5(日弁連正副会長会議傍聴後の懇談会費)原告は,平成17年2月,α ブロック選出の日弁連副会長に就任することが事実上確定し,同年3月上旬頃から,日弁連正副会長会議を傍聴していたが,同月25日,会議後に開かれた平成16年度の執行部メンバーと平成17年度の副会長予定者の合同懇親会に出席し,その費用として1万円を支出した。(甲49)(カ) 番号17-6(α 弁連理事会後の懇親会費)原告は,平成17年3月26日に開かれた平成16年度最終のα 弁連理事会後の懇親会に出席し,懇親会費として1万5000円を支出した。 (甲50)- 51 -(キ) 番号17-7(β 弁護士会執行部打ち上げ費用)原告は,平成16年度のβ 弁護士会執行部メンバーの慰労と反省会を兼ね,P2温泉のホテルに1泊して行われた打ち上げの会に参加し,平成17年3月30日,その費用全額である23万3532円を支出した。 (甲51)(ク) 番号17-8(α 弁連理事会後の懇親会費)原告は,平成17年4月2日に行われたα 弁連理事会に,α ブロック選出の日弁連副会長として招待を受けて出席し,その後の (ク) 番号17-8(α 弁連理事会後の懇親会費)原告は,平成17年4月2日に行われたα 弁連理事会に,α ブロック選出の日弁連副会長として招待を受けて出席し,その後の懇親会にも出席して,懇親会費として1万5000円を支出した。(甲52)(ケ) 番号17-9(日弁連事務次長への香典)原告は,日弁連正副会長の活動の補助者である日弁連事務次長の父親逝去に伴う香典として,平成17年4月26日,1万円を支出した。(甲53)(コ) 番号17-10(正副会長会議後の懇談会費)原告は,平成17年4月28日,日弁連正副会長会議及びその後の懇親会に出席し,懇親会費として1万円を支出した。(甲54)(サ) 番号17-11(α 弁連定期弁護士大会前夜懇親会費)平成17年7月8日,α 弁連の定期弁護士大会が開催されたが,その前日である同月7日,前夜懇親会が開かれ,原告も日弁連執行部の一員として出席し,懇親会費として1万5000円を支出した。(甲55)(シ) 番号17-12(日弁連の理事会後の懇親会費)原告は,平成17年7月14日に行われた日弁連理事会後に,日弁連公認弁護士補助職認定制度創設について具体的方策を検討するための懇親会形式の会合に出席し,その費用として1万1460円を支出した。 (甲56)(ス) 番号17-13(旧執行部会二次会費カンパ)- 52 -原告は,平成17年7月20日にβ 弁護士会の平成16年度執行部会メンバーが開催した原告の激励会及び二次会に出席し,二次会費用相当の5万円を支出した。(甲57) -原告は,平成17年7月20日にβ 弁護士会の平成16年度執行部会メンバーが開催した原告の激励会及び二次会に出席し,二次会費用相当の5万円を支出した。(甲57)(セ) 番号17-14(δ 弁連大会の前夜懇親会の二次会費)平成17年7月22日,δ 弁護士会連合会の定期弁護士大会が開催されたが,その前日である同月21日,前夜懇親会及び二次会が開かれ,原告も日弁連執行部の一員として出席し,二次会費として7000円を支出した。(甲58)(ソ) 番号17-15(P3事務次長退職の慰労会費)原告は,平成17年8月31日に行われた日弁連事務次長の退職慰労会に出席し,その費用として5000円を支出した。(甲59)(タ) 番号17-16(ε 弁連大会の前夜懇親会費)平成17年10月21日にε 弁護士会連合会の定期弁護士大会が開催されることとなり,その前日である同月20日に前夜懇親会が開かれることとなったことから,原告も日弁連執行部の一員として出席することとし,同年8月31日,懇親会費として2万円を支出した。(甲60の1,2)(チ) 番号17-17(δ 弁連大会の前夜懇親会費)原告は,平成17年7月21日,前記(セ)のδ 弁護士会連合会大会前夜懇親会費として,2万円を支出した。(甲61)(ツ) 番号17-18(ζ 弁連大会の前夜懇親会費)原告は,平成17年9月29日,ζ 弁護士会連合会の定期弁護士大会の前夜懇親会費として,1万円を支出した。(甲62)(テ) 番号17-19(業務改革シンポジウムの前夜懇親会費) 原告は,平成17年9月29日,ζ 弁護士会連合会の定期弁護士大会の前夜懇親会費として,1万円を支出した。(甲62)(テ) 番号17-19(業務改革シンポジウムの前夜懇親会費)原告は,平成17年10月7日に開催された日弁連業務改革委員会主催のシンポジウムの前夜懇親会に日弁連執行部として出席し,その費用- 53 -として1万円を支出した。(甲63)(ト) 番号17-20(業務改革シンポジウムの懇親会の二次会費)原告は,上記(テ)のシンポジウム終了後の二次会に出席し,その費用として3万円を支出した。(甲64)(ナ) 番号17-21(η 弁連大会の前夜懇親会費)原告は,平成17年10月13日,η 弁護士会連合会の定期弁護士大会の前夜懇親会費として,2万円を支出した。(甲65)(ニ) 番号17-22(β 弁護士会事務員会に対する寄附金)原告は,平成17年10月17日,β 弁護士会の会員に雇用されている事務員で組織するβ 弁護士会事務員会の活動費として1万円を支出した。(甲66)(ヌ) 番号17-23(日弁連職員慰労会費)原告は,平成17年10月19日,日弁連の執行部を支える職員を招いて日弁連執行部が開催した慰労会に出席し,その費用として2万円を支出した。(甲67)(ネ) 番号17-24(日弁連公設事務所の開設披露パーティー会費)原告は,平成17年10月26日,岩手県二戸市に開設された日弁連公設事務所の披露パーティーに日弁連会長の代理として出席し,その会費として6000円を支出した。(甲68) 原告は,平成17年10月26日,岩手県二戸市に開設された日弁連公設事務所の披露パーティーに日弁連会長の代理として出席し,その会費として6000円を支出した。(甲68)(ノ) 番号17-25(θ 弁連前夜懇親会会費,二次会費)原告は,平成17年10月27日,θ 弁護士会連合会の定期弁護士大会の前夜懇親会費として1万5000円,その二次会費として1万円の合計2万5000円を支出した。(甲69の1,2)(ハ) 番号17-26(日弁連業革委員会忘年会費)原告は,平成17年12月14日,日弁連業務改革委員会の忘年会に日弁連の担当副会長として招かれて出席し,その費用として1万500- 54 -0円を支出した。(甲70)(ヒ) 番号17-27(日弁連理事会の忘年会費,二次会費)原告は,平成17年12月15日及び同月16日に開催された日弁連理事会に出席したところ,同月15日に行われた忘年会及びその二次会に参加し,忘年会費1万円及び二次会費1万円の合計2万円を支出した。 (甲71の1,2)(フ) 番号17-28(日弁連正副会長の忘年会費)原告は,平成17年12月20日,日弁連正副会長,事務総長及び事務次長による忘年会に出席し,その持ち寄り品(日本酒及びかまぼこ)代として8400円を支出した。(甲72の1,2)(ヘ) 番号17-29(日弁連副会長立候補活動費用)原告は,平成16年10月頃には事実上平成17年度の日弁連副会長に選出されることが確実となっていたが,宮城県以外の県の弁護士会会員に挨拶をするため,平成17年2月頃に開催される 原告は,平成16年10月頃には事実上平成17年度の日弁連副会長に選出されることが確実となっていたが,宮城県以外の県の弁護士会会員に挨拶をするため,平成17年2月頃に開催される他県の弁護士会の総会等に出席して協力要請をした。その際,日弁連副会長経験者やβ 弁護士会の執行部のメンバー等が同行した。また,原告は,立候補の挨拶状を郵送した。これらに伴う交通費,飲食代及び印刷代の出納は,β 弁護士会副会長が管理していたが,原告は,平成17年4月14日,これらの費用合計76万9385円を支出した。(甲73の1,2)(ホ) 番号17-30(日弁連副会長立候補の写真撮影料)原告は,日弁連副会長立候補のポスターを作成し,その写真撮影料として平成17年1月24日に5万5965円を支出した。(甲74)(マ) 番号17-31(日弁連副会長候補者選挙規程10条1項に基づく納付金)原告は,日弁連副会長に立候補するため,平成17年2月7日,日弁連副会長候補者選挙規程10条1項に基づき,立候補費用として10万- 55 -円を支出した。(甲4の6,甲75)(4) そこで,上記(3)のとおりの本件各支出について,その支出目的ごとに,原告の所得を生ずべき業務と直接関係し,かつ当該業務の遂行上必要な支出ということができるか否かについて検討する。 ア(ア)a 上記(3)によれば,本件各支出のうち,①別紙9の番号16-1,16-3から16-8まで,16-10,16-12から16-34まで及び16-36並びに別紙10の番号17-1から17-4まで及び17-7は,β 弁護士会の役員,次期役員予定者又は前役員として,②別紙9の番号16-9及び16-11並び 16-12から16-34まで及び16-36並びに別紙10の番号17-1から17-4まで及び17-7は,β 弁護士会の役員,次期役員予定者又は前役員として,②別紙9の番号16-9及び16-11並びに別紙10の番号17-6及び17-8は,α 弁連の理事として,③別紙9の番号16-2及び16-35並びに別紙10の番号17-5,17-10から17-12まで,17-14から17-21まで及び17-23から17-28までは,日弁連の役員又はその予定者として,それぞれ出席した酒食を伴う懇親会等の費用であると認められる。 そうすると,これらの各支出は,原則として,原告が,弁護士会等の役員(予定者及び前任者を含む。以下同じ。)として,弁護士会等の活動との関連で支出したものであるということができる。 b ところで,弁護士会とは,弁護士及び弁護士法人(以下「弁護士等」という。)を構成員として組織され,弁護士等の指導,連絡及び監督に関する事務を行うことを目的とする法人であり(弁護士法31条),日弁連は,弁護士等及び弁護士会を構成員として組織され,弁護士等及び弁護士会の指導,連絡及び監督に関する事務を行うことを目的とする法人である(同法45条,47条)。また,α 弁連は,仙台高等裁判所の管轄区域内の弁護士会が,共同して特定の事項を行うため,日弁連の承認を受けて設けられた法人格なき社団であり(同法44条- 56 -参照),α弁連規約(甲4の7)により,仙台高等裁判所の管轄区域内の弁護士会の連絡及びこれらの弁護士会所属会員相互間の協調,共済並びに懇親に関する事項のほか,弁護士等の品位保持及び業務改善に関する事項を行うこと等を目的とするものである。そして,弁護士となるには日弁連に備えた弁護士名簿に登録されなければな 相互間の協調,共済並びに懇親に関する事項のほか,弁護士等の品位保持及び業務改善に関する事項を行うこと等を目的とするものである。そして,弁護士となるには日弁連に備えた弁護士名簿に登録されなければならず(同法8条),弁護士名簿に登録された者は,当然入会しようとする弁護士会の会員となり(同法36条1項),また,弁護士は,当然,日弁連の会員となる(同法47条)とされているとおり,弁護士については,弁護士会及び日弁連へのいわゆる強制入会制度が採られている。 そのため,弁護士が,弁護士としての地位に基づいてその事業所得を生ずべき業務を行うためには,弁護士会及び日弁連の会員でなければならないことはいうまでもないし,弁護士会等の役員にはその会員である弁護士が就任することが当然の前提とされている。 しかし,弁護士会及び日弁連の目的は,上記のとおりの弁護士等の指導,連絡及び監督に関する事務を行うことにあるのであり,これらの目的の下に行われる事務や活動には,弁護士等に対する直接の指導,連絡及び監督のほか,弁護士等の使命や努力目標(同法1条参照)の達成に資するための事務や活動であって,直接的又は間接的に弁護士等の指導,連絡及び監督にとって有益なものも含まれると解する余地はあるとしても,そのような活動等は,弁護士等全体の能力向上や社会的使命の達成等を目的としたものであるというべきであるし,これらの活動等から生じる成果は,当該活動を行った弁護士個人に帰属するものではなく,弁護士会や日弁連ひいては弁護士等全体に帰属するものと解される。また,α弁連も所属弁護士会やその会員相互の協調等や業務改善に関する事項を行うこと等を目的とするのであって,α弁連の活動等も,弁護士会や日弁連の活動等と同様に,弁護士等全体- 57 -の能力向上や社 ,α弁連も所属弁護士会やその会員相互の協調等や業務改善に関する事項を行うこと等を目的とするのであって,α弁連の活動等も,弁護士会や日弁連の活動等と同様に,弁護士等全体- 57 -の能力向上や社会的使命の達成等を目的としており,それから生じる成果もα弁連や弁護士全体に帰属するものと解される。 また,証拠(甲4の2及び7,乙10,11)及び弁論の全趣旨によれば,弁護士会等は,独自に資産を有し,会員や所属の弁護士会から会費を徴収するなどし,その活動に必要な支出に充てており,また,独自の事務スタッフを有していることが認められ,弁護士会等の役員としての活動に必要な資金や人的物的資源は,基本的には弁護士会等によって調達されるものであるということができる。 以上のような事情の下で原告が弁護士会等の役員として行う活動を社会通念に照らして客観的にみれば,その活動は,原告が弁護士として対価である報酬を得て法律事務を行う経済活動に該当するものではなく,社会通念上,弁護士の所得税法上の「事業」に該当するものではないというべきである。 c そうすると,前記aの各支出については,これらが弁護士会等の役員としての活動との関連で支出されたものであるからといって,原告の事業所得を生ずべき業務に直接関係して支出された必要経費であるということはできない。 (イ) また,仮に,弁護士会等の役員として懇親会等に出席するというこれらの活動を通じて生じた人的信頼関係を機縁として,原告が弁護士としての法律事務を依頼されることがあるなどして,これらの活動の結果として原告が所得税法上の「事業」による所得を生ずるきっかけとなることがあったとしても,それは,前記(ア)aの各支出の直接の目的で としての法律事務を依頼されることがあるなどして,これらの活動の結果として原告が所得税法上の「事業」による所得を生ずるきっかけとなることがあったとしても,それは,前記(ア)aの各支出の直接の目的ではなく,飽くまでも間接的に生ずる効果にすぎないというのが相当であるから,これらの懇親会等の費用等を支出することが,弁護士としての所得を生ずべき業務の遂行上必要であるとはいえない。 (ウ) そうすると,前記(ア)aの懇親会費等の各支出は,原告の事業所得- 58 -の金額の計算上必要経費として控除することができるものには当たらないというのが相当である。 イ(ア) 次に,前記(3)によれば,本件各支出のうち,別紙9の番号16-37は,原告がβ 弁護士会会長に立候補していたこととの関連でその支援等を求めるために支出したもの,別紙10の番号17-29から17-31までは,いずれも,原告が日弁連副会長に立候補するための活動費用等として支出したものであると認められる。 (イ) そして,前記ア(ア)bのとおり,弁護士会会長や日弁連副会長というような弁護士会等の役員には,弁護士が就任することが当然の前提となっているものの,弁護士会等の役員に就任することは,弁護士会等の役員としての活動を行うことになることを意味するのであるから,上記(ア)の各支出は,弁護士会等の役員としての活動との関連で支出されたもの,あるいは,弁護士会等の役員としての活動の準備として支出されたものというのが相当である。そして,弁護士会等の役員としての活動が弁護士の所得税法上の「事業」に該当するものでないことは前記ア(ア)bのとおりである。そうすると,弁護士会等の役員に就任するための活動に必要な費用の支出が,原告の事業所得を生ずべき業務に直接関係 が弁護士の所得税法上の「事業」に該当するものでないことは前記ア(ア)bのとおりである。そうすると,弁護士会等の役員に就任するための活動に必要な費用の支出が,原告の事業所得を生ずべき業務に直接関係して支出された必要経費であるということはできない。 (ウ) また,弁護士会等の役員への立候補に係る活動を行ったり,その後弁護士会等の役員に就任したりすることを通じて,原告が多くの弁護士と接する機会を得るなどし,それをきっかけとして他の弁護士から弁護士としての業務に関連する紹介を受けるなどし,弁護士会等の役員に就任するための活動が結果として原告が所得税法上の「事業」による所得を生ずるきっかけとなることがあったとしても,それらの活動のための費用を支出することが弁護士としての所得を生ずべき業務- 59 -の遂行上必要であるともいえないことは前記ア(イ)と同様である。 (エ) そうすると,前記(ア)の各支出は,原告の事業所得の金額の計算上必要経費として控除することができるものには当たらないというのが相当である。 ウ(ア) さらに,前記(3)によれば,本件各支出のうち,別紙10の番号17-9は,原告が日弁連副会長として,日弁連事務次長に対する香典として支出したもの,同番号17-13は,原告が日弁連副会長として,β 弁護士会の元執行部との酒食を伴う会合の補助金として支出したもの,同番号17-22は,原告が日弁連副会長として,β 弁護士会の事務員会の活動費の補助金として支出したものであると認められる。 (イ) これらの支出は,原告が日弁連副会長として支出したものであるところ,日弁連副会長としての活動が弁護士の所得税法の「事業」に該当するものでないことは前記ア(ア)bのとおりであるから,これ (イ) これらの支出は,原告が日弁連副会長として支出したものであるところ,日弁連副会長としての活動が弁護士の所得税法の「事業」に該当するものでないことは前記ア(ア)bのとおりであるから,これらの支出が,原告の事業所得を生ずべき業務に直接関係して支出された必要経費であるということはできないし,これらの支出に関連する活動が原告の弁護士業務に有益となることがあったとしても,これらの支出をすることが弁護士としての所得を生ずべき業務の遂行上必要であるともいえないことは明らかである。 (ウ) そうすると,前記(ア)の各支出は,原告の事業所得の計算上必要経費として控除することができるものには当たらないというのが相当である。 エしたがって,本件各支出は,原告の事業所得を生ずべき業務と直接関係し,かつ当該業務の遂行上必要な支出ということはできないから,これらは,いずれも原告の事業所得の金額の計算上必要経費として控除することができるものには該当しないというのが相当である。 (5) これに対し,原告は,弁護士による弁護士会等の会務活動は,弁護士とし- 60 -ての業務のために必要かつ不可欠なもので,弁護士の事業活動そのものであることを前提として,弁護士の業務全体が所得税法37条に規定する「所得を生ずべき業務」に該当する旨主張し,さらに,同条に規定する必要経費のうち,一般対応の必要経費については,その文言及び性質上,支出と収入の直接関連性は必要とされていないから,会務活動に伴う支出は,いずれも必要経費に該当する旨主張し,したがって,本件各支出がいずれも必要経費に該当するとする。 確かに,弁護士会及び日弁連は,基本的人権の擁護と社会正義の実現という弁護士の使命(弁護士法1条)を実現するため,自治 張し,したがって,本件各支出がいずれも必要経費に該当するとする。 確かに,弁護士会及び日弁連は,基本的人権の擁護と社会正義の実現という弁護士の使命(弁護士法1条)を実現するため,自治権を有する独立の社会的存在として重要な役割を担っており,弁護士会及び日弁連の会務活動は,弁護士の使命の実現ひいては我が国の社会秩序の維持のためのものとして,その有する社会的意義は否定するべくもないものである。特に,弁護士会や日弁連の役員としての活動は,公的な側面も有するというべきもので(同法35条3項参照),そのような活動を行うことに伴う社会的責任も非常に重いものである。そして,証拠(甲4の3及び4,甲6,7の1から8まで,甲76,78,乙10)及び弁論の全趣旨によれば,日弁連は,平成16年度から平成17年度にかけて,国選弁護報酬の増額や民事法律扶助制度への補助金の増額に関する国会議員等への働きかけ,弁護士倫理の遵守を目的とした弁護士職務基本規程の制定,弁護士新人研修制度の充実のための資料作成,弁護士補助職認定制度の創設に向けた準備活動等を行い,また,日弁連及びβ弁護士会は,弁護士法に規定された弁護士の懲戒に関する業務を行っており,原告が日弁連やβ弁護士会の役員として,これらの活動に大きな貢献をしたことが認められる。 また,証拠(甲4の2,甲76,78,乙10)によれば,β 弁護士会会長は,β 弁護士会を代表し,総会を招集するなどの役割を担っていること,日弁連の副会長は,会長を補佐し,会長に事故があるときは日弁連の代表者- 61 -である会長の職務を行い,理事会で会務を審議することなどの役割を担っていることが認められ,原告が務めた弁護士会等の役員としての活動は,弁護士会等そのものの活動にとって責任の面でも量の面でも非常に大き である会長の職務を行い,理事会で会務を審議することなどの役割を担っていることが認められ,原告が務めた弁護士会等の役員としての活動は,弁護士会等そのものの活動にとって責任の面でも量の面でも非常に大きいものであると考えられる。 しかし,前記(2)のとおり,弁護士が弁護士の地位に基づいて行う活動のうち,所得税法上の「事業」に該当する活動とは,弁護士がその計算と危険において報酬を得ることを目的として継続的に法律事務を行う経済活動をいうところ,弁護士会等の役員としての活動は,弁護士会等との関係ではその任期中において継続性や反復性を有するといえるものの,それらの活動自体が当該弁護士個人にとって営利性や有償性を有するとはいえず,その活動から生じる成果は弁護士会等や弁護士全体に帰属するものであって,当該弁護士個人に帰属するものではないのであるから,上記活動を被告が主張するような弁護士会等との委任又はこれに類する関係に基づく役務の提供というかどうかはともかく,所得税法上の「事業」ということはできないというべきである。このことは,原告が弁護士会等から報酬等を受給されたことがないこと(甲78),原告がそれらの活動に必要な費用を自ら負担したり,原告の事務所を利用したという事実があったこと(甲76,78),一般に弁護士会等の役員がその活動を行うに当たってそれまで弁護士として得た知識や経験等を利用するものであること等の事情を考慮しても,左右されるものではない。 したがって,その余の点について判断するまでもなく,原告の上記主張は採用できない。 なお,原告は,事業とは,自己の計算と危険において営利を目的として対価を得て継続的に行う経済活動のことをいう旨判示した前記最高裁昭和56年4月24日第二小法廷判決は,事業 きない。 なお,原告は,事業とは,自己の計算と危険において営利を目的として対価を得て継続的に行う経済活動のことをいう旨判示した前記最高裁昭和56年4月24日第二小法廷判決は,事業所得の源泉としての事業が,全体として包括的に営利性,有償性を有する必要があると述べたものであって,個別- 62 -の業務が逐一営利性,有償性を有する必要があると述べたものではないと主張するところ,その趣旨は必ずしも明らかでないが,同判決は,弁護士業を営む上告人の収入の源泉となる個別の業務の性質を検討した上で当該収入が事業所得に該当する旨を判示したものであり,弁護士業が全体として営利性,有償性を有するがゆえに当該収入が事業所得に該当するなどと判示したものではないのであって,原告の上記主張は独自の見解を述べるものにすぎず,採用できない。 2 争点(2)(本件各消費税関係支出が消費税法2条1項12号の課税仕入れに該当するか否か。)について(1) 原告は,本件各支出の一部である本件各消費税関係支出は消費税法2条1項12号に規定する「課税仕入れ」に該当するとして,課税標準額に対する消費税額からこれらの支出に係る消費税額が控除されるべきである旨の主張をする。 ところで,同号にいう「課税仕入れ」とは,事業者が,事業として他の者から資産を譲り受け,若しくは借り受け,又は役務の提供(所得税法28条1項に規定する給与等を対価とする役務の提供を除く。)を受けることをいうところ,このような仕入税額の控除が認められているのは,税負担の累積を防止するためであると解されるから,「課税仕入れ」に該当するのは,消費税額の課税標準である課税資産の譲渡等の対価の額(消費税法28条1項),すなわち,事業として対価を得て行われる資産の譲渡及び貸付け並び するためであると解されるから,「課税仕入れ」に該当するのは,消費税額の課税標準である課税資産の譲渡等の対価の額(消費税法28条1項),すなわち,事業として対価を得て行われる資産の譲渡及び貸付け並びに役務の提供(同法2条9号)の対価の額を生じることとなる事業と関連するものでなければならないというべきである。そして,このような観点に立てば,所得税法上の一般対応の必要経費に算入できないものについては,「課税仕入れ」に該当しないというのが相当である。 (2) そうすると,前記1のとおり,本件各支出はいずれも原告の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することができないものであるから,その一部で- 63 -ある本件消費税関連支出は,いずれも「課税仕入れ」に該当するものではないというべきである。 3 本件課税処分等の適法性について(1) 以上を前提として,原告の平成16年分及び平成17年分の所得税についてみると,被告が本訴において主張する前記第2の3の根拠はいずれも相当であり,かつ,その根拠に基づいて算定した原告の平成16年分及び平成17年分の納付すべき税額は,それぞれ,平成16年分につきマイナス503万1412円及び平成17年分につき408万4400円であると認められ,この金額は,本件所得税各更正処分による原告の所得税の納付すべき税額と一致するから,本件所得税各更正処分は適法というべきである。 そして,本件所得税各更正処分により新たに納付すべき税額の計算の基礎となった事実のうちに,本件各所得税各更正処分前における税額の計算の基礎とされていなかったことについて,国税通則法65条4項における正当な理由があった旨の具体的な主張立証もないところ,本件各更正処分により原告が新たに納付すべき所得税額を基礎として,国税通則 計算の基礎とされていなかったことについて,国税通則法65条4項における正当な理由があった旨の具体的な主張立証もないところ,本件各更正処分により原告が新たに納付すべき所得税額を基礎として,国税通則法65条等の規定に従って過少申告加算税を算定すれば,その額は,平成16年分について2万6000円,平成17年分について7万4000円となり,これは,本件所得税各賦課決定処分における過少申告加算税の額と同額であるから,本件所得税各賦課決定処分はいずれも適法というべきである。 (2) また,原告の平成17年課税期間の消費税及び地方消費税についてみると,被告が本訴において主張する前記第2の3の根拠はいずれも相当であり,かつ,その根拠に基づいて算定した原告の平成17年課税期間の納付すべき税額の合計額は,257万5000円であると認められ,この金額は,本件消費税等更正処分による原告の消費税の納付すべき税額と一致するから,本件消費税等更正処分は適法というべきである。 そして,本件消費税等更正処分により新たに納付すべき税額の計算の基礎- 64 -となった事実のうちに,本件消費税等更正処分前における税額の計算の基礎とされていなかったことについて,国税通則法65条4項における正当な理由があった旨の具体的な主張立証もないところ,本件各更正処分により原告が新たに納付すべき所得税額を基礎として,国税通則法65条等の規定に従って過少申告加算税を算定すれば,その額は8000円となり,これは,本件消費税等賦課決定処分における過少申告加算税の額と同額であるから,本件消費税等賦課決定処分は適法というべきである。 第4 結論よって,原告の請求はいずれも理由がないから棄却することとし,訴訟費用の負担について,行政事件訴訟法7条,民訴法61条を適用し 本件消費税等賦課決定処分は適法というべきである。 第4 結論よって,原告の請求はいずれも理由がないから棄却することとし,訴訟費用の負担について,行政事件訴訟法7条,民訴法61条を適用して,主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第38部 裁判長裁判官定塚誠 裁判官小林邦夫 裁判官澤村智子 - 65 -別紙8被告の主張する本件課税処分等の根拠及び適法性 1 本件所得税各更正処分の根拠被告が本訴において主張する本件所得税各更正処分に係る所得税額等は,次のとおりである。 (1) 平成16年分ア総所得金額 1408万5373円上記金額は,原告の事業所得の金額と同額であり,次の(ア)の金額から(イ)ないし(エ)の各金額をそれぞれ差し引いた後の金額である。 (ア) 総収入金額 8616万8334円上記金額は,原告が平成20年2月29日に仙台中税務署長に提出した平成16年分の所得税の修正申告書(以下「平成16年分所得税修正申告書」という。)に事業所得の総収入金額として記載した金額と同額である。 (イ) 必要経費の合計額 6534万0961円上記金額は,次のaないしcの各金額の合計額である。 a 接待交際費 た金額と同額である。 (イ) 必要経費の合計額 6534万0961円上記金額は,次のaないしcの各金額の合計額である。 a 接待交際費 238万6018円上記金額は,次の(a)の金額から(b)の金額を差し引いた金額である。 (a) 修正申告額 328万0710円上記金額は,原告が平成16年分所得税修正申告書により修正した後の金額である(別紙4参照)。 (b) 必要経費不算入額 89万4692円上記金額は,原告の事業所得の金額の計算上,所得税法37条1項に規定する必要経費に算入できないと認められる接待交際費に係る各支出の合計額であり,本訴において原告が必要経費に算入することができると主張する金額86万9692円に次の2万5000円を加えた金額である。 - 66 - No支払日金額支払先内容 H16.9.2715,000円P37連盟β支部連盟会費 H16.11.2610,000円β弁護士会 マスコミ記者との懇親会合計25,000円 なお,上記2万5000円は,審査請求時において原告が必要経費として認められるべきであると主張した金額のうち,本訴においては,必要経費に算入できるとは主張していない支出(以下「原告訴外認容額」という。)である。 b 福利厚生費 374万3153円上記金額は,原告が平成16年分所得税修正申告書により,修正した後の金額である(別紙4参照)。 c 上記以外の経費 ある。 b 福利厚生費 374万3153円上記金額は,原告が平成16年分所得税修正申告書により,修正した後の金額である(別紙4参照)。 c 上記以外の経費 5921万1790円上記金額は,上記a及びb以外の各経費の合計額であり,原告が平成17年3月8日に仙台中税務署長に提出した平成16年分の所得税の確定申告書に添付した平成16年分所得税青色申告決算書(一般用)(以下「平成16年分決算書」という。)の「(経費)計」欄の金額6637万4639円から「接待交際費」欄の金額340万7701円及び「福利厚生費」欄の金額375万5148円をそれぞれ差し引いた後の金額と同額である。 なお,「上記以外の経費」の各経費のそれぞれの金額は,原告の平成16年分所得税修正申告書によって修正(金額の異動)されていない(以- 67 -下,後記(ウ)及び(エ)においても同様に金額の修正(異動)はない。)。 (ウ) 専従者給与 619万2000円上記金額は,平成16年分決算書の「専従者給与」欄の金額と同額である。 (エ) 青色申告特別控除額 55万0000円上記金額は,平成16年分決算書の「青色申告特別控除額」欄の金額と同額である。 イ所得控除の額の合計額 375万6810円上記金額は,原告の平成16年分の総所得金額から控除すべき各種所得控除の額の合計額であり,原告が平成16年分所得税修正申告書に記載した金額(医療費控除の額63万9240円,社会保険料控除の額108万7570円,小規模企業共済等掛金控除の額84万円,生命保険料控除の額5万円,扶養控除の額76万円及び基礎控除の額38万円)と同額である。 ウ課 除の額63万9240円,社会保険料控除の額108万7570円,小規模企業共済等掛金控除の額84万円,生命保険料控除の額5万円,扶養控除の額76万円及び基礎控除の額38万円)と同額である。 ウ課税総所得金額 1032万8000円上記金額は,上記アの総所得金額1408万5373円から,上記イの所得控除の額の合計額375万6810円を差し引いた後の金額(ただし,国税通則法118条1項の規定により1000円未満の端数を切り捨てた後のもの)である。 エ納付すべき税額 △503万1412円上記金額は,次の(ア)の金額から(イ)ないし(エ)の各金額をそれぞれ差し引いた後の金額である。 なお,「△」は還付金の額に相当する税額を示す(以下同じ。)。 (ア) 課税総所得金額に対する税額 186万8400円上記金額は,上記ウの課税総所得金額1032万8000円に所得税法89条1項(平成18年法律第10号による改正前のもの。以下同じ。)所定の税率(経済社会の変化等に対応して早急に講ずべき所得税及び法人- 68 -税の負担軽減措置に関する法律(平成11年法律第8号。平成18年法律第10号による改正(廃止)前のもの。以下「負担軽減措置法」という。)4条の特例を適用したもの。以下同じ。)を乗じて算出した金額である。 (イ) 定率減税額 25万0000円上記金額は,負担軽減措置法6条2項により算出した定率減税額であり,原告が平成16年分所得税修正申告書に定率減税額として記載した金額と同額である。 (ウ) 源泉徴収税額 470万3412円上記金額は,原告が平成16年分所得税修正申告書に源泉徴収税額として記載した金額 定率減税額として記載した金額と同額である。 (ウ) 源泉徴収税額 470万3412円上記金額は,原告が平成16年分所得税修正申告書に源泉徴収税額として記載した金額と同額である。 (エ) 予定納税額 194万6400円上記金額は,原告が平成16年分所得税修正申告書に予定納税額として記載した金額と同額である。 (2) 平成17年分ア総所得金額 3237万4403円上記金額は,次の(ア)及び(イ)の各金額の合計額である。 (ア) 事業所得の金額 3231万6303円上記金額は,次のaの金額からbないしdの各金額をそれぞれ差し引いた後の金額である。 a 総収入金額 9204万7006円上記金額は,原告が平成20年2月29日に仙台中税務署長に提出した平成17年分の所得税の修正申告書(以下「平成17年分所得税修正申告書」という。)に事業所得の総収入金額として記載した金額と同額である。 b 必要経費の合計額 5630万3203円上記金額は,次の(a)ないし(d)の各金額の合計額である。 - 69 -(a) 接待交際費 119万2669円上記金額は,次の①の金額から②の金額を差し引いた後の金額である。 ① 修正申告額 305万1446円上記金額は,原告が平成17年分所得税修正申告書により修正した後の金額である(別紙4参照)。 ② 必要経費不算入額 185万8777円上記金額は,原告の事業所得の金額の計算上,所得税法37条1項に規定する必要経費に算入できないと認められる接 額である(別紙4参照)。 ② 必要経費不算入額 185万8777円上記金額は,原告の事業所得の金額の計算上,所得税法37条1項に規定する必要経費に算入できないと認められる接待交際費に係る各支出の合計額であり,本訴において原告が必要経費に算入することができると主張する金額148万3777円(別紙10の番号17-1ないし同17-29の各金額の合計額。別紙6参照)に次の原告訴外認容額37万5000円を加えた金額である。 No支払日金額支払先内容 H17.3.22 300,000円P4幹事 副会長懇親会プール資金 H17.5.2610,000円P37連盟β支部懇親会費 H17.8.2415,000円P37連盟β支部連盟会費 H17.9.2330,000円日弁連P5副会長香典 H17.10.1810,000円P37連盟衆議院議員当選祝賀会 H17.10.2710,000円ι県弁護士会θ弁連前夜懇親会- 70 - 費・二次会合計375,000円 (b) 福利厚生費 364万7859円上記金額は,原告が平成17年分所得税修正申告書により修正した後の金額である(別紙4参照)。 (c) 雑費 30万6776円上記金額は,次の①の金額から②の金額を差し引いた後の金額である。 ① 修正申告額 46万2741円上記金額は,原告が平成17年分所得税修正申告書により修正した後の金額である(別紙4参照)。 ② 必要経費不算入額 15万59 46万2741円上記金額は,原告が平成17年分所得税修正申告書により修正した後の金額である(別紙4参照)。 ② 必要経費不算入額 15万5965円上記金額は,原告の事業所得の金額の計算上,所得税法37条1項に規定する必要経費に算入できないと認められる雑費に係る各支出の合計額であり,本訴において原告が必要経費に算入することができると主張する金額(別紙10の番号17-30及び17-31の合計額。別紙6参照)と同額である。 (d) 上記以外の経費 5115万5899円上記金額は,上記(a)ないし(c)以外の各経費の合計額であり,原告が平成18年3月8日に仙台中税務署長に提出した平成17年分の所得税の確定申告書に添付した平成17年分所得税青色申告決算書(一般用)(以下「平成17年分決算書」という。)の「(経費)計」欄の金額5847万9340円から「接待交際費」欄の金額317万0846円,「福利厚生費」欄の金額365万9854円及び「雑費」欄の金額49万2741円をそれぞれ差し引いた後の金額と同額- 71 -である。 なお,「上記以外の経費」の各経費のそれぞれの金額は,原告の平成17年分所得税修正申告書によって修正(金額の異動)されていない(以下,後記c及びdにおいても同様に金額の修正(異動)はない。)。 c 専従者給与 277万7500円上記金額は,平成17年分決算書の「専従者給与」欄の金額と同額である。 d 青色申告特別控除額 65万0000円上記金額は,平成17年分決算書の「青色申告特別控除額」欄の金額と同額である。 (イ) 雑所得の金額 5万8100円 額 65万0000円上記金額は,平成17年分決算書の「青色申告特別控除額」欄の金額と同額である。 (イ) 雑所得の金額 5万8100円上記金額は,原告が平成17年分所得税修正申告書に雑所得として記載した金額と同額である。 イ所得控除の額の合計額 321万8850円上記金額は,原告の平成17年分の総所得金額から控除すべき各種所得控除の額の合計額であり,原告が平成17年分所得税修正申告書に記載した金額(医療費控除の額9万7110円,社会保険料控除の額108万8740円,小規模企業共済等掛金控除の額84万円,生命保険料控除の額5万円,損害保険料控除の額3000円,扶養控除の額76万円及び基礎控除の額38万円)と同額である。 ウ課税総所得金額 2915万5000円上記金額は,上記アの総所得金額3237万4403円から,上記イの所得控除の額の合計額321万8850円を差し引いた後の金額(ただし,国税通則法118条1項の規定により1000円未満の端数を切り捨てた後のもの)である。 エ納付すべき税額 408万4400円- 72 -上記金額は,次の(ア)の金額から(イ)及び(ウ)の金額をそれぞれ差し引いた後の金額(ただし,国税通則法119条1項の規定により100円未満の端数を切り捨てた後のもの)である。 (ア) 課税総所得金額に対する税額 829万7350円上記金額は,上記ウの課税総所得金額2915万5000円に所得税法89条1項所定の税率を乗じて算出した金額である。 (イ) 定率減税額 25万0000円上記金額は,負担軽減措置法6条 課税総所得金額2915万5000円に所得税法89条1項所定の税率を乗じて算出した金額である。 (イ) 定率減税額 25万0000円上記金額は,負担軽減措置法6条2項により算出した定率減税額であり,原告が平成17年分所得税修正申告書に定率減税額として記載した金額と同額である。 (ウ) 源泉徴収税額 396万2890円上記金額は,原告が平成17年分所得税修正申告書に源泉徴収税額として記載した金額と同額である。 2 本件所得税各更正処分の適法性被告が本訴において主張する本件所得税各更正処分に係る所得税の納付すべき税額は,上記1の(1)エ及び(2)エのとおり,それぞれ,平成16年分 △503万1412円平成17年分 408万4400円であるところ,この金額は,本件所得税各更正処分による原告の所得税の納付すべき税額(別紙2及び3の「審査裁決」欄の「納付すべき税額」)と同額であるから,本件所得税各更正処分はいずれも適法である。 3 本件所得税各賦課決定処分の根拠及び適法性(1) 平成16年分ア上記2のとおり,本件所得税各更正処分は適法であるところ,平成16年分所得税の更正処分により原告が新たに納付すべき税額の基礎となった事実のうち,平成16年分所得税の更正処分前における税額の計算の基礎とさ- 73 -れていなかったことについて,国税通則法65条4項における正当な理由があると認められるものはない。 したがって,原告に課されるべき過少申告加算税の額は,平成16年分所得税の更正処分により原告が新たに納付すべきこととなった税額26万円(ただし,国税通則法118条3項により1万円未満の端数を切り捨てた後のもの。以下同じ。)を基礎として,これ の額は,平成16年分所得税の更正処分により原告が新たに納付すべきこととなった税額26万円(ただし,国税通則法118条3項により1万円未満の端数を切り捨てた後のもの。以下同じ。)を基礎として,これに同法65条1項の規定に基づく100分の10の割合を乗じて算出した金額2万6000円となる。 イ被告が,本訴において主張する平成16年分所得税の更正処分に伴って賦課されるべき過少申告加算税の額は,上記アのとおり,2万6000円であるところ,この金額は,平成16年分所得税の加算税の賦課決定処分における過少申告加算税の額(別紙2の「審査裁決」欄の「過少申告加算税の額」)と同額であるから,平成16年分所得税の加算税の賦課決定処分は適法である。 (2) 平成17年分ア上記2のとおり,本件所得税各更正処分は適法であるところ,平成17年分所得税の更正処分により原告が新たに納付すべき税額の基礎となった事実のうち,平成17年分所得税の更正処分前における税額の計算の基礎とされていなかったことについて,国税通則法65条4項における正当な理由があると認められるものはない。 したがって,原告に課されるべき過少申告加算税の額は,平成17年分所得税の更正処分により原告が新たに納付すべきこととなった税額74万円を基礎として,これに国税通則法65条1項の規定に基づく100分の10の割合を乗じて算出した金額7万4000円となる。 イ被告が,本訴において主張する平成17年分所得税の更正処分に係る過少申告加算税の額は,上記アのとおり,7万4000円であるところ,この金額は,平成17年分所得税の加算税の賦課決定処分における過少申告加算税- 74 -の額(別紙3の「審査裁決」欄の「過少申告加算税の額」)と同額であるから,平成17年分所得税の加算税の賦課決定処分は適 は,平成17年分所得税の加算税の賦課決定処分における過少申告加算税- 74 -の額(別紙3の「審査裁決」欄の「過少申告加算税の額」)と同額であるから,平成17年分所得税の加算税の賦課決定処分は適法である。 4 本件消費税等更正処分の根拠被告が本訴において主張する本件消費税等更正処分に係る消費税等の納付すべき税額は,次のとおりである。 (1) 消費税ア課税標準額 8766万3000円上記金額は,原告の平成17年課税期間における課税資産の譲渡等の対価の額(税抜き)であり,原告が平成20年2月29日に仙台中税務署長に提出した「自平成17年1月1日至平成17年12月31日課税期間分の消費税及び地方消費税の修正確定申告書」(以下「平成17年消費税等修正申告書」という。)の「課税標準額」欄の金額(ただし,国税通則法118条1項の規定に基づき1000円未満の端数を切り捨てた後のもの)と同額である。 イ消費税額 350万6520円上記金額は,上記アの金額に消費税法29条に規定する消費税の税率100分の4を乗じて算出した税額であり,原告が平成17年消費税等修正申告書に記載した消費税額と同額である。 ウ控除対象仕入税額 62万5882円上記金額は,消費税法30条の規定に基づき算出した原告の平成17年課税期間における課税仕入れに係る消費税額であり,次の(ア)の金額から(イ)の金額を差し引いた後の金額1642万9407円に同条1項の規定に基づく105分の4の割合を乗じて算出した金額である。 (ア) 課税仕入れに係る支払対価の額(修正申告) 1829万4149円上記金額は,原告が平成17年消費税等修正申告書の付表2の「課税仕入れに係 く105分の4の割合を乗じて算出した金額である。 (ア) 課税仕入れに係る支払対価の額(修正申告) 1829万4149円上記金額は,原告が平成17年消費税等修正申告書の付表2の「課税仕入れに係る支払対価の額(税込み)」欄に記載した金額と同額である。 - 75 -(イ) 課税仕入れに係る支払対価の額の過大額 186万4742円上記金額は,上記(ア)の金額のうち,上記1(2)ア(ア)bの(a)②及び(c)②において述べた事業所得の計算上必要経費に算入できないと認められる,接待交際費の金額185万8777円及び雑費の金額15万5965円の合計額201万4742円から次の課税取引以外の支出(不課税取引)15万円を控除した後の金額であり,消費税法30条1項に規定する「課税仕入れに係る支払対価の額」に該当しない金額である。 なお,上記課税取引以外の支出15万円は,原告が平成17年分の事業所得の計算上必要経費に算入した接待交際費及び雑費の各金額のうち,課税取引以外の支出であるとして,平成17年消費税等修正申告書の付表2の「課税仕入れに係る支払対価の額(税込み)」に記載しなかった金額である。 (課税取引以外の支出)No支払日金額支払先内容 H17.2.7 100,000円α弁連選挙管理委員会 日弁連副会長候補者選挙規程第10条第1項に基づく納付金 H17.4.2610,000円日弁連事務次長 日弁連P6事務次長(父親逝去)への香典 H17.9.2330,000円日弁連P5副会長香典 H17.10.1710,000円β弁護士会事務員会 β弁護士会事務員会に対する寄付金- 76 -合計150,000円 9.2330,000円日弁連P5副会長香典 H17.10.1710,000円β弁護士会事務員会 β弁護士会事務員会に対する寄付金- 76 -合計150,000円 エ差引税額 288万0600円上記金額は,上記イの金額からウの金額を差し引いた後の金額(ただし,国税通則法119条1項の規定に基づき100円未満の端数を切り捨てた後のもの)である。 オ中間納付税額 82万0600円上記金額は,消費税法44条の規定により提出があったものとみなされた同法48条に規定する中間申告による納付税額であり,原告が平成17年消費税等修正申告書に記載した中間納付税額の金額と同額である。 カ差引納付すべき税額 206万0000円上記金額は,上記エの金額からオの金額を差し引いた後の金額である。 (2) 地方消費税ア課税標準となる消費税額 288万0600円上記金額は,地方税法72条の77第2号及び同法77条の82の規定により,上記(1)エの金額となる。 イ譲渡割額(納税額) 72万0100円上記金額は,上記アの金額に,地方税法72条の83に規定する税率100分の25を乗じて算出した金額(ただし,同法20条の4の2第3項に基づき100円未満の端数を切り捨てた後のもの)である。 ウ中間納付譲渡割額 20万5100円上記金額は,地方税法72条の87の規定により提出があったとみなされた譲渡割の中間申告による納付税額であり,原告が平成17年消費税等修正申告書に記載した中間納付譲渡割額の金額と同額である。 エ差引納付すべき譲 方税法72条の87の規定により提出があったとみなされた譲渡割の中間申告による納付税額であり,原告が平成17年消費税等修正申告書に記載した中間納付譲渡割額の金額と同額である。 エ差引納付すべき譲渡割額 51万5000円上記金額は,上記イの金額からウの金額を差し引いた後の金額である。 - 77 -(3) 消費税等合計税額 257万5000円上記金額は,上記(1)カの金額と(2)エの金額の合計額である。 5 本件消費税等更正処分の適法性被告が本訴において主張する本件消費税等更正処分に係る消費税等の合計税額は,上記4(3)のとおり257万5000円であるところ,この金額は,本件消費税等更正処分による原告の納付すべき消費税等の合計税額(別紙7の「審査裁決」欄の「消費税及び地方消費税の合計税額」)と同額であるから,本件消費税等更正処分は適法である。 6 本件消費税等賦課決定処分の根拠及び適法性(1) 上記5のとおり,本件消費税等更正処分は適法であるところ,本件消費税等更正処分により原告が新たに納付すべき税額の基礎となった事実のうち,本件消費税等更正処分前における税額の計算の基礎とされていなかったことについて,国税通則法65条4項における正当な理由があると認められるものはない。 したがって,原告に課されるべき過少申告加算税の額は,本件消費税等更正処分により原告が新たに納付すべきこととなった税額8万円(ただし,国税通則法118条3項により1万円未満の端数を切り捨てた後のもの)を基礎として,これに同法65条1項の規定に基づく100分の10の割合を乗じて算出した金額8000円となる。 (2) 被告が,本訴において主張する本件消費税等更正処分に伴って賦課されるべき過少申告加算税の て,これに同法65条1項の規定に基づく100分の10の割合を乗じて算出した金額8000円となる。 (2) 被告が,本訴において主張する本件消費税等更正処分に伴って賦課されるべき過少申告加算税の額は,上記(1)のとおり,8000円であるところ,この金額は,本件消費税等賦課決定処分における過少申告加算税の額(別紙7の「審査裁決」欄の「過少申告加算税の額」)と同額であるから,本件消費税等賦課決定処分は適法である。 - 78 -別紙9(平成16年)番号支払日金額支払先内容16-1H16.1.837, P7次期執行部新年会16-2H16.1.265,000日弁連日弁連弁護士業務改革委員会後の懇親会費16-3H16.2.2670,899P8他次期執行部会準備会とその後の懇親会16-4H16.2.2836,000P9定期総会後の次期執行部メンバーとの懇親会16-5H16.3.1715,000弁護士P10庶務委員会初顔合わせ後の懇親会費16-6H16.3.1720,000弁護士P10上記の二次会16-7H16.3.2334,100弁護士P10,P11新旧執行部引継会とのその後懇親会費16-8H16.3.2410,000β弁護士会庶務副委員長P12常議員会後の懇親会費16-9H16.3.2715,000α弁連α弁連理事会後の懇親会費16-10H16.3.3035,500P13次期執行部準備会のための打合せ16-11H16.4.315,000α弁連α弁連理事会後の懇親会費16-12H16.4.812,000弁護士P10常議員会後の懇親会費16-13H16.4.14 せ16-11H16.4.315,000α弁連α弁連理事会後の懇親会費16-12H16.4.812,000弁護士P10常議員会後の懇親会費16-13H16.4.1451,970弁護士P10P14β弁護士会職員との懇親会・二次会16-14H16.4.2639,528P15グループ会長就任パーティーの慰労会16-15H16.5.1010,000α弁連α弁連定期総会後の懇親会費16-16H16.5.119,200P16執行部会後の懇親会16-17H16.6.85,000P17執行部会後の懇親会16-18H16.6.910,000P18マスコミ記者との懇親会16-19H16.6.1618,560P19執行部会(方針策定会議)後の食事16-20H16.6.2210,000幹事P20執行部会後の懇親会- 79 -16-21H16.6.295,000β弁護士会α弁連刑事経験弁護交流会懇親会会費16-22H16.6.2910,000P13執行部会後の懇親会16-23H16.7.1315,000P21執行部会後の懇親会16-24H16.7.2424,000P22β弁護士会支部会員との懇談会16-25H16.7.2850,000弁護士P10ほか庶務委員会暑気払い参加費・二次会16-26H16.7.3118,500弁護士P23ほか札弁との意見交換会後の懇親会・二次会16-27H16.8.1020,884P24執行部会後の懇親会16-28H16.9.1368,590P25ほか弁護士会職員との懇親会16-29H16.9.2710,000弁 H16.8.1020,884P24執行部会後の懇親会16-28H16.9.1368,590P25ほか弁護士会職員との懇親会16-29H16.9.2710,000弁護士P23β弁護士共同組合との協議会後の懇談会費16-30H16.11.1810,000P26六県会長会議の会費16-31H16.11.2216,510P27執行部会後の懇親会16-32H16.11.266,000β弁護士会マスコミ記者との懇親会16-33H16.11.2610,000P18マスコミ記者との懇親会二次会16-34H16.11.3013,700P28執行部会後の懇親会16-35H16.12.1710,000日弁連日弁連役員忘年会16-36H16.12.27103,410P21,P29β弁護士会の執行部会後の忘年会・二次会16-37H16.2.218,150P29同期(○期)新年会 合計869,692 - 80 -別紙10(平成17年)番号支払日金額支払先内容17-1H17.2.46,000仙台高裁控訴審運営協議会後の懇談会17-2H17.3.1522,000β弁護士会ほか最終常議員会後の懇親会・二次会17-3H17.3.2230,000β弁護士会ほか現・次期執行部会後の懇親会・二次会17-4H17.3.2360,000P30庶務委員会打ち上げ17-5H17.3.2510,000日弁連日弁連正副会長傍聴後の懇談会会費17-6H17.3.2615,000α弁連α弁連理事会後の懇親会会費17- 庶務委員会打ち上げ17-5H17.3.2510,000日弁連日弁連正副会長傍聴後の懇談会会費17-6H17.3.2615,000α弁連α弁連理事会後の懇親会会費17-7H17.3.30233,532P31β弁護士会執行部打ち上げ17-8H17.4.215,000α弁連α弁連理事会後の懇親会費17-9H17.4.2610,000日弁連事務次長日弁連P6事務次長(父親逝去)への香典17-10H17.4.2810,000日弁連正副会長会議後の懇談会費17-11H17.7.715,000κ弁護士会α弁連定期弁護士大会前夜懇親会費17-12H17.7.1411,460P32日弁連の理事会後の懇親会17-13H17.7.2150,000旧執行部会旧執行部会二次会カンパ17-14H17.7.217,000P33δ弁連大会の前夜懇親会の二次会17-15H17.8.315,000日弁連P3事務次長退職の慰労会費17-16H17.8.3120,000λ弁護士会ε弁連大会前夜懇親会会費17-17H17.7.2120,000δ弁連δ弁連大会の前夜懇親会費17-18H17.9.2910,000μ県弁護士会ζ弁連大会の前夜懇親会会費17-19H17.10.610,000日弁連業務改革シンポジウム前夜懇親会費17-20H17.10.730,000日弁連業革委員会業務改革シンポジウム懇親会二次会費17-21H17.10.1320,000η弁連η弁連大会前夜懇親会費17-22H17.10.1710,000β弁護士事務員会β弁護士会事務員会に対する寄付金- 会二次会費17-21H17.10.1320,000η弁連η弁連大会前夜懇親会費17-22H17.10.1710,000β弁護士事務員会β弁護士会事務員会に対する寄付金- 81 -17-23H17.10.1920,000日弁連日弁連職員慰労会17-24H17.10.266,000ν弁護士会日弁連公設事務所の開設披露パーティー会費17-25H17.10.2725,000ι県弁護士会θ弁連前夜懇親会費・二次会費17-26H17.12.1415,000日弁連業革委員会日弁連業務改革委員会忘年会費17-27H17.12.1520,000日弁連役員日弁連理事会忘年会・二次会17-28H17.12.208,400P34日弁連正副会長の忘年会17-29H17.4.14769,385弁護士P35日弁連副会長選挙対策費用17-30H17.1.2455,965P36スタジオ日弁連副会長立候補写真撮影料17-31H17.2.7100,000α弁連選挙管理委員会日弁連副会長候補者選挙規程第10条第1項に基づく納付金 合計1,639,742
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