昭和59(あ)347 証券取引法違反、贈賄

裁判年月日・裁判所
昭和63年7月18日 最高裁判所第二小法廷 決定 棄却 東京高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件各上告を棄却する。          理    由  被告人Aの弁護人吉田昂外一名の上告趣意は、判例違反をいうが、所論引用の判 例は、いずれも事案を異にして本件に適切でなく

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判決文本文1,324 文字)

主    文      本件各上告を棄却する。          理    由  被告人Aの弁護人吉田昂外一名の上告趣意は、判例違反をいうが、所論引用の判 例は、いずれも事案を異にして本件に適切でなく、刑訴法四〇五条の上告理由に当 たらない。  被告人B、同C、同Dの弁護人岡嵜格外三名及び被告人Cの弁護人青山周連名の 上告趣意のうち、憲法三一条、一四条一項違反をいう点は、実質は単なる法令違反 の主張であり、判例違反をいう点は、所論引用の判例は、いずれも事案を異にして 本件に適切でなく、その余は、単なる法令違反、事実誤認、量刑不当の主張であつ て、刑訴法四〇五条の上告理由に当たらない。  被告人E本人の上告趣意のうち、憲法三一条違反をいう点は、実質は単なる法令 違反の主張であり、憲法三八条二項違反をいうかのような点は、記録を調査しても 所論各自白調書の任意性を疑うべき証跡は認められないから前提を欠き、その余は、 単なる法令違反、事実誤認の主張であつて、刑訴法四〇五条の上告理由に当たらな い。  被告人Eの弁護人井本台吉外五名の上告趣意のうち、判例違反をいう点は、いず れも、事案を異にして本件に適切でない判例を引用するか、判例の具体的摘示を欠 く主張であり、その余は、違憲をいうかのような点を含め、実質は単なる法令違反、 事実誤認の主張であつて、刑訴法四〇五条の上告理由に当たらない。  なお、原判決の認定によれば、本件は、F株式会社、G株式会社その他の株式会 社の株式が東京証券取引所等において新規に上場されるに先立ち、あらかじめその 株式が公開された際、贈賄側の者が公開に係る株式を公開価格で提供する旨の申し 出をし、収賄側の者がこれを了承してその代金を払い込むなどしたという事案であ - 1 - るが、右株式は、間近に予定されている上場時にはその価格が確実に公開価格を上 回ると見込 開価格で提供する旨の申し 出をし、収賄側の者がこれを了承してその代金を払い込むなどしたという事案であ - 1 - るが、右株式は、間近に予定されている上場時にはその価格が確実に公開価格を上 回ると見込まれるものであり、これを公開価格で取得することは、これらの株式会 社ないし当該上場事務に関与する証券会社と特別の関係にない一般人にとつては、 極めて困難であつたというのである。以上の事実関係のもとにおいては、右株式を 公開価格で取得できる利益は、それ自体が贈収賄罪の客体になるものというべきで あるから、これと同趣旨に出た原判断は、正当である。  よつて、刑訴法四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、 主文のとおり決定する。   昭和六三年七月一八日      最高裁判所第二小法廷          裁判長裁判官    島   谷   六   郎             裁判官    牧       圭   次             裁判官    藤   島       昭             裁判官    香   川   保   一             裁判官    奥   野   久   之 - 2 -

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