【DRY-RUN】主 文 本件控訴を棄却する。 当審における未決勾留日数中四拾日を本刑に算入する。 理 由 弁護人深田小太郎及び被告人の各控訴趣意は夫々別紙記載の通り
主文 本件控訴を棄却する。 当審における未決勾留日数中四拾日を本刑に算入する。 理由 弁護人深田小太郎及び被告人の各控訴趣意は夫々別紙記載の通りである。 弁護人の控訴趣意第一点について。 論旨は原判決が証拠に基かないで累犯加重の原因となる前科を認定し累犯加重の法条を適用したのは違法であると謂うのである。仍て原判決を検討するに原判決は累犯加重原因たる前科として「被告人は昭和二十六年九月三十日松山地方裁判所西条支部において窃盗罪により懲役一年以上三年以下の刑の言渡を受け同年十月五日右刑確定し、昭和二十七年減刑令により懲役八月以上二年以下に減軽せられ当時右刑の執行を受け終つたも<要旨>のである」と判示するのみで右前科の事実を認めた証拠を掲げていない。しかし、累犯加重の原因となる前科</要旨>は判決にこれを判示することを要するけれども、罪となるべき事実ではないから審理において証拠上これを認め得る限り判決に挙示することは必ずしも必要でないと解するところ(刑事訴訟法第三百三十五条参照)、本件記録に徴するに右前科及びその執行を受け終つた事実は被告人が原審公判廷においてこれを認めているところであるのみならず(原審第一回公判調書参照)、検察官より公判廷において提出された前科調書(記録第四一丁)によりこれを肯認することができ、原判決が累犯加重の原因となる前科につき証拠を掲げていないからといつて違法であるとはいえない。またその前科が懲役刑であつたことは右前科調書の記載に徴し極めて明瞭である、これを要するに原判決が原判示の如く累犯加重の原因となる前科を認定し本件につき累犯加重の法条を適用したのは相当であつて、論旨は採用できない。 同第二点及び被告人の控訴趣意について。 論旨はいずれも原判決の量刑は重きに が原判示の如く累犯加重の原因となる前科を認定し本件につき累犯加重の法条を適用したのは相当であつて、論旨は採用できない。 同第二点及び被告人の控訴趣意について。 論旨はいずれも原判決の量刑は重きに過ぎると謂うのである。仍て本件記録を精査して考察するに本件は賍品処分前に検挙され賍品の大部分は被害者の手に返つているけれども、被告人は昭和二十四年以来少年院へ送致されること三回に及んでいる外前記の如き窃盗罪の前科があることその他諸般の情状を考量すれば、原判決の科刑(懲役一年以上三年以下)が必ずしも重きに失するとはいえない。被告人は未だ少年であることその他各論旨主張の諸点を考慮に容れても原審の量刑は相当であつて、論旨は採用し難い。 仍て本件控訴は理由がないから刑事訴訟法第三百九十六条刑法第二十一条刑事訴訟法第百八十一条第一項但書により主文の通り判決する。 (裁判長判事坂本徹章判事塩田宇三郎判事浮田茂男)
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