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令和7(わ)1238 自殺幇助

裁判所

令和7年10月24日 大阪地方裁判所

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2,256 文字

主文 被告人を懲役2年に処する。未決勾留日数中140日をその刑に算入する。この裁判が確定した日から4年間その刑の執行を猶予する。理由 (犯行に至る経緯)被告人は、かねてから、自らに「創造主」である神が降臨しているなどと主張するAを信奉していたところ、Aは、精神状態が悪化したパートナーを元に戻すには、死んで魂になり、神が作った同パートナーを操っているシステムを破壊しなければならないなどとして、令和2年7月31日頃、大阪府河内長野市(住所省略)当時のA方において、被告人並びに同じくAの信奉者であったB(当時66歳)及びC(当時51歳)に対し、「本日、決行します。」「お互いに、コードでつないで入水する。コードを持っていきましょう。」などと述べ、B及びCに自殺を決意させた。また、被告人も、B及びCと同様、自殺を決意した。(罪となるべき事実)被告人は、Aと共謀の上、同年7月31日から同年8月1日までの間、前記当時のA方において、前記のとおり自殺を決意していたB及びCに、同所にあったマイクコードを自動車に積載させ、B及びCと共に同車に乗車し、同府泉南郡(住所省略)D店において、入水時の苦痛や恐怖心を和らげるために摂取する鎮痛剤を購入するなどした上、同府内及び和歌山県内において、入水自殺に適した海岸等を探索し、同県有田郡(住所省略)E海岸付近において、B及びCに対し、前記鎮痛剤を分け与えて摂取させ、死ぬことに躊躇したら互いに沈め合うよう申し向け、前記マイクコードで手首をつないだB及びCと共に同海岸から入水し、よって、その頃、同所付近の海中において、B及びCをそれぞれ溺水により死亡させ、もって人を幇助して自殺させた。(法令の適用)※以下、令和4年法律第67号2条による改正前の刑法を「旧刑 水し、よって、その頃、同所付近の海中において、B及びCをそれぞれ溺水により死亡させ、もって人を幇助して自殺させた。 に躊躇したら互いに沈め合うよう申し向け、前記マイクコードで手首をつないだB及びCと共に同海岸から入水し、よって、その頃、同所付近の海中において、B及びCをそれぞれ溺水により死亡させ、もって人を幇助して自殺させた。(法令の適用)※以下、令和4年法律第67号2条による改正前の刑法を「旧刑 水し、よって、その頃、同所付近の海中において、B及びCをそれぞれ溺水により死亡させ、もって人を幇助して自殺させた。(法令の適用)※以下、令和4年法律第67号2条による改正前の刑法を「旧刑 法」、同年法律第68号を「整理法」という。罰条被害者ごとにいずれも刑法60条、整理法441条1項により旧刑法202条前段科刑上一罪の処理刑法54条1項前段、10条(同条1項は旧刑法)により1罪として自殺幇助罪(犯情が被害者ごとに異ならないのでその一つを選ぶことをしない。)の刑で処断刑種の選択懲役刑を選択未決勾留日数の算入刑法21条刑の執行猶予整理法447条、刑法25条1項訴訟費用の不負担刑事訴訟法181条1項ただし書(量刑の理由)本件で2名の生命が失われたという取り返しのつかない結果が生じたことは、重くみなければならない。被告人は、恐怖心を和らげるための鎮痛剤を4箱購入して被害者らに手渡し、自動車内で自殺に適した場所を検索し、現場の海岸付近ではマイクコードで被害者らと自身の腕を結ぶなどしている。弁護人がいうように、マイクコードを自動車に積載して同車に乗り、鎮痛剤を摂取したのが被害者ら自身であっても、被告人が果たした役割は決して軽視できないものであったといえる。被告人の責任は相応に重く、被害者の遺族が被告人に対し強い処罰感情を有しているのも無理からぬことである。その一方、Aと被告人は「創造主」とその信奉者という関係にあり、被告人は、Aと知り合ってから長年にわたり、その指示に従って結婚や離婚を繰り返したり、家族に無心した金をAに寄進するなどもしていた上、本件時には被告人自身も入水により命を落とすおそれがあった。被告人も被害者らと同様、Aに従属し、その指示に逆らうことが って結婚や離婚を繰り返したり、家族に無心した金をAに寄進するなどもしていた上、本件時には被告人自身も入水により命を落とすおそれがあった。被告人も被害者らと同様、Aに従属し、その指示に逆らうことが容易でない心理状態にあったことは否定できない。 無心した金をAに寄進するなどもしていた上、本件時には被告人自身も入水により命を落とすおそれがあった。被告人も被害者らと同様、Aに従属し、その指示に逆らうことが って結婚や離婚を繰り返したり、家族に無心した金をAに寄進するなどもしていた上、本件時には被告人自身も入水により命を落とすおそれがあった。被告人も被害者らと同様、Aに従属し、その指示に逆らうことが容易でない心理状態にあったことは否定できない。それに加え、被告人は、本件後にAのもとを離脱して以降、徐々に本件に向き合い反省を深め、遺族に対して謝罪の意を表していること、前科がなく、被告人の姉 が出廷の上被告人を見守る旨述べていることなどの事情も認められる。被告人が、今後、安易に再犯に及ぶとは思われない。以上によれば、被告人に対しては、主文の懲役刑を定めその刑事責任を明確にした上でその刑の執行を猶予するのが相当である。(求刑懲役2年)令和7年10月29日 大阪地方裁判所第8刑事部 裁判長裁判官辛島明 裁判官角田康洋 裁判官岩崎由莉耶

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