【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 当審における訴訟費用は全部被告人の負担とする。 理 由 弁護人猪股正清上告趣意について。 所論は結局原審の事実認定を
主文 本件上告を棄却する。 当審における訴訟費用は全部被告人の負担とする。 理由 弁護人猪股正清上告趣意について。 所論は結局原審の事実認定を非難するにとどまり刑訴四〇五条所定の上告適法の理由に該当しない。のみならず所論詐欺の犯意に関する第一審判決の認定を是認した原審の判断はその根拠とされた証拠及び微憑に照らしこれを肯認するに難くないのである。(仮りに所論のように被告人の弁解する通りであつたとしてもなお被告人等はA方に宿泊を申入れた際宿泊料の全部を直ちに支払うに足る資力はなく且これを支払う意思もなかつたということに帰着するのである。原審はかかる状態にある未知のものがその事情を明示して宿泊の申入をしても宿屋の主人がその宿泊を謝絶するであろうことは多言を要しないところであるにも拘わらず被告人等はこれを秘し恰も宿泊料全部を直ちに支払う資力及びその意思あるものの如く装い通常の宿客であるような顔をして右Aをして「宿賃だけはきちんと支払つて呉れるもの」と誤信せしめて宿泊したのであるから被告人等に詐欺の犯意あつたことを推認し得ると判示しているのである。そしてこの原審の判断の首肯し得るものたることは多言を要しないところである。)原判決には所論のような単なる訴訟法の違反もなく論旨は採用に値しない。しかも本件は刑訴四一一条により職権を発動すべき場合とも認められない。 よつて刑訴四一四条三八六条一項三号一八一条一項に従い主文の通り決定する。 この決定は裁判官全員の一致した意見である。 昭和二五年一二月二一日最高裁判所第一小法廷- 1 -裁判長裁判官岩松三郎裁判官澤田竹治郎 最高裁判所第一小法廷- 1 -裁判長裁判官岩松三郎裁判官澤田竹治郎裁判官齋藤悠輔- 2 -
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