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主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。理由 上告代理人岡田洋之の上告理由第一点ないし第四点について。原判決は、被控訴人(上告人)が昭和二〇年頃本件宅地を控訴人(被上告人)に対し建物所有の目的で賃料月額七五円の約定で賃貸し、昭和二五年七月以降右賃料を月額三五〇円にさらに昭和二六年一月以降月額七〇〇円にそれぞれ増額したこと、本件宅地の地価は昭和二六年一月一日当時五一万二一九〇円であつたのが昭和三二年一月一日当時三四一四六〇〇円(約六.六倍)に騰貴したこと、本件土地の固定資産税は、昭和二六年度は五二一〇円であつたのが昭和三一年度一万一九三〇円(二倍強)に、固定資産評価額が昭和二六年度が三八万八〇〇〇円であつたのが昭和三一年度が七四万五〇〇〇円(二倍弱)になつたこと、本件宅地の所在は、道路の南側に銀行、事務所等があり、北側のみ商店街となつているいわゆる片側町であること、隣地の地代もいまだ月額一坪当り約三七円ないし五一円の程度であること、本件宅地は、控訴人の賃借当時は戦災跡地であつたのを控訴人は自己の出捐において焼跡を整地し、その整備に協力したため本件宅地の時価ないし利用価値を増大せしめたこと、ことに昭和二七年から昭和二九年ごろまでの間においても、町内通路の美化方法として施行せられた雨水、下水、排水用の側溝の溝壺工事、町内道路の鋪装工事、町内街路灯設備工事等の店舗間口負担金合計約一万四〇〇〇円を控訴人において出捐したことなど判事の事情を総合して、被控訴人が昭和三一年一二月三〇日控訴人に対しなした本件宅地の賃料増額の意思表示は、月額四二六八円(一坪当り七五円)の限度において有効である旨判じしたものであつて、これを違法と解することはできない。原判決は、右金額算定の根拠につ 日控訴人に対しなした本件宅地の賃料増額の意思表示は、月額四二六八円(一坪当り七五円)の限度において有効である旨判じしたものであつて、これを違法と解することはできない。 して、被控訴人が昭和三一年一二月三〇日控訴人に対しなした本件宅地の賃料増額の意思表示は、月額四二六八円(一坪当り七五円)の限度において有効である旨判じしたものであつて、これを違法と解することはできない。原判決は、右金額算定の根拠につ 日控訴人に対しなした本件宅地の賃料増額の意思表示は、月額四二六八円(一坪当り七五円)の限度において有効である旨判じしたものであつて、これを違法と解することはできない。原判決は、右金額算定の根拠について説示し、所論は、右説- 1 -示について種々論難するのであるが、前記諸事情の下における賃料増額の限度を前記金額とすることをもつて違法とすることができない以上、原判決に所論の法律解釈の誤り、理由不備の違法があるとすることはできない。論旨は採用できない。よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官奥野健一裁判官山田作之助裁判官草鹿浅之介裁判官城戸芳彦裁判官石田和外- 2 -
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