令和4(ネ)10073等 特許権侵害損害賠償請求控訴事件、同附帯控訴事件

裁判年月日・裁判所
令和5年3月23日 知的財産高等裁判所 2部 判決 原判決変更 東京地方裁判所 令和2(ワ)4331
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判決文本文40,129 文字)

- 1 -令和5年3月23日判決言渡令和4年(ネ)第10073号、同年(ネ)第10096号特許権侵害損害賠償請求控訴事件、同附帯控訴事件(原審・東京地方裁判所令和2年(ワ)第4331号)口頭弁論終結日令和5年2月14日判決当事者の表示別紙当事者目録記載のとおり 主文 1 控訴人の控訴に基づき、原判決主文1、2項を次のとおり変更する。 (1) 被控訴人らは、控訴人に対し、連帯して2253万6467円及びこれに対する令和2年3月10日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 (2) 控訴人のその余の請求をいずれも棄却する。 2 被控訴人らの本件附帯控訴をいずれも棄却する。 3 訴訟費用(控訴費用、附帯控訴費用を含む。)は、第1、2審を通じてこれを10分し、その3を被控訴人らの負担とし、その余を控訴人の負担とする。 4 この判決は、第1項(1)に限り、仮に執行することができる。 5 控訴人のために、この判決に対する上告及び上告受理申立てのための付加期間を30日と定める。 事実及び理由 用語の略称及び略称の意味は、本判決で定義するもののほかは、原判決に従うものとする。また、原判決の引用部分の「被告ジョウズ」を「被控訴人ジョウズ」に、「被告アンカー」を「被控訴人アンカー」にそれぞれ読み替える。 第1 当事者の求めた裁判 1 控訴人の控訴の趣旨(1) 原判決中、控訴人敗訴部分を取り消す。 - 2 -(2) 被控訴人らは、控訴人に対し、連帯して4652万8663円及びこれに対する令和2年3月10日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 被控訴人 分を取り消す。 - 2 -(2) 被控訴人らは、控訴人に対し、連帯して4652万8663円及びこれに対する令和2年3月10日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 被控訴人らの附帯控訴の趣旨(1) 原判決中、被控訴人ら敗訴部分を取り消す。 (2) 上記の部分につき、控訴人の請求をいずれも棄却する。 第2 事案の概要等 1 事案の概要(1) 本件は、発明の名称を「加熱式エアロゾル発生装置、及び一貫した特性のエアロゾルを発生させる方法」とする発明に係る本件特許権を有する控訴人が、被控訴人らに対し、被控訴人らが共同で加熱式タバコ用デバイスである原判決別紙物件目録記載の被告製品(被告製品1~3)の販売、輸出、輸入及び販売の申出をすることが本件特許権の侵害に当たると主張して、不法行為(民法709条)に基づき、選択的に、①特許法102条2項の損害額●●●●●●●●●円(同項の推定の覆滅が認められた場合に当該覆滅部分について予備的に同条3項に基づく売上額の20%相当の損害額)又は②同条3項の損害額●●●●●●●●●円を請求するとともに、③弁護士・弁理士費用相当額●●●●●●●●円(上記①の同条2項の損害額の1割に相当する額)を請求するものとして、●●●●●●●●●円及びこれに対する不法行為の後であり被控訴人らへの各訴状送達の日の翌日である令和2年3月10日から支払済みまで平成29年法律第44号による改正前の民法所定の年5分の割合による遅延損害金の連帯支払を原審で求めた事案である。 (2) 原審は、①特許法102条2項による被控訴人らが受けている利益の額は3706万0935円と推定されるが、被告製品の売上げにはそれらが別件発明の実施品であることも貢献しているため5割の推定覆滅を認めるのが相当であり、同項の損害額は18 控訴人らが受けている利益の額は3706万0935円と推定されるが、被告製品の売上げにはそれらが別件発明の実施品であることも貢献しているため5割の推定覆滅を認めるのが相当であり、同項の損害額は1853万0467円となる(また、上記の覆滅の理由からして上記覆滅部分についての同条3項の適用は認められない。)とする一方で、②実施料率は10%を下らないものと認めるのが相当であり、同条3項の損害額は1975万2 - 3 -707円となるところ、より高額である上記②の損害額をもって控訴人の損害額と認め、これに弁護士・弁理士費用としてその1割である197万5270円を加えた2172万7977円及びこれに対する前記遅延損害金の連帯支払を被控訴人らに求める限度で控訴人の請求を一部認容し、その余の控訴人の請求をいずれも棄却した。 (3) 原判決を不服として、控訴人が控訴を、被控訴人らが附帯控訴をそれぞれ提起した。 控訴人は、当審において、①特許法102条2項の損害額については、4954万2879円に消費税相当額495万4287円を加算した5449万7166円であると主張を改め、これに併存して、②被控訴人らによる商品原価を下回る価格での被告製品の売却に関して同条3項に基づく損害額800万4715円が認められるとし、③弁護士・弁理士費用575万4759円(上記①の消費税相当額加算前の4954万2879円と上記②の損害額800万4715円の合計5754万7594円の1割に相当する額)が認められると主張して、さらに、以上の合計額6825万6640円から原判決が認めた損害金元本2172万7977円を差し引いた4652万8663円及びこれに対する令和2年3月10日から支払済みまで年5分の割合による遅延損害金の連帯支払を、控訴人敗訴部分について、被控訴人らに めた損害金元本2172万7977円を差し引いた4652万8663円及びこれに対する令和2年3月10日から支払済みまで年5分の割合による遅延損害金の連帯支払を、控訴人敗訴部分について、被控訴人らに対して求める旨を明らかにした。 したがって、控訴人敗訴部分についての当審における審理の対象(控訴人の不服の範囲)は、上記の請求額の範囲に限定されている。 2 前提事実、争点及び争点に関する当事者の主張は、次のとおり改め、3のとおり争点4(控訴人の損害額)についての当審における当事者の補充主張及び追加主張を加えるほかは、原判決の「事実及び理由」中の「第2 事案の概要」(以下、単に「原判決の第2」という。)の1及び2並びに「第3 争点に関する当事者の主張」に記載するとおりであるから、これを引用する。 (1) 原判決3頁12行目の「スイス連邦の法人」を「スイス連邦の法により設立 - 4 -された法人」に、同頁20行目の「スマートフォンやタブレット」を「モバイルバッテリー、急速充電器等」に、それぞれ改める。 (2) 原判決10頁3行目(行数は、原判決の本文左に付された行番号による。以下同じ。)~4行目の「Light、Medium、Fullの3つのモードが選択できるところ(甲7、21)」を「Low(低)、Mid(中)、High(高)の3つのモードが選択でき(甲7、21)、これらは侵害分析レポート(甲24)においては、被告製品3のアプリケーションの設定温度(加熱プロファイル)としてLight、Medium、Fullflavorを選択することができるものとして説明されているところ」に改める。 (3) 原判決13頁20行目の「原告」を「BAT」に、同頁25行目の「の支払」を「及びこれに対する令和2年1月1日からの遅延損害金の支払」に、同14頁2行目 して説明されているところ」に改める。 (3) 原判決13頁20行目の「原告」を「BAT」に、同頁25行目の「の支払」を「及びこれに対する令和2年1月1日からの遅延損害金の支払」に、同14頁2行目の「の支払」を「及びこれに対する前記遅延損害金の支払」にそれぞれ改め、同14頁3行目末尾の次に「被控訴人ジョウズは、別件訴訟判決に対して控訴を提起せず、別件訴訟判決は確定した。」を加える。 (4) 原判決24頁11行目の「(Ph1)」、同頁12行目の「(T1)」、同頁15行目の「(Ph2)」、同頁15行目~16行目の「(T1)」、同頁16行目の「(T2)」、同頁19行目の「(Ph3)」並びに同頁20行目の「(T2)」及び「(T3)」をいずれも削除する。 (5) 原判決26頁7行目の「一貫とする」を「一貫したものとする」に、同27頁13行目の「乙7発明1及び2」を「乙8発明1及び2」にそれぞれ改める。 (6) 原判決29頁12行目の「(Ph1)」、同頁13行目の「(T1)」並びに同頁16行目の「(T1)」及び「(T2)」をいずれも削除し、同頁20行目の「第3段落(Ph3)」を「第3段階」に改め、同頁21行目の「(T2)」及び「(T3)」をいずれも削除する。 (7) 原判決33頁14行目の「一貫とする」を「一貫したものとする」に、同34頁22行目の「乙9発明」を「乙8発明」に、同35頁15行目の「一貫とする」を「一貫したものとする」に、同38頁19行目の「明細書等」を「本件明細書等」 - 5 -に、同43頁9行目、同頁26行目及び同44頁15行目の各「被告ら」をいずれも「被控訴人アンカー」に、同46頁15行目及び同頁16行目の各「売上戻し高」をいずれも「売上戻り高」にそれぞれ改める。 (8) 原判決51頁21行目及び同頁22行目の各「本件 各「被告ら」をいずれも「被控訴人アンカー」に、同46頁15行目及び同頁16行目の各「売上戻し高」をいずれも「売上戻り高」にそれぞれ改める。 (8) 原判決51頁21行目及び同頁22行目の各「本件各発明」をいずれも「本件各発明に係る性能」に改める。 (9) 原判決52頁26行目末尾に続けて「(予備的主張)」を加え、同53頁16行目の「20%」を「20%である●●●●●●●●●円」に、同頁17行目の「予備的主張」を「選択的主張」に、同頁19行目の「下回らないので」を「下回らず」にそれぞれ改める。 3 争点4(控訴人の損害額)についての当審における当事者の補充主張及び追加主張(控訴人の主張)(1) 控除すべき経費についての補充主張ア原判決は、支出した費用が「被告製品を販売しなければ支出されなかったもの」か、「被告製品の販売がなければ負担する必要のなかったもの」かという緩やかな基準で支払手数料に係る費用控除を認めており、「侵害品の製造販売に直接関連して追加的に必要となったもの」という限定(知財高裁平成30年(ネ)第10063号令和元年6月7日特別部判決(以下「令和元年大合議判決」ということがある。)参照)の実質的意味を無視した点において誤りがある。また、限界利益の額の主張立証責任は特許権者側にあるが、被告製品の製造販売に直接関連して追加的に必要となった経費であることの主張立証責任は、事実上侵害者側に転嫁されていると解すべきであり、被告製品の製造販売に直接関連して追加的に必要となった経費であると証拠上認められない限りは、控除を認めるべきではない。 そうすると、次のイ及びウのとおり、支払手数料及び宣伝広告費を控除した原判決の判断には誤りがある。 イ支払手数料 - 6 -(ア) Amazonでの販売手数料a 在庫保 ではない。 そうすると、次のイ及びウのとおり、支払手数料及び宣伝広告費を控除した原判決の判断には誤りがある。 イ支払手数料 - 6 -(ア) Amazonでの販売手数料a 在庫保管手数料や返品手数料AmazonのFBA手数料のうち、少なくとも「在庫保管手数料」、「長期在庫保管手数料」、「購入者返品手数料」及び「在庫保管超過手数料」は、在庫の保管や購入者による商品の返品により生じた費用であって、被告製品の販売に直接関連して追加的に必要になった費用ではないから、控除すべき経費ではない。在庫の保管費用は、商品が販売されないほど増える、すなわち被告製品の販売に反比例して生じる費用であり、商品の返品費用は、商品の欠陥や顧客の不満足といった事情により生じるものであって、被告製品の販売に間接的に関連して生じた費用であるにとどまる。この点、被控訴人らが被告製品以外の製品を販売しなかったことについては、結果的にそうなっただけであって、被控訴人らはVAPEという電子タバコ用の製品である「jouzS」やアクセサリー製品の販売を具体的に予定し、公表していたから、上記事情は在庫保管手数料や返品手数料を経費として控除すべき理由とはならない(甲32、乙A42、45~48、51、52)。 上記の理由により控除すべきでない金額の合計は●●●●●●●●円であり(甲A42)、限界利益から控除する金額の合計は●●●●●●●●●円である(甲A38、42)。この金額から、マイナスのAmazonへの支払手数料として計上されている金額(支払手数料の返金額と理解される。)の合計額である●●●●●●●円を控除すると、●●●●●●●●●円となる(甲A42、43)。 b 令和元年7月のFBA運搬費(a) 令和元年7月のFBA運搬費は、他の月に比べて異常に高額である )の合計額である●●●●●●●円を控除すると、●●●●●●●●●円となる(甲A42、43)。 b 令和元年7月のFBA運搬費(a) 令和元年7月のFBA運搬費は、他の月に比べて異常に高額である。直前数か月間は、FBAの手数料(handlingcharge)と運搬費(haulageexpenses)は後者が前者より2~6万円高い程度であったのに対し、同年7月だけは、同手数料が●●●●●●●円で直前数か月と同レベルであるにもかかわらず、同運搬費が●●●●●●●●円と極めて高額になっており、●●●●円程度は超過している(甲A38、42)。同年7月の売上げがその前の数か月と同レベルである(甲A44) - 7 -のに対し、Amazonsellercentralの支払手数料の推移(甲A43)においては同年7月が突出して高額である。 (b) 同年7月のFBA運搬費が異常に高額であることは、被控訴人らが提出した証拠(乙A78、79)からも明らかである。同年1月のFBAご利用商品の売上額●●●●●●●●●円に対し、FBA配送代行手数料は●●●●●●●●円(約13%)であった(乙A78)ところ、同手数料は商品のサイズに応じて商品当たり定額が定められているから(乙A76)、売上げに伴うFBA配送代行手数料であれば売上げに応じて増減するはずである。しかるに、同年7月のFBAご利用商品の売上額●●●●●●●●円に対し、FBA配送代行手数料は●●●●●●●●円(●●●%)を占めており(乙A79)、異常な値となっている。 この点、同年7月25日には、被控訴人ジョウズによる別件特許権の侵害を理由として、被告製品1及び2の譲渡等を禁止する仮処分決定(東京地方裁判所平成30年(ヨ)第22122号。乙26。以下「別件仮処分決定」ということがある。)が出 訴人ジョウズによる別件特許権の侵害を理由として、被告製品1及び2の譲渡等を禁止する仮処分決定(東京地方裁判所平成30年(ヨ)第22122号。乙26。以下「別件仮処分決定」ということがある。)が出されていた。また、被控訴人らから開示された「JouzPLまとめ」と題するエクセルファイルの「19BS」というシート見出しの表によると、令和元年5月に残高●●●●●●●●●円であった商品が同年6月以降は●●●●●●●●円となり、●●●●●●●●●円減少しており(甲46)、他方、同エクセルファイルの「PL3期分」というシート見出しの表によると、同年6月に商品評価損●●●●●●●●●円及びマイナスの期末商品棚卸高●●●●●●●●円の合計として、同額の●●●●●●●●●円が計上されている(甲47)。したがって、同年6月頃に被控訴人らが別件仮処分決定が出されることを予期して、被告製品の在庫について何らかの処理を行ったと考えられる。 以上からすると、同年7月の運搬費の超過額については、被控訴人らがAmazonから被告製品の在庫の返送を受けたか、Amazonに対し廃棄を依頼した可能性が合理的に推認される(甲A39)。 (c) さらに、控訴人が改めて、被控訴人らから開示を受けた被告製品の販売に関 - 8 -するデータ(以下「開示販売データ」という。)を精査したところ、令和元年7月30日及び同月31日の2日間だけで、全て金額が●●●円の大量の「FBAPerUnitFulfillmentFee」(FBA配送代行手数料)が計上されていること、そのほとんどには「Fjp-20190724PATENT-3」といった番号が付されていること(末尾の番号は3から16まである。)、数十件ごとに同じ末尾番号が付されており、それらには全て同じ日付と時間が記載されており 「Fjp-20190724PATENT-3」といった番号が付されていること(末尾の番号は3から16まである。)、数十件ごとに同じ末尾番号が付されており、それらには全て同じ日付と時間が記載されており、付されているその他の識別番号も同じであること、また、これらには「Non-Amazon」と記載されていることが判明した。そこで、その中から「Fjp-20190724PATENT」という番号が付された項目を抽出し、「●●●●」と記載された行を抽出すると、それらの合計金額は、●●●●●●●●円(●●●円×●●●●件)に上った(甲51。以下、このように抽出されたFBA配送代行手数料をまとめて「本件FBA配送代行手数料」という。)。開示販売データ中、本件FBA配送代行手数料以外のFBA配送代行手数料をみると、●●●円とされていたり、同じ●●●円であってもそれぞれ識別番号や日付、時刻が異なっており(甲52)、本件FBA配送代行手数料は、明らかに他のFBA配送代行手数料とは異なるもので、通常の商品販売取引における費用ではない異常な支出であることが分かる。上記の点からすると、本件FBA配送代行手数料をもって、Amazon以外のe-コマースでの注文に係る費用であると考えることも、明らかに不自然かつ不合理であり、また、本件FBA配送代行手数料の発生は別件仮処分決定が出された後であり被告製品1及び2の販売が許されない時期であったところ、被告製品の中で最も高額な被告製品3(甲7の1・2)が、突然2日間で●●●●点売れることもあり得ない。 そして、FBAサービスには、販売不可の在庫などの余剰在庫の返送/廃棄を依頼するものがあり、その依頼方法として、「在庫ファイルを使用して、スプレッドシート(Excel)ファイルに入力した在庫リストの返送/所有権の放棄を一括で依頼す 可の在庫などの余剰在庫の返送/廃棄を依頼するものがあり、その依頼方法として、「在庫ファイルを使用して、スプレッドシート(Excel)ファイルに入力した在庫リストの返送/所有権の放棄を一括で依頼する」ことも可能であること(甲53の1)、在庫の返送/放棄に際しては、「配送先住所を選択すると、在庫を指定した受取人(出品者の倉庫、メーカー、リサイ - 9 -クルセンターなど)に返送でき」ること(甲53の2)、その場合は、Amazonによる出荷ではなく「FBAマルチチャネルサービス」による出荷となり、マルチチャネルサービスのFBA配送代行手数料が生じること(甲53の3)、マルチチャネルサービスのFBA配送代行手数料の標準4というサイズの料金は700円であること(甲53の4)などからすると、本件FBA配送代行手数料は、被控訴人らがExcelなどのスプレッドシートを用いて一括して在庫の返送の依頼をしたことに係るものであることが合理的に推認できる。また、「Fjp-20190724PATENT」という番号からも、本件FBA配送代行手数料と別件仮処分決定との関連を合理的に推認できる。 (d) 以上より、令和元年7月のFBA運搬費のうち、少なくとも本件FBA配送代行手数料●●●●●●●●円については、別件仮処分決定と関連して余剰在庫の返送が依頼されたことに係るものと合理的に推認でき、費用として控除されるべきではない。 (イ) 楽天市場での販売手数料開示販売データの「JouzPLまとめ」エクセルシートの「マージン計算」のシート(以下「マージン計算シート」という。)の「【原】支払手数料」のRakutenの合計額●●●●●●●●円に、初期登録費用6万円(税別)及び2年分の月額登録費用(スタンダードプランは月額5万円(税別))が含まれていることは、甲 」という。)の「【原】支払手数料」のRakutenの合計額●●●●●●●●円に、初期登録費用6万円(税別)及び2年分の月額登録費用(スタンダードプランは月額5万円(税別))が含まれていることは、甲A37の3頁に、初回出店料として、月額5万円の6か月分及び初期登録費用の6万円の合計である36万円(税別)の支払が生じる旨が記載され、税込み(8%)の金額は38万8800円となるところ、被控訴人らが平成30年6月にRakutenの支払手数料として●●●●●●●円を支払っていること(甲49)からも裏付けられている。 初期登録費用や月額登録費用は、楽天市場にオンライン店舗を出店するに当たり必要となる固定費であって、被告製品の売上げに応じて増加する変動費ではないから、被告製品の販売に直接関連して追加的に必要となった経費ではない。この点、 - 10 -前記(ア)のとおり、被控訴人らが被告製品以外の製品を販売しなかったことは、あくまでも結果論であって、他の製品(jouzS等)を販売することも具体的に予定し、対外的に公表までしていたのであるから、上記各費用を控除すべき理由にはならない。 したがって、初期登録費用及び2年分の月額登録費用の合計136万0800円(消費税(令和元年10月1日までは8%)込み)を●●●●●●●●円から控除した●●●●●●●円が控除し得る上限となる。 (ウ) その他の手数料BarCodesTalk、ScoreJapan、square、TDLexpressjapanについては、単発で一度きりの費用が発生しているものであり(甲49)、被告製品の製造販売に直接関連して追加的に必要となった経費なのか否かが明らかではなく、Amazonで商品を販売するためのバーコードを購入するための費用(BarCodesTalk) あり(甲49)、被告製品の製造販売に直接関連して追加的に必要となった経費なのか否かが明らかではなく、Amazonで商品を販売するためのバーコードを購入するための費用(BarCodesTalk)は、固定費である消耗品費であって変動費ではない。その他の費用(Jouz.com、Veritrans、netprotections)についても、一部サービス概要のウェブサイト(乙A77)があるだけであり、具体的にどのような性質の費用なのか明らかではない。 (エ) 小括以上によると、被告製品の売上げから控除し得る支払手数料の額は、①Amazonsellercentralとして控除し得る経費として、前記(ア)aの●●●●●●●●●円から本件FBA配送代行手数料●●●●●●●●円を控除した●●●●●●●●●円、②Amazonpayへの支払手数料●●●●●●円(●●●●●●円から●●●●円を差し引いたもの)(甲A43、49)、③前記(イ)の●●●●●●●円の合計●●●●●●●●●円を超えることはない。 ウ宣伝広告費のうちAdvertorialのための費用そもそも宣伝広告費は、卸・小売業において、人件費や交通費、通信費等と同様に固定費として算入するのが通例であることからすると(甲50)、例外的に、被告製品の販売と直接関連して追加的に必要となった宣伝広告費であると認められる - 11 -場合に限り、限界利益の算定において控除し得ると解すべきである。また、記事やYouTubeの動画の内容が被告製品に関するものであるからといって、直ちに、被告製品の販売と直接関連して追加的に必要となった宣伝広告費であると認められるものではなく、当該記事やYouTubeの動画が被告製品の広告であることが明らかである場合に限り、控除を認めるべきである。 また の販売と直接関連して追加的に必要となった宣伝広告費であると認められるものではなく、当該記事やYouTubeの動画が被告製品の広告であることが明らかである場合に限り、控除を認めるべきである。 また、Advertorialのための費用●●●●●●●●円に係る記事の多く(乙A42、45~48、51、52)は、VAPE用製品である「jouzS」やアクセサリーも紹介する内容の記事である。 以上によると、上記●●●●●●●●円の全額を被告製品の販売と直接関連して追加的に必要となった経費であると原判決が認定したことは、明らかに誤りであって、被告製品の売上高から控除できる広告費用は、別件訴訟判決が認定した200万円(税抜)を超えることはないというべきである。 エ被控訴人らの補充主張に対する反論(ア) DSPのための費用及び楽天市場の広告宣伝費被控訴人らは、DSPのための費用及び楽天市場の広告宣伝費について具体的な広告内容の立証がないことを自認しており、また、被控訴人らが提出する証拠は、DSPに関する一般的な説明に係るもの(乙A58)にとどまる。そのため、被控訴人らが主張するDSPのための費用が具体的に何に対する支出であるのかも、被告製品の販売とどのように関連するのかも、全く不明である。他方で、被控訴人らは、被告製品以外にもVAPE用製品である「jousS」やアクセサリーの販売を具体的に予定していた(乙A42、45~48、51、52)。 したがって、仮に被控訴人らが被告製品以外のデバイスを結果的に販売しなかったとしても、DSPのための費用及び楽天市場の広告宣伝費は、被告製品の販売に直接関連して追加的に必要となった経費であるとはいえず、被告製品の売上高から控除されるべきものではない。 (イ) 自動車レースでの宣伝広告費 - 12 - 市場の広告宣伝費は、被告製品の販売に直接関連して追加的に必要となった経費であるとはいえず、被告製品の売上高から控除されるべきものではない。 (イ) 自動車レースでの宣伝広告費 - 12 -前記のとおり、被控訴人らは、日本において被告製品以外にもVAPE用製品である「jouzS」やアクセサリーの販売を具体的に予定していた。また、被控訴人らのグループは、「jouz.com」のウェブサイトでは、「jouzS」やアクセサリーも販売しており(甲59)、また、中国のウェブサイトでは、「jouzC」「jouzCPro」という製品を販売し(甲60)、韓国のウェブサイトでは「JOUZA」という製品も販売するなど(甲61)、海外では被告製品以外の製品も販売していた。 被控訴人らにおいては、令和元年7月25日に別件仮処分決定が出されなければ、被告製品以外の製品も販売していた可能性が高く、自動車レースでの宣伝広告は、被告製品のみならず、被控訴人らが将来販売する可能性のある様々な製品の販売に資することを期待して、被控訴人ジョウズの知名度やジョウズブランドのイメージ向上を図るために行われたものであることが明らかである。また、自動車レースでの宣伝広告が行われた令和元年(平成31年)4月及び5月には、別件仮処分決定が出される可能性が既に高まっていたもので、仮に被告製品の販売だけを目的にしていれば、そのような時期にあえて追加的に多額の費用を支出して自動車レースでの宣伝広告をしようとはしなかったであろうとみられ、この点からも、将来販売する製品やジョウズブランドのイメージ向上や知名度アップを狙ったものであったとみるのが合理的である。 したがって、自動車レースでの宣伝広告費は、被告製品の販売に直接関連して追加的に必要となった費用ではなく、被告製品の売 ンドのイメージ向上や知名度アップを狙ったものであったとみるのが合理的である。 したがって、自動車レースでの宣伝広告費は、被告製品の販売に直接関連して追加的に必要となった費用ではなく、被告製品の売上高から控除されるべき経費ではない。 (2) 推定覆滅事由についての補充主張ア原判決は、被告製品が控訴人の保有する別件特許に係る別件発明の実施品であることを理由に、「別件発明は、安価で耐久性のある製品を提供するものとして、本件各発明と相等しく、被告製品の付加価値を高め、顧客吸引力を有するものとして、被告製品の売上げに貢献しているものと認めるのが相当である。」とし、別件発明による貢献が推定覆滅の事情に当たるとして、5割の覆滅を認めた。しかし、 - 13 -この判断には、次のとおり誤りがある。 (ア) 原審において、被控訴人らは、損害金の二重払いを認めるべきではないから、別件特許権の侵害を理由とする差止請求事件において被告製品の製造等が控訴人の特許権を侵害すると認定されたこと自体をもって損害額の推定の5割は覆滅されるべきであると主張していたにとどまり、被告製品が別件発明の実施品であることが推定覆滅事由に当たるとの主張はしていなかった。しかるに、被控訴人らが主張していない推定覆滅の事情を認めた点で、原判決には誤りがある。 (イ) 特許法102条2項における推定の覆滅の趣旨は、侵害者が得た利益全額について特許権者の損害額と推定されるところ、侵害者の側で、侵害者が得た利益の一部又は全部について、特許権者が受けた損害との相当因果関係が欠けることを主張立証した場合には、その限度で上記推定は覆滅されるというものである。そして、侵害者が得た利益の一部又は全部について、特許権者が受けた損害との相当因果関係が欠ける場合というのは、顧客誘引力ないし顧客 張立証した場合には、その限度で上記推定は覆滅されるというものである。そして、侵害者が得た利益の一部又は全部について、特許権者が受けた損害との相当因果関係が欠ける場合というのは、顧客誘引力ないし顧客の購買動機の形成に影響を与える(貢献・寄与する)事情が存することによって、被告製品の販売がなかった場合にこれに対応する需要が全て原告製品に向かったとはいえない場合をいうと解される。 この点、令和元年大合議判決は、「侵害品が他の特許発明の実施品であるとしても、そのことから直ちに推定の覆滅が認められるのではなく、他の特許発明を実施したことが侵害品の売上げに貢献しているといった事情がなければならないというべきである。」と判示したが、他の特許発明を実施したことが侵害品の売上げに貢献していれば、直ちに推定の覆滅が認められると述べてはいない。特許法102条2項の推定覆滅の趣旨に立ち返ると、侵害品が他の特許発明の実施品であることは、令和元年大合議判決が例示する「侵害品の性能(機能、デザイン等特許発明以外の特徴)」に関連又は類似する一事情となると理解すべきである。すなわち、他の特許発明の実施により得られる侵害品の性能が顧客誘引力ないし顧客の購買動機の形成に寄与していることによって、被告製品の販売がなかった場合にこれに対応する - 14 -需要が全て原告製品に向かったとはいえない場合に、他の特許発明の実施が推定覆滅事由となり得ると理解すべきである。 本件において、別件発明は、控訴人が有する別件特許権に係る発明であり、被控訴人らや第三者の特許発明ではない。そして、被告製品は、「iQOS専用たばこスティック対応」、「日頃お使いのたばこスティックをそのまま使用可能」、「IQOS用のたばこスティックに対応しているため、今お使いのたばこスティックをそのままご使 、被告製品は、「iQOS専用たばこスティック対応」、「日頃お使いのたばこスティックをそのまま使用可能」、「IQOS用のたばこスティックに対応しているため、今お使いのたばこスティックをそのままご使用可能です」などとして、iQOS互換機であることをうたって販売されており(甲3~5の各1、甲8の1~3)、被告製品の需要者は、「iQOS専用たばこスティック」をそのまま使用できる互換機であるからこそ、被告製品を購入するのである。したがって、仮に被告製品が存在しなかった場合にこれに対応する需要が向かう先は、iQOS(原告製品)であり、これ以外にはない。 また、本件各発明は、被告製品の全体について実施されている上、被告製品の説明においても、「たばこ本来の風味の実現独自の内部構造で最適な加熱環境を実現。たばこ本来の風味をお楽しみいただけます」、「精密かつ均一な温度管理と独自の内部構造に最適な加熱環境を作り出し、たばこ本来の香りと味を忠実に再現」、「均一な温度管理と最適な加熱環境でたばこ本来の香りと味を忠実に再現」などとして(甲3~5の各1、甲8の1~3)、本件各発明の実施によりもたらされる効果をうたっている。 そうすると、被告製品が、控訴人の本件各発明に加えて別件発明も実施しているという事情は、侵害者が得た利益の一部又は全部について、特許権者が受けた損害との相当因果関係が欠けることを示す事情では全くないから、これを推定覆滅の事情とした原判決の認定には、明らかな誤りがある。 (ウ) なお、二重払いのリスクは、実際には、確定した別件訴訟判決に基づき被控訴人ジョウズが控訴人に対して特許法102条2項に基づく損害賠償額の全額の支払を行った後に、本件の確定判決に基づき控訴人が被控訴人ジョウズに対して特許法102条2項に基づく損害賠償額について執行を行った ジョウズが控訴人に対して特許法102条2項に基づく損害賠償額の全額の支払を行った後に、本件の確定判決に基づき控訴人が被控訴人ジョウズに対して特許法102条2項に基づく損害賠償額について執行を行った場合に、別件訴訟判決に - 15 -基づく既払部分と重複する部分について問題となるにすぎない。仮に、被控訴人ジョウズが控訴人に対して別件訴訟判決に基づき特許法102条2項に基づく損害賠償債務の履行を行った場合には、その支払われた金額の部分については、控訴人は、被控訴人ジョウズに対して本件の確定判決に基づく特許法102条2項に基づく損害賠償請求はできないと解される。また、本件において、被控訴人らの損害賠償債務は不真正連帯債務の関係に立つから、被控訴人アンカーの特許法102条に基づく損害賠償債務は、控訴人が支払を受けた範囲において義務を免れると解される。 したがって、二重払いの問題は生じず、仮にそれが懸念されるのであれば、判決文において、同じ侵害品に関する侵害者の利益を特許権者の受けた損害と推定する特許法102条2項の適用においては、同じ侵害者の利益を特許権者の受けた損害と推定する以上は、損害額の支払がされた部分について、侵害者は損害額の支払を免れる旨が明示されれば足りる。 しかも、被控訴人ジョウズには、支払の意向も能力もないことが明らかである(甲45)から、本件で二重払いの問題は生じない。 イ被控訴人らの補充主張に対する反論(ア) 顧客にアピールする何らかの優れた性能があるだけで、推定覆滅事由が認められるものではない。そして、僅かなレビュー(乙A65、82。なお、乙A65において、5つ星を付けた投稿者の名称は「A」であり、「加熱式たばこ、デビューしました。」との記載もユーザーレビューとしては表現が不自然であって、被控訴人らに勤務し (乙A65、82。なお、乙A65において、5つ星を付けた投稿者の名称は「A」であり、「加熱式たばこ、デビューしました。」との記載もユーザーレビューとしては表現が不自然であって、被控訴人らに勤務していたA’(甲17の2)による投稿の可能性もある。)を根拠に、被告製品についてうたわれていた連続喫煙機能に顧客吸引力があると認めることはできない。被告製品の連続喫煙機能に顧客吸引力があるとは認められず、またそれが被告製品の売上げに貢献しており、侵害者が得た利益の一部について特許権者が受けた損害との相当因果関係が否定されるとも認められないから、被控訴人らの主張は失当である。 (イ) 被控訴人らが主張する原告製品の互換品について、その市場占有率は明らか - 16 -でなく、全く知られていない商品であることからすると、販売数量において微々たるものであることが明らかである。また、特許法102条2項の推定覆滅事由として考慮される競合品は、被告製品の販売がなかったとしたら被告製品の購入者の需要が向かった先であり、特許権侵害品などの販売が認められない製品ではないことが前提となるところ、被控訴人らが主張する原告製品の互換品は、控訴人の特許を侵害している蓋然性が極めて高い。したがって、被控訴人らが主張する被告製品以外の原告製品の互換品の存在は、推定覆滅事由に当たらない。 (3) 消費税の取扱いについての追加主張消費税法基本通達5-2-5を勘案した近時の裁判例の傾向に従い、特許法102条2項の損害には、消費税相当額10%が加算されるべきである。 (4) 特許法102条3項の損害金についての追加主張ア(ア) 控訴人においてマージン計算シートを精査したところ、平成31年4月に●●●●●●●●●円、同年(令和元年)5月に●●●●●●●円、同年6月に●●● 102条3項の損害金についての追加主張ア(ア) 控訴人においてマージン計算シートを精査したところ、平成31年4月に●●●●●●●●●円、同年(令和元年)5月に●●●●●●●円、同年6月に●●●●●●●●●円の合計●●●●●●●●●円の商品評価損が計上されていた(甲55の5~7頁)。商品評価損が計上されたということは、商品の時価が商品の原価を下回ったということであるが、上記各時点で、特例事情、すなわち被告製品が災害によって著しい損傷を受けたり、破損や型崩れなどの品質劣化があったり、流行性が極めて強いなどといった特別な事情も認められないことからすると、上記商品評価損の計上は、被控訴人らが被告製品を原価を下回る価格で実際に販売したためであると合理的に推測できる(甲56)。 (イ) 他方で、令和元年(平成31年)4月ないし6月には、それまで月に数十万円程度であった「自社サイトその他」の売上げが数百万円と大きく増加しており、その内訳として、「TOJO」、「over-the-counter」、「square」、「モビリティランド」、「T&Bbusiness」という新しい取引先への売上げが発生していることが判明した(甲55の1~4頁)。 このうち、「TOJO」については、ゲーム関連商品、日用雑貨、家電製品等の買取 - 17 -業者である株式会社TOJOであると推測される(甲57)。「over-the-counter」については、中古品買取の業界の用語法から、店頭買取と考えられる(甲58の1~3)。「square」及び「T&Bbusiness」については不明であるが、上記の各点のほか、同年4月の時点では別件仮処分決定が出される蓋然性が極めて高くなっており(特許侵害に係る仮処分事件の実務に照らして、同月頃には裁判所の心証が事実上明らかにな ついては不明であるが、上記の各点のほか、同年4月の時点では別件仮処分決定が出される蓋然性が極めて高くなっており(特許侵害に係る仮処分事件の実務に照らして、同月頃には裁判所の心証が事実上明らかになっていたといえる。)、被控訴人らにおいて被告製品を中古品買取業者に安価で販売することについて強い動機があったと認められることを踏まえると、「TOJO」と同様の中古品買取業者である可能性が高いと考えられる。なお、「モビリティランド」については、被控訴人らが同年5月にSUPERGTの鈴鹿サーキットでのイベントを計画していたことからすると、鈴鹿サーキット等の運営を行うホンダモビリティランド株式会社である可能性が考えられる。 そして、金額的に、新規取引先への売上高が多い同年6月には商品評価損の金額が大きく、新規取引先への売上高が少ない同年5月には商品評価損の金額が小さくなっており、金額の連動性が認められる。他方で、被控訴人らがそれまで被告製品を定価販売していたAmazonや楽天、被控訴人らのオンラインストア(甲3~9)において、通常の値引きの範囲を超えて原価割れするような極めて低価格で販売をすることは、通常考えられない。 そうすると、上記の同年4月ないし6月の新規取引先への売上げのうち、モビリティランドへの売上げを除く合計●●●●●●●●円(以下「本件新規売上額」という。)については、別件仮処分決定が出されることを予期して被控訴人らが買取業者に商品原価を下回る価格で被告製品を販売したことに係るものである可能性が高く、それゆえに、同時期に合計●●●●●●●●●円の商品評価損が計上されていると考えるのが合理的であって、他に合理的理由は考えられない。 なお、上記のように、商品評価損を計上するような事象があったということが重要であって、令和元年度の期末の ●円の商品評価損が計上されていると考えるのが合理的であって、他に合理的理由は考えられない。 なお、上記のように、商品評価損を計上するような事象があったということが重要であって、令和元年度の期末の会計上の処理において商品評価損がどのように処理されたかは、上記の見方と直接関係しない。また、マージン計算シートでは、あ - 18 -くまで上記の商品評価損は発生したものとして計算されており(甲55の5~7頁、甲62)、そして、被控訴人らが主張する商品原価●●●●●●●●●円は、マージン計算シートに記載された仕入高の合計額●●●●●●●●●●●円から上記の商品評価損を含む全体の商品評価損●●●●●●●●●円を引いたものであって、商品評価損がないとの被控訴人らの主張は誤っている。 イ(ア) 前記アのとおり、被控訴人らが商品原価を下回る価格で被告製品を販売した場合、被告製品の販売により被控訴人らに利益は生じないことから、本件新規売上額に係る被告製品の販売について特許法102条2項に基づく損害額の推定の額はゼロということになるが、そのような場合には、同条3項に基づく「その特許発明の実施に対し受けるべき金銭の額に相当する額の金銭」の損害賠償請求が認められるべきである。 そして、その場合には、本来の通常価格で被告製品を販売したとした場合の売上額を基礎として、実施料相当額を計算すべきである。 (イ) 本件新規売上額●●●●●●●●円及び前記商品評価損●●●●●●●●●円からすると、本件新規売上額に係る被告製品の本来の商品原価は、その合計額である●●●●●●●●●円となる。 被告製品全体の売上げに対する商品原価の割合は、約●●%(●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●円)であり、本件新規売上額●●●●●●●●円を売上高と商品原価からそれぞれ引 ●●●円となる。 被告製品全体の売上げに対する商品原価の割合は、約●●%(●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●円)であり、本件新規売上額●●●●●●●●円を売上高と商品原価からそれぞれ引いた場合、売上げに占める商品原価の割合は、約●●%(●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●円)である。 そこで、前記の本来の商品原価である●●●●●●●●●円を●●%で割ると、本件新規売上額に係る被告製品についての本来の売上額は、●●●●●●●●●円(1円未満切捨て)となる。 したがって、特許法102条3項に基づく実施料相当額として、前記●●●●●●●●●円の10%である●●●●●●●●円の損害が認められるべきである。 (ウ) なお、前記(イ)の●●●●●●●●円は、本件新規売上額●●●●●●●●円 - 19 -の約●●%となるが、別件仮処分決定直前の被告製品の捨て売りの悪質性及び特許法102条4項の趣旨に照らせば、当該金額は、同条3項に基づく実施料相当額の損害額として相当である。すなわち、近々別件仮処分決定が出ることが具体的に予期されていた直前の時期において、被控訴人らが大量の被告製品を買取業者に商品原価を著しく下回る価格(本件新規売上額は、本来の商品原価の4分の1以下と考えられる。)で捨て売りをすることを控訴人が到底許容するはずはなく、当該特許権侵害があったことを前提として侵害者と仮に合意をしたとするならば、本件新規売上額と同じか、それに近い金額を実施の対価として定めたと考えられる。 また、特許権侵害の差止めの仮処分決定は債務者に対する影響が大きいため、債務者に不意打ちとならないよう、事前に裁判所から発令の予定や時期が開示されているとしても、仮処分決定が出されることを予期して債務者が侵害品を捨て売ることは裁判所も想定しておら る影響が大きいため、債務者に不意打ちとならないよう、事前に裁判所から発令の予定や時期が開示されているとしても、仮処分決定が出されることを予期して債務者が侵害品を捨て売ることは裁判所も想定しておらず、それは、特許権侵害の差止仮処分の実効性や制度趣旨を没却するものであるから、本件新規売上額に係る被告製品の販売は、侵害態様として極めて悪質であると評価すべきである。 (被控訴人らの主張)(1) 控除すべき経費についての補充主張ア宣伝広告費(ア) DSPのための費用及び楽天市場での宣伝広告費被控訴人ジョウズにおいて、被告製品以外の製品は販売されていないから、宣伝広告の内容のいかんにかかわらず、それが被告製品の販売のために行われたことは、明らかであって、宣伝広告の内容が不明であっても、それは被告製品の販売のためのものでしかあり得ない。「jouzS」についてDSPによる広告がされていることの立証がない以上、DSP広告に被告製品が掲載されていたことが強く推認される。 同様に、楽天市場での宣伝広告も、被告製品のものであることが強く推認される。 したがって、DSPのための費用●●●●●●●●円及び楽天市場での宣伝広告費●●●●●●●●円を限界利益の算定に当たり控除しなかった原判決には、誤り - 20 -がある。 (イ) 自動車レースでの宣伝広告費多数の商品を販売する会社であれば、ブランドイメージの向上は、特定の製品の販売のために行われるものとはいいきれないが、被控訴人ジョウズは、被告製品以外の製品を販売していないから、ジョウズブランドのイメージ向上は、被告製品の販売のために行われるもの以外にあり得ない。事実、当該自動車レースでは、被告製品を試用できるブースを設けていたところ、それは、同レースに参戦するチームのスポンサーにならな イメージ向上は、被告製品の販売のために行われるもの以外にあり得ない。事実、当該自動車レースでは、被告製品を試用できるブースを設けていたところ、それは、同レースに参戦するチームのスポンサーにならなければ実現できない宣伝方法である。 したがって、自動車レースでの宣伝広告費●●●●●●●●●円は、被告製品の販売のために支払われた経費にほかならないにもかかわらず、これを限界利益の算定に当たり控除しなかった原判決には、誤りがある。 上記に関し、「jouzS」は、ニコチンもタールも含まない水蒸気を吸引するためのもので、タバコを吸うための被告製品とは異なるものであるから、別件仮処分決定と「jouzS」の販売中止との間に一切因果関係はない。また、グループ会社が販売していたという理由だけで、被控訴人ジョウズが販売するということにはならない。 イ控訴人の補充主張に対する反論(ア) Amazonでの販売手数料a 在庫保管手数料や返品手数料在庫の保管は、販売に向けて必要な行為であり、商品の返品も、Amazonでは原則30日以内であれば対応しなければならず、一定の数の返品が生じることは避けられないものであり、当該返品商品に関しては、不具合がない限り、次の販売に向けて保管するものであるから、在庫保管手数料や返品手数料は、商品の販売に際して通常想定される費用であり、商品の販売のために直接必要となった経費にほかならない。なお、「jouzS」は未発売で、その在庫や販売手数料は観念できないから、販売手数料が被告製品のみの販売に直接必要となった経費であることは、明らかで - 21 -ある。 b 令和元年7月のFBA運搬費控訴人の主張は、単なる推論にすぎない。詳細については、担当者が退職しているため不明であるが、FBAマルチチャネルサービスで 、明らかで - 21 -ある。 b 令和元年7月のFBA運搬費控訴人の主張は、単なる推論にすぎない。詳細については、担当者が退職しているため不明であるが、FBAマルチチャネルサービスではAmazon以外のe-コマースで注文があったときも出荷することが可能であり、その手数料は1商品当たり700円となっている(甲53の3・4)。そのため、本件FBA配送代行手数料についても、他のe-コマースで注文があったことによる出荷手数料と考えるのが自然である。 なお、jouz20 Proは別件仮処分決定の対象となっていないから、当該手数料がどの商品に関するものか不明であって、それがjouz20 Proである可能性もある以上、かかる行為を非難されるいわれはない。 (イ) 楽天市場での販売手数料被控訴人らが被告製品以外の商品を販売していない以上、楽天市場での販売手数料は、被告製品の販売に直接必要となった経費にほかならない。 (ウ) その他の手数料控訴人は、被控訴人らにおいて被告製品以外の販売をしていないという事実を無視している。その他の手数料も、製品として被告製品のみを販売していた被控訴人らにおいては、被告製品の販売がなければ負担する必要がなかった経費にほかならない。 ウ宣伝広告費のうちAdvertorialのための費用確かに、控訴人の指摘する広告では「jouzS」の紹介もされているが、被告製品の広告もされている。被控訴人らが被告製品のみを販売していたことを考慮すると、Advertorialのための費用が被告製品の販売なくしては支払われなかった経費であることは、明らかである。 (2) 推定覆滅事由についてア連続喫煙機能に魅力を感じて被告製品を購入している需要者がいることは明 - 22 -らかであり(乙A65、82、 なかった経費であることは、明らかである。 (2) 推定覆滅事由についてア連続喫煙機能に魅力を感じて被告製品を購入している需要者がいることは明 - 22 -らかであり(乙A65、82、86の1~3)、少なくとも、被告製品の連続喫煙機能に顧客吸引力があることは明らかであり、原判決の判断には誤りがある。 イ(ア) 令和2年12月の時点で、被告製品以外に原告製品の互換品が少なくとも7種類販売されていたところ(乙A71)、それら互換品又はその前のモデルの販売開始時期は、遅くとも次のとおりであった(乙A83の1~4)。 histasteP6mini(HitasteP8の前のモデル): 平成30年7月17日UWOOY1: 令和元年6月13日AOKEYiX: 平成30年5月30日LEAFTECMINI: 令和元年6月18日(イ) その他にも、次の原告製品の互換品が次の時期において販売されていた(乙A84、85)。 iBuddyi1、KeCig2.0Plus、Ocean-CN1、EFOSE1: 平成30年1月15日FyHitCSPen: 平成30年2月6日(ウ) 被告製品が販売されていた時期に、被告製品と同様に原告製品の互換品である前記(ア)及び(イ)の製品が販売されていたことは明らかであるから、市場には、原告製品のほか多数の競合品が存在していたといえる。それらの競合品は全て、原告製品の互換品として、インターネット上で検索すればすぐに知り得るものであった。 そうすると、これらの市場占有率は不明であるものの、被告製品が販売されていない場合でも、原告製品ではない互換品を被告製品の需要者が選択する可能性は十分にあるから、競合品の存在は、控訴人の損害を覆滅する事情に該当する。 ウ前記ア及びイを踏まえると、別件 品が販売されていない場合でも、原告製品ではない互換品を被告製品の需要者が選択する可能性は十分にあるから、競合品の存在は、控訴人の損害を覆滅する事情に該当する。 ウ前記ア及びイを踏まえると、別件特許権の侵害の事実も考慮して覆滅割合を5割にとどめた原判決の判断には誤りがあり、少なくとも損害の8割は覆滅されるべきである。 エ控訴人の補充主張に対する反論(ア) 他の特許発明の実施により得られる性能が顧客吸引力ないし顧客の購買動機の形成に寄与している場合、審理対象となる特許発明の実施がなくとも当該製品を - 23 -購入するという関係にあることは、明らかである。令和元年大合議判決も、被告製品の販売がなかった場合にこれに対応する需要が全て原告製品に向かったとはいえないときに、他の特許発明の実施が推定覆滅事由となり得るなどと判断してはいない。 仮に、控訴人の主張を前提とすると、控訴人の製品と被控訴人らの製品が、両方とも審理対象となっていない他の特許発明を実施しており、他の競合品が存在しないか、存在したとしても審理対象となっていない他の特許発明の実施をしていないというごく限られた場合にのみ覆滅がされるものとなり、相当ではない。 したがって、被告製品に他の特許発明の実施があり、損害の推定の覆滅を認めるには、他の特許発明を実施したことが被告製品の売上げに貢献しているといった事情の立証があれば足りるというべきである。 (イ) 別件発明が顧客吸引力を有することは、原判決が認めたとおりであり、また、別件訴訟では、被告製品に別件発明が実施されていることを前提として判断がされ、既に別件訴訟判決は確定している。なお、控訴人は、別件訴訟において、「本件発明は加熱式タバコシステムの中核的な存在である加熱アセンブリを対象とするものであり、それなくしては を前提として判断がされ、既に別件訴訟判決は確定している。なお、控訴人は、別件訴訟において、「本件発明は加熱式タバコシステムの中核的な存在である加熱アセンブリを対象とするものであり、それなくしては原告製品も被告製品も成立し得ないから、不可欠な構成要素である。」と主張しており(乙A80)、控訴人自身、被告製品について別件発明を実施したことが被告製品の売上げに貢献していることを自認している。 (ウ) 以上のとおり、別件発明は顧客吸引力を有するところ、別件発明の実施に基づく損害は、別件訴訟判決で既に評価されているから、別件発明の実施の事実は推定覆滅事由に該当する。 (3) 消費税の取扱いについての追加主張について争う。 (4) 特許法102条3項の損害金の追加主張について被告製品については、令和元年(平成31年)4月ないし6月には、それまで販売していたAmazonや楽天などでも引き続き販売がされ、その売上げが計上されてい - 24 -る。そのように、新規取引先以外にも売上げがある状況で、控訴人が新規取引先への売上げのみに限定して検討する根拠は不明である。 また、控訴人の指摘する商品評価損について、被控訴人ジョウズでは、令和元年の期末の商品評価損調整で、これをゼロとする仕訳を行っている。そのことからも明らかなとおり、会計上、同年において商品評価損は発生していないから、商品評価損の計上を理由に原価割れの販売をしていたとする控訴人の主張には、誤りがある。 したがって、控訴人の主張には理由がない。 (5) 弁済被控訴人らは、控訴人に対し、原判決後の令和4年5月13日、原判決で認容された2172万7977円及びこれに対する令和2年3月10日から令和4年5月13日までの遅延損害金の合計2409万4242円を支払ったことから,本件訴 、原判決後の令和4年5月13日、原判決で認容された2172万7977円及びこれに対する令和2年3月10日から令和4年5月13日までの遅延損害金の合計2409万4242円を支払ったことから,本件訴訟に係る被控訴人らの控訴人に対する債務が存在していたとしても、既に弁済により消滅している。 第3 当裁判所の判断 1 当裁判所は、被控訴人らに対して2253万6467円及びこれに対する令和2年3月10日から支払済みまで年5分の割合による金員の連帯支払を求める限度で控訴人の本訴請求には理由があると判断する。その理由は、次のとおりである。 2 本件各発明の内容及び争点1から3までについての判断は、次のとおり改めるほかは、原判決の「事実及び理由」中の「第4 当裁判所の判断」(以下、単に「原判決の第4」という。)の1から9までに記載するとおりであるから、これを引用する。 (1) 原判決60頁8行目の「本件明細書等」を「本件明細書等(甲2)」に改め、同64頁18行目の「400」の次に「(判決注:「400度」の誤記と認める。)」を加える。 (2) 原判決77頁12行目の「被告ら主張」を「被控訴人らの主張」に、同頁1 - 25 -3行目の「被告製品等の充足性」を「被告製品の構成要件充足性」に、同頁25行目の「直ちに」を「直後の」に、原判決78頁6行目の「そのことは、」を「そもそも構成要件2Cの「前記装置の動作の直後の」における「動作」が起動により開始されるというべきこと(なお、このことは、構成要件1Cの「前記装置を動作させた直後の」という記載においては、より明確である。)からして、起動までの時間の長さが」に、同頁10行目の「設定を設定する」を「設定をする」に、同頁22行目の「と説明されており」を「旨の説明が記載されており」に、同頁25行目~26 より明確である。)からして、起動までの時間の長さが」に、同頁10行目の「設定を設定する」を「設定をする」に、同頁22行目の「と説明されており」を「旨の説明が記載されており」に、同頁25行目~26行目の「乙10の同図面に基づくとしても」を「同設計書に掲載された温度制御に係る図を踏まえても」にそれぞれ改める。 (3) 原判決80頁9行目の「図8」を「【図8】」に改め、同頁16行目の「記載も」の次に「、当該例において」を加え、同頁17行目の「上昇する」を「上昇するものとして示されている」に、同頁21行目の「温度プロファイルは」を「温度プロファイルの概略図が」に、同頁26行目の「充足性」を「構成要件充足性」にそれぞれ改める。 (4) 原判決97頁5行目~6行目の「、「加熱制御装置」」を削除し、同110頁11行目の「殻部1設けられ」を「殻部1に設けられ」に改め、同111頁2行目の上(図5の下)に次のとおり加える。 「「図2、図3、図6に示すように、本実施形態の制御部3は、ワンチップ型マイクロコンピュータSTC12C5204ADを基に実装された制御回路基板であり、ワンチップ型マイクロコンピュータSTC12C5204ADに内蔵の8パス、10ビットのアナログ/デジタル(AD)取得モジュールにより、温度や電圧等のアナログ信号をデジタル信号に変換可能である。ワンチップ型マイクロコンピュータSTC12C5204ADは、そのピン4がLED3に接続され、また、ピン5がLED4に接続されている。図示では制御スイッチ12はS1であり、ワンチップ型マイクロコンピュータSTC12C5204ADのピン23に接続されている。 ワンチップ型マイクロコンピュータSTC12C5204ADは、ピン26(CO - 26 -NT1)を介して、スイッチ回路31に接続され、スイッ TC12C5204ADのピン23に接続されている。 ワンチップ型マイクロコンピュータSTC12C5204ADは、ピン26(CO - 26 -NT1)を介して、スイッチ回路31に接続され、スイッチ回路31を介して電気加熱片41を制御する。」(段落[0032])」 図6 」(5) 原判決112頁8行目の「役割を担う。」の次に「」」を加え、同115頁21行目~22行目及び同116頁11行目~12行目の各「配置された電気加熱片41及び天火4」をいずれも「構成された電気加熱片41を含む天火4」に、同頁15行目の「電気回路B」及び同頁17行目の各「電気回路B」をいずれも「スイッチ回路31を備える制御部3」に、原判決117頁3行目の「気化式電気タバコ」を「気化式電子タバコ」に、同頁4行目~5行目の「「電気加熱片41及び天火4」、「バッテリ2」」を「「電気加熱片41を含む天火4」、「前記電気加熱片41に電力を供給するためのバッテリ2」」に、同頁9行目の「気化式電気タバコ」を「気化式電子タバコ」に、同頁10行目の「「電気加熱片41」」から11行目の「「電気回路B」」までを「「電気加熱片41を含む天火4」、「前記電気加熱片41に電力を供給するためのバッテリ2」、「スイッチ回路31を備える制御部3」」にそれぞれ改め、同頁13行目の「、「加熱要素」」を削除し、同12 - 27 -0頁7行目の「発明とは」の次に「、加熱要素の制御方法や技術思想において」を加える。 (6) 原判決124頁15行目の「判決」を「特別部判決」に改め、同125頁6行目の「5】」の次に「)」を、同頁7行目の「プロファイル」の次に「の例」をそれぞれ加え、同頁12行目の「甲7公報 る。 (6) 原判決124頁15行目の「判決」を「特別部判決」に改め、同125頁6行目の「5】」の次に「)」を、同頁7行目の「プロファイル」の次に「の例」をそれぞれ加え、同頁12行目の「甲7公報」を「乙7公報」に、同頁13行目の「甲8公報」を「乙8公報」にそれぞれ改め、原判決126頁10行目の「「第3段階以降の段階」は」の次に「、その主張内容に照らし、正確には、「第3段階の次の段階(いわば第4段階)以降の段階」をいうものと解されるところ、そのような段階は」を、同頁14行目の「上記のとおり、」の次に「被控訴人らが主張する」をそれぞれ加え、同頁19行目の「第3段階以降の段階」を「前記「第3段階以降の段階」」に改める。 (7) 原判決127頁23行目~24行目の「当業者が、明細書の発明の詳細な説明の記載及び」を「実施可能要件を満たすためには、明細書の発明の詳細な説明の記載について、当業者において、その記載及び出願時の」に改める。 (8) 原判決128頁11行目の「及び」の次に「被告製品で用いられている」を加え、同頁16行目の「前提事実(1)」を「訂正して引用した原判決の第2の1(1)の事実」に改め、同頁23行目の「、13の1・2・4」を削除し、原判決129頁10行目の「被告ジョウズの住所」を「「会社概要」には被控訴人ジョウズの商業登記簿上の本店所在地が記載されていた一方、「営業時間について」及び「返品(返金・交換)について」と題する項目においては、いずれも被控訴人ジョウズの所在地」に、同頁11行目の「住所」を「当時の本店所在地」に、同頁15行目の「住所地は、同住所に」を「「住所」として記載されていた(平成30年11月5日当時)のは、上記場所に」にそれぞれ改め、同頁21行目の「11、」を削除する。 (9) 原判決130頁24行目~25行 「住所地は、同住所に」を「「住所」として記載されていた(平成30年11月5日当時)のは、上記場所に」にそれぞれ改め、同頁21行目の「11、」を削除する。 (9) 原判決130頁24行目~25行目の「両社には緊密な一体関係がある」を「両社の間には、被控訴人アンカーが被控訴人ジョウズの経営や事業運営を積極的 - 28 -に支援し、あるいはそれらに対して強い影響力を有していたとみるべき事情がある」に、同131頁4行目の「通常の事業活動をしていたものと認めることはできない」を「被告製品の販売等の全てを独自に行うに足りる事業活動をしていたものとは認め難い」に、同頁6行目の「受付」を「受付端末で表示される登録者」にそれぞれ改め、同頁7行目~8行目の「事業活動を」の次に「独力で」を、同頁12行目の「認められる」の次に「というべき」をそれぞれ加え、同頁18行目の「被告アンカーの」を「被控訴人アンカーに」に改める。 (10) 原判決132頁1行目の「被告ら」を「被控訴人アンカー」に、同頁2行目及び13行目の各「被告らは」をいずれも「被控訴人アンカーは」に、同頁20行目の「両社には緊密な一体関係があること」を「両社の間には、被控訴人アンカーが被控訴人ジョウズの経営や事業運営を積極的に支援し、あるいはそれらに対して強い影響力を有していたとみるべき事情があること」にそれぞれ改め、同頁25行目末尾の次に「被控訴人らは、互いに協力しながら被告製品の販売等に関する業務を行っていたものといえ、そうである以上、当該業務以外の業務においては被控訴人らの間にそのような協力関係がなかったとしても、そのことは上記判断を左右するものではない。」を加える。 3 争点4(控訴人の損害額)について(1) 特許法102条2項の損害金について次のとおり改めるほかは、当事 力関係がなかったとしても、そのことは上記判断を左右するものではない。」を加える。 3 争点4(控訴人の損害額)について(1) 特許法102条2項の損害金について次のとおり改めるほかは、当事者の当審における補充主張及び追加主張に対する判断を含め、原判決の第4の10(1)に記載するとおりであるから、これを引用する。 ア原判決133頁14行目の「(ワ)」を「(ネ)」に、同頁17行目の「売上戻し高」を「売上戻り高」に、同頁19行目の「売上戻し高として計上した額」を「売上戻り高●●●●●●●●●円」にそれぞれ改める。 イ原判決134頁21行目冒頭から同頁25行目末尾までを次のとおり改める。 「(a) 証拠(甲A43(「65」行「AT」列))及び弁論の全趣旨によると、被控訴人ジョウズは、ECサイトや自社サイトで平成30年6月頃から令和元年1 - 29 -2月までの間に被告製品を販売するための手数料等として、合計●●●●●●●●●円を支払ったものと認められる。被控訴人らが被告製品以外の製品を販売しなかったこと(弁論の全趣旨)も踏まえると、上記手数料等については、特段の事情がない限り、被控訴人らにおいて被告製品を販売することによりその販売に直接関連して追加的に必要となった経費に当たるとみるのが相当である。 なお、同じく証拠(甲A43)によると、勘定項目に従った上記金額の内訳は、次のとおりであると認められる。 Amazonsellercentral ●●●●●●●●●円Amazonpay ●●●●●●円Rakuten ●●●●●●●●円Jouz.com ●●●●●●●円Veritrans ●●●●●●●円BarCodesTalk kuten ●●●●●●●●円Jouz.com ●●●●●●●円Veritrans ●●●●●●●円BarCodesTalk ●●●●円ScoreJapan ●●●●●●●円square ●●●●●●円TDLexpressjapan ●●●●●●円netprotecions ●●●●●●●円」ウ原判決134頁26行目の「これに対し」を「Amazonsellercentralに係る手数料等について」に改め、同135頁3行目の「、弁論の全趣旨によれば」を削除し、同頁4行目の「生ずるのは」を「一定程度生ずることが一般に」に、同頁5行目の「製品は販売するものではないため」から7行目の「いえるから」までを「製品を販売しなかった(弁論の全趣旨)ところ、証拠(甲32、乙A42、45~48、51)によると、平成31年4月の時点で同年(令和元年)夏に新製品である「jousS」の発売が予定されていたことは認められるものの、当該製品について返品が生じたことはもとより在庫の保管が必要となったことを認めるに足りる証拠もないところであって、他に被告製品以外のものについて在庫の保管や商品の返品に - 30 -係る手数料が生じたものとしてこれを差し引くべきというに足りる事情も認められないから、被控訴人ジョウズの負担した在庫の保管や返品に係る手数料は」にそれぞれ改める。 エ原判決135頁11行目冒頭から24行目末尾までを次のとおり改める。 「(c) 同じくAmazonsellercentralに係る手数料等について、控訴人は、令和元年7月のFBA運搬費は異常に高額であ 135頁11行目冒頭から24行目末尾までを次のとおり改める。 「(c) 同じくAmazonsellercentralに係る手数料等について、控訴人は、令和元年7月のFBA運搬費は異常に高額であり、少なくとも本件FBA配送代行手数料●●●●●●●●円は控除されるべきものではないなどと主張する。 そこで検討するに、証拠(甲10、甲A38、44、甲46、47、51、52、53の1~4、54の1~5、甲55、62、乙25、26)及び弁論の全趣旨によると、①令和元年7月分のAmazonのFBA手数料(AmazonFBA/handlingcharge)は●●●●●●●円、FBA運搬手数料(AmazonFBA/haulageexpress)は●●●●●●●●円であったこと、②平成30年7月から令和元年12月までの期間中、FBA運搬手数料又はこれに相当し得るとみられる費用は、平成30年11月から令和元年9月までの間において計上されているところ(ただし、平成30年11月及び12月においては「Amazon /FBAhaulagehandlingcharge」である。)、同年11月分及び12月分は●●●●円程度、平成31年1月分は●●●●円余りであったものの、同年2月分から同年(令和元年)6月分まではいずれも●●●●円に満たない額となっていたにもかかわらず、同年7月分として上記のとおり急激にその額が増大し、その後、同年8月分として●●●円余り、同年9月分として●●●円余りが計上された後、同年10月分以降は、FBA手数料とともにゼロ円となったこと、③同年4月において、「商品評価損」●●●●●●●●●円の計上と「期末商品棚卸高」の●●●●●●●●円の減少の計上により、「商品」が●●●●●●●●●円減少し、同年5月において、「商品評価損」●●●● 同年4月において、「商品評価損」●●●●●●●●●円の計上と「期末商品棚卸高」の●●●●●●●●円の減少の計上により、「商品」が●●●●●●●●●円減少し、同年5月において、「商品評価損」●●●●●●●円の計上と「期末商品棚卸高」●●●●●●●●円の計上により、「商品」が●●●●●●●●円増加し、同年6月において、「商品評価損」●●●●●●●●●円の計上と「期末商品棚卸高」の●●●●●●●●円の減少の計上により、「商品」が●●●●● - 31 -●●●●円減少したこと、④同年7月30日及び同月31日の2日間に、「Fjp-20190724PATENT-14」などの符号(末尾の数字のみ、3~17の範囲で異なっている。)のある一律●●●円のFBA配送代行手数料(FBAPerUnitFulfillmentFee)が●●●●件計上され、その合計額は●●●●●●●●円に上ったこと(本件FBA配送代行手数料)、⑤同月におけるFBA配送代行手数料の支出において、そのように同一の符号をもって一律の金額で同時期に多数のものが計上されている例は、他に認め難いこと、⑥控訴人は、別件仮処分決定に係る特許権侵害差止仮処分申立事件(東京地裁民事第29部にて審理)において、令和元年7月11日付けで、被控訴人アンカーに対する申立てを取り下げ、その後、同月25日、別件仮処分決定がされたこと、⑦控訴人は、別途、被控訴人らを債務者として、特許権侵害差止仮処分命令の申立て(東京地裁平成30年(ヨ)第22123号(東京地裁民事第40部にて審理))をしていたところ、当該事件で、被控訴人らは、令和元年9月30日付けの準備書面をもって、被控訴人ジョウズにおいては同月末までに被告製品全ての在庫がなくなる予定であることから、保全の必要性がない旨を主張し、その後、それを疎明す 、被控訴人らは、令和元年9月30日付けの準備書面をもって、被控訴人ジョウズにおいては同月末までに被告製品全ての在庫がなくなる予定であることから、保全の必要性がない旨を主張し、その後、それを疎明する資料として、被控訴人ジョウズが同月にAmazonに対し被告製品の所有権放棄の依頼をしたことを示す書面を提出した上、同年11月5日付けの準備書面をもって、保全の必要性がない旨を改めて主張したことが認められる。 前記①~⑦の事情(なお、前記④について、「20190724PATENT」の符号は、令和元年7月24日付けのもので、特許に関連するものであることを強くうかがわせるものである。)のほか、AmazonのFBAサービスに係る証拠(甲53の1~4。余剰在庫の管理等のために、Amazonフルフィルメントセンターに保管されている在庫について、出品者、出品者の倉庫、仕入れ先又は販売業者に返送したり、その所有権を放棄したりする旨を依頼するサービスがあることなどが記載されている。)や、配送手数料等についてはその対象となる行為が行われた後に請求がされるのも合理的であると解され、本件FBA配送代行手数料が平成31年(令和元年)4月ないし6月の在庫に係る会計上の処理と関連している可能性があることなども考慮する - 32 -と、本件FBA配送代行手数料●●●●●●●●円については、別件仮処分決定の発令に関連して、また、前記⑦の仮処分命令申立事件に対する対応やその準備等のために、大量の被告製品について一律に、通常の販売とは異なる特別の取扱いがされたことから発生したものであることが強く推認され、この推認を覆すに足りる事情は見当たらない。 したがって、Amazonsellercentralに係る手数料等のうち、本件FBA配送代行手数料●●●●●●●●円について あることが強く推認され、この推認を覆すに足りる事情は見当たらない。 したがって、Amazonsellercentralに係る手数料等のうち、本件FBA配送代行手数料●●●●●●●●円については、被告製品の販売に直接必要となった経費として控除すべきものではなく、控除が認められる支払手数料額は●●●●●●●●●円となる。 上記に反する被控訴人らの主張は、いずれも採用することができない。なお、被控訴人らは、当審で追加された特許法102条3項の損害に係る控訴人の主張に対し、前記③の商品評価損については、令和元年の期末の商品評価損調整でゼロとする仕訳を行ったなどと主張するところ、そのような事実を認めるに足りる証拠はないものの、仮に、そのような事後的な調整の事実があったとすれば、そのことは、本件FBA配送代行手数料の支出が被告製品の販売とは直接関係なくされたものであるとの前記推認を裏付けるものであるとみることができる。」オ原判決136頁2行目の「認められることからすると」を「認められることに加え、初期登録費用が6万円(税別)にとどまることや、月額登録費用も5万円(税別)にとどまり、かつ、その名称のとおり月ごとに発生するものとみられること(甲A37。ただし、後者について支払方法は半年ごとの2回分割払であったことがうかがわれる。)のほか、本件で問題となる被告製品の販売期間が平成30年6月頃から平成元年12月頃までの約1年半にわたっていること(なお、控訴人は、月額登録費用については2年分が含まれていると主張するが、控訴人が平成30年6月に初期登録費用及び月額登録費用の支払があったことを裏付けるものとして提出する証拠(甲49)からは、令和2年1月以降分の月額登録費用の支払がされたことはうかがわれない。)を考慮すると」に改め、同頁4行目の「、被 用及び月額登録費用の支払があったことを裏付けるものとして提出する証拠(甲49)からは、令和2年1月以降分の月額登録費用の支払がされたことはうかがわれない。)を考慮すると」に改め、同頁4行目の「、被告製品を」 - 33 -から5行目の「いえるから」までを削除する。 カ原判決136頁18行目の「被告製品の」から19行目末尾までを「被告製品の販売に当たり支出されたものとみるのが合理的なものである。なお、証拠(甲59~60)によると、令和3年11月29日時点において、「jouz.com」、「jouz.cn」及び「jouz.kr」のウェブサイトには、「JousS」、「jouzCPro」、「jouzC」、「JOUZA」等の販売に係る表示がされていたものとみられるが、被控訴人らが被告製品以外の製品は販売しなかったこと(弁論の全趣旨)に加え、本件で問題となっている手数料の支出に係る被告製品の販売期間(平成30年6月頃から令和元年12月まで)に照らし、上記の点は、前記各支払手数料が被告製品の販売以外のために支出されたものを含むことをうかがわせるものではない。その他、控訴人が指摘する事情も、上記認定を左右するものではない。」に改める。 キ原判決137頁12行目の「ものがあり」の次に「、また、特定の商品の販売を直接促進するためのものであっても、既に発売された商品を対象とするもののほか、発売予定の商品を対象とするものなどもあるのであるから」を加え、同138頁6行目~7行目の「いえるから」から同行目末尾までを「みることが可能なものであるといえる。」に改め、同頁14行目~15行目の「場合には」の次に「もちろん、被告製品の紹介のほかに被控訴人ジョウズの説明や新製品の情報等を含む場合、あるいは被告製品自体の紹介はなくとも被告製品と同じ「jou 。」に改め、同頁14行目~15行目の「場合には」の次に「もちろん、被告製品の紹介のほかに被控訴人ジョウズの説明や新製品の情報等を含む場合、あるいは被告製品自体の紹介はなくとも被告製品と同じ「jouz」シリーズの商品の紹介等を含む場合、更には被控訴人ジョウズにおいて被告製品以外の製品は販売していなかったこと(弁論の全趣旨)からすると、被告製品の紹介がなく単に被控訴人ジョウズの説明等を内容とする場合であっても」を加え、同頁18行目の「その費用は」から23行目末尾までを「控訴人が指摘するような事情から直ちに、前記費用が被告製品の販売に直接必要なものであることが否定されるものではないというべきである。」に改め、同頁24行目冒頭から末尾までを次のとおり改める。 「その上で、前記各証拠に基づき具体的に検討すると、前記費用に係る広告等の内容には、専ら被告製品の紹介等のためと認められるもの(乙A41、43、49、 - 34 -50、53。なお、乙A43、49については、被告製品1ないし2の限定デザインの宣伝である。)のほか、併せて「jouzS」の発売予定等を告知したり、被控訴人ジョウズがカーレースにスポンサーとして参加しているなどとして被控訴人ジョウズ自体の説明をしたりするもの(乙A42、44~48、52)や、むしろ「jouzS」の紹介を中心とするもの(乙A51)があるところ、それらについても前記の観点から被告製品の販売からみた場合の必要性を否定することはできないものの、被告製品と同シリーズであるとはいえ「jouzS」の発売に向けての先行投資としての宣伝費用に当たる部分の全てについてまで、単に結果的に被控訴人ジョウズにおいて被告製品以外を販売しなかったとの事情をもって、被告製品の販売と直接関連して追加的に必要となったものとみるのは相当とい の宣伝費用に当たる部分の全てについてまで、単に結果的に被控訴人ジョウズにおいて被告製品以外を販売しなかったとの事情をもって、被告製品の販売と直接関連して追加的に必要となったものとみるのは相当といえない。 以上の諸点のほか、同じく前記各証拠からすると平成31年4月の広告活動において特に「jouzS」の露出が顕著であることやその記事における割合、前記費用に同月より後の費用は含まれていないこと、同月以降も同年(令和元年)12月まで専ら被告製品が販売されるにとどまったこと等も考慮し、前記●●●●●●●●円から、同年4月の広告活動に係る費用●●●●円(乙A54の1枚目・2枚目、乙A57)の2割である●●●●円を差し引いた●●●●●●●●円の範囲で、被告製品の販売と直接関連して追加的に必要となった費用として認めるのが相当である。」ク原判決139頁2行目~3行目の「DSPが、被告製品の販売との関連性が明らかであるとはいえず」を「前記DSPのための費用について、被控訴人ジョウズにおける広告のために用いられたものであって、一定の範囲では被告製品の販売との関連性が推認されるとまではみ得るものの、それが具体的に被告製品の販売に当たりどのように利用されたのかすらうかがうことができない。そのような点のほか、前記のとおり、被控訴人ジョウズにおいては「jouzS」の広告等も行っていたものであることも考慮すると」に改め、同頁12行目~13行目の「証拠はなく」の次に「、先にDSPのための費用について判断したのと同様」を加える。 - 35 -ケ原判決139頁22行目の「しかしながら、」を削除し、同頁23行目の「被告ジョウズは、」の次に「平成31年4月から開催された」を加え、原判決140頁5行目の「スポンサーに」を「スポンサーに!!」に改め、同頁6行 頁22行目の「しかしながら、」を削除し、同頁23行目の「被告ジョウズは、」の次に「平成31年4月から開催された」を加え、原判決140頁5行目の「スポンサーに」を「スポンサーに!!」に改め、同頁6行目の「「」の次に「今年から新たに」を、同頁11行目の「上記認定事実によれば」の次に「、他方で、上記記事の中では被告製品1の紹介もされていること(乙A60)を考慮しても」をそれぞれ加え、同頁14行目の「認められ」から15行目の「そのため」までを「みるのが相当であり、それがその後の被告製品の売上げに一定の範囲で影響を及ぼしたであろうことは推認し得るとしても、被告製品の販売に具体的にどのように影響を及ぼしたかは不明である。そのことと、前記のとおり支払われた費用の内容や、その時期が、前記のとおり「jouzS」の露出が顕著となった時期とほぼ重なるものであることも考慮すると、自動車レースでの宣伝広告費は」に改める。 コ原判決140頁23行目の「●●●●●●●●円」を「●●●●●●●●円」に改め、同頁25行目冒頭から原判決141頁2行目末尾までを次のとおり改める。 「f 以上によれば、被告製品の売上高から控除すべき経費は、●●●●●●●●●●●円(●●●●●●●●●円+●●●●●●●●円+●●●●●●●●●円+●●●●●●●●円+●●●●●●●●円)となる。」サ原判決141頁20行目冒頭から22行目末尾までを次のとおり改める。 「以上によれば、4097万2935円(●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●円)が、被控訴人らの本件特許権の侵害行為により控訴人が被った損害の額と推定される。」シ原判決141頁25行目から26行目の「同条1項ただし書」を「令和元年法律第3号による改正前の特許法102条1項ただし書」に、同142頁5行目から6 り控訴人が被った損害の額と推定される。」シ原判決141頁25行目から26行目の「同条1項ただし書」を「令和元年法律第3号による改正前の特許法102条1項ただし書」に、同142頁5行目から6行目の「特許法102条1項ただし書の事情と同様、同条2項についても」を「同ただし書の事情と同様、特許法102条2項についても」に、同頁13行目の「前掲知財高裁特別部判決参照」を「令和元年大合議判決参照」にそれぞれ改め、同頁26行目の次に改行して次のとおり加える。 - 36 -「これに対し、被控訴人らは、連続喫煙機能に魅力を感じて被告製品を購入している需要者がいることが明らかであり(乙A65、82、86の1~3)、同機能に顧客吸引力があることは明らかであると主張する。しかし、上記各証拠を含め、本件全証拠をもってしても、同機能が、顧客においてどの製品を購入するかに当たり比較衡量する一事情であるという意味において相応の顧客吸引力を有するものであること自体は認められることを超えて、被控訴人らが得た利益と控訴人が受けた損害との相当因果関係を部分的にでも阻害する程度に被告製品の売上げに貢献していたとの事情までを認めるには足りない(そもそも連続喫煙機能の優位性については、その有無のみならず、連続喫煙可能回数が尽きてから次に喫煙が可能となるまでにかかる時間や手間等も踏まえなければ評価し難いものと解されるという点をおくとしても、例えば、証拠(乙A68、69)によると、連続利用回数が多いことは被告製品3の利点である一方で、重さ、Bluetooth連携ができる端末の種類、価格といった点で難点もある旨が指摘されていたことが認められ、顧客においても、それらの要素が同列の比較対象として理解されていたことがうかがわれるところである。)。」ス原判決143頁8行 種類、価格といった点で難点もある旨が指摘されていたことが認められ、顧客においても、それらの要素が同列の比較対象として理解されていたことがうかがわれるところである。)。」ス原判決143頁8行目の「販売時期、」を削除し、同頁11行目末尾の次に続けて「被控訴人らは、当審において追加の証拠(乙A83の1~4、乙A84、85)を提出するが、それらの証拠を併せて考慮しても、被告製品が販売されていた時期に原告製品の互換機が複数販売されていたという事実を超えて、市場において、被告製品と競合関係にあり、それゆえ被告製品がなかったとすればその需要が原告製品ではなく他の互換機に向かったであろうというべき事情を認めるには足りない。」を加える。 セ原判決144頁9行目冒頭に「a 」を加え、同頁21行目の「別件訴訟において」から25行目末尾までを「別件発明が被告製品の売上げに貢献した部分について推定覆滅の事情として考慮することを超えて、別件訴訟判決で認容された5185万2556円について覆滅を認めるべきであると主張する。しかし、別件訴 - 37 -訟判決においてどのような金額が認定されようと、これに基づき実際に損害の塡補が行われた場合は別として、そのことによって、被告製品の販売によって控訴人が被った損害が何ら左右されるものではない。また、別件訴訟判決における認容額を基準に本件における覆滅の程度等を検討することは、訴訟物を異にし、主張立証の内容や裁判所の判断も異なる別件訴訟と本件訴訟との間で、別件訴訟判決の理由中の判断に事実上の拘束力を認めるものともなりかねないものであって、相当でない。 さらに、別件訴訟判決は、被控訴人ジョウズの控訴人に対する損害賠償義務を認めたものにすぎないところ(乙A80)、そのような別件訴訟判決によって被控訴人アンカーの損害 ねないものであって、相当でない。 さらに、別件訴訟判決は、被控訴人ジョウズの控訴人に対する損害賠償義務を認めたものにすぎないところ(乙A80)、そのような別件訴訟判決によって被控訴人アンカーの損害賠償債務の減少を認めることは、共同不法行為者として被控訴人アンカーが負担すべき被控訴人ジョウズの資力不足等の危険を控訴人に転嫁するものであって、到底認められるものではない。」に改め、同頁26行目末尾の次に改行して次のとおり加える。 「b(a) これに対し、控訴人は、そもそも被控訴人らにおいて被告製品が別件発明の実施品であることが推定覆滅事由に当たるとの主張をしていなかったことから原判決には誤りがあると主張するが、別件訴訟判決において被告製品の製造等について別件特許権の侵害が認められ損害賠償請求が認められた旨をいう被控訴人らの主張により、被告製品が別件発明の実施品であるという事実は明確に表れているのであって、控訴人の上記主張は採用することができない。 (b) また、控訴人は、被告製品の販売がなかった場合にこれに対応する需要が全て原告製品に向かったとはいえないときに、他の特許発明の実施が推定覆滅事由となり得ると理解すべきであるなどと主張する。 しかし、控訴人の別件特許権に係る別件発明が被告製品において実施され、そのことが被告製品の売上げに貢献しているものと認められる以上、当該売上げ部分に係る控訴人の損害と本件特許権の侵害との相当因果関係は否定されることから、そのことを推定覆滅事由と解することが不合理であるというべき事情はなく、控訴人の上記主張は、この判断を左右するものではない。控訴人の主張は、「被告製品の - 38 -販売がなかった場合」として、少なくとも実質的には、本件各発明の実施がなかったことのみならず、別件発明の実施がなかったことも 断を左右するものではない。控訴人の主張は、「被告製品の - 38 -販売がなかった場合」として、少なくとも実質的には、本件各発明の実施がなかったことのみならず、別件発明の実施がなかったことも同時に前提とするものと見ざるを得ないが、本件特許権の損害の算定に当たって前提として想定すべき事実状態は、本件特許権の侵害がなかったこと、すなわち被告製品において本件各発明の実施がなかったことであり、それに加えて、別件特許権の侵害がなかったことまでもが損害の算定の前提となる事実状態として想定されるものではない。 (c) なお、二重払いの問題が生じないことについて控訴人が主張する点は、被告製品が別件発明の実施品でもあるという事実に何ら影響を与えるものではなく、以上の認定判断を左右するものではない。」ソ原判決145頁6行目冒頭から8行目末尾までを次のとおり改める。 「 本件特許権の侵害について特許法102条2項により算定される損害額は、2048万6467円(4097万2935円×(1-0.5)(1円未満切捨て。 以下同じ。))となる。 なお、控訴人は、特許法102条2項の損害について、消費税相当額10%が加算されるべきであると主張するが、弁論の全趣旨によると、本件において被控訴人らが受けた利益の額を算定する際に基礎とした売上高等は消費税相当額を含んだものとみられる(訂正して引用した原判決の第4の10(1)ア(ウ)参照)本件において、上記金額に消費税相当額を加えるべき理由は認め難い。」タ原判決145頁15行目の「本件各発明」から16行目の「数量」までを「本件各発明の貢献ではなく別件発明の貢献によって被控訴人らが得たというべき利益に係る被告製品の販売」に改め、同頁18行目の「べきである」の次に「(知財高裁令和2年(ネ)第10024号同4年10 を「本件各発明の貢献ではなく別件発明の貢献によって被控訴人らが得たというべき利益に係る被告製品の販売」に改め、同頁18行目の「べきである」の次に「(知財高裁令和2年(ネ)第10024号同4年10月20日特別部判決参照)」」を加え、同行目の「当該数量」を「覆滅部分」に改める。 (2) 特許法102条3項の損害金についてア原判決146頁13行目~14行目の「前掲知財高裁特別部判決参照」を「令和元年大合議判決参照」に、同頁18行目及び20行目の各「ロイヤリティ率」を - 39 -いずれも「ロイヤリティ料率」に、同頁25行目の「10%」を「10%を下らないもの」にそれぞれ改め、イのとおり控訴人の当審における追加主張に対する判断を加えるほかは、原判決の第4の10(2)に記載するとおりであるから、これを引用する。 イ控訴人の特許法102条3項の損害金の追加主張について控訴人は、本件新規売上額については、被控訴人らが買取業者に商品原価を下回る価格で被告製品を販売したことに係るものとみるのが合理的であるから、本来の通常価格で被告製品を販売したとした場合の売上額について、特許法102条3項の損害が認められるべきである旨を主張する。 この点、証拠(甲47)によると、令和元年(平成31年)4月ないし6月に控訴人の主張する商品評価損の計上が認められることは、訂正して引用した原判決の第4の10(1)ア(ウ)c(c)で認定したとおりである。 しかし、同じく証拠(甲47)によると、平成30年の決算調整としても、商品評価損●●●●●●●●●円が計上されている。また、証拠(甲32、乙A42、45、47、48、51)によると、訂正して引用した原判決の第4の10(1)ア(ウ)e(宣伝広告費)でも触れたように、平成31年4月は、被控訴人ジョウズが同年夏 いる。また、証拠(甲32、乙A42、45、47、48、51)によると、訂正して引用した原判決の第4の10(1)ア(ウ)e(宣伝広告費)でも触れたように、平成31年4月は、被控訴人ジョウズが同年夏に販売開始予定とされていた新製品「jousS」を広く広告するなどしていた時期で、既存の商品の市場価値に変動があり得た時期である。そして、同年(令和元年)7月末には、訂正して引用した原判決の第4の10(1)ア(ウ)c(c)で認定したとおり、本件FBA配送代行手数料に係る取引が●●●●件計上されたところであり、その計上に関連して同月前後に他の時期とは異なる何らかの会計上の処理がされた可能性も否定できない。 それらの事情も考慮すると、同年4月ないし6月の商品評価損の計上について、控訴人が指摘する証拠(甲55~57、58の1~3)を踏まえても、それが商品原価を下回る価格で被告製品が販売されたことによるものであるとの事実を推認することまではできず、他に当該事実を認めるに足りる証拠はないから、控訴人の上 - 40 -記主張は、その余の点について判断するまでもなく、採用することができない。 (3) 総括ア以上の認定判断と異なる控訴人及び被控訴人らの主張は、いずれも採用することができない。 そうすると、特許法102条2項の損害金の額2048万6467円が、同条3項に係る損害金の額1975万2707円より高いから、同条2項に係る損害金の額をもって控訴人の損害額と認めることになる。 そして、被控訴人らによる本件特許権の侵害行為と相当因果関係のある弁護士・弁理士費用については、本件訴訟の難易度、審理の経過、認容する請求の内容その他本件において認められる諸般の事情を考慮して、205万円と認めるのが相当である。 したがって、控訴人の損害額は、合計で2 弁理士費用については、本件訴訟の難易度、審理の経過、認容する請求の内容その他本件において認められる諸般の事情を考慮して、205万円と認めるのが相当である。 したがって、控訴人の損害額は、合計で2253万6467円となる。 イ被控訴人アンカーは、控訴人に対し、原判決の言渡し後の令和4年5月13日、原判決で認容された2172万7977円及びこれに対する令和2年3月10日から令和4年5月13日までの遅延損害金として、2409万4242円を支払ったと主張し、これに証拠(乙A81)を提出する。 しかし、証拠(甲45)及び当審における被控訴人らの主張を踏まえると、被控訴人アンカーによる上記支払は、任意弁済ではなく、原判決の仮執行によるものとみるべきであるから、実体法上の弁済として考慮しない。 ウしたがって、控訴人の本訴請求は、被控訴人らに対し、2253万6467円及びこれに対する令和2年3月10日から支払済みまで年5分の割合による遅延損害金の連帯支払を求める限度で理由があるというべきである。 第4 結論よって、控訴人の本訴請求は、前記第3の3(3)の限度で理由があるから認容し、その余は理由がないから棄却すべきであるところ、これと異なる原判決は一部失当であって、控訴人の控訴は一部理由があり、被控訴人らの附帯控訴は理由がないこ - 41 -とから、控訴人の控訴に基づき原判決主文1、2項を変更し、被控訴人らの附帯控訴をいずれも棄却することとして、主文のとおり判決する。 知的財産高等裁判所第2部 裁判長裁判官本多知成 裁判官 本多知成 裁判官中島朋宏 裁判官勝又来未子 主文 控訴人兼附帯被控訴人(以下「控訴人」という。)フィリップモーリスプロダクツソシエテアノニムが、被控訴人兼附帯控訴人ジョウズ・ジャパン株式会社(以下「被控訴人ジョウズ」という。)及び被控訴人兼附帯控訴人アンカー・ジャパン株式会社(以下「被控訴人アンカー」という。)に対して提起した訴えについて、原判決を取り消し、被控訴人ジョウズ及び被控訴人アンカーに対する控訴を棄却する。 理由 上記両名訴訟代理人弁護士小林幸夫、木村剛、大藤沼光太、平田慎二が代理人として出廷した。

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